JPH0567786U - バン型車両の後扉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 (１)扉を２つ折れにして上方に引き上げうる
ようにし、荷物の積み下しに邪魔にならないようにする
こと、(２)上方に引上げられた扉を荷役時にひさしとし
て使用できるようにすること、(３)さらにスイッチ１つ
で開閉操作の可能な車両用扉を提供する。 【構成】 荷箱１の後部開口２の上部枠３に上扉6aが蝶
着され、上扉6aの下端に下扉6bが２つ折れ可能に蝶着さ
れ、上方に２つ折れ状態で開放されるようにした扉６を
有し、該扉６の開閉装置は、基部が上部枠３に枢支され
た油圧シリンダ−９と該油圧シリンダ−９の本体9bの取
付基部側に取付けた固定滑車１４と該油圧シリンダ−９
のロッド9aの先端に取付けた２個の滑車12aと12bよりな
る移動滑車１２と、一端を油圧シリンダ−９の本体9bの
頭部に固定し、移動滑車12a と固定滑車１４及び移動滑
車12b を介し巻掛け、他端を下扉6b側へ固着した索条１
５よりなり、油圧シリンダ９の操作によって開閉するよ
うにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はバン型車両の後扉に関するものである。特に荷箱後方の上部枠から２ つ折れ可能に扉を懸吊し、該扉を油圧シリンダ−と滑車の組合せにより索条で上 方に開放できるようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】

貨物自動車の後扉を上下折畳み可能にしたものは、たとえば実公昭５０−１８ ２５２号公報にみられるように公知である。この折畳み式扉の開閉はワイヤとス プリングを用い、スプリングの弾性でワイヤを巻取ドラムに巻取るように構成し たワイヤ巻取機を下扉の下方位置に設けて行っている。又閉扉は下扉につけた把 手を下方に引張って行うようになっている。 このような構成であると閉扉に人力を要すること、又開扉はスプリング力で行 えるが、巻取ドラムを備えたワイヤ巻取機を設ける必要があり、構成的に複雑と なること、重い扉を人力で操作するので、危険が伴うこと等の問題がある。そこ でこれをボタン操作で開閉でき、しかも構造の簡単な開閉機構が望まれている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的とするところは、(１)扉を２つ折れにして上方に引き上げうるよ うにし、荷物の積み下しに邪魔にならないようにすること、(２)上方に引上げら れた扉を荷役時にひさしとして使用できるようにすること、(３)さらにスイッチ １つで開閉操作の可能な車両用扉を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

荷箱１の後部開口２の上部枠３に上扉6aが蝶着され、上扉6aの下端に下扉6bが ２つ折れ可能に蝶着され、上方に２つ折れ状態で開放されるようにした扉６を有 し、該扉６の開閉装置は、基部が上部枠３に枢支された油圧シリンダ−９と該油 圧シリンダ−９の本体9bの取付基部側に取付けた固定滑車１４と該油圧シリンダ −９のロッド9aの先端に取付けた２個の滑車12aと12bよりなる移動滑車１２と、 一端を油圧シリンダ−９の本体9bの頭部に固定し、移動滑車12a と固定滑車１４ 及び移動滑車12b を介し巻掛け、他端を下扉6b側へ固着し索条１５よりなること を特徴とするものである。

【０００５】

【実施例】

上記構成の好ましい実施例について以下図面を参照して説明する。図１はバン 型車両の斜視図、図２は本考案の開閉機構の説明図である。１はバン型車両の荷 箱、２は後部開口で、上部枠３、下部枠４、側枠５，５で開口を形成している。 ６は２つ折れ可能で上部枠３に蝶着された上扉6aと下扉6bとからなる扉で、上扉 6aの端部が前記上部枠３に蝶番８で取付けられている。 ９は油圧シリンダ−（図２）で油圧シリンダ−９の基部が前記上部枠３の段部 １０に枢支ピン１１で枢支されている。油圧シリンダ−９の本体9bの取付基部に はピン１１にて固定滑車１４が取り付けられている。又ロッド9aの先端には移動 滑車１２が取り付けられている。索条１５はその一端15b が前記下扉6bに、他端 15a はシリンダ−９の頭部に取付けられて、図３に示すように索条１５は下扉6b 、移動滑車12a、固定滑車１４、移動滑車12b、油圧シリンダの本体9bと巻掛けら れている。

【０００６】 さて、本考案の扉開閉装置を使用して、図４の如き軌跡で開閉がおこなわれる 。即ち、図２で実線の如く上方に開放された扉６を閉めるには、油圧シリンダ− ９のロッド9aを縮める。すると滑車１２(12a，12b)も後退する。すると、下扉6b への固定端15b と滑車１２との距離が徐々に大となり、上扉6aと下扉6bとの折れ 角度が拡開されながら下扉6bは徐々に下降する。それにつれて上扉6aも下方に下 降する。逆に開放時はシリンダ−９のロッド9aを伸ばせば、索条１５によって索 条１５の下扉6bとの固定端15b を介して下扉6bが引上げられるので、これとヒン ジで係合している上扉6aも引上げられる。

【０００７】

【効果】 以上本考案によれば、扉が上方に２つ折りに折りたゝまれて引きあげられるの で荷物の積み下しの邪魔にならず便利である。又上方に折たゝまれた扉はひさし として利用できるので雨天の荷役作業に好適である。又さらに開閉機構の構造が 簡単で操作も油圧駆動源のスイッチ操作１つでできるので操作性に優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を備えたバン型車両の後部斜視図。

【図２】本考案に係る後扉開閉装置。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ矢視図で油圧シリンダ−
と索条の関係を示す詳細図。

【図４】後扉の閉扉作動態様の説明図。

【符号の説明】

１ 荷箱 ２ 後部開口 ３ 上部枠 ４ 下部枠 ５ 側枠 ６ 扉 6a 上扉 6b 下扉 ８ 蝶番 ９ 油圧シリンダ− 9a ロッド 10 段部 11 枢支ピン 12(12a，12b) 移動
滑車 13 軸 14 固定滑車 15 索条 15a，15b 索条の固
定端

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 荷箱(１)の後部開口(２)の上部枠(３)に
   上扉(6a)が蝶着され、上扉(6a)の下端に下扉(6b)が２つ
   折れ可能に蝶着され、上方に２つ折れ状態で開放される
   ようにした扉(６)を有し、該扉(６)の開閉装置は、基部
   が上部枠(３)に枢支された油圧シリンダ−(９)と該油圧
   シリンダ−(９)の本体(9b)の取付基部側に取付けた固定
   滑車(14)と該油圧シリンダ−(９)のロッド(9a)の先端に
   取付けた２個の滑車(12aと12b)よりなる移動滑車(12)
   と、一端を油圧シリンダ−(９)の本体(9b)の頭部に固定
   し、移動滑車(12a)と固定滑車(14)及び移動滑車(12b)を
   介し巻掛け、他端を下扉(6b)側へ固着した索条(15)より
   なることを特徴とするバン型車両の後扉。