JPH056904Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、化粧料容器に関するものである。

〔従来の技術とその課題〕

従来、ペースト状のフアンデーシヨン等に使用
されている化粧料容器として、底面の上面に蓋体
を開閉自在に設けたコンパクト形状のものがあ
る。

このものは、底体内に受け皿が底体に対して上
下動自在に設けられ、この受け皿をパフ等で押圧
すると、受け皿の注出口から化粧料が所定量注出
するようになつており、受け皿の下面には、化粧
料充填袋が収容され、この化粧料充填袋には押圧
によつて化粧料を注出する注出弁が取付けられて
いる。

ところで、上記化粧料充填袋の下面には、化粧
料の充填口が設けられているが、この充填口は上
記注出弁の下方に配置されている。

このため、従来の化粧料容器は、全体として分
厚く、携帯性に欠けるという問題があつた。

そこで、この考案は、従来の化粧料容器よりも
全体として薄く、携帯性に優れた化粧料容器を提
供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

この考案は、上記の課題を解決するために、底
体の上面に蓋体を開閉自在に設け、上記底体内に
受け皿を底体に対して上下動自在に設け、この受
け皿に注出口を形成し、上記受け皿の下面に化粧
料充填袋を収容し、この化粧料充填袋内に押圧に
よつて化粧料を上記受け皿の注出口から注出させ
る注出弁を設け、上記化粧料充填袋の底面に化粧
料の充填口を設けてなる化粧料容器において、上
記化粧料の充填口を注出弁の外側に設けたのであ
る。

〔作用〕

化粧料充填袋の底面に設ける充填口を注出弁の
外側に設けることによつて、注出弁と充填口が上
下に重ならないので、その分だけ化粧料容器の厚
みを薄くすることができる。

〔実施例〕

次に、この考案の実施例を説明する。

第１図乃至第４図には、この考案の第一の実施
例が示されている。

この考案に係る化粧料容器は、第１図に示すよ
うに、底体１の上面に、蓋体２を開閉自在に設け
ており、蓋体２の内面には鏡３が取付けられてい
る。

上記底体１の内面には、上面が開口する中容器
４が収容されており、この中容器４には受け皿５
とカバー体６が中容器４を左右に２分するように
被せられている。受け皿５の上面はカバー体６の
上面よりも下方に位置するようになつており、受
け皿５の上面と蓋体２の内面との間にパフＡを収
容する空間が形成されている。上記受け皿５は中
容器４に対して上下動自在になつている。

なお、カバー体６の上面を、受け皿５の上面よ
りも下方に位置させて、カバー体６の上面と蓋体
２の内面との間にパフＡを収容する空間を形成す
るようにしてもよい。

上記中容器４の内底面と、受け皿５及びカバー
体６の下面との間には、化粧料充填袋７が収容さ
れている。

この化粧料充填袋７は、例えばアルミ箔、アル
ミ箔と合成樹脂フイルムとの積層体によつて形成
されている。

上記化粧料充填袋７内には、押圧によつて化粧
料を注出する注出弁８が設けられている。

上記注出弁８は、上部弁体９と下部弁体１０と
からなる。上部弁体９は、中央部に円形の弁板を
有する上面板１１と、この上面板１１の周縁部の
下方に連成した円筒形の胴部１２とからなり、胴
部１２の下端には弾性を有するばね部１３が一体
に形成されている。また、上記胴部１２の上方寄
りの外周にはフランジ１４が形成され、このフラ
ンジ１４の上方部分は、受け皿５の中央部分及び
その下面の化粧料充填袋７に形成した取付孔１５
に嵌められている。

下部弁体１０は、中央部に円形の弁板を有する
上面板１６と、この上面板１６の下方に設けられ
る円筒形の胴部１７と、この胴部１７の下面に設
けられる下面板１８とからなる。下部弁体１０の
上面板１６は、上部弁体９の胴部１２の内面に摺
動自在に嵌められている。上記下部弁体１０の胴
部１７には連通口１９が形成されている。

上記下部弁体１０の下面板１８は側方に延び出
すように形成されており、この延び出した部分に
充填口２０が形成され、この充填口２０には栓体
２１がねじ込まれており、この充填口２０の下面
の化粧料充填袋７及び中容器４は開口し、この開
口部から充填口２０に栓体２１をねじ込んだり、
取外したりできるようになつている。

上記受け皿５の中央部に設けた取付孔１５の上
面には、中央部に円形の注出口２２を有するシー
ル２３が貼り付けられている。このシール２３は
合成樹脂フイルム等によつて形成されている。

上記のように構成された化粧料容器は、次のよ
うに使用される。

まず、化粧料充填袋７内の化粧料を注出すると
きは、蓋体２を開けて、パフＡで受け皿５の上面
を押え、第４図に示すように、上部弁体９を下方
に押し下げる。これによつて上部弁体９の下方の
ばね部１３が曲げられ、下部弁体１０の胴部１７
と上部弁体９の胴部１２内の化粧料が押圧力によ
つて下部弁体１０の上面板１６の弁板と上部弁体
９の上面板１１の弁板を押し上げ、受け皿５の注
出口２２から化粧料が注出する。

そして、受け皿５を押えていた手を離すと、上
部弁体９のばね部１３によつて上部弁体９と受け
皿５が、第２図に示す状態にまで押し上げられ
る。この上部弁体９の押し上げによつて、下部弁
体１０の連通口１９から化粧料が下部弁体１０の
胴部１７と上部弁体９の胴部１２内に引き入れら
れる。

次に、第５図に示すこの考案の第二実施例につ
いて説明する。

この第二実施例は、上記した第一実施例の充填
口２０の構造に差異があるだけで、その他の構成
は第一実施例と基本的に異ならないので、第５図
には第一実施例と同様の部材は同一の符号を付し
てある。

上記第二実施例の充填口２０は、その上面が閉
塞板２４によつて閉塞され、側面に連通口２５を
形成し、この連通口２５から化粧料の充填が行わ
れるようになつている。このように、充填口２０
の上面を閉塞板２４によつて閉塞することにより
化粧料を充填する際に、化粧料充填袋７内への空
気の混入を防止することができる。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案によると、化粧料容器
の厚みを薄くすることができるので、携帯性に優
れ、また、分厚いパフの収容が可能であるという
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る化粧料容器の第一実施
例を示す斜視図、第２図は同上の縦断面図、第３
図は蓋体を取外した状態の部分平面図、第４図は
受け皿を押し下げた状態を示す部分縦断面図、第
５図はこの考案に係る化粧料容器の第二実施例を
示す部分縦断面図である。 １……底体、２……蓋体、３……鏡、４……中
容器、５……受け皿、６……カバー体、７……化
粧料充填袋、８……注出弁、９……上部弁体、１
０……下部弁体、１１……上面板、１２……胴
部、１３……ばね部、１４……フランジ、１５…
…取付孔、１６……上面板、１７……胴部、１８
……下面板、１９……連通孔、２０……充填口、
２１……栓体、２２……注出口、２３……シー
ル、２４……閉塞板、２５……連通口、Ａ……パ
フ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底体の上面に蓋体を開閉自在に設け、上記底体
   内に受け皿を底体に対して上下動自在に設け、こ
   の受け皿に注出口を形成し、上記受け皿の下面に
   化粧料充填袋を収容し、この化粧料充填袋内に押
   圧によつて化粧料を上記受け皿の注出口から注出
   させる注出弁を設け、上記化粧料充填袋の底面に
   化粧料の充填口を設けてなる化粧料容器におい
   て、上記化粧料の充填口を注出弁の外側に設けた
   ことを特徴とする化粧料容器。