JPH0571399A - 内燃機関のアイドル回転速度制御方法 - Google Patents

内燃機関のアイドル回転速度制御方法

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JPH0571399A
JPH0571399A JP3233456A JP23345691A JPH0571399A JP H0571399 A JPH0571399 A JP H0571399A JP 3233456 A JP3233456 A JP 3233456A JP 23345691 A JP23345691 A JP 23345691A JP H0571399 A JPH0571399 A JP H0571399A
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air conditioner
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃機関の回転速度の変化に伴って負荷特性
が変化するような負荷が印加又は除去された場合でも、
目標回転速度へ正確に制御する。 【構成】 エアコンがオン状態の目標回転速度及びオフ
状態の目標回転速度をそれぞれ異なる値となるように設
定するとともに、エアコンがオン又はオフされた際に所
定量だけアイドルアップ流量を増量又は減量補正する。
このときのトータルアイドルアップ流量のうち、エアコ
ンアイドルアップ流量を、エアコンがオンされたときに
目標回転速度を保持するのに必要な吸入空気量を得るた
めの補正項であるエアコン学習補正項と、エアコンがオ
フされたときに目標回転速度を保持するのに必要な吸入
空気量を得るための補正項である無負荷学習補正項との
差によって算出する。従って、エンジン回転速度によっ
てエアコンの負荷が異なる場合であっても、その負荷変
化に応じて実際に必要な吸入空気流量の補正が正確に行
われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関のアイドル
回転速度制御方法に係り、詳しくはその機関における負
荷の印加及び除去に応じてアイドル回転速度を制御する
アイドル回転速度制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術としては、例えば特
公昭64−11816号公報に開示されたものが知られ
ている。この技術では、内燃機関の吸気通路に設けられ
たスロットルバルブをバイパスするバイパス吸気通路を
設け、そのバイパス吸気通路の途中に開閉用の電磁制御
弁を設けている。そして、この電磁制御弁を調節するこ
とにより、バイパス吸気通路を通過する空気流量を制御
し、アイドル運転状態にある際の機関の吸入空気流量を
補正することにより、アイドル回転速度を制御目標回転
速度に等しくなるようフィードバック制御している。ま
た、アイドルアップ時における吸入空気流量の補正量
は、機関にエアコン等の負荷が印加されているときの制
御目標回転速度とその負荷が除去されているときの制御
目標回転速度との差が大きくなる程大きな値となるよう
に制御されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来技
術においては、負荷が印加されているときの制御目標回
転速度と負荷が除去されているときの制御目標回転速度
との差に基づいて吸入空気流量の補正量を決定してい
た。従って、機関の回転速度によって特性が変化するよ
うな負荷が機関にかかった場合には、実際の回転速度と
制御回転速度との差が同じでも、回転速度によって必要
とする吸入空気量が異なるため、実際の回転速度は制御
目標回転速度とはならないおそれがあった。
【0004】例えば、オートマチック車でシフトレンジ
をニュートラルレンジもしくはパーキングレンジからド
ライブレンジに切換えた際のいわゆるドライブレンジ負
荷や、エアコン等の電気負荷は、図19に示すように、
エンジン回転速度の上昇に伴って大きくなる。このと
き、負荷が除去された時(無負荷時)に必要な吸入空気
流量と負荷が印加された時(有負荷時)に必要な吸入空
気流量の関係は図20に示すようになる。そして、同図
に示すように、無負荷点Aから電気負荷を印加したとき
の有負荷点Bにアイドルアップした場合と、それよりも
高いエンジン回転速度において無負荷点Cから電気負荷
を印加したときの有負荷点Dにアイドルアップした場合
とを比較すると、制御目標回転速度の差a,bが同じで
あっても、両方の場合で必要なバイパス吸入空気流量の
補正量c,dは異なってくる。そのため、理論上は補正
量dの分だけ増量補正が必要である場合に、実際にはそ
れよりも少ない補正量cしか増量補正されなかったり、
逆に補正量cの分だけの増量補正でよい場合に、それよ
りも大きい補正量dによって増量補正がなされたりする
ことになった。その結果、エンジン回転速度の変化によ
ってアイドルアップに必要な吸入空気流量が得られず、
負荷の印加又は除去によってエンジン回転速度がオーバ
ーシュート又はアンダーシュートするおそれがあった。
【0005】この発明は前記した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は回転速度の変化に伴って負荷
特性の変化するような負荷が内燃機関に印加又は除去さ
れた場合でも、回転速度を正確に制御目標回転速度へ制
御することが可能な内燃機関のアイドル回転速度制御方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明においては、内燃機関の実際の回転速度を
検出し、その検出した回転速度と制御目標回転速度との
差に応じて機関のスロットルバルブをバイパスするバイ
パス吸気通路の吸入空気流量を調節してアイドル運転時
の機関の回転速度が制御目標回転速度に等しくなるよう
にするとともに、機関に所定の負荷が印加されていると
きの制御目標回転速度及びその負荷が除去されていると
きの制御目標回転速度を、そのときの機関状態に応じて
変化させるようにし、機関に所定の負荷が印加された際
及びその負荷が除去された際にバイパス吸気通路の吸入
空気流量を負荷の変動に応じた所定の補正量だけ増量補
正もしくは減量補正するようにした内燃機関のアイドル
回転速度制御方法において、吸入空気流量の補正量を、
負荷が印加された状態で制御目標回転速度を保持するの
に必要な吸入空気量と、負荷が除去された状態で制御目
標回転速度を保持するのに必要な吸入空気量との差から
求めるようにしている。
【0007】
【作用】上記の構成によれば、負荷が印加された状態で
制御目標回転速度を保持するのに必要な吸入空気量と、
負荷が除去された状態で制御目標回転速度を保持するの
に必要な吸入空気量との差から吸入空気流量の補正量が
求められ、この補正量に基づく流量の空気が機関内に吸
入される。従って、機関の回転速度の変化に伴って負荷
特性の変化するような負荷が機関に対して印加された
り、又は除去された場合でも、吸入空気流量はその負荷
変化に見合った分の補正がなされるので、機関の回転速
度は制御目標回転速度に等しくなるよう制御される。
【0008】
【実施例】以下、この発明における内燃機関のアイドル
回転速度制御方法を自動車のアイドル回転速度制御に具
体化した一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】図1はこの実施例における内燃機関のアイ
ドル回転速度制御方法を適用したガソリンエンジンシス
テムの概略構成を示す図である。内燃機関としてのエン
ジン1は吸気系を構成する吸気通路2を介してエアクリ
ーナ3から外気を取り込むようになっている。また、エ
ンジン1はその外気の取り込みと同時に、吸気ポート2
aの近傍にて各気筒毎に設けられたインジェクタ4から
噴射される燃料を取り込むようになっている。そして、
取り込まれた燃料と外気との混合気を各気筒毎に設けら
れた吸気バルブ5を介して燃焼室1aへ導入し、同燃焼
室1a内にて爆発・燃焼させて駆動力を得る。また、爆
発、燃焼後の排気ガスは燃焼室1aから排気バルブ6を
介して各気筒毎の排気マニホールドが集合する排気通路
7へ導出され外部へ排出されるようになっている。
【0010】吸気通路2の途中には、図示しないアクセ
ルペダルの操作に連動して開閉されるスロットルバルブ
8が設けられている。そして、このスロットルバルブ8
が開閉されることにより、吸気通路2への吸入空気量が
調節される。また、スロットルバルブ8の下流側には、
吸入空気の脈動を平滑化させるサージタンク9が設けら
れている。
【0011】また、吸気通路2の途中には、スロットル
バルブ8の上流側と下流側との間を連通させるバイパス
吸気通路10が設けられている。そして、このバイパス
吸気通路10の途中には、同通路10を流れる空気流量
を調節するリニアソレノイド式のアイドル・スピード・
コントロール・バルブ(ISCV)11が設けられてい
る。このISCV11はスロットルバルブ8が閉じられ
てエンジン1がアイドル状態のときに、デューティー制
御によってフィードバック制御されて開閉し、バイパス
吸気通路10の空気流量を調節する。これによってエン
ジン1のアイドル回転速度が制御されるようになってい
る。
【0012】また、車両にはエアコンを構成するコンプ
レッサ12が設けられており、このコンプレッサ12は
マグネットクラッチ13がオンされることにより、エン
ジン1のクランク軸に駆動連結されるようになってい
る。マグネットクラッチ13にはマグネットクラッチリ
レー14が電気的に接続され、そのマグネットクラッチ
リレー14のオン・オフ制御によりマグネットクラッチ
13がオン・オフされ、エアコンが駆動・停止(オン・
オフ)される。
【0013】吸気通路2においてエアクリーナ3の近傍
には、吸気温度を検出する吸気温センサ21が設けられ
ている。また、スロットルバルブ8の近傍には、その開
度を検出するスロットルセンサ22が設けられるととも
に、スロットルバルブ8が全閉となったときにオンして
アイドル状態を検知するアイドルスイッチ23が設けら
れている。さらに、サージタンク9には、同タンク9に
連通して吸入空気圧力(吸気圧)を検出する吸気圧セン
サ24が設けられている。
【0014】一方、排気通路7の途中には、排気中の酸
素濃度を検出する酸素センサ25が設けられている。ま
た、エンジン1には、その冷却水の温度を検出する水温
センサ26が設けられている。
【0015】エンジン1の各気筒毎に設けられた点火プ
ラグ15には、ディストリビュータ16にて分配される
点火信号が印加される。ディストリビュータ16はイグ
ナイタ17から出力される高電圧をエンジン1のクラン
ク角に同期して各点火プラグ15に分配するためのもの
であり、各点火プラグ15の点火タイミングはイグナイ
タ17からの高電圧出力タイミングにより決定される。
【0016】ディストリビュータ16には、同ディスト
リビュータ16に内蔵された図示しないロータの回転か
ら、エンジン1の回転速度(エンジン回転速度)NEを
検出する回転速度センサ27が設けられている。また、
ディストリビュータ16には、同じくロータの回転に応
じてエンジン1のクランク角の変化を所定の割合で検出
するクランク角センサ28が設けられている。さらに、
この実施例では、図示しないトランスミッションに取付
けられて車速を検出する車速センサ29が設けられてい
る。
【0017】また、図示しないシフトレバーの基端部に
は、ニュートラルスイッチ30が設けられており、シフ
トレバーのポジションを示すシフトレンジがニュートラ
ルレンジ(Nレンジ)であるか、又はそれ以外のドライ
ブレンジ(Dレンジ)であるかを検出するようになって
いる。
【0018】さらに、エンジン1には、異常項目を診断
するためのT端子31が設けられている。このT端子3
1は、ダイアグノーシス機能を起動させるために、保守
時等において短絡されるものである。
【0019】そして、前記各センサ21,22,24〜
29、各スイッチ23,30及びT端子31によって、
エンジン1の運転状態等が適宜検出されるようになって
いる。
【0020】また、各インジェクタ4、ISCV11、
マグネットクラッチリレー14及びイグナイタ17は電
子制御装置(以下、単に「ECU」という)41に電気
的に接続され、このECU41の作動によってそれらの
駆動タイミングが制御される。
【0021】このECU41には、前述した吸気温セン
サ21、スロットルセンサ22、アイドルスイッチ2
3、吸気圧センサ24、酸素センサ25、水温センサ2
6、回転速度センサ27、クランク角センサ28、車速
センサ29、ニュートラルスイッチ30及びT端子31
の外、その他の電気負荷に接続され、電気負荷がオンさ
れているときにオン信号を出力する電気負荷スイッチ3
2がそれぞれ接続されている。従って、ECU41はこ
れら各センサ21,22,24〜29及び各スイッチ2
3,30、T端子31及び電気負荷スイッチ32からの
出力信号に基づいて、インジェクタ4、ISCV11、
マグネットクラッチリレー14及びイグナイタ17等を
好適に制御する。
【0022】次に、ECU41の構成について図2のブ
ロック図に従って説明する。ECU41は中央処理装置
(CPU)42、所定の制御プログラムやマップ等を予
め記憶した読出専用メモリ(ROM)43、CPU42
の演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ
(RAM)44、予め記憶されたデータを保存するバッ
クアップRAM45等と、これら各部と外部入力回路4
6、外部出力回路47等とをバス48によって接続した
論理演算回路として構成されている。
【0023】外部入力回路46には、前述した吸気温セ
ンサ21、スロットルセンサ22、アイドルスイッチ2
3、吸気圧センサ24、酸素センサ25、水温センサ2
6、回転速度センサ27、クランク角センサ28、車速
センサ29、ニュートラルスイッチ30、T端子31及
び電気負荷スイッチ32等がそれぞれ接続されている。
そして、CPU42は外部入力回路46を介して各セン
サ21,22,24〜29、各スイッチ23,30、T
端子31及び電気負荷スイッチ32からの出力信号を入
力値として読み込む。そして、CPU42はこれら入力
値に基いて、外部出力回路47に接続されたインジェク
タ4、ISCV11、マグネットクラッチリレー14及
びイグナイタ17を好適に制御する。
【0024】この実施例において、CPU42はアイド
ルスイッチ23の検出結果に基づき、エンジン1がアイ
ドル状態であると判断したときに、そのエンジン回転速
度NEが制御目標回転速度(以下、目標回転速度とい
う)NTに収束するために必要な吸入空気流量(トータ
ルアイドルアップ流量)を算出し、その算出結果に基づ
いてISCV11をフィードバック制御するようになっ
ている。
【0025】次に、ECU41により実行される各種処
理のうち、トータルアイドルアップ流量GAISCを算
出するための処理について、図3のフローチャートに従
って説明する。
【0026】図3はエンジン1の低回転時、すなわちア
イドル時にエアコンのオン・オフ切換によって異なるI
SCV11のデューティー比の算出ルーチンを示し、所
定時間毎の定時割込みで実行される。
【0027】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ101において、マグネットクラッチリレー14
のオン・オフ切換に基づいてエアコンがオン状態である
か否かを判断する。そして、エアコンがオン状態の場合
には、次のステップ102において、トータルアイドル
アップ流量GAISCを算出する。
【0028】このトータルアイドルアップ流量GIAS
Cは下記の式(A)に従って算出される。 GAISC=GAC+GI+GE+GB …(A) ここで、GAISCはトータルアイドルアップ流量であ
って、ISCV11の制御のための最終的な指令値を示
しており、この値が調整されることによりエンジン回転
速度が正確に制御されるようになっている。GACはエ
アコンアイドルアップ補正項であって、エアコンがオン
された時に目標回転速度NTにフィードバック制御する
ための補正量を示し、エアコンのオフ時には「0」とな
る。GIはアイドル回転フィードバック補正項であっ
て、エアコンがオフされた時に目標回転速度NTにフィ
ードバック制御するための補正量を示す。GEはDレン
ジ負荷補正項であって、Dレンジ負荷が加わったときの
補正量を示す。GBは電気負荷補正項であって、その他
の電気負荷が加わったときの補正量を示す。
【0029】一方、ステップ101において、エアコン
がオフ状態の場合には、ステップ103において、トー
タルアイドルアップ流量GAISCを下記の式(B)に
従って算出する。
【0030】 GAISC=GI+GE+GB …(B) すなわち、トータルアイドルアップ流量GAISCはエ
アコンがオンされた場合とオフされた場合とでエアコン
アイドルアップ補正項GACの分だけ補正量が異なる。
【0031】ステップ102又はステップ103から移
行してステップ104においては、ISCV11のデュ
ーティー比DUTを算出する。このデューティー比DU
Tは図10に示すように、トータルアイドルアップ流量
GAISCに対するデューティー比DUTの関係を予め
定めたマップを参照して求められる。
【0032】そして、ステップ105において、デュー
ティー比DUTに基づいてISCV11をデューティー
制御して、その後の処理を一旦終了する。次に、前述し
たECU41により実行される各種処理のうち、目標回
転速度NTを設定するための指標となる学習目標回転速
度を設定するための処理について、図4に示す学習ルー
チンのフローチャートに従って説明する。
【0033】この学習ルーチンにおいて、先ずステップ
201では、学習モードとしての条件、すなわち、保守
時等において、T端子31が短絡された状態で、かつ、
アイドル状態となってから5秒以上継続中であることを
全て満たしているか否かを判断する。すなわち、実質的
には学習モードの条件を全て満たした場合においてこの
ルーチンは実行される。
【0034】そして、このステップ201において、学
習モードとしての条件を全て満たしていない場合には、
その後の処理を終了する。一方、ステップ201におい
て、学習モードとしての要件を全て満たしている場合に
は、次のステップ202へ移行する。
【0035】ステップ202においては、エアコンがオ
ン状態であるか否かを判断する。そして、エアコンがオ
ン状態の場合には、次のステップ203において、その
車両がAT車であるか否かを判断する。なお、この実施
例では、過去に一度でもニュートラルスイッチ30がオ
ン・オフされたかによってAT車であるか否かを判断す
るようになっている。そして、AT車でない場合には、
ステップ204において、そのときのエンジン回転速度
NEをエアコン学習回転速度KGNEACとして設定
し、その後の処理を一旦終了する。
【0036】また、ステップ203において、AT車で
ある場合には、ステップ205において、ニュートラル
スイッチ30からの信号に基づいてそのときのシフトレ
ンジがDレンジであるか否かを判断する。そして、Dレ
ンジでないと判断した場合には、ステップ204におい
て、前述したと同様にエアコン学習回転速度KGNEA
Cを設定し、その後の処理を一旦終了する。また、ステ
ップ205で、Dレンジである場合には、ステップ20
6において、そのときのエンジン回転速度NEをエアコ
ン・ドライブ学習回転速度KGNEADとして設定し、
その後の処理を一旦終了する。
【0037】一方、ステップ202において、エアコン
がオフ状態の場合には、ステップ207において、その
車両がAT車であるか否かを判断する。そして、AT車
でない場合には、ステップ208において、そのときの
エンジン回転速度NEを無負荷学習回転速度KGNEと
して設定し、その後の処理を一旦終了する。また、ステ
ップ207において、AT車である場合には、ステップ
209において、そのときのシフトレンジがDレンジで
あるか否かを判断する。そして、Dレンジでない場合に
は、ステップ208において、前述したと同様に無負荷
学習回転速度KGNEを設定し、その後の処理を一旦終
了する。また、ステップ209でDレンジである場合に
は、ステップ210において、そのときのエンジン回転
速度NEをドライブ学習回転速度KGNEDとして設定
し、その後の処理を一旦終了する。
【0038】以上のようにして、種々の負荷条件におけ
る各学習回転速度KGNEAD,KGNEAC,KGN
ED,KGNEが設定される。なお、これら各学習回転
速度KGNEAD,KGNEAC,KGNED,KGN
Eは学習モード成立毎に更新されることになる。
【0039】次に、上記のように設定された各学習回転
速度KGNEAD,KGNEAC,KGNED,KGN
Eに基づいて目標回転速度NTを設定するための処理
を、図5のフローチャートに従って説明する。
【0040】図5は目標回転速度NTを設定するための
算出ルーチンを示し、所定時間毎の定時割込みで実行さ
れる。処理がこのルーチンへ移行すると、先ずステップ
301において、エアコンがオン状態であるか否かを判
断する。そして、エアコンがオン状態の場合には、ステ
ップ302において、その車両がAT車であるか否かを
判断する。そして、AT車でない場合には、ステップ3
03において、先に設定されたエアコン学習回転速度K
GNEACを目標回転速度NTとして設定し、その後の
処理を一旦終了する。
【0041】ステップ302において、AT車である場
合には、ステップ304において、そのときのシフトレ
ンジがDレンジであるか否かを判断する。そして、Dレ
ンジでない場合には、前述したと同様にステップ303
において、エアコン学習回転速度KGNEACを目標回
転速度NTとして設定し、その後の処理を一旦終了す
る。また、ステップ304において、Dレンジである場
合には、ステップ305において、先に設定されたエア
コン・ドライブ学習回転速度KGNEADを目標回転速
度NTとして設定し、その後の処理を一旦終了する。
【0042】一方、ステップ301において、エアコン
がオフ状態の場合には、ステップ306において、その
車両がAT車であるか否かを判断する。そして、AT車
でない場合には、ステップ307において、先に設定さ
れた無負荷学習回転速度KGNEを目標回転速度NTと
して設定し、その後の処理を一旦終了する。
【0043】また、ステップ306において、AT車で
ある場合には、ステップ308において、そのときのシ
フトレンジがDレンジであるか否かを判断する。そし
て、Dレンジでない場合には、前述したと同様にステッ
プ307において、無負荷学習回転速度KGNEを目標
回転速度NTとして設定し、その後の処理を一旦終了す
る。
【0044】ステップ308において、Dレンジである
場合には、ステップ309において、先に設定したドラ
イブ学習回転速度KGNEDを目標回転速度NTとして
設定し、その後の処理を一旦終了する。
【0045】以上のようにして、エアコンのオン・オフ
状態、シフトレンジ状態といった負荷の印加、除去状況
に応じた目標回転速度NTが設定される。次に、前述し
たトータルアイドルアップ流量GAISCの各補正項の
算出方法について説明する。先ず、エアコンがオンされ
た場合に補正されるエアコンアイドルアップ補正項GA
Cを設定するための処理について、図6のフローチャー
トに従って説明する。
【0046】図6のフローチャートはそのエアコンアイ
ドルアップ補正項GACの算出ルーチンを示し、所定時
間毎の定時割込みで実行される。処理がこのルーチンへ
移行すると、先ずステップ401において、エアコンが
オン状態であるか否かを判断する。そして、エアコンが
オフ状態の場合には、ステップ402において、カウン
タのカウント値CNT1を「0」にリセットする。但
し、このカウンタは別の処理ルーチンにおいて単位時間
毎にインクリメントされるものとする。
【0047】ステップ403において、エアコン学習補
正項GACMを算出する。このエアコン学習補正項GA
CMは、ROM43に予め記憶されている図11に示す
ようなマップを参照して、エアコン学習回転速度KGN
EACに基づいて設定されるものである。また、ステッ
プ404において、無負荷学習補正項GIDLを算出す
る。この無負荷学習補正項GIDLは、ROM43に予
め記憶されている図12に示すようなマップを参照し
て、無負荷学習回転速度KGNEに基づいて設定される
ものである。
【0048】そして、ステップ405においては、ステ
ップ403、ステップ404において算出したエアコン
学習補正項GACMと無負荷学習回転速度KGNEとの
差からエアコンアイドルアップ補正項GACを算出す
る。すなわち、エアコンがオンされたときに目標回転速
度NTを保持するのに必要な吸入空気量を得るための補
正項であるエアコン学習補正項GACMと、エアコンが
オフされたときに目標回転速度NTを保持するのに必要
な吸入空気量を得るための補正項である無負荷学習補正
項GIDLとの差によってエアコンアイドルアップ補正
項GACが設定されるのである。そして、その後の処理
を一旦終了する。
【0049】一方、ステップ401において、エアコン
がオン状態の場合には、ステップ406において、アイ
ドルスイッチ23からの信号に基き、現在がアイドル状
態であるか否かを判断する。そして、アイドル状態でな
い場合には、その後の処理を一旦終了し、アイドル状態
である場合には、次のステップ407へ移行する。
【0050】ステップ407においては、カウント値C
NT1が2秒よりも大きいか否か、すなわち、アイドル
状態となってから2秒よりも多く経過したか否かを判断
する。そして、カウント値CNT1が2秒以下の場合に
は、その後の処理を一旦終了する。また、ステップ40
7において、カウント値CNT1が2秒よりも大きい場
合には、次のステップ408へ移行する。
【0051】ステップ408においては、エンジン回転
速度NEと目標回転速度NTとを比較する。ここで、エ
ンジン回転速度NEが目標回転速度NTよりも低い場合
には、ステップ409において、前回の制御周期におい
て設定されたエアコンアイドルアップ補正項GACに所
定量xを加算した値を新たなエアコンアイドルアップ補
正項GACとして設定する。但し、前回の制御周期にお
けるカウント値CNT1が2秒以下の場合には、ステッ
プ405において算出した値をそのままエアコンアイド
ルアップ補正項GACとして適用する。また、エンジン
回転速度NEと目標回転速度NTとが等しい場合には、
ステップ410に移行し、前回のエアコンアイドルアッ
プ補正項GACをそのままエアコンアイドルアップ補正
項GACとして設定する。さらに、エンジン回転速度N
Eが目標回転速度NTよりも高い場合には、ステップ4
11において、前回のエアコンアイドルアップ補正項G
ACから所定量xを減算した値を新たなエアコンアイド
ルアップ補正項GACとして設定する。そして、ステッ
プ409、ステップ410又はステップ411におい
て、新たなエアコンアイドルアップ補正項GACが設定
されると、その後の処理を一旦終了する。
【0052】以上のようにして、エアコンがオンされた
ときのエアコンアイドルアップ補正項GACが設定され
る。次に、アイドル回転フィードバック補正項GIを設
定するための処理について、図7のフローチャートに従
って説明する。
【0053】図7はそのアイドル回転フィードバック補
正項GIの算出ルーチンを説明するフローチャートであ
って、所定時間毎の定時割込みで実行される。処理がこ
のルーチンへ移行すると、先ずステップ501におい
て、エアコンがオン状態であるか否かを判断する。そし
て、エアコンがオフ状態の場合には、ステップ502に
おいて、別のカウンタによるカウント値CNT2を
「0」にリセットする。但し、このカウンタも前記同
様、別の処理ルーチンにて単位時間毎にインクリメント
されるものとする。
【0054】次に、ステップ503において、予め定め
られていた所定値αをアイドル回転フィードバック補正
項GIとして設定し、その後の処理を一旦終了する。一
方、ステップ501にて、エアコンがオン状態の場合に
は、ステップ504において、現在がアイドル状態であ
るか否かを判断する。そして、アイドル状態でない場合
には、前述したと同様に、ステップ502,503の処
理を実行する。
【0055】また、ステップ504において、アイドル
状態であると判断した場合には、ステップ505におい
て、カウント値CNT2が2秒よりも大きいか否か、す
なわち、アイドル状態となってから2秒よりも多く経過
したか否かを判断する。そして、カウント値CNT2が
2秒以下の場合には、ステップ503の処理を実行しそ
の後の処理を一旦終了する。つまり、エアコンがオフ状
態か、アイドル状態でないか、又はアイドル状態となっ
て未だ2秒経過していない場合には、アイドル回転フィ
ードバック補正項GIは一律に所定値αとして設定され
る。また、ステップ505において、カウント値CNT
2が2秒よりも大きい場合には、ステップ506へ移行
する。
【0056】ステップ506においては、エンジン回転
速度NEと目標回転速度NTとを比較する。ここで、エ
ンジン回転速度NEが目標回転速度NTよりも低い場合
には、ステップ507において、前回の制御周期におけ
るアイドル回転フィードバック補正項GIに所定量yを
加算した結果を新たなアイドル回転フィードバック補正
項GIとして設定する。但し、前回の制御周期における
カウント値CNT2が2秒以下の場合には、ステップ5
03において設定した所定値αをそのままアイドル回転
フィードバック補正項GIとして適用する。また、エン
ジン回転速度NEと目標回転速度NTとが等しい場合に
は、ステップ508において、前回のアイドル回転フィ
ードバック補正項GIをそのままアイドル回転フィード
バック補正項GIとして設定する。さらに、エンジン回
転速度NEが目標回転速度NTよりも高い場合には、ス
テップ509において、前回アイドル回転フィードバッ
ク補正項GIから所定量yを減算した結果を新たなアイ
ドル回転フィードバック補正項GIとして設定する。そ
して、ステップ507、ステップ508又はステップ5
09において、新たなアイドル回転フィードバック補正
項GIを設定したのち、その後の処理を一旦終了する。
【0057】以上のようにして、エアコン・オフ時にお
けるアイドル回転フィードバック補正項GIが設定され
る。次に、Dレンジ負荷補正項GEを算出するための処
理について、図8のフローチャートに従って説明する。
【0058】図8はそのDレンジ負荷補正項GEの算出
ルーチンを説明するフローチャートであって、所定時間
毎の定時割込みで実行される。処理がこのルーチンへ移
行すると、先ずステップ601において、その車両がA
T車であるか否かを判断する。そして、AT車でない場
合には、ステップ602において、Dレンジ負荷補正項
GEを「0」に設定し、その後の処理を一旦終了する。
【0059】一方、ステップ601において、AT車で
ある場合には、ステップ603において、現在のシフト
レンジがDレンジであるか否かを判断する。そして、D
レンジでない場合、すなわち、Nレンジの場合には、ス
テップ602において、前述したと同様にDレンジ負荷
補正項GEを「0」に設定し、その後の処理を一旦終了
する。また、ステップ603において、現在のシフトレ
ンジがDレンジである場合には、ステップ604へ移行
する。
【0060】ステップ604においては、エアコンがオ
ン状態であるか否かを判断する。そして、エアコンがオ
ン状態の場合には、ステップ605において、エアコン
・ドライブ学習補正項GACDMを算出する。このエア
コン・ドライブ学習補正項GACDMは、ROM43に
予め記憶されている図13に示すようなマップを参照し
て、エアコン・ドライブ学習回転速度KGNEADに基
づいて設定されるものである。次に、ステップ606に
おいて、前述したと同様に図12に示すマップを参照し
て無負荷学習補正項GIDLを算出する。
【0061】そして、ステップ607において、エアコ
ン・ドライブ学習補正項GACDMと無負荷学習補正項
GIDLの差からDレンジ負荷補正項GEを算出する。
すなわち、Dレンジ負荷補正項GEは、エアコンがオン
され、かつ、シフトレンジがDレンジのときに目標回転
速度を保持するのに必要な吸入空気量を得るための補正
項であるエアコン・ドライブ学習補正項GACDMと、
無負荷時に目標回転速度を保持するのに必要な吸入空気
量を得るための補正項である無負荷学習補正項GIDL
との差によって求められる。そして、その後の処理を一
旦終了する。
【0062】一方、ステップ604において、エアコン
がオフ状態の場合には、ステップ608において、ドラ
イブ学習補正項GDMを算出する。このドライブ学習補
正項GDMは、ROM43に予め記憶されている図14
に示すようなマップを参照して、ドライブ学習回転速度
KGNEDに基づいて設定されるものである。次に、ス
テップ609において、前述したと同様に図12に示す
マップを参照して無負荷学習補正項GIDLを算出す
る。
【0063】そして、ステップ610において、ドライ
ブ学習補正項GDMと無負荷学習補正項GIDLの差か
らDレンジ負荷補正項GEを算出する。すなわち、Dレ
ンジ負荷補正項GEは、エアコンがオフされ、かつ、シ
フトレンジがDレンジのときに目標回転速度を保持する
のに必要な吸入空気量を得るための補正項であるドライ
ブ学習補正項GDMと、無負荷時に目標回転速度を保持
するのに必要な吸入空気量を得るための補正項である無
負荷学習補正項GIDLとの差によって求められる。そ
して、その後の処理を一旦終了する。
【0064】以上のようにして、シフトレンジ状態に応
じたDレンジ負荷補正項GEが設定される。次に、電気
負荷補正項GBを算出するための処理について図9のフ
ローチャートに従って説明する。
【0065】図9はその電気負荷補正項GBの算出ルー
チンを説明するフローチャートであって、所定時間毎の
定時割込みで実行される。処理がこのルーチンへ移行す
ると、先ずステップ701において、電気負荷スイッチ
32からの信号に基づき、その他の電気負荷がオン状態
であるか否かを判断する。電気負荷がオン状態でない場
合、つまりオフ状態の場合には、ステップ702におい
て、電気負荷補正項GBを「0」に設定し、その後の処
理を一旦終了する。また、ステップ701において、電
気負荷がオン状態の場合には、ステップ703へ移行す
る。
【0066】ステップ703においては、エアコンがオ
ン状態であるか否かを判断する。そして、エアコンがオ
ン状態の場合には、ステップ704において、その車両
がAT車であるか否かを判断する。そして、AT車でな
い場合には、ステップ705において、図15に示すよ
うに、エアコン学習回転速度KGNEACに対する電気
負荷補正項GBを予め定めたマップを参照して電気負荷
補正項GBを算出し、その後の処理を一旦終了する。
【0067】一方、ステップ704において、AT車で
ある場合には、ステップ706において、シフトレンジ
がDレンジであるか否かを判断する。そして、シフトレ
ンジがDレンジでない場合には、ステップ705におい
て、前述したと同様に電気負荷補正項GBを算出し、そ
の後の処理を一旦終了する。また、ステップ706にお
いて、シフトレンジがDレンジである場合には、ステッ
プ707において、図16に示すように、エアコン・ド
ライブ学習回転速度KGNEADに対する電気負荷補正
項GBを予め定めたマップを参照して電気負荷補正項G
Bを算出し、その後の処理を一旦終了する。
【0068】一方、ステップ703において、エアコン
がオフ状態の場合には、ステップ708において、その
車両がAT車であるか否かを判断する。そして、AT車
でない場合には、ステップ709に移行し、図17に示
すように、無負荷学習回転速度KGNEに対する電気負
荷補正項GBを予め定めたマップを参照して電気負荷補
正項GBを算出し、その後の処理を一旦終了する。
【0069】また、ステップ708において、AT車で
ある場合には、ステップ710において、シフトレンジ
がDレンジであるか否かを判断する。そして、シフトレ
ンジがDレンジでない場合には、ステップ709におい
て、前述したと同様に電気負荷補正項GBを算出し、そ
の後の処理を一旦終了する。また、ステップ710にお
いて、シフトレンジがDレンジである場合には、ステッ
プ711において、図18に示すように、ドライブ学習
回転速度KGNEDに対する電気負荷補正項GBを予め
定めたマップを参照して電気負荷補正項GBを算出し、
その後の処理を一旦終了する。
【0070】以上のようにして、その他の電気負荷のオ
ン・オフ状態における電気負荷補正項GBが設定され
る。つまり、エアコン・オンでDレンジでない場合に
は、図15に示すマップを参照して、エアコン・オンで
Dレンジの場合には、図16に示すマップを参照して、
エアコン・オフでDレンジでない場合には、図17に示
すマップを参照して、エアコン・オフでDレンジの場合
には、図18に示すマップを参照して電気負荷補正項G
Bが算出される。
【0071】そして、以上のように求められた各補正項
GAC,GI,GE,GBに基づいてトータルアイドル
アップ流量GAISCが求められ、デューティー比DU
Tが決定されてISCV11がデューティー制御され
る。
【0072】以上詳述したように、この実施例において
は、トータルアイドルアップ流量項GAISCをエアコ
ンアイドルアップ補正項GAC、アイドル回転フィード
バック補正項GI、Dレンジ負荷補正項GE及び電気負
荷補正項GBの総和によって算出している。しかも、前
記各補正項を種々の負荷状況によって異なる学習回転速
度に応じて適切な値となるように設定している。従っ
て、目標回転速度NTを保持するのに必要な吸入空気量
が得られ、その結果として、種々の負荷状況に応じて正
確なエンジン回転速度の制御を行うことができる。
【0073】また、この実施例では、図6のステップ4
03において説明したように、エアコンオフ時におい
て、エアコンアイドルアップ補正項GACを、エアコン
がオンされたときに目標回転速度NTを保持するのに必
要な吸入空気量を得るための補正項であるエアコン学習
補正項GACMと、エアコンがオフされたときに目標回
転速度NTを保持するのに必要な吸入空気量を得るため
の補正項である無負荷学習補正項GIDLとの差によっ
て算出するようにしている。そして、エアコンがオンさ
れてからこの設定値を基準としてフィードバック制御す
るようにしている。従って、エンジン回転速度によって
エアコンの負荷が異なる場合であっても、その負荷変化
に応じて実際に必要な吸入空気流量の補正を正確に行う
ことができ、エンジン回転速度NEが目標回転速度NT
となるよう制御される。
【0074】さらに、この実施例では、図7において説
明したように、エアコンがオフ状態において、アイドル
回転フィードバック補正項GIをフィードバック制御す
るようにしたので、エアコンがオフされている間にもエ
ンジン回転速度NEは目標回転速度NTとなるように制
御される。
【0075】併せて、この実施例では、図8のステップ
605において説明したように、Dレンジ負荷補正項G
Eを、シフトレンジがDレンジで、かつ、エアコンがオ
ン状態において、この状態のときに目標回転速度NTを
保持するために必要な吸入空気流量を得るための補正項
であるエアコン・ドライブ学習補正項GACDMと、無
負荷時に目標回転速度NTを保持するために必要な吸入
空気流量を得るための補正項である無負荷学習補正項G
IDLとの差によって設定している。これとともに、D
レンジ負荷補正項GEを、シフトレンジがDレンジで、
かつ、エアコンがオフ状態において、この状態のときに
目標回転速度NTを保持するために必要な吸入空気流量
を得るための補正項であるドライブ学習補正項GDM
と、無負荷時に目標回転速度NTを保持するために必要
な吸入空気流量を得るための補正項である無負荷学習補
正項GIDLとの差によって設定するようにしている。
従って、Dレンジ負荷補正項GEを経時変化に伴って対
応させることができるため、実際に必要な量の補正を行
うことができ、そのためエンジン回転速度NEを目標回
転速度NTとなるよう制御することができる。加えて、
この実施例では、図9において説明したように、その他
の電気負荷がオンされた場合にも、電気負荷補正項GB
を、種々の負荷条件において図15〜18に示すマップ
を参照して算出するようにしている。そのため、それぞ
れの負荷状況に応じた電気負荷補正項GBが得られ、吸
入空気流量が補正される。従って、エンジン回転速度N
Eを目標回転速度NTとなるよう制御することができ
る。
【0076】このように、この実施例のエンジンのアイ
ドル回転速度制御方法によれば、エンジン回転速度NE
の変化に伴って負荷特性が変化するような負荷が印加又
は除去された場合でも、種々の負荷状況に応じて、目標
回転速度NTを制御することができるように各補正項G
AC,GI,GE,GBを適宜算出し、トータルアイド
ルアップ流量GAISCを求めている。そのため、実際
に各負荷状況の変化に見合った分だけの空気量がエンジ
ン1に供給されるので、エンジン回転速度NEを常に目
標回転速度NTに等しくなるよう正確に制御することが
できる。従って、エンジン回転速度NEによって変化す
る負荷が印加されたり、除去された場合でもエンジン回
転速度のオーバーシュート、アンダーシュートが発生す
るのを未然に防ぐことができる。
【0077】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、バイパス吸気通路10を1つと
したが、バイパス通路を2つ以上設けてもよい。
【0078】(2)前記実施例では、吸気量調整手段と
してスロットルバルブ8とは別に設けられたリニアソレ
ノイド式のISCV11を設けたが、ステップモータ式
やロータリソレノイド式、更にはスロットルバルブ直動
方式のアクチュエータを設けてもよい。
【0079】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、吸入空気流量の補正量を、負荷が印加された状態で
制御目標回転速度を保持するのに必要な吸入空気量と、
負荷が除去された状態で制御目標回転速度を保持するの
に必要な吸入空気量との差から求めるようにしたので、
内燃機関の回転速度の変化に伴って負荷特性が変化する
ような負荷が印加又は除去された場合でも、正確に制御
目標回転速度に制御することができ、もって、負荷の印
加又は除去に伴う回転速度のオーバーシュート、アンダ
ーシュートの発生を未然に防止することができるという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した一実施例において内燃機
関の制御方法を適用したガソリンエンジンシステムの概
略構成を示す図である。
【図2】一実施例において、ECUの構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】一実施例において、ECUにより実行されるア
イドル時のトータルアイドルアップ流量の算出ルーチン
を説明するフローチャートである。
【図4】一実施例において、ECUにより実行される各
学習回転速度を設定するための処理ルーチンを説明する
フローチャートである。
【図5】一実施例において、ECUにより実行される目
標回転速度算出ルーチンを説明するフローチャートであ
る。
【図6】一実施例において、ECUにより実行されるエ
アコンアイドルアップ補正項算出ルーチンを説明するフ
ローチャートである。
【図7】一実施例において、ECUにより実行されるア
イドル回転フィードバック補正項算出ルーチンを説明す
るフローチャートである。
【図8】一実施例において、ECUにより実行されるD
レンジ負荷補正項算出ルーチンを説明するフローチャー
トである。
【図9】一実施例において、ECUにより実行される電
気負荷補正項算出ルーチンを説明するフローチャートで
ある。
【図10】一実施例において、トータルアイドルアップ
流量に対するISCVのデューティー比の関係を示すマ
ップである。
【図11】一実施例において、エアコン学習回転速度に
対するエアコン学習補正項の関係を示すマップである。
【図12】一実施例において、無負荷学習回転速度に対
する無負荷学習補正項の関係を示すマップである。
【図13】一実施例において、エアコン・ドライブ学習
回転速度に対するエアコン・ドライブ学習補正項の関係
を示すマップである。
【図14】一実施例において、ドライブ学習回転速度に
対するドライブ学習補正項の関係を示すマップである。
【図15】一実施例において、エアコン学習回転速度に
対する電気負荷補正項の関係を示すマップである。
【図16】一実施例において、エアコン・ドライブ学習
回転速度に対する電気負荷補正項の関係を示すマップで
ある。
【図17】一実施例において、無負荷学習回転速度に対
する電気負荷補正項の関係を示すマップである。
【図18】一実施例において、ドライブ学習回転速度に
対する電気負荷補正項の関係を示すマップである。
【図19】従来例において、エンジン回転速度に対する
負荷の関係を示すグラフである。
【図20】従来例において、無負荷時及び有負荷時にお
けるエンジン回転速度に対する吸入空気流量の関係を示
すグラフである。
【符号の説明】 1…内燃機関としてのエンジン、8…スロットルバル
ブ、10…バイパス吸気通路、11…ISCV、12…
コンプレッサ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の実際の回転速度を検出し、そ
    の検出した回転速度と制御目標回転速度との差に応じて
    前記機関のスロットルバルブをバイパスするバイパス吸
    気通路の吸入空気流量を調節してアイドル運転時の機関
    の回転速度が前記制御目標回転速度に等しくなるように
    するとともに、機関に所定の負荷が印加されているとき
    の制御目標回転速度及びその負荷が除去されているとき
    の制御目標回転速度を、そのときの機関状態に応じて変
    化させるようにし、機関に所定の負荷が印加された際及
    びその負荷が除去された際に前記バイパス吸気通路の吸
    入空気流量を前記負荷の変動に応じた所定の補正量だけ
    増量補正もしくは減量補正するようにした内燃機関のア
    イドル回転速度制御方法において、 吸入空気流量の前記補正量を、前記負荷が印加された状
    態で前記制御目標回転速度を保持するのに必要な吸入空
    気量と、前記負荷が除去された状態で前記制御目標回転
    速度を保持するのに必要な吸入空気量との差から求める
    ことを特徴とする内燃機関のアイドル回転速度制御方
    法。
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