JPH0417372B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、管内壁面の欠陥検査、管内の異物検
査、管分岐部や管溶接部の位置確認、その他の目
的で管内を検査するための装置、詳しくは、管内
移動用物体に、管内壁面を写す装置の対物レンズ
を管長手方向に向かうように取付けると共に、管
内壁面のうち前記対物レンズによる撮像部分を照
らす投光装置を取付けた管内検査装置の改良に関
する。

従来、第３図に示すように、ランプ１４を対物
レンズ３ａの前方側に向かつて投光するように設
け、管内壁面を全周にわたつてかつ管長手方向に
広範囲にわたつて照らすようにしていたが、例え
ばモニターテレビ等で撮像を目視しても、管内壁
面の凹凸や異物が相互に識別困難でありかつ管内
壁面の汚れと区別困難であり、検査が不正確で低
能率になる欠点があつた。

本発明の目的は、投光装置に改良を施して、管
内壁面の凹部と凸部、及び、管内異物を容易かつ
正確に識別できるようにする点にある。

本発明による管内検査装置の特徴構成は、管内
壁面のうち対物レンズによる撮像部分を照らす投
光装置に、管内壁面を管長手方向において小巾範
囲で照らすスリツト光を投射する投光装置に構成
したことにあり、その作用効果は次の通りであ
る。

つまり、管内壁面を管長手方向において小巾範
囲で照らすスリツト光を投射する投光装置を設け
てあるから、このスリツト光を管内に投射した場
合、対物レンズでみた撮像は、照射部分のみが明
るく見えるので、管内に異物がある場合には照射
部分の一部が内側に浮いた撮像になり、ビードが
有る場合には、内側に突出した撮像に、また穴や
分岐接続口がある場合には、照射部分の一部が切
れた撮像になる。そして、管内に異物やビード、
凹凸がなくて汚れている場合には、管内壁面を写
す装置を移動させても撮像の形状はほとんど変化
しない。

その上、撮像が、例えば第２図イに示すように
ほぼ真円形状になるように、スリツト光を形成し
た場合、管内壁面に穴や分岐管接続口があると、
第２図ロに示すような撮像に、管内壁面にへこみ
傷や溶接ヒードがあると、第２図ハに示すような
撮像に、管内に異物があると、第２図ニに示すよ
うな撮像に夫々なり、他方、管内壁面が汚れてい
る場合には第２図イの形状がほとんど変化しな
い。また、管が変形している場合には、第２図ホ
のようなだ円形状の撮像になるため、管の変形を
容易に把握することができる。

したがつて、管内壁面における凹凸の有無や凹
凸の原因の区別、及び、管内異物の有無を容易か
つ正確に行え、管内検査作業を精度良くかつ能率
良く行えるようになつた。

本発明の特徴は管の切断内面の輪郭線を見取る
ことによつて内面状況を検査し易すいようにする
点にある。

次に、実施例を示す。

第１図に示すように、管１内を自走又は牽引移
動させる車体２に、対物レンズ３ａが管長手方向
に向かうようにしてテレビカメラ３を取付け、管
１外のモニターテレビ４とテレビカメラ３をケー
ブル５で接続し、車体２を移動させて、管１内を
全長にわたりモニターテレビ４で目視検査できる
ように構成してある。

対物レンズ３ａの前方に位置させたカバー６を
車体２に、望ましくは透明体から成る棒状体７で
連結し、白熱灯等の適当な発光部８をカバー６内
に設け、管内壁面をほぼ全周にわたつてかつ管長
手方向において小巾範囲で照らすスリツト光を投
射するように、環状のスリツト９をカバー６に形
成し、管内壁面のうち対物レンズ３ａによる撮像
部分をスリツト光で照射するようにして投光装置
を構成してある。そして、この第１図ではほぼ円
筒形状の管内壁面の被照射部１０がほぼ真円形状
になるように構成してある。

テレビカメラ３、発光部８、補助発光部１１等
に管１外の電源装置１２をケーブル１３で接続し
て、車体２を小型化してある。

モニターテレビ４の像により管１内の状況を判
断するに、下記の標準パターンを利用する。

(1) 正常又は単に汚れている場合→第２図イの
像。

(2) 穴や分岐管接続口等がある場合→第２図ロの
像。

(3) へこみ傷や溶接ビードがある場合→第２図ハ
の像。

(4) 石等の異物がある場合→第２図ニの像。

(5) 管が変形している場合→第２図ホの像。

次に、別の実施例を説明する。

車体２の代りに、車輪の無いもの等の各種構成
の基体を利用でき、それらを管内移動用物体２と
総称する。

管内壁面を写すに、例えば光フアイバスコープ
等の各種管外目視構成や、各種の録画装置を管内
移動用物体に取付ける構成等を利用でき、それら
を「管内壁面を写す装置３，４」と総称する。

対物レンズ３ａによる撮像部分にスリツト光を
投射するに、例えば、スリツト９を管周方向にお
いて分割形成したり、あるいは、投射方向を少し
対物レンズ３ａ側等に傾斜させる等、その他の具
体的構成において適宜変更可能であり、それらを
投光装置６，８，９と総称する。

検査対象となる管１は、都市ガス用、天然ガス
用、水道用、石油用、その他右種の既設導管が主
であるが、新しい管であつてもよく、また、断面
形状が角形等であつてもよい。

以上を要するに、管の内面のスリツト光位置で
の断面輪郭相当形状を見取れるので検査がし易い
点に利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す概略図であり、
第２図は断面規準として利用する標準パターンを
例示する。第３図は従来例の概略図である。 ２……管内移動用物体、３，４……管内壁面を
写す装置、３ａ……対物レンズ、６……カバー、
８……発光部、９……スリツト、６，８，９……
投光装置、１０……被照射部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 管内移動用物体２に、管内壁面を写す装置
   ３，４の対物レンズ３ａを管長手方向に向かうよ
   うに取付けると共に、管内壁面のうち前記対物レ
   ンズ３ａによる撮像部分を照らす投光装置６，
   ８，９を取付けた管内検査装置であつて、前記投
   光装置６，８，９は、管内壁面を管長手方向にお
   いて小巾範囲で照らすスリツト光を投射する投光
   装置に構成してある管内検査装置。 ２ 前記投光装置が、発光部を包むスリツト９付
   カバー６を有し、前記カバー６のスリツト９を、
   ほぼ円筒形状の被検査管の内壁面の被照射部１０
   がほぼ真円形状になるように形成してある特許請
   求の範囲第１項に記載の装置。