JPH0570409A - エチレンアミンの製法 - Google Patents

エチレンアミンの製法

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JPH0570409A
JPH0570409A JP3261243A JP26124391A JPH0570409A JP H0570409 A JPH0570409 A JP H0570409A JP 3261243 A JP3261243 A JP 3261243A JP 26124391 A JP26124391 A JP 26124391A JP H0570409 A JPH0570409 A JP H0570409A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来知られているNi系触媒よりも活性,選択
性が大幅に向上した高性能触媒を使用したエチレンアミ
ンの製造法を提供する。 【構成】水素存在下、アンモニア及び/又はエチレンア
ミンをエタノールアミンと反応させ、原料のアンモニア
及び/又はエチレンアミンよりエチレン鎖の数が増加し
たエチレンアミンを製造する方法において、Ni−M−
Ir元素(Mは、希土類元素のうちスカンジウム,イッ
トリウム,プラセオジム,ネオジム,サマリウム,ユ−
ロピウム,ガドリニウム,テルビウム,ジスプロシウ
ム,ホルミウム,エルビウム,ツリウム,イッテルビウ
ム,ルテチウムから選ばれた少なくとも1種である)か
らなる触媒を使用するエチレンアミンの製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエチレンアミンの製造
法、特にNi−M−Ir元素(Mは、希土類元素のうち
スカンジウム,イットリウム,プラセオジム,ネオジ
ム,サマリウム,ユ−ロピウム,ガドリニウム,テルビ
ウム,ジスプロシウム,ホルミウム,エルビウム,ツリ
ウム,イッテルビウム,ルテチウムから選ばれた少なく
とも1種である)からなる触媒を使用することを特徴と
するエチレンアミンの製法に関する。
【0002】エチレンアミンは農薬,キレート剤,エポ
キシ硬化剤,湿潤紙力増強剤,潤滑油添加剤等に使用さ
れる有用な脂肪族アミン化合物である。
【0003】
【従来の技術】エチレンアミンを製造する従来法とし
て、二塩化エチレンを原料とし、これにアンモニアを反
応させる方法がある。この方法は広く実施されており、
環状体の少ない工業的に有用な品質のエチレンアミンが
製造できるが、副生物として多量の食塩が生じ、この分
離及び処理に費用がかかるという欠点を有する。
【0004】副生物問題のない製造法として、モノエタ
ノールアミンを原料とし、水素存在下、アンモニアと反
応させる方法が広く実施されている。この方法は、触媒
を使用することが特徴であり、各種の触媒が提案されて
いる。
【0005】従来知られている触媒を列挙すると、Ni
+Cu+Cr(米国特許3151115号),Ni+F
e(米国特許3766184号),Ni+Cu(特開昭
54−88892号公報),Ni+Co+Cu(米国特
許4014933号),Ni+Re(特開昭56−10
8534号公報)等である。これらの触媒はいずれもN
iを含有しており、触媒の性能を改善するために、第
二,第三成分を添加している。しかし、これらの触媒で
は、ピペラジン等の環状体及び水酸基を含有したアミン
が多く生成するため、選択性の点で十分ではなく、また
活性に関しても工業的に満足できる水準にあるとは言え
ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】副生物問題のないモノ
エタノールアミンを原料とするエチレンアミンの製造法
において、上記のように、触媒に関しては、多くの触媒
が開示されているが、これらの触媒は活性が低く、また
環状体及び水酸基含有アミンが多く副生するため、工業
的に満足できる触媒とは言えない。
【0007】したがって、従来知られているNi系触媒
よりも活性,選択性が大幅に向上した高性能触媒を使用
したエチレンアミンの製造法が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この現状
に鑑み、エチレンアミンの製造法について、鋭意検討し
た結果、ニッケルにスカンジウム,イットリウム,プラ
セオジム,ネオジム,サマリウム,ユ−ロピウム,ガド
リニウム,テルビウム,ジスプロシウム,ホルミウム,
エルビウム,ツリウム,イッテルビウム,ルテチウムか
ら選ばれた少なくとも1種を添加しさらにイリジウムを
添加することにより、ニッケルに、スカンジウム,イッ
トリウム,プラセオジム,ネオジム,サマリウム,ユ−
ロピウム,ガドリニウム,テルビウム,ジスプロシウ
ム,ホルミウム,エルビウム,ツリウム,イッテルビウ
ム,ルテチウムから選ばれた少なくとも1種を添加した
系にイリジウムを添加しなかった場合及びNi−Irよ
りも触媒が極めて高い活性及び選択性を示すという新規
な事実を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、水素存在下、アンモニ
ア及び/又はエチレンアミンをエタノールアミンと反応
させ、原料のアンモニア及び/又はエチレンアミンより
エチレン鎖の数が増加したエチレンアミンを製造する方
法において、Ni−M−Ir元素(Mは、希土類元素の
うちスカンジウム,イットリウム,プラセオジム,ネオ
ジム,サマリウム,ユ−ロピウム,ガドリニウム,テル
ビウム,ジスプロシウム,ホルミウム,エルビウム,ツ
リウム,イッテルビウム,ルテチウムから選ばれた少な
くとも1種である)からなる触媒を使用することを特徴
とするエチレンアミンの製造方法である。
【0010】以下に本発明を更に詳しく説明する。
【0011】本発明の方法において使用される触媒は、
Ni−M−Ir元素(Mは、希土類元素のうちスカンジ
ウム,イットリウム,プラセオジム,ネオジム,サマリ
ウム,ユ−ロピウム,ガドリニウム,テルビウム,ジス
プロシウム,ホルミウム,エルビウム,ツリウム,イッ
テルビウム,ルテチウムから選ばれた少なくとも1種で
ある)からなる。本発明の方法においては、ニッケルと
はニッケル元素を含む化合物及び単体を意味し、Mと
は、スカンジウム,イットリウム,プラセオジム,ネオ
ジム,サマリウム,ユ−ロピウム,ガドリニウム,テル
ビウム,ジスプロシウム,ホルミウム,エルビウム,ツ
リウム,イッテルビウム,ルテチウム元素を含む化合物
及び単体を意味する。また、Irとはイリジウム元素を
含む化合物及び単体を意味する。Ni,M及びIrは種
々の状態をとり得る。例えば、Niに関しては、金属ニ
ッケル,ニッケル酸化物,ニッケル水酸化物,ニッケル
塩,ニッケルアルコキシド,ニッケル錯体などがある
が、反応条件に安定なニッケル金属,ニッケル酸化物が
好ましい。
【0012】Mに関しては、金属,酸化物,水酸化物,
塩,アルコキシド,錯体などがある。例えば、スカンジ
ウム酸化物,イットリウム金属,イットリウム酸化物,
イットリウム水酸化物,イットリウム塩,プラセオジム
酸化物,プラセオジム塩,ネオジム酸化物,サマリウム
酸化物,ユ−ロピウム酸化物,ユ−ロピウム塩,ガドリ
ニウム酸化物,テルビウム金属,テルビウム酸化物,ジ
スプロシウム酸化物,ホルミウム金属,ホルミウム酸化
物,エルビウム金属,エルビウム酸化物,ツリウム酸化
物,イッテルビウム金属,イッテルビウム酸化物,イッ
テルビウム塩,ルテチウム金属,ルテチウム酸化物など
があるが、反応条件に安定な金属,酸化物が好ましい。
【0013】イリジウムに関しては、金属イリジウム,
イリジウム酸化物,イリジウム塩などがあるが、反応条
件に安定な金属イリジウム,イリジウム酸化物が好まし
い。
【0014】本発明の方法においては、Ni−M−Ir
元素からなる触媒の活性を向上させるため、通常、担体
に担持して使用されるが、担体に担持しなくても一向に
差支えない。担体に担持する場合、担体としては、シリ
カ,アルミナ,チタニア,ジルコニア,マグネシア,カ
ルシア,トリア,酸化ニオブ,酸化亜鉛,希土類金属の
酸化物などの金属酸化物、シリカ−カルシア,シリカ−
マグネシア,シリカ−アルミナ,ゼオライト,軽石,ケ
イソウ土,酸性白土等の複合酸化物、炭化ケイ素、多孔
質ガラスあるいは活性炭などが使用できる。担体によっ
ては、Ni,M及びIrと相互作用を有し、相互作用の
強いものはNi,M及びIrと担体の間に化学結合が生
じ、活性,選択性,耐熱性,触媒寿命が変化するものが
ある。
【0015】担体にNi−M−Ir元素を担持する場合
は、Ni,M及びIrを同時に担持しても、別々に担持
しても良い。担持方法については特に限定されないが、
あえて例示すると、 1)一般に含浸担持法と呼ばれている方法であり、N
i,M及びIrの溶液を担体に含浸させる方法、 2)一般に共沈法と呼ばれている方法であり、Ni,M
及びIrの溶液と、担体成分を溶解した溶液を混合し、
これに、沈殿剤を加え分解する方法、 3)一般に沈着法と呼ばれている方法であり、Ni,M
及びIrの溶液に担体を浸漬した後、撹拌しながら沈殿
剤を加え、担体上にNi,M及びIrの沈殿を作る方
法、 4)一般に混練法と呼ばれている方法であり、Ni,M
及びIrの溶液に沈殿剤を加え沈殿を作った後、これに
担体の粉末,ヒドロゲル、ヒドロゾルを加えて混練する
方法などがあるが、その他の方法で調製しても一向に差
支えない。 Ni,M及びIrの溶液は、Ni,M及びIrの可溶性
の塩又は錯体を溶媒に溶解して調製する。例えば、ニッ
ケルの可溶性の塩又は錯体としては硝酸ニッケル,硫酸
ニッケル,塩化ニッケル,臭化ニッケル,ヨウ化ニッケ
ル,酢酸ニッケル,ギ酸ニッケル,蓚酸ニッケル,ニッ
ケルアルコキシド,ニッケルアセチルアセトナート,ニ
ッケルカルボニル等が使用できる。
【0016】M元素の可溶性の塩としては、酢酸スカン
ジウム,硝酸スカンジウム,塩化スカンジウム,硝酸イ
ットリウム,硫酸イットリウム,塩化イットリウム,フ
ッ化イットリウム,ヨウ化イットリウム,イットリウム
アルコキシド,硝酸プラセオジム,硫酸プラセオジム,
酢酸ネオジム,塩化ネオジム,硝酸ネオジム,硝酸サマ
リウム,硫酸サマリウム,塩化サマリウム,フッ化サマ
リウム,サマリウムアルコキシド,蓚酸ユ−ロピウム,
塩化ユ−ロピウム,酢酸ガドリニウム,塩化ガドリニウ
ム,硝酸ガドリニウム,塩化テルビウム,酢酸テルビウ
ム,硝酸テルビウム,酢酸ジスプロシウム,塩化ジスプ
ロシウム,硝酸ジスプロシウム,硫酸ジスプロシウム,
酢酸ホルミウム,硝酸ホルミウム,塩化エルビウム,酢
酸エルビウム,硝酸エルビウム,蓚酸エルビウム,酢酸
ツリウム,硝酸ツリウム,硝酸イッテルビウム,硫酸イ
ッテルビウム,塩化イッテルビウム,ヨウ化イッテルビ
ウム,イッテルビウムアルコキシド,硝酸ルテチウム,
酢酸ルテチウム,塩化ルテチウム,硫酸ルテチウム等が
使用できる。また、Irの可溶性の塩又は錯体として
は、塩化イリジウム,臭化イリジウム,硫化イリジウム
等が使用できる。
【0017】本発明の方法において、Ni,M及びIr
は担体に担持した後、加水分解及び/又は焼成により酸
化物とすることができ、還元により金属とすることがで
きる。焼成及び還元の条件については、Ni,M及びI
rの種類,担体の種類及び担持方法などによって大幅に
変化するため限定することは困難であるが、あえて活性
アルミナ担体を使用した場合について例示すると、焼成
温度に関しては、Ni,Mの原料として硝酸塩とIrの
原料として塩化イリジウムを使用するときは、200℃
以上700℃以下が好ましい。200℃未満の温度で
は、Ni,Mの硝酸塩等の分解速度が遅く、700℃を
越える温度で焼成すると、Ni,M及びIrの凝集が起
こり、触媒活性が低くなり、またNiがニッケルアルミ
ネートとなるため、還元性が低下する。焼成の雰囲気ガ
スとしては、空気,窒素などが使用できる。水素ガスで
還元する場合の還元温度に関しては、300℃以上65
0℃以下が好ましい。300℃未満の温度ではNiの還
元速度が遅くなり、650℃を越える温度では、Ni,
M及びIrの凝集が起こるため、触媒の活性が低下す
る。ただし、活性アルミナよりも、Ni,M及びIrと
の相互作用の弱いシリカ,α−アルミナ,ケイソウ土,
ガラス等の担体を使用する場合には200℃以下の温度
でも十分金属ニッケルに還元される場合がある。
【0018】本発明の方法において、Niに添加するM
元素は一種で用いてもよく、2元素以上による色々な組
み合わせで用いても一向に差し支えない。Niに対する
Mの添加量は、原子比でNi/Mが0.5以上100以
下が好ましく、1以上80以下がさらに好ましい。尚、
M元素を複数で用いる場合には、M元素の総量が、上記
の範囲内であれば良い。Ni/Mが0.5未満あるいは
100を越えると、触媒の活性及び選択性は低下する。
また、Niに対するIrの比率は、原子比でNi/Ir
が1以上100以下が好ましく、2以上80以下がさら
に好ましい。Ni/Irが1未満あるいは100を越え
ると触媒の活性及び選択性が低下する。
【0019】本発明の方法において使用される触媒は粉
末状で使用しても良く、顆粒状,球状,円柱状,円筒
状,ペレット状又は不定形に成型して使用しても良い。
触媒の成型は、成型した担体にNi,M及びIrを担持
する方法,粉末状,スラリ−状のNi−M−Irを調製
し、これを成型する方法がある。成型方法には、特に制
限がなく、打錠成型,押出し成型,噴霧乾燥,転動造粒
など種々の方法で実施することができる。懸濁床の場合
は、粉末状あるいは顆粒状に成型した触媒を使用でき、
固定床の場合は、ペレット状,タブレット状,球状、顆
粒状などに成型した触媒が使用できる。触媒を成型する
際に、アルミナゾル,シリカゾル,チタニアゾル,酸性
白土,粘土などのバインダーを加えても良い。
【0020】本発明の方法における触媒の使用量は反応
を工業的に有意な速度で進行させるのに必要な量であれ
ば良い。反応形式が懸濁床か固定床かによって、使用す
る量は変動するため限定することは困難であるが、懸濁
床の場合、原料の総重量に対して、0.1重量%以上2
0重量%以下の触媒が通常使用される。0.1重量%未
満の場合は、十分な反応速度が得られず、20重量%を
越えると触媒を増やした効果は小さい。
【0021】本発明の方法において使用される原料は、
エタノールアミン,アンモニア及び/又はエチレンアミ
ンである。
【0022】本発明の方法においては、エタノールアミ
ンとは、エチレン鎖を有する分子で、分子中に水酸基及
びアミノ基を有する化合物を言い、モノエタノールアミ
ン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,N−
(2−アミノエチル)エタノールアミン,N−(2−ヒ
ドロキシエチル)ピペラジンなどが例示される。またエ
チレンアミンとはエチレン鎖の両端にアミノ基を有する
化合物を言い、エチレンジアミン,ジエチレントリアミ
ン,トリエチレンテトラミン,テトラエチレンペンタミ
ン,ペンタエチレンヘキサミン,ピペラジン,N−(2
−アミノエチル)ピペラジン,トリエチレンジアミンな
どが例示される。アンモニアは、水を含まない状態で使
用しても、アンモニア水の状態で使用しても良い。
【0023】本発明の方法において使用される原料の組
合せは、(1)アンモニア及びエタノールアミン、
(2)エチレンアミン及びエタノールアミン、(3)ア
ンモニア,エチレンアミン及びエタノールアミンであ
る。
【0024】本発明の方法における反応は、逐次反応で
あり、生成したアミン類がさらに原料となり反応する。
エタノールアミンとしてモノエタノールアミン,エチレ
ンアミンとして最も低級なエチレンジアミンを原料とし
て使用した場合は、(1)の原料の組合せでは、エチレ
ンジアミンが生成するが、生成したエチレンジアミンが
さらに反応して、ジエチレントリアミン,トリエチレン
テトラミン,ピペラジン,N−(2−アミノエチル)ピ
ペラジンも生成する。(2)では、ジエチレントリアミ
ン,トリエチレンテトラミン,テトラエチレンペンタミ
ン,ピペラジン,N−(2−アミノエチル)ピペラジン
が生成し、(3)では、エチレンジアミン,ジエチレン
トリアミン,トリエチレンテトラミン,ピペラジン,N
−(2−アミノエチル)ピペラジンが生成する。すなわ
ち原料のアンモニア,エチレンアミンよりエチレン鎖の
数の増加したエチレンアミンが生成する。また、エチレ
ン鎖の数の増加したエタノールアミン類も副生するが、
これらも逐次反応であるため、消費される。
【0025】本発明の方法において使用される原料の比
は、モル比で、エチレンアミン/エタノールアミンは
0.1以上20以下が好ましく、0.5以上10以下が
さらに好ましい。アンモニア/エタノールアミン比は1
以上50以下が好ましく、5以上30以下がさらに好ま
しい。エタノールアミンがアンモニア及びエチレンアミ
ンに比べ少なすぎると、反応圧力が高くなりすぎるため
実用的ではなく、エタノールアミンがアンモニア及びエ
チレンアミンに比べ多すぎると、工業的に好ましくない
ピペラジン等の環状アミン及びエチレンアミン以外のエ
タノールアミン類の副生が多くなる。
【0026】本発明の方法においては、反応は水素の存
在下に行われるが、水素の供給量はモル比で、水素/エ
タノールアミン比が0.01以上5以下が好ましく、
0.02以上4以下がさらに好ましい。この比が上記範
囲よりも小さい場合あるいは大きい場合は反応速度が低
下する。
【0027】本発明の方法においては、反応は通常11
0℃以上290℃以下、好ましくは140℃以上260
℃以下の温度で実施される。110℃未満の温度では、
反応速度が著しく低く、290℃を越えると、圧力が高
くなると共に、アミンの分解が生じるため実用的ではな
い。
【0028】本発明の方法においては、反応は液相で実
施しても気相で実施しても良いが、高品質のエチレンア
ミンを製造するには液相で反応した方が好ましい。
【0029】本発明の方法においては、圧力は、原料,
反応温度などによって大きく変動するため限定すること
は困難であるが、エタノールアミン及びエチレンアミン
を液相に維持できる圧力であれば良い。
【0030】本発明の方法においては、溶媒を使用する
こともできる。溶媒としては、エチレンアミン及びアン
モニアを溶解できるものが良く、水,ジオキサン,ジエ
チレングリコールジメチルエーテル,トリエチレングリ
コールジメチルエーテル等が例示できるが、その他の溶
媒を使用しても一向に差支えない。
【0031】本発明の方法においては、反応方法に特に
制限はない。懸濁床による回分,半回分,連続反応ある
いは、固定床,流動床,移動床による連続反応のどれを
実施しても一向に差支えない。
【0032】本発明の方法においては、通常、反応液は
触媒と分離した後、未反応の原料を蒸留によって分離・
回収する。また生成したエチレンアミンも蒸留によって
各成分に分離される。蒸留はバッチ式で実施しても連続
式で実施しても一向に差し支えない。
【0033】本発明の方法においては、原料及び生成し
たエチレンアミンは必要に応じて再び反応帯域に循環す
ることができる。生成したエチレンアミンを反応帯域に
循環することにより、エチレンアミンの生成物組成を変
化させることが可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明は、エタノールアミンからエチレ
ンアミンを製造する方法において、高活性かつ高選択性
のNi−M−Ir元素(Mは、希土類元素のうちスカン
ジウム,イットリウム,プラセオジム,ネオジム,サマ
リウム,ユ−ロピウム,ガドリニウム,テルビウム,ジ
スプロシウム,ホルミウム,エルビウム,ツリウム,イ
ッテルビウム,ルテチウムから選ばれた少なくとも1種
である)からなる触媒を使用する方法を提供するもので
あり、工業的に極めて有用である。
【0035】
【実施例】以下、本発明を具体的に実施例にて説明する
が、本発明はこれらの実施例にのみ特に限定されるもの
ではない。
【0036】表現の簡略化のため、エチレンアミン及び
エタノールアミンは以下のような記号にて略記する。
【0037】EDA :エチレンジアミン DETA:ジエチレントリアミン TETA:トリエチレンテトラミン TEPA:テトラエチレンペンタミン PIP :ピペラジン AEP :N−(2−アミノエチル)ピペラジン MEA :モノエタノールアミン AEEA:N−(2−アミノエチル)エタノールアミン また、以下の実施例中で示す選択率は次式で表される。
【0038】 実施例1 4.96gの硝酸ニッケル(II)・六水和物と0.4
3gの硝酸イットリウム(III)・六水和物と0.1
7gの四塩化イリジウムを2.5gの水と0.5gの6
1%硝酸の混合溶液に溶解し,これに7.6gの活性ア
ルミナ成型体(球状,住友化学(株)製)を1時間浸漬
した。これを湯浴上の蒸発皿で蒸発乾固した後、120
℃で一晩乾燥した。次に、200ml/minの乾燥空
気流通下、400℃で1時間焼成した。焼成後、4.9
6gの硝酸ニッケル(II)・六水和物と0.43gの
硝酸イットリウム(III)・六水和物と0.17gの
四塩化イリジウムを2.5gの水と0.5gの61%硝
酸の混合溶液に溶解した液に再び1時間浸漬した。次
に、湯浴上の蒸発皿で蒸発乾固した後、120℃で一晩
乾燥した。次に、200ml/minの乾燥空気流通
下、400℃で1時間焼成した。焼成後、30ml/m
inの水素及び30ml/minの窒素ガスの流通下、
500℃で2時間還元した。焼成、還元の際は、昇温速
度は、10℃/minとした。得られた触媒を触媒Aと
する。この触媒AのNi担持量は、20wt%であり、
Ni/Yの原子比は、15.2、Ni/Irの原子比
は、33.5であった。触媒のX線回折を測定した結
果、ニッケルの回折ピ−クのみが確認され、Scher
rerの式からニッケルの結晶子径を求めると、11.
8nmであった。
【0039】200mlの電磁攪拌式ステンレス製オ−
トクレ−ブに30gMEA及び3gの触媒Aを入れ、水
素置換した後、54gのアンモニアを添加し、室温下で
水素分圧が20kg/cmになるように、水素を導入
した。その後、攪拌回転数を500rpmにして200
℃に昇温し、3時間この温度に維持した。反応終了後、
反応液をガスクロマトグラフィ−により分析した。その
結果、MEA転化率が、63.2%であり、選択率に関
しては、EDAが53.2%,PIPが12.5%,D
ETAが、10.9%,AEEAが6.8%,AEPが
1.5%,TETAが2.5%,TEPAが1.1%で
あった。なお、PIPに代表される環状体及びAEEA
に代表される水酸基含有アミンの様な好ましくない生成
物に対するEDAの様な好ましい生成物の比率を示すE
DA/(PIP+AEEA)の値は、2.76であっ
た。
【0040】比較例1 硝酸イットリウム(II)・六水和物と四塩化イリジウ
ムを用いない以外は、触媒Aと同じ方法で比較触媒Aを
調製した。調製法を具体的に記す。
【0041】4.96gの硝酸ニッケル(II)・六水
和物を2.5gの水に溶解し,これに8.0gの活性ア
ルミナ成型体(球状,住友化学(株)製)を1時間浸漬
した。これを湯浴上の蒸発皿で蒸発乾固した後、120
℃で一晩乾燥した。次に200ml/minの乾燥空気
流通下、400℃で1時間焼成した。焼成後、4.96
gの硝酸ニッケル(II)・六水和物を2.5gの水に
溶解した液に再び1時間浸漬した。次に、湯浴上の蒸発
皿で蒸発乾固した後、120℃で一晩乾燥した。乾燥
後、200ml/minの乾燥空気流通下、400℃で
1時間焼成した。焼成後、30ml/minの水素及び
30ml/minの窒素ガスの流通下、500℃で2時
間還元した。焼成,還元の際は、昇温速度は10℃/m
inとした。得られた触媒を比較触媒Aとする。この比
較触媒AのNi担持量は、20wt%であった。比較触
媒AのX線回折を測定した結果、ニッケルの回折ピ−ク
のみが確認され、Scherrerの式からニッケルの
結晶子径を求めると、9.9nmであった。
【0042】触媒Aの代りに比較触媒Aを使用した他は
実施例1と全く同じ方法で反応を行った。その結果、M
EA転化率が39.9%であり、選択率に関しては、E
DAが57.7%,PIPが5.7%,DETAが8.
4%,AEEAが18.8%,AEPが0.3%.,T
ETAが1.0%,TEPAが0.3%であった。な
お、EDA/(PIP+AEEA)の値は、2.38で
あった。
【0043】比較例2 四塩化イリジウムを用いない以外は、触媒Aと同じ方法
で比較触媒Bを調製した。調製法を具体的に記す。4.
96gの硝酸ニッケル(II)・六水和物と0.43g
の硝酸イットリウム(III)・六水和物を2.5gの
水に溶解し、これに,7.8gの活性アルミナ成型体
(球状,住友化学(株)製)を1時間浸漬した。次に、
湯浴上の蒸発皿で蒸発乾固した後、120℃で一晩乾燥
した。乾燥後、200ml/minの乾燥空気流通下、
400℃で1時間焼成した。焼成後、4.96gの硝酸
ニッケル(II)・六水和物と0.43gの硝酸イット
リウム(III)・六水和物を2.5gの水に溶解した
液に再び1時間浸漬した。次に、湯浴上の蒸発皿で蒸発
乾固した後、120℃で一晩乾燥した。乾燥後、200
ml/minの乾燥空気流通下、400℃で1時間焼成
した。焼成後、30ml/minの水素及び30ml/
minの窒素ガスの流通下、500℃で2時間還元し
た。焼成,還元の際は、昇温速度は10℃/minとし
た。得られた触媒を比較触媒Bとする。この比較触媒B
のNi担持量は、20wt%であり、Ni/Yの原子比
は、15.2であった。比較触媒BのX線回折を測定し
た結果、ニッケルの回折ピ−クのみが確認され、Sch
errerの式からニッケルの結晶子径を求めると、
9.2nmであった。
【0044】触媒Aの代りに比較触媒Bを使用した以外
は、実施例1と全く同じ方法で反応を行った。その結
果、MEA転化率が、55.9%であり、選択率に関し
ては、EDAが54.0%,PIPが11.4%,DE
TAが13.1%,AEEAが10.3%,AEPが
1.0%,TETAが1.7%,TEPAが0.9%で
あった。なお、EDA/(PIP+AEEA)の値は、
2.50であった。
【0045】比較例3 硝酸イットリウム(III)・六水和物を用いない以外
は、触媒Aと同じ方法で比較触媒Cを調製した。調製法
を具体的に記す。
【0046】4.96gの硝酸ニッケル(II)・六水
和物と0.17gの四塩化イリジウムを2.5gの水と
0.5gの61%硝酸の混合溶液に溶解し,これに7.
7gの活性アルミナ成型体(球状,住友化学(株)製)
を1時間浸漬した。これを湯浴上の蒸発皿で蒸発乾固し
た後、120℃で一晩乾燥した。次に、200ml/m
inの乾燥空気流通下、400℃で1時間焼成した。焼
成後、4.96gの硝酸ニッケル(II)・六水和物と
0.17gの四塩化イリジウムを2.5gの水と0.5
gの61%硝酸の混合溶液に溶解した液に再び1時間浸
漬した。次に、200ml/minの乾燥空気流通下、
400℃で1時間焼成した。焼成後、30ml/min
の水素及び30ml/minの窒素ガスの流通下、50
0℃で2時間還元した。焼成、還元の際は、昇温速度
は、10℃/minとした。得られた触媒を比較触媒C
とする。この比較触媒CのNi担持量は20wt%であ
り、Ni/Irの原子比は33.5であった。比較触媒
CのX線回折を測定した結果、ニッケルの回折ピ−クの
みが確認され、Scherrerの式からニッケルの結
晶子径を求めると、11.2nmであった。触媒Aの代
りに比較触媒Cを使用した以外は、実施例1と全く同じ
方法で反応を行った。その結果、MEA転化率が、5
8.6%であり、選択率に関しては、EDAが54.9
%,PIPが11.2%,DETAが10.4%,AE
EAが9.9%,AEPが1.3%,TETAが1.4
%,TEPAが0.6%であった。なお、EDA/(P
IP+AEEA)の値は、2.60であった。
【0047】比較例4 硝酸イットリウム(III)・六水和物の代りに0.1
5gの硝酸サマリウム(III)・六水和物と担体7.
9gを用いた以外は、比較触媒Bと同じ方法で比較触媒
Dを調製した。この比較触媒DのNi担持量は,20w
t%であり、Ni/Smの原子比は、51.3であっ
た。比較触媒DのX線回折を測定した結果、ニッケルの
回折ピ−クのみが確認され、Scherrerの式から
ニッケルの結晶子径を求めると、9.5nmであった。
【0048】触媒Aの代りに比較触媒Dを使用した以外
は、実施例1と全く同じ方法で反応を行った。その結
果、MEA転化率が、50.2%であり、選択率に関し
ては、EDAが55.2%,PIPが8.7%,DET
Aが12.1%,AEEAが13.8%,AEPが0.
8%,TETAが1.4%,TEPAが0.4%であっ
た。なお、EDA/(PIP+AEEA)の値は、2.
45であった。
【0049】実施例2 0.085gの四塩化イリジウムと担体7.7gを用い
た以外は、触媒Aと同じ方法で触媒を調製した。得られ
た触媒を触媒Bとする。この触媒BのNi担持量は20
wt%であり、Ni/Yの原子比は15.2、Ni/I
rの原子比は67.0であった。触媒BのX線回折を測
定した結果、ニッケルの回折ピ−クのみが確認され、S
cherrerの式からニッケルの結晶子径を求める
と、9.1nmであった。
【0050】触媒Aの代りに触媒Bを使用した以外は実
施例1と全く同じ方法で反応を行った。その結果、ME
A転化率が66.2%であり、選択率に関しては、ED
Aが50.4%,PIPが12.6%,DETAが1
0.8%,AEEAが6.5%,AEPが1.5%,T
ETAが2.7%,TEPAが1.1%であった。な
お、EDA/(PIP+AEEA)の値は、2.64で
あった。
【0051】実施例3 200mlの電磁攪拌式ステンレス製オ−トクレ−ブに
30gのMEA及び3gの触媒Aを入れ、水素置換した
後、54gのアンモニアを添加し、室温下で水素分圧が
20のkg/cmになるように水素を導入した。その
後、攪拌回転数を500rpmにして180℃に昇温
し、7時間この温度に維持した。反応終了後、反応液を
ガスクロマトグラフィ−により分析した。その結果、M
EA転化率が38.2%であり、選択率に関しては、E
DAが62.7%,PIPが5.6%,DETAが1
4.3%,AEEAが8.7%,TETAが0.9%で
あった。なお、EDA/(PIP+AEEA)の値は、
4.38であった。
【0052】実施例4 4.96gの硝酸ニッケル(II)・六水和物と0.2
2gの硝酸イットリウム(III)・六水和物と0.1
2gの硝酸イッテルビウム(III)・4水和物と0.
17gの四塩化イリジウムを2.5gの水と0.5gの
61%硝酸に溶解し、これに7.5gの活性アルミナ成
型体(球状,住友化学(株)製)を1時間浸漬した。次
に、湯浴上の蒸発皿で蒸発乾固した後、120℃で一晩
乾燥した。乾燥後、200ml/minの乾燥空気流通
下、400℃で1時間焼成した。焼成後、4.96gの
硝酸ニッケル(II)・六水和物と0.22gの硝酸イ
ットリウム(III)・六水和物と0.12gの硝酸イ
ッテルビウム(III)・4水和物と0.17gの四塩
化イリジウムを2.5gの水と0.5gの61%硝酸に
溶解した液に再び1時間浸漬した。次に実施例1と同様
に乾固,乾燥,焼成,還元処理を行い触媒Cを調製し
た。この触媒CのNi担持量は、20wt%であり、N
i/(Y+Yb)の原子比は、20.1、Ni/Irの
原子比は、33.5であった。触媒CのX線回折を測定
した結果、ニッケルの回折ピ−クのみが確認され、Sc
herrerの式から、ニッケルの結晶子径を求めると
10.3nmであった。
【0053】触媒Aの代りに触媒Cを使用した以外は、
実施例1と全く同じ方法で反応を行った。その結果、M
EA転化率が、65.2%であり、選択率に関しては、
EDAが52.2%,PIPが12.9%,DETAが
10.7%,AEEAが7.0%,AEPが1.3%,
TETAが2.2%,TEPAが1.3%であった。な
お、EDA/(PIP+AEEA)の値は、2.62で
あった。
【0054】実施例5 4.96gの硝酸ニッケル(II)・六水和物と0.1
1gの硝酸イットリウム(III)・六水和物と0.1
2gの硝酸イッテルビウム(III)四水和物と0.0
74gの硝酸サマリウム(III)・六水和物と0.0
85gの四塩化イリジウムを2.5gの水と0.5gの
61%硝酸の混合液に溶解し、これに7.7gの活性ア
ルミナ成型体(球状,住友化学(株)製)を1時間浸漬
した。次に湯浴上の蒸発皿で蒸発乾固した後、120℃
で一晩乾燥した。乾燥後、200ml/minの乾燥空
気流通下、400℃で1時間焼成した。焼成後、4.9
6gの硝酸ニッケル(II)・六水和物と0.11gの
硝酸イットリウム(III)・六水和物と0.12gの
硝酸イッテルビウム(III)・四水和物と0.074
gの硝酸サマリウム(III)・六水和物と0.085
gの四塩化イリジウムを2.5gの水と0.5gの61
%硝酸の混合液に溶解した液に再び1時間浸漬した。次
に、実施例1と同様に乾固,乾燥,焼成,還元処理を行
い触媒Dを調製した。この触媒DのNi担持量は20w
t%であり、Ni/(Y+Yb+Sm)の原子比は2
3.2、Ni/Irの原子比は67.0であった。触媒
DのX線回折を測定した結果、ニッケルの回折ピ−クの
みが確認され、Scherrerの式から、ニッケルの
結晶子径を求めると9.6nmであった。
【0055】触媒Aの代りに触媒Dを使用した以外は、
実施例1と全く同じ方法で反応を行った。その結果、M
EA転化率が、65.8%であり、選択率に関しては、
EDAが52.4%,PIPが,12.5%,DETA
が10.4%,AEEAが6.8%,AEPが1.5
%,TETAが2.3%,TEPAが1.4%であっ
た。なお、EDA/(PIP+AEEA)の値は、2.
72であった。
【0056】実施例6〜18 硝酸イットリウム(III)・六水和物の代りに表1に
示すM元素及び担体を用いた以外は、触媒Aと同様な方
法でNi担持量が20wt%の触媒を調製した。
【0057】触媒Aの代りに表1に示す触媒を使用した
以外は、実施例1と同じ方法で反応を行った。その反応
結果と触媒のNiに対するM元素の原子比を表2に示
す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】 実施例19 200mlの電磁攪拌式ステンレス製オ−トクレ−ブに
60gのEDA,30gのMEA及び1gの触媒Aを入
れ、水素置換した後、室温下で水素分圧が20kg/c
になるように水素を導入した。その後、攪拌回転数
を500rpmにして200℃に昇温し、3時間この温
度に維持した。反応終了後、反応液をガスクロマトグラ
フィ−により分析した。その結果、MEA転化率が2
7.8%であり、原料及び生成水を除いた生成物の組成
は、PIPが19.3wt%,DETAが62.6wt
%,AEEAが6.4wt%,AEPが3.2wt%,
TETAが7.6wt%であった。
【0060】実施例20 44.9g硫酸ニッケル(II)・六水和物及び1.4
0gの硝酸イッテルビウム(III)・四水和物を20
0gの水に溶解させ、6gのケイソウ土(Johns−
Manville社製)を加えて攪拌しながら、70℃
に保った。これに、40gのソ−ダ灰を150gの水に
加熱溶解した溶液を30分かけて滴下し、1時間熟成し
た。熟成後、室温まで冷却し、沈澱を濾過、水洗した。
0.97gの四塩化イリジウムを30gの水と61%硝
酸に溶解させた溶液にこの沈澱を加えて均一スラリ−に
した。次に湯浴上で蒸発乾固した後120℃で一晩乾燥
した。乾燥後、200ml/minの乾燥空気流通下、
400℃で一晩乾燥した。次に、90ml/minの水
素及び90ml/minの窒素ガスの流通下、400℃
で2時間還元した。焼成、還元の際は、昇温速度は、1
0℃/minとした。得られた触媒を触媒Rとする。こ
の触媒RのNi担持量は、58.5wt%であり、Ni
/Ybの原子比は、52.6、Ni/Irの原子比は5
8.8であった。触媒RのX線回折を測定した結果、ニ
ッケルの回折ピ−クのみが確認され、Scherrer
の式から、ニッケルの結晶子径を求めると8.9nmで
あった。
【0061】200mlの電磁攪拌式ステンレス製オ−
トクレ−ブに30gのMEA及び0.6gの触媒Rを入
れ、水素置換した後、54gのアンモニアを添加し、室
温下で水素分圧が20kg/cmになるように、水素
を導入した。その後、攪拌回転数を1000rpmにし
て200℃に昇温し、3時間この温度に維持した。反応
終了後、反応液をガスクロマトグラフィ−により分析し
た。その結果、MEA転化率が41.4%であり、ED
Aが62.5%,PIPが6.5%,DETAが9.9
%,AEEAが9.1%,AEPが0.5%,TETA
が0.4%であった。なお、EDA/(PIP+AEE
A)の値は、4.01であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素存在下、アンモニア及び/又はエチレ
    ンアミンをエタノールアミンと反応させ、原料のアンモ
    ニア及び/又はエチレンアミンよりエチレン鎖の数が増
    加したエチレンアミンを製造する方法において、Ni−
    M−Ir元素(Mは、希土類元素のうちスカンジウム,
    イットリウム,プラセオジム,ネオジム,サマリウム,
    ユ−ロピウム,ガドリニウム,テルビウム,ジスプロシ
    ウム,ホルミウム,エルビウム,ツリウム,イッテルビ
    ウム,ルテチウムから選ばれた少なくとも1種である)
    からなる触媒を使用することを特徴とするエチレンアミ
    ンの製法。
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