JPH0571066U - クランプ付リトラクター - Google Patents

クランプ付リトラクター

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JPH0571066U
JPH0571066U JP1908692U JP1908692U JPH0571066U JP H0571066 U JPH0571066 U JP H0571066U JP 1908692 U JP1908692 U JP 1908692U JP 1908692 U JP1908692 U JP 1908692U JP H0571066 U JPH0571066 U JP H0571066U
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JP
Japan
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clamp
webbing
retractor
shaft
latch
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JP1908692U
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English (en)
Inventor
高信 佐々木
香澄 平田
勝 森永
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝突等の緊急時に巻取り軸のウェビング引き
出し方向の回転をロックする緊急ロック機構を備えたリ
トラクターであって、該リトラクターに組付けられるウ
ェビングのクランプ機構が簡単な構造で、且つ速やかに
ウェビングの引出しを阻止することができるクランプ付
リトラクターを提供する。 【構成】 クランプ6をウェビング挟持方向へ揺動させ
てウェビングの引き出しを阻止し得るレバー部材が、リ
トタクター内に配設されクランプ6を揺動するクランプ
レバー7と、リトラクター外に配設され該クランプレバ
ー7と一体に回動するアウタープレート8とにより構成
される。前記アウタープレート8には緊急ロック機構を
構成するラッチカップに形成されたカム穴に係合する外
方側軸部8bを突設し、前記クランプレバー7をラッチ
カップにより直接揺動させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、シートベルトのリトラクター(巻取装置)に関し、特に緊急時に ウェビングを直接挟持してウェビング引き出し量を最少限にするクランプ機構を 備えたクランプ付リトラクターの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の乗員等を座席に安全に保持するためのシートベルトは、ウェビン グ,バックル,取付け器具及びリトラクター(巻取り装置)から構成される。 前記リトラクターは、シートベルト不使用時に自動的にウェビングを引込む装 置で、ウェビングの損傷を防ぐと共に、シートベルト使用時には自由にウェビン グの長さが変えられる巻取り装置である。
【0003】 このようなリトラクターには、自動ロック式リトラクターや緊急ロック式リト ラクター等があるが、一般には、乗員を過度に拘束して装着者に圧迫感を与える といった問題を解決するために、急な加速、衝突又は減速に反応する慣性感知手 段によってリトラクターの巻取り軸のウェビング引き出し方向の回転を物理的に ロックする緊急ロック機構を備えて乗員を効果的及び安全に拘束すると共にウェ ビングによる圧迫感を低減する緊急ロック式リトラクターが用いられている。
【0004】 ところが、シートベルトが使用されている状態でも、リトラクターの巻取り軸 にはかなりの長さのウェビングが巻きついたままになっている。このため、上記 の如き緊急ロック式リトラクターにおいては、緊急時に巻取り軸のウェビング引 き出し方向の回転がロックされるにもかかわらず、ウェビングに作用する張力に より巻取り軸に巻かれているウェビングが巻締まりを生じるので、該リトラクタ ーがウェビングの伸び出しを生じるといった問題がある。このようなウェビング の伸び出しは、乗員の拘束性能を損なうことになるので、緊急時におけるリトラ クターからのウェビング引き出し量を最少限に抑える必要がある。
【0005】 従って、上記の如き緊急時におけるリトラクターからのウェビング引き出し量 を最少限に抑える為に、リトラクターの出口側にてウェビングを直接挟持するク ランプ機構を備えたクランプ付リトラクターが種々提案されている。 例えば、特開平3−99960号及び同3−112750号公報等に開示され ているクランプ機構は、ウェビングをリトラクターのベース背面との間で締め付 け係合するためのクランプと、該クランプを揺動回転自在に保持するクランプホ ルダーとからなるクランプ部材を有しており、緊急ロック機構を構成するラッチ 部材の回転動作に従動して揺動し、リトラクターの巻取り軸に取り付けられた爪 車に係合する爪部材がクランプレバーに軸支されている。そして、前記ラッチ部 材が巻取り軸と共にウェビング引き出し方向に回転した際には、クランプレバー が前記爪部材を介して伝達された巻取り軸の回転力により揺動回転させられ、前 記クランプ部材をウェビング挟持方向に揺動回転させる。そこで、クランプ部材 がウェビングをリトラクターのベース背面との間で締め付け係合し、緊急時にお けるリトラクターからのウェビングの引き出しを阻止している。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如きクランプ機構においては、緊急ロック機構が作動し て回転させられたラッチ部材が爪部材を揺動回転させ、該爪部材が巻取り軸の爪 車に係合してから、巻取り軸の回転力により揺動回転させられたクランプレバー がクランプホルダーを揺動回転させることによって、クランプがウェビングを締 め付け係合している。このため、慣性感知手段が衝突を感知してラッチ部材を回 転させてから爪部材が巻取り軸の爪車に係合するまでの間は、クランプが作動せ ずにウェビングの引出しが生じる。また、ラッチ部材の回転をクランプの挟持動 作に伝達するのに多くの伝達部材を介しており、各伝達部の取付けガタ等による ロスも多いので、慣性感知手段が衝突を感知してからクランプがウェビングを挟 持するまでの作動タイミングが遅いという問題がある。このようなクランプの作 動タイミングの遅れは乗員の拘束性能の低下につながり好ましくない。
【0007】 即ち、本考案の目的は上記課題を解消することにあり、衝突等の緊急時に巻取 り軸のウェビング引き出し方向の回転をロックする緊急ロック機構を備えたリト ラクターであって、該リトラクターに組付けられるウェビングのクランプ機構が 簡単な構造で、且つ速やかにウェビングの引出しを阻止することができるクラン プ付リトラクターを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案の上記目的は、ウェビングを巻装するリトラクターの巻取り軸に取り付 けられた爪車と、前記巻取り軸に追従して回転する慣性部材と、巻取り軸と共に ウェビング引き出し方向に回転することにより爪部材を前記爪車に係合させて巻 取り軸のウェビング引き出し方向の回転をロックするラッチ部材と、前記慣性部 材が巻取り軸に対して回転遅れを生ずるとラッチ部材を巻取り軸に連結するロッ ク手段とからなる緊急ロック機構を有すると共に、揺動可能なクランプ部材とリ トラクターのベース背面との間でウェビングを挟持することによってウェビング の引き出しを阻止することができるクランプ機構を有するクランプ付リトラクタ ーであって、前記クランプ部材をウェビング挟持方向に揺動させてウェビングの 引き出しを阻止し得る第1の位置とウェビングの引き出しを可能とする第2の位 置とにそれぞれ位置させるレバー部材が、リトラクターに回動可能に軸支される と共に前記ラッチ部材に形成されたカム穴に係合する係合突起を有し、ラッチ部 材の回動に従動して前記クランプ部材を前記第1の位置又は前記第2の位置にも たらすように回動させられることを特徴とするクランプ付リトラクターにより達 成される。
【0009】
【作用】
本考案の上記レバー部材は、緊急ロック機構が作動して前記ラッチ部材が回動 すると、該ラッチ部材のカム穴に沿って従動する前記係合突起により直接回動さ せられ、クランプ部材をウェビング挟持方向に揺動するので、速やかにウェビン グの引出しを阻止することができ、従来のクランプ機構におけるレバー部材のよ うに、巻取り軸に取り付けられた爪車に係合する爪部材を設ける必要がない。
【0010】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて本考案の一実施例を詳細に説明する。 図1乃至図3に示すシートベルト用リトラクターの分解斜視図において、ベー ス1はその大部分がコの字断面を有し、対向する側板1aには対向してそれぞれ 貫通孔1cが穿設されており、該貫通孔1cにはウェビングが巻回されるボビン 2を固設した巻取り軸4が左右のプラスチックブッシュ3a,3bを介して回動 自在に橋架されている。該巻取り軸4の一端には、公知の巻取りバネ装置5が配 置されており、巻取り軸4はウェビングを巻取る方向に常時付勢されている。
【0011】 一方、巻取り軸4の他端には緊急時にウェビングの引き出しを阻止するための 緊急ロック機構が配置されている。この緊急ロック機構は、巻取り軸4の他端部 に固定された爪車であるラッチプレート4aを有し、その外方には巻取り軸4の 一部が突出され、そこにはテンションプレート9と、内歯13aを有するラッチ 部材であるラッチカップ13とが遊嵌されている。なお、ラッチカップ13に形 成されたスプリングハンガ13bとテンションプレート9に形成されたスプリン グハンガ9aとにはリターンスプリング12が装着され、テンションプレート9 とラッチカップ13とは相互に反対方向に回動する付勢力が作用されている。そ して、前記ラッチカップ13の外側に位置する巻取り軸4には、図示しない公知 のロック手段及び慣性部材が配置されており、衝突等の緊急時にウェビングにテ ンションがかかり、巻取り軸4に所定以上の衝撃的なウェビング引き出し方向( 矢印X方向)の回動力が作用されると、前記ラッチカップ13をリターンスプリ ング12の付勢力に抗して矢印X方向へ回動する。
【0012】 また、前記ラッチプレート4aに係合することによりラッチプレート4aのウ ェビング引き出し方向(矢印X方向)の回転を抑止する爪部材であるポール11 がラッチプレート4aから係脱可能にポールピン10を介して前記側板1aに枢 支されている。該ポールピン10の内方側軸部10aは、側板1aに穿設された 取付け孔21に嵌挿され、該ポールピン10の外方側軸部10bはテンションプ レート9の自由端部に形成された貫通孔9aに嵌挿される。そして、ポール11 にはポールガイド突起11bが突設され、該ポールガイド突起11bはラッチカ ップ13の外周部に突出形成されているポールガイド孔13cに挿入される。
【0013】 更に、前記側板1aの下部には車体加速度感知手段30を構成するセンサーケ ース31が固設され、この中空部内にはセンサーであるボールウエイト33が載 置されると共に、突起32aを有するセンサーアーム32が揺動可能に取り付け られている。そして、これら緊急ロック機構を覆う側板1aの外側にはセンサー カバー14が配設されている。
【0014】 前記ベース1の内方には、ウェビングを直接挟持することによってウェビング の引き出しを阻止するクランプ機構が設けられている。 前記クランプ機構は、平面部にウェビング26を締め付け係合するためのクラ ンプ歯部6cが形成された楔形状のクランプ部材であるクランプ6と、前記クラ ンプ歯部6cが形成された平面部と反対側の平面部6dと摺接するアッパープレ ート20を保持しているアッパーステー19とを有している。
【0015】 前記アッパーステー19は、その取付け孔19bを側板1aの突起1dに嵌合 させ、その取付け板19aにアッパープレート20をビス固定することにより、 該アッパープレート20の長手方向の移動を規制している。前記アッパープレー ト20は、対向する側板1aに形成された貫通口24に嵌装された後、アッパー ステー19の取付け板19aに固定されることによって、その摺接面20aがベ ース1の背板1bに固定されたロアプレート16に対して上方側で近接する所定 の傾斜角度を持つように配設される。そして、狭窄状先端部が上方側に位置し、 その平面部6dがアッパープレート20の摺接面20aに面接触状態で位置決め されるクランプ6のクランプ歯部6cは、挟持するウェビング26の表面に対し て常に平行に配設されるので、アッパープレート20の摺接面20aに沿って摺 動するクランプ6はウェビング26を均等に締め付け係合することができる。又 、クランプ6の後端側に突設された係合部6bとアッパープレート20の後端面 20bとの間にはリターンスプリング15が配設されており、該クランプ6をウ ェビング26と非係合な方向に付勢している。
【0016】 前記クランプ6の下方には、前記リターンスプリング15により付勢されてい るクランプ6の移動を規制するクランプレバー7が配設されており、該クランプ レバー7は側板1aの外側に配設されたアウタープレート8と共にレバー部材を 構成している。 前記クランプレバー7は、クランプ6の側壁に突設された枢軸6aに係合する 切り欠き部7fを形成された一対の板状部材7a,7bと、これらに架け渡され てクランプ6の後端壁に当接する連結部7cとから成り、その孔7dが対向する 側板1aに形成した貫通孔23に挿通したレバーピン17により回動自在に軸支 される。前記アウタープレート8は、前記貫通孔23を貫通したレバーピン17 の一端部にその孔8cが貫通され、側板1aに沿って回動自在に軸支されている 。更に、該アウタープレート8は、内方へ突出することにより側板1aの長穴2 2を挿通して板状部材7aの係合穴7eに係合する内方側軸部8aと、外方へ突 出することにより前記ラッチカップ13の外周部に突出形成されているカム穴1 3dに挿入係合される係合突起である外方側軸部8bとを有している。
【0017】 そして、クランプレバー7は、長孔22に係止される内方側軸部8aによって 下方への回転を阻止されることにより、リターンスプリング15の付勢力に抗し てクランプ6の移動を規制している。即ち、クランプ6は枢軸6aが板状部材7 a,7bの揺動端側に形成された切り欠き部7fに支持され、その後端壁が連結 部7cに支持されることにより、そのクランプ歯部6cがウェビング26と非係 合な位置に保持されている。従って、アウタープレート8が上方へ回転すると、 内方側軸部8aを介してクランプレバー7が上方へ回転させられる。上方へ回転 させられたクランプレバー7は、リターンスプリング15の付勢力に抗してクラ ンプ6の枢軸6aを押圧することによって、平面部6dをアッパープレート20 の摺接面20aに沿って摺動させながら該クランプ6をウェビング26と係合す る方向に移動させる。この時、前記長穴22は内方側軸部8aと干渉することは ない。
【0018】 次に、上記クランプ付リトラクターの作動について説明する。 先ず、通常使用時においては、図4に示す如く、クランプレバー7の係合穴7 eに係合するアウタープレート8の内方側軸部8aがリターンスプリング15の 付勢力により前記長穴22内の下側端に位置しており、クランプ6はリターンス プリング15の付勢力によってウェビング26と非係合な方向に付勢されている 。又、図6に示すように、ラッチカップ13はスプリングハンガ13bとテンシ ョンプレート9のスプリングハンガ9aとに装着されたリターンスプリング12 の付勢力によって、矢印X方向と反対方向に付勢されており、ポールガイド孔1 3cにポールガイド突起11bが係合するポール11は、ラッチプレート4aと 非係合な方向に付勢されているので、ウェビング26の引き出しは自在である。 更に、ウェビング26は側板1aの上方に穿設された貫通孔23に挿通されたウ ェビングガイドピン18と前記連結部7cとにより、クランプ歯部6cとの非係 合状態を保障されている。
【0019】 しかして、衝突等の緊急時にウェビング26にテンションがかかり、巻取り軸 4に所定以上の衝撃的なウェビング引き出し方向(矢印X方向)の回動力が作用 されると、図示しない慣性部材が慣性力を受けて巻取り軸4のウェビング引き出 し方向の回転に対し反対方向へ相対回転変位する。すると、図5に示すようにロ ック手段が作動し、ロック部材28の係合部28aがラッチカップ13の内歯1 3aに係合するので、フランジ27の回動力がラッチカップ13に伝達され、該 ラッチカップ13をリターンスプリング12の付勢力に抗して矢印X方向へ回動 する。この際、アウタープレート8の外方側軸部8bに係合するカム穴13dが この外方側軸部8bを介してアウタープレート8を矢印Y方向へ回動するので、 長穴22を挿通した内方側軸部8aを介してクランプレバー7も矢印Y方向へ回 動させられる。
【0020】 そこで、クランプレバー7の揺動端側に形成された切り欠き部7fに支持され たクランプ6は、アッパープレート20の摺接面20aに沿って上方へ直ちに揺 動させられる。該摺接面20aは、前記ロアプレート16に対して上方側が近接 するように傾斜しているので、リターンスプリング15の付勢力に抗して上方へ 揺動させられた楔形状のクランプ6はウェビング挟持方向(矢印W方向)へ移動 し、摺接面20aとロアプレート16との間に食い込むようにしてウェビング2 6を挟持する。
【0021】 また、これと同時に、ポールガイド突起11bに係合するポールガイド孔13 cがこのポールガイド突起11bを介してポール11を矢印Z方向へ回動してラ ッチプレート4aに係合部11aを係合させることにより、ポール11は巻取り 軸4の矢印X方向への回動を阻止するが、この係合部11aがラッチプレート4 aに係合するタイミングは、前記クランプ歯部6cがウェビング26に完全に食 い込んだ直後に係合するタイミングに合わせられる。このクランプ6とポール1 1の作動タイミングは、前記カム穴13d及びポールガイド孔13cの形状をそ れぞれ適宜変更することにより、任意に変えることができる。
【0022】 また、車両が緊急時、所定以上の速度変化を受けた場合にも、前記車体加速度 感知手段30がロック手段を作動させて上述の如くクランプ機構及び緊急ロック 機構が作動する。 そして、ウェビング26に作用されたテンションが解除された時には、ロック 部材28の係合部28aとラッチカップ13の内歯13aとの係合が解除され、 リターンスプリング12の付勢力によってラッチカップ13が矢印X方向と反対 方向に回動されて所期位置に戻される。すると、カム穴13dに挿通された外方 側軸部8bを介したクランプレバー7に対する付勢が解除されるので、クランプ 6はリターンスプリング15の付勢力によってウェビング26と非係合な方向に 付勢され、ウェビング26の引き出しが自在となる。また、ポール11の係合部 11aがラッチプレート4aと係合して巻取り軸4の回動を阻止している場合に も、ラッチカップ13が矢印X方向と反対方向に回動されると、ポール11が矢 印Z方向と反対方向に回動され、ラッチプレート4aと係合部11aとのロック が解除される。
【0023】 即ち、上記の如き構成によれば、クランプレバー7とアウタープレート8とか ら成るレバー部材は、緊急ロック機構が作動して前記ラッチカップ13が回動す ると、該ラッチカップ13のカム穴13dに沿って従動する係合突起である外方 側軸部8bにより直接回動させられて、クランプ6をウェビング挟持方向に揺動 するので、速やかにウェビング26の引出しを阻止することができる。また、従 来のクランプ機構におけるクランプレバーのように、巻取り軸に取り付けられた 爪車に係合する爪部材を設ける必要がなく、ラッチカップの回転をクランプの挟 持動作に伝達するのに必要な伝達部材の部品点数を減らすことができるので、各 伝達部の取付けガタ等によるロスが減少し、構造が簡単になる。従って、慣性感 知手段が衝突を感知してからクランプ6がウェビング26を挟持するまでの作動 タイミングの遅れを防止することができる。
【0024】 尚、本考案におけるレバー部材を構成するクランプレバー及びアウタープレー トは、上記実施例の形状に限定されるものではなく、種々の変更が可能であるこ とは勿論である。 又、上記実施例におけるクランプ機構では、楔形状に形成されたクランプをア ッパープレートに沿って摺動させることにより、ウェビングをロアプレートとの 間で挟持しているが、例えば揺動自在に軸支されたクランプホルダーの揺動側端 にクランプを保持させたクランプ部材を用いることも可能である。この場合、ラ ッチカップに形成されたカム穴に係合する係合突起を有するレバー部材の揺動端 部がクランプホルダーに係合され、ラッチカップの回転によりクランプホルダー がウェビング挟持方向に直接揺動される。
【0025】 又、本考案は上記実施例の如き緊急ロック機構の構成に限らず、他の慣性感知 手段やロック手段を備えた緊急ロック機構を有するリトラクターに応用すること も可能であり、緊急ロック機構と共に自動ロック機能を備えたシートベルト用リ トラクターについても有効である。
【0026】
【考案の効果】
即ち、本考案のレバー部材は、ラッチ部材に形成されたカム穴に係合する係合 突起を有しており、緊急ロック機構が作動して前記ラッチ部材が回動すると、該 ラッチ部材のカム穴に沿って従動する係合突起により直接回動させられ、クラン プ部材をウェビング挟持方向に揺動するので、速やかにウェビングの引出しを阻 止することができる。また、従来のクランプ機構におけるクランプレバーのよう に、巻取り軸に取り付けられた爪車に係合する爪部材を設ける必要がなく、ラッ チ部材の回転をクランプの挟持動作に伝達するのに必要な伝達部材の部品点数を 減らすことができるので、各伝達部の取付けガタ等によるロスが減少し、構造が 簡単になる。そこで、慣性感知手段が衝突を感知してからクランプがウェビング を挟持するまでの作動タイミングの遅れを防止することができる。
【0027】 従って、衝突等の緊急時に巻取り軸のウェビング引き出し方向の回転をロック する緊急ロック機構を備えたリトラクターであって、該リトラクターに組付けら れるウェビングのクランプ機構が簡単な構造で、且つ速やかにウェビングの引出 しを阻止することができる良好なクランプ付リトラクターを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に基づくクランプ付リトラク
ターの分解斜視図の一部である。
【図2】図1に示したクランプ付リトラクターの残り部
分の分解斜視図である。
【図3】図1に示したクランプ付リトラクターの要部拡
大斜視図である。
【図4】図1に示したクランプ付リトラクターのクラン
プ機構の作動説明用の部分破断側面図である。
【図5】図1に示したクランプ付リトラクターのクラン
プ機構の作動説明用の部分破断側面図である。
【図6】図1に示したクランプ付リトラクターの緊急ロ
ック機構の作動説明用の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 ベース 1a 側板 1b 背板 1c 貫通孔 2 ボビン 3a プラスチックブッシュ 3b プラスチックブッシュ 4 巻取り軸 4a ラッチプレート 5 巻取りバネ装置 6 クランプ 6a 枢軸 6b 係合部 6c クランプ歯部 6d 平面部 7 クランプレバー 7a 板状部材 7b 板状部材 7c 連結部 7d 孔 7e 係合穴 7f 切り欠き部 8 アウタープレート 8a 内方側軸部 8b 外方側軸部 9 テンションプレート 10 ポールピン 11 ポール 12 リターンスプリング 13 ラッチカップ 13a 内歯 13b スプリングハンガ 13c ポールガイド孔 13d カム穴 14 センサーカバー 15 リターンスプリング 16 ロアプレート 17 レバーピン 18 ウェビングガイドピン 19 アッパーステー 19a 取付け板 20 アッパープレート 21 取付け孔 22 長穴 23 貫通孔 24 貫通口 25 貫通孔 26 ウェビング 27 フランジ 28 ロック部材 28a 係合部 30 車体加速度感知手段

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェビングを巻装するリトラクターの巻
    取り軸に取り付けられた爪車と、前記巻取り軸に追従し
    て回転する慣性部材と、巻取り軸と共にウェビング引き
    出し方向に回転することにより爪部材を前記爪車に係合
    させて巻取り軸のウェビング引き出し方向の回転をロッ
    クするラッチ部材と、前記慣性部材が巻取り軸に対して
    回転遅れを生ずるとラッチ部材を巻取り軸に連結するロ
    ック手段とからなる緊急ロック機構を有すると共に、揺
    動可能なクランプ部材とリトラクターのベース背面との
    間でウェビングを挟持することによってウェビングの引
    き出しを阻止することができるクランプ機構を有するク
    ランプ付リトラクターであって、前記クランプ部材をウ
    ェビング挟持方向に揺動させてウェビングの引き出しを
    阻止し得る第1の位置とウェビングの引き出しを可能と
    する第2の位置とにそれぞれ位置させるレバー部材が、
    リトラクターに回動可能に軸支されると共に前記ラッチ
    部材に形成されたカム穴に係合する係合突起を有し、ラ
    ッチ部材の回動に従動して前記クランプ部材を前記第1
    の位置又は前記第2の位置にもたらすように回動させら
    れることを特徴とするクランプ付リトラクター。
JP1908692U 1992-03-02 1992-03-02 クランプ付リトラクター Pending JPH0571066U (ja)

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