JPH057017U - 種子被覆加工装置の硬化槽 - Google Patents

種子被覆加工装置の硬化槽

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JPH057017U
JPH057017U JP5644091U JP5644091U JPH057017U JP H057017 U JPH057017 U JP H057017U JP 5644091 U JP5644091 U JP 5644091U JP 5644091 U JP5644091 U JP 5644091U JP H057017 U JPH057017 U JP H057017U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 種子被覆加工装置の硬化槽は、球状化された
ゲル被覆種子を所定時間硬化剤に浸漬して、所定の厚さ
の表面硬化層を形成した後に、ゲル被覆種子を掻き上げ
羽根の上を転動させて搬出させるが、ゲル被覆種子が真
円に近い球面状に形成されていない場合、転動しないた
めに円滑に搬出されない問題があった。本考案はかかる
課題を解決することを目的としたものである。 【構成】 空圧源に連通する空気管路14の先端に設け
た空気噴出口13を、硬化槽の種子取り出し口8の方向
に向け、空気管路14に電磁弁15を設け、回転する掻
き上げ羽根7が搬出位置にきたことを検出する搬出位置
検出センサ17の検出信号により電磁弁15を開き、空
気噴出口13から空気を噴出させ、掻き上げ羽根7上の
ゲル被覆種子を種子取り出し口8に空気輸送するように
構成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、種子の栄養物質や殺菌剤を含有するゲルで種子を被覆して種子を保 護すると共に、種子をゲル被覆により球状大粒化して播種し易くする種子被覆加 工において、種子を被覆したゲル膜の表面を硬化する硬化槽に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、種子はコーティングされないまま播種されるのが一般的であるが、種子 を食害から保護し、種子を播種され前に殺菌,発芽促進処理などの予備処理を行 うために種子を被覆するコーティング種子がある。
【0003】 種子を連続的に効率よく被覆する従来の種子被覆加工装置は、種子を間欠的に 下方に供給する種子供給部と、ノズルを開弁してゲル膜を形成し、ゲル膜の上に 供給された種子を被覆し、ノズルの閉弁によってゲル被覆された種子を下方に落 下させるゲル吐出部と、落下中に表面張力により球状化されたゲル被覆種子を硬 化剤に浸漬してゲル被覆種子の表層のみを硬化剤する硬化槽と、ゲル被覆種子の 表面に付着した硬化剤を除去する水洗槽とによって構成される。
【0004】 従来の硬化槽は図4の平面図、図4のX−X矢視図である図5に示すように、 上部が開口し、内部に硬化剤を収容する種子受入槽1と、種子受入槽1の出口側 に設けられる樋形状の搬出路2とを有し、種子受入槽1と搬出路2との境界に軸 受3が設けられ、搬出路2の反対側の端部壁2aに設けられた軸受(図示しない )と軸受3にスクリュウ軸4の軸5が回転可能に支承される。
【0005】 スクリュウ軸4は、軸5と、軸5の長手方向に向かって形成されるスクリュウ 羽根6と、スクリュウ羽根6の先端部と側壁2aとの間に形成される空間に、軸 5より外方に向かって延びる掻き上げ羽根7とによって構成される。 搬出路2には、掻き上げ羽根7の先端が回転する位置に、一段低くなった種子 取り出し口8が形成される。
【0006】 搬出路2に隣接して水洗槽9が設けられ、水洗槽9の内部にスクリュウ軸10 が回動可能に設けられ、スクリュウ軸10の端部に固着された従動歯車11が、 スクリュウ軸4の端部に固着された駆動歯車12とアイドル歯車を介して噛み合 う。 そして、スクリュウ軸4がモータ(図示しない)の回転力を受けて回転すると 、スクリュウ軸10がスクリュウ軸4の回転の反対方向に回転する。
【0007】 種子受入槽1に収容される硬化剤は、搬出路2内に進入し、搬出路2内におけ る硬化剤の液面は、軸5を半ば浸漬する程度のレベルであり、種子受入槽1内の 硬化剤の表面は、液面に吹きつける空気流、或いは、種子受入槽1に設けられた ポンプにより搬出路2に向かって流れる。
【0008】 上方から種子受入槽1のほぼ真ん中に落下供給されたゲル被覆種子は、搬出路 2内に流され、スクリュウ軸4の回転により、搬出路2の搬出端に搬送され、回 転する掻き上げ羽根7の先端が種子取り出し口8に到達するときに、掻き上げ羽 根7が種子取り出し口8に向かって低くなる傾斜を有するので、ゲル被覆種子が 掻き上げ羽根7の上を転動しながら種子取り出し口8より搬出され、水洗槽9に 供給される。
【0009】 水洗槽は、硬化槽よりも低くなっており、水洗槽9に落下供給されたゲル被覆 種子は、水洗槽9内の洗浄水によって表面に付着している硬化剤が除去され、ス クリュウ軸10によって搬出側に搬送される。
【0010】 ゲル被覆種子の硬化時間は、種子受入槽1及び搬送路2の中で硬化剤に浸漬さ れる時間であり、ゲル被覆種子は種子受入槽1の内部の硬化剤表面の流れにより 搬出路2に到達するまでの時間は短く、且つ、ほぼ一定である。 又、搬出路2内を送給される時間は、スクリュウ軸4の回転により決まるため 、一定である。
【0011】 従って、ゲル被覆種子が掻き上げ羽根7によって円滑に種子取り出し口8に搬 出されるならば、ゲル被覆種子が硬化剤に浸漬される時間はほぼ一定の時間だけ 硬化剤に浸漬され、ゲル膜の表面の硬化層の厚さのばらつきが少なく、種子の発 芽率を高めることができる。
【0012】
【考案が解決しようとする課題】
ゲル被覆種子が硬化槽に落下する途中で表面張力でほぼ真円の球形状になり、 球形状のまま表面が硬化される場合には、傾斜した掻き上げ羽根7の上を停滞す ることなく転動して種子取り出し口8より水洗槽に搬出されるが、歪みのある球 形状になったゲル被覆種子は傾斜した掻き上げ羽根7の上に停滞し、掻き上げ羽 根7と共に再び硬化剤に浸漬されるので、種子取り出し口8からの搬出が遅れる に従って硬化層の厚さが次第に増大し、種子の発芽率に影響を及ぼす問題があっ た。 本考案はかかる課題を解決することを目的とし、ゲル被覆種子を掻き上げ羽根 7の上に停滞させることなく、確実に種子取り出し口8へ搬出する硬化槽を提供 するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案の種子被覆加工装置の硬化槽は、上部が開 口し内部に硬化剤を収容する種子受入槽と、該種子受入槽の出口側に設けられる 樋形状の搬出路と、該搬出路の内部に挿入され、端部を回転可能に支承される軸 にスクリュウ羽根が設けられるスクリュウ軸と、該スクリュウ軸の搬出端に形成 される掻き上げ羽根と、上記搬出路の壁部に形成され上記掻き上げ羽根に相対す る種子取り出し口と、上記掻き上げ羽根の端部が上記種子取り出し口に近接した ことを検出する搬出位置検出センサと、空圧源に連通し、先端の空気噴出口の方 向が種子取り出し口に向かう空気管路と、該空気管路に設けられ上記搬出位置検 出センサの検出信号で開弁する電磁弁とにより構成した。
【0014】
【作用】
上記のように構成された種子被覆装置は、種子受入槽に落下供給されたゲル被 覆種子が、搬出路内のスクリュウ軸の回転により端部の掻き上げ羽根に送られ、 回転する掻き上げ羽根に載置され、掻き上げ羽根の先端が種子取り出し口に接近 したときに、真円に近い球形状のゲル被覆種子は掻き上げ羽根の上を転動して種 子取り出し口より搬出されるが、歪みのある球形状のゲル被覆種子は転動しない 。
【0015】 一方、掻き上げ羽根の先端が種子取り出し口に接近したときに、搬出位置検出 センサの検出信号により電磁弁が開き、空圧源の圧空が空気管路を通過して空気 噴出口より噴出し、掻き上げ羽根の上に停滞しているゲル被覆種子を種子取り出 し口に向けて空気輸送する。 従って、掻き上げ羽根の上のゲル被覆種子は、形状が真円に近い形状でなくて も、すべて種子取り出し口より搬出される。
【0016】
【実施例】
本考案の実施例について図面を参照して説明すると、図1は硬化槽の平面図、 図2は図1のY−Y断面図、図3は図1の側面図である。 なお、従来の硬化槽と同一部品には同一符号を付し、その説明を簡略化する。 図1〜図3に示すように、硬化槽は、種子受入槽1と、種子受入槽1の出口側 に設けられる樋形状の搬出路2とを有し、搬出路2の内部にスクリュウ軸4の軸 5が回転可能に支承されることは従来と同様である。
【0017】 又、スクリュウ軸4は、軸5と、スクリュウ羽根6とを有し、先端部に掻き上 げ羽根7が設けられ、搬出路2には種子取り出し口8が形成され、種子受入槽1 に収容される硬化剤の表面に落下したゲル被覆種子は、搬出路2のスクリュウ軸 4の回転により搬送され、掻き上げ羽根7に送られ、掻き上げ羽根7が種子取り 出し口8に向かって低くなる傾斜を有するので、真円に近い球形状のゲル被覆種 子が掻き上げ羽根7の上を転動しながら種子取り出し口8より搬出され、水洗槽 9に供給されることも従来と同様である。
【0018】 然し、本考案の搬出路2には、種子取り出し口8の反対側の位置に、先端が種 子取り出し口8に向かう空気噴出口13が取り付けられる。 空気噴出口13と空圧源(図示しない)とを接続する空気管路14に電磁弁1 5及びスピードコントローラ16が設けられ、電磁弁15が開弁すると、空圧源 からの圧空が空気噴出口13より噴出し、噴出する空気流の強さはスピードコン トローラ16によって調整される。
【0019】 搬出路2の搬出側の端部壁2より突出するスクリュウ軸4の端部に、掻き上げ 羽根7の先端位置が種子取り出し口8に接近する搬出角度になったことを表示す るドッグ(図示しない)を設け、端部壁2には搬出位置検出センサ17を固定す る。 そして、掻き上げ羽根7の先端位置が種子取り出し口8に接近したときに、ド ッグを検知した搬出位置検出センサ17の検出信号により電磁弁15が所定の短 時間だけ開くようになっている。
【0020】 以上にように構成された硬化槽の作用を説明すると、先ず、種子受入槽1に落 下供給されたゲル被覆種子が、搬出路2内のスクリュウ軸4の回転により端部の 掻き上げ羽根7に送られ、回転する掻き上げ羽根7に載置され、掻き上げ羽根7 の先端が種子取り出し口8に接近したときに、真円に近い球形状のゲル被覆種子 は掻き上げ羽根7の上を転動して種子取り出し口8より搬出されるが、歪みのあ る球形状のゲル被覆種子は転動しない。
【0021】 一方、掻き上げ羽根7の先端が種子取り出し口8に接近したときに、搬出位置 検出センサ17の検出信号により電磁弁15が開き、空圧源の圧空が空気管路1 4を通過して空気噴出口13より噴出し、掻き上げ羽根7の上に停滞しているゲ ル被覆種子を種子取り出し口8に向けて空気輸送する。 従って、掻き上げ羽根7の上のゲル被覆種子は、転動し難い形状のものであっ てもすべて搬出される。
【0022】
【考案の効果】
本考案は以上のように構成されているので、ゲル被覆種子の形状の如何にかか わらず、硬化槽の種子取り出し口より円滑に搬出されるようになり、硬化時間の ばらつきが減少したので、ゲル被覆種子の発芽率が高まった。
【図面の簡単な説明】
【図1】硬化槽の平面図である。
【図2】図1のY−Y断面図である。
【図3】図1の側面図である。
【図4】従来の硬化装置の平面図である。
【図5】図4のX−X矢視図である。
【符号の説明】
1 種子受入槽 2 搬出路 2a 端部壁 4 スクリュウ軸 5 軸 6 スクリュウ羽根 7 掻き上げ羽根 8 種子取り出し口 9 水洗槽 13 空気噴出口 14 空気管路 15 電磁弁 17 搬出位置検出センサ

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 上部が開口し内部に硬化剤を収容する種
    子受入槽と、該種子受入槽の出口側に設けられる樋形状
    の搬出路と、該搬出路の内部に挿入され、端部を回転可
    能に支承される軸にスクリュウ羽根が設けられるスクリ
    ュウ軸と、該スクリュウ軸の搬出端に形成される掻き上
    げ羽根と、上記搬出路の壁部に形成され上記掻き上げ羽
    根に相対する種子取り出し口と、上記掻き上げ羽根の端
    部が上記種子取り出し口に近接したことを検出する搬出
    位置検出センサと、空圧源に連通し、先端の空気噴出口
    の方向が種子取り出し口に向かう空気管路と、該空気管
    路に設けられ上記搬出位置検出センサの検出信号で開弁
    する電磁弁とにより構成される種子被覆装置の硬化槽。
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