JPH0570634A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH0570634A JPH0570634A JP23587591A JP23587591A JPH0570634A JP H0570634 A JPH0570634 A JP H0570634A JP 23587591 A JP23587591 A JP 23587591A JP 23587591 A JP23587591 A JP 23587591A JP H0570634 A JPH0570634 A JP H0570634A
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- Japan
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- resistance
- weight
- ethylene
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 成形加工性、剛性、耐熱性、耐衝撃性、ガス
バリア性、耐油性、耐薬品性、耐水性等の物性のバラン
スがきわめて良好でかつ、フィルム、シート等成形加工
時の外観、及び透明性の優れた新規な熱可塑性樹脂組成
物を提供することを目的とするものである。 【構成】 ポリオレフィン5〜95重量%、芳香族ポリ
エステル及び、又はポリアミド1〜90重量%、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物1〜90重量%からな
る樹脂組成物100重量部に対して塩素化ポリエチレン
1〜20重量部配合することを特徴とする熱可塑性樹
脂組成物。
バリア性、耐油性、耐薬品性、耐水性等の物性のバラン
スがきわめて良好でかつ、フィルム、シート等成形加工
時の外観、及び透明性の優れた新規な熱可塑性樹脂組成
物を提供することを目的とするものである。 【構成】 ポリオレフィン5〜95重量%、芳香族ポリ
エステル及び、又はポリアミド1〜90重量%、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物1〜90重量%からな
る樹脂組成物100重量部に対して塩素化ポリエチレン
1〜20重量部配合することを特徴とする熱可塑性樹
脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形や押出成形等
により、成形品、シート、あるいは、フィルム等として
利用できる新規な熱可塑性樹脂組成物に関するものであ
る。更に詳しくは、ポリオレフィンと芳香族ポリエステ
ル及び、又はポリアミド、そしてエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物との相溶性が著しく改善された組成物
に関するものである。
により、成形品、シート、あるいは、フィルム等として
利用できる新規な熱可塑性樹脂組成物に関するものであ
る。更に詳しくは、ポリオレフィンと芳香族ポリエステ
ル及び、又はポリアミド、そしてエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物との相溶性が著しく改善された組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンは成形加工性、強靭性、
耐水性、耐有機溶剤性、耐薬品性などに優れ、低比重で
安価であることから各種成形品やフィルム、シート等に
従来から広く利用されている。しかしポリオレフィン
は、耐熱性、剛性がそれ程高くなく、新規な用途開拓を
はかるためには、これらを更に改良することが望まれて
いた。一方、ポリエステルは、その優れた特性から電気
及び電子機器部品、自動車部品などの広い分野で使用さ
れている。しかしポリエステルは、耐衝撃性、特にノッ
チ付衝撃強さが劣るため、従来から多くの改善方法が提
案されてきた。
耐水性、耐有機溶剤性、耐薬品性などに優れ、低比重で
安価であることから各種成形品やフィルム、シート等に
従来から広く利用されている。しかしポリオレフィン
は、耐熱性、剛性がそれ程高くなく、新規な用途開拓を
はかるためには、これらを更に改良することが望まれて
いた。一方、ポリエステルは、その優れた特性から電気
及び電子機器部品、自動車部品などの広い分野で使用さ
れている。しかしポリエステルは、耐衝撃性、特にノッ
チ付衝撃強さが劣るため、従来から多くの改善方法が提
案されてきた。
【0003】例えば、芳香族ポリエステルに、エチレン
と炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体に対して
α,β−不飽和ジカルボン酸または、その誘導体をグラ
フト重合して得た変性エチレン重合体をブレンドする方
法がよく知られているが、この方法においては、耐衝撃
性はいくぶん改善されるものの依然として耐衝撃性の要
求が厳しい用途に用いるには不十分であり、その上成形
品表面にパール光沢などが生じ、外観が悪いという問題
点があった。
と炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体に対して
α,β−不飽和ジカルボン酸または、その誘導体をグラ
フト重合して得た変性エチレン重合体をブレンドする方
法がよく知られているが、この方法においては、耐衝撃
性はいくぶん改善されるものの依然として耐衝撃性の要
求が厳しい用途に用いるには不十分であり、その上成形
品表面にパール光沢などが生じ、外観が悪いという問題
点があった。
【0004】また、ポリエチレンとポリアミドとを配合
し、双方の特徴を有する熱可塑性樹脂を作り出そうとい
う試みや、ナイロンとエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物とを配合し、ガスバリア性を向上させようという
試みも従来より行われている。しかしこれらの組成物
は、一般に相溶性が悪く、押出成形によりフイルム、シ
ート、ボトルなどを成形すると、不均一な相分離を生じ
やすく、著しく外観を損ねると共に、透明性という点に
おいても不十分なものしか得られていなかった。
し、双方の特徴を有する熱可塑性樹脂を作り出そうとい
う試みや、ナイロンとエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物とを配合し、ガスバリア性を向上させようという
試みも従来より行われている。しかしこれらの組成物
は、一般に相溶性が悪く、押出成形によりフイルム、シ
ート、ボトルなどを成形すると、不均一な相分離を生じ
やすく、著しく外観を損ねると共に、透明性という点に
おいても不十分なものしか得られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリオレフ
ィンと芳香族ポリエステル及び、又はポリアミド、とエ
チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物に、塩素化ポリエ
チレンを配合することにより、分散粒子径を1μm以下
にミクロに均一分散させ、成形加工性、剛性、耐熱性、
耐衝撃性、ガスバリア性、耐油性、耐薬品性、耐水性等
の物性のバランスがきわめて良好でかつ、フィルム、シ
ート等成形加工時の外観及び透明性の優れた新規な熱可
塑性樹脂組成物を提供することを目的とするものであ
る。
ィンと芳香族ポリエステル及び、又はポリアミド、とエ
チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物に、塩素化ポリエ
チレンを配合することにより、分散粒子径を1μm以下
にミクロに均一分散させ、成形加工性、剛性、耐熱性、
耐衝撃性、ガスバリア性、耐油性、耐薬品性、耐水性等
の物性のバランスがきわめて良好でかつ、フィルム、シ
ート等成形加工時の外観及び透明性の優れた新規な熱可
塑性樹脂組成物を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)ポリオ
レフィン5〜95重量%、(B)芳香族ポリエステル及
び、又はポリアミド1〜90重量%及び(C)エチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物1〜90重量%からなる
樹脂組成物100重量部に対して、(D)塩素化ポリエ
チレン1〜20重量部からなることを特徴とする熱可塑
性樹脂組成物に関するものである。
レフィン5〜95重量%、(B)芳香族ポリエステル及
び、又はポリアミド1〜90重量%及び(C)エチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物1〜90重量%からなる
樹脂組成物100重量部に対して、(D)塩素化ポリエ
チレン1〜20重量部からなることを特徴とする熱可塑
性樹脂組成物に関するものである。
【0007】本発明に、用いられるポリオレフィン
(A)としては例えば、エチレン、プロピレン、ブテン
−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン
−1、オクテン−1等のα−オレフィンの単独重合体、
ランダムまたはブロック等の共重合体、これらα−オレ
フィンの過半重量と他の不飽和単量体とのランダム、ブ
ロックもしくはグラフト等の共重合体、またはこれら重
合体の酸化、ハロゲン化、スルホン化したものであり、
少なくとも部分的に結晶性を示すものである。
(A)としては例えば、エチレン、プロピレン、ブテン
−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン
−1、オクテン−1等のα−オレフィンの単独重合体、
ランダムまたはブロック等の共重合体、これらα−オレ
フィンの過半重量と他の不飽和単量体とのランダム、ブ
ロックもしくはグラフト等の共重合体、またはこれら重
合体の酸化、ハロゲン化、スルホン化したものであり、
少なくとも部分的に結晶性を示すものである。
【0008】ここで他の不飽和単量体としては例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メ
チル、無水マレイン酸アリールマレイン酸イミド、アル
キルマレイン酸イミド等の不飽和有機酸またはその誘導
体、及び酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル、
スチレン、メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、ビ
ニルトリメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオ
キシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン、ジ
シクロペンタジエン、4−エチリデン−2−ノルボルネ
ン等の非共役ジエンなどを用いることができる。共重合
の場合には、α−オレフィンや他の単量体は、2種に限
らず、複数種からなるものであってもよい。
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メ
チル、無水マレイン酸アリールマレイン酸イミド、アル
キルマレイン酸イミド等の不飽和有機酸またはその誘導
体、及び酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル、
スチレン、メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、ビ
ニルトリメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオ
キシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン、ジ
シクロペンタジエン、4−エチリデン−2−ノルボルネ
ン等の非共役ジエンなどを用いることができる。共重合
の場合には、α−オレフィンや他の単量体は、2種に限
らず、複数種からなるものであってもよい。
【0009】本発明に用いられる芳香族ポリエステル
(B)とは、芳香環を重合体の連鎖単位に有するポリエ
ステルで、通常芳香族ジカルボン酸(あるいは、そのエ
ステル形成性誘導体)とジオール(あるいは、そのエス
テル形成性誘導体)とを主成分とする縮合反応により得
られる重合体ないしは共重合体である。
(B)とは、芳香環を重合体の連鎖単位に有するポリエ
ステルで、通常芳香族ジカルボン酸(あるいは、そのエ
ステル形成性誘導体)とジオール(あるいは、そのエス
テル形成性誘導体)とを主成分とする縮合反応により得
られる重合体ないしは共重合体である。
【0010】ここでいう芳香族ジカルボン酸としては通
常テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカ
ルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’
−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニルジカ
ルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン
酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,
4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、4,4’−ジ
フェニルイソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス
(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、2,
5−アントラセンジカルボン酸、2,6−アントラセン
ジカルボン酸、4,4’−p−ターフェニレンジカルボ
ン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸などであり、テレ
フタル酸が好ましく使用できる。これらの芳香族ジカル
ボン酸は、二種以上を混合して使用してもよい。なお少
量であれば、これらの芳香族ジカルボン酸とともにアジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボ
ン酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカル
ボン酸などの脂環族ジカルボン酸を一種以上混合使用す
ることができる。
常テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカ
ルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’
−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニルジカ
ルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン
酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,
4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、4,4’−ジ
フェニルイソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス
(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、2,
5−アントラセンジカルボン酸、2,6−アントラセン
ジカルボン酸、4,4’−p−ターフェニレンジカルボ
ン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸などであり、テレ
フタル酸が好ましく使用できる。これらの芳香族ジカル
ボン酸は、二種以上を混合して使用してもよい。なお少
量であれば、これらの芳香族ジカルボン酸とともにアジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボ
ン酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカル
ボン酸などの脂環族ジカルボン酸を一種以上混合使用す
ることができる。
【0011】また、ジオール成分としては、通常エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコ
ール、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコールなどの脂肪族ジ
オール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂
環族ジオールなど、およびそれらの混合物などが好まし
くあげられる。なお、少量であれば、分子量400〜6
000の長鎖ジオール、すなわちポリエチレングリコー
ル、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコールなどを一種以上共重合させてもよ
い。
ングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコ
ール、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコールなどの脂肪族ジ
オール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂
環族ジオールなど、およびそれらの混合物などが好まし
くあげられる。なお、少量であれば、分子量400〜6
000の長鎖ジオール、すなわちポリエチレングリコー
ル、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコールなどを一種以上共重合させてもよ
い。
【0012】本発明で使用する好ましい芳香族ポリエス
テル(B)の例としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレン
テレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト、ポリエチレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン
−4,4’−ジカルボキシレートなどがあげられる。
テル(B)の例としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレン
テレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト、ポリエチレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン
−4,4’−ジカルボキシレートなどがあげられる。
【0013】また、ポリアミド(B)の例としては、ナ
イロン6、ナイロン11、ナイロン12などのポリラク
タム類、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン
6,12などのジカルボン酸とジアミンとから得られる
ポリアミド類、ナイロン6/6,12、ナイロン6/
6,6/6,10、ナイロン6/6,6/6,12、ナ
イロン6/6T(T;テレフタル酸成分)などの共重合
ポリアミド類、またはこれらの混合物などの高アミノ末
端ポリアミドが挙げられる。
イロン6、ナイロン11、ナイロン12などのポリラク
タム類、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン
6,12などのジカルボン酸とジアミンとから得られる
ポリアミド類、ナイロン6/6,12、ナイロン6/
6,6/6,10、ナイロン6/6,6/6,12、ナ
イロン6/6T(T;テレフタル酸成分)などの共重合
ポリアミド類、またはこれらの混合物などの高アミノ末
端ポリアミドが挙げられる。
【0014】また、本発明に用いられるエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物(C)の例としては、エチレン
と酢酸ビニルとの共重合体を一般に行われる方法でケン
化させることによって製造することができる。エチレン
−酢酸ビニル共重合体中のエチレンの共重合割合は、一
般には20〜80モル%であり、特に25〜75モル%
が好ましい。エチレンの共重合割合が20モル%未満で
は、成形加工性の点で問題がある。一方80モル%を越
えると、ガスバリア性の点で不満足である。また、ケン
化度は通常90モル%以上であり、とりわけ95%以上
が望ましい。
ビニル共重合体ケン化物(C)の例としては、エチレン
と酢酸ビニルとの共重合体を一般に行われる方法でケン
化させることによって製造することができる。エチレン
−酢酸ビニル共重合体中のエチレンの共重合割合は、一
般には20〜80モル%であり、特に25〜75モル%
が好ましい。エチレンの共重合割合が20モル%未満で
は、成形加工性の点で問題がある。一方80モル%を越
えると、ガスバリア性の点で不満足である。また、ケン
化度は通常90モル%以上であり、とりわけ95%以上
が望ましい。
【0015】次に、本発明において使用する塩素化ポリ
エチレン(D)とは、塩素含有量が20〜45重量%、
メルトフローレイト(180℃、21.6kg)が1〜
130のものである。
エチレン(D)とは、塩素含有量が20〜45重量%、
メルトフローレイト(180℃、21.6kg)が1〜
130のものである。
【0016】本発明による熱可塑性樹脂組成物におい
て、ポリオレフィン(A)5〜95重量%、ポリエステ
ル及び、又はポリアミド(B)1〜90重量%、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)1〜90重量%
からなる樹脂組成物100重量部に対して、さらに塩素
化ポリエチレン(D)は1〜20重量部配合しなければ
ならない。
て、ポリオレフィン(A)5〜95重量%、ポリエステ
ル及び、又はポリアミド(B)1〜90重量%、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)1〜90重量%
からなる樹脂組成物100重量部に対して、さらに塩素
化ポリエチレン(D)は1〜20重量部配合しなければ
ならない。
【0017】(A)成分の含量が5重量%より少ない場
合は、成形加工性、耐水性、及び耐薬品性が十分でな
く、95重量%より多い場合は、耐熱性、剛性において
好ましい性質が得られない。また、(B)成分の含量が
1重量%より少ない場合は、耐熱性が十分でなく、90
重量%より多い場合は、耐水性が不十分である。また、
(C)成分の含量が1重量%より少ない場合は、ガスバ
リア性が十分でなく、90重量%より多い場合は、耐水
性が不十分である。また、(D)成分については、含量
が1重量部より少ない場合は、樹脂組成物の相溶分散性
に問題があり、分散粒子径が数十〜数百μmと大きく、
外観、及び透明性が不十分である。又(C)成分の含量
が、20重量部より多い場合は、耐熱性、耐衝撃性、剛
性等の低下が著しく好ましい結果が得られない。
合は、成形加工性、耐水性、及び耐薬品性が十分でな
く、95重量%より多い場合は、耐熱性、剛性において
好ましい性質が得られない。また、(B)成分の含量が
1重量%より少ない場合は、耐熱性が十分でなく、90
重量%より多い場合は、耐水性が不十分である。また、
(C)成分の含量が1重量%より少ない場合は、ガスバ
リア性が十分でなく、90重量%より多い場合は、耐水
性が不十分である。また、(D)成分については、含量
が1重量部より少ない場合は、樹脂組成物の相溶分散性
に問題があり、分散粒子径が数十〜数百μmと大きく、
外観、及び透明性が不十分である。又(C)成分の含量
が、20重量部より多い場合は、耐熱性、耐衝撃性、剛
性等の低下が著しく好ましい結果が得られない。
【0018】更に、必要に応じて基本的性質を損なわな
い範囲で添加剤、例えば染顔料、安定剤、可塑剤、帯電
防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、充填材等を
添加することもできる。
い範囲で添加剤、例えば染顔料、安定剤、可塑剤、帯電
防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、充填材等を
添加することもできる。
【0019】また本発明の応用として、ポリオレフィン
層、ナイロン層、芳香族ポリエステル層、エチレンー酢
酸ビニル共重合体けん化物層及び接着層などを含む2層
以上の多層フイルム、例えば、低密度ポリエチレン層/
接着層/ナイロン層/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物層、低密度ポリエチレン層/接着層/エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物層/接着層/芳香族ポリエ
ステル層、低密度ポリエチレン層/接着層/ナイロン層
/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層/接着層/
芳香族ポリエステル層などの多層フイルムのスクラップ
を粉砕機あるいは造粒機等によって破砕又は粒状等にし
たものに塩素化ポリエチレンを混練することにより均一
な組成とし、透明性が良好で機械的強度がより優れた回
収再生物が得られる。この再生物を更に多層フイルムの
1層として使用するか、他の成形用の材料としても使用
できる。
層、ナイロン層、芳香族ポリエステル層、エチレンー酢
酸ビニル共重合体けん化物層及び接着層などを含む2層
以上の多層フイルム、例えば、低密度ポリエチレン層/
接着層/ナイロン層/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物層、低密度ポリエチレン層/接着層/エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物層/接着層/芳香族ポリエ
ステル層、低密度ポリエチレン層/接着層/ナイロン層
/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層/接着層/
芳香族ポリエステル層などの多層フイルムのスクラップ
を粉砕機あるいは造粒機等によって破砕又は粒状等にし
たものに塩素化ポリエチレンを混練することにより均一
な組成とし、透明性が良好で機械的強度がより優れた回
収再生物が得られる。この再生物を更に多層フイルムの
1層として使用するか、他の成形用の材料としても使用
できる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により、本発明を説明するが、
これは単なる例示であり、本発明はこれに限定されるも
のではない。なお、実施例では、0.05mmのT−ダ
イシートを使用し、光線透過率、及びHAZEはAST
M−D1003により、また、引張試験はASTM−D
638、アイゾット衝撃試験はASTM−D256によ
って測定した結果である。また、外観については目視に
より判定した。配合組成及び各特性値の結果は表1〜表
5に示した。
これは単なる例示であり、本発明はこれに限定されるも
のではない。なお、実施例では、0.05mmのT−ダ
イシートを使用し、光線透過率、及びHAZEはAST
M−D1003により、また、引張試験はASTM−D
638、アイゾット衝撃試験はASTM−D256によ
って測定した結果である。また、外観については目視に
より判定した。配合組成及び各特性値の結果は表1〜表
5に示した。
【0021】《実施例1〜4》(A)成分としては低密
度ポリエチレン(LDPE)を使用し、(B)成分とし
てはテレフタール酸及び2種のジオール成分、エチレン
グリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールより
得られる共重合ポリエステル(PET−G)を使用し、
(C)成分としてはエチレン含有率44%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)を使用し、さ
らに(D)成分としては、塩素含有量が31.5重量
%、メルトフローレイトが120の塩素化ポリエチレン
(CPE)を使用した。
度ポリエチレン(LDPE)を使用し、(B)成分とし
てはテレフタール酸及び2種のジオール成分、エチレン
グリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールより
得られる共重合ポリエステル(PET−G)を使用し、
(C)成分としてはエチレン含有率44%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)を使用し、さ
らに(D)成分としては、塩素含有量が31.5重量
%、メルトフローレイトが120の塩素化ポリエチレン
(CPE)を使用した。
【0022】《実施例5〜6》(A)成分としてはLD
PEを使用し、(B)成分としてはポリエチレンテレフ
タレート(PET)を使用し、(C)成分としてはエチ
レン含有率44%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物(EVOH)を使用し、(D)成分としては塩素含
有量が31.5重量%、メルトフローレイトが120の
CPEを使用した。
PEを使用し、(B)成分としてはポリエチレンテレフ
タレート(PET)を使用し、(C)成分としてはエチ
レン含有率44%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物(EVOH)を使用し、(D)成分としては塩素含
有量が31.5重量%、メルトフローレイトが120の
CPEを使用した。
【0023】《実施例7〜9》(A)成分としてはLD
PEを使用し、(B)成分としてはPET−G及びナイ
ロン6(6Ny)を使用し、(C)成分としては塩素含
有量が31.5重量%、メルトフローレイト(180
℃,21.6kg)が120のCPEを使用した。
PEを使用し、(B)成分としてはPET−G及びナイ
ロン6(6Ny)を使用し、(C)成分としては塩素含
有量が31.5重量%、メルトフローレイト(180
℃,21.6kg)が120のCPEを使用した。
【0024】《実施例10〜12》(A)成分としてはLD
PEを使用し、(B)成分としてはナイロン6(6N
y)を使用し、(C)成分としてはエチレン含有率44
%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVO
H)を使用し、(D)成分としては塩素含有量が31.
5重量%、メルトフローレイト(180℃,21.6k
g)が120のCPEを使用した。
PEを使用し、(B)成分としてはナイロン6(6N
y)を使用し、(C)成分としてはエチレン含有率44
%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVO
H)を使用し、(D)成分としては塩素含有量が31.
5重量%、メルトフローレイト(180℃,21.6k
g)が120のCPEを使用した。
【0025】《比較例1〜3》(A)成分としてはLD
PEを使用し、(B)成分としてはPET−Gを使用
し、(C)成分としてはエチレン含有率44%のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)を使用し
た。
PEを使用し、(B)成分としてはPET−Gを使用
し、(C)成分としてはエチレン含有率44%のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)を使用し
た。
【0026】《比較例4〜5》(A)成分としてはLD
PEを使用し、(B)成分としてはPETを使用し、
(C)成分としてはエチレン含有率44%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)を使用した。
PEを使用し、(B)成分としてはPETを使用し、
(C)成分としてはエチレン含有率44%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)を使用した。
【0027】《比較例6〜8》(A)成分としてはLD
PEを使用し、(B)成分としてはPET−G及びナイ
ロン6(6Ny)を使用し、(C)成分としてはエチレ
ン含有率44%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物(EVOH)を使用した。
PEを使用し、(B)成分としてはPET−G及びナイ
ロン6(6Ny)を使用し、(C)成分としてはエチレ
ン含有率44%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物(EVOH)を使用した。
【0028】《比較例9〜11》(A)成分としてはLD
PEを使用し、(B)成分としては6Nyを使用し、
(C)成分としてはエチレン含有率44%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)を使用した。
PEを使用し、(B)成分としては6Nyを使用し、
(C)成分としてはエチレン含有率44%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)を使用した。
【0029】《実施例13》LDPE層/接着層(オレフ
ィン系)/6Ny層/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物/接着層(オレフィン系)/PET−G層より構
成される厚み比率=50/5/10/10/5/20
(μ)の総厚み100μの多層フイルムのスクラップ
(重量比率=ポリオレフィン/(6Ny+PET−G=
65:35)を粉砕したものに(D)成分として塩素含
有量が31.5重量%、メルトフローレイト(180℃、2
1.6kg)が120のCPEを使用した。
ィン系)/6Ny層/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物/接着層(オレフィン系)/PET−G層より構
成される厚み比率=50/5/10/10/5/20
(μ)の総厚み100μの多層フイルムのスクラップ
(重量比率=ポリオレフィン/(6Ny+PET−G=
65:35)を粉砕したものに(D)成分として塩素含
有量が31.5重量%、メルトフローレイト(180℃、2
1.6kg)が120のCPEを使用した。
【0030】《比較例12》実施例13と同じ多層フイルム
のスクラップを使用し、(D)成分は使用しなかった。
のスクラップを使用し、(D)成分は使用しなかった。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【発明の効果】本発明による熱可塑性樹脂組成物は、通
常の熱可塑性樹脂組成物に用いられている加工方法、例
えば射出成形、押出成形等により、容易に成形品、フィ
ルム、シート等に加工され、成形加工性、剛性、耐熱
性、耐衝撃性、ガスバリア性、耐油性、耐薬品性、耐水
性等のバランスがきわめて良好でかつ、フィルム、シー
ト等成形加工時の外観及び透明性の優れた製品を与え
る。また、本発明の組成物にする手法を用いることによ
りポリオレフィン層、芳香族ポリエステル層、ナイロン
層、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層より構成
された透明多層フイルムのスクラップの再生回収が可能
となった。
常の熱可塑性樹脂組成物に用いられている加工方法、例
えば射出成形、押出成形等により、容易に成形品、フィ
ルム、シート等に加工され、成形加工性、剛性、耐熱
性、耐衝撃性、ガスバリア性、耐油性、耐薬品性、耐水
性等のバランスがきわめて良好でかつ、フィルム、シー
ト等成形加工時の外観及び透明性の優れた製品を与え
る。また、本発明の組成物にする手法を用いることによ
りポリオレフィン層、芳香族ポリエステル層、ナイロン
層、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層より構成
された透明多層フイルムのスクラップの再生回収が可能
となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 29/04 LGT 6904−4J 31/00 6904−4J 51/06 LLE 7142−4J 53/00 LME 7142−4J LMF 7142−4J 67/02 LNZ 8933−4J 77/00 LQS 9286−4J LQU 9286−4J
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)ポリオレフィン5〜95重量%、
(B)芳香族ポリエステル及び、又はポリアミド1〜9
0重量%及び(C)エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物1〜90重量%からなる樹脂組成物100重量部に
対して、(D)塩素化ポリエチレン1〜20重量部から
なることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23587591A JPH0570634A (ja) | 1991-09-17 | 1991-09-17 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23587591A JPH0570634A (ja) | 1991-09-17 | 1991-09-17 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0570634A true JPH0570634A (ja) | 1993-03-23 |
Family
ID=16992541
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23587591A Pending JPH0570634A (ja) | 1991-09-17 | 1991-09-17 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0570634A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999011707A1 (fr) * | 1997-09-04 | 1999-03-11 | Kuraray Co., Ltd. | Composition de resine |
-
1991
- 1991-09-17 JP JP23587591A patent/JPH0570634A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999011707A1 (fr) * | 1997-09-04 | 1999-03-11 | Kuraray Co., Ltd. | Composition de resine |
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