JPH056865B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば、管内壁面の欠陥検査、管内
の異物検査、管分岐部や管溶接部の位置確認、そ
の他の各種壁面を検査するための装置、詳しく
は、移動用物体に、壁面を写す装置の対物レンズ
を取付けると共に、壁面のうち前記対物レンズに
よる撮像部分を照らす投光装置を取付けた壁面検
査装置の改良に関する。

〔従来の技術〕

従来、第４図に示すように、ランプ１４を対物
レンズ３ａの前方側に向かつて投光するように設
け、管内壁面を全周にわたつてかつ管長手方向に
広範囲にわたつて照らすようにしていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、例えばモニターテレビ等で撮像を目視
しても、壁面の凹凸と異物とが相互に識別困難で
ありかつ壁面の汚れと区別困難であり、検査が不
正確で低能率になる欠点があつた。

本発明の目的は、投光装置に改良を施して、壁
面の凹部と凸部、及び、異物を容易かつ正確に識
別できるように、その上、凹部、凸部、異物の全
体的な形状、寸法、その他の状態の視覚的判断も
併せ容易かつ正確に行えるように、また、壁面の
汚れ、模様、色等の視覚的検査も容易かつ正確に
行えるようにする点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の特徴構成は、壁面のうち対物レンズに
よる撮像部分を照らす投光装置に、壁面を広範囲
で照らす拡散投光部、及び、その拡散投光部によ
る照射範囲においてスリツト光を照射する集光投
光部を設けたことにあり、その作用効果は次の通
りである。

〔作用〕

つまり、例えば管内壁面を検査対象とした場
合、管内壁面の凹凸や管内異物が無い時に、スリ
ツト光の対物レンズによる撮像が第２図イに示す
ようにほぼ真円形状になるように、集光投光部を
形成した場合、管内壁面に穴や分岐管接続口があ
ると、第２図ロに示すように照射部分の一部が切
れた撮像になり、管内壁面にへこみ傷や溶接ビー
ドがあると、第２図ハに示すように照射部分の一
部が内側に突出した撮像になり、管内に異物があ
ると、第２図ニに示すように照射部分の一部が内
側に浮いた撮像になり、他方、管内壁面が汚れて
いる場合には第２照イの形状がほとんど変化しな
い。

したがつて、壁面における凹凸の有無判定や区
別、及び、異物の有無判定を、スリツト光による
照射部分の形状変化を監視することによつて容易
かつ正確に行える。

他方、スリツト光による照射部分の形状変化だ
けでは、壁面の凹凸や異物が全体としていかなる
形状、寸法、その他の状態であるかを視覚的に判
断すること、あるいは、壁面の汚れ、模様、色等
を見ることが不可能である。しかし、本発明にお
いては、拡散投光部も併せ備えさせて、広範囲を
一目で見ることもできるようにしてあるから、ス
リツト光による照射部分により壁面の凹凸や管内
異物を見付ければ、拡散投光部からの照射によつ
て、識別した凹凸や管内異物が全体としていかな
る形状、寸法、その他の状態であるかを直ちに判
断でき、また、必要に応じて壁面の汚れ、模様、
色等の検査を同時に行える。

〔発明の効果〕

その結果、必要に応じた多様な壁面検査を行
え、しかも、検査作業を容易迅速にかつ正確に行
え、殊に既設導管の管理面において極めて便利な
壁面検査装置を提供できるようになつた。

〔実施例〕

次に、実施例を示す。

第１図に示すように、管１内を牽引移動させる
ソリ２ａ付基体２に、対物レンズ３ａが管長手方
向に向かうようにしてテレビカメラ３を取付け、
管１外のモニターテレビ４とテレビカメラ３をケ
ーブル５で接続し、基体２を移動させて、管１内
を全長にわたりモニターテレビ４で目視検査でき
るように構成してある。

対物レンズ３ａの前方に位置させた透明カバー
６を基体２に、望ましくは透明体から成る棒状体
７で連結し、白熱灯等の適当な発光部８を透明カ
バー６内に設けてある。透明カバー６は、肉厚が
ほぼ一定になつた拡散投光部６ａと環状凸レンズ
６ｂを有し、拡散投光部６ａを、管内壁面をほぼ
全周にわたつてかつ管長手方向において広範囲で
照らすように形成し、凸レンズ６ｂを、拡散投光
部６ａによる照射範囲において管内壁面のほぼ全
周にわたりかつ管長手方向で小巾範囲に集光する
ように形成してある。

テレビカメラ３、発光部８等に管１外の電源装
置１２をケーブル１３で接続して、基体２を小型
化してある。

モニターテレビ４の像により、かつ、凸レンズ
６ｂによるリング状集光部分に基き管１内の状況
を判断するに、下記の標準パターンを利用する。

(1) 正常又は単に汚れている場合→第２図イの
像。

(2) 穴や分岐管接続口等がある場合→第２図ロの
像。

(3) へこみ傷や溶接ビードがある場合→第２図ハ
の像。

(4) 石等の異物がある場合→第２図ニの像。

〔別実施例〕

次に、別の実施例を説明する。

ソリ付基体２の代わりに、車輪を有するもの等
の各種構成の基体を利用でき、それらを移動用物
体２と総称する。

壁面を与すに、例えば光フアイバスコープ等の
各種目視構成や、各種の録画装置を移動用物体の
取付ける構成等を利用でき、それらを「壁面を写
す装置３，４」と総称する。

対物レンズ３ａによる撮像部分を照らすに、例
えば下記イ及びロに示すような変更が可能であ
り、要するに、投光装置６，８に拡散投光部６ａ
とスリツト光照射用集光投光部６ｂを備えさせて
あればよい。

(イ) 第３図イに示すように、透明カバー６の内面
側に反射板９を設けて、透明カバー６の円筒状
周部のみから投光されるようにし、その周部に
拡散投光部６ａと環状凸レンズ６ｂを形成す
る。

(ロ) 第３図ロに示すように、カバー６を不透明体
で形成し、巾広の環状切欠部をカバー６に備え
させ、環状凸レンズ６ｂを環状切欠部にカバー
６との間にスリツトが形成されるように配置
し、それらスリツトを拡散投光部６ａにしても
よい。

検査対象となる壁面１は、都市ガス用、天然ガ
ス用、水道用、石油用、その他各種の既設導管が
主であるが、その他各種設備の壁面を検査対象に
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す概略図であり、
第２図は断面基準として利用する標準パターンを
示す。第３図イ，ロは、本発明の各別の実施例を
示す要部概略図である。第４図は従来例の概略図
である。 ２……移動用物体、３，４……壁面を写す装
置、３ａ……対物レンズ、６ａ……拡散投光部、
６ｂ……集光投光部、６，８……投光装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 移動用物体２に、壁面を写す装置３，４の対
   物レンズ３ａを取付けると共に、壁面のうち前記
   対物レンズ３ａによる撮像部分を照らす投光装置
   ６，８を取付けた壁面検査装置であつて、前記投
   光装置６，８に、壁面を広範囲で照らす拡散投光
   部６ａ、及び、その拡散投光部６ａによる照射範
   囲においてスリツト光を照射する集光投光部６ｂ
   を設けてある壁面検査装置。