JPH0570214U - い草移植機の植付爪 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 い草苗を苗載台から確実に切り取り、安定し
たい草苗の移植が行えるように植付爪を改良する。 【構成】 い草移植機の植付爪９の先端部９ｃを側面視
「つ」状に構成してアゴ部９ｄを設け、該アゴ部を断面
視門型に構成して、該アゴ部９ｄに苗押し板１０を嵌挿
して先端部９ｃまで進退可能に設けたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はい草移植機の植付部の植付爪の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来よりい草移植機は公知とされており、該い草移植機は田植機の苗載台等を 改良したもので、殆ど田植機を流用していたのである。そして、い草苗を移植す る植付爪も田植機と同様の強制爪を用いていたのである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、い草苗は稲の苗に比べて根が丈夫な為に苗載台からい草苗を切り取る 際に、どうしても植付爪と苗押し板の間に根が深く入り込んでしまい、この為に い草苗植付け時に苗押し板が例え下方に作動したとしても、田面にはい草苗は植 付けられずに植付爪がい草苗を持ち回りして次の苗を切り取ることになり、欠株 が発生して、安定したい草苗の移植が出来ないという課題を抱えていたのである 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の解決すべき課題は以上の如くであり、該課題を解決するために、い草 移植機の植付部において、植付爪９の先端部９ｃを側面視「つ」字状に構成して アゴ部９ｄを設け、該アゴ部９ｄを断面視門型に構成して、該アゴ部９ｄに苗押 し板１０を嵌挿して先端部９ｃまで進退可能に設けたものである。

【０００５】

【作用】

以上のように構成することによって、植付爪９が苗載台よりい草苗を切り取る ときにアゴ部において確実に切り取ることができ、い草苗の量にバラツキをなく し、い草苗をつかんで田面に至ると、苗押し板１０にてい草苗を押し出して、い 草苗の移植を確実に行えるようになるのである。

【０００６】

【実施例】

本考案の解決すべき課題及び解決する手段は以上の如くであり、次に本考案の 具体的な構成について添付した図面により説明する。図１はい草移植機の全体側 面図、図２は本考案の植付爪の作業軌跡を示した側面図、図３は本考案の植付部 の拡大平面図、図４は同じく側面図、図５は図４におけるＤ−Ｄ断面図、図６は 図４におけるＥ−Ｅ断面図である。

【０００７】 図１においてい草移植機の全体構成を説明する。走行車両１後端に作業機装着 装置２を介して植付装置３を脱着可能に装着し、該植付装置３の植付ミッション ケース４が作業機装着装置２の後端に固設され、該植付ミッションケース４から 後方にチェーンケース５が突設され、該チェーンケース５後端に植付アーム６が 配設され、該植付アーム６の回動により先端に設けた本考案の植付爪９によりい 草苗Ｂを一定量ずつ切り取り田面に植え付けて行くのであり、前記植付ミッショ ンケース４上方には苗載台７が配設され、下方にはフロート８が配設されている のである。

【０００８】 本考案は前記植付アーム６の先端に装着されている植付爪９の構成に関するも のであり、図３、図４に示すように本考案の植付爪９は基部９ａは植付アーム６ にボルト１２・１２で固定されており、中央部９ｂから二股に分かれて先端部９ ｃ・９ｃを針状に構成してい草苗を切り取り易くしており、更に植付爪９先端部 ９ｃに下方に湾曲したアゴ部９ｄ・９ｄが設けられて側面視「つ」字状に構成し 、図５に示すように該先端部９ｃからアゴ部９ｅにかけて下辺が鋭角に構成され ているので、苗載台７からい草苗を切り取る時に根部を押し切るようにしている のである。

【０００９】 そして、中央部９ｂは図６に示すように、植付爪９を断面視門型に構成して、 その間に断面視Ｕ字型に構成した苗押し板１０が嵌挿されており、爪の側面と苗 押し板１０の側面が略平行に配設され、該苗押し板１０の下面には苗押し板シリ ンダー１１のピストン１１ａに固設され、該苗押し板シリンダー１１の伸縮によ り苗押し板１０が植付爪９の中央部９ｂから先端部９ｃまでスライド可能として いるのである。

【００１０】 そして図２の如く植付アーム６の回動により植付爪９の先端が軌跡Ａの如く回 動し、苗載台７からい草苗Ｂを切り取る上部の位置にある場合には、植付爪９は い草苗切り取り作業の邪魔にならないように、苗押し板１０を苗押し板シリンダ ー１１のピストン１１ａを縮小して中央部９ｂまで後退させておき、植付爪９が い草苗を一定量切り取って、軌跡の下部の植付位置まで回動してきた場合には、 植付爪９の間に挟持されたい草苗が田面Ｃに植付けられるように、苗押し板シリ ンダー１１のピストン１１ａを伸長させて苗押し板１０及び、い草苗を植付爪９ の間から強制的に押し出し、このとき苗押し板１０はＵ字状に構成されているの で根が絡むことはなく、切り取られたい草苗が田面Ｃに植付けられ、その後植付 爪９は上昇して苗押し板シリンダー１１は縮小して前記動作が繰り返えされて植 付作業が行われるのである。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するものである。即ち 、苗押し板をＵ字型に構成したので、い草苗の根が入り込むことがなくなり苗の 持ち回りが解消され、欠株をなくし植付け精度を向上することができ、また、植 付爪に設けたアゴ部はい草苗の根を押し切るようになるので、苗載台からの切断 性が向上して一株の本数が安定した状態で田面へのい草苗の植付けが行えるよう になったである。

【図面の簡単な説明】

【図１】い草移植機の全体側面図である。

【図２】本考案の植付爪の作業軌跡を示した側面図であ
る。

【図３】本考案の植付部の拡大平面図である。

【図４】同じく側面図である。

【図５】図４におけるＤ−Ｄ断面図である。

【図６】図４におけるＥ−Ｅ断面図である。

【符号の説明】

６ 植付アーム ９ 植付爪 ９ａ 基部 ９ｂ 中央部 ９ｃ 先端部 ９ｄ アゴ部 １０ 苗押し板 １１ 苗押し板シリンダー １１ａ ピストン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 い草移植機の植付部において、植付爪９
   の先端部９ｃを側面視「つ」字状に構成してアゴ部９ｄ
   を設け、該アゴ部９ｄを断面視門型に構成して、該アゴ
   部９ｄに苗押し板１０を嵌挿して先端部９ｃまで進退可
   能に設けたことを特徴とするい草移植機の植付爪。