JPH0568994A - 家畜の糞尿処理方法 - Google Patents

家畜の糞尿処理方法

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JPH0568994A
JPH0568994A JP10058291A JP10058291A JPH0568994A JP H0568994 A JPH0568994 A JP H0568994A JP 10058291 A JP10058291 A JP 10058291A JP 10058291 A JP10058291 A JP 10058291A JP H0568994 A JPH0568994 A JP H0568994A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 畜産における悪臭、ガス発生、汚物感、タレ
流しなど、常時、多量に排泄される糞尿汚水の処理は、
経済、労力の負担が大きいだけでなく、飼育環境の汚染
源となり、いわゆる薬づけ飼育による産肉の残留薬害
が、食品の安全性を求める声となっている。また経営
上、事故率を低下させ、生産効率を極限まで高めること
は必須の要件であり、これらの問題を一挙に解決するた
めである。 【構成】 醗酵精製物を飼料添加し、その排糞尿汚水を
混合のまま、好気性菌群の活性を活かして、効率良く曝
気処理し、消泡した液状を畜舎内に回流及び洗浄に使用
し、悪臭、ガス発生を解消、飼育環境を著しく改善して
事故率を低下させ予防薬の飼料添加を必要最小限に止
め、産肉の安全性を確保する。また畜舎構造を簡易化
し、全面スノコ方式で蒸散効率を高め、糞尿汚水の全量
を機械、車両、労力を要せず蒸散皆消するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、好気性菌群を活用して
曝気処理能力を増進し、畜産における糞尿汚水による環
境公害、薬づけ飼育で薬害による食品の安全性が侵され
ている現況を解決し、省力化と生産の効率化を図るため
のものである。
【0002】
【従来の技術】繋留、多頭飼育が現況の畜産、なかでも
養豚にあっては、常時排泄される多量の糞尿処理は経営
上、大きな負担である。通常の処理は糞、尿を分離し、
糞は堆肥化し、尿は浄化槽などで処理しているが、堆肥
化には機械、車両、資材、労力の負担が大きく、尿処理
の浄化槽もまた、重い経済負担と、背中合わせの環境公
害不安からは免れ難く、悪臭、ガス発生、タレ流しなど
指摘されるように、根本的解決はみられてない。そのう
え臭い、汚い、視覚からくる汚物感はそのまま、生産意
欲の減退、後継者難ともなり、さらに多頭飼育のなか
で、臭い、汚い畜舎環境は即、病害汚染源となり、対応
のための予防薬の飼料添加、薬剤の消毒散布などで、産
肉の残留薬害が指摘され、食品の安全性を求める声とな
って、いま社会の大きな関心事となっている。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】解決しようとする問題
点の第一は、常時多量の処理のため、体力的にも、機械
資材の経済性においても、大きな負担となり、環境公害
ともなる糞尿汚水処理の解決である。第二は食品の安全
性という観点から、病害予防のための飼料添加薬剤を、
必要最小限に止められる飼育環境作りであり。第三には
省力化と生産効率を極限まで高め、どんな状況にも対応
できる経営体質の強化の問題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】野草ヨモギを主材とする
培養基で、好気性菌群を活性化した醗酵精製物を飼料添
加し、その排糞尿汚水を効率良く曝気処理して液状と
し、畜舎に回流。畜舎では蒸散効率を高めるためと、排
糞尿の処理を容易にするため、飼育房の下部を全面スノ
コとし、スノコ下ピットにこの処理液を注入、落下する
排糞尿に作用させで微醗酵の状態とする。そのため、畜
舎内は、悪臭、ガス発生は無くなり、安定した液温によ
る保温効果と、飼育房下部を全面スノコとして、表面積
を広め蒸散効率を高めることにより、舎内の保湿を適性
にして飼育環境を改善し、生産効率を極限まで高めると
ともに、糞尿汚水の全量が蒸散皆消する。そのうえ曝気
処理の段階で、病害汚染源である糞尿汚水が長期間、高
温と異質の生息環境に馴染まず、自然殺菌されることに
なり、飼育環境の改善と相乗して、病害予防薬の飼料添
加などは必要最小限に止めることができる。
【0005】
【実施例】図1、図2は、本発明の主体である、曝気処
理システムの基本構造の平面図、及び断面図であり、養
豚、養鶏、酪農など畜産の種別、規模、設置場所の状況
が異なるので、実施例に基づき、それぞれ異なる仕様
を、図3、図4、図5、図6図7、図8に図示し、1〜
14は同様である。図7、図8、図9は曝気処理した液
を畜舎に回流、飼育環境の改善と糞尿汚水の蒸散皆消の
要領を図示したものであり、15〜17は同様、図7、
図8で19〜20は同様、図8、図9で18は同様であ
る、21は畜舎入口、22は回流された処理液の注入
口、23は畜舎構造のビニール、ハウスである。
【0006】醗酵精製物を飼料添加し、排糞尿汚水を混
合のまま、醗酵槽1に流入、液交流管2を通して、曝気
槽3に流入され、曝気ポンプ9の作動により、気水混合
の噴流で、槽内は微細気泡層化し、酸素溶存を均一とす
るため、飼料添加の醗酵精製物の糞残留菌と相乗して、
50〜60℃の高温醗酵となり、液交流管2を通して交
流されるため、醗酵槽1内の液も効率良く予備醗酵が進
み、液交流管2を通して、曝気槽3に移流されるにした
がって、短時間に醗酵、分解される。この際有機質は効
率良く分解、蒸散されるが、無機質は全く分解されない
ため、次第に槽内に蓄積残留し、当初、水素イオン濃度
が7〜8以下だったものが、9を超える時点となると、
急速に好気性菌の活性を失い、分解が阻害されるため、
泡が槽外に溢出、曝気作動不能となる。このため無機質
を除去して槽内、水素イオン濃度を正常に保つために
は、無機質を泡状に含有させて、槽外で処理する必要が
あり、ここでは曝気槽3の上部に、噴出口4を設けて、
泡を消泡装置5内に噴出させ、消泡機12で消泡、液状
とした。この処理液を消泡装置5より流樋8(樹脂製角
雨樋)をもって消泡槽6に誘導、消泡機12でさらに消
泡して良好な液状とし、移流パイプ13を通して沈澱槽
7に貯溜されるときは、液は無臭、無粘性、茶褐色のサ
ラリとした液状となる。
【0007】この液を沈澱槽7より水中ポンプ11又は
図6の移流パイプ13のように落差を利用し、送流パイ
プ14で畜舎入口21の注入口22よりスノコ下ピット
15に注入。飼育房18の下部がスノコ16となってい
るので、糞尿はスノコ下ピット15に落下、注入された
液が作用して微醗酵状態となる。
【0008】そのため糞塊は容易に溶解して、スノコ下
ピット15内全体に液の浸透を良くし、余剰液を貯溜槽
19より醗酵槽1へ返流するときの、返流パイプが簡易
且つ長距離にも適合する。また悪臭は解消、ガス発生を
抑制し、微醗酵液温で保温効果があり、さらにスノコ下
ピット15の表面積が広がったことで、蒸散効率を良く
し、舎内の保湿と糞尿汚水の全量を蒸散皆消するのに大
きく役立っており、飼育環境が著しく改善される。
【0009】この液は無臭、無粘性、サラリとした液状
なので、沈澱槽7より噴射洗浄機で舎内床を洗浄する
と、側壁、床面の隅などに好気性菌が白く繁殖し、雑菌
の繁殖を抑制するので、事故率が大きく低下する。
【0010】注入された液と糞尿が、スノコ下ピット1
5に充満し、余剰分は貯溜槽19より返流パイプ20
で、ポンプ、アップ又は落差を利用して醗酵槽1に返流
され、再び曝気処理されて、畜舎のスノコ下ピットに回
流されることの、繰り返しのなかで、効率良く蒸散し、
糞尿汚水の全量が労せず皆消される。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、活性に富
む醗酵精製物を飼料添加し、排糞尿に残留、排泄される
好気性菌群を活用して、常時、排泄される多量の糞尿汚
水を、最も効率良く曝気処理して得た、液の活性を活か
して、畜舎に回流及び床洗浄によって、悪臭、ガス発生
を解消し、微醗酵液温と蒸散作用で保温、保湿が適性に
保たれ、洗浄によって好気性菌群が繁殖して、雑菌の繁
殖を抑制するなど、著しく環境改善され、事故率低下と
生産効率が大きく高められる。また糞尿汚水の処理には
従来、糞、尿を分離し、糞は堆肥化のための機械、車
両、水分調整資材などの経済負担と多大の労力を要して
きたし、尿の処理で浄化槽などは経済負担が大きく、そ
れでも尚、悪臭、視覚からの汚物感は拭えない現況にあ
って、本発明は、これらの問題点を一挙に解決したもの
である。そのうえ曝気処理の過程で、病害汚染源である
糞尿汚水の全量が、醗酵槽、曝気槽を通過、処理に要す
る長時日の間を、高温、異質の生息環境の中にあるの
で、その大半が死滅、殺菌され、清浄な液として畜舎に
回流される。随って飼育環境の改善と相乗して、病害予
防のための抗生物質など、飼料点か薬は必要最小限に止
めることができるので、薬づけ飼育による薬害を解消、
産肉の安全生が保証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】曝気処理システムの基本構造の平面図である。
【図2】曝気処理システムの基本構造の断面図である。
【図3】規模が大で処理量の多い場合の曝気処理システ
ムの構造の平面図である。
【図4】図3の場合の断面図であり、槽を半地下とした
ものである。
【図5】既設の設備を利用した場合の曝気処理システム
の構造の平面図であり、点線は既設部分を示す。
【図6】図5の場合の断面図であり、既設の堆肥場のう
ち2槽を利用、前方をコンクリート、ブロックで積み上
げた全地上式である。
【図7】液を畜舎に回流し、飼育環境が改善される要領
の説明図で平面図である。
【図8】図7の場合の断面図であり、飼育房は分娩、子
豚育成、肥育の各房に通じ、スノコ下ピットの幅員は房
の寸法に適合するように取る。養鶏、酪農は準用する。
【図9】図7,図8の正面の断面図である。
【符号の説明】
1 醗酵槽 2 液交流管 3 曝気槽 4 噴出口 5 消泡装置 6 消泡槽 7 沈澱槽 8 流樋 9 曝気ポンプ 10 曝気ポンプ出入口 11 水中ポンプ 12 消泡機 13 移流パイプ 14 送流パイプ 15 スノコ下ピット 16 スノコ 17 通路 18 飼育房 19 貯溜槽 20 返流パイプ 21 畜舎入口 22 液注入口 23 畜舎構造のビニール、ハウス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 家畜の糞尿処理方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、好気性菌群を活用して
曝気処理能力を著しく高めた家畜の糞尿処理方法に関す
る。
【0002】この種の処理方法によれば、家畜の糞尿を
きわめて少ないコストで簡単に無臭,無粘性の液体に処
理でき、また、処理の際にガス臭、アンモニア臭が生じ
ることもない。さらに、処理された液体は無臭、無粘性
で、取扱いが容易であり、またきわめて良質な有機質肥
料として利用できる。
【0003】
【従来の技術】畜産業において家畜から排出される糞尿
の処理は大きな問題であり、特に養豚にあっては、糞尿
処理の際に生じる強い悪臭をいかにして取り除くかとい
う問題がある。
【0004】従来、一般に行なわれている処理は、鼻、
尿を分離して糞は堆肥化し、尿は浄化槽へ流し込む方法
が取られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の処
理方法では、糞を堆肥化する際に機械、車両、資材等が
必要となることに加え、多大な労力が要求される。さら
に尿処理に使う浄化槽を設置しなければならず、多大な
設備投資を要求され、このため、重い経済的負担が経営
者、農家に強いられる。
【0006】また、浄化槽等の設備は腐食が激しく、数
年を経ずして故障を来たし、その機能を失ってしまう。
【0007】このような問題に加え、処理の際に生じる
強烈な悪臭を取り除く有効な手段は現状では見つかって
おらず、周囲への環境汚染をいかに解決するかという難
題がある。
【0008】本発明は上記従来の事情に鑑み創案された
もので、その目的は、家畜の糞尿を蒸散皆消することに
より、きわめて少ないコストで容易に良質な有機質肥料
へと処理でき、また、処理の際に悪臭が発生することも
なく、周囲ヘの環境汚染のおそれがない処理方法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では以下の構成がとられてる。
【0010】本発明は、醗酵精製物を含む飼料を与えた
家畜から排出された糞尿を曝気槽3にて曝気して醗酵さ
せ、曝気により醗酵分解され、泡状となった液体を曝気
槽3外へ排出して消泡し、無分解物質を分離して無臭,
無粘性の液体に処理することを特徴とする。
【0011】なお、飼料に添加される酪酵精製物は、野
草ヨモギと好気性菌群を主材としている。
【0012】
【作用】本発明では、醗酵精製物(野草ヨモギと好気性
菌群を主材としたもの)を含む飼料を家畜に与えている
ので、家畜から排出された糞尿が曝気槽3にて曝気され
る際にその醗酵分解が促進される。
【0013】糞尿が曝気槽3にて曝気されると、有機質
は効率良く分解、蒸散され、無気質は曝気により泡状と
なった液体に含まれて曝気槽3外へ排出される。曝気槽
3外へ排出された泡状の液体は消泡機により消泡された
後、一定期間放置される。そして、底に沈澱した無分解
の無気質が分離され、無臭,無粘性の液体に処理され
る。
【0014】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例
を説明する。図1、図2には第1実施例が示されてい
る。
【0015】醗酵精製物(野草ヨモギと好気性菌群を主
材としたもの)を含む飼料を与えた家畜から排出された
糞尿は、混合されたまま醗酵槽1内に流入され、醗酵槽
1内で予備醗酵される。
【0016】醗酵槽1内では10日間前後予備酪酵が行
なわれ、内部の温度は30℃以上に保たれる。醗酵槽1
は液交流管2により隣りの曝気槽3に連通されており、
醗酵槽1内に一定量以上の糞尿が溜まると、予備醗酵さ
れた糞尿は液交流管2を通って曝気槽3内に流入され
る。
【0017】曝気槽3では曝気ポンプ9の作動により糞
尿の曝気が行なわれ、糞尿は醗酵分解されて微細な気泡
状の液体となる。その際に有機質は効率良く分解,蒸散
されるが、無気質は全く分解されないため、次第に曝気
槽3内に蓄積されて槽内のpHが7〜8程度から9を超
え、強アルカリとなり、好気性菌の活性が失なわれて分
解が阻害される。
【0018】そこで、曝気により泡状となった無気質を
含む液体は、天井の噴出口4より曝気槽3外に噴出さ
れ、曝気槽3内のpHは7程度に保たれる。
【0019】なお、曝気槽3内では20日間前後曝気が
行なわれ、内部の温度は50℃以上に保たれる。また、
曝気槽3内で曝気された糞尿は液交流管2を通って醗酵
槽1に流入されるので、醗酵槽1内での予備醗酵が効率
良く行なわれる。
【0020】噴出口4より噴出された泡状の液体は曝気
槽3上部の消泡装置5内に取り込まれ、消泡機12で消
泡された後、流樋8を通って消泡槽6内へ流入される。
【0021】消泡槽6内に流入された液体は消泡槽6上
部の消泡機12でさらに消泡され、一定期間放置され
る。そして消泡槽6の底には無分解の無気質が沈澱し、
これと分離した液体は移流パイプ13を通って沈澱槽7
に流れ込む。
【0022】このように処理された糞尿は、最終的に無
臭,無粘性のサラリとした茶褐色の液体となる。そし
て、水中ポンプ11により沈澱槽7よりくみ出され、送
流パイプ14を通って所定の場所へ移送される。
【0023】以上説明したように本実施例によれば、家
畜の糞尿をきわめて少ないコストで簡単に処理できるの
で、施設費の大幅な低廉および資材等や労力の飛躍的な
省力化が図れる。
【0024】また、処理された糞尿は最終的に無臭,無
粘性の液体となるので、取り扱いが容易であり、これに
加えて該液体は良質な有機質肥料となる。このため、糞
尿を無駄なく処理できるのみならず、商品価値の高い有
機質肥料へと変換できる。
【0025】また、排出された糞尿は酪酵槽1内に30
〜40℃の温度で10日間前後滞溜され、さらに曝気槽
3内に50℃以上の温度で20日間前後滞溜されるの
で、サルモネラ、オーエスキ等の病原菌が殺菌され、衛
生的に処理でき、また処理された無臭、無粘性の液体も
そのまま肥料として使用できる。
【0026】さらに、糞尿処理の際にガス臭、アンモニ
ア臭等が発生しないので、周囲への環境汚染の心配もな
い。
【0027】次に、図3、図4には第2実施例が示され
ている。この実施例では醗酵槽1の両側にそれぞれ曝気
槽3が設けられており、第1実施例に比べより多くの糞
尿を処理できるので、大規模な畜舎における処理に適し
ている。
【0028】また、図5、図6には第3実施例が示され
ている。この実施例は既設の堆肥設備を利用したもので
あり、多槽設けられた堆肥場のうち2槽を利用して前方
にコンクリートブロックを積み上げ、全地上式としてあ
る。
【0029】次に、図7〜図9では第4実施例が示され
ている。ビニールハウス等で覆われた畜舎内には通路1
7を挟んで2列に飼育房18が設けられており、各飼育
房18の下部にはピット15が設けられていて、ピット
15上部の開口はスノコ16で塞がれている。
【0030】そして、醗酵精製物を含む飼料を与えた家
畜から排出された糞尿は、飼育房18下部のピット15
に集められ、返流パイプ20を通って酪酵槽1に送られ
る。
【0031】醗酵槽1内で予備醗酵された糞尿は前記第
1実施例と同様に曝気槽3で曝気された後、消泡槽6で
消泡され、無臭,無粘性で茶褐色の液体に処理されて沈
澱槽7に溜められる。
【0032】沈澱槽7内の液体は水中ポンプ11でくみ
出され、送流パイプ14を通って畜舎入口21の注入口
22よりピット15内に注入される。
【0033】沈澱槽7内の処理液がピット15内に注入
されると、内部の糞尿と反応して微醗酵が行なわれ、畜
舎内にこもったガス臭、アンモニア臭が消臭される。さ
らに、微醗酵による保温効果により蒸散効率が良好とな
る。これに加えて処理液がピット15内に注入される
と、ピット15内の側壁、床面の隅などに好気性菌群が
白く繁殖し、雑菌の繁殖が抑制されるので、畜舎の環境
がきわめて良好となる。
【0034】処理液が散布されて微醗酵したピット15
内の糞尿は返流パイプ20を通って醗酵槽1に送られ、
以下順次曝気、消泡、分離されて無臭、無粘性の液体に
処理される。
【0035】以上説明したように本実施例によれば、沈
澱槽7内の処理液がピット15内に注入されると、内部
の糞尿と反応して微醗酵が行なわれ、畜舎内にこもった
ガス臭、アンモニア臭が消臭され、またピット内に好気
性菌群が繁殖して雑菌の繁殖が抑制されるので、畜舎の
環境がきわめて良好となる。
【0036】このため、家畜の健康が促進され、病気等
の事故率が大幅に低下し、また、周囲への環境汚染の心
配が全くなくなる。さらに、飼料への薬剤の添加、消毒
薬の使用を著しく抑えることができるので、安全性の高
い良質の食肉等を消費者に供給できる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、家
畜の糞尿を蒸散皆消することにより、きわめて少ないコ
ストで簡単に処理できるので、施設費の大幅な低廉およ
び資材等や労力の飛躍的な省力化が図れる。
【0038】また、処理された糞尿は最終的に無臭、無
粘性の液体となるので、取り扱いが容易であり、これに
加えて該液体は良質な有機質肥料となる。このため、糞
尿を無駄なく処理できるのみならず、商品価値の高い有
機質肥料へと変換できる。
【0039】また、処理される糞尿は曝気槽で長時間醗
酵分解されるが、その際に醗酵による熱で殺菌されるの
で、衛生的に処理を行え、また処理された液体もそのま
ま肥料として使用できる。
【0040】さらに、糞尿処理の際にガス臭、アンモニ
ア臭等が発生しないので、周囲への環境汚染の心配がな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を示す平面図である。
【図2】第1実施例を示す断面図である。
【図3】第2実施例を示す平面図である。
【図4】第2実施例を示す断面図である。
【図5】第3実施例を示す平面図である。
【図6】第3実施例を示す断面図である。
【図7】第4実施例を示す平面図である。
【図8】第4実施例を示す断面図である。
【図9】図7、図8の横断面図である。
【符号の説明】 1 醗酵槽 2 液交流管 3 曝気槽 4 噴出口 5 消泡装置 6 消泡槽 7 沈澱槽 8 流樋 9 曝気ポンプ 10 曝気ポンプ出入口 11 水中ポンプ 12 消泡機 13 移流パイプ 14 送流パイプ 15 ピット 16 スノコ 17 通路 18 飼育房 19 貯溜槽 20 返流パイプ 21 畜舎入口 22 液注入口
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【図3】
【図1】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 野草ヨモギと好気性菌群を主材とした醗
    酵精製物を飼料添加し、その排糞尿汚水を混合のまま、
    曝気処理システムの醗酵槽(図1の1)に流入、液交流
    管(図1の2)を通して曝気槽(図1の3)で曝気ポン
    プ(図1の9)の作動により醗酵分解、泡状となる。こ
    れを槽外に噴出させて消泡し、無臭、茶褐色のサラリと
    した液状とする。
  2. 【請求項2】 請求項1の曝気処理された液を、落差又
    はポンプ、アップなどで畜舎のスノコ下ピット(図7の
    15)に注入する。スノコ下ピット(図7の15)内で
    は、スノコ(図7の16)を通して落下する排糞尿汚水
    に作用し、醗酵、分解、蒸散作用により、舎内は無臭、
    アンモニァガスの発生を抑制し、微醗酵による安定した
    液温と蒸散によって、舎内の保温、保湿が適性に保た
    れ、糞塊は容易に溶解し、余剰したものは、落差又はポ
    ンプ、アップなどで、請求項1の醗酵槽(図1の1)に
    返流され、請求項1に示す要領で再び、曝気処理され、
    液は畜舎のスノコ下ピット(図7の15)に回流、又は
    舎内の床洗浄に使用されるこのことの繰り返し作業の中
    で、排糞尿汚水の全量が蒸散、皆消するのである。
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