JPH0569453A - 成形用金型および成形品成形方法 - Google Patents
成形用金型および成形品成形方法Info
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- JPH0569453A JPH0569453A JP3234764A JP23476491A JPH0569453A JP H0569453 A JPH0569453 A JP H0569453A JP 3234764 A JP3234764 A JP 3234764A JP 23476491 A JP23476491 A JP 23476491A JP H0569453 A JPH0569453 A JP H0569453A
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- circular hole
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- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/14—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
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- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/26—Moulds
- B29C45/37—Mould cavity walls, i.e. the inner surface forming the mould cavity, e.g. linings
- B29C45/376—Mould cavity walls, i.e. the inner surface forming the mould cavity, e.g. linings adjustable
-
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- B29C45/14065—Positioning or centering articles in the mould
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29L—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
- B29L2031/00—Other particular articles
- B29L2031/08—Blades for rotors, stators, fans, turbines or the like, e.g. screw propellers
- B29L2031/087—Propellers
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 成形用金型に成形品の回転中心位置を位置調
節可能な回転中心位置変更手段を設けることで、簡単な
操作により短時間でバランス調整を可能とする。 【構成】 成形用金型のボス部成形用金型４の軸穴５８
ａには、外偏心リング５２が摺動可能に嵌合され、この
外偏心リング５２の偏心位置に偏心穴が形成され、この
偏心穴に内偏心リング５４が摺動可能に嵌合される。こ
の内偏心リング５４の偏心位置に保持ピン５０が摺動可
能に嵌合される。バランス調整時、成形品の重心位置に
回転中心位置が一致するように保持ピン５０の位置を調
節する。金型成形時、位置調節された保持ピン５０に保
持されるインサートが成形品に埋め込み成形される。
節可能な回転中心位置変更手段を設けることで、簡単な
操作により短時間でバランス調整を可能とする。 【構成】 成形用金型のボス部成形用金型４の軸穴５８
ａには、外偏心リング５２が摺動可能に嵌合され、この
外偏心リング５２の偏心位置に偏心穴が形成され、この
偏心穴に内偏心リング５４が摺動可能に嵌合される。こ
の内偏心リング５４の偏心位置に保持ピン５０が摺動可
能に嵌合される。バランス調整時、成形品の重心位置に
回転中心位置が一致するように保持ピン５０の位置を調
節する。金型成形時、位置調節された保持ピン５０に保
持されるインサートが成形品に埋め込み成形される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、成形用金型に関するも
ので、詳細には、自動車用ラジエータ、コンデンサ等の
冷却用ファンを作製するための成形用金型に関するもの
である。
ので、詳細には、自動車用ラジエータ、コンデンサ等の
冷却用ファンを作製するための成形用金型に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】一般に、ファン等の成形品は、その重心
位置と回転中心位置とが一致するように作製される。重
心位置と回転中心位置とが不一致になれば、その製品
は、バランス調整しなければならない。このような成形
品をバランス調整する手段としては、実開昭４９−１１
０６６号公報および実開昭５０−１０２９７１号公報に
示されるように、成形用金型にバランス調整用の凹凸部
を形成したもの、あるいは実開昭４８−６２６０７号公
報および実開昭５０−６１４０３号公報に示されるよう
に、成形品にバランス調整用の凸部を形成したもの等が
知られている。
位置と回転中心位置とが一致するように作製される。重
心位置と回転中心位置とが不一致になれば、その製品
は、バランス調整しなければならない。このような成形
品をバランス調整する手段としては、実開昭４９−１１
０６６号公報および実開昭５０−１０２９７１号公報に
示されるように、成形用金型にバランス調整用の凹凸部
を形成したもの、あるいは実開昭４８−６２６０７号公
報および実開昭５０−６１４０３号公報に示されるよう
に、成形品にバランス調整用の凸部を形成したもの等が
知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の成形
品のバランス調整法は、重心のアンバランスが存在する
場合、成形品の軽量側の方向にその不足分の重量を付加
することで、重心位置と回転中心位置とを一致させ、ア
ンバランスを解消する。一般に、成形品の軸心に直交す
る平面上のアンバランス量は、「方向」と「大きさ」の
２成分で表される。これらの２成分は、ファンの重心位
置、回転中心位置および重量を用いて表現するとすれ
ば、「方向」はファンの回転中心位置を原点とするファ
ンの重心位置方向として表され、「大きさ」はファンの
重心位置とファンの回転中心位置との距離とファンの重
量との積として表される。
品のバランス調整法は、重心のアンバランスが存在する
場合、成形品の軽量側の方向にその不足分の重量を付加
することで、重心位置と回転中心位置とを一致させ、ア
ンバランスを解消する。一般に、成形品の軸心に直交す
る平面上のアンバランス量は、「方向」と「大きさ」の
２成分で表される。これらの２成分は、ファンの重心位
置、回転中心位置および重量を用いて表現するとすれ
ば、「方向」はファンの回転中心位置を原点とするファ
ンの重心位置方向として表され、「大きさ」はファンの
重心位置とファンの回転中心位置との距離とファンの重
量との積として表される。
【０００４】本発明者は、このような知見に基づいて、
成形品にアンバランスが存在する場合、その成形品の重
心位置に回転中心位置が一致するように回転中心位置を
移動させることで、アンバランスを解消する手法を見出
した。すなわち、本発明の成形用金型は、前記アンバラ
ンスの修正原理に着目し、成形品の重心位置に取り付け
るインサートを保持する保持ピンの位置移動が可能な回
転中心位置調節機構を金型自体に付加したものである。
成形品にアンバランスが存在する場合、その成形品の重
心位置に回転中心位置が一致するように回転中心位置を
移動させることで、アンバランスを解消する手法を見出
した。すなわち、本発明の成形用金型は、前記アンバラ
ンスの修正原理に着目し、成形品の重心位置に取り付け
るインサートを保持する保持ピンの位置移動が可能な回
転中心位置調節機構を金型自体に付加したものである。
【０００５】本発明が解決しようとする課題は、金型自
体に成形品の回転中心位置を位置調節可能な回転中心位
置変更手段を設けることで、簡単な操作により短時間で
バランス調整を可能とする成形用金型を提供することに
ある。また、本発明は、特に回転中心位置に軸連結用の
インサートを備えるファンの成形を行う成形用金型の提
供を目的としている。さらに、他の発明では、回転中心
位置変更手段を設けた金型を用いて、成形品を成形し、
回転バランスを良好にとれるようにすることを目的とす
る。
体に成形品の回転中心位置を位置調節可能な回転中心位
置変更手段を設けることで、簡単な操作により短時間で
バランス調整を可能とする成形用金型を提供することに
ある。また、本発明は、特に回転中心位置に軸連結用の
インサートを備えるファンの成形を行う成形用金型の提
供を目的としている。さらに、他の発明では、回転中心
位置変更手段を設けた金型を用いて、成形品を成形し、
回転バランスを良好にとれるようにすることを目的とす
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の成形用金型は、
成形品の回転中心位置にインサートを埋め込み成形する
成形用金型であって、第１円状穴を有するボス部成形用
の金型本体と、前記第１円状穴を形成する第１内周壁に
摺動可能に嵌合されるとともに、前記第１円状穴の偏心
位置に第２円状穴を有する外偏心リングと、前記第２円
状穴を形成する第２内周壁に摺動可能に嵌合されるとと
もに、前記第２円状穴の偏心位置に前記成形品の回転中
心位置に対応する基準位置を有する内偏心リングと、前
記内偏心リングの前記基準位置に固定されるとともに、
成形時に前記インサートを保持する保持ピンとを備えた
ことを特徴とする。
成形品の回転中心位置にインサートを埋め込み成形する
成形用金型であって、第１円状穴を有するボス部成形用
の金型本体と、前記第１円状穴を形成する第１内周壁に
摺動可能に嵌合されるとともに、前記第１円状穴の偏心
位置に第２円状穴を有する外偏心リングと、前記第２円
状穴を形成する第２内周壁に摺動可能に嵌合されるとと
もに、前記第２円状穴の偏心位置に前記成形品の回転中
心位置に対応する基準位置を有する内偏心リングと、前
記内偏心リングの前記基準位置に固定されるとともに、
成形時に前記インサートを保持する保持ピンとを備えた
ことを特徴とする。
【０００７】
【作用】バランス調整は、次のとおり行う。まず、本発
明の成形用金型により成形品を成形し、この成形品のア
ンバランス量を測定する。アンバランス量は、回転中心
位置に対する重心位置の「方向」と「大きさ」で表され
る。そのアンバランス量を補填するように、つまり重心
位置に回転中心位置が一致するように、前記「方向」と
反対方向に同等の「大きさ」だけ前記保持ピンを移動
し、保持ピンの位置を修正する。この保持ピンの位置を
修正した成形用金型を用いると、次回よりバランス調整
された成形品が成形される。
明の成形用金型により成形品を成形し、この成形品のア
ンバランス量を測定する。アンバランス量は、回転中心
位置に対する重心位置の「方向」と「大きさ」で表され
る。そのアンバランス量を補填するように、つまり重心
位置に回転中心位置が一致するように、前記「方向」と
反対方向に同等の「大きさ」だけ前記保持ピンを移動
し、保持ピンの位置を修正する。この保持ピンの位置を
修正した成形用金型を用いると、次回よりバランス調整
された成形品が成形される。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。まず、本発明を適用した成形用金型を用いてファ
ンを形成する射出成形装置を図２に示す。図２におい
て、ファン成形用金型１は、可動型２、固定型３および
ボス部成形用金型４とから構成される。射出成形機６
は、シリンダ７、スクリュー８、ノズル１０、ホッパ１
２、計量プランジャ１４等から構成される。ホッパ１２
からシリンダ７の内部に充填される樹脂材料は、計量プ
ランジャ１４で調量され、スクリュー８の所定量の回転
によってノズル１０から注入口１５を通してファン成形
用金型１のキャビティ内部に射出される。
する。まず、本発明を適用した成形用金型を用いてファ
ンを形成する射出成形装置を図２に示す。図２におい
て、ファン成形用金型１は、可動型２、固定型３および
ボス部成形用金型４とから構成される。射出成形機６
は、シリンダ７、スクリュー８、ノズル１０、ホッパ１
２、計量プランジャ１４等から構成される。ホッパ１２
からシリンダ７の内部に充填される樹脂材料は、計量プ
ランジャ１４で調量され、スクリュー８の所定量の回転
によってノズル１０から注入口１５を通してファン成形
用金型１のキャビティ内部に射出される。
【０００９】ファン成形用金型１によって射出成形され
たファンは、例えば図９に示すようなファン２０の形状
になる。ファン２０は、この例では４枚の羽根２４とこ
れらの羽根２４を取付けるボス部２２と、ボス部２２に
取付けられる金具製のインサート２６とからなる。次
に、図２に示す可動型２に取付けられるボス部成形用金
型４について図１および図３に基づいて説明する。図１
に示すように、円柱状の第１入れ子型３０の外周に円筒
状の第２入れ子型３１が嵌合され、これらの第１入れ子
型３０および第２入れ子型３１は受け板３２にブロック
３３によって固定されている。第１入れ子型３０の外周
には冷却水流路用の環状溝３４、３５、３６、３７、３
８が形成される。冷却水は、ブロック３３に形成される
図示しない冷却水通路を通して前記環状溝３４、３５、
３６、３７、３８に導かれ、第１入れ子型３０および第
２入れ子型３１から熱を奪ってブロック３３の図示しな
い冷却水出口から外部に排出される。第１入れ子型３０
の端部に形成される凹部３０ａには円板状の基板４０が
設けられる。そして第１入れ子型３０の凹部４０ａによ
ってシャフト４４の一端４４ａが固定される。シャフト
４４の他端４４ｂにはピン４６によって保持ピン５０が
固定される。保持ピン５０の先端部５０ａは断面が長円
状で、先端部に行くに従いテーパ状に先細になってい
る。そして、保持ピン５０の上から外偏心リング５２と
内偏心リング５４が調節ボルト５６によって基板４０に
調節可能に結合されている。外偏心リング５２を保持す
るホルダ５８は固定ボルト６０によって固定され、この
固定時、基板４０は第１入れ子型３０に固定される。
たファンは、例えば図９に示すようなファン２０の形状
になる。ファン２０は、この例では４枚の羽根２４とこ
れらの羽根２４を取付けるボス部２２と、ボス部２２に
取付けられる金具製のインサート２６とからなる。次
に、図２に示す可動型２に取付けられるボス部成形用金
型４について図１および図３に基づいて説明する。図１
に示すように、円柱状の第１入れ子型３０の外周に円筒
状の第２入れ子型３１が嵌合され、これらの第１入れ子
型３０および第２入れ子型３１は受け板３２にブロック
３３によって固定されている。第１入れ子型３０の外周
には冷却水流路用の環状溝３４、３５、３６、３７、３
８が形成される。冷却水は、ブロック３３に形成される
図示しない冷却水通路を通して前記環状溝３４、３５、
３６、３７、３８に導かれ、第１入れ子型３０および第
２入れ子型３１から熱を奪ってブロック３３の図示しな
い冷却水出口から外部に排出される。第１入れ子型３０
の端部に形成される凹部３０ａには円板状の基板４０が
設けられる。そして第１入れ子型３０の凹部４０ａによ
ってシャフト４４の一端４４ａが固定される。シャフト
４４の他端４４ｂにはピン４６によって保持ピン５０が
固定される。保持ピン５０の先端部５０ａは断面が長円
状で、先端部に行くに従いテーパ状に先細になってい
る。そして、保持ピン５０の上から外偏心リング５２と
内偏心リング５４が調節ボルト５６によって基板４０に
調節可能に結合されている。外偏心リング５２を保持す
るホルダ５８は固定ボルト６０によって固定され、この
固定時、基板４０は第１入れ子型３０に固定される。
【００１０】外偏心リング５２は、調節ボルト５６の締
付け前、ホルダ５８の軸穴５８ａの内周壁に周方向に摺
動可能に嵌合されている。そして図７に示すように、外
偏心リング５２の偏心した位置に偏心穴５２ａが形成さ
れる。偏心穴５２ａの偏心量はｒ1 である。内偏心リン
グ５４は、前記の偏心穴５２ａの内周壁に周方向に摺動
可能に嵌合されている。そして、内偏心リング５４の偏
心した位置に偏心穴５４ａが形成される。この偏心穴５
４ａに保持ピン５０を摺動可能に嵌合している。偏心穴
５４ａの偏心量はｒ2 である。
付け前、ホルダ５８の軸穴５８ａの内周壁に周方向に摺
動可能に嵌合されている。そして図７に示すように、外
偏心リング５２の偏心した位置に偏心穴５２ａが形成さ
れる。偏心穴５２ａの偏心量はｒ1 である。内偏心リン
グ５４は、前記の偏心穴５２ａの内周壁に周方向に摺動
可能に嵌合されている。そして、内偏心リング５４の偏
心した位置に偏心穴５４ａが形成される。この偏心穴５
４ａに保持ピン５０を摺動可能に嵌合している。偏心穴
５４ａの偏心量はｒ2 である。
【００１１】この場合、ホルダ５８の軸穴５８ａの中心
点Ｏに対する外偏心リング５２の偏心穴５２ａの中心点
Ｃは、図６に示すように、一点鎖線Ｃで示す軌跡を描
き、この偏心穴５２ａの中心点Ｃに対する内偏心リング
５４の偏心穴５４ａの中心点Ｄは、図６に示す二点鎖線
Ｄで示す軌跡を描く。従って、内偏心リング５４の偏心
穴５４ａの中心点Ｄが、ホルダ５８の軸穴５８ａの中心
点Ｏから半径ｒの位置にあるとすると、半径ｒは、次式
を満足する。
点Ｏに対する外偏心リング５２の偏心穴５２ａの中心点
Ｃは、図６に示すように、一点鎖線Ｃで示す軌跡を描
き、この偏心穴５２ａの中心点Ｃに対する内偏心リング
５４の偏心穴５４ａの中心点Ｄは、図６に示す二点鎖線
Ｄで示す軌跡を描く。従って、内偏心リング５４の偏心
穴５４ａの中心点Ｄが、ホルダ５８の軸穴５８ａの中心
点Ｏから半径ｒの位置にあるとすると、半径ｒは、次式
を満足する。
【００１２】０≦ｒ≦ｒmax ｒmax ＝ｒ1 ＋ｒ2 ゆえに、保持ピン５０の中心位置は、ホルダ５８の軸穴
５８ａの中心点Ｏから最大半径ｒmax （＝ｒ1 ＋ｒ2 ）
の円内の任意の位置に移動可能である。これにより、保
持ピン５０の中心位置をホルダ５８の軸心位置に対し最
大半径ｒmax の距離範囲内で調整可能である。
５８ａの中心点Ｏから最大半径ｒmax （＝ｒ1 ＋ｒ2 ）
の円内の任意の位置に移動可能である。これにより、保
持ピン５０の中心位置をホルダ５８の軸心位置に対し最
大半径ｒmax の距離範囲内で調整可能である。
【００１３】次に、前記ボス部成形用金型４を用いた成
形品のバランス調整の手順について説明する。まず、図
２に示すファン成形用金型１の可動型２にボス部成形用
金型４が取付けられる。ボス部成形用金型４は、外偏心
リング５２の偏心量δ1 （＝δ）：０．１ｍｍと内偏心
リング５４の偏心量δ2（＝δ）：０．１ｍｍのものを
用いた。このボス部成形用金型４の保持ピン５０に図４
に示すインサート２６の長穴２６ａを嵌合し、固定型３
に対し可動型２を図２に示す矢印Ｅ方向に移動し、固定
型３に可動型２を嵌合する。次いで、スクリュー８を回
動し、シリンダ７の内部の樹脂材料をノズル１０から注
入口１５を通して金型内部のキャビティ内に射出成形す
る。次いで、固定型３から可動型２を図示矢印Ｅ方向と
反対方向に可動型２を移動し、金型キャビティ内から成
形品を取り出す。取り出した成形品は、例えば図９に示
すようなファン２０である。
形品のバランス調整の手順について説明する。まず、図
２に示すファン成形用金型１の可動型２にボス部成形用
金型４が取付けられる。ボス部成形用金型４は、外偏心
リング５２の偏心量δ1 （＝δ）：０．１ｍｍと内偏心
リング５４の偏心量δ2（＝δ）：０．１ｍｍのものを
用いた。このボス部成形用金型４の保持ピン５０に図４
に示すインサート２６の長穴２６ａを嵌合し、固定型３
に対し可動型２を図２に示す矢印Ｅ方向に移動し、固定
型３に可動型２を嵌合する。次いで、スクリュー８を回
動し、シリンダ７の内部の樹脂材料をノズル１０から注
入口１５を通して金型内部のキャビティ内に射出成形す
る。次いで、固定型３から可動型２を図示矢印Ｅ方向と
反対方向に可動型２を移動し、金型キャビティ内から成
形品を取り出す。取り出した成形品は、例えば図９に示
すようなファン２０である。
【００１４】そして、取り出したファン２０について図
示しないバランス測定器によりそのアンバランス量を測
定する。すなわち、ファン２０のインサート２６がファ
ン重心からどれほどアンバランスであるかを測定する。
バランス測定器ではファン２０のアンバランス量として
その方向値と重量値が得られる。これを図８に基づいて
詳述すると、図８に示す座標軸の原点Ｏは、保持ピン５
０に保持されるインサート２６の現在位置を示す。図８
においてバランス測定器で測定されたバランス測定値を
偏心量に変換した値をＰ点とすると、アンバランスを解
消するためにインサート２６を移動すべき位置は、原点
Ｏに対しＰ点と点対称の位置Ｑ点になる。つまり、内偏
心リング５４の中心位置をＱ点の位置に移動する必要が
ある。
示しないバランス測定器によりそのアンバランス量を測
定する。すなわち、ファン２０のインサート２６がファ
ン重心からどれほどアンバランスであるかを測定する。
バランス測定器ではファン２０のアンバランス量として
その方向値と重量値が得られる。これを図８に基づいて
詳述すると、図８に示す座標軸の原点Ｏは、保持ピン５
０に保持されるインサート２６の現在位置を示す。図８
においてバランス測定器で測定されたバランス測定値を
偏心量に変換した値をＰ点とすると、アンバランスを解
消するためにインサート２６を移動すべき位置は、原点
Ｏに対しＰ点と点対称の位置Ｑ点になる。つまり、内偏
心リング５４の中心位置をＱ点の位置に移動する必要が
ある。
【００１５】ここに、外偏心リング５２および内偏心リ
ング５４の移動すべき外偏心リング回転角および内偏心
リング回転角をα、βとすると、外偏心リング回転角α
および内偏心リング回転角βは、次に示す数１の式によ
り算出される。
ング５４の移動すべき外偏心リング回転角および内偏心
リング回転角をα、βとすると、外偏心リング回転角α
および内偏心リング回転角βは、次に示す数１の式によ
り算出される。
【００１６】
【数１】
【００１７】次に、前記外偏心リング回転角αまたは
α′と、内偏心リング回転角βまたはβ′とに基づいて
外偏心リング５２および内偏心リング５４を同時に角度
αまたはα′回転する。次いで、外偏心リング５２を固
定し、内偏心リング５４を角度βまたはβ′だけ回転す
る。このように回転された外偏心リング５２の内偏心リ
ング５４の止められた位置で調節ボルト５６を締め付
け、ホルダ５８に対し外偏心リング５２および内偏心リ
ング５４を固定する。これによりバランス調整を終了す
る。
α′と、内偏心リング回転角βまたはβ′とに基づいて
外偏心リング５２および内偏心リング５４を同時に角度
αまたはα′回転する。次いで、外偏心リング５２を固
定し、内偏心リング５４を角度βまたはβ′だけ回転す
る。このように回転された外偏心リング５２の内偏心リ
ング５４の止められた位置で調節ボルト５６を締め付
け、ホルダ５８に対し外偏心リング５２および内偏心リ
ング５４を固定する。これによりバランス調整を終了す
る。
【００１８】バランス調整されたボス部成形用金型４を
用いてファン成形品を製造する射出成形方法は前述した
射出成形法と同様であるので、その射出成形法の説明に
ついては省略する。次に、前記実施例によるボス部成形
用金型の内偏心リングとインサートとの固定手段の実施
例の詳細を図４および図５に示す。
用いてファン成形品を製造する射出成形方法は前述した
射出成形法と同様であるので、その射出成形法の説明に
ついては省略する。次に、前記実施例によるボス部成形
用金型の内偏心リングとインサートとの固定手段の実施
例の詳細を図４および図５に示す。
【００１９】図４に示すように、インサート２６の基板
６５に形成される円状突起６６の付け根部には環状の斜
面６８が形成される。一方、斜面６８に当接可能な内偏
心リング５４の端面にも環状の斜面７０を形成する。斜
面６８と斜面７０はほぼ同様の傾斜角をもっている。こ
れらの斜面６８、７０の押圧によって内偏心リング５４
に対しインサート２６の位置決め精度が向上される。従
って、射出成形時、内偏心リング５４に対しインサート
２６の位置ズレ誤差が解消されるので、インサート２６
の位置決め精度が向上し、成形品の重心位置に回転中心
位置が一致するようにインサート２６を埋め込み成形す
ることが確実にできる。
６５に形成される円状突起６６の付け根部には環状の斜
面６８が形成される。一方、斜面６８に当接可能な内偏
心リング５４の端面にも環状の斜面７０を形成する。斜
面６８と斜面７０はほぼ同様の傾斜角をもっている。こ
れらの斜面６８、７０の押圧によって内偏心リング５４
に対しインサート２６の位置決め精度が向上される。従
って、射出成形時、内偏心リング５４に対しインサート
２６の位置ズレ誤差が解消されるので、インサート２６
の位置決め精度が向上し、成形品の重心位置に回転中心
位置が一致するようにインサート２６を埋め込み成形す
ることが確実にできる。
【００２０】以上説明した前記実施例では、偏心量δ1
＝δ2の例について示したが、本発明はδ1 ≠δ2 の例
でもよい。また前記実施例では射出成形用の金型の実施
例について説明したが、成形方法については前記射出成
形の他、プレス成形、押出成形、その他の成形方法に本
発明の金型を用いることができることはもちろんであ
る。
＝δ2の例について示したが、本発明はδ1 ≠δ2 の例
でもよい。また前記実施例では射出成形用の金型の実施
例について説明したが、成形方法については前記射出成
形の他、プレス成形、押出成形、その他の成形方法に本
発明の金型を用いることができることはもちろんであ
る。
【００２１】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の成形用金
型によれば、金型自体にインサートの埋め込み位置調節
機構を設ける構成にしたので、金型によって成形された
成形品のアンバランスが生じたときには、このバランス
測定値に応じて金型の保持ピンの位置調節をすることに
より容易にアンバランスを解消することができるという
効果がある。併せて、本発明の成形方法では、このよう
に回転中心位置の調整が良好にできる成形用金型を用い
て成形品を成形するため、成形品の回転バランスが効率
的に確保できるという効果がある。
型によれば、金型自体にインサートの埋め込み位置調節
機構を設ける構成にしたので、金型によって成形された
成形品のアンバランスが生じたときには、このバランス
測定値に応じて金型の保持ピンの位置調節をすることに
より容易にアンバランスを解消することができるという
効果がある。併せて、本発明の成形方法では、このよう
に回転中心位置の調整が良好にできる成形用金型を用い
て成形品を成形するため、成形品の回転バランスが効率
的に確保できるという効果がある。
【図１】本発明の実施例に示すボス部成形用金型を示す
部分断面図である。
部分断面図である。
【図２】本発明の実施例に適用した射出成形機およびフ
ァン成形用金型を示す模式図である。
ァン成形用金型を示す模式図である。
【図３】図１に示す矢印Ａ方向矢視図である。
【図４】本発明の実施例による金型を用いて成形する成
形品に埋め込むインサートを示す拡大断面図である。
形品に埋め込むインサートを示す拡大断面図である。
【図５】成形時、内偏心リングとインサートとの位置関
係を示す部分拡大断面図である。
係を示す部分拡大断面図である。
【図６】本発明の実施例による外偏心リングの偏心穴の
中心位置と内偏心リングの偏心穴の中心位置との各軌跡
を示す説明図である。
中心位置と内偏心リングの偏心穴の中心位置との各軌跡
を示す説明図である。
【図７】本発明の外偏心リングと内偏心リングを示す模
式図である。
式図である。
【図８】本発明のバランス調整手順を示す説明図であ
る。
る。
【図９】本発明の実施例による成形用金型により成形し
た成形品を示す平面図である。
た成形品を示す平面図である。
１ ファン成形用金型 ２ 可動型 ３ 固定型 ４ ボス部成形用金型（金型本体） ５０ 保持ピン ５２ 外偏心リング ５２ａ 偏心穴（第２円状穴） ５４ 内偏心リング ５４ａ 偏心穴 ５６ 調節ボルト ５８ ホルダ（金型本体） ５８ａ 軸穴（第１円状穴）
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２９Ｌ 31:08 4Ｆ (72)発明者 上田 章夫 愛知県刈谷市昭和町１丁目１番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 内田 寛 愛知県刈谷市昭和町１丁目１番地 日本電 装株式会社内
Claims (3)
- 【請求項１】 成形品の回転中心位置にインサートを埋
め込み成形する成形用金型であって、 第１円状穴を有する成形品成形用の金型本体と、 前記第１円状穴を形成する第１内周壁に摺動可能に嵌合
されるとともに、前記第１円状穴の偏心位置に第２円状
穴を有する外偏心リングと、 前記第２円状穴を形成する第２内周壁に摺動可能に嵌合
されるとともに、前記第２円状穴の偏心位置に前記成形
品の回転中心位置に対応する基準位置を有する内偏心リ
ングと、 前記内偏心リングの前記基準位置に固定されるととも
に、成形時に前記インサートを保持する保持ピンとを備
えたことを特徴とする成形用金型。 - 【請求項２】 ボス部と、このボス部より径方向に延出
した羽根と、前記ボス部の略中心に位置しボス部を回転
軸に連結するインサートとを備えるファンの成形を行う
成形用金型であって、 第１円状穴を有するボス部成形用の金型本体と、 前記第１円状穴を形成する第１内周壁に摺動可能に嵌合
されるとともに、前記第１円状穴の偏心位置に第２円状
穴を有する外偏心リングと、 前記第２円状穴を形成する第２内周壁に摺動可能に嵌合
されるとともに、前記第２円状穴の偏心位置に前記成形
品の回転中心位置に対応する基準位置を有する内偏心リ
ングと、 前記内偏心リングの前記基準位置に固定されるととも
に、成形時に前記インサートを保持する保持ピンとを備
えたことを特徴とする成形用金型。 - 【請求項３】 第１円状穴を有するボス部成形用の金型
本体と、 前記第１円状穴を形成する第１内周壁に摺動可能に嵌合
されるとともに、前記第１円状穴の偏心位置に第２円状
穴を有する外偏心リングと、 前記第２円状穴を形成する第２内周壁に摺動可能に嵌合
されるとともに、前記第２円状穴の偏心位置に前記成形
品の回転中心位置に対応する基準位置を有する内偏心リ
ングと、 前記内偏心リングの前記基準位置に固定されるととも
に、成形時に前記インサートを保持する保持ピンとを備
えた成形用金型を用い、 まず、前記外偏心リングおよび前記内偏心リングを一体
に所定角度回転させて前記成形用金型における前記保持
ピン位置を調整し、 次いで、前記外偏心リングを固定し、 次いで、前記内偏心リングを所定角度回転させて前記成
形用金型における前記保持ピン位置が成形品の回転中心
位置となるよう微調整し、 次いで、前記内偏心リングを固定し、 しかる後に、成形用金型を用いて成形品を成形する成形
方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3234764A JPH07115381B2 (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | 成形用金型および成形品成形方法 |
| AU21084/92A AU650775B2 (en) | 1991-09-13 | 1992-08-18 | Molding die and molding method |
| KR1019920016342A KR100193342B1 (ko) | 1991-09-13 | 1992-09-08 | 주형다이 및 주형방법 |
| GB9218962A GB2259475B (en) | 1991-09-13 | 1992-09-08 | Molding die and method |
| US08/269,898 US5409656A (en) | 1991-09-13 | 1994-07-06 | Method and apparatus for adjusting the center of gravity of the article by positioning eccentric rings of the mold |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3234764A JPH07115381B2 (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | 成形用金型および成形品成形方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0569453A true JPH0569453A (ja) | 1993-03-23 |
| JPH07115381B2 JPH07115381B2 (ja) | 1995-12-13 |
Family
ID=16975994
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3234764A Expired - Lifetime JPH07115381B2 (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | 成形用金型および成形品成形方法 |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5409656A (ja) |
| JP (1) | JPH07115381B2 (ja) |
| KR (1) | KR100193342B1 (ja) |
| AU (1) | AU650775B2 (ja) |
| GB (1) | GB2259475B (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7698956B2 (en) | 2006-03-14 | 2010-04-20 | Oval Corporation | Coriolis flow meter with vibrating direction restriction means |
| JP2010162797A (ja) * | 2009-01-16 | 2010-07-29 | Yoshiji Tomiyasu | 射出成形用金型の調節構造ならびにこれを使用するインターロックピン、コアピンおよび成形用支持ピン |
| JP2019051650A (ja) * | 2017-09-15 | 2019-04-04 | 東海興業株式会社 | インサート成形用金型及びこれにより得られる樹脂成形品 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US5927947A (en) * | 1997-12-08 | 1999-07-27 | Ford Motor Company | Dynamically balanced centrifugal fan |
| EP1177084B1 (en) * | 1998-12-23 | 2009-08-26 | Jetfan Technology Limited | Mould and method for the manufacture of a fan having a hub and a plurality of helical blades extending from the hub |
| US6309177B1 (en) | 1999-06-08 | 2001-10-30 | Pratt & Whitney Canada Corp. | Concentricity ring |
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| EP2352626A4 (en) * | 2008-11-07 | 2012-09-12 | Sorensen Res And Dev Trust | INJECTION OF A HOLLOW BODY |
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| JPS4911066A (ja) * | 1972-05-26 | 1974-01-31 | ||
| JPS5341684B2 (ja) * | 1973-10-03 | 1978-11-06 | ||
| JPS5317182B2 (ja) * | 1974-01-16 | 1978-06-06 | ||
| US4047692A (en) * | 1975-09-24 | 1977-09-13 | Swin Sr Richard E | Apparatus for molding dynamically balanced fans |
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-
1991
- 1991-09-13 JP JP3234764A patent/JPH07115381B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1992
- 1992-08-18 AU AU21084/92A patent/AU650775B2/en not_active Expired
- 1992-09-08 GB GB9218962A patent/GB2259475B/en not_active Expired - Lifetime
- 1992-09-08 KR KR1019920016342A patent/KR100193342B1/ko not_active IP Right Cessation
-
1994
- 1994-07-06 US US08/269,898 patent/US5409656A/en not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
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|---|---|
| KR930005696A (ko) | 1993-04-20 |
| GB2259475A (en) | 1993-03-17 |
| GB9218962D0 (en) | 1992-10-21 |
| KR100193342B1 (ko) | 1999-06-15 |
| JPH07115381B2 (ja) | 1995-12-13 |
| AU2108492A (en) | 1993-03-18 |
| AU650775B2 (en) | 1994-06-30 |
| US5409656A (en) | 1995-04-25 |
| GB2259475B (en) | 1995-03-22 |
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