JPH0570073A - エレベータ修理用安全カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 修理作業中、乗場出入口に設置して、一般客
の立入りを防ぎ、昇降路内への転落事故を確実に防止す
る。 【構成】 修理作業時、エレベータの乗場出入口３の全
体を安全カバー２１で覆うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はエレベータの修理作業時
或いは保守点検時に一般乗客、通行人が誤って乗場出入
口から昇降路内に落下するのを防止するエレベータ修理
用安全カバーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図４は従来のエレベータ修理作業時に使
用される安全柵を示す斜視図である。図において、１ａ
は乗場回りの壁、１ｂは乗場の床、２は三方枠、２ａは
乗場扉、３は乗場出入口、３ａは敷居、４は階床を表示
するインジケータ、５は実開昭６２−１４７６６７号公
報等に掲載のホールランタン、６は乗場釦である。７は
エレベータかご、８はかご扉、９はエレベータかごの戸
けた、１０はかご戸閉駆動機、１１はかご枠、１２は昇
降路、１３はガイドレールである。４１は修理作業中、
乗場出入口に設置される安全柵で、２本の支柱と、この
支柱間に連結されたチェーンとから構成されている。４
２は修理作業中、前記安全柵４１の前側に設置される
「修理中」の文字が記載された表示パネルである。

【０００３】従来は、エレベータの修理作業の間或いは
保守点検の間には乗場出入口３に上記のように構成され
た安全柵４１を設置し、表示パネル４２による表示によ
り、一般乗客、通行人の立入りを禁止して安全を図ると
ともに、エレベータの使用を禁止して急にエレベータか
ご７が昇降を始めることによる危険性を排し、保守点検
員の作業の安全を図っていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来のエレベータ修理
用安全カバーは、上記に示したように、保護柵４１と表
示パネル４２とによって一般客の立入りを防止していた
が、保護柵４１がチェーンだけの簡易な構造であるので
簡単に乗場出入口３の内部に立入ることができ、よりか
かったときなどでは簡単に倒壊するので、目の不自由な
人或いは酔客には表示パネル４２による表示が分らなく
て立入禁止区域内に入って乗場扉２ａの開いている乗場
出入口３から誤って昇降路１２の内部に転落する危険性
があり、また、子供達が興味本位から昇降路内を覗いて
いて誤って昇降路へ転落する危険性もあった。

【０００５】そこで、本発明は、修理作業中、乗場出入
口に設置し、一般客の立入りを防いで昇降路内への転落
事故を確実に防止できるエレベータ修理用安全カバーの
提供を課題とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明にかかるエレベー
タ修理用安全カバーは、修理作業時、乗場出入口に設置
される安全カバーを、乗場出入口の全体を覆うようにし
たものである。

【０００７】

【作用】本発明においては、修理作業時に、乗場出入口
の全体を乗場出入口に設置されたカバー部材で覆うよう
にしているから、一般客が乗場出入口内に立入るのを防
いで、修理中のエレベータかご内に乗込んだり、昇降路
内に誤って転落するのを防止する。

【０００８】

【実施例】

〈第一実施例〉まず、本発明の第一実施例を図１に基づ
いて説明する。図１は本発明の第一実施例によるエレベ
ータ修理用安全カバーを示す斜視図である。なお、図
中、図４と同一符号は従来の構成部分と同一または相当
する部分である。図において、２１は修理作業の間乗場
出入口３に設置され、乗場出入口３の全体を覆う箱形の
安全カバー、２２は安全カバー２１の枠、２３は枠２２
の空間部に張られた金網、２４は安全カバー２１に取付
けられた作業者が出入りするための作業扉、２４ａは作
業扉２４の鍵付きの取手、２５は安全カバー２１の底面
４隅に取付けられたストッパ付きの車輪である。前記安
全カバー２１は枠２２をボルト等の固定具を使用して組
立てられ、使用後は分割可能となっている。２６は安全
カバー２１の前面に取付けられた修理中の旨の表示を行
なう表示板で、プラスチック板、鉄板等に「修理中で
す」の文字が記載されている。２７は作業者である。

【０００９】次に、上記のように構成された本実施例の
エレベータ修理用安全カバーの作用を説明する。乗場出
入口３はその全体が安全カバー２１によって囲われてい
るので、目の不自由な人が修理中であることを知らない
まま乗場出入口３に接近しても金網２３部分でその行き
手を阻み、危険区域内に立入るのを防止する。また、作
業者２７が出入するための作業扉２４の取手２４ａは鍵
付きであるために、酔客、子供達が興味本位で危険区域
内に入り込もうとするのを防止する。更に、この安全カ
バー２１は乗場出入口３の全体を完全に覆っているの
で、従来のチェーン等の簡易な構造からなる安全柵にお
いて一般客が昇降路１２の内部をつい覗き込みたくなり
易いのに対して、立入り困難な印象を与え、覗きたくな
る興味を減少させるようにも作用する。

【００１０】なお、安全カバー２１は分割構造でしかも
金網２３を使用しているので、軽量であり、建屋への搬
入、搬出が容易である。また、安全カバー２１の底面に
取付けた車輪２５によって作業後、容易に隣接のエレベ
ータに移動させることができる。

【００１１】このように、上記実施例のエレベータ修理
用安全カバーは、修理作業時、乗場出入口３の全体を安
全カバー２１で覆うようにしたものである。

【００１２】したがって、上記実施例によれば、修理作
業時に、一般客が乗場出入口３の内部に立入るのを防
ぎ、修理、点検中のエレベータかご７内に乗込んだり、
昇降路１２の内部に誤って転落する事故を確実に防止す
ることができる。

【００１３】〈第二実施例〉次に、本発明の第二実施例
を図２及び図３に基づいて説明する。図２は本発明の第
二実施例によるエレベータ修理用安全カバーを示す斜視
図、図３は図２の安全カバーを内側から見た斜視図であ
る。図中、図１と同一符号は第一実施例の構成部分と同
一または相当する部分である。図において、３１は乗場
出入口３の全体を覆う安全カバーで、三方及び上方をパ
ネルで覆った構造となっている。そして、各パネルの内
面には防音塗料が塗布され、更にその上面に防音材が貼
着されている。また、乗場回りの壁１ａと当接する端面
部分には軟質材のパッキング３２が取付けられている。
３３は安全カバー３１に取付けられた作業者２７が出入
りするための作業扉、３３ａは作業扉３３の鍵付きの取
手、３４は安全カバー３１の底面４隅に取付けられたス
トッパ付きの車輪である。前記安全カバー３１はボルト
等の固定具を使用して組立てられおり、使用後は分割可
能となっている。

【００１４】３５ａは安全カバー３１の前面パネルに取
付けられた修理中の旨の表示を行なう表示板、３５ｂは
同じく前面パネルに修理作業に関する事項が記載された
文字である。３６は安全カバー３１の天井パネルに取付
けられた照明灯、３７は安全カバー３１の内壁に取付け
られた各種の工具、３８は安全カバー３１に設けられた
棚に収納された各種の測定機、３９はコンセントであ
る。

【００１５】上記のように構成された第二実施例のエレ
ベータ修理用安全カバーは、安全カバー３１が乗場出入
口３の全体を覆っているので、第一実施例と同様に、一
般客が内部に立入るのを防止することができる。

【００１６】更に、第二実施例では、安全カバー３１が
パネル構造のために一般客には内部の工事状態が視認さ
れないので、従来のように工事機材が煩雑に置かれ、雑
然とした印象を与えることがなく、乗場回りが整然とし
て美観を損ねることがない。また、パネル構造であっ
て、しかも、内壁に防音塗料及び防音材が施行されてい
るので、修理中の電動工具、ハンマー等の騒音が外部に
伝搬するのを防いで乗場の待客に与える不快感を低減で
きる。そして、ハンマー、ドリル等を使用してはつった
粉塵が外部に漏れて乗場が汚染されるのを防止すること
もできる。加えて、万一、工事中に火災が発生しても乗
場への延焼を防止できる。更に、安全カバー３１の内部
には照明灯３６、各種の工具３７、各種の測定機３８を
取付け、収納しているので、修理作業の効率が向上す
る。もちろん、これらの照明灯３６、工具３７等は第一
実施例においても安全カバー２１に取付け、収納するこ
とは可能である。

【００１７】ところで、上記各実施例の安全カバー２１
或いは安全カバー３１は、箱形状としているが、本発明
を実施する場合には、これに限定されるものではなく、
乗場ホール、乗場出入口３等と対応して例えば円弧状等
任意の形状を形成できる。或いは、通常、乗場出入口３
は乗場の壁１ａから奥に後退しているので、その間で作
業者２７の出入りのためのスペースを確保できれば、安
全カバーを平面形状として乗場回りの壁１ａの面と略同
一平面状態となるように取付けてもよく、この場合、乗
場ホールへの突出部分を小さくできて通行の妨げとなら
ず、乗場の美観も向上する。また、安全カバーを一部金
網、一部パネルとした構造としてもよく、或いは、立入
り不可能な上部のみに窓部を設けて作業現場に乗場の採
光を取入れるようにすることも可能である。更に、パネ
ルの外面に乗場の雰囲気に適した絵模様等を描いてもよ
い。

【００１８】また、上記各実施例の安全カバーに表示さ
れた表示板は、「修理中です」の文字を記載している
が、本発明を実施する場合には、これに限定されるもの
ではなく、修理期間等を併せて表示してもよい。加え
て、安全カバーには文字を記載した表示板だけでなく、
点灯表示、或いは、ブザー、音声等も併用することも可
能である。音声を併用すれば、特に目の不自由な乗客に
対して有益である。

【００１９】

【発明の効果】以上のように、本発明のエレベータ修理
用安全カバーは、修理作業時、乗場出入口の全体をカバ
ー部材で覆うようにしたものである。したがって、一般
客が乗場出入口内に立入るのを防ぎ、修理、点検中のエ
レベータかご内に乗込んで受傷したり、昇降路内に誤っ
て転落するなどの事故を確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の第一実施例によるエレベータ修
理用安全カバーを示す斜視図である。

【図２】図２は本発明の第二実施例によるエレベータ修
理用安全カバーを示す斜視図である。

【図３】図３は図２の安全カバーを内側から見た斜視図
である。

【図４】図４は従来のエレベータ修理作業時に使用され
る安全柵を示す斜視図である。

【符号の説明】

３ 乗場出入口 ２１，３１ 安全カバー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベータの修理作業時、乗場出入口に
   設置される立入禁止用の安全カバーにおいて、 乗場出入口の全体を覆ったことを特徴とするエレベータ
   修理用安全カバー。