JPH09253961A - 2主軸付き横型工作機械及びこれを用いた横型マシニングセンター - Google Patents

2主軸付き横型工作機械及びこれを用いた横型マシニングセンター

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JPH09253961A
JPH09253961A JP6983096A JP6983096A JPH09253961A JP H09253961 A JPH09253961 A JP H09253961A JP 6983096 A JP6983096 A JP 6983096A JP 6983096 A JP6983096 A JP 6983096A JP H09253961 A JPH09253961 A JP H09253961A
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JP
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horizontal
spindle
turning
spindle head
head
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JP6983096A
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Inventor
Tomoaki Kato
智昭 加藤
Hiroyuki Kawasaki
宏幸 川崎
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Niigata Engineering Co Ltd
Original Assignee
Niigata Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、加工物の複数の異なった加工部位
に対して機械加工できる2主軸付き横型工作機械及びこ
れを用いた横型マシニングセンターに関し、加工物の異
なった加工部位に対して1つのヘッドで加工することを
目的とする。 【解決手段】 コラムと、コラムに装着されてX軸,Y
軸,Z軸の3軸方向に移動自在な横主軸本体と、横主軸
本体に装着され、横主軸及び該横主軸に直交して該横主
軸を軸として旋回自在な立主軸を有する旋回主軸頭と、
横主軸本体から旋回主軸頭にかけて装着され、旋回主軸
頭の立主軸を所定の角度に位置決めする割出機構とを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工物の複数の異
なった加工部位に対して機械加工できる2主軸付き横型
工作機械及びこれを用いた横型マシニングセンターに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、加工物の複数の異なった加工部
位は、複数の工程に設置された工作機械群により機械加
工されるが、能率向上のため、同一の工程で機械加工す
ることが要求されている。例えばエレベータレールのよ
うな長尺物の両端部の端面,上面側,下面側の各加工部
位に対してホゾ加工,ホゾ溝加工,フライス加工,ドリ
ル加工,ザグリ加工等の機械加工を同一の工程で行なう
ことが要求されている。
【0003】かかる要求に沿って、例えば長尺物端末複
合加工機が案出され、この長尺物端末複合加工機は実開
平5−16120号公報に示すように知られている。こ
の長尺物端末複合加工機は、帯状底板材にその軸方向に
沿って帯状リブ材を設けてなる長尺物を材料として、そ
の端面に端面加工部をフライス加工で形成し、その帯状
底板材に端面の近傍の孔部をドリル加工で形成し、その
帯状底板材の、帯状リブ材と反対側の下面に端面の近傍
の平坦加工部をフライス加工で形成するものであって、
左右勝手違いの背面がそれぞれ向き合うように設置した
専用機2台からなる。
【0004】この専用機は、長尺物を、その帯状リブ材
を横にした横向姿勢で上下左右長手方向の3方向で位置
決め固定及びその解除が可能なクランプ装置を配置し、
フライス工具を横向姿勢の長尺物の帯状底板材の下面に
回転しながら平行に移動させることにより、帯状底板材
の下面の平坦加工部を形成する正面削りフライスユニッ
ト(横軸ヘッド)を長尺物の下面が臨む側に配置し、ド
リルを横向姿勢の長尺物の帯状底板材に回転しながら軸
方向に移動させることにより、長尺物の帯状底板材の孔
部を形成するドリルユニットを長尺物の帯状リブ材が臨
む側に配置し、フライス工具を横向姿勢の長尺物の端面
に回転しながら平行に移動させることにより、長尺物の
端面に端面加工部を形成する端面削りフライスユニット
(立軸ヘッド)を長尺物の端面側に長尺物の搬送経路か
ら外れた位置に配置したものである。
【0005】かかる構造の長尺物端末複合加工機におい
ては、加工物である長尺物が搬送装置により一方の専用
機の正面側から搬入され、長尺物の先端部がこの専用機
のテーブル付近に設けられた治具で停止され、治具の締
付装置により長尺物の先端部付近がクランプされ、長尺
物が固定される。続いて、この専用機のテーブル上に設
けられた立軸ヘッド,横軸ヘッド,ドリルヘッドの3つ
のヘッドにより、ホゾ溝加工,フライス加工,ドリル加
工,ザグリ加工等の加工が行なわれ、長尺物の先端部の
加工が終わると、長尺物をアンクランプして搬送装置に
よりさらに長尺物が一方の専用機の背面側に送り込ま
れ、長尺物の先端部が一方の専用機の背面側から正面側
へ通り抜け、長尺物の末端部が他方の専用機のテーブル
で停止し、他方の専用機に設けられた治具により長尺物
がクランプされ、長尺物の末端部について先端部と同様
の機械加工が施されることにより、長尺物の両端部の加
工が行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の長尺
物端末複合加工機によれば、長尺物の両端部で端面,上
面側,下面側の3つの加工部位に対してホゾ加工,ホゾ
溝加工,フライス加工,ドリル加工,ザグリ加工等の加
工を行なうために、立軸ヘッド,横軸ヘッド,ドリルヘ
ッドの3つのヘッドを必要としている。要するに、長尺
物の加工部位,加工形状が異なるため、3つのヘッドを
必要とし、装置が大規模になるという問題があった。
【0007】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、加工物の異なった加工部
位に対して1つのヘッドで加工できる2主軸付き横型工
作機械及びこれを用いた横型マシニングセンターを提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
わる2主軸付き横型工作機械は、コラムと、コラムに装
着されてX軸,Y軸,Z軸の3軸方向に移動自在な横主
軸本体と、横主軸本体に装着され、横主軸及び該横主軸
に直交して該横主軸を軸として旋回自在な立主軸を有す
る旋回主軸頭と、横主軸本体から旋回主軸頭にかけて装
着され、旋回主軸頭の立主軸を所定の角度に位置決めす
る割出機構とを備えていることを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明に係わる2主軸付き横
型工作機械は、請求項1記載の2主軸付き横型工作機械
割出機構において、回転手段と、横主軸本体と横主軸用
の駆動軸の間に配置され、一端が回転手段側に固定され
るとともに他端が旋回主軸頭に固定された円筒体と、横
主軸本体と旋回主軸頭の間に装着された割出カップリン
グと、円筒体を横主軸の軸線方向に沿って往復させるア
クチュエータとを有していることを特徴とする。
【0010】請求項3記載の横型マシニングセンター
は、請求項1または請求項2記載の2主軸付き横型工作
機械の旋回主軸頭の横主軸に対向して治具が配置され、
治具は、加工物の上面側,下面側,旋回主軸頭に対向す
る端面側に空間が形成された状態で、加工物の位置決め
固定及びその解除が可能に構成された位置決め装置を有
していることを特徴とする。
【0011】請求項4記載の横型マシニングセンター
は、請求項3記載の横型マシニングセンターにおいて、
治具は、位置決め装置を上側に配置するとともに旋回主
軸頭に対向する端面側の空間に連通して旋回主軸頭が挿
入可能な空洞部を有していることを特徴とする。請求項
5記載の横型マシニングセンターは、請求項3または請
求項4記載の横型マシニングセンターにおいて、治具
は、断面門型のフレームと、フレーム内に橋渡しされた
状態で支持されて、横主軸の軸線方向に移動自在に構成
されたスライド部材と、スライド部材に設けられ、加工
物の下面側の端面付近を支持する押上げクランパとを有
していることを特徴とする。
【0012】請求項6記載の横型マシニングセンター
は、請求項3ないし請求項5記載の横型マシニングセン
ターにおいて、加工物を搬送する搬送ラインが旋回主軸
頭の横主軸の軸線に平行に配置され、搬送ラインは、治
具における加工物の位置決め位置を通り、横主軸の軸線
の直角方向に往復移動可能に構成された搬送具を有して
いることを特徴とする。
【0013】請求項7記載の横型マシニングセンター
は、請求項3ないし請求項6記載の横型マシニングセン
ターにおいて、請求項1または請求項2記載の2主軸付
き横型工作機械の旋回主軸頭に対向して工具収納庫が配
置され、工具収納庫は、横主軸に対向して旋回主軸頭の
移動範囲内に位置され、ツールホルダのシャンク側を該
横主軸に向けて着脱自在に把持する横主軸用グリップを
備えていることを特徴とする。
【0014】請求項8記載の横型マシニングセンター
は、請求項3ないし請求項7記載の横型マシニングセン
ターにおいて、請求項1または請求項2記載の2主軸付
き横型工作機械の旋回主軸頭に対向して工具収納庫が配
置され、工具収納庫は、立主軸に対向して旋回主軸頭の
移動範囲内に位置され、ツールホルダのシャンク側を該
立主軸に向けて着脱自在に把持する立主軸用グリップを
備えていることを特徴とする。
【0015】請求項9記載の横型マシニングセンター
は、請求項3ないし請求項8記載の横型マシニングセン
ターにおいて、治具のフレームに、長尺物の搬送通路が
横主軸の軸線方向に沿って形成されていることを特徴と
する。
【0016】(作用)請求項1記載の発明においては、
横主軸本体はX軸,Y軸,Z軸の3方向に移動され、こ
れにより旋回主軸頭が加工物に対応する位置に移動され
る。
【0017】加工物の端面側が旋回主軸頭の横主軸で加
工される。割出機構により旋回主軸頭の立主軸が位置決
めされ、加工物の上面側,下面側が旋回主軸頭の立主軸
で加工される。請求項2記載の発明においては、旋回主
軸頭が横主軸本体に位置決め固定された状態を初期状態
とする。初期状態から、立主軸を旋回させるには、アク
チュエータにより旋回主軸頭が円筒体を介して前進され
ると、割出カップリングがフリー状態になり、旋回主軸
頭が旋回可能になる。この状態で、回転手段の駆動によ
り、旋回主軸頭は円筒体を介して横主軸を軸として旋回
され、立主軸は適当な角度にセットされる。
【0018】続いて、アクチュエータにより旋回主軸頭
が円筒体を介して後進され、割出カップリングが噛み合
ってロック状態になる。旋回主軸頭は割出カップリング
を介して横主軸本体に位置決め固定される。請求項3記
載の発明においては、治具に加工物がセットされた状態
で、旋回主軸頭の横主軸,立主軸が移動するための空間
が確保される。
【0019】請求項4記載の発明においては、旋回主軸
頭が治具の該旋回主軸頭に対向する端面側の空間から、
治具の空洞部に入り込む。請求項5記載の発明において
は、加工物の旋回主軸頭に対向する端面側の加工部位が
加工される際、押上げクランパにより加工物の下面側の
端面付近が支持される。
【0020】加工物の下面側が加工される際には、スラ
イド部材が横主軸の軸線に平行に移動され、押上げクラ
ンパは加工物の下面側の端面付近から離れ、旋回主軸頭
が加工物の下面側を加工できる状態になる。請求項6記
載の発明においては、加工物が治具にセットされた状態
では、搬送ラインの搬送具は治具における加工物の位置
決め位置から外れており、旋回主軸頭は搬送ラインの搬
送具に干渉することなく、治具の空洞部に挿入すること
が可能になる。
【0021】一方、治具から加工物のセットが解除され
た状態では、旋回主軸頭は搬送ラインから外され、搬送
ラインの搬送具は治具における加工物の位置決め位置を
通っており、搬送ラインにより加工物が搬送される。請
求項7記載の発明においては、旋回主軸頭の移動を利用
して横主軸用のツールホルダが横主軸用グリップに着脱
される。
【0022】請求項8記載の発明においては、旋回主軸
頭の動きを利用して立主軸用のツールホルダが立主軸用
グリップに着脱される。請求項9記載の発明において
は、加工物が長尺物である場合には、長尺物は、治具の
フレームの搬送通路を通ってその長手方向に沿って搬送
される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。
【0024】図1ないし図18は請求項1ないし請求項
2に係わる2主軸付き横型工作機械及びこれを用いた請
求項3ないし請求項9に係わる横型マシニングセンター
を示す。本発明の実施の形態に係わる横型マシニングセ
ンターの対象となる加工物として長尺物であるエレベー
タレールを例に挙げて説明する。このエレベータレール
RCは図21ないし図23に示され、図19,図20の
レール素材Rを材料として、その前側端末部分Rf及び
後側端末部分Rrにおいてそれぞれ3つの加工部位が加
工対象となっている。
【0025】レール素材Rは、帯状底板材R1にその長
手方向に沿って帯状リブ材R2を垂直に形成した断面T
字形状に構成されている。レール素材Rに対して加工さ
れたエレベータレールRCの前側端末部分Rf及び後側
端末部分Rrにおける加工部位及び加工形状は次の通り
である。エレベータレールRCの前側端末部分Rfにお
いては、その端面Hに平坦部H1が形成されるとともに
帯状リブ材R2にほぞ溝K1が形成されている。エレベ
ータレールRCの帯状底板材R1に、貫通孔K3及びこ
の貫通孔K3と同心のざぐり部K4が4箇所に亘ってド
リル加工されている。帯状底板材R1の下面に平坦加工
部K5が形成されている。
【0026】また、長尺物RCの後側端末部分Rrにお
いては、前側端末部分Rfと比べて、貫通孔K3及びこ
の貫通孔K3と同心のざぐり部K4,平坦加工部K5に
ついては、端面Hから対称位置に形成されているが、レ
ール素材Rの後側端末部分Rrにおける端面Hに、平坦
部H1が形成されるとともに帯状リブ材R2に他のエレ
ベータレールのほぞ溝K1と嵌合するほぞ溝係合突部K
2が形成されている。
【0027】図2は本発明の実施の形態に係わる横型マ
シニングセンター1,2を示し、両横型マシニングセン
ター1,2は左右勝手違いに背面がそれぞれ向き合うよ
うに設置されている。各横型マシニングセンター1,2
は同じ構成であり、横型マシニングセンター1を説明
し、横型マシニングセンター2についての説明は必要な
部分を除いて省略する。
【0028】図2において、3は2主軸付き横型工作機
械、4は治具、5は搬送ライン、6は工具収納庫を示
す。図1,図3ないし図5により2主軸付き横型工作機
械3について説明する。図において、2主軸付き横型工
作機械3はベース7の上面7AにX軸方向に沿って往復
自在なコラム8を有している。
【0029】コラム8にはクロスベース9がY軸方向
(上下方向)に沿って往復自在に装着されている。この
クロスベース9に横主軸本体10がZ軸方向に沿って相
対移動可能に装着されている。横主軸本体10にはモー
タ11が固定され、モータ11に連結されたねじ軸12
がクロスベース9の図示しない雌螺子部に螺合してい
る。モータ11の駆動により、クロスベース9に対して
横主軸本体10がZ軸方向に沿って往復自在に移動され
る。
【0030】横主軸本体10に旋回主軸頭13が装着さ
れ、旋回主軸頭13は横主軸14及び該横主軸14に直
交して該横主軸14を軸として旋回自在な立主軸15を
有している。立主軸15は360度旋回可能である。横
主軸本体10から旋回主軸頭13にかけて割出機構16
(図6に図示)が取り付けられている。割出機構16は
旋回主軸頭13の立主軸15を所定の角度(上向き状
態,下向き状態,水平状態)に位置決めするものであ
る。
【0031】図6ないし図8により、上記の旋回主軸頭
13,割出機構16について説明する。図6において、
横主軸本体10内の一側に駆動モータ17が内蔵され、
駆動モータ17に駆動軸17Aが連結され、この駆動軸
17Aに前記横主軸14が連結されている。
【0032】横主軸14の先端に第1ツールホルダ18
を介して第1工具19が装着されている。図7におい
て、横主軸14の途中に第1歯車20が軸方向に沿って
摺動自在に装着されている。旋回主軸頭13に横主軸1
4の軸線に平行に第1駆動伝達軸21が配置され、第1
駆動伝達軸21の途中に第2歯車22が装着され、この
第2歯車22は前記第1歯車20に噛み合っている。第
1駆動伝達軸21の先端には第1スパイラルベベル歯車
23が装着されている。
【0033】旋回主軸頭13のケース13A内に、横主
軸14に直交する第2駆動伝達軸24が配置され、第2
駆動伝達軸24に第2スパイラルベベル歯車25が装着
され、第2スパイラルベベル歯車25は前記第1スパイ
ラルベベル歯車23に噛み合っている。図8において、
第2駆動伝達軸24の先端に第2ツールホルダ26を介
して第2工具27が装着されている。
【0034】旋回主軸頭13に横主軸14に平行にガイ
ド軸28が設けられ、このガイド軸28上に切換シフタ
29が往復自在に設けられ、切換シフタ29に第1歯車
20に一体のリング20Aが係合している。切換シフタ
29は油圧シリンダ30のシャフト30Aでシフトされ
るようになっている。そして、図6に示すように、横主
軸本体10内には、円筒体31が駆動軸17Aの外周に
回転自在に装着され、円筒体31の先端31Aは旋回主
軸頭13のケース13Aの端面13Bに固定されてい
る。横主軸本体10の前側にカラー10Dが内嵌され、
カラー10Dの内周面10Aに円筒体31が横主軸本体
10の軸受32,32を介して保持されている。横主軸
本体10の先端10Bと旋回主軸頭13のケース13A
との間には割出カップリング33が装着されている。
【0035】横主軸本体10の外周には、割出用モータ
34が固定され、割出用モータ34の出力軸34Aに第
1割出歯車35,第2割出歯車36,第3割出歯車37
がそれらの順序で連結されている。割出用モータ34,
出力軸34A,第1割出歯車35,第2割出歯車36,
第3割出歯車37により回転手段37Aが構成されてい
る。回転手段37Aの第3割出歯車37に前記円筒体3
1の後端31Bが固定されている。
【0036】円筒体31の後端31Bの付近の外周には
ピストン部31Cが環設されている。カラー10Dの後
端付近の内周面10Aに環状の大径部10Cが形成さ
れ、大径部10C内にはピストン部31Cの前後に油圧
室10E,10Fが形成されている。この油圧室10
E、10Fに図示しない油圧タンクから油が供給され、
ピストン部31Cを介して横主軸本体10が前進または
後退されるようになっている。前記ピストン部31C,
油圧室10E、10Fで油圧シリンダと同様の機能を有
するアクチュエータ38が形成されている。
【0037】上記の回転手段37A,円筒体31,割出
カップリング33,アクチュエータ38により割出機構
16が構成されている。次に、治具4について図4,図
9ないし図12により説明する。図2において、治具4
は、2主軸付き横型工作機械3の旋回主軸頭13の横主
軸14に対向して配置されている。図9,図10におい
て、治具4は、フレーム39と、フレーム39に着脱さ
れる基準ブロック40と、フレーム39にZ軸方向に沿
って往復自在に設けられたスライド部材41と、フレー
ム39に固定されてスライド部材41を移動させる油圧
シリンダからなるアクチュエータ42と、スライド部材
41に設けられた押上げクランパ43と、レール素材R
をクランプするクランプ装置44とを有している。
【0038】フレーム39は断面門型に構成され、その
一側に壁部45を有し、壁部45に対向して位置決め装
置Tの下側に空洞部46が形成されている。空洞部46
は旋回主軸頭13が挿入自在な程度の大きさとなってい
る。押上げクランパ43はレール素材Rを押し上げて該
レール素材Rの上下方向における位置決めをするもので
ある。
【0039】フレーム39の両内壁39A,39Aにそ
れぞれ摺動部39B,39Bが形成され、この摺動部3
9B,39Bに柱状のスライド部材41が橋渡しされて
いる。図11に示すように、スライド部材41にはアク
チュエータ42のロッド42Aが連結され、ロッド42
Aは壁部45を挿通している。ロッド42Aの両側に配
置されたガイドロッド42B,42Bも壁部45を挿通
し、ガイドロッド42B,42Bは前記スライド部材4
1の移動を円滑にしている。
【0040】フレーム39の上部にはZ軸方向に沿って
搬送通路47が形成されている。フレーム39の搬送通
路47に面する一方の壁部39Cに、垂直壁面47Aと
この垂直壁面47Aから突出して形成された水平面47
Bとが形成されている。基準ブロック40は柱体に構成
されて搬送通路47に配置され、垂直壁面47Aに当接
する垂直基準面40Aと、水平面47Bに当接する水平
基準面40Bと、レール素材Rの帯状リブ材R2を垂直
方向で位置決めする加工物垂直基準面40Cと、レール
素材Rの帯状リブ材R2を水平方向で位置決めする加工
物水平基準面40Dとを有している。基準ブロック40
はレール素材Rの種類に対応するだけ用意され、交換さ
れるようになっている。
【0041】また、フレーム39の搬送通路47の上
に、押上げクランパ43の押圧力により基準ブロック4
0が上方に逃げるのを防止するため、押え部材39Fが
着脱自在に設けられている。そして、フレーム39の上
面39Eの上にクランプ装置44が設けられ、クランプ
装置44はZ軸方向に沿って並設された複数の油圧シリ
ンダ44Aを有してなり、油圧シリンダ44Aのロッド
44Bの先端44Cはレール素材Rの帯状リブ材R2に
当接するようになっている。
【0042】上記の基準ブロック40,押え部材39
F,押上げクランパ43,クランプ装置44により位置
決め装置Tが構成されている。また、フレーム39の前
端面39Dに設けた位置決めシリンダ48のロッド48
Aの先端にストッパ49が取り付られ、ストッパ49は
搬送通路47に対して突出・引っ込み自在となってお
り、突出した状態では、レール素材Rの搬送方向(Z軸
方向)の位置決めをする。
【0043】図13,図14において、治具4における
レール素材Rの位置決め位置に重って該レール素材Rを
搬送する搬送ライン5が配置され、搬送ライン5は旋回
主軸頭13の横主軸14に平行になっている。搬送ライ
ン5は、可動搬送具50と、複数の固定搬送具51(図
13には1個のみ図示)とから構成されている。
【0044】可動搬送具50は、横主軸14の直角方向
(X軸方向)に往復移動可能に構成された可動フレーム
50Aと、可動フレーム50Aの上端50Bに設けられ
レール素材Rを支持するローラ50Cと、可動フレーム
50Aを移動させる油圧シリンダからなるアクチュエー
タ50Dとを備えている。
【0045】固定搬送具51はレール素材Rを支持する
ローラ51Aを備えている。次に、工具収納庫6につい
て図4,図15ないし図18により説明する。図4に示
すように、工具収納庫6は、2主軸付き横型工作機械3
の図面上の右側に配置されている。図15ないし図17
に示すように、工具収納庫6は、多数の棒材52Cで全
体の輪郭形状が立壁状になるように構成された骨組体5
2と、骨組体52に上下方向に沿って設けられた縦材5
2A,52Bとを有している。
【0046】骨組体52の縦材52Aに複数の横主軸用
グリップ53が縦に1列に取り付けられている。横主軸
用グリップ53は横主軸14に対向して旋回主軸頭13
の移動範囲内に配置され、第1ツールホルダ18のシャ
ンク18A側を該横主軸14に向けて着脱自在に把持す
る。
【0047】骨組体52の縦材52Bに複数の立主軸用
グリップ54が縦に1列に取り付けられている。立主軸
用グリップ54は立主軸15に対向して旋回主軸頭13
の移動範囲内に配置され、第2ツールホルダ26のシャ
ンク26A側を該立主軸15に向けて着脱自在に把持す
る。
【0048】図15,図16に示すように、横主軸用グ
リップ53は、骨組体52の縦材52Aに回動自在に取
り付けられた2つの板片55,55を有し、板片55,
55の間に略半円状の把持部56が形成されている。隣
接する2つの板片55,55はバネ材57により相互に
押圧され、開閉自在になっている。第1ツールホルダ1
8が横主軸用グリップ53の把持部56に挿入される
と、2つの板片55,55が回動して横主軸用グリップ
53がバネ材57の付勢力に抗して開き、バネ材57に
より第1ツールホルダ18が横主軸用グリップ53に保
持されるようになっている。
【0049】立主軸用グリップ54は横主軸用グリップ
53と同じ構造であり、その説明を省略する。次に、本
発明の実施の形態の作用について説明する。先ず、両横
型マシニングセンター1,2による全体の動作を説明す
る。図2,図13に示すように、搬送ライン5によりレ
ール素材Rが図21に示す垂直姿勢で図面の左側から右
側に向かって搬送される。横型マシニングセンター2に
よりレール素材Rの前側端末部分Rfにおける3つの加
工部位が切削加工される。
【0050】さらに、搬送ライン5によりレール素材R
が垂直姿勢で図面の左側から右側に向かって搬送され、
横型マシニングセンター1によりレール素材Rの後側端
末部分Rrにおける3つの加工部位が切削加工され、レ
ールRCが造られる。レールRCは搬送ライン5により
垂直姿勢で図面の左側から右側に向かって搬出される。
以下、横型マシニングセンター1におけるレール素材R
の搬入,位置決め,切削加工,工具の交換,レールRC
の搬出までの工程を説明する。
【0051】最初に、レール素材Rの搬送を説明する。
図2において、横型マシニングセンター2によりレール
素材Rの切削加工が終了された後、レール素材Rは治具
4からのセットが解除された状態になり、図14の実線
で示される搬送ライン5のローラ50Cは、治具4にお
けるレール素材Rの位置決め位置を通っている。
【0052】図13,図14において、搬送ライン5に
より、横型マシニングセンター2にあるレール素材Rは
横型マシニングセンター1の位置に搬送される。次に、
レール素材Rの位置決めについて説明する。レール素材
Rが横型マシニングセンター1の位置に搬送された状態
において、図12に示すように、位置決めシリンダ48
が作動されてストッパ49がレール素材Rの端面Hに突
出される。そして、レール素材Rがストッパ49に向け
て若干量後進されると、ストッパ49によりレール素材
Rの端面Hを介してレール素材RのZ軸方向の位置出し
がされる。
【0053】図9,図10において、縮まった状態の押
上げクランパ43が伸ばされると、押上げクランパ43
によりレール素材Rが上方に押し上げられ、レール素材
Rの帯状リブ材R2の上面が基準ブロック40の加工物
水平基準面40Dに当接され、レール素材Rが上下方向
(Y軸方向)で位置決めされる。その状態で、クランプ
装置44の複数の油圧シリンダ44Aが作動され、油圧
シリンダ44Aのロッド44Bの先端44Cがレール素
材Rの帯状リブ材R2の側面に当接し、レール素材Rが
その左右方向(X軸方向)で位置決めされる。レール素
材Rの位置決めが終了すると、図12の位置決めシリン
ダ48が作動されてストッパ49がレール素材Rの端面
Hから引っ込み、レール素材Rの端面Hの機械加工が可
能になる。
【0054】そして、レール素材Rが治具4に位置決め
された状態では、図14に示すように、搬送ライン5の
ローラ50Cは、治具4におけるレール素材Rの位置決
め位置から2点鎖線で示される位置に外され、旋回主軸
頭13は搬送ライン5のローラ50Cに干渉することな
く、治具4の空洞部46に挿入することが可能になる。
次に、機械加工及び工具の交換について図1,図17,
図18により説明する。機械加工及び工具の交換は以下
の順序で行なわれる。なお、横主軸14に対する第1工
具19の横主軸用グリップ53への着脱、立主軸15に
対する第2工具27の立主軸用グリップ54への着脱
は、同様のプロセスなので、立主軸15に対する第2工
具27の立主軸用グリップ54への着脱を以下に例を挙
げて説明する。また、図17には旋回主軸頭13には第
1工具19としてのエンドミル59,第2工具27とし
てのドリル60が同時に取り付けられているが、これは
説明のためのものであり、機械加工の際には、危険防止
の点からエンドミル59,ドリル60のいずれか1つが
装着されている。
【0055】A)図1に示すように、旋回主軸頭13の
横主軸14に第1工具19としてのエンドミル59が装
着されている。エンドミル59により、レール素材Rの
端面Hに端面切削及びほぞ加工が施される。図21ない
し図23に示すように、レール素材Rの端面Hに平坦部
H1,ほぞ溝係合突部K2が形成される。
【0056】B)横主軸14による前記の機械加工後、
旋回主軸頭13の横主軸14に装着された第2工具27
としてのエンドミル59は図17の経路(ア)を介して
横主軸用グリップ53に格納される。立主軸用グリップ
54に格納されているドリル60が旋回主軸頭13の立
主軸15に装着され、図には装着された状態が図示され
ている。
【0057】そして、図1に示すように、旋回主軸頭1
3は(イ)の位置から下降された後、図1の右側方向に
移動されて(ロ)の位置に至る。(ロ)の移動された立
主軸15の第2工具27としてのドリル60により、切
削加工が施される。図21ないし図23に示すように、
レール素材Rの帯状底板材R1に貫通孔K3が形成され
る。
【0058】ここで、立主軸15の旋回機構,駆動機構
について説明する。立主軸15の旋回は以下のように図
6に示す割出機構16により行なわれる。図6におい
て、割出機構16の割出カップリング33はロック状態
にある。立主軸15を旋回させるには、アクチュエータ
38により旋回主軸頭13を前進させ、割出カップリン
グ33をフリー状態にする。横主軸本体10から旋回主
軸頭13が離れて旋回可能になる。この状態で、駆動モ
ータ17の駆動により、旋回主軸頭13は円筒体31を
介して旋回され、立主軸15は横主軸14を軸として旋
回され、水平(工具交換の際)または垂直(機械加工の
際)にセットされる。続いて、アクチュエータ38によ
り旋回主軸頭13が後進され、割出カップリング33が
噛み合ったロック状態になる。旋回主軸頭13は割出カ
ップリング33を介して横主軸本体10に位置決め固定
される。
【0059】図6ないし図8に示すように、立主軸15
に対する駆動の切り換えは、油圧シリンダ30のシャフ
ト30Aで切換シフタ29をシフトすることにより行な
われる。立主軸15が駆動されている時には、駆動モー
タ17→駆動軸17A→第1歯車20→第2歯車22→
第1スパイラルベベル歯車23→第2スパイラルベベル
歯車25→第2駆動伝達軸24→第2ツールホルダ26
→第2工具27の順序で立主軸15に駆動が伝達され
る。
【0060】C)レール素材Rの貫通孔K3の切削加工
の後、旋回主軸頭13は図1の(ロ)の位置から(ハ)
の位置に移動される。その後、立主軸15は90度旋回
されて垂直状態から水平状態になる。図17に示すよう
に、旋回主軸頭13の横主軸14が(ハ)の位置から経
路(ニ)を介して搬送され、立主軸用グリップ54に向
かう。立主軸15は経路(ニ)で図面上の右に曲がる
と、旋回主軸頭13からドリル60と一体の第2ツール
ホルダ26が立主軸用グリップ54に把持される。
【0061】旋回主軸頭13が経路(ホ)上に移動され
ると、旋回主軸頭13から第2ツールホルダ26ととも
にドリル60が抜脱される。第2ツールホルダ26,ド
リル60は立主軸用グリップ54に格納される。そし
て、図18に示すように、旋回主軸頭13は経路(ヘ)
を介して立主軸用グリップ54に向けて再び移動され、
旋回主軸頭13の立主軸用グリップ54に把持されてい
る第2工具27としてのフライスカッタ61と一体の第
2ツールホルダ26が旋回主軸頭13の立主軸15に装
着される。このようにして、立主軸15のドリル60は
フライスカッタ61に交換される。
【0062】そして、図1に示すように、旋回主軸頭1
3はレール素材Rの帯状底板材R1の下面側Dの下に移
動され、フライスカッタ61によりレール素材Rの帯状
底板材R1の下面側Dが所望の長さに亘り上向きに切削
加工され、図21,図23に示すように帯状底板材R1
の下面側Dに平坦加工部K5が形成される。そして、同
様にして、立主軸15のフライスカッタ61が図18の
他の立主軸用グリップ54に保持されているエンドミル
62に交換され、図1に示すように、旋回主軸頭13は
レール素材Rの上面側Uの上に移動され、エンドミル6
2によりレール素材Rの帯状底板材R1にザグリが与え
られ、図21,図23に示すようにレール素材Rの帯状
底板材R1の上面側Uにざぐり部K4が形成される。
【0063】このようにして、横型マシニングセンター
1により、レール素材Rの後側端末部分Rrの機械加工
の終了後、クランプ装置44によるレール素材Rの位置
決めが解除され、旋回主軸頭13が搬送ライン5の位置
から外されると同時に、図14に示すように搬送ライン
5の可動搬送具50がアクチュエータ50Dにより搬送
時の位置に移動され、この状態で、搬送ライン5により
レール素材Rが搬出される。
【0064】以上の如き構成の2主軸付き横型工作機械
3及びこれを用いた横型マシニングセンター1,2によ
れば、次の効果を奏する。第1に、図1に示すように、
図15に示すレール素材Rの端面H側の平坦部H1,ほ
ぞ溝係合突部K2、レール素材Rの帯状底板材R1の上
面側Uのざぐり部K4、下面側Dの貫通孔K3,平坦加
工部K5の3つの加工部位を1つの旋回主軸頭13で加
工できる。即ち、レール素材Rの旋回主軸頭13に対向
する端面H側を旋回主軸頭13の横主軸14で加工で
き、レール素材Rの上面側U,下面側Dを旋回主軸頭1
3の立主軸15で加工できる。
【0065】第2に、旋回主軸頭13が横主軸14を有
していても、割出機構16により、立主軸15を横主軸
14の周りに旋回させて割り出すことができる。第3
に、治具4は、レール素材Rの上面側U,下面側D,旋
回主軸頭13に対向する端面H側にそれぞれ空間S1,
S2,S3が形成された状態で、該レール素材Rに対し
てX軸,Y軸,Z軸方向の3方向でレール素材Rの位置
決め固定及びその解除が可能に構成された位置決め装置
Tを有しているので、治具4にレール素材Rをセットし
た状態で、旋回主軸頭13の横主軸14,立主軸15が
移動するための空間S1,S2,S3を確保し、この空
間S1,S2,S3に旋回主軸頭13を位置させること
ができる。
【0066】第4に、治具4は空洞部46を有し、この
空洞部46は、位置決め装置Tの下側に位置するととも
に旋回主軸頭13に対向する端面H側の空間S3に連通
して、旋回主軸頭13が挿入されるので、治具4の構造
を簡単にできる。第5に、押上げクランパ43によりレ
ール素材Rの下面側Dの端面H付近を支持することによ
り、レール素材Rの旋回主軸頭13に対向する端面H側
の加工部位を加工する際、レール素材Rの保持状態を強
固にして、機械加工時のレール素材Rの振れを防止し、
加工の精度を確保できる。
【0067】第6に、レール素材Rを治具4から外した
状態で搬送する際、レール素材Rの治具4から外れた位
置への移動(横主軸14の軸線の直角方向の移動)がな
いので、搬送ライン5の構成,治具4の構成を簡単にで
きる。第7に、横主軸14の加工のための旋回主軸頭1
3の移動を利用して横主軸用の第1ツールホルダ18を
横主軸用グリップ53に着脱でき、第1ツールホルダ1
8の移動手段,アクチュエータ,グリップ等の自動工具
交換装置を通常のマシニングセンター(例えば大河出版
「マシニングセンター活用マニュアル」(初版昭和63
年3月1日発行)16頁参照)に対して簡単にできる。
【0068】第8に、立主軸15の加工のための旋回主
軸頭13の動きを利用して立主軸用の第2ツールホルダ
26を立主軸用グリップ54に着脱でき、第2ツールホ
ルダ26の移動手段,アクチュエータ,グリップ等の自
動工具交換装置を通常のマシニングセンターに対して簡
単にできる。第9に、従来はレール素材Rの端面H,上
面側U,下面側Dを加工するには、正面削りフライスユ
ニット,ドリルユニット,端面削りフライスユニットの
3つの3つのヘッドを必要としていたが、レール素材R
の端面H,上面側U,下面側Dを1つの横型マシニング
センター1で加工できる。
【0069】なお、本発明の実施の形態においては、加
工物の対象としてレール素材Rを例に挙げて説明した
が、レール素材Rの如き長尺物に限定されることなく、
搬送方向で短い加工物ものでも、加工物の上面側,下面
側,旋回主軸頭に対向する端面側を加工することができ
る。
【0070】また、本発明の実施の形態においては、旋
回主軸頭の立主軸は横主軸から駆動力を与えられている
が、これに限定されることなく、立主軸の駆動源を横主
軸と独立に設けることもできる。さらに、本発明の実施
の形態においては、治具4は長尺物に適合する構造とな
っているが、加工物の対象として短いものならば、パレ
ットチェンジャを用いることもできる。
【0071】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、加工物の
旋回主軸頭に対向する端面側,上面側,下面側における
各加工部位を1つの旋回主軸頭で加工できる。即ち、加
工物の旋回主軸頭に対向する端面側を旋回主軸頭の横主
軸で加工でき、加工物の上面側,下面側を旋回主軸頭の
立主軸で加工できる。
【0072】従って、加工物の加工部位,加工形状が異
なっても、加工物の異なった加工部位に対して1つのヘ
ッドで加工でき、装置を簡単にすることができる。請求
項2記載の発明によれば、旋回主軸頭が横主軸を有して
いても、割出機構により、立主軸を横主軸の周りに旋回
させて割り出すことができる。請求項3記載の発明によ
れば、治具に加工物をセットした状態で、旋回主軸頭の
横主軸,立主軸が移動するための空間が確保されるの
で、加工物の端面側,上面側,下面側に機械加工できる
場所に旋回主軸頭を位置させることができる。
【0073】請求項4記載の発明によれば、空洞部が旋
回主軸頭が挿入可能になっているので、請求項2,3記
載の発明と同様な効果を奏し、治具の構造を簡単にでき
る。請求項5記載の発明によれば、押上げクランパによ
り加工物の下面側の端面付近を支持することにより、加
工物の端面側の加工部位を加工する際、加工物の保持状
態を強固にして、機械加工時の加工物の振れを防止し、
加工の精度を確保できる。
【0074】請求項6記載の発明によれば、治具から加
工物のセットが解除された状態で該加工物が搬送される
際、加工物の治具から外れた位置への移動(横主軸の軸
線の直角方向の移動)がないので、搬送ラインの構成,
治具の構成を簡単にできる。請求項7記載の発明によれ
ば、旋回主軸頭の移動を利用して横主軸用のツールホル
ダを横主軸用グリップに着脱でき、通常のマシニングセ
ンターにおけるツールホルダの移動手段,アクチュエー
タ,グリップ等の自動工具交換装置に対して構造を簡単
にできる。
【0075】請求項8記載の発明によれば、旋回主軸頭
の動きを利用して立主軸用のツールホルダを立主軸用グ
リップに着脱でき、通常のマシニングセンターにおける
ツールホルダの移動手段,アクチュエータ,グリップ等
の自動工具交換装置に対して構造を簡単にできる。請求
項9記載の発明によれば、従来は長尺物の端面側,上面
側,下面側を加工するには、正面削りフライスユニッ
ト,ドリルユニット,端面削りフライスユニットの3つ
の3つのヘッドを必要としていたが、長尺物の端面側,
上面側,下面側を1つの横型マシニングセンターで加工
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1ないし請求項2に係わる2主軸付き横
型工作機械の側面構成図である。
【図2】請求項3ないし請求項9に係わる横型マシニン
グセンターを2台設置した状態を示す平面図である。
【図3】同横型マシニングセンターを示す側面図であ
る。
【図4】同横型マシニングセンターを示す平面図であ
る。
【図5】同横型マシニングセンターを示す正面図であ
る。
【図6】図1の横主軸本体,旋回主軸頭,割出機構を示
す縦断面図である。
【図7】図6の旋回主軸頭を示す縦断面図である。
【図8】図6のI−I線で切断した断面図である。
【図9】治具の側面説明図である。
【図10】図9のII−II線で切断した断面図である。
【図11】治具のアクチュエータ,ガイドロッドを示す
平面図である。
【図12】治具のストッパを示す平面図である。
【図13】搬送ラインを示す平面図である。
【図14】搬送ラインを示す正面図である。
【図15】工具収納庫の正面図である。
【図16】工具収納庫の横主軸用グリップ,立主軸用グ
リップの説明図である。
【図17】工具収納庫の横主軸用グリップ,立主軸用グ
リップに旋回主軸頭からツールホルダを収納する際の平
面説明図である。
【図18】工具収納庫の横主軸用グリップ,立主軸用グ
リップから旋回主軸頭にツールホルダを装着する際の平
面説明図である。
【図19】機械加工前のエレベータレールの斜視図であ
る。
【図20】機械加工前のエレベータレールの正面図であ
る。
【図21】機械加工後のエレベータレールの斜視図であ
る。
【図22】機械加工後のエレベータレールの正面図であ
る。
【図23】機械加工後のエレベータレールの平面図であ
る。
【符号の説明】
1 横型マシニングセンター 2 横型マシニングセンター 3 2主軸付き横型工作機械 4 治具 5 搬送ライン 6 工具収納庫 10 横主軸本体 13 旋回主軸頭 14 横主軸 15 立主軸 16 割出機構 18 第1ツールホルダ 26 第2ツールホルダ 33 割出カップリング 37A 回転手段 39 フレーム 41 スライド部材 43 押上げクランパ 44 クランプ装置 46 空洞部 47 搬送通路 50 可動搬送具 53 横主軸用グリップ 54 立主軸用グリップ T 位置決め装置 R レール素材 U 上面側 D 下面側 H 端面 S1 空間 S2 空間 S3 空間

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コラムと、 コラムに装着されてX軸,Y軸,Z軸の3軸方向に移動
    自在な横主軸本体と、 横主軸本体に装着され、横主軸及び該横主軸に直交して
    該横主軸を軸として旋回自在な立主軸を有する旋回主軸
    頭と、 横主軸本体から旋回主軸頭にかけて装着され、旋回主軸
    頭の立主軸を所定の角度に位置決めする割出機構とを備
    えていることを特徴とする2主軸付き横型工作機械。
  2. 【請求項2】 割出機構は、 回転手段と、 横主軸本体と横主軸用の駆動軸の間に配置され、一端が
    回転手段側に固定されるとともに他端が旋回主軸頭に固
    定された円筒体と、 横主軸本体と旋回主軸頭の間に装着された割出カップリ
    ングと、 円筒体を横主軸の軸線方向に沿って往復させるアクチュ
    エータとを有していることを特徴とする請求項1記載の
    2主軸付き横型工作機械。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の2主軸付
    き横型工作機械の旋回主軸頭の横主軸に対向して治具が
    配置され、 治具は、 加工物の上面側,下面側,旋回主軸頭に対向する端面側
    に空間が形成された状態で、加工物の位置決め固定及び
    その解除が可能に構成された位置決め装置を有している
    ことを特徴とする横型マシニングセンター。
  4. 【請求項4】 治具は、 位置決め装置を上側に配置するとともに旋回主軸頭に対
    向する端面側の空間に連通して旋回主軸頭が挿入可能な
    空洞部を有していることを特徴とする請求項3記載の横
    型マシニングセンター。
  5. 【請求項5】 治具は、 断面門型のフレームと、 フレーム内に橋渡しされた状態で支持されて、横主軸の
    軸線方向に移動自在に構成されたスライド部材と、 スライド部材に設けられ、加工物の下面側の端面付近を
    支持する押上げクランパとを有していることを特徴とす
    る請求項3または請求項4記載の横型マシニングセンタ
    ー。
  6. 【請求項6】 加工物を搬送する搬送ラインが旋回主軸
    頭の横主軸の軸線に平行に配置され、 搬送ラインは、 治具における加工物の位置決め位置を通り、 横主軸の軸線の直角方向に往復移動可能に構成された搬
    送具を有していることを特徴とする請求項3ないし請求
    項5のいずれか記載の横型マシニングセンター。
  7. 【請求項7】 請求項1または請求項2記載の2主軸付
    き横型工作機械の旋回主軸頭に対向して工具収納庫が配
    置され、 工具収納庫は、 横主軸に対向して旋回主軸頭の移動範囲内に位置され、
    ツールホルダのシャンク側を該横主軸に向けて着脱自在
    に把持する横主軸用グリップを備えていることを特徴と
    する請求項3ないし請求項6のいずれか記載の横型マシ
    ニングセンター。
  8. 【請求項8】 請求項1または請求項2記載の2主軸付
    き横型工作機械の旋回主軸頭に対向して工具収納庫が配
    置され、 工具収納庫は、 立主軸に対向して旋回主軸頭の移動範囲内に位置され、
    ツールホルダのシャンク側を該立主軸に向けて着脱自在
    に把持する立主軸用グリップを備えていることを特徴と
    する請求項3ないし請求項7のいずれか記載の横型マシ
    ニングセンター。
  9. 【請求項9】 治具のフレームに、長尺物の搬送通路が
    横主軸の軸線方向に沿って形成されていることを特徴と
    する請求項3ないし請求項8のいずれか記載の横型マシ
    ニングセンター。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009107422A1 (ja) * 2008-02-28 2009-09-03 三菱重工業株式会社 工作機械
CN109746698A (zh) * 2019-01-29 2019-05-14 东莞市台川数控科技有限公司 一种tcv11立卧一体机
WO2020125039A1 (zh) * 2018-12-21 2020-06-25 苏州梦霖展示道具有限公司 一种多功能铣边机

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