JPH0569195A - 粉末成形における粉末充填方法 - Google Patents
粉末成形における粉末充填方法Info
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- JPH0569195A JPH0569195A JP3231968A JP23196891A JPH0569195A JP H0569195 A JPH0569195 A JP H0569195A JP 3231968 A JP3231968 A JP 3231968A JP 23196891 A JP23196891 A JP 23196891A JP H0569195 A JPH0569195 A JP H0569195A
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- material powder
- cavity
- powder
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B30—PRESSES
- B30B—PRESSES IN GENERAL
- B30B15/00—Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
- B30B15/30—Feeding material to presses
- B30B15/302—Feeding material in particulate or plastic state to moulding presses
- B30B15/304—Feeding material in particulate or plastic state to moulding presses by using feed frames or shoes with relative movement with regard to the mould or moulds
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 粉末冶金において、金型のキャビティ内に原
料粉末を均一に充填する。 【構成】 金型11のキャビティ39を囲んで一対のコイル
23,33を設ける。キャビティ39内に鉄を含む原料粉末38
を入れた後、コイル23,33に高周波交流を流す。これに
より、交番磁界が生じ、原料粉末38には渦電流が生じ
る。それに付随して原料粉末38に働く力により、個々の
原料粉末38が微細に運動して、原料粉末38の充填密度が
均一になる。 【効果】 原料粉末38は複数種の粉末を混合したもので
あるが、キャビティ39内での原料粉末38の混合バランス
も崩れにくい。
料粉末を均一に充填する。 【構成】 金型11のキャビティ39を囲んで一対のコイル
23,33を設ける。キャビティ39内に鉄を含む原料粉末38
を入れた後、コイル23,33に高周波交流を流す。これに
より、交番磁界が生じ、原料粉末38には渦電流が生じ
る。それに付随して原料粉末38に働く力により、個々の
原料粉末38が微細に運動して、原料粉末38の充填密度が
均一になる。 【効果】 原料粉末38は複数種の粉末を混合したもので
あるが、キャビティ39内での原料粉末38の混合バランス
も崩れにくい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉末冶金において金型
内に原料粉末を充填する粉末成形における粉末充填方法
に関する。
内に原料粉末を充填する粉末成形における粉末充填方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】粉末冶金においては、鉄等金属を主成分
とする原料粉末を粉末成形装置により成形して圧粉体と
し、この圧粉体を焼結炉で加熱して焼結することが行わ
れる。ここで、従来のこの種の粉末成形装置の一例につ
き、図5を参照しながら説明する。金型1は、ダイ2と
コアロッド3と下パンチ4と上パンチ5とからなってお
り、円筒状の圧粉体を成形するものである。前記コアロ
ッド3は、ダイ2内に位置している。前記下パンチ4
は、筒状になっていて、ダイ2とコアロッド3との間に
下方から嵌合されるものである。前記上パンチ5は、筒
状になっていて、ダイ2とコアロッド3との間に上方か
ら嵌合されるものである。こうして、ダイ2とコアロッ
ド3と両パンチ4,5との間にキャビティ6が形成され
るようになっている。一方、給粉装置7は、下面を開口
したシューボックス8に可撓性を有する供給管9を介し
て図示していないホッパーが接続されている。前記シュ
ーボックス8は、図示していない駆動機構により、矢印
で示すように、ダイ2上で前後動するものである。
とする原料粉末を粉末成形装置により成形して圧粉体と
し、この圧粉体を焼結炉で加熱して焼結することが行わ
れる。ここで、従来のこの種の粉末成形装置の一例につ
き、図5を参照しながら説明する。金型1は、ダイ2と
コアロッド3と下パンチ4と上パンチ5とからなってお
り、円筒状の圧粉体を成形するものである。前記コアロ
ッド3は、ダイ2内に位置している。前記下パンチ4
は、筒状になっていて、ダイ2とコアロッド3との間に
下方から嵌合されるものである。前記上パンチ5は、筒
状になっていて、ダイ2とコアロッド3との間に上方か
ら嵌合されるものである。こうして、ダイ2とコアロッ
ド3と両パンチ4,5との間にキャビティ6が形成され
るようになっている。一方、給粉装置7は、下面を開口
したシューボックス8に可撓性を有する供給管9を介し
て図示していないホッパーが接続されている。前記シュ
ーボックス8は、図示していない駆動機構により、矢印
で示すように、ダイ2上で前後動するものである。
【0003】そして、粉末成形に際しては、上パンチ5
を上昇させてダイ2から離した状態で、シューボックス
8を鎖線で示す後退位置からキャビティ6の上方位置へ
前進させる。また、原料粉末10を貯蔵したホッパーから
供給管9を介してシューボックス8内に原料粉末10が供
給される。これとともに、シューボックス8がダイ2と
コアロッド3と下パンチ4との間に形成された上方へ開
口したキャビティ6の前後で1回ないし数回前後に往復
して、シューボックス8内からキャビティ6内に原料粉
末10が自然落下して供給される。キャビティ6への原料
粉末の充填が終了すると、シューボックス8が後退して
キャビティ6の上方位置から外れる。ついで、下降する
上パンチ5がダイ2とコアロッド3との間に嵌合される
とともに、ダイ2が下降して、このダイ2とコアロッド
3との間で下パンチ4と上パンチ5とにより原料粉末10
が圧縮されて固められ、圧粉体ができる。その後、上パ
ンチ5が上昇するとともに、ダイ2がさらに下降して、
下パンチ4により圧粉体がダイ2から抜き出される。
を上昇させてダイ2から離した状態で、シューボックス
8を鎖線で示す後退位置からキャビティ6の上方位置へ
前進させる。また、原料粉末10を貯蔵したホッパーから
供給管9を介してシューボックス8内に原料粉末10が供
給される。これとともに、シューボックス8がダイ2と
コアロッド3と下パンチ4との間に形成された上方へ開
口したキャビティ6の前後で1回ないし数回前後に往復
して、シューボックス8内からキャビティ6内に原料粉
末10が自然落下して供給される。キャビティ6への原料
粉末の充填が終了すると、シューボックス8が後退して
キャビティ6の上方位置から外れる。ついで、下降する
上パンチ5がダイ2とコアロッド3との間に嵌合される
とともに、ダイ2が下降して、このダイ2とコアロッド
3との間で下パンチ4と上パンチ5とにより原料粉末10
が圧縮されて固められ、圧粉体ができる。その後、上パ
ンチ5が上昇するとともに、ダイ2がさらに下降して、
下パンチ4により圧粉体がダイ2から抜き出される。
【0004】しかし、前述のような従来の粉末充填方法
では、単にシューボックス8内からキャビティ6内に原
料粉末10を自然落下させて充填していたため、キャビテ
ィ6内において原料粉末10の充填密度にばらつきが生じ
やすい。すなわち、キャビティ6内の原料粉末10中にブ
リッジングが生じたりしやすい。特に、中空で薄肉の圧
粉体を成形する場合において、ブリッジングがよく生じ
やすい。
では、単にシューボックス8内からキャビティ6内に原
料粉末10を自然落下させて充填していたため、キャビテ
ィ6内において原料粉末10の充填密度にばらつきが生じ
やすい。すなわち、キャビティ6内の原料粉末10中にブ
リッジングが生じたりしやすい。特に、中空で薄肉の圧
粉体を成形する場合において、ブリッジングがよく生じ
やすい。
【0005】そこで、キャビティ6内における原料粉末
10の充填密度を均一にするために、キャビティ6内に原
料粉末10を入れた後、超音波バイブレーターにより金型
1に機械的な振動を与えることが試みられた。しかし、
このように金型1に振動に与えると、金型1が破損する
おそれがある。これとともに、鉄や銅やニッケルやカー
ボンなどの複数種の粉末を混合してなる原料粉末10のう
ち、重い粉末が全体的に下がり、混合バランスが崩れや
すい。
10の充填密度を均一にするために、キャビティ6内に原
料粉末10を入れた後、超音波バイブレーターにより金型
1に機械的な振動を与えることが試みられた。しかし、
このように金型1に振動に与えると、金型1が破損する
おそれがある。これとともに、鉄や銅やニッケルやカー
ボンなどの複数種の粉末を混合してなる原料粉末10のう
ち、重い粉末が全体的に下がり、混合バランスが崩れや
すい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
粉末充填方法では、単にシューボックス内からキャビテ
ィ内に原料粉末を自然落下させて充填していたため、キ
ャビティ内において原料粉末の充填密度にばらつきが生
じやすい問題があった。また、超音波バイブレーターに
より金型に機械的な振動を与える方法では、金型破損が
生じるおそれがあるとともに、原料粉末の混合バランス
が崩れやすい問題が生じる。
粉末充填方法では、単にシューボックス内からキャビテ
ィ内に原料粉末を自然落下させて充填していたため、キ
ャビティ内において原料粉末の充填密度にばらつきが生
じやすい問題があった。また、超音波バイブレーターに
より金型に機械的な振動を与える方法では、金型破損が
生じるおそれがあるとともに、原料粉末の混合バランス
が崩れやすい問題が生じる。
【0007】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、金型破損を招くようなことなく、金型の
キャビティ内における原料粉末の充填密度を均一にでき
るとともに、キャビティ内で原料粉末の混合バランスが
崩れにくい粉末充填方法を提供することを目的とする。
とするもので、金型破損を招くようなことなく、金型の
キャビティ内における原料粉末の充填密度を均一にでき
るとともに、キャビティ内で原料粉末の混合バランスが
崩れにくい粉末充填方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成しようとするもので、請求項1の粉末充填方法は、粉
末成形装置の金型内に形成されるキャビティに導電体を
含む原料粉末を充填するに際して、金型のキャビティ内
に原料粉末を入れた後、キャビティの周囲に位置して設
けられたコイルに高周波交流を通電させて交番磁界を発
生させることにより原料粉末に渦電流を発生させて原料
粉末を微動させるものである。
成しようとするもので、請求項1の粉末充填方法は、粉
末成形装置の金型内に形成されるキャビティに導電体を
含む原料粉末を充填するに際して、金型のキャビティ内
に原料粉末を入れた後、キャビティの周囲に位置して設
けられたコイルに高周波交流を通電させて交番磁界を発
生させることにより原料粉末に渦電流を発生させて原料
粉末を微動させるものである。
【0009】さらに、請求項2の粉末充填方法は、高周
波通電における電流の振幅を、所定時間所定の大きさを
継続させた後、減衰させるものである。
波通電における電流の振幅を、所定時間所定の大きさを
継続させた後、減衰させるものである。
【0010】
【作用】請求項1の発明の粉末充填方法においては、粉
末成形装置の金型内に形成されるキャビティ内に原料粉
末を入れた後、キャビティの周囲に位置するコイルに高
周波交流を通電させてキャビティに交番磁界を発生させ
ることにより、キャビティ内の導電体を含む原料粉末に
渦電流を発生させるが、この渦電流の発生に付随して原
料粉末に働く力により、個々の原料粉末が微細に運動し
て、それらの間の位置関係が崩れ、原料粉末間に生じて
いた隙間が埋まり、キャビティ内における原料粉末の充
填密度が均一になる。このとき、キャビティ内での原料
粉末の混合バランスは崩れにくい。
末成形装置の金型内に形成されるキャビティ内に原料粉
末を入れた後、キャビティの周囲に位置するコイルに高
周波交流を通電させてキャビティに交番磁界を発生させ
ることにより、キャビティ内の導電体を含む原料粉末に
渦電流を発生させるが、この渦電流の発生に付随して原
料粉末に働く力により、個々の原料粉末が微細に運動し
て、それらの間の位置関係が崩れ、原料粉末間に生じて
いた隙間が埋まり、キャビティ内における原料粉末の充
填密度が均一になる。このとき、キャビティ内での原料
粉末の混合バランスは崩れにくい。
【0011】請求項2の発明の粉末充填方法において
は、高周波通電における電流の振幅を所定時間所定の大
きさで継続させている間に、前述のように、原料粉末を
十分に運動させて、原料粉末の充填密度を均一にする
が、その後は、電流の振幅を減衰させることにより、消
磁を行い、キャビティ内の原料粉末が永久磁石となるこ
とを防ぐ。
は、高周波通電における電流の振幅を所定時間所定の大
きさで継続させている間に、前述のように、原料粉末を
十分に運動させて、原料粉末の充填密度を均一にする
が、その後は、電流の振幅を減衰させることにより、消
磁を行い、キャビティ内の原料粉末が永久磁石となるこ
とを防ぐ。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図1から
図3を参照しながら説明する。図1は粉末成形装置を示
しており、この粉末成形装置には、金型11と給粉装置12
とが組み込まれている。図1において、16はベースプレ
ートで、このベースプレート16は、ベッド17上に固定さ
れるものである。そして、前記ベースプレート16には、
複数のガイドロッド18が上下動自在に貫通されており、
これらガイドロッド18の下端にヨークプレート19が固定
されている。このヨークプレート19は、成形装置本体の
上下動する下ラム20が連結されるものである。一方、前
記ガイドロッド18の上端には支持プレート21が固定され
ており、この支持プレート21上には、その中央部にステ
ンレスからなるブッシュ22が配設されているとともに、
このブッシュ22の外周側にコイル23が配設されている。
これらコイル23およびブッシュ22上に炭素鋼などからな
るダイプレート26およびこれに固定されたダイ27が設け
られている。そして、このダイ27およびブッシュ22の内
周部に、非磁性超硬金属からなる円筒状のスリーブ28が
固定されている。また、前記ベースプレート16上に固定
された非磁性超硬金属からなる円筒状の下パンチ29が前
記スリーブ28内に下方から上下動自在に嵌合されてい
る。さらに、前記ヨークプレート19上に固定されベース
プレート16を貫通した炭素鋼などからなる下コアロッド
30が前記下パンチ29内に下方から上下動自在に嵌合され
ている。また、成形装置本体の上下動する上ラムが連結
される上パンチプレート31の下面側にはホルダー32が設
けられているとともに、このホルダー32の外周側にコイ
ル33が設けられており、このコイル33の下側に支持プレ
ート34が設けられている。そして、前記ホルダー32の下
側には、前記ダイ27のスリーブ28と下コアロッド30との
間に挿脱自在にかつ上下動自在に嵌合される円筒状の上
パンチ35が固定されている。また、前記ホルダー32の下
側には、前記上パンチ35内に上下動自在に嵌合され下コ
アロッド30に上方から同軸的に突き当たる炭素鋼などか
らなる上コアロッド36が上下動自在に支持されており、
この上コアロッド36は、ばね37により下方へ付勢されて
いる。こうして、前記金型11のスリーブ28とコアロッド
30と両パンチ29,35との間に、原料粉末38の充填される
キャビティ39が形成されるようになっている。なお、本
実施例における原料粉末38には、導電体である鉄の粉末
が含まれている。さらに、前記ダイプレート26ないしダ
イ27上には、給粉装置12の下面を開口したシューボック
ス41が前後動自在に支持されている。このシューボック
ス41は、図示していない駆動機構により、前後方向へ駆
動されるものである。そして、前記シューボックス41の
後部上側には、可撓性を有する供給管42の一端部が接続
されており、この供給管42の他端部が図示していないホ
ッパーに接続されている。図2に示すように、前記キャ
ビティ39の周囲に位置する両コイル23,33は、それぞ
れ、インバーター46,47に接続されており、高周波交流
電流が通電されるようになっている。また、両インバー
ター46,47は、制御部48に接続されている。なお、コイ
ル23,33への高周波通電は、例えば、周波数が20〜50kH
z 、電圧が10V、電流が5A程度である。これととも
に、両コイル23,33への高周波通電の周波数は互いに異
なるものとする。あるいは、両コイル23,33への高周波
通電の周波数が同じならば、両コイル23,33への高周波
通電の位相を互いに異なるものとする。
図3を参照しながら説明する。図1は粉末成形装置を示
しており、この粉末成形装置には、金型11と給粉装置12
とが組み込まれている。図1において、16はベースプレ
ートで、このベースプレート16は、ベッド17上に固定さ
れるものである。そして、前記ベースプレート16には、
複数のガイドロッド18が上下動自在に貫通されており、
これらガイドロッド18の下端にヨークプレート19が固定
されている。このヨークプレート19は、成形装置本体の
上下動する下ラム20が連結されるものである。一方、前
記ガイドロッド18の上端には支持プレート21が固定され
ており、この支持プレート21上には、その中央部にステ
ンレスからなるブッシュ22が配設されているとともに、
このブッシュ22の外周側にコイル23が配設されている。
これらコイル23およびブッシュ22上に炭素鋼などからな
るダイプレート26およびこれに固定されたダイ27が設け
られている。そして、このダイ27およびブッシュ22の内
周部に、非磁性超硬金属からなる円筒状のスリーブ28が
固定されている。また、前記ベースプレート16上に固定
された非磁性超硬金属からなる円筒状の下パンチ29が前
記スリーブ28内に下方から上下動自在に嵌合されてい
る。さらに、前記ヨークプレート19上に固定されベース
プレート16を貫通した炭素鋼などからなる下コアロッド
30が前記下パンチ29内に下方から上下動自在に嵌合され
ている。また、成形装置本体の上下動する上ラムが連結
される上パンチプレート31の下面側にはホルダー32が設
けられているとともに、このホルダー32の外周側にコイ
ル33が設けられており、このコイル33の下側に支持プレ
ート34が設けられている。そして、前記ホルダー32の下
側には、前記ダイ27のスリーブ28と下コアロッド30との
間に挿脱自在にかつ上下動自在に嵌合される円筒状の上
パンチ35が固定されている。また、前記ホルダー32の下
側には、前記上パンチ35内に上下動自在に嵌合され下コ
アロッド30に上方から同軸的に突き当たる炭素鋼などか
らなる上コアロッド36が上下動自在に支持されており、
この上コアロッド36は、ばね37により下方へ付勢されて
いる。こうして、前記金型11のスリーブ28とコアロッド
30と両パンチ29,35との間に、原料粉末38の充填される
キャビティ39が形成されるようになっている。なお、本
実施例における原料粉末38には、導電体である鉄の粉末
が含まれている。さらに、前記ダイプレート26ないしダ
イ27上には、給粉装置12の下面を開口したシューボック
ス41が前後動自在に支持されている。このシューボック
ス41は、図示していない駆動機構により、前後方向へ駆
動されるものである。そして、前記シューボックス41の
後部上側には、可撓性を有する供給管42の一端部が接続
されており、この供給管42の他端部が図示していないホ
ッパーに接続されている。図2に示すように、前記キャ
ビティ39の周囲に位置する両コイル23,33は、それぞ
れ、インバーター46,47に接続されており、高周波交流
電流が通電されるようになっている。また、両インバー
ター46,47は、制御部48に接続されている。なお、コイ
ル23,33への高周波通電は、例えば、周波数が20〜50kH
z 、電圧が10V、電流が5A程度である。これととも
に、両コイル23,33への高周波通電の周波数は互いに異
なるものとする。あるいは、両コイル23,33への高周波
通電の周波数が同じならば、両コイル23,33への高周波
通電の位相を互いに異なるものとする。
【0013】つぎに、前記の構成につき、その作用を説
明する。粉末成形の給粉時には、図1に示すように、上
パンチ35を上昇させてダイ27から離した状態で、シュー
ボックス41をキャビティ39の上方位置へ前進させる。ま
た、原料粉末38を貯蔵したホッパーから供給管42を介し
てシューボックス41内に原料粉末38が供給される。これ
とともに、シューボックス41がダイ27とコアロッド30と
下パンチ29との間に形成された上方へ開口したキャビテ
ィ39の前後で1回ないし数回前後に往復して、シューボ
ックス41内からキャビティ39内に原料粉末38が自然落下
して入る。このようにキャビティ39内に原料粉末38が自
然落下して入った状態では、図3(a)に示すように、
キャビティ39内の原料粉末にはブリッジングが生じてお
り、キャビティ39内における原料粉末の充填密度はまだ
不均一である。その後、両コイル23,33に図4に示すよ
うな高周波交流電流が流れる。このように両コイル23,
33に高周波交流が通電されると、交番磁界が発生する。
この磁界は、キャビティ39内においては、その軸方向に
磁力線が沿うように発生する。そして、このような磁界
が発生する結果、キャビティ39内において鉄を含む原料
粉末38に渦電流が発生する。この渦電流の発生に付随し
て原料粉末38に反発し合うような力が働き、図3(b)
に示すように、個々の原料粉末38が微細に運動する。な
お、高周波通電における周波数が高くなるほど、原料粉
末38の運動は速くなる。しかも、特に上下のコイル23,
33に流れる電流の違いにより、原料粉末38に働く力は複
雑なものとなり、個々の原料粉末38の運動も不規則なも
のとなる。その結果、原料粉末38間の位置関係が崩れ、
原料粉末38間に生じていた隙間50が埋まって、ブリッジ
ングが解消され、図3(c)に示すように、キャビティ
39内における原料粉末38の充填密度が均一になる。これ
とともに、原料粉末38は鉄やカーボンなどの複数種の粉
末を混合してなっているが、渦電流を発生させてキャビ
ティ39内における原料粉末38の充填密度を均一にする前
記実施例の方法によれば、キャビティ39内での原料粉末
38の混合バランスが崩れにくい。また、超音波バイブレ
ーターにより金型に機械的な振動を与える方法とは異な
り、金型破損が生じるおそれもない。さらに、コイル2
3,33への高周波通電における電流の振幅は、図4に示
すように、所定時間所定の大きさで継続し、その間に、
前述のように原料粉末38の充填密度が均一になるが、そ
の後、電流の振幅は減衰する。これにより、消磁が行わ
れる。このように消磁を行えば、キャビティ39内の原料
粉末38が不必要に永久磁石となることを防止できる。な
お、キャビティ39内への原料粉末38の充填後の金型11な
どの動作は、従来と同様である。
明する。粉末成形の給粉時には、図1に示すように、上
パンチ35を上昇させてダイ27から離した状態で、シュー
ボックス41をキャビティ39の上方位置へ前進させる。ま
た、原料粉末38を貯蔵したホッパーから供給管42を介し
てシューボックス41内に原料粉末38が供給される。これ
とともに、シューボックス41がダイ27とコアロッド30と
下パンチ29との間に形成された上方へ開口したキャビテ
ィ39の前後で1回ないし数回前後に往復して、シューボ
ックス41内からキャビティ39内に原料粉末38が自然落下
して入る。このようにキャビティ39内に原料粉末38が自
然落下して入った状態では、図3(a)に示すように、
キャビティ39内の原料粉末にはブリッジングが生じてお
り、キャビティ39内における原料粉末の充填密度はまだ
不均一である。その後、両コイル23,33に図4に示すよ
うな高周波交流電流が流れる。このように両コイル23,
33に高周波交流が通電されると、交番磁界が発生する。
この磁界は、キャビティ39内においては、その軸方向に
磁力線が沿うように発生する。そして、このような磁界
が発生する結果、キャビティ39内において鉄を含む原料
粉末38に渦電流が発生する。この渦電流の発生に付随し
て原料粉末38に反発し合うような力が働き、図3(b)
に示すように、個々の原料粉末38が微細に運動する。な
お、高周波通電における周波数が高くなるほど、原料粉
末38の運動は速くなる。しかも、特に上下のコイル23,
33に流れる電流の違いにより、原料粉末38に働く力は複
雑なものとなり、個々の原料粉末38の運動も不規則なも
のとなる。その結果、原料粉末38間の位置関係が崩れ、
原料粉末38間に生じていた隙間50が埋まって、ブリッジ
ングが解消され、図3(c)に示すように、キャビティ
39内における原料粉末38の充填密度が均一になる。これ
とともに、原料粉末38は鉄やカーボンなどの複数種の粉
末を混合してなっているが、渦電流を発生させてキャビ
ティ39内における原料粉末38の充填密度を均一にする前
記実施例の方法によれば、キャビティ39内での原料粉末
38の混合バランスが崩れにくい。また、超音波バイブレ
ーターにより金型に機械的な振動を与える方法とは異な
り、金型破損が生じるおそれもない。さらに、コイル2
3,33への高周波通電における電流の振幅は、図4に示
すように、所定時間所定の大きさで継続し、その間に、
前述のように原料粉末38の充填密度が均一になるが、そ
の後、電流の振幅は減衰する。これにより、消磁が行わ
れる。このように消磁を行えば、キャビティ39内の原料
粉末38が不必要に永久磁石となることを防止できる。な
お、キャビティ39内への原料粉末38の充填後の金型11な
どの動作は、従来と同様である。
【0014】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、一対のコイルを金型の下側と上側とに
それぞれ配設したが、金型の下側にのみキャビティを取
り囲むようにして一対のコイルを配設してもよいし、金
型の下側とシューボックスの下部とにそれぞれコイルを
配設するなどしてもよい。また、本発明は、特に成形さ
れる圧粉体が薄肉円筒状である場合に効果的であるもの
の、成形される圧粉体が中空でないような場合でも、適
用できる。
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、一対のコイルを金型の下側と上側とに
それぞれ配設したが、金型の下側にのみキャビティを取
り囲むようにして一対のコイルを配設してもよいし、金
型の下側とシューボックスの下部とにそれぞれコイルを
配設するなどしてもよい。また、本発明は、特に成形さ
れる圧粉体が薄肉円筒状である場合に効果的であるもの
の、成形される圧粉体が中空でないような場合でも、適
用できる。
【0015】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、金型のキャビ
ティ内に導電体を含む原料粉末を入れた後、キャビティ
の周囲に位置して設けられたコイルに高周波交流を通電
させて交番磁界を発生させることにより原料粉末に渦電
流を発生させるので、個々の原料粉末が微細に運動する
ことにより、原料粉末間に生じていた隙間が埋まって、
キャビティ内における原料粉末の充填密度が均一になる
とともに、キャビティ内での原料粉末の混合バランスは
崩れにくく、また、超音波バイブレーターにより金型に
機械的な振動を与える方法とは異なり、金型破損が生じ
るおそれもない。
ティ内に導電体を含む原料粉末を入れた後、キャビティ
の周囲に位置して設けられたコイルに高周波交流を通電
させて交番磁界を発生させることにより原料粉末に渦電
流を発生させるので、個々の原料粉末が微細に運動する
ことにより、原料粉末間に生じていた隙間が埋まって、
キャビティ内における原料粉末の充填密度が均一になる
とともに、キャビティ内での原料粉末の混合バランスは
崩れにくく、また、超音波バイブレーターにより金型に
機械的な振動を与える方法とは異なり、金型破損が生じ
るおそれもない。
【0016】請求項2の発明によれば、高周波通電にお
ける電流の振幅は、所定時間所定の大きさを継続させた
後、減衰させるので、キャビティ内の原料粉末を消磁で
き、原料粉末が不必要に永久磁石となることを防げる。
ける電流の振幅は、所定時間所定の大きさを継続させた
後、減衰させるので、キャビティ内の原料粉末を消磁で
き、原料粉末が不必要に永久磁石となることを防げる。
【図1】本発明の一実施例を示す粉末成形装置の断面図
である。
である。
【図2】同上ブロック図である。
【図3】同上作用説明図である。
【図4】同上コイルに通電される高周波交流を示すグラ
フである。
フである。
【図5】従来例を示す粉末成形装置の断面図である。
11 金型 23 コイル 33 コイル 38 原料粉末 39 キャビティ
Claims (2)
- 【請求項1】 粉末成形装置の金型内に形成されるキャ
ビティに導電体を含む原料粉末を充填するに際して、金
型のキャビティ内に原料粉末を入れた後、キャビティの
周囲に位置して設けられたコイルに高周波交流を通電さ
せて前記キャビティに交番磁界を発生させることにより
原料粉末に渦電流を発生させて原料粉末を微動させるこ
とを特徴とする粉末成形における粉末充填方法。 - 【請求項2】 高周波通電における電流の振幅は、所定
時間所定の大きさを継続させた後、減衰させることを特
徴とする請求項1記載の粉末成形における粉末充填方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3231968A JPH0569195A (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 粉末成形における粉末充填方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3231968A JPH0569195A (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 粉末成形における粉末充填方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0569195A true JPH0569195A (ja) | 1993-03-23 |
Family
ID=16931876
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3231968A Withdrawn JPH0569195A (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 粉末成形における粉末充填方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0569195A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000233423A (ja) * | 1998-12-14 | 2000-08-29 | Masaji Togawa | 粉末成形金型及び粉末成形方法 |
JP2003053596A (ja) * | 2001-08-17 | 2003-02-26 | Sumitomo Special Metals Co Ltd | 磁性粉末材料の充填方法および磁石の製造方法 |
CN102479599A (zh) * | 2010-11-29 | 2012-05-30 | 湖南吉瑞斯材料科技有限公司 | 永磁体的制作方法 |
-
1991
- 1991-09-11 JP JP3231968A patent/JPH0569195A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000233423A (ja) * | 1998-12-14 | 2000-08-29 | Masaji Togawa | 粉末成形金型及び粉末成形方法 |
JP2003053596A (ja) * | 2001-08-17 | 2003-02-26 | Sumitomo Special Metals Co Ltd | 磁性粉末材料の充填方法および磁石の製造方法 |
CN102479599A (zh) * | 2010-11-29 | 2012-05-30 | 湖南吉瑞斯材料科技有限公司 | 永磁体的制作方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981203 |