JPH0569495B2 - - Google Patents

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JPH0569495B2
JPH0569495B2 JP59046092A JP4609284A JPH0569495B2 JP H0569495 B2 JPH0569495 B2 JP H0569495B2 JP 59046092 A JP59046092 A JP 59046092A JP 4609284 A JP4609284 A JP 4609284A JP H0569495 B2 JPH0569495 B2 JP H0569495B2
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JP
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glucopyranoside
methyl
added
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aminoacylated
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Hideo Okai
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Kowa Co Ltd
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Kowa Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はアミノアシル化糖又はその塩を旨味付
与材として添加する旨味付与方法に関する。 旨味を呈する物質として代表的なものはMSG
であり、旨味成分としてのL−グルタミン酸の発
見以来、L−グルタミン酸ナトリウム(MSG)
が汎用調味料として広く普及し、更にまた、
MSGにIMP、GMP糖の該酸系呈味物質を組合せ
たり、これらの旨味成分と多のアミノ酸、有機酸
等に組合せたものが複合調味料として一般に利用
されている。 ところで、MSGは、調味料として優れた適正
を有することから、調味料の成分として多用され
ているが、グルタミン酸の他の塩類、ペプチド、
更には、アミノ酸誘導体等の呈味機能については
必ずしも明かとはされておらず、また旨味付与剤
としての利用も進んでいない。 本発明者らは、ペプチドの合成並びに有用性に
関する研究を行う一方、生体内に広く存在するア
ミノ酸と糖とがエステル結合したアミノアシル化
糖の合成並びにその有用性に関する研究を行う中
で特定のアミノアシル化糖が旨味を有することを
発見し、本発明を完成したものである。 アミノ酸、ペプチドの呈味については、従来、
上記MSGをはじめとする各種のアミノ(塩)、疎
水性アミノ酸、アルギニン、プロリンを含む多く
の苦味を呈するアミノ酸、ペプチドに関する報告
があり、グリシン、アラニン等の甘味を呈するア
ミノ酸、アスパルテームに代表される甘味ペプチ
ドも知られ、更には、本発明者らにより鹹味ペプ
チドについてもその存在が確認されている(特願
昭58−35478、同58−173080)。 一方、アミノアシル化糖の呈味に関する報告は
存在せず、本発明における、リジン、オルニチン
及びその塩の呈味機能に関しては全く知られてい
ない。これらの物質は、化学的合成或いは微生物
醗酵による方法等、いかなる方法で得られるもの
でもよく、その製法に特別の限定はない。具体的
には、例えば4,6位がベンジリデンでブロツク
されたメチル−4,6−ベンジリデン−α−D−
グルコピラノシドの2,3位にBoc−アミノ酸を
DMAP(ジメチルアミノピリジン)存在下、DCC
法により導入し、しかる後にHCl/ジオキサン処
理によつてBoc(t−ブトキシカルボニル)及び
ベンジリデンを除去する等により目的物のアミノ
アシル化糖が得られる。上記アミノアシル化糖を
旨味付与剤として添加する場合、それ自体でも又
は塩酸塩等の塩の形でもその甘味発現機能に変り
はなく、何れの形態でも使用可能であり、例え
ば、化合的合成法により得られた最終目的物(ア
ミノアシル化糖)の物性が不安定であつたり、取
扱いが困難な場合には、塩酸塩、硫酸塩、クエン
酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩糖の
形での使用が望ましく、特に塩酸塩での使用が旨
味付与上好ましい。 本発明のアミノアシル化糖の代表例としては、
下記式中、R1がリジン又はオルニチンのアミノ
アシル基であり、R2が炭素数1〜6のアルキル
基であり、具体的にはメチル−2,3−ジ−O−
L−リジル−α−D−グルコピラノシド、メチル
−2,3−ジ−O−L−オルニチン−α−D−グ
ルコピラノシド、エチル−2,3−ジ−O−L−
リジル−α−D−グルコピラノシド、エチル−
2,3−ジ−O−L−オルニチン−α−D−グル
コピラノシド、及びこれらの塩酸塩等が挙げられ
る。 式
【化】 上記リジン又はオルニチンのアミノアシル化糖
は、L体、D体、DL体の何れでもよい。また、
アミノアシル化糖又はその塩を、各単独で使用し
ても、或いは2種以上を併用してもよい。 呈味に関する実験 倍数希釈による官能検査法により、呈味を評価
した。結果は、リジン、オルニチンのアミノアシ
ル化糖がそれぞれ旨味を呈し(単純水溶液系での
呈味閾値=0.2−0.5mM)、グリシン、アラニン、
バリン、イソロイシン、プロリン等のアミノアシ
ル化糖は甘味をそれぞれ呈した。
【表】 本発明の旨味付与方法は、アミノアシル化糖又
はその塩の中から選ばれた1種又は2種以上の成
分のみを添加するか、或いは他の成分と併用して
食用材料に添加する。。併用される他の成分とし
てはシヨ糖、ブドウ糖、乳糖、ソルビトール、マ
ルチトール、アスパルテーム、ステビオサイド、
グリチルリチンその他の甘味付与成分、塩化ナト
リウム、塩化カリウムその他の塩味付与成分、ア
ミノ酸、その塩類、L−グルタミン酸、L−グル
タミン酸塩類、5′−イノシン酸及び5′−グアニル
酸塩等の5′ヌクレオチドの塩類、コハク酸塩、動
物蛋白加水分解物、植物蛋白加水分解物、酵母エ
キス等のエキス類その他の旨味付与成分、グルタ
ミン酸、フマル酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石
酸、アスコルビン酸等の酸味付与成分その他のい
ずれの成分を組合せることも可能である。 食品(又は医薬)に好ましい旨味を付与するに
は、単独添加の場合、1〜2倍のモルの濃度比で
MSGに相当する旨味が得られるが、共存する他
の呈味成分、食用材料、目的とする旨味の強さ等
に応じて、好ましい添加量は変化する。 本発明の旨味付与方法は、各種の食品、飲料、
医薬等、旨味付与を必要とするあらゆる種類の食
用材料に対しても適用可能であり、天然に存在す
るアミノ酸及び糖から構成される旨味付与剤によ
る旨味付与方法としてその有用性が明らかであ
る。 次に製造例、実施例により本発明を更に説明す
る。なお、製造例における略号は以下の通りであ
る。 Boc− t−ブトキシカルボニル基 Boc−ON 2−t−ブトキシカルボニルイミノ
−2−フエニルアセトニトリル DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド DCUrea N,N′−ジシクロヘキシルウレア TEA トリエチルアミン DMAP 4−ジメチルアミノピリジン CM クロロホルム−メタノール(5:1) 製造例 1 糖原料・メチル−4,6−O−ベンジリデン
−α−D−グルコピラノシドの合成 (1) 無水グルコース200gを塩酸を25%含有す
るメタノール500mlと除湿して油浴上18時間
煮沸還流した。反応後氷室中に放置して母核
を加えると結晶が析出した。その結晶をろ過
しメタノールで洗い、母液を再び濃縮すると
さらに結晶が析出した。得られた結晶を合わ
せメタノールから再結晶し、メチル−α−D
−グルコピラノシドの結晶を得た。 収量 97(45%) m.p. 166℃ 〔α〕25 D+159°(c1.0、H2O) Rf 0.02(展開溶媒 CM) C7H14O6としての 計算値 C.43.29%、H.7.27%、O.49.44% 実測値 C.43.11%、H.7.41%、O.49.48% (2) メチル−α−D−グルコピラノツド28gを
ベンズアルデヒド70mlに懸濁し、塩化亜鉛21
gを加え室温を撹拌した。3時間後反応液を
酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮しエー
テルで結晶化した。 収量 30(74%) m.p. 161−162℃ 〔α〕25 D (c1.0、CHCl3) Rf 0.58(CM) C14H18O6としての 計算値 C.59.56%、H.6.43%、O.34.01% 実測値 C.59.48%、H.6.39%、O.34.13% 2 メチル−2,3−ジ−O−リジル−α−D−
グルコピラノシドの合成 (1) リジン14.6gとBoc−ON27gを水−ジオ
キサン(1:1)200mlに懸濁し、TEA21ml
を加え室温で3時間撹拌した。反応液を約半
量に濃縮後、エーテルで不純物を除去し、水
層に10%クエン酸を加えPHを4とした。水層
を酢酸エチルで抽出後、有機層を硫酸ナトリ
ウムで乾燥し濃縮した。油上残渣にエーテル
−石油エーテルを加えBoc・Lys−OHを得
た。 収量 m.p. Rf C16H30O6N2としての 計算値 C.55.49%、H.8.67%、O.27.75%、 N.8.09% 実測値 C.55.54%、H.8.70%、O.27.69% N.8.07% (2) Boc−Lys−OH5.19gをクロロホルム25ml
に溶解し氷冷しながらDCC 3.09gを加えて
撹拌した。10分後メチル−4,6−O−ベン
ジリデン−α−グルコピラノシド1.41gと
DMAP0.33gをクロロホルム5mlに溶解し
たものを加え、室温で一夜撹拌した。析出し
たDCUreaをろ去後、濃縮し酢酸エチルに溶
解した。有機層を水−4g、クエン酸−水−
4%、NaHCO3−水で十分洗つた後無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。油状残査
にエーテル−石油エーテルを加え、メチル−
4,6−O−ベンジリデン−2,3−ジ−O
−〔N−(t−ブトキシカルボニル)リジル〕
−α−D−グルコピラノシドの結晶を得た。 収量 2.76g(65%) m.p. 83−86℃ 〔α〕25 D +20(Cl、CHCl3) Rf 0.79 C39H70O16N4としての 計算値 C.55.06%、H.8.23%、O.30.12%、 N.6.59% 実測値 C.55.09%、H.8.26%、O.30.04%、 N.6.61% (3) メチル−4,6−O−ベンジリデン−2,
3−ジ−O−〔N−(t−ブトキシカルボニ
ル)リジル〕−α−D−グルコピラノシド
2.55gをジオキサン7mlに溶解し、4.2 M
HClのジオキサン溶液30mlを加えた室温に25
時間放置した。減圧濃縮後アセトンから結晶
化して、目的とするメチル÷2.3−ジ−O−
リジル−α−D−グルコピラノシド・2塩酸
塩を得た。 収量 1.46g(82%) m.p. hygroscopic 〔α〕25 D +38℃(Cl、MeOH) Rf 0.06 C19H42O8N4Cl4としての 計算値 C.38.27%、H.7.05%、O.21.48%、 N.9.40%、 実測値 C.38.31%、H.7.09%、O.21.42%、 N.9.38% 3 メチル−2,3−ジ−O−L−オルニチル−
α−D−グルコピラノシドの合成 (1) L−オルニチン13.2gとBoc−ON27gと
水−ジオキサン(1:1)200mlで懸濁し、
TEA21mlを加え室温で、時間撹拌した。反
応液を約半量に濃縮後、エーテルで洗い、水
層に1.0%クエン酸を加えPH4とした。酢酸
エチルで抽出後無水硫酸ナトリウムで乾燥後
濃縮しエーテル−石油エーテルで結晶化し、
Boc−Orn−OHを得た。 C15H28O6N2としての 計算値 C.54.22%、H.8.43%、O.28.92%、 N.8.43% 実測値 C.54.25%、H.8.46%、O.28.89%、 N.8.40%、 (2) Boc−Orn−OH4.98g、DCC3.09g、メチ
ル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−グ
ルコピラノシド1.41g、DMAP0.33gを2−
(2)と同様に処理し、メチル−4,6−O−ベ
ンジリデン−2,3−ジ−O−〔N−(t−ブ
トキシカルボニル)−L−オルチル−α−D
−グルコピラノシドの結晶を得た。 収量 3.29g(80%) m.p. hygroscopic 〔α〕25 D +35°(Cl、CHCl3) Rf 0.66 C37H66O16N4としての 計算値 C.54.02%、H.8.03%、O.31.14%、 N.6.81% 実測値 C.54.08%、H.8.09%、O.31.08%、 N.6.75% (3) メチル−4,6−O−ベンジリデン−2,
3−ジ−O−〔N−(t−ブトキシカルボニ
ル)−L−オニルチン〕−α−D−グルコピラ
ノシド1.87gを2−(3)と同様に処理し、メチ
ル−2,3−ジ−O−L−オルニチル−α−
D−グルコピラノシドを得た。 収量 0.61g(47%) m.p. hygroscopic 〔α〕25 D +64°(Cl、MeOH) Rf 0.06 C17H38O8N4Cl4としての 計算値 C.35.93%、H.6.69%、O.22.54%、 N.9.86% 実測値 C.35.89%、H.6.67%、O.22.57%、 N.9.89% 実施例 1 すまし汁 メチル−2,3−ジ−O−L−リジル−α−D−
グルコピラノシド・2塩酸塩 4g (又はメチル−2,3−ジ−O−L−オルニチル
−α−D−グルコピラノシノ・2塩酸塩)2g) (又は MSG 2g) 水 1 削り節 10g 食 塩 8g 醤 油 3ml 上記配合に従い、すまし汁を調整し、得られた
3種類のすまし汁について、訓練されたパネル20
名により、MSGとの2点比較試験を行つた。 結果を第2表に示す。
【表】 実施例 2
【表】
【表】 上記配合に従い、コンソメスープを調整した。 次に、これら各コンソメスープについて、訓練
されたパネル20名により、コンソメスープを評価
系にして、MSGとの2点比較試験を行なつた。 結果は、第3表の如くであり、本発明のリジン
又はオルニチンのアミノアシル化糖を添加したも
のは、MSG単独添加のものに比べ、旨味におい
て同等との評価を得た。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式: 【化】 (式中、R1はリジン又はオルニチンのアミノア
    シル基であり、R2は低級アルキル基である)を
    有するアミノアシル化糖又はその塩を食用材料に
    添加することを特徴とする旨味付与方法。
JP59046092A 1984-03-09 1984-03-09 旨味付与方法 Granted JPS60188037A (ja)

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JP59046092A JPS60188037A (ja) 1984-03-09 1984-03-09 旨味付与方法

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JPS60188037A JPS60188037A (ja) 1985-09-25
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EP3050893B1 (en) * 2013-09-24 2020-02-26 Ajinomoto Co., Inc. Glycoamino acid and use thereof

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