JPH0568072A - 終了監視計数器付き通信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、通信が何らかの異常により停
止してから、回復処理が完了するまでの時間を短縮させ
ることにある。 【構成】終了監視計数器付き通信装置は、データ伝送制
御器とシリアル／パラレル変換器とデータ転送制御器と
終了監視計数器と通信記憶器と通信制御器およびレジス
タより成る。 【効果】計数器の起動と停止が通信の動作と連動し、異
常の回復処理の結果を通告するので、通信用制御装置に
おける制御手順を簡略化できる。よって、通信の必要が
発生してから通信を開始するまでの時間を短縮できるの
で、通信機器の性能向上の効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】終了監視計数器付き通信装置は、
デジタル通信に係り、特にＩＳＤＮ通信網に好適な通信
機器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の技術は、雑誌０１６１９−８つま
りインタフェース１９８８年No.135の特集記事“パソコ
ンＬＡＮの実現”に記載のように、図２に示す通りとな
っている。同図の通信機器４６は、通信装置３２と制御
装置３０と記憶装置３１と入出力制御装置４７および外
部記憶制御装置４８より成る。制御装置３０は、通信装
置３２と入出力制御装置４７および外部記憶制御装置４
８に関し、起動と終了監視および異常回復を実施する。

【０００３】制御装置３０が通信装置３２の動作を起動
する技術は、次の通り。

【０００４】(1）データの送信に関し、制御装置３０が
記憶装置３１に送信データを格納した後に、制御装置３
０が通信装置３２の送信動作を起動し、通信装置３２が
送信データを記憶装置３１から転送する。

【０００５】(2）データの受信に関し、制御装置３０が
通信装置３２の受信動作を起動した後に、通信装置３２
が受信データを記憶装置３１へ転送し、制御装置３０が
記憶装置３１内の受信データを参照する。

【０００６】制御装置３０が通信装置３２の動作終了を
監視する技術は、次の通り。

【０００７】(3）データの送信に関し、通信装置３２が
送信データを記憶装置３１から転送するさい、転送する
データのバイト数と転送元バッファのバイト数を比較
し、一致を判定する。

【０００８】(4）データの送信に関し、通信装置３２が
通信回線３３へ送信データの終了符号を伝送する。

【０００９】(5）データの受信に関し、通信装置３２が
通信回線３３から受信データの終了符号を伝送する。

【００１０】(6）データの受信に関し、通信装置３２が
受信データを記憶装置３１へ転送し終える。

【００１１】制御装置３０が通信装置３２の動作異常を
回復する技術は、次の通り。

【００１２】(7）データの送信に関し、通信装置３２が
送信データを転送または伝送中に何らかの異常が発生す
ると、制御装置３０が通信装置３２に送信を中断し、同
じ送信データの送信を起動する。

【００１３】(8）データの受信に関し、通信装置３２が
受信データを伝送または転送中に何らかの異常が発生す
ると、制御装置３０が通信装置３２に受信を中断し、同
じ受信データの受信を起動する。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、通
信回線３３におけるデータ伝送の高速化について配慮さ
れておらず、例えばデータ伝送速度９６００ｂｐｓにお
ける通信の制御方法が、同速度２Ｍｂｐｓにおいてデー
タ伝送速度の高速化ほどデータ伝送量を増加出来ない問
題がある。この問題は、制御装置３０が、通信装置３２
の他に入出力制御装置４７と外部記憶制御装置４８を制
御しているため、データ伝送速度の高速化に制御の速度
が追従出来ないことに起因する。

【００１５】制御装置３０が通信装置３２の動作を起動
するさいの問題は、次の通り。

【００１６】(1）データの送信に関し、制御装置３０が
通信装置３２の動作を起動し通信装置３２が送信データ
を記憶装置３１から転送している間に、制御装置３０が
入出力制御装置４７または外部記憶制御装置４８を制御
する場合、機器バス３４を通信装置３２と制御装置３０
が時分割に使用するため、送信データの転送速度が低下
する。

【００１７】(2）データの受信に関し、制御装置３０が
通信装置３２の動作を起動した後に入出力制御装置４７
または外部記憶制御装置４８を制御する間に、通信装置
３２が受信データを記憶装置３１へ転送する場合、通信
装置３２が機器バス３４の使用権を取るまで待つことが
あるため受信データの転送速度が遅い。

【００１８】制御装置３０が通信装置３２の動作終了を
監視するさいの問題は、次の通り。 (3）データの送信に関し、通信装置３２が送信データを
記憶装置３１から転送するさい、機器バス３４に何らか
の異常が発生しデータ転送が中断すると、転送するデー
タのバイト数と転送元バッファのバイト数が一致しない
ままデータの送信が停止してしまう。

【００１９】(4）データの受信に関し、通信装置３２が
受信データを記憶装置３１へ転送するさい、機器バス３
４に何らかの異常が発生しデータ転送が中断すると、通
信回線３３から伝送する受信データが通信装置３２内部
で消失しデータの受信が停止してしまう。

【００２０】制御装置３０が通信装置３２の動作異常を
回復するさいの問題は、次の通り。 (5）データの送受信に関し、機器バス３４に何らかの異
常が発生すると制御装置３０が例外処理を開始し機器バ
ス３４の異常を回復した後に入出力制御装置４７と外部
記憶制御装置４８および通信装置３２の回復処理を開始
するため、データの送受信停止から再開までが遅い。

【００２１】本発明の目的は、上記(1）項から(5）項ま
での問題を解決し、データ伝送速度の高速化に対して、
データ伝送量を十分に増加させることにある。

【００２２】

【課題を解決するための手段】上記目的は、通信用記憶
器と終了監視計数器を通信装置３２に付加することによ
って、達成される。

【００２３】

【作用】通信用記憶器は、図２に示す記憶装置３１のよ
うに動作する。それによって、機器バス３４を通信装置
３２と制御装置３０が時分割に使用することが無くなる
ので、機器バス３４に発生する異常によるデータ送受信
の停止が無い。

【００２４】終了監視計数器は、図３に示すように、デ
ータ転送／伝送制御器５４と連動して動作する。このた
め、データ送受信停止によりカウント値信号５８がカウ
ント上限値６４と一致することにより比較信号６５が変
化するので、データ送受信停止の検出遅延が無い。

【００２５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１により説明す
る。同図の通信機器２６は、終了監視計数器付き通信装
置１２と制御装置１０と記憶装置１１と入出力制御装置
２７および外部記憶制御装置２８より成る。制御装置１
０は、終了監視計数器付き通信装置１２と入出力制御装
置２７および外部記憶制御装置２８に関し、起動と終了
監視および異常回復を実施する。

【００２６】制御装置１０が終了監視計数器付き通信装
置１２の動作を起動する実施例は、次の通り。

【００２７】(1）データの送信に関し、制御装置１０が
終了監視計数器付き通信装置１２内部の通信用記憶装器
２１に送信データを格納した後に、終了監視計数器１８
のカウント開始と終了条件をレジスタ１９に設定し、送
信動作を起動する。

【００２８】(2）データの受信に関し、制御装置１０が
終了監視計数器付き通信装置１２の内部のレジスタ１９
に終了監視計数器１８のカウント開始と終了条件を設定
し、受信動作を起動する。

【００２９】制御装置１０が終了監視計数器付き通信装
置１２の動作終了を監視する実施例は、次の通り。

【００３０】(3）データの送信に関し、終了監視計数器
付き通信装置１２の内部のデータ転送制御器１７が送信
データを通信用記憶装器２１から転送するさい、終了監
視計数器１８のカウントを開始し、転送するデータのバ
イト数と転送元送信データのバイト数を比較し、一致を
判定する。何らかの異常のため、送信データの転送が停
止すると、終了監視計数器１８のカウント値が同上限値
に一致し、送信動作が異常終了となる。

【００３１】(4）データの送信に関し、終了監視計数器
付き通信装置１２が通信回線１３へ送信データの終了符
号を伝送する。同符号に正常または異常を識別する符号
を付加する。

【００３２】(5）データの受信に関し、終了監視計数器
付き通信装置１２が通信回線１３から受信データの開始
符号を伝送し、終了監視計数器１８のカウントを開始
し、終了符号を伝送する。何らかの異常のため、受信デ
ータの伝送が停止すると、終了監視計数器１８のカウン
ト値が同上限値に一致し、受信動作が異常終了となる。

【００３３】(6）データの受信に関し、データ伝送制御
器１５が受信データを通信用記憶装器２１へ転送し終え
る。

【００３４】制御装置１０が終了監視計数器付き通信装
置１２の動作異常を回復する実施例は、次の通り。

【００３５】(7）データの送信に関し、終了監視計数器
付き通信装置１２が送信データを転送または伝送中に何
らかの異常が発生すると、送信動作を異常終了とし、同
じ送信データの送信を繰り返す。制御装置１０は終了監
視計数器付き通信装置１２の内部のレジスタ１９を参照
し、異常の発生と回復を確認する。

【００３６】(8）データの受信に関し、終了監視計数器
付き通信装置１２が受信データを伝送または転送中に何
らかの異常が発生すると、制御装置１０が終了監視計数
器付き通信装置１２の内部のレジスタ１９を参照し、異
常の発生を確認した後に、同じ受信データの受信を起動
する。

【００３７】

【発明の効果】本発明によって、得られる効果を説明す
る。

【００３８】(1）計数器と通信装置を個別に組み込む場
合に比べて、部品点数が減少できるので、通信機器の信
頼性向上の効果がある。

【００３９】(2）何らかの異常による通信の停止から、
短時間で回復処理を完了できるので、通信機器の効率向
上の効果がある。

【００４０】(3）計数器の起動と停止が通信の動作と連
動し回復処理の結果を通告するため、通信用制御装置に
おける制御手順を簡略化できる。よって、通信の必要が
発生してから通信を開始するまでの時間を短縮できるの
で、通信機器の性能向上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の終了監視計数器付き通信装置の構成を
示す概略ブロック図である。

【図２】従来の通信装置の構成を示す概略ブロック図で
ある。

【図３】本発明の通信装置が内蔵する計数器の構成を示
す概略ブロック図である。

【符号の説明】

１０…終了監視計数器付き通信装置と通信用記憶装置等
を制御する制御装置、１１…送信または受信するデータ
等を記憶する記憶装置、１２…データを送信または受信
する終了監視計数器付き通信装置、１３…通信機器の外
部におけるデータの伝送経路である通信回線、１４…通
信機器の内部におけるデータの転送経路である機器バ
ス、１５…通信回線のデータ伝送を制御するデータ伝送
制御器、１６…通信回線のシリアルデータと通信バスの
パラレルデータを変換するシリアル／パラレル変換器、
１７…通信バスのデータ転送を制御するデータ転送制御
器、１８…クロック信号の周期をカウントする計数器、
１９…通信用制御装置が指定する条件を記憶するレジス
タ、２０…前項（１５から１９まで）の機器を起動また
は停止する通信用制御器、２１…異常の回復処理用デー
タを記憶する通信用記憶器、２２…複数の制御信号の論
理和を出力するグルー回路、２３…通信等の正常または
異常な終了を検出する検出信号、２４…通信装置の内部
におけるデータの転送経路である通信バス、２５…各装
置の基準信号であるクロック信号、２６…通信機器、２
７…入出力制御装置、２８…外部記憶制御装置。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】通信装置と制御装置と記憶装置と入出力制
   御装置および外部記憶制御装置より成る通信機器におい
   て、通信装置に異常回復機能を設けたことを特徴とする
   終了監視計数器付き通信装置。
2. 【請求項２】通信用制御器とレジスタとグルー回路とデ
   ータ転送制御器とシリアル／パラレル変換器およびデー
   タ転送制御器より成る通信装置において、終了監視計数
   器と通信用記憶器を設けたことを特徴とする終了監視計
   数器付き通信装置。
3. 【請求項３】カウンタとカウント比較器より成る計数器
   において、カウント開始条件選択器とカウント終了条件
   選択器を設けたことを特徴とする終了監視計数器。
4. 【請求項４】請求項１から３までの通信装置と終了監視
   計数器を内臓することを特徴とするマイクロコンピュー
   タＬＳＩ。