JPH056855Y2 - - Google Patents

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JPH056855Y2
JPH056855Y2 JP13924588U JP13924588U JPH056855Y2 JP H056855 Y2 JPH056855 Y2 JP H056855Y2 JP 13924588 U JP13924588 U JP 13924588U JP 13924588 U JP13924588 U JP 13924588U JP H056855 Y2 JPH056855 Y2 JP H056855Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、額ぶちや、上縁にフレームをつけた
り全周をフレームで囲成したパネル類などを、ワ
イヤで懸吊支持するための金具に関するものであ
り、さらに詳しくは裏枠にスライド溝を備えた額
ぶちやフレームなどに適用されるものである。
〔従来の技術〕
スライダ金具とワイヤグリツプを備えた懸吊金
具を用いてワイヤにより額ぶちを懸吊することが
最近行われている。
〔考案が解決しようとする課題〕
例えば、第9図に示すようにスライダ金具のス
ライドコマ2′の巾及び柄部2A′の太さにW1をス
ライド溝11の入口巾W2より小さくすれば、懸
吊金具をスライド溝11の途中に垂直方向から挿
入して取り付けることができるが、この場合額ぶ
ち7は小面積の柄部2A′又はスライドコマ2′の
上端面部で支えられるので安定した懸吊状態を得
ることがむずかしい。
この欠点は、第10図に示すように、柄部2
A′又はスライドコマ2′の巾W1をスライド溝11
の入口巾W2と無関係にして巾W1を大きくし、柄
部2A′又はスライドコマ2′の上端面部の面積を
大きくすることにより解決できるが、そうすると
懸吊金具のスライド溝11への途中取り付けがで
きず、スライド溝11の開口端からスライドコマ
2′をスライド溝11中に嵌入させて所望の位置
までスライドさせて取り付けねばならない。
また、本出願人は、先にワイヤを用いて額類を
鉛直に垂下支持するための金具を実願昭62−
122538号で提案しているが、この懸吊金具は額ぶ
ちを鉛直状態にワイヤで懸吊するためにワイヤ案
内部をスライダ金具よりも前方に突出させて設け
てあり、また、ワイヤグリツプが額ぶち裏側に突
出しないようにワイヤグリツプをスライダ金具の
下方にひつこめて設けてあるので、第9図のよう
にスライドコマの巾を小さくしても懸吊金具を斜
めにするとワイヤ案内部とワイヤグリツプが裏枠
に当たつて邪魔になり、従つて第10図のものと
同じようにスライド溝端部から挿入しなければな
らなかつた。
本考案は上述の従来の問題点を解決しようとす
るもので、懸吊金具の額ぶちへの取り付け、取り
外しが極めて容易で、しかも確実で安定した懸吊
状態を維持できる額ぶち懸吊金具を提供すること
を目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1に係る考案は、本体の下方部にワイヤ
グリツプを、上方部に額ぶち裏枠のスライド溝に
係合するスライダ金具を備えてなる額ぶち懸吊金
具において、前記スライダ金具は、スライド溝の
入口上縁部と当接して額ぶちを支える、本体に設
けられた支承部と、該支承部又は柄部の先端に設
けた、スライド溝中に嵌入するスライドコマ受部
を備え、該スライドコマ受部にスライドコマを枢
着し、該枢着軸に操作杆を固着すると共に前記ス
ライドコマがスライド溝に常時係合するように付
勢するバネを設けたことを特徴とする額ぶち懸吊
金具である。
請求項2に係る考案は、本体の下方部にワイヤ
グリツプを、上方部に額ぶち裏枠のスライド溝に
係合するスライダ金具を備えてなる額ぶち懸吊金
具において、前記スライダ金具はスライド溝中に
嵌入するスライドコマ受部を柄部の先端に備え、
該スライドコマ受部にスライド溝の入口上縁部と
当接して額ぶちを支える支承部を設けると共にス
ライドコマを枢着し、該枢着軸に操作杆を固着す
ると共に前記スライドコマがスライド溝に常時係
合するように付勢するバネを設けたことを特徴と
する額ぶち懸吊金具である。
〔作用〕
請求項1に係る額ぶち懸吊金具のスライダ金具
は、スライド溝の入口上縁部と当接して額ぶちを
支える、本体に設けられた支承部と、該支承部又
は柄部の先端に設けた、スライド溝中に嵌入する
スライドコマ受部を備え、該スライドコマ受部に
スライドコマを枢着し、該枢着軸に操作杆を固着
すると共に前記スライドコマがスライド溝に常時
係合するように付勢するバネを設けたので、額ぶ
ちはスライド溝の入口縁部で支承部に支えられ、
スライダ金具とスライド溝とは操作可能のスライ
ドコマで係合する。
従つて、支承部を十分長く、或いは十分間隔を
あけて複数個、設けることができ、額ぶちを安定
して支承できる。
また、操作杆によりスライドコマを回動せしめ
てスライドコマとスライド溝とのバネによる係合
状態を解除すればスライド溝の途中に垂直方向か
ら容易に着脱できる。
請求項2の考案は支承部をスライドコマ受部に
設けたところが請求項1の考案と異なる構成であ
り、上述の請求項1と同じ作用がある。
〔実施例〕
本考案の実施例を第1〜8図を用いて説明す
る。
第1〜8図は本体1にスライダ金具2とワイヤ
グリツプ(以下グリツプ)3を設けてなる請求項
1の額ぶち懸吊金具の実施例で、この実施例では
本体1の上方部は鉛直懸吊用のワイヤ案内部4に
形成され、第1図のように例えば絵画6を収容し
た額ぶち7(絵画6と額ぶち7及びその他ガラ
ス、押えパネルなどをあわせて額8という)に装
着されるものである。
ワイヤ案内部4は下面部にワイヤガイド溝5を
備えた断面コ字状の形状で、中央付近にワイヤ挿
通用開口9が穿設されている。ワイヤ案内部4の
基部にはワイヤガイド溝5に連通してワイヤ裏抜
出用開口10が穿設されている。
本体1の中間部(上方部であるが上述のように
この実施例はワイヤ案内部4を設けた例えあるの
で適宜上中間部と称する)の前面部には該中間部
を額裏面に平行に近接せしめた状態のときに額ぶ
ち7の裏枠のスライド溝11に合致する形状でス
ライド溝11をスライド自在のスライダ金具2
(詳細は後述)が前方に突出させて設けられてい
る。中間部の背面部にはワイヤ裏抜出用開口10
に連通してワイヤガイド溝12が設けられてい
る。
本体1の下方部は中間部に平行に形成され、裏
側にグリツプ3を保持するポケツト部1′を備え
ているが、中間部の下方は前方下方へ傾斜した斜
面部となつていて、グリツプ3は裏枠で囲まれる
凹部に位置し、裏枠より裏側に突出することなく
装着されるようになつている。
ワイヤ挿通用開口9、ワイヤガイド溝5、ワイ
ヤ裏抜出用開口10、ワイヤガイド溝12及びグ
リツプ3は第2図における本体1の中心線16上
に位置するように設けられている。
そして、例えばハリ14から垂設されるワイヤ
15を額8の重心を含む、絵画6に平行な面(以
下基準面)13上に位置するワイヤ案内部4の上
端部からワイヤガイド溝5に挿入し(ワイヤ挿通
用開口9の方が基準面13に近いときはワイヤ挿
通用開口9から挿入する)、ワイヤ裏抜出用開口
10から本体1の裏側に抜き出し、ワイヤ15端
をグリツプ3に固定して、額8を常に鉛直状態に
懸吊できるようになつている。なお、この図のも
のでワイヤ15をワイヤ挿通用開口9から挿入す
ると額8は前かがみの傾斜状態で懸吊される。
次にスライダ金具2について詳細に説明する。
本考案ではスライダ金具2の柄部2Aが額ぶち
7の支承部となつていて、柄部2Aの先端にはス
ライドコマ受部2Bが設けられている。柄部2A
はスライド溝11の入口上縁部11Aに当接して
額ぶちを支える(第5図参照)もので、第3図の
ようにスライド溝11に平行の方向に十分の長さ
L1を有し、第5図のようにスライド溝11の入
口巾W2に近似した小さな巾W3を有している。ス
ライドコマ受部2Bは柄部2Aよりも両側に十分
突出する長さL2と柄部2Aと同じ巾W3を有し、
柄部2Aよりも両側に突出した部分のスライドコ
マ受部2Bの裏側にスライドコマ2″がそれぞれ
枢着されている。スライドコマ受部2Bとスライ
ドコマ2″を加えた厚さTは第3図のようにスラ
イド溝11の奥行Dより小さいかほぼ等しくする
のは勿論である。
スライドコマ2″の枢着軸の端部には操作杆2
7が本体1の中間部と同一平面上に位置して設け
られている。
スライドコマ2″は回動角度によつて角部がス
ライドコマ受部2Bの上下両端から突出する状態
から突出しない状態に変化する形状を備えた部材
で、突出する回動角となるように即ちスライド溝
11と常時係合するようにバネ28で付勢されて
いる。この例ではスライドコマ2″は短辺の長さ
が巾W3にほぼ等しい長方形の部材で形成され、
操作杆27,27の対向する内側部にバネ係止溝
29を設け、バネ係止溝29の下端部にバネ端部
保持穴30を設け、真直状態への向きの復元力を
有するワイヤバネを柄部2Aの上部を支点とし、
両端を外側に折り曲げてバネ端部保持穴30に挿
入して、操作杆27,27間に介在せしめてあ
り、第6図のように操作杆27,27をバネ28
の復元力に抗して下端部相互が近接する向きに回
動せしめて第7図bのようにスライドコマ2″の
角部のスライドコマ受部2B上下への突出をなく
してスライド溝11への垂直方向からの着脱を可
能とし、通常はバネ28により第7図aのように
スライドコマ2″の角部がスライドコマ受部2B
の上下へ突出する回動位置で操作杆27,27の
上端部が本体1に当接するようにしてあつて、第
2図に示した額ぶち懸吊時には角部が突出してス
ライド溝11へ装着している状態での垂直方向へ
の脱抜防止状態(係合状態)を維持するようにし
てある。
上述の請求項1に係る考案の実施例では柄部2
Aを支承部としたが例えば柄部に並べて本体1に
支承部を別に突設することもできる。その場合は
柄部はスライド溝11の入口上縁部11Aに当接
するものでなくともよい。
また、柄部2A(又は支承部)を直接本体1に
突設する以外にも取付基板を介して間接的に突設
することもできる。その場合はスライダ金具2に
該取付基板を備え、該取付基板でスライダ金具2
と本体1とを例えばビスで連結する構造とするこ
とができる。
また、上述の例ではスライドコマ2″と操作杆
27との間の軸部31は柄部2Aの巾W3と同じ
直径の円筒部としてあり、第5図のようにこの両
軸部31,31でも額ぶち7を支える(軸部3
1,31とスライド溝11の入口上縁部11Aが
当接する)ことができるようにしてある。
なお、柄部2Aを第5図に2点鎖線で示したよ
うに小さくしたり或いは軸部31,31の径を柄
部2Aの巾よりも若干大として、即ち柄部2Aの
上面よりも軸部31,31の上面を高位置として
軸部31,31で額ぶち7を支える(軸部31,
31を支承部とする)構造とすることもできる。
この場合、平面の入口上縁部11Aとの曲面の軸
部31,31で接するので支承“面積”は小さい
が十分離隔した“2点”支持となるので安定した
懸吊状態が得られる。これはスライドコマ受部2
Bに支承部を設けた請求項2の実施例であるが、
軸部31,31を支承部とせずにスライドコマ受
部2Bに別に支承部を突設することもできる。
グリツプ3としてはワイヤ15の任意の位置に
固定できるものであれば特に限定されないが、好
ましい一例を第8図に示す。ケース17は上端部
に径が漸減するテーパー筒体を有する円筒体で中
空部にはスリーブ18が摺動可能に設けられてい
る。
スリーブ18は中心にワイヤ挿通孔19を貫通
して備えると共に、ワイヤ挿通孔19に挿通され
たワイヤ15に接離してワイヤ15を拘束し、ま
たフリーとするボール20を保持する筒体で、ケ
ース17の上端部内周のテーパー面部21に合致
するコーン形状のボール保持部とコーン形状の小
径側に続く操作部と大径側に設けたバネ受部22
及びガイド部23とからなつている。ボール保持
部にはボール保持孔24が、例えば3個等間隔で
半径方向に貫通して配備され、各ボール保持孔2
4に適当な大きさのボール20がワイヤ挿通孔1
9に突没自在に収容されている。
スリーブ18はバネ26により上方即ちテーパ
ー面部21の小径側に付勢されて収容され、各ボ
ール20がテーパー面部21によりワイヤ挿通孔
19に突出してその相互間隔が狭まり、操作部が
ケース17から突出するように付勢されている。
スリーブ18及びバネ26はケース17に両者
を挿入後バネ受座板25をケース17の下端部に
設けることでケース17に封入されるが、この例
のバネ受座板25は止め輪状の弾性部材でケース
17の内周部に設けた溝に係合して固定されてい
る。
グリツプ3のポケツト部1′中への装入固定は
適宜手段により行うことができるが、この例では
ポケツト部1′をケース17の外形に合致する形
状の内周部(ケース17上部のコーン状外形に合
致してストツパ作用を行うストツパ部32も含め
て)に形成すると共に下端も開口して設けてあ
り、ポケツト部1′の下端開口からグリツプ3を
装入した後、ポケツト部1′の下部を点状にかし
めて内周部に固定用突起33を形成して装入固定
してある。ポケツト部1′とせずに単に板状部に
グリツプ3を連結(例えば本体1の板状部とグリ
ツプ3のケース17とをリベツトで連結する)し
てもよい。
以上、本体1にスライダ金具2とグリツプ3を
設けた例で説明したがグリツプ3のケースを支持
板1として該ケースにスライダ金具2を設けたも
のにも適用できる。
〔考案の効果〕
請求項1の考案は本体の下方部にワイヤグリツ
プを、上方部に額ぶち裏枠のスライド溝に係合す
るスライダ金具を備えてなる額ぶち懸吊金具にお
いて、前記スライダ金具は、スライド溝の入口上
縁部と当接して額ぶちを支える、本体に設けられ
た支承部と、該支承部又は柄部の先端に設けた、
スライド溝中に嵌入するスライドコマ受部を備
え、該スライドコマ受部にスライドコマを枢着
し、該枢着軸に操作杆を固着すると共に前記スラ
イドコマがスライド溝に常時係合するように付勢
するバネを設けたことを特徴とする額ぶち懸吊金
具なので、請求項2の考案は本体の下方部にワイ
ヤグリツプを、上方部に額ぶち裏枠のスライド溝
に係合するスライダ金具を備えてなる額ぶち懸吊
金具において、前記スライダ金具はスライド溝中
に嵌入するスライドコマ受部を柄部の先端に備
え、該スライドコマ受部にスライド溝の入口上縁
部と当接して額ぶちを支える支承部を設けると共
にスライドコマを枢着し、該枢着軸に操作杆を固
着すると共に前記スライドコマがスライド溝に常
時係合するように付勢するバネを設けたことを特
徴とする額ぶち懸吊金具なので、いずれの考案に
おいても支承部を十分長く、或いは十分間隔をあ
けて複数個、設けることができ、額ぶちを安定し
て支承できる。
また、操作杆によりスライドコマを回動せしめ
てスライド溝の途中に垂直方向から容易に着脱で
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例の額ぶち懸吊金具の懸
吊状態の側面図、第2図はその背面図、第3図は
額ぶち懸吊金具の平面図、第4図はその底面図、
第5図は支承状態を示す説明図、第6図は着脱時
の額ぶち懸吊金具の背面図、第7図a,bはそれ
ぞれ常態時(第2図に対応する)と着脱時(第6
図に対応する)のスライドコマ2″のスライド溝
11の入口巾W2との関係を示す説明図、第8図
はグリツプ3の付近の縦断面図、第9,10図は
それぞれ従来例のスライダ金具の説明図である。 1……本体、1′……ポケツト部、2……スラ
イダ金具、2′,2″……スライドコマ、2A,2
A′……柄部、2B……スライドコマ受部、3…
…グリツプ、4……ワイヤ案内部、5……ワイヤ
ガイド溝、6……絵画、7……額ぶち、8……
額、9……ワイヤ挿通用開口、10……ワイヤ裏
抜出用開口、11……スライド溝、11A……入
口上縁部、12……ワイヤガイド溝、13……基
準面、14……ハリ、15……ワイヤ、16……
中心線、17……ケース、18……スリーブ、1
9……ワイヤ挿通孔、20……ボール、21……
テーパー面部、22……バネ受部、23……ガイ
ド部、24……ボール保持孔、25……バネ受座
板、26……バネ、27……操作杆、28……バ
ネ、29……バネ係止溝、30……バネ端部保持
穴、31……軸部、32……ストツパ部、33…
…固定用突起。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 本体の下方部にワイヤグリツプを、上方部に
    額ぶち裏枠のスライド溝に係合するスライダ金
    具を備えてなる額ぶち懸吊金具において、前記
    スライダ金具は、スライド溝の入口上縁部と当
    接して額ぶちを支える、本体に設けられた支承
    部と、該支承部又は柄部の先端に設けた、スラ
    イド溝中に嵌入するスライドコマ受部を備え、
    該スライドコマ受部にスライドコマを枢着し、
    該枢着軸に操作杆を固着すると共に前記スライ
    ドコマがスライド溝に常時係合するように付勢
    するバネを設けたことを特徴とする額ぶち懸吊
    金具。 (2) 本体の下方部にワイヤグリツプを、上方部に
    額ぶち裏枠のスライド溝に係合するスライダ金
    具を備えてなる額ぶち懸吊金具において、前記
    スライダ金具はスライド溝中に嵌入するスライ
    ドコマ受部を柄部の先端に備え、該スライドコ
    マ受部にスライド溝の入口上縁部と当接して額
    ぶちを支える支承部を設けると共にスライドコ
    マを枢着し、該枢着軸に操作杆を固着すると共
    に前記スライドコマがスライド溝に常時係合す
    るように付勢するバネを設けたことを特徴とす
    る額ぶち懸吊金具。
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