JPH0569258A - 自動クランプ機構付き多面体パレツト - Google Patents

自動クランプ機構付き多面体パレツト

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Publication number
JPH0569258A
JPH0569258A JP26293391A JP26293391A JPH0569258A JP H0569258 A JPH0569258 A JP H0569258A JP 26293391 A JP26293391 A JP 26293391A JP 26293391 A JP26293391 A JP 26293391A JP H0569258 A JPH0569258 A JP H0569258A
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JP
Japan
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pallet
workpiece
hydraulic
driving force
holding
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Application number
JP26293391A
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English (en)
Inventor
Motoo Sakamoto
基夫 坂本
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KIYOUEKI KOGYO KK
Original Assignee
KIYOUEKI KOGYO KK
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Publication date
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Publication of JPH0569258A publication Critical patent/JPH0569258A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 時間と人手を掛けずに一度に多くの被加工物
の取付け・取り外しを行うことができる多面体パレット
を提供する。 【構成】 多角柱38の各側面に被加工物保持手段4
0,42,45,46,48が設けられていることによ
って、多面体パレット31の1個当たりに多数の被加工
物44が取付けられる。そして、駆動力伝達手段60〜
72によって外部の駆動力発生源84a,84bの駆動
力がアクチュエータ52〜58に伝達されて作動させら
れ、被加工物保持手段が非固定状態に切換えられる。そ
こで被加工物44が所定位置に保持され、再び駆動力伝
達手段60〜72によってアクチュエータ52〜58が
作動させられて被加工物保持手段が固定状態に切換えら
れる。これによって所定位置に保持された被加工物44
が固定される。そして位置決め手段32によってパレッ
ト31が加工機械に対して位置決めされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多角柱の各側面に被
加工物を取付けるための被加工物保持部が設けられてい
て多数の被加工物を同時に取り付けることができる多面
体パレットに関し、特に多数の被加工物の取付け・取り
外しを自動的に行うことができる多面体パレットに関す
る。
【0002】
【従来の技術】加工機械においては、加工テーブルへ被
加工物を固定・支持するための治具としてパレットが用
いられることが多い。最も被加工物の取り付け面が多い
パレットとしては、概略直方体形状でその四つの側面が
取り付け面となったものがあるが、従来の直方体パレッ
トでは取付けられる被加工物の数はせいぜい十個程度で
あった。多種多様な機械加工を効率的に行うためには、
1個のパレットにより多くの被加工物が取付けられるこ
とが望ましい。そこで、一度により多くの被加工物を取
り付けられるパレットとして、直方体パレットを大きく
して一つの面に多数の被加工物を取り付けられるように
したものや、本体を多角柱として取り付け面を増やした
多面体パレット等が考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た多面体(直方体を含む)パレットを用いることによっ
てパレット1個当たりに取付けられる被加工物の数が増
えても、パレットに対する被加工物の固定ないし固定解
除のための操作が人手によっているため、一度に多くの
被加工物の取付け・取り外しを行うためには時間と人手
がかかるという問題点があった。そこで本発明では、時
間と人手を掛けずに一度に多くの被加工物の取付け・取
り外しを行うことができる多面体パレットを提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明において
は、上記課題を解決するために、加工機械に対して被加
工物を位置決めして保持するためのパレットであって、
多角柱状のパレット本体と、該多角柱の一端に設けら
れ、該パレット本体を前記加工機械に対して位置決めす
るための位置決め手段と、前記多角柱状のパレット本体
の各側面に設けられ、被加工物を保持するための被加工
物保持手段と、該被加工物保持手段の固定状態と非固定
状態を切換えるアクチュエータと、該アクチュエータに
パレット外部から駆動力を付与するための駆動力受入手
段とを有する自動クランプ機構付き多面体パレットを創
出した。
【0005】
【作用】さて、上記構成を備えた本発明の自動クランプ
機構付き多面体パレットによると、多角柱の各側面に被
加工物を保持するための被加工物保持手段が設けられて
いることによって、パレット1個当たりに多数の被加工
物が取付けられる。そして、被加工物の取付けに際して
は、まず駆動力受入手段を介して外部からの駆動力が伝
えられ、それがアクチュエータに付与される。これによ
ってアクチュエータが作動させられ、被加工物保持手段
が非固定状態に切換えられる。そこで被加工物が所定位
置に保持され、再び駆動力付与手段によって付与された
駆動力でアクチュエータが作動させられて、被加工物保
持手段が固定状態に切換えられる。これによって所定位
置に保持された被加工物が固定される。そして位置決め
手段によってパレットが加工機械に対して位置決めされ
る。一方、取り外しの際には、駆動力付与手段によって
アクチュエータに外部からの駆動力が付与され、アクチ
ュエータが作動させられて被加工物保持手段が非固定状
態に切換えられる。このようにして、被加工物の固定・
固定解除作業が自動的に行われる。従って、時間と人手
を掛けずに一度に多くの被加工物のロック・アンロック
を行うことができる。
【0006】
【実施例】次に本発明を具現化した一実施例について図
1〜図3を参照して説明する。それに先立って、まず自
動クランプ機構を有しない多面体パレットの例につい
て、図4を参照して説明する。図4は、多面体パレット
の一例を示す正面図および平面図である。この多面体パ
レット1は、十二角柱8を基本として構成されており、
十二角柱8の12の側面に各々5箇所ずつの被加工物1
4の取り付け部10,12が設けられていて、全部で6
0個の被加工物14を一度に取り付けることが可能であ
る。
【0007】図4において、被加工物14は十二角柱8
の各側面にボルト10aで締め付け固定された取り付け
板10に固定されたインロー12に嵌合されて、クラン
プ16を介して固定ボルト18によって締め付け固定さ
れる。この際に、取り付け板10に設けられたネジ穴2
0b,22bに、位置決め板20,22が止めネジ20
a,22aで取付けられることによって、被加工物14
がより精密に位置決めされる。なお、参照符号2はこの
多面体パレット1を加工機械の加工テーブルに取り付け
るためのフランジ部であり、このフランジ部2の四隅に
は二種類のボルト穴5および6と、この多面体パレット
1を吊り上げる時に用いる吊り上げ穴4が穿設されてい
る。また、図4(a)の左側の側面には、前記インロー
12と異なる形式のインロー13のみが取付けられた状
態が示されている。
【0008】次に本発明を具現化した一実施例について
図1〜図3を参照して説明する。図1は、本発明の自動
クランプ機構付き多面体パレットの一実施例を示す縦断
面図である。参照符号31は自動クランプ機構付き多面
体パレットであり、この自動クランプ機構付き多面体パ
レット31は六角柱38を基本として構成されている。
この六角柱38は鉄鋼製の円筒パイプを切断し、外周面
を切削加工して六角柱となすことによって製作されてい
る。この六角柱38の各側面に、以下のようにして被加
工物が取り付けられる。
【0009】前記六角柱38の六つの側面には、各々取
り付け板40がボルト締めによって固定されている。た
だし、図1においては六角柱38の一側面にのみ、二種
類の取り付け板40aおよび40bが取り付けられた状
態が示されている。前記取り付け板40aの凹部には、
インロー42aが嵌合して、図示しないボルトによって
締め付け固定されている。そして、このインロー42a
に被加工物44aが嵌合されて、その貫通穴において固
定ボルト48aによって固定されている。この被加工物
44aの貫通穴の頂部はテーパ状になっていて、同じく
テーパ状に形成された固定ボルト48aの頭部が嵌合す
るようになっている。この固定ボルト48aは、後述す
る保持部油圧機構のうちの保持部油圧ピストン52aの
先端に螺合されることによって、前記インロー42aと
の間で被加工物44aを挟んで固定している。
【0010】一方、前記取り付け板40bの上には、三
段構造の被加工物44bが載置されて、取り付け板40
bの前記被加工物44bを挟んだ上下の位置には、二箇
所の貫通穴41bが開けられ、その貫通穴41bに固定
ボルト48bが挿通されて後述する保持部油圧機構のう
ちの2本の保持部油圧ピストン52bの先端に螺合され
ている。そして、その2本の固定ボルト48bは各々ク
ランプ板46bを貫通しており、この2枚のクランプ板
46bによって、前記被加工物44bが取り付け板40
bに押さえつけられて固定される。なお、支持板45
は、クランプ板46の先端によって被加工物44bが抑
えられる際に、クランプ板46の後端の支持となる部材
である。従って、取り付け板40、インロー42、支持
板45、クランプ板46、固定ボルト48は、多角柱3
8の各側面に設けられた被加工物44を保持するための
被加工物保持手段を構成している。
【0011】次に、前記被加工物保持手段40,42,
46,48の固定状態と非固定状態を切り換えるための
機構について説明する。前記六角柱38は、前述の如く
円筒パイプを切断、切削加工して作られているため、そ
の内部は円筒形の空洞となっている。この空洞の中に
は、クランプ機構ブロック50〜50が積み重ねられ
て、友締めボルト50a〜50aによって一体に友締め
されて、自動クランプ機構の基本構造が組み立てられて
いる。この組み立てられたクランプ機構ブロック50の
中には、各ブロックが穴加工されることによって、保持
部油圧シリンダ58aおよび58bと、それにつながる
保持部油圧配管60aおよび60b、この保持部油圧配
管60a、60bを上下方向に接続する上下方向油圧配
管61、そしてこの上下方向油圧配管61の下端に接続
された主シリンダ部油圧配管62、スプリング挿入部6
4、および主油圧シリンダ66が設けられている。以上
の保持部油圧シリンダ58a,58b、保持部油圧配管
60a,60b、上下方向油圧配管61、主シリンダ部
油圧配管62、スプリング挿入部64、および主油圧シ
リンダ66によって、この多面体パレット31の自動ク
ランプ機構のアクチュエータとして働く油圧回路の基本
部分が構成されており、これらの内部は油圧伝達用の油
で満たされている。
【0012】前記保持部油圧シリンダ58aおよび58
b内には、それぞれ保持部油圧ピストン52aおよび5
2bが設けられ、その一端の太径部において保持部油圧
シリンダ58a,58bに摺動可能に嵌合している。さ
らに、保持部油圧シリンダ58a,58bの開口部に
は、保持部シリンダキャップ54aおよび54bが固定
されて、油圧シリンダの容器を形成している。この保持
部シリンダキャップ54a,54bには、前記保持部油
圧ピストン52a,52bの軸部分が貫通する貫通穴が
開けられており、この貫通穴とピストン52a,52b
の軸部分との間は、それぞれシリンダ内の油が漏れるの
を防ぐための、図示しないオイルシールが設けられてい
る。そして、前記保持部油圧シリンダ58a,58b内
の、保持部油圧ピストン52a,52bの太径部と保持
部シリンダキャップ54a,54bとの間には、バック
スプリング56aおよび56bが嵌挿されており、それ
ぞれ保持部油圧ピストン52a,52bを保持部油圧シ
リンダ58a,58b内へ深く進入する方向(すなわち
図1の右方向)に付勢している。そして前述の如く、こ
の保持部油圧ピストン52aおよび52bの先端には、
固定ボルト48aおよび48bが螺合されている。
【0013】一方、前記主油圧シリンダ66内には主油
圧ピストン72が設けられ、その一端の太径部において
主油圧シリンダ66に摺動可能に嵌合している。さら
に、主油圧シリンダ66の開口部には主シリンダキャッ
プ70が固定されて、主油圧シリンダの容器を形成して
いる。この主シリンダキャップ70には、前記主油圧ピ
ストン72の軸部分が貫通する貫通穴が開けられてお
り、この貫通穴と主油圧ピストン72の軸部分との間に
は、シリンダ内の油が漏れるのを防ぐための図示しない
オイルシールが設けられている。そして前記主油圧シリ
ンダ66内の、主油圧ピストン72の太径部とスプリン
グ挿入部64との間には、バックスプリング68が嵌挿
されており、主油圧ピストン72を主油圧シリンダ66
から抜け出る方向(すなわち図1の左方向)に付勢して
いる。
【0014】さらに、前記保持部油圧ピストン52aに
は、その軸方向に伸びた直線形の溝82bが形成され、
保持部油圧シリンダ58a内の入口付近には、この溝8
2bに嵌合するようにガイドピン82aが固定されてい
る。一方、保持部油圧ピストン52bには、その軸方向
に伸びつつ途中で周方向に屈曲した溝80bが形成さ
れ、保持部油圧シリンダ58b内の入口付近には、この
溝80bに嵌合するようにガイドピン80aが固定され
ている。これらのガイドピン80a,82aと溝80
b,82bは、ピストン52a,52bのシリンダ58
a,58b内での摺動をガイドするカムとしての働きを
する。すなわち、ガイドピン82aと溝82bによって
ピストン52aはシリンダ58a内を直線的にスライド
し、一方ガイドピン80aと溝80bによってピストン
52bはシリンダ58b内を進行方向に向かって右回り
に回転しながらスライドすることになる。なお、前記溝
80bは、ピストン52bがそのストロークの一端から
他端までスライドしたときに、その軸回りに約90度回
転するように形成されている。
【0015】さて前記主油圧ピストン72は、多面体パ
レット31の外部に設けられた、駆動力発生源としての
エアシリンダ84aおよびエアピストン84bからの駆
動力を受け取って動作させられる。このエアピストン8
4bは、エアシリンダ84aにスライド可能に嵌合して
おり、図示省略されたエア配管から供給される圧縮空気
によって、エアシリンダ84aに対して前後に移動す
る。
【0016】以上の構造を部分横断面図として示したも
のが図2である。この図においては、六角柱38の各側
面に設けられた六組の油圧式自動クランプ機構のうち三
組のみの構造を断面として示している。さらに、この三
組の断面のうち図示左側の構造は図1の最下部に位置す
る主シリンダ部分を、また右側の二組は図1の上方に位
置する保持部シリンダ部分をそれぞれ示している。そし
て図2に示される参照符号32は、前記六角柱38の下
端に溶接された取り付け用フランジであり、この取り付
け用フランジ32の四隅に穿設されたボルト穴35aに
おいて、多面体パレット31が加工機械の加工テーブル
30に固定される。従って、フランジ部32は、多角柱
38の一端に設けられたパレット31を加工機械に対し
て位置決めするための位置決め手段を構成している。
【0017】ここで、以上の構成を有する本実施例の自
動クランプ機構付き多面体パレット31の製造方法につ
いて説明する。まず、必要な内径・外径を有する鉄鋼製
の円筒パイプを、必要な長さに切断する。この切断加工
は、溶断法あるいは大型バンドソー等の機械的切断法に
よって行われる。次に、切断された円筒パイプ両端が研
削仕上げされて、その一端に取り付け用フランジ32と
なる平板が溶接される。その後、全体が焼鈍されて溶接
時の熱歪が除去される。次に、取り付け用フランジ32
の四隅にボルト穴35がドリル加工される。このフラン
ジ32のついた円筒パイプがフランジ32を下にして、
フライス加工機にセットされる。そして、フライス刃が
円筒パイプの上端から下方へ移動しながら切削が行われ
ることによって、円筒パイプの外周面に多角柱の各側面
が形成される。ここで、広幅のフライス刃が用いられる
ことによって、フライス刃の1ストロークで一つの側面
が一度に形成される。
【0018】続いて、仕上げ用のフライス刃によって、
取り代を少なくして各側面の仕上げ加工が行われる。一
方、各側面間の稜線は面取りされる。このようにして、
自動クランプ機構付き多面体パレット31の多角柱38
部分が形成される。次に、この六角柱38の内部の円筒
形の空洞部分に、クランプ機構ブロック50〜50が積
み重ねられて、友締めボルト50a〜50aによって一
体に友締めされて、自動クランプ機構の基本構造が組み
立てられる。そして、保持部油圧シリンダ58a,58
bおよび主油圧シリンダ66に、それぞれ保持部油圧ピ
ストン52a,52bおよび主油圧ピストン72が、バ
ックスプリング56a,56bおよび68とともに組付
けられる。さらに、多角柱38の各側面には、取り付け
板40a,40b等が取付けられる。このようにして自
動クランプ機構付き多面体パレット31が製造される。
【0019】さて、以上の構成を有する本実施例の自動
クランプ機構付き多面体パレット31を用いた被加工物
の取り付けおよび取り外しについて、図1および図2を
参照して説明する。ここでは、前記二種類の被加工物4
4aおよび44bの取り付け、取り外しを行う場合につ
いて説明する。まず被加工物44aを取り付ける際に
は、多面体パレット31の外部に設けられたエアシリン
ダ84aに圧縮空気が供給されることによって、エアピ
ストン84bがエアシリンダ84aから抜け出る方向
(すなわち図1の右方向)に移動させられる。これによ
って、エアピストン84bは主油圧ピストン72の頭部
72aに当接した後さらに図1の右方向に移動し、主油
圧ピストン72がバックスプリング68の付勢力に抗し
て、主油圧シリンダ66内に深く進入する方向(すなわ
ち図1の右方向)に移動させられる。
【0020】これによって発生した主油圧シリンダ66
内の油圧が、スプリング挿入部64、主シリンダ部油圧
配管62、上下方向油圧配管61、保持部油圧配管60
a,60bを通じて、保持部油圧シリンダ58a,58
bに伝達される。これによって、保持部油圧ピストン5
2a,52bが保持部油圧シリンダ58a,58b内か
ら抜け出る方向(すなわち図1の左方向)に移動させら
れる。すなわち、外部の駆動力発生源としてのエアシリ
ンダ84aおよびエアピストン84bの駆動力が、主油
圧ピストン72、バックスプリング68、主油圧シリン
ダ66、スプリング挿入部64、主シリンダ部油圧配管
62、上下方向油圧配管61、および保持部油圧配管6
0からなる駆動力受入手段によって、保持部油圧ピスト
ン52a,52bに付与される。この際、ピストン52
aは先に述べたようにカム82a,82bの作用によっ
て、直線的に(軸回りに回転することなく)軸方向に移
動する。
【0021】この結果、ピストン52aに螺合された固
定ボルト48aが取り付け板40aおよびインロー42
aから離れる。この結果固定ボルト48aの頭部とイン
ロー42aの上面の間に、被加工物44aの高さ以上の
空間が空くので、この空間に被加工物44aが被加工物
44aに設けられた図示しない切り込みを利用して挿入
される。すなわち、被加工物44aはその軸方向に沿っ
て、貫通穴と同じ幅で貫通穴まで続く切り込みが設けら
れている。この切り込みを通過して固定ボルト48aが
貫通穴まで進入することができ、被加工物44aの下部
の凹部がインロー42aに嵌合するようにセットされ
る。この被加工物44aのセットは、作業者によって行
われるか、工業用ロボットのハンド等で自動的に行われ
る。
【0022】この状態で、エアシリンダ84aに圧縮空
気が供給されることによって、エアピストン84bがエ
アシリンダ84aに深く進入する方向(すなわち図1の
左方向)に移動させられる。これによって、主油圧ピス
トン72はバックスプリング68の付勢力によって図1
の左方向に移動し、この駆動力が駆動力受入手段60〜
72によって保持部油圧ピストン52aに付与され、保
持部油圧ピストン52aが保持部油圧シリンダ58aへ
深く進入する方向(すなわち図1の右方向)へ移動させ
られる。これによって、ピストン52aとともに固定ボ
ルト48aも右方向へ動いて、固定ボルト48aのテー
パ状の頭部によって、同じくテーパ状に形成された被加
工物44aの貫通穴の頂部が押さえつけられる。このよ
うにして、被加工物44aの取りつけが完了する。一
方、被加工物44aの取り外しは、上記の工程を逆に実
施することによって行われる。
【0023】次に、被加工物44bの取り付け・取り外
しについて説明する。まず、上記の被加工物44aの場
合と同様にして、駆動力受入手段60〜72によってエ
アシリンダおよびピストン84a,84bの駆動力がア
クチュエータ52,54,56,58に付与される。こ
れによって、2本のピストン52bがシリンダ58bか
ら抜け出る方向(すなわち図1の左方向)へ移動する。
この際、ピストン52bは先に述べたようにカム80
a,80bの作用によって、軸回りに約90度回転しな
がら軸方向に移動する。これによって、ピストン52a
に螺合された2本の固定ボルト48bが取り付け板40
bから離れるとともに約90度回転して、2枚のクラン
プ板46bの長手方向が水平方向に向く。この結果2枚
のクランプ板46bの間が広く空くので、この空間に被
加工物44bが工業用ロボットのハンド等で掴まれるか
押さえつけられて、位置させられる。
【0024】そして、上記の被加工物44aの場合と同
様にして、エアピストン84bが図1の左方向へ移動す
ることによって、2本のピストン52bがシリンダ58
bへ深く進入する方向(すなわち図1の右方向)へ移動
する。これによって、ピストン52bは元の方向に戻る
ように約90度回転しながら軸方向に移動し、2枚のク
ランプ板46bの長手方向が上下方向に向いて、図1に
示されるように被加工物44bの二段目の上下の端を押
さえつける。このようにして、被加工物44bの取りつ
けが完了する。一方、被加工物44bの取り外しの際に
は、上記の工程が逆に行われる。このようにして、被加
工物44の取り付け・取り外し作業が自動的に行われ
る。従って、時間と人手を掛けずに一度に多くの被加工
物の取付け・取り外しを行うことができる。
【0025】従って、保持部油圧ピストン52、油圧シ
リンダキャップ54、バックスプリング56、保持部油
圧シリンダ58は、被加工物保持手段40、42、4
6、48の固定状態と非固定状態を切換えるアクチュエ
ータとして機能する。また保持部油圧配管60、上下方
向油圧配管61、主シリンダ部油圧配管62、スプリン
グ挿入部64、主油圧シリンダ66、バックスプリング
68、および主油圧ピストン72は、アクチュエータ5
2、54、56、58に外部の駆動力伝達源84a,8
4bの駆動力を伝達するための駆動力伝達手段として機
能する。
【0026】次に、このような自動クランプ機構付き多
面体パレットを用いた、自動加工の一例について、主に
図3を参照しつつ説明する。図3は、本実施例の多面体
パレット31を用いた自動加工の一実施例を示す平面図
である。参照符号90は、自動加工機械の一種であるマ
シニングセンターである。このマシニングセンター90
は、被加工物を加工する加工ヘッド108を有する本体
100と、この本体100を三次元的に移動させるため
の、蛇腹式のX軸方向移動機構102、Y軸方向移動機
構104、Z軸方向移動機構106、そして被加工物が
載置される回転テーブル130を中心として構成されて
いる。
【0027】さらにこのマシニングセンター90は、前
記X軸方向移動機構102、Y軸方向移動機構104、
Z軸方向移動機構106、および回転テーブル130に
駆動力を供給するための、油圧ポンプ94を中心とした
油圧ユニット92と、これらの作動を制御するための制
御盤96を有している。前記回転テーブル130には、
多面体パレット31が固定されており、その六角柱形状
の各側面には被加工物144a,144b等が取り付け
られている。また、この多面体パレット31と対向し
て、図示下方にはエアシリンダおよびピストン184
a,184bが設置されている。さらにこのマシニング
センター90の前記回転テーブル130近傍には、自動
供給ロボット110が設置されている。この自動供給ロ
ボット110は水平方向に突き出したワークハンド11
2を有しており、このワークハンド112が3次元的に
移動可能であるとともに、さらに自動供給ロボット11
0全体が水平面内で360度回転可能になっている。そ
して前記ワークハンド112によって被加工物を掴ん
で、回転するとともにワークハンド112を移動させて
被加工物を所望の場所に供給することができる。
【0028】そして、この自動供給ロボット110を挟
んで前記マシニングセンター90の反対側には、コロ式
のコンベアー120が設置されている。このコンベアー
120の上には、ワーク供給パレット122〜122が
載置されて、図3にその一部のみ図示された複数のコロ
120a〜120aの作動によって、このコンベアー1
20上を図示左右方向に運搬される。このコンベアー1
20によって、ワーク供給パレット122〜122上に
載置された種々の被加工物114a〜114a、114
b〜114b等が、前記自動供給ロボット110のワー
クハンド112の作動範囲内に供給される。なお、マシ
ニングセンター90の一部と、自動供給ロボット11
0、およびコンベアー120の一部は、人の立ち入りを
規制して安全を確保するための保護フェンス124によ
って囲われている。
【0029】さて、これらのマシニングセンター90、
自動供給ロボット110、コンベアー120等による自
動加工は、以下のようにして行われる。まずマシニング
センター90が作動して、多面体パレット31に取付け
られている被加工物144aが、加工ヘッド108によ
って加工される。続いて回転テーブル130が左回りに
回転して、被加工物144bの固定された側面がマシニ
ングセンター90の加工ヘッド108に向くようにす
る。そして、加工ヘッド108によって被加工物144
bの加工が行われる。このようにして、多面体パレット
31に取付けられている被加工物144が次々に加工さ
れる。
【0030】上記の加工と平行して、ワーク供給パレッ
ト122〜122がコンベアー120によって、自動供
給ロボット110のワークハンド112の作動範囲内に
運搬される。そして加工の終了した被加工物144aの
取付けられた側面が、自動供給ロボット110に最も接
近した位置にきたとき、先に述べたようにして、エアシ
リンダおよびピストン184a,184bの駆動力によ
って多面体パレット31の自動クランプ機構が作動し
て、被加工物144aが非固定状態にされる。それと同
時に、ワークハンド112によって被加工物144aが
クランプされ、続いて自動供給ロボット110が、ワー
クハンド112がコンベアー120の方向を向くように
回転する。そして加工の終了した被加工物144aが、
空いているワーク供給パレット122上に載置される。
【0031】続いて、ワーク供給パレット122〜12
2上の被加工物114aがワークハンド112によって
クランプされる。そして、自動供給ロボット110が、
ワークハンド112が回転テーブル130の方向を向く
ように回転するとともにワークハンド112が作動し
て、ワークハンド112にクランプされた被加工物11
4aが多面体パレット31の側面の保持部に位置させら
れる。この状態で、先に述べたようにして、エアシリン
ダおよびピストン184a,184bの駆動力によって
多面体パレット31の自動クランプ機構が作動して、被
加工物114aが多面体パレット31の側面の保持部に
固定される。この工程が次々に繰り返されて、未加工の
被加工物がワーク供給パレット122から多面体パレッ
ト31に自動的に供給されるとともに、加工の終了した
被加工物が空いているワーク供給パレット122上に載
置される。このようにして、連続無人運転が行われるの
である。
【0032】本実施例では、自動クランプ機構付き多面
体パレットとして、六角柱を主体として構成された多面
体パレットを用いたが、三角柱、四角柱、八角柱、十二
角柱等、他の多角柱を主体としたものを用いることもで
きる。また、クランプ機構のアクチュエータとして油圧
機構を使用した例について説明したが、電動式、空気圧
式、磁力式等の、他の形式のアクチュエータを使用して
も構わない。また本実施例においては、六角柱の各側面
ごとに一基ずつの油圧式クランプ機構を備えて、同一側
面上の被加工物保持手段は同時に固定状態・非固定状態
が切換えられる構造としているが、全ての側面もしくは
幾つかの側面が同時に切り換えられるようにすることも
できる。さらに、各被加工物保持手段ごとにクランプ機
構を設けて、各々独立に固定状態・非固定状態が切換え
られるようにしてもよい。パレット本体および自動クラ
ンプ機構の他の部分の構造や、高さ、外径、材質、数等
についても、本実施例に限定されるものではない。
【0033】さらに本実施例に固有の効果として、クラ
ンプ機構のアクチュエータとして油圧機構を使用した自
動クランプ機構としたことによって、応答性と信頼性に
優れた自動クランプ機構となり、自動運転機械に適用し
て連続無人運転を行う際の運転効率が向上するとともに
信頼性が高くなる。また、多面体パレットを用いること
によって、多角柱の各側面に被加工物が取り付けられる
ため、被加工物の側面から工具が接近できる角度が拡が
り、多数の被加工物をパレットに固定したままで、被加
工物の広い範囲にわたって加工を行うことが可能になる
という効果も得られる。さらに、本実施例においては、
六角柱の各側面ごとに一基ずつの油圧式クランプ機構を
備えて、同一側面上の被加工物保持手段は同時に固定状
態・非固定状態が切換えられる構造としているため、上
述したようなマシニングセンター、自動供給ロボット、
コンベアーを用いた連続自動運転に際して、自動供給ロ
ボットに最も接近した側面の被加工物を一度に固定・固
定解除することができ、加工能率を一段と上げることが
できる。
【0034】
【発明の効果】本発明においては、外部の駆動力によっ
て被加工物を自動的に固定・非固定状態にできる自動ク
ランプ機構付き多面体パレットを創出したために、時間
と人手を掛けずに一度に多くの被加工物の取付け・取り
外しを行うことができる。これによって、機械加工の能
率が向上するとともに人件費が節約されて、製品コスト
を大幅に低下させることができる。さらに本発明の波及
的な効果として、自動運転機械に適用した際に被加工物
を着脱する自動ロボットを併用することによって、被加
工物の完全自動着脱が可能になる。このようにして、多
面体パレットに一度に取り付け可能な被加工物の数以上
の、多数の被加工物を連続的に自動加工することがで
き、長時間の連続無人運転が可能になる。これによっ
て、加工能率の向上と人件費節約の効果がさらに顕著に
なり、極めて実用性に優れた多面体パレットとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動クランプ機構付き多面体パレット
の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の多面体パレットの一実施例を示す部分
横断面図である。
【図3】本発明の多面体パレットを用いた自動加工の一
実施例を示す平面図である。
【図4】多面体パレットの一例を示す正面図および平面
図である。
【符号の説明】
31 自動クランプ機構付き多面体パレット 32 位置決め手段 38 多角柱 40,42,45,46,48 被加工物保持手段 44 被加工物 52,54,56,58 アクチュエータ 60,61,62,64,66,68,72 駆動力受
入手段 90 加工機械

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工機械に対して被加工物を位置決めし
    て保持するためのパレットであって、 多角柱状のパレット本体と、 該多角柱の一端に設けられ、該パレット本体を前記加工
    機械に対して位置決めするための位置決め手段と、 前記多角柱状のパレット本体の各側面に設けられ、被加
    工物を保持するための被加工物保持手段と、 該被加工物保持手段の固定状態と非固定状態を切換える
    アクチュエータと、 該アクチュエータにパレット外部から駆動力を付与する
    ための駆動力受入手段、とを有する自動クランプ機構付
    き多面体パレット。
JP26293391A 1991-09-13 1991-09-13 自動クランプ機構付き多面体パレツト Pending JPH0569258A (ja)

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Cited By (3)

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KR100899210B1 (ko) * 2007-03-16 2009-05-26 이정숙 툴링 블럭
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WO2017094651A1 (ja) * 2015-12-02 2017-06-08 Kyb株式会社 ワーク移送装置

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