JPH056782Y2 - - Google Patents

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JPH056782Y2
JPH056782Y2 JP1987153935U JP15393587U JPH056782Y2 JP H056782 Y2 JPH056782 Y2 JP H056782Y2 JP 1987153935 U JP1987153935 U JP 1987153935U JP 15393587 U JP15393587 U JP 15393587U JP H056782 Y2 JPH056782 Y2 JP H056782Y2
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edible string
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Description

【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この考案は、可食性紐と成形チヨコレートを組
み合わせ、上記可食性紐によつて成形チヨコレー
トを吊り下げ保持できるようにした組合せチヨコ
レートに関するものである。 〔従来の技術〕 チヨコレートは広く一般に好まれている菓子で
あるが、手で触れると溶融しやすく、喫食事に手
指が汚れるという難点を有している。そこで、チ
ヨコレートに、手指を汚すことのない素材からな
る突出部を設け、この突出部を手指でつまんで喫
食するようにすることが考えられている。例えば
棒状のビスケツト等の膨化菓子をモールドタイプ
のチヨコレートに組み合わせて上記膨化菓子の一
部をチヨコレートから突出させるようにしたもの
や、プラスチツク等の非可食素材からなる棒を中
心に置きチヨコレートをそのまわりに成形して棒
付アイスキヤンデーのように舐めたりかじつたり
できるようにしたもの等が市場に出回つている。 〔考案が解決しようとする問題点〕 しかしながら、ビスケツト等の膨化菓子とチヨ
コレートとの組合せでは、膨化菓子とチヨコレー
トの結着性が悪いため、商品流通の段階で膨化菓
子部分が脱離しやすいという問題がある。また、
非可食素材とチヨコレートとの組み合せでは、チ
ヨコレート部をかじりとるのが容易でなく喫食し
づらいことや、非可食部分が衛生的でない等の問
題がある。さらに、硬い膨化菓子や非可食素材
と、やはり硬いチヨコレートとを一体化しても、
形状的に斬新なものを得ることはできず、印象が
弱いという問題もある。 この考案は、このような事情に鑑みなされたも
ので、衛生的で手指を汚すことなく喫食でき、し
かも外観が従来のものとは全く異なる斬新な組合
せチヨコレートの提供をその目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 上記の目的を解決するため、この考案の組合せ
チヨコレートは、成形チヨコレート中に可食性紐
の一部が直接埋め込まれ、上記可食性紐の他の部
分が上記成形チヨコレートから露出している組合
せチヨコレートであつて、上記可食性紐が、ゼラ
チンゼリー、ペクチンゼリー、寒天ゼリー、澱粉
ゼリー、プルラン、マンナンからなる群から選ば
れた少なくとも一つを主体とし水分含有量が10〜
15重量%に設定された組成物によつて形成されて
おり、この可食性紐によつて上記成形チヨコレー
トを吊り下げ保持できるようになつているという
構成をとる。 〔作用〕 すなわち、本考案者らは、手指を汚さずに喫食
できる組合せチヨコレートについて、何を、どの
ような形態で組み合わせたら喫食しやすく、商品
としても斬新なものができるかという観点から一
連の研究を行つた。その結果、水分含有量を特定
の範囲に限定したゼラチンゼリー等のゲル組成物
やプルラン等の高粘稠物質によつて形成された可
食性紐を、成形チヨコレートに一部直接埋め込
み、他の部分を露出させるようにすると、上記紐
によつてチヨコレートを吊り下げて手指を汚すこ
となく容易にチヨコレートを喫食できることを見
いだした。また、上記のようにチヨコレートを可
食性紐を吊り下げると、チヨコレート部分がプル
プル揺れるので、プルプル揺れる態様を活かした
キヤラクターをチヨコレートに付与することによ
り、非常に興趣に富む菓子となることを見いだし
この考案に到達した。 つぎに、この考案を実施例にもとづいて詳細に
説明する。 〔実施例〕 第1図は、この考案の一実施例を示した正面図
である。この組合せチヨコレートは、タコを模し
た形状に成形された成形チヨコレート1と、この
成形チヨコレート1にその一部が直接埋め込まれ
他の部分が露出した可食性紐2とからなる。 上記可食性紐2は、つぎのようにして製造し
た。すなわち、まず、下記の原料を混合し、20℃
で30分間放置してゼラチンの膨潤化を行つたのち
80℃まで加熱して全体を溶融させた。そして、こ
の溶融液を型枠に厚み1mmとなるように流し込ん
で5〜10℃の低温でゲルセツトしたのち2mm幅に
カツトした。この紐状体を30℃、湿度40%の条件
下で乾燥し、水分含有量が10〜15重量%となるよ
うにした。この紐状体を長さ5cmになるようにカ
ツトして可食性紐2を得た。なお、水分含有量が
10重量%未満では、得られる可食性紐2に柔軟性
がなく、成形チヨコレート1を吊り下げて揺らす
ことができない。逆に、水分含有量が15重量%を
超えると、可食性紐2のゲル骨格が粗い構造とな
り吊り下げ強度が弱くなるとともに、経時的に劣
化しやすく、不適当である。 <可食性紐の原料> ゼラチン(SN250bloom、新田ゼラチン社製)
100重量部 グリセリン(100%水溶液) 100〃 グラニユー糖 50〃 水飴 50〃 色素(天然色素50%水溶液) 0.5〃 香料(イチゴエツセンス) 3.6〃 精製水 100〃 このようにして得られた可食性紐2を、第2図
に示すように、チヨコレート充填後のブツクタイ
プモールド3のチヨコレート部分の中央にセツト
してモールド3を閉じて接着後、冷却固化して脱
型することにより、目的とする組合せチヨコレー
トを得た。上記モールド3は、内容積が4.5cm3で、
タコを模した形状に充填物を成形できるようにな
つている。このモールド3上に可食性紐2をセツ
トする際、可食性紐2の位置は可食性紐2全体の
60%(全長5cmに対して3cm)がチヨコレート充
填部から外に露出するように設定した。なお、モ
ールド3に充填したチヨコレートは、下記に示す
組成のものである。 <チヨコレートの組成> カカオマス 20重量部 カカオバター 10〃 植物性油脂 10〃 蔗糖 45〃 全脂粉乳 15〃 乳化剤 0.5〃 香料 0.1〃 このようにして得られた組合せチヨコレート
は、可食性紐2の埋め込み部と成形チヨコレート
1が充分な強度で結着しており、また外側に露出
した可食性紐2も充分な強度を有しているため、
可食性紐2を手指で持つて成形チヨコレート1を
吊り下げて揺らしても、可食性紐2が切れたり外
れたりすることがない。したがつて、可食性紐2
の露出部分を手指で持つて振ることによりタコ形
状のチヨコレート部分を宙吊りで動かして楽しむ
ことができる。そして、その状態から成形チヨコ
レート1を口に運んで可食性紐2と一緒に喫食す
ることができるため、通常のチヨコレートのよう
に喫食時に手指が汚れることがない。 第3図は、この考案の他の実施例を示してい
る。この組合せチヨコレートは、上記実施例と同
一の成形チヨコレート1と、表情の異なるタコを
模した成形チヨコレート1aと、イカを模した成
形チヨコレート1bとを、可食性紐2を介して一
体的に連結したものである。この組合せチヨコレ
ートも、上記実施例品と同様にして製造すること
ができる。ただし、第4図に示すように、3種類
のブツクモールド3を直列に配列し、この3者の
チヨコレート充填部分にまたがるように可食性紐
2をセツトするようにする。このようにして得ら
れた組合せチヨコレートも、上記と同様その上端
に露出する可食性紐2を持つて振り動かして楽し
むことができる。手指も汚れない。 なお、上記各実施例において、可食性紐2はゼ
ラチンをベースにしたゼラチンゼリーを用いてい
るが、これに限らず、ペクチンゼリー、寒天ゼリ
ー、澱粉ゼリー、プルラン、マンナン等の各種の
紐状成形物を用いることができる。ただし、これ
らのうち、ゼラチンゼリーであつてグリセリン液
を混合しゲルセツトしたものが特に好適である。
上記ゼラチンゼリーは、ゲル骨格中にグリセリン
液が分散含有されており、通常のゼラチンゼリー
に比べて伸縮性および強度が大きいため、その特
性はゴム弾性体に近い。したがつて、可食性紐2
を手指で持つて成形チヨコレート1を吊り下げ激
しく振り動かしても可食性紐2が成形チヨコレー
ト1から脱離するようなことがなく、充分に楽し
むことができる。 より客観的に可食性紐としての特質を評価する
ために、後記の表の原料を用い13種類の可食性紐
(太さ1mm×1mm、長さ10cm、含水率14%)を作
製した。そして、これらの伸び率、復元性、吊り
下げ強度について、下記の方法により評価した。 <伸び率の評価> 試料の一端を固定し他端を引張つて伸長し、切
断しない範囲での伸び率を調べた。なお、一試料
につき10回測定を行い、その平均値を求めた。 <復元率の評価> 試料を、伸び率を調べる要領で3倍(伸び率
300%)に伸長し、引張りを解除したときに完全
にもとの長さに復元した場合を100%として復元
率を調べた。これについても10回ずつ測定し、そ
の平均値を求めた。 <吊り下げ強度の評価> 試料を5cmに切断したのち、上記実施例に従つ
て第1図に示す組合せチヨコレートを作製した。
そして、露出した可食性紐の一端を把持して成形
チヨコレートを垂直方向に垂らした状態で、1分
間上下に振動させた(振幅3cm、振動数2回/
秒)。この試験を、試料10個に対して行い、可食
性紐が切断したり成形チヨコレートから脱離した
ものが10個のうち何個あつたかを調べた。
【表】 限界寸前まで伸長したのちの復元率を求めた。
上記の表からわかるように、グリセリン液を分
散含有したゼラチンゼリーを用いた可食性紐〜
は伸び率等において良好な結果を示している。
しかし、伸び率を問題にしなければ、ゼラチンゼ
リー以外の素材を用いた可食性紐〜も充分に
成形チヨコレートを吊り下げることができ、この
考案の組合せチヨコレートに用いることができ
る。 また、上記実施例において、成形チヨコレート
は通常の準チヨコレートを用いているが、これに
限定することなく、どのようなタイプのチヨコレ
ートを用いてもよい。 〔考案の効果〕 以上のように、この考案の組合せチヨコレート
は、柔軟性と一定の吊り下げ強度を備えた可食性
紐と成形チヨコレートを組み合わせているため、
可食性紐部分を持つて成形チヨコレート部分を吊
り下げた状態で振り動かして楽しむことができ
る。そして、可食性紐ごと成形チヨコレートを喫
食することができ、手指を汚すことがない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示す正面図、第
2図はその製造工程を示す説明図、第3図はこの
考案の他の実施例を示す正面図、第4図はその製
造工程を示す説明図である。 1……成形チヨコレート、2……可食性紐。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 成形チヨコレート中に可食性紐の一部が直接
    埋め込まれ、上記可食性紐の他の部分が上記成
    形チヨコレートから露出している組合せチヨコ
    レートであつて、上記可食性紐が、ゼラチンゼ
    リー、ペクチンゼリー、寒天ゼリー、澱粉ゼリ
    ー、プルラン、マンナンからなる群から選ばれ
    た少なくとも一つを主体とし水分含有量が10〜
    15重量%に設定された組成物によつて形成され
    ており、この可食性紐によつて成形チヨコレー
    トを吊り下げ保持できるようになつていること
    を特徴とする組合せチヨコレート。 (2) 2個以上の成形チヨコレートが可食性紐によ
    つて一体的に連結されている実用新案登録請求
    の範囲第1項記載の組合せチヨコレート。
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