JPH0570652A - イミド化アクリル樹脂の熱安定化方法 - Google Patents

イミド化アクリル樹脂の熱安定化方法

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JPH0570652A
JPH0570652A JP25843291A JP25843291A JPH0570652A JP H0570652 A JPH0570652 A JP H0570652A JP 25843291 A JP25843291 A JP 25843291A JP 25843291 A JP25843291 A JP 25843291A JP H0570652 A JPH0570652 A JP H0570652A
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JP
Japan
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acrylic resin
phosphite
phosphonite
weight
imidated
Prior art date
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Pending
Application number
JP25843291A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Itagaki
善弘 板垣
Kazuhiko Akiyama
和彦 秋山
Koichi Fujieda
孝一 藤枝
Hiroyuki Imai
博之 今井
Kenichi Hamamoto
健一 浜本
Yoshifumi Murata
好史 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記式(I)のイミド環単位を50重量%未
満及びメタクリル酸単位1重量%未満を含有するイミド
化アクリル樹脂に、立体障害のあるホスファイトまたは
ホスホナイトの少なくとも1種を配合してなる熱安定化
されたイミド化アクリル樹脂組成物。 【効果】 イミド化アクリル樹脂の押出し、成形におい
て黄変、発泡が生じず、熱安定化されたイミド化アクリ
ル樹脂が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イミド化アクリル樹脂
の押出し、成形において、黄変、発泡を含まず、熱安定
化されたイミド化アクリル樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】弱電部品や工業部品、特に照明灯カバー
や自動車用部品等の分野においてアクリル樹脂の耐熱性
向上に対する要求が強くなってきている。メタクリル樹
脂の耐熱性を向上させる従来の技術として、架橋する方
法、イミド環を導入する方法等が知られている。しか
し、架橋により耐熱性は向上するもの、の成形加工性が
悪くなると言う問題点がある。またイミド環を導入した
樹脂は熱可塑性であるため成形加工が容易であるが、イ
ミド環を導入したことにより、一般的なアクリル樹脂と
比較して溶融粘度が高くなり流動性が悪くなり、このた
め、押し出し温度、成形温度を一般的なアクリル樹脂よ
り高くして行なわなくてはならない。しかし、一般的に
知られているフェノール系、ホスファイド系、チオエー
テル系などの安定剤では本発明の目的を達成できない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、高温での押出し、成形において、黄変、発泡を含ま
ないように熱安定化されたイミド化アクリル樹脂を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記解決
すべき問題点について鋭意検討した結果、立体障害のあ
るホスファイトまたはホスホナイトを含有させることに
より熱安定性が格段に向上することを見い出し、本発明
を完成した。すなわち、本発明によれば前記目的は、
【0005】
【化5】 構造式(I)で表わされるイミド環単位を50重量%未
満及びメタクリル酸単位1重量%未満を含有するイミド
化アクリル樹脂に、その100重量部に対して、立体障
害のあるホスファイトまたはホスホナイトの少なくとも
1種を0.01重量部〜2.0重量部配合させることに
より達成される。
【0006】本発明におけるイミド化アクリル樹脂の製
造方法には制限はなく任意の方法を採用することができ
るが、本発明の目的から得られる樹脂の初期着色が小さ
い方法が好ましい。たとえば、特開平2−153904
号のようにアクリル系アミドとメタクリル酸メチルをメ
タノール溶媒中でラジカル重合触媒の存在下に共重合す
るあたり、アクリル系アミドに対して0.5〜10倍モ
ルのメタクリル酸メチルの一部を予めアクリル系アミド
と混合し、その残りを供給しながら80〜150℃の温
度で共重合した後、塩基性触媒の存在下で80〜150
℃の温度でイミド化反応を行ない、共重合体中のアクリ
ル系アミド単位をグルタルイミド単位に実質的に完全に
変換する製造法である。
【0007】本発明の最も特徴とするところは、イミド
化アクリル樹脂に立体障害のあるホスファイトまたはホ
スホナイトを含有せしめる点にある。立体障害のあるホ
スファイトまたはホスホナイトをイミド化アクリル樹脂
に含有させることにより、押出し、成形での黄変、発泡
に対する安定性が格段に向上する。
【0008】立体障害のあるホスファイトまたはホスホ
ナイトとはベンゼン環のP−O−環結合に対して少なく
とも1つのオルトの位置が第3アルキル基によって置換
されているホスファイトまたはホスホナイトのことであ
る。
【0009】本発明に用いる立体障害のあるホスファイ
トまたはホスホナイトは構造式(II)(III)または(I
V)を有するものである。
【0010】
【化6】
【0011】
【化7】
【0012】
【化8】 式(II)(III)(IV)において、R1 は水素原子または
炭素原子数1またはそれより多いアルキル基であり、そ
してnは1〜5の整数であるが、ただし酸素原子に結合
したベンゼン環の炭素原子に対してオルト位に結合して
いるもののうち1つは分岐したアルキル置換基とする。
そしてR2 はアリールまたはアルクアリールである。
【0013】また、これらの使用量は、イミド化アクリ
ル樹脂100重量部に対して、0.01重量部〜2.0
重量部が好ましい。使用量が0.01重量部未満である
と使用効果が乏しく、2.0重量部を越えると、ポリマ
ー中に完全に溶けないことによる光学的性質の悪化、ま
たは耐熱性の低下を及ぼすこととなる。
【0014】本発明において、立体障害のあるホスファ
イトまたはホスホナイトをイミド化アクリル樹脂に含有
させる方法は特に制限はなく、任意の方法を採用するこ
とができる。たとえば、イミド化アクリル樹脂と前記化
合物を適当な方法で予備混合し、押出機で溶融混練して
ペレット化する方法が用いられる。この時その他の添加
剤たとえば、染料、顔料、滑剤、紫外線安定剤などと一
緒に含有させることも可能である。
【0015】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限さ
れるものではない。 イミド化アクリル樹脂の製造 2リットルのオートクレーブを用い、メタクリル酸メチ
ル282g、メタクリルアミド152g、メタノール5
65g、ジーt−ブチルパーオキサイド4.3gおよび
n−オクチルメルカプタン0.7gを加え、撹拌下に1
20℃へ昇温し共重合を開始した。重合の進行とともに
定量ポンプを用いてメタクリル酸メチル400gを3.
0ml/分の速度で30分間、2.5ml/分の速度で40
分間、20ml/分の速度で50分間、1.5ml/分の速
度で60分間、最後に0.5ml/分の速度で40分間と
変化させながら連続的に供給して共重合を6時間行っ
た。
【0016】引き続き同一装置、同一温度でナトリウム
メトキシド1.1g含むメタノール溶液50mlを定量ポ
ンプを用いて供給し撹拌下で1.5時間反応を行った。
反応終了後、系内の温度が45℃となった時に沈殿した
ポリマーを取り出し、メタノールで洗浄後130℃で1
昼夜減圧乾燥を行い重合体を得た。この重合体のイミド
環含有量は、33重量%、メタクリル酸含有量は0.4
重量%であった。 実施例1〜2 上記で得た重合体100重量部に対して(表1)に示し
た種類と量の安定剤を配合した後押出機により重合体温
度240℃で押出してペレットを得た。
【0017】このペレットを熱圧縮成形機で金型温度2
80℃、保存時間0,10,20分の条件で成形し、得
られた厚さ3mmの透明な平板の黄色指数(YI)(AS
TMD−1925)と発泡の有無について試験を行なっ
た。
【0018】 比較例1〜2 立体的な障害を受けたホスファイトまたはホスホナイト
を使用せず、同様の試験を行なった。
【0019】
【0020】表3,表4から明らかなように、立体的に
障害を受けたホスファイトまたはホスホナイトを添加し
た組成物とその他の安定剤を添加するかまたは安定剤を
添加しない場合とでは違いが見られる。
【0021】それは、立体的に障害を受けたホスファイ
トまたはホスホナイトを添加した組成物は、20分保持
しても発泡もなく着色も小さい。それに対して、その他
の安定剤を添加するかまたは安定剤を添加しない場合
は、10分も保持すると発泡し、着色も大きくなった。
【0022】
【0023】 注:横線(−)は発泡のため、測定不可を示す。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明のイミド化アクリ
ル樹脂の押出し、成形において黄変や発泡が起らず、熱
安定化されたイミド化アクリル樹脂を得ることができ
る。
フロントページの続き (72)発明者 今井 博之 新潟県北蒲原郡中条町倉敷町2番28号 株 式会社クラレ内 (72)発明者 浜本 健一 新潟県北蒲原郡中条町倉敷町2番28号 株 式会社クラレ内 (72)発明者 村田 好史 新潟県北蒲原郡中条町倉敷町2番28号 株 式会社クラレ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造式(I)で表わされるイミド環単位
    を50重量%未満及びメタクリル酸単位1重量%未満を
    含有するイミド化アクリル樹脂に、その100重量部に
    対して、立体障害のあるホスファイトまたはホスホナイ
    トの少なくとも1種を0.01重量部〜2.0重量部配
    合してなる熱安定化されたイミド化アクリル樹脂組成
    物。 【化1】
  2. 【請求項2】 立体障害のあるホスファイトまたはホス
    ホナイトが以下の構造式(II)(III)(IV) 【化2】 【化3】 【化4】 (式(II)(III)(IV)において、R1 は水素原子また
    は炭素原子数1またはそれより多いアルキル基であり、
    nは1〜5の整数であるが、ただし酸素原子に結合した
    ベンゼン環の炭素原子に対してオルト位に結合している
    もののうち1つは分岐したアルキル置換基とし、そして
    2はアリールまたはアルクアリールである)を有する
    ものである、請求項1記載のイミド化アクリル樹脂組成
    物。
JP25843291A 1991-09-10 1991-09-10 イミド化アクリル樹脂の熱安定化方法 Pending JPH0570652A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008303281A (ja) * 2007-06-06 2008-12-18 Nippon Shokubai Co Ltd 環含有(メタ)アクリル系重合体およびその製造方法
DE102008001695A1 (de) 2008-05-09 2009-11-12 Evonik Röhm Gmbh Poly(meth)acrylimide mit verbesserten optischen und Farbeigenschaften, insbesondere bei thermischer Belastung
DE102008042755A1 (de) 2008-10-10 2010-04-22 Evonik Röhm Gmbh Poly(meth)acrylimide mit verbesserten optischen und Farbeigenschaften

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JP2008303281A (ja) * 2007-06-06 2008-12-18 Nippon Shokubai Co Ltd 環含有(メタ)アクリル系重合体およびその製造方法
DE102008001695A1 (de) 2008-05-09 2009-11-12 Evonik Röhm Gmbh Poly(meth)acrylimide mit verbesserten optischen und Farbeigenschaften, insbesondere bei thermischer Belastung
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