JPH056685A - 読出専用半導体記憶装置 - Google Patents

読出専用半導体記憶装置

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JPH056685A
JPH056685A JP3198001A JP19800191A JPH056685A JP H056685 A JPH056685 A JP H056685A JP 3198001 A JP3198001 A JP 3198001A JP 19800191 A JP19800191 A JP 19800191A JP H056685 A JPH056685 A JP H056685A
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rom
line
memory
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紳一 浦本
Tetsuya Matsumura
哲哉 松村
Masahiko Yoshimoto
雅彦 吉本
Kazuya Ishihara
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小占有面積のROMを提供する。 【構成】 ROMメモリセルMCは、メモリセルトラン
ジスタ1と、複数の基準電位伝達線4、5a、5bを含
む。メモリセルトランジスタのソース端子と基準電位伝
達線との接続状態に応じてメモリセルMCの記憶情報が
決定される。基準電位伝達線4、5a、5bには基準電
位発生回路50からの基準電位が伝達される。この基準
電位伝達線はビット線3と平行に配置される。 【効果】 基準電位伝達線4、5a、5bの基準電位を
可変とすることにより、メモリセルMCの記憶するデー
タを可変とすることができ1個のメモリセルを複数のア
ドレスのデータを格納することが可能となり、ROMセ
ルの個数を低減することができ、小占有面積のROMを
得ることができる。またビット線3と基準電位伝達線
4、5a、5bとを平行に配置することにより、基準電
位伝達線へは1個のメモリセルを介して電流の充放電が
行なわれるため、基準電位伝達線の電位変動を防止する
ことができ、高速かつ確実なデータの読出しが行なえ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は読出専用半導体記憶装
置に関し、特に、ディジタル信号処理用途に用いられる
読出専用半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体記憶装置の1つに、一定のプログ
ラムまたはデータなどの情報を記憶する読出専用半導体
記憶装置(リード・オンリ・メモリ、以下、ROMと称
す)と呼ばれるものがあり、このROMは種々の用途に
広く用いられている。
【0003】ディジタル信号処理用途においても、係数
の保持手段またはテーブル・ルック・アップ方式の演算
を行なうための記憶手段などとしてこのROMは用いら
れる。ここで、テーブル・ルック・アップ方式の演算と
は、入力に対応する演算結果をテーブル状に予め記憶し
ておき、入力が与えられたとき対応の演算結果をこのテ
ーブル内から検索して出力する方式である。ROM内に
テーブルが記憶されている場合、入力がアドレスとして
用いられ、この各アドレスに対応して演算結果が格納さ
れている。
【0004】ディジタル信号処理専用の集積回路装置に
おいてはROMはこの集積回路装置内に組込まれる。こ
のような信号処理用途にROMが用いられる最大の理由
は、1個のメモリセルが1個のトランジスタで構成され
るため、同一容量のデータを記憶する場合、他の記憶装
置たとえばSRAM(スタティック・ランダム・アクセ
ス・メモリ)などと比べてそのハードウェアが小規模と
なることである。すなわち、ROMは安価でありまたそ
の占有面積が比較的小さいために、このような用途によ
く用いられる。
【0005】第32図はROMの一般的な構成を概略的
に示す図である。第32図において、ROMは、情報を
記憶するためのメモリセルが行および列からなるマトリ
クス状に配列されたメモリセルアレイ6を含む。メモリ
セルアレイ6から所望のメモリセルを選択するために、
アドレスバッファ7およびアドレスデコーダ8が設けら
れる。アドレスバッファ7は外部から与えられるアドレ
ス入力を受け、内部アドレスを発生する。アドレスデコ
ーダ8は、このアドレスバッファ7からの内部アドレス
をデコードし、メモリセルアレイ6の対応するメモリセ
ルを選択する。
【0006】アドレス入力は、メモリセルアレイ6の行
および列をそれぞれ指定する行アドレスおよび列アドレ
スを含んでもよく、また行アドレスのみを含んでもよ
い。メモリセルアレイ6の1行が1ワードで構成される
場合のように1行のメモリセルデータが同時に読出され
るROMの場合、列アドレスは不要である。したがっ
て、この場合アドレス入力は行アドレスのみを含む。1
行が1頁であり複数ワードを含むROMの場合、1行の
メモリセルから所望のメモリセルのデータを読出す必要
があり、この場合行アドレスおよび列アドレス両者が必
要とされる。したがって、アドレスデコーダ8も、その
ROMの構成により、行デコーダのみの場合ならびに行
デコーダおよび列デコーダ両者を含む場合とがある。第
32図に示すROMは、上述の両方の場合を含むように
一般的に示される。
【0007】このROMはさらに、外部からの制御信号
CE,OEに応答して内部制御信号AT,AT′,φp
およびOE等を発生する制御信号発生回路10と、内部
制御信号OEに応答して活性化され、選択されたメモリ
セルのデータを出力データとしてROM外部へ出力する
出力回路9と、ROMのスタンバイ時等においてメモリ
セルアレイ6内のビット線(内部データ伝達線であり、
これについては後述する)をたとえば電源電位Vccレ
ベルの所定の基準電位にプリチャージするプリチャージ
回路41を含む。
【0008】内部制御信号ATは、アドレスバッファ7
におけるアドレス入力を取込み内部アドレスを発生する
タイミングを与える。内部制御信号AT′はアドレスデ
コーダ8におけるアドレスデコードのタイミングを与え
る。出力回路9はメモリセルアレイ6の選択メモリセル
のデータを増幅する増幅器およびこの増幅器出力をバッ
ファ処理して出力データを導出する出力バッファを含
む。この内部制御信号OEはこの出力回路9を活性化す
るタイミングを規定する。
【0009】プリチャージ回路41は内部制御信号φp
に応答して活性化される。外部からの制御信号CEはこ
のROMをイネーブル状態に設定するための制御信号で
ある。制御信号OEはこのROMのデータ出力タイミン
グを与える制御信号である。プリチャージ信号φpは通
常、制御信号CEが不活性状態にあるときに活性状態と
される。
【0010】第33図は第32図に示すROMのメモリ
セルの構造を示す図である。第33図においてROMメ
モリセルMCは、1個のMOSトランジスタ(絶縁ゲー
ト型電界効果トランジスタ)1を含む。このMOSトラ
ンジスタ1は、そのゲートがワード線2に接続され、そ
のソースがたとえば接地電位である基準電位Vssを与
える基準電位線4に接続される。MOSトランジスタ1
のドレインはこのメモリセルMCの記憶データに応じて
ビット線3へ接続または非接続とされる。この第33図
において破線の丸印で囲んだ領域16の接続/非接続は
トランジスタ製造工程において配線をマスクするかしな
いかにより設定される。このビット線3の一方端には、
プリチャージ信号φpに応答してビット線3をたとえば
動作電源電位である第2の基準電位Vccに接続するプ
リチャージトランジスタ15が設けられる。次にこの第
32図および第33図に示すROMの動作をその動作波
形図である第34図を参照して説明する。
【0011】まず制御信号CEが“H”にあり、ROM
がディスエーブル状態のスタンバイ状態にある場合、プ
リチャージ信号φpは“H”レベルにある。したがって
プリチャージトランジスタ15はON状態であり、ビッ
ト線3は電源電位Vccレベルの“H”にプリチャージ
されている。
【0012】制御信号CEが“L”へ立下がるとこのR
OMはイネーブル状態となり、メモリサイクルが始ま
る。この制御信号CEの立下がりに応答して、アドレス
バッファ7へ与えられたアドレスがそこへ取込まれ、内
部アドレスが発生される。この内部アドレスを発生する
タイミングは制御信号ATにより規定される。アドレス
デコーダ8はまたこのアドレスバッファ7からの内部ア
ドレスをデコードし、選択されたワード線上へ行選択信
号WLを伝達する。アドレスデコーダ8におけるデコー
ドタイミングは内部制御信号AT′により規定される。
選択ワード線上に行選択信号WLが伝達され、その電位
が“H”へ上昇すると、このワード線に接続されるメモ
リセルMCのトランジスタ1がON状態となる。
【0013】いま第33図においてトランジスタ1のド
レインが領域16を介してビット線3に接続されている
場合を考える。この場合、ビット線3のプリチャージ電
荷はON状態のトランジスタ1を介して基準電位Vss
へと放電され、このビット線3の電位が下降する。
【0014】一方、このトランジスタ1とビット線3と
の間の領域16に配線が形成されていない場合、トラン
ジスタ1とビット線3との間に電荷の放電経路は存在し
ないため、ビット線3はプリチャージされた電位を保持
する。このビット線3上の電位は出力回路9に含まれる
増幅器により検知・増幅される。
【0015】次いで制御信号OEが“L”へ立下がると
出力回路9の活性化が行なわれ、選択されたメモリセル
のデータが出力データDとして出力される。ここで信号
OEが“H”の場合、この出力データDはハイインピー
ダンス状態になる。また、出力信号OEが“L”へ立下
がったとき、出力データDが最初無効であり、所定時間
経過後有効データとなるのは、この信号OE立下がり時
点における出力データDの値が選択メモリセルデータで
あるか否か、不明であるためである。
【0016】この第34図に示す動作波形図において
は、第33図に示す領域16が切断されており、ビット
線3がプリチャージ電位を保持する場合にメモリセルM
Cがデータ“1”を保持しており、この領域16が接続
状態にあり、ビット線3の電位が低下する場合がデータ
“0”を保持する状態に対応している場合が一例として
示される。
【0017】1つのメモリサイクルが完了すると、制御
信号CEは“H”に立上がる。この制御信号CEは、プ
リチャージ時間Tbが経過しなければ次に再び“L”へ
立下がることはできない。この時間Tbは、ビット線3
を電源電位Vccレベルにプリチャージするのに必要と
される時間である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとくROM
は、簡単なメモリセル構造およびその高集積性ゆえに広
く一般に、変更する必要のないデータおよびプログラム
等を記憶するために用いられている。しかしながら、R
OMは1メモリセルが1トランジスタであるため、その
記憶容量に等しい数のトランジスタを必要とする。い
ま、第35図に8ワード×1ビットのROMの構成を示
す。
【0019】第35図において、8本のワード線12
e,12f,12g,12h,12i,12j,12k
および12lとビット線3とのそれぞれの交点にメモリ
セルトランジスタ11e,11f,11g,11h,1
1i,11j,11kおよび11lが設けられる。
【0020】メモリトランジスタ11e,11g,11
i,11jはそのドレインが領域16を介してビット線
3に接続される。メモリトランジスタ11f,11h,
11kおよび11lのドレインは配線領域16において
ビット線と切離されている。メモリトランジスタ11e
〜11lそれぞれのソースはたとえば接地電位である基
準電位(以下、単に接地電位と称す)線4に接続され、
それぞれのゲートは対応のワード線に接続されている。
【0021】これらのメモリセルを指定するためのアド
レス入力は、外部から与えられ、アドレスデコーダ8
(第32図参照)でデコードされ、対応のワード線に行
選択信号WLが伝達される。この場合、ワード線12e
〜12lのいずれかへ行選択信号WLが伝達される。い
ま、ワード線12e〜12lがアドレス1〜アドレス8
にそれぞれ対応するものとする。
【0022】このような8ワード×1ビットのROMの
場合の、アドレス入力とワード線上の電位と選択される
メモリセルトランジスタ(ON状態のトランジスタ)と
そのときに読出されるデータの関係を一覧にして第36
図に示す。
【0023】たとえばアドレス入力がアドレス1の場
合、ワード線12eが選択され、その電位が“H”に立
上がり、メモリセルトランジスタ11eがON状態とな
る。このメモリセルトランジスタ11eはそのドレイン
がビット線3に接続されているため、ビット線3の電位
は“L”に立下がり、読出されるデータは“0”とな
る。以下、同様に、アドレス入力に応じて対応のワード
線の電位が立上がり、各メモリセルトランジスタが導通
状態となり、そのドレインの接続状態に応じて読出され
るデータが決定される。
【0024】上述のように、8ワード×1ビットのRO
Mのメモリセルアレイを構成するためには、各メモリセ
ルに対し1個のトランジスタすなわち8個のトランジス
タを必要とする。一般に、Nワード×MビットのROM
を構成する場合、そのメモリセルアレイ内にはN×M個
のトランジスタが必要となる。したがって、ROMが大
容量化されるにつれ、トランジスタの数も多くなり、そ
の占有面積が大きくなるという問題が生じる。また、ア
レイ面積が限られている場合、十分な面積のメモリセル
トランジスタ形成領域を確保するのが困難となり信頼性
の高いメモリセルトランジスタを得ることができなくな
る。
【0025】また、このようなROMがディジタル信号
処理用途に用いられる場合、その処理内容に応じてRO
Mを切換えるいわゆるバンク構成が採られることが多
い。
【0026】たとえば第37図は、テーブル・ルック・
アップ方式の演算を実現するROM構成を概略的に示す
図である。第37図において、それぞれの動作モードに
応じた係数の組を記憶する第1のROM31aおよび第
2のROM31bが設けられる。この第1および第2の
ROMのいずれか一方をその動作モードすなわち処理内
容に応じて選択するために動作モード指定信号SAが各
ROM31aおよび31bの選択入力SEへ与えられ
る。
【0027】ROM31aは入力xに対する出力結果a
・xを格納しており、一方ROM31bは入力xに対す
る出力b・xを格納している。この入力xはROM31
aおよび31bのそれぞれアドレス入力として与えられ
る。このようなROMバンク構成の場合、動作モード指
定信号SAがROM31aを選択している場合、入力x
に対し出力z=a・xが得られる。
【0028】動作モード指定信号SAがROM31bを
選択している場合、入力xに対する出力z=b・xが得
られる。このようなバンク構成の一例としては、たとえ
ば一方のROMは入力xを2倍し、他方のROMは入力
xを2で割った結果を出力する場合などが考えられる。
【0029】このようなバンク構成を取り、動作モード
に応じてバンクを切換える場合、ROMを複数個必要と
し、このためディジタル信号処理専用集積回路装置内に
このようなROMを組込む場合、その占有面積が大きく
なるという問題が生じる。この場合、入力xと動作モー
ド指定信号SAとを組合わせたものをアドレスとして用
い、1個のROMのみで構成することも可能であるが、
この場合においても1個のROMの記憶容量には第37
図に示すROMの2個分の記憶容量が必要となり、その
規模が大きくなる。
【0030】またさらに、ディジタル信号処理用途の典
型的な例としては画像処理用途がある。このような画像
処理分野においては、直交変換、サンプリング周波数の
変換等が頻繁に行なわれる。たとえば離散フーリエ変換
においてはフーリエ変換、逆フーリエ変換、バタフライ
演算を行なうための行列置換などを行なうための係数が
それぞれ別々のROMに格納される。
【0031】第38図はこのような画像処理専用半導体
集積回路装置におけるマトリクス演算回路部の構成を概
略的に示す図である。この第38図に示す信号処理用集
積回路装置の構成は、たとえば日経エレクトロニクス、
1990年2月5日号(第492号)の第174頁ない
し第175頁に示されている。第38図においては二次
元の離散コサイン変換の回路構成の一部が示されてお
り、この装置は、マトリクス演算回路33と、各々が予
め定められた係数の組を格納するROM32a,32
b,32cおよび32dを含む。
【0032】このROM32aないし32dのいずれか
1つを選択状態とするために、外部から与えられる動作
モード指定信号SB(2ビット)が各ROM32a〜3
2dの選択入力SEへ与えられる。
【0033】マトリクス演算回路33は、予め定められ
たn行m列(たとえば8行8列)の画素を1つの単位と
して変換処理を行なう。すなわち画素xi j の1つの単
位ブロックを与えられたとき、マトリクス演算回路はこ
のROM32a〜32dのいずれかからの係数をこの与
えられた入力xi j に乗算し、その乗算結果を順次累算
して出力Σai j ・xi j を出力する。ここでai j
選択されたROMから出力される係数である。
【0034】この第38図に示すような構成の場合、そ
の動作モードに応じて1つの係数ROMが選択され、演
算回路33において入力xi j と予め定められた演算が
行なわれている。この場合、入力xi j の分解度(構成
ビット数すなわちデータ幅)が増加し、かつ演算回路3
3が扱う単位ブロックの規模が大きくなれば、各ROM
が格納する係数の数も多くなり、かつその係数のデータ
幅も多くなるためROMの容量が増大する。したがっ
て、このようなROMをそれぞれ動作モードに応じて切
換える構成の場合においても複数のROMが必要とさ
れ、ROM部の規模が増大し、高集積化に対する1つの
障害となる。
【0035】ここで、上述の文献において4つの係数R
OMが用いられているのは、離散コサイン変換用係数を
格納するROM,逆コサイン変換を行なうための係数を
格納するためのROM、バタフライ演算を行なうための
行列置換を実行するための係数を格納するためのRO
M、およびこの離散コサイン変換による符号化時におい
て生じたブロックひずみを軽減するためのループ内フィ
ルタ(ローパスフィルタ)として機能させるための係数
を格納するためのROMをサポートするためである。こ
のループ内フィルタとして機能させる場合、マトリクス
演算回路33は1つのディジタルフィルタとして機能す
る。
【0036】また、第39図に示すように、ROMは、
所定のプログラムを格納するプログラムROMとして用
いられることも多い。このプログラムROM35は、通
常、マイクロコード化されたプログラムを格納してお
り、CPU36が所定の処理プログラムを外部記憶装置
にアクセスすることなく高速で実行することが可能にな
るという利点を有している。制御分野等においては、こ
のようなCPU36およびプログラムROM35が制御
回路として用いられる場合、ワンチップのマイクロコン
ピュータとして用いられる場合が多く、このプログラム
ROM35に格納される処理プログラムの規模が大きく
なれば、応じてプログラムROM35の規模も大きくな
り、このような制御回路をワンチップでコンパクトに構
成することができなくなる。
【0037】ある制御システムにおいて、A点における
状態変数とB点における状態変数B両者が所定の条件を
満たす場合にのみこのシステムは正常であると判定する
ような制御装置を考える。今、入力xがA点におけるあ
る状態変数を表わし、入力yがB点におけるある状態変
数を示すとする。制御システムは、この入力xおよびy
に同じ係数aを乗算し、得られた結果axおよびayを
所定の基準値pおよびqとそれぞれ比較することによ
り、被制御対象システムの正常/異常を判定する構成を
考える。このような構成の一例を図40に示す。
【0038】図40においては、第1のROM41が入
力xと係数aとの乗算結果axをテーブル形式で格納
し、第2のROM42が入力yと係数aとの乗算結果a
yをテーブル形式で格納する。減算器43は第1のRO
Mからの乗算結果出力axと所定の基準値pとの減算を
行ない、第2の減算器44が第2のROM42からの乗
算結果出力ayと所定の基準値qとの減算を行なう。減
算器45はこの減算器43および44の出力を受け、こ
の両減算器43および44の出力両者が所定値よりも小
さいときのみ被制御対象システムが正常であることを示
す信号を発生する。このようなシステムの一例として
は、入力xおよびyが熱電対からの検出出力であり、係
数“a”がこの熱電対の検出出力を温度に変換する電圧
/温度変換係数であるような場合が考えられる。
【0039】演算回路45は第1の減算器43からの出
力ax−pが第1の所定値(許容誤差)以下であり、ま
た第2の減算器44の出力ay−qが第2の所定値以下
の場合においてのみ正常指示信号を発生する。
【0040】この場合、入力xおよび入力yは同時に処
理する必要があるため、2個のROMすなわち第1のR
OM41および第2のROM42が必要とされる。この
第1および第2のROM41および42は同一の係数を
格納する。第1および第2のROM41および42は同
一の記憶内容を有しているものの、入力xおよび入力y
は別々のものであり、1個のROMへ同時に与えること
はできないためである。したがって、制御システムの構
成としては、その2個のROMを用いる必要があるた
め、コンパクトな構造とすることができず、その占有面
積も大きくなる。
【0041】また、ROMにおいては、データ読出時に
おいてビット線の放電によりデータの“1”および
“0”の読出を行なっている。この場合、1ワードは複
数ビットで構成されるため、複数のビット線において電
荷の放電が行なわれる。この放電電荷は接地電位へと流
れる。このため、この放電電荷により接地電位の上昇な
どが生じ、正確なデータの読出を行なうことができなく
なるような場合も生じる。
【0042】それゆえ、この発明の目的は上述の従来の
ROMの欠点を除去し、同一占有面積で記憶容量を大幅
に増大することのできるROMを提供することである。
【0043】この発明の他の目的は、少ないメモリトラ
ンジスタの数でより多くの記憶容量を実現するROMを
提供することである。
【0044】この発明のさらに他の目的は、1個のメモ
リセルが複数の異なるワードビットを表現することので
きるROMを提供することである。
【0045】この発明のさらに他の目的は、1ワードが
複数ビットで構成されるROMにおいても、確実にデー
タの読出を行なうことのできるROMを提供することで
ある。
【0046】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る読
出専用半導体記憶装置は、少なくとも1本の内部データ
を伝達するためのビット線と、行選択信号を伝達するた
めのワード線と、ビット線とワード線との交点に配設さ
れる各々が情報を記憶するメモリセルとを含む。
【0047】請求項1の発明に係る読出専用半導体記憶
装置はさらに、各々に基準電位が伝達される複数の基準
電位伝達線と、外部からの電位指示信号に応答して基準
電位伝達線の各電位を設定する電位設定手段とを含む。
【0048】メモリセルの各々は、対応のワード線上の
活性状態の行選択信号に応答して上記複数の基準電位伝
達線のいずれか1本を対応のビット線に接続または非接
続するように形成されたメモリセルトランジスタを含
む。
【0049】請求項2の発明にかかる読出専用半導体記
憶装置は、複数の基準電位伝達線とビット線とを平行に
配置したものである。
【0050】
【作用】請求項1の発明に係る読出専用半導体記憶装置
は、その電位が外部からの信号に応答して変更可能にさ
れた複数の基準電位伝達線を有している。メモリセルの
トランジスタは、ワード線選択時におけるビット線とこ
れらの複数の基準電位伝達線との接続態様により情報を
記憶している。
【0051】この複数の基準電位伝達線の電位を外部か
らの電位指示信号に応答して変更することにより、ワー
ド線選択時においてメモリセルトランジスタがビット線
上に伝達する情報を可変とすることができる。したがっ
て、同一メモリセルが選択されても、複数の異なるワー
ドビットを表現することができ、1個のメモリセルが複
数のアドレスに対応する読出専用半導体記憶装置を得る
ことができる。
【0052】請求項2の発明にかかる読出専用半導体記
憶装置においては基準電位伝達線とビット線とが平行に
配置されているため、1つの基準電位伝達線へは1個の
メモリセルを介してビット線電荷の充放電が行なわれる
だけである。このためビット線放電時においても、接地
電位へ流れる電荷量はごくわずかとなり、接地電位線の
電位の上昇を防止することができ、確実なデータの読出
を行なうことができる。
【0053】
【実施例】第2図はこの発明の一実施例であるROMの
全体の構成を概略的に示す図である。第2図において、
ROM100は、第32図に示す従来のROMの構成に
加えて、外部から与えられる電位指示信号Sに応答して
予め定められた基準電位の組を発生し、メモリセルアレ
イ6内に設けられた基準電位伝達線(第2図には示さ
ず)へ伝達する基準電位発生回路50を備える。ここ
で、第2図に示すROMにおいて、従来のROMと対応
する部分には同一の参照番号が付されている。
【0054】この電位指示信号Sは、動作モード指示信
号、バンク選択信号、アドレス信号等のいずれであって
もよい。
【0055】第1図はこの発明の一実施例であるROM
のメモリセルの構造の一例を示す図である。第1図にお
いて、メモリセルMCは、1個のMOSトランジスタ1
と、各々に基準電位が伝達される基準電位伝達線5aお
よび5bを含む。この基準電位伝達線5aおよび5bへ
は、第2図に示す基準電位発生回路50から、外部から
の電位手段信号Sに応答して決められた組合わせの基準
電位が伝達される。
【0056】メモリセルトランジスタ1は、そのドレイ
ンがビット線3に接続され、そのゲートがワード線2に
接続され、そのソースが基準電位伝達線5aおよび5b
ならびに接地線4のいずれかに接続または非接続とされ
る。このメモリセルトランジスタ1のソースと基準電位
伝達線(以下、接地線4を含めて基準電位伝達線と称
す)の接続状態に応じてこのメモリセルMCの記憶情報
が設定される。この基準電位伝達線5aおよび5bへ与
えられる基準電位の組合わせは次の2つの場合が考えら
れる。
【0057】ケース1:第1の基準電位伝達線5aに
“H”、第2の基準電位伝達線5bに“L”の電位が伝
達される。
【0058】ケース2:第1の基準電位伝達線5aに
“L”の電位が伝達され、第2の基準電位伝達線5bに
“H”の電位が伝達される。
【0059】このケース1およびケース2各々の場合に
おけるメモリトランジスタのソースの接続態様とそのと
きの記憶情報との関係を一覧にして第3図に示す。
【0060】次に、第1図ないし第3図を参照してこの
発明の一実施例であるROMのデータ読出動作について
説明する。メモリセルトランジスタ1のソース端子と基
準電位伝達線との接続関係によりメモリセルMCの記憶
情報が決定される。まずケース1の場合について説明す
る。
【0061】まず従来と同様にして、ビット線3を電源
電位Vccの“H”にプリチャージする。このプリチャ
ージ完了後、アドレス入力により、ワード線2が選択さ
れ、この選択ワード線2上へ行選択信号WLが伝達さ
れ、ワード線2の電位が“H”に立上がる。
【0062】いま、第1の基準電位伝達線5aの電位は
“H”、第2の基準電位伝達線5bの電位は“L”に設
定されている。選択ワード線2上の電位に応答してメモ
リセルトランジスタ1が導通状態となれば、そのソース
端子が接地線4または第2の基準電位伝達線5bに接続
されている場合には、ビット線3にプリチャージされた
電荷がメモリセルトランジスタ1を介して放電され、ビ
ット線3の電位が低下し、データ“0”が読出される。
【0063】メモリセルトランジスタ1のソース端子が
第1の基準電位伝達線5aに接続されているかまたは開
放状態(無接続状態)にされていれば、ビット線3にプ
リチャージされた電荷は放電されず、ビット線3はプリ
チャージ電位を維持し、それによりデータ“1”が読出
される。
【0064】次にケース2の場合について説明する。こ
の場合、第1の基準電位伝達線5aの電位は“L”、第
2の基準電位伝達線5bの電位は“H”である。ビット
線3のプリチャージ完了後、ワード線2の電位を“H”
にしてメモリセルトランジスタ1をON状態にする。メ
モリセルトランジスタ1のソース端子が接地線4または
第1の基準電位伝達線5aに接続されている場合には、
ビット線3のプリチャージされた電荷が放電され、デー
タ“0”が読出される。
【0065】メモリセルトランジスタ1のソース端子が
第2の基準電位伝達線5bに接続されているかまたは開
放状態とされている場合、ビット線3のプリチャージ電
位は変化せず、データ“1”が読出される。
【0066】上述のように、この基準電位伝達線5aお
よび5bの基準電位を切換えることにより、1つのメモ
リセルにより2種類のデータを記憶することができる。
【0067】第4図は、第1図に示すメモリセル構造を
用いた8ワード×1ビットのROMのメモリセルアレイ
の構成例を示す図である。第4図において、4本のワー
ド線12a,12b,12cおよび12dとビット線3
との交点にメモリセルトランジスタ11a,11b,1
1cおよび11dがそれぞれ配設される。
【0068】ビット線3と平行に、第1の基準電位伝達
線5a、第2の基準電位伝達線5bおよび接地線4が配
設される。
【0069】メモリセルトランジスタ11aはそのソー
スが接地線4に接続され、そのゲートがワード線12a
に接続され、そのドレインがビット線3に接続される。
メモリセルトランジスタ11bはそのソースが第1の基
準電位伝達線5aに接続され、そのゲートがワード線1
2bに接続され、そのドレインがビット線3に接続され
る。メモリセルトランジスタ11cはそのソースが第2
の基準電位伝達線5bに接続され、そのゲートがワード
線12cに接続され、そのドレインがビット線3に接続
される。メモリセルトランジスタ11dはそのソースが
開放状態(無接続状態)にされ、そのゲートがワード線
12dに接続され、そのドレインがビット線3に接続さ
れる。
【0070】基準電位伝達線5aおよび5bの電位を切
換えることにより、1つのメモリセルは2つのアドレス
の情報を記憶することができる。すなわち、1本のワー
ド線が2つの異なるアドレスに対応する構成が得られ
る。
【0071】第5図は第4図に示すROMの動作を一覧
にして示す図である。第5図に示すように、基準電位伝
達線5aおよび5bの電位をそれぞれ“H”、“L”と
した場合のケースAにおいては、アドレス1ないし4に
対応してそれぞれメモリセルトランジスタ11a〜11
dが選択され、データ“0”、“1”、“0”および
“1”が読出される。
【0072】また、基準電位伝達線5aおよび5bの電
位を切換え、それぞれ“L”、“H”とした場合のケー
スBにおいては、アドレス5ないし8に対応してメモリ
セルトランジスタ11a〜11dがそれぞれ選択され、
データ“0”、“0”、“1”および“1”が読出され
る。
【0073】すなわち、上述の構成により、ワード線1
2aはアドレス1および5に対応し、ワード線12bは
アドレス2および6に対応し、ワード線12cはアドレ
ス3および7に対応し、ワード線12dはアドレス4お
よび8に対応する。
【0074】上述のように、たとえメモリセルトランジ
スタのソース端子の接続先が固定されていても、基準電
位伝達線5aおよび5bの電位を切換えることにより、
1本のワード線を複数のアドレスに対応させることがで
きる。したがって、同一容量のROMであっても、その
メモリセルトランジスタの数を大幅に低減することがで
きる。たとえば、第35図に示す従来の8ワード×1ビ
ット構成のROMと第4図のROMのメモリセルアレイ
を比較した場合、この第4図に示す構成においては、メ
モリセルトランジスタの数は4と従来例に比べて半減さ
れているのが見られる。
【0075】図6は、図2に示すメモリセル構造を用い
て8ワード×4ビット構成のROMを構成したときのメ
モリアレイ配置を示す図である。図6において、4本の
ワード線12a、12b、12c、および12dが4本
のビット線3a、3b、3cおよび3dと交差するよう
に配置される。基準電位伝達線4、5aおよび5bの組
が各ビット線3aないし3dそれぞれに対して設けられ
る。基準電位伝達線4、5aおよび5bはビット線3a
ないし3dと並列に設けられる。基準電位伝達線5aお
よび5bはそれぞれメイン基準線RP1およびRP2と
接続される。メイン基準線RP1およびRP2はワード
線12aないし12dと平行に配置される。このメイン
基準線RP1およびRP2へは基準電位発生回路50か
ら基準電位が伝達される。
【0076】ワード線12aないし12dとビット線3
aとの交点のそれぞれにメモリトランジスタ11aない
し11dが配置される。メモリトランジスタ11aない
し11dの各ゲートは対応のワード線12aないし12
dへそれぞれ接続される。メモリトランジスタ11aの
ソース端子は接地線4に接続される。メモリトランジス
タ11bのソース端子は基準電位伝達線5aに接続され
る。メモリトランジスタ11cのソース端子は基準電位
伝達線5bに接続される。メモリトランジスタ12dの
ソース端子は開放状態とされ、いずれの基準電位伝達線
にも接続されない。
【0077】ワード線12aないし12dとビット線3
bとの各交点にメモリトランジスタ11e、11f、1
1gおよび11hが配置される。メモリトランジスタ1
1e、11fおよび11gの各ソース端子は基準電位伝
達線5a、5bおよび4へそれぞれ接続される。メモリ
トランジスタ11hはそのソース端子が開放状態に設定
される。ワード線12aないし12dとビット線3cと
の各交点にメモリトランジスタ11i、11j、11k
および11lが配置される。メモリトランジスタ11i
のソース端子は開放状態に設定される。メモリトランジ
スタ11j、11kおよび11lの各ソース端子は基準
電位伝達線4、5bおよび5aへそれぞれ接続される。
メモリトランジスタ11iないし11lの各ゲートがそ
れぞれ対応のワード線12aないし12dに接続され
る。
【0078】メモリトランジスタ11m、11n、11
oおよび11pがワード線12aないし12dとビット
線3dとの各交点に配置される。メモリトランジスタ1
1mないし11pの各ゲートは対応のワード線12aな
いし12dに接続される。メモリトランジスタ11mお
よび11nの各ソース端子はそれぞれともに基準電位伝
達線5bに接続される。メモリトランジスタ11oおよ
び11pの各ソースは基準電位伝達線5aに接続され
る。
【0079】ビット線3aないし3dそれぞれに対して
プリチャージトランジスタ15aないし15dが設けら
れる。プリチャージトランジスタ15aないし15dは
ビット線をプリチャージ信号φpに応答してVccレベ
ル(“H”レベル)にプリチャージする。
【0080】図6に示すアレイ配置においては、メイン
基準線RP1およびRP2の各々の電位を切換えること
により、1つのメモリセルに対し、2つの異なるアドレ
スのデータを記憶させることができる。すなわち、図4
に示すアレイ配置の場合と同様に、1本のワード線12
(1本のワード線12aないし12dを総称的に示す)
が2つのアドレスに対応する。
【0081】図7はこの図6に示すRAMの動作を一覧
にして示す図である。以下、図6および図7を参照して
動作について簡単に説明する。
【0082】今、基準電位伝達線5aおよび5bがそれ
ぞれ“H”(Vccレベル)および“L”(接地電位レ
ベル)に設定された場合を考える。
【0083】アドレス1が指定された場合、ワード線1
2aが選択される。このワード線12aに接続されるメ
モリトランジスタ11a、11e、11i、および11
mがオン状態となる。これにより、メモリトランジスタ
11a、11e、11i、および11mが記憶するデー
タ“0”、“1”、“1”、および“0”が対応のビッ
ト線3a、3b、3cおよび3d上へ伝達される。
【0084】アドレス2が指定された場合、ワード線1
2bが選択され、メモリトランジスタ11b、11f、
11i、および11nがオン状態となる。この場合、ビ
ット線3a、3b、3cおよび3d上にはデータ
“1”、“0”、“0”および“0”がそれぞれ伝達さ
れる。
【0085】アドレス3が指定された場合には、ワード
線12cが選択され、メモリトランジスタ11c、11
g、11kおよび11oがそれぞれ記憶するデータ
“0”、“0”、“0”および“1”が各ビット線3
a、3b、3cおよび3d上へ伝達される。
【0086】アドレス4の場合には、ワード線12dが
伝達される。メモリトランジスタ11d、11h、11
lおよび11bがオン状態となり、データ“1”、
“1”、“1”および“1”が各ビット線3a〜3d上
へ伝達される。
【0087】次に、メイン基準線RP1およびRP2へ
基準電位発生回路50から“L”および“H”の電位が
伝達されたケースBの場合を考える。
【0088】アドレス5、6、7および8に対しては、
それぞれワード線12a、12b、12cおよび12d
が選択される。それぞれの場合において、“0,0,
1,1”、“0,1,0,1”、“1,0,1,0”お
よび“1,1,0,0”がビット線3aないし3d上へ
各アドレスに対して伝達される。
【0089】したがって、各ワード線は2つの異なるア
ドレスにより選択状態とされる。たとえば、ワード線1
2aはアドレス1および5が指定された場合に選択され
る。この図6に示す構成を用いることにより、8ワード
×4ビットのアレイ配置を4×4のメモリトランジスタ
11aないし11pを用いて実現することができる。
【0090】図8は図6に示すメモリアレイ配置と電気
的接続が等価な他のアレイ配置を示す。すなわち、図6
に示すメモリアレイ配置においては、各ビット線3(1
本のビット線を代表的に示す)に対して基準電位伝達線
4、5aおよび5bの組が設けられている。
【0091】図8に示す構成においては基準電位伝達線
4、5aおよび5bの組が、隣接する2つのビット線に
接続されるメモリトランジスタに共有される。すなわ
ち、ビット線3aに結合されるメモリトランジスタ11
a、11b、11cおよび11dとビット線3bに接続
されるメモリトランジスタ11e、11f、11gおよ
び11hが一組の基準電位伝達線4、5aおよび5bを
共有する。
【0092】ビット線3cに結合されるメモリトランジ
スタ11iないし11lとビット線3dに結合されるメ
モリトランジスタ11mないし11pが基準電位伝達線
4、5aおよび5bの別の組に結合される。
【0093】この図8に示すアレイ配置においては、図
6に示す場合と同様のデータが読出される。したがって
この動作については図6に示す場合と同様であり、繰返
さない。
【0094】この図8に示す配置に従えば、1組の基準
電位伝達線4、5aおよび5bが2つの隣接ビット線間
に設けられる。したがってこの基準電位伝達線に必要と
される配線面積を大幅に低減することができ、メモリセ
ルアレイ面積を低減することができる。
【0095】この図8に示すアレイ配置において、1組
値の基準電位伝達線4、5aおよび5bのうちの一部、
たとえば接地線4のみが隣接ビット線に結合されるメモ
リセル間で共有される構成が用いられてもよい。
【0096】さらに、この1組の基準電位伝達線4、5
aおよび5bが3本以上のビット線に結合されるメモリ
セルに共有される構成が用いられてもよい。
【0097】第9図は第2図に示す基準電位発生回路5
0の具体的構成の一例を示す図である。第9図におい
て、基準電位発生回路50は、2段の縦続接続されたイ
ンバータIV1およびIV2を含む。インバータIV1
は電位指示信号Sを受ける。インバータIV1の出力が
基準電位伝達線5bへ伝達される。インバータIV2は
インバータIV1の出力を受ける。インバータIV2の
出力が基準電位伝達線5aへ伝達される。この第9図に
構成においては、電位指示信号Sの“H”、“L”に応
じて基準電位伝達線5aおよび5bの電位を設定するこ
とができる。
【0098】第1図に示すメモリセルの構成において
は、基準電位伝達線が3本設けられた場合が示されてい
る。しかしながら、この構成に代えて基準電位伝達線を
4本設け、メモリセルトランジスタのソース端子がこの
4本の基準電位伝達線のいずれかに必ず接続されるよう
に構成することもできる。
【0099】第10図はこの発明の他の実施例であるR
OMメモリセルの構造の一例を示す図である。この第1
0図においては、3本の基準電位伝達線4,5aおよび
5bに加えて、さらにたとえば動作電源電圧である基準
電位Vccを伝達する第4の基準電位伝達線(電源線)
20が追加される。
【0100】メモリセルトランジスタ1のソース端子が
この基準電位伝達線4,5a,5bおよび20のいずれ
に接続されるかによりこのメモリセルの記憶データが設
定される。この場合、メモリセルトランジスタ1のソー
ス端子は必ずこれらの4本の基準電位伝達線4,5a,
5bおよび20のいずれかに接続される。接地線4へは
常に“L”の電位が伝達され、電源線20には、常に
“H”の電位が伝達される。第1および第2の基準電位
伝達線5aおよび5bの電位は電位指示信号Sに応答し
て“H”および“L”のいずれかになる。
【0101】この第10図に示すメモリセルの動作につ
いて簡単に説明する。いま、メモリセルトランジスタ1
のソース端子が電源線20に接続されている場合を考え
る。この場合、基準電位伝達線5aおよび5bの電位に
かかわらず、メモリセルトランジスタ1が選択状態とな
った場合、ビット線3の電位は変化せずプリチャージ電
位“H”を維持するため、このメモリセルトランジスタ
1からはデータ“1”が読出される。このメモリセルト
ランジスタ1のソース端子が他の基準電位伝達線4,5
aおよび5bのいずれかに接続されている場合は、第1
図に示すメモリセル構造と同様の動作が行なわれる。こ
の第10図に示すメモリセルの動作を一覧にして第11
図に示す。
【0102】この第11図および第3図を比較すれば明
らかなように、第1図に示すメモリセル構造と第10図
に示すメモリセル構造とは同等の動作を実行しているの
が見られる。
【0103】この第11図に示すメモリセル構造におい
ては、いずれの接続状態においてもビット線3を充放電
することができるため、ビット線3のプリチャージを行
なわなくてもデータの読出しを行なうことができるRO
Mを得ることができる。したがって、プリチャージ回路
41を設ける必要がなく、またこのビット線プリチャー
ジに必要とされる時間Tb(第34図参照)を考慮する
必要がなくなり、小占有面積で高速動作のROMを得る
ことができる。
【0104】また、この第10図に示すROMメモリセ
ル構成においては、ビット線3を電源電位Vccにプリ
チャージせず、図12に示すように、たとえばVcc/
2の中間電位にプリチャージするようなビット線3のプ
リチャージを行なう場合においても、そのデータ読出時
におけるビット線の充放電は中間電位から“H”または
“L”へ行なわれるため、この充放電に要する時間を従
来装置に比べて短縮することができ、かつそのときに流
れる消費電流も低減することができ、高速かつ低消費電
流のROMを得ることができる。
【0105】図12においては、Vcc/2発生回路5
00が各ビット線をVcc/2の電位レベルにプリチャ
ージするために設けられる。このVcc/2発生回路5
00は各ビット線3に対し共通に設けられる。DRAM
(ダイナミックランダム・アクセス・メモリ)分野にお
いては、このようなVcc/2発生回路は知られてお
り、各ビット線対をVcc/2の電位レベルにプリチャ
ージするために広く用いられている。したがってこのよ
うなVcc/2発生回路を利用することができる。
【0106】上述の実施例においては、3本または4本
の基準電位伝達線を用いて、1トランジスタ型メモリセ
ルにおいて4つの状態の表現を可能にしている。この構
成においては、1つのメモリセルが従来のメモリセル2
個の機能を果たしていることになる。したがって、1つ
のROMを用いて2バンクを実現することができ、また
同一数のメモリセルトランジスタを用いて従来のROM
の2倍の容量のROMを実現することができる。
【0107】この上述の構成はさらに1つのメモリセル
が従来のメモリセルN個の機能を実現する構成に拡張す
ることができる。1つのメモリセルがN個のメモリセル
の状態を表現するためには、各状態は“0”および
“1”の2状態をとることができるため、合計2N の状
態の表現を必要とする。したがって、接地線を含んで基
準電位伝達線として2N −1本または電源線および接地
線両者を含む基準電位伝達線として2N 本の基準電位伝
達線を設ければよい。
【0108】第13図はこの1つのROMを用いて3個
のバンクA,BおよびCを実現する場合に1つのメモリ
セルが記憶し得るデータを一覧にして示す図である。こ
の第13図に示されるように、バンクがA,BおよびC
と3つある場合、1つのメモリセルが表現するデータと
しては8通り(23 )考えられる。したがって、この場
合第14図に示すように、基準電位伝達線として7本5
5a,55b、56a,56b、57a,57bおよび
58を設ける。メモリセルの記憶データはメモリトラン
ジスタ1のソースの接続状態により決定される。この第
14図に示すメモリセル構造の場合、2本の基準電位伝
達線が対をなして制御される。
【0109】基準電位伝達線55aおよび55bがバン
クAを表現するために用いられ、基準電位伝達線56a
および56bはバンクBを表現するために用いられ、基
準電位伝達線57aおよび57bはバンクCを表現する
ために用いられる。
【0110】この場合バンクA,BおよびCそれぞれに
対応して各基準電位伝達信号線対の電位が他のバンクを
表現する基準電位伝達線対の信号電位と逆の状態に設定
される。この第14図に示すメモリセル構造の動作を一
覧にして第15図に示す。第11図に示すように、選択
されたバンクに対応する基準電位伝達線対の電位のみを
残りのバンクに対応する基準電位伝達線の組と逆にす
る。たとえば、バンクAが指定された場合基準電位伝達
線55aおよび55bの電位がそれぞれ“L”および
“H”とされ、残りの基準電位伝達線56a,56b、
57aおよび57bはそれぞれ“H”、“L”、“H”
および“L”に設定される。この第15図に一覧にして
示す表から明らかなように、3つのバンクA,Bおよび
Cに対応したデータを記憶するメモリセルが第14図に
示すメモリセル構造により得られる。
【0111】この1つのメモリセルにおいて3つのバン
ク個々のデータを表現する場合の基準電位発生回路50
の具体的構成の一例を第16図に示す。
【0112】第16図において、基準電位発生回路50
は、ゲート回路G1,G2およびG3と、インバータI
V11、IV12およびIV13を含む。バンクA、B
およびCのいずれかを設定するために、電位指定信号と
して2ビットのバンク選択信号S0,S1が用いられ
る。
【0113】ゲート回路G1は信号S0およびS1を受
ける。インバータIV11はゲート回路G1出力を受け
る。ゲート回路G1出力は基準電位伝達線55aへ伝達
され、インバータIV11の出力は基準電位伝達線55
bへ伝達される。ゲート回路G1は信号S0およびS1
がともに“H”のとき“L”の信号を出力する。
【0114】ゲート回路G2は信号S0をその真入力に
受け、信号S1をその偽入力に受ける。インバータIV
12はゲート回路G2出力を受ける。ゲート回路G2の
出力は基準電位伝達線56a上へ伝達され、インバータ
IV12の出力が基準電位伝達線56bへ伝達される。
ゲート回路G2は信号S0が“H”でありかつ信号S1
が“L”のときに“L”の信号を出力する。
【0115】ゲート回路G3はその偽入力に信号S0を
受け、その真入力に信号S1を受ける。インバータIV
13はゲート回路G3の出力を受ける。ゲート回路G3
の出力が基準電位伝達線57a上へ伝達され、インバー
タIV13の出力が基準電位伝達線57b上へ伝達され
る。ゲート回路G3は信号S0が“L”でありかつ信号
S1が“H”のときに“L”の信号を出力する。
【0116】この第16図に示す基準電位発生回路50
は実質的にデコーダであり、そのデコード動作を第17
図に一覧にして示す。第17図に示すように、信号S
0,S1がともに“1”であればバンクAが指定され、
“1”,“0”であればバンクBが指定され、また
“0”,“1”であればバンクCが指定される。この第
17図においてデータ“1”,“0”を電位“H”,
“L”へそれぞれ対応させれば、信号S1,S0により
選択バンクを指定することができる。この第17図に示
す信号S1,S0の組合わせにおいては、両者がともに
“0”の場合、ゲート回路G1〜G3の出力はすべて
“H”となる。この場合は対応するバンクがないため、
未使用状態とされるかスタンバイ状態設定に用いられ
る。
【0117】この第13図ないし第17図においては電
位指定信号としてバンク選択信号を用いているが、この
バンク選択信号の代わりに、たとえば第37図および第
38図に示すようにその動作モードに応じてROMを切
換えるROM選択信号SA,SBを用いてもよい。ま
た、さらに第39図に示すようなプログラムROMにお
いて、このROMが通常動作時におけるプログラムとた
とえば割込み処理またはテスト動作時のテスト用プログ
ラムを記憶しており、この動作モードに応じてプログラ
ムを切換える場合、その動作モード指示信号を電位設定
信号S(S0,S1)として用いてもよい。
【0118】さらに上記実施例においては、1つのRO
Mで複数のROMを表現する構成を示している。しかし
ながら、これに代えて第18図に示す構成を実現するこ
ともできる。
【0119】第18図において、メモリセルアレイ60
aはアドレス0ないしmを有しており、各アドレスが1
本のワード線に対応している場合を考える。この場合、
アドレス0〜n−1は最上位アドレスビットXMが
“0”のアドレスに対応し、アドレスn〜mは最上位ア
ドレスビットXMが“1”のアドレスに対応する場合を
考える。この場合、この最上位アドレスビットXMを電
位指定信号として基準電位発生回路50へ与えれば、第
18図(b)に示すように、メモリセルアレイ60bの
ワード線の本数を半減することができる。このアドレス
ビットXMのビット数を増大すれば、メモリセルアレイ
内のメモリトランジスタの数をさらに低減することがで
きる。また、この最上位アドレスビットXMを用いる代
わりに最下位ビットを用いれば、偶数アドレスと奇数ア
ドレスとで基準電位を切換える構成も得ることができ
る。
【0120】メモリセルトランジスタの開放状態は領域
16を切断状態(無配線)状態として実現してもよい。
またメモリセルトランジスタ1の構造は任意である。
【0121】上述の実施例の構成においては、基準電位
伝達線4、5aおよび5bはビット線3と並列に設けら
れている。以下に、このような基準電位伝達線とビット
線とを平行に配置することにより得られる技術的効果に
ついて説明する。
【0122】図19は従来のROMのメモリセルのレイ
アウトを概略的に示す図であり、図20はこの図19の
線A−A′に沿った断面構造を示す図である。この従来
のROMセル構造においては、1本のワード線に対して
は1つのアドレスしか割当てられない場合の構成が示さ
れる。
【0123】図19において、ワード線2gおよび2h
が不純物拡散領域4と平行に設けられる。この不純物拡
散領域4は、ワード線2gおよび2hに接続されるメモ
リトランジスタのそれぞれのソース領域を共通接続する
共通ソース領域となる。ビット線3iおよび3jはワー
ド線2gおよび2h、ならびに不純物拡散領域4と交差
する方向に配置される。
【0124】ワード線2gおよび2hの下部にメモリト
ランジスタのチャネル領域が形成される。チャネル領域
は対応のワード線上に“H”の電位が伝達されたときに
チャネルが形成されるという条件が満足される限り、不
純物拡散領域で形成されてもよい。不純物拡散領域3a
iはコンタクトホール300iを介してビット線3iと
接続される。ビット線3iは金属配線層により形成され
る。不純物拡散領域3bjは別のビット線3jへコンタ
クトホール300jを介して接続される。不純物拡散領
域3ai、3bi、3ajおよび3bjは各メモリトラ
ンジスタのドレイン領域を与える。
【0125】図20を参照して、メモリトランジスタは
コンタクトホール300iを介してビット線3iに接続
される不純物拡散領域3aiと、ゲート電極としてのワ
ード線2hと、ソース領域としての不純物拡散領域4を
含む。別のメモリトランジスタは、ソースとしての不純
物拡散領域4と、ゲートとしてのワード2jと、ドレイ
ン領域としての不純物拡散領域3biを含む。この不純
物拡散領域3biはビット線3iには接続されない。不
純物拡散領域4へは接地電位が伝達される。
【0126】動作時において、ワード線2hが選択され
た場合このワード線2hに接続される各メモリトランジ
スタにおいてチャネルが形成される。
【0127】ビット線3iにプリチャージされた電荷は
コンタクトホール300iおよびチャネルを介して不純
物拡散領域4へ放電され、一方ビット線3jにプリチャ
ージされた電荷は不純物拡散領域へは放電されない。な
ぜならば不純物拡散領域3ajにおいてはビット線との
接続をとるためのコンタクトホールは設けられていない
ためである。
【0128】上述のような配置を用いると以下のような
問題が生じる。1本のワード線には複数のメモリトラン
ジスタが図21に示すように接続される。図21におい
ては、1本のワード線WLに8個のメモリトランジスタ
M1ないしM8が接続された場合が示される。各メモリ
トランジスタM1ないしM8と対応のビット線BL1な
いしBL8)との接続はその各メモリトランジスタM1
ないしM8の記憶データにより決定される。
【0129】不純物拡散領域4は接地線GNDLを構成
しており、比較的大きな抵抗を備えている。このため接
地線GNDLには抵抗rが分布することになる。もし図
21に示す構成において、ワード線WLが選択されデー
タ読出が行なわれる場合、データ“0”を記憶するメモ
リセルに接続されるビット線にプリチャージされた電荷
はこれらのメモリセルトランジスタを介して接地線GN
DLへ放電される。この結果、大量の電流が過渡的に接
地線GNDLを介して接地電位へ流れるため、接地電位
の変化が図22に示すように生じる。
【0130】この接地電位の変化はノイズと考えること
ができ、ROMの安定でかつ確実な動作に対する大きな
障害となる。特に、ROMの高速動作時においては、こ
の接地電位変化の影響は顕著なものとなり、アクセス時
間の増加および動作マージンの減少をもたらす原因とな
る。すなわち、このノイズの発生期間(図22参照)に
おいてビット線上のデータを読出す場合接地電位にノイ
ズがのっているために、このノイズによるデータの誤っ
た読出が生じこのノイズの影響を防止するためにデータ
読出タイミングを遅らせる必要があり、このためアクセ
ス時間の増大等の問題が生じる。
【0131】加えて、抵抗rが接地電位線GNDLに分
布しており、各メモリトランジスタM1ないしM8に対
し異なるソース電位が与えられることになる(図23参
照)。したがって図23に示すように各メモリトランジ
スタのソース電位が異なった場合、ビット線上の電位も
このソース電位の浮上がりの影響を受けることになり、
正確なデータ読出を行なうことができなくなるという問
題が生じる。
【0132】したがって、図19に示すようなメモリセ
ルアレイ配置を本発明に適用すると、正確なデータの読
出が行なうことができなくなり、この図19に示すレイ
アウトを利用することはできない。
【0133】図24はこの発明の一実施例に従うROM
セルのレイアウトを概略的に示す図である。図24にお
いて、活性領域100aおよび100bはそれぞれ2個
のメモリトランジスタを含む。活性領域100aおよび
100bは互いにセル分離領域により分離される。
【0134】活性領域100aおよび100b各々は不
純物拡散領域400a、400bおよび400cを含
む。活性領域100aおよび100bそれぞれにおいて
ワード線2aおよび2bの下にチャネル領域が形成され
る。
【0135】ビット線3aおよび3bはワード線2aお
お2bと交差する方向に配置される。基準電位伝達線4
a、5a、5bおよび4bがビット線3aおよび3bと
平行に配置される。基準電位伝達線4a、5a、5bお
よび4b各々はアルミニウムなどの低抵抗の金属配線層
により構成される。
【0136】活性領域100aにおいて、不純物拡散領
域400aは基準電位伝達線5aへコンタクトホール3
00aを介して接続される。不純物拡散領域500cは
コンタクトホール300cを介して接地線4aへ接続さ
れる。
【0137】活性領域100bにおいては、不純物拡散
領域400aがコンタクトホール300eを介して基準
電位伝達線5bに接続され、不純物拡散領域400cは
いずれの基準電位伝達線へも接続されない。
【0138】図25は図24に示す線B−B′に沿った
断面構造を示す図であり、図26は図24のレイアウト
と電気的に等価なセルの配置を示す図である。
【0139】図25および26を参照して、メモリトラ
ンジスタM1はコンタクトホール300bを介してビッ
ト線3aに接続されるドレイン領域となる拡散領域40
0bと、基準電位伝達線5aへコンタクトホール300
aを介して接続されるソース領域となる不純物拡散領域
400aと、ゲートとしてのワード線2aを備える。
【0140】メモリトランジスタM2はドレインとして
の不純物拡散領域400bと、コンタクトホール300
cを介して基準電位伝達線(接地線)4へ接続されるソ
ースとなる不純物拡散領域400cと、ゲートとしての
ワード線2bを含む。
【0141】メモリトランジスタM3は、コンタクトホ
ール300eを介して基準電位伝達線5bへ接続される
ソースとなる不純物拡散領域400aと、コンタクトホ
ール300dを介してビット線3bへ接続されるドレイ
ンとなる不純物拡散領域400bと、ゲートとしてのワ
ード線2aを備える。
【0142】メモリトランジスタM4は、コンタクトホ
ール300dを介してビット線3bへ接続されるドレイ
ンとなる不純物拡散領域400bと、ゲートとしてのワ
ード線2bと、フローティング状態とされるソースとな
る不純物拡散領域400cを含む。
【0143】図24ないし図26に示す配置において
は、メモリトランジスタM1およびM3が基準電位伝達
線5aおよび5b上に伝達される電圧により決定される
データを格納する。メモリトランジスタM2はデータ
“0”を格納し、メモリトランジスタM4がデータ
“1”を格納する。
【0144】この図24ないし図26に示す配置におけ
るデータの読出動作は図6等において示した配置と同じ
であり、そのデータ読出動作については省略する。図2
4ないし図26に示す配置においては、基準電位伝達線
4、5aおよび5bがワード線2aおよびは2bと交差
する方向に配置されている。ワード線2aまたは2bが
選択された場合、複数のメモリトランジスタが同時に選
択される(1ワードが複数ビット構成の場合)。しかし
ながら、基準電位伝達線4、5aまたは4bはせいぜい
1個のメモリトランジスタを介してビット線から流れる
電流を受けるだけである。したがって、各基準電位伝達
線4、5aおよび5bは図19に示す構成に比べてはる
かに少ない電流を流すだけであり、このビット線放電に
伴なう接地電位の上昇を確実に防止することができる。
【0145】さらに、基準電位伝達線4a、5a、5b
および4bは低抵抗の金属配線層で形成されている。し
たがって、そこを流れる電流に起因するメモリトランジ
スタのソース電位のばらつきを確実に防止することがで
きる。すなわち、基準電位伝達線4a、4b、5aおよ
び5bを低抵抗とすることにより、分布抵抗rが極めて
小さくなり、電流がそこへ流れたとしても極めて小さな
電圧降下しか生じないためである。
【0146】基準電位伝達線4a、4b、5aおよび5
bを低抵抗配線層で構成し、かつ各基準電位伝達線へは
同時にせいぜい1個のメモリトランジスタを介しての電
流の流出入しか生じない構成とすることにより、安定か
つ確実で高速に動作するROMを得ることができる。
【0147】図24ないし図26に示す配置において
は、基準電位伝達線4、(4a、4b)、5aおよび5
bの組が用いられている。しかしながら、基準電位伝達
線4、5a、5bおよび20の組を用いてもよい。
【0148】さらにこの図24に示す配置構成はまた図
10および図14に示す配置にも適応可能である。
【0149】上述の実施例においては、1本のワード線
が複数の異なるアドレスを表現する異ができるものの、
1つのメモリセルへ同時にアクセスすることはできな
い。次に、1つのメモリセルへ同時にアクセスすること
のできる構成について以下に説明する。
【0150】図27はこの発明のさらに他の実施例であ
る読出専用半導体記憶装置の全体の構造を概略的に示す
図である。図27において、読出専用半導体記憶装置6
00は、メモリセルが行列状に配置されたメモリセルア
レイ106を含む。メモリセルアレイ106は、後に詳
細に説明するように、1個のメモリセルへ互いに独立な
複数の経路を介して同時にアクセスすることのできる構
造を備える。図27においては、メモリセルアレイ10
6へ2つの独立の経路を介してアクセスすることのでき
る構成が一例として示される。
【0151】読出専用半導体記憶装置600はさらに、
第1のアドレス入力ADAをデコードし、メモリセルア
レイ106の対応の行を選択する第1のデコーダ108
aと、第2のアドレス入力ADBをデコードし、メモリ
セルアレイ106の対応の行を選択するための第2のデ
コーダ108bと、メモリセルアレイ106のデコーダ
108aにより選択されたメモリセルのデータを出力す
るための第1の出力回路109aと、メモリセルアレイ
106においてデコーダ108bにより選択されたメモ
リセルのデータを出力するための第2の出力回路109
bを含む。第1の出力回路109aは出力データDAを
出力し、第2の出力回路109bは出力データDBを出
力する。
【0152】読出専用半導体記憶装置600は、さら
に、外部から与えられる制御信号/CE(チップイネー
ブル信号)および/OE(アウトプットイネーブル信
号)に応答して、様々な内部制御信号ATA′、AT
B′、OEA、OEB、φpAおよびφpBを発生する
制御回路120と、内部制御信号φpAおよびφpBに
応答してメモリセルアレイ106の内部データ伝達線で
あるビット線の電位を所定転位にプリチャージするため
のプリチャージ回路110aおよび110bと、外部か
ら与えられる基準電位設定信号Sに応答してメモリセル
アレイ106の各メモリセルに記憶される情報を設定す
るめたの基準電位を発生する基準電位設定回路111を
含む。
【0153】制御信号ATA′およびATB′は第1お
よび第2のデコーダ108aおよび108bの動作タイ
ミングを与える。制御信号OEAおよびOEBは出力回
路109aおよび109bの出力データDAおよびDB
の出力タイミングを与える。
【0154】制御回路120は、上述のごとく、制御信
号/CEおよび/OEに応答して内部制御信号φpAお
よびφpB、ATA′、ATB′、OEBおよびOEA
を発生する。図27に示す構成においては、デコーダ1
08aおよびデコーダ108bが同じタイミングで動作
している。また同様にプリチャージ回路110aおよび
プリチャージ回路110bが同じタイミングで動作して
おり、さらに、出力回路109aおよび出力回路109
bが同じタイミングで動作している。しかしながら、こ
れらの回路の動作タイミングは異なるように構成されて
もよい。これらの回路の動作タイミングが異ならされる
場合、2種類の異なる外部制御信号/CEおよび/OE
(すなわち/CEA、/CEB、/OEAおよび/OE
B)が制御回路120へ与えられ、これらの制御信号に
応答して各グループの一方のみまたは両者がそれぞれの
タイミングで駆動される構成が用いられてもよい。以下
の説明においては、各グループの回路(グループAおよ
びグループB)に関連する回路は同じタイミングで動作
するものと想定する。
【0155】アドレス入力ADAおよびADBはデコー
ダ108aおよび108bへ与えられる。正確には外部
アドレス入力を受けて内部アドレスを発生するアドレス
バッファからのアドレス入力(内部アドレス入力)がそ
れぞれのデコーダ108aおよび108bへ与えられ
る。このアドレスバッファは図27において図面を簡略
化するために省略されている。
【0156】図28は、図27に示す半導体記憶装置の
要部の構成を概略的に示す図である。図28において、
メモリセルアレイ106は、行方向に配置され、デコー
ダ108aおよび108bからの行選択信号を受けるワ
ード線(行選択信号伝達線)WA1,WB1と、選択さ
れたワード線に接続されるメモリセル220に格納され
た情報を伝達するためのビット線(内部データ伝達線)
BA1、BB1、BA2、およびBB2、・・・、BA
nおよびBBnを含む。
【0157】デコーダ108aおよび108bのそれぞ
れの出力を受けるために複数のワード線が設けられてい
るが、図28に示す構成においては、代表的にデコーダ
108aからの出力(行選択信号)を受けるワード線W
A1と、デコーダ108bからの出力信号(行選択信
号)を受けるワード線WB1のみが代表的に示される。
各メモリセル220は、第1のメモリ素子1aと第2の
メモリ素子1bを含む。メモリ素子1aはワード線WA
1上の選択信号に応答して選択状態となり、その記憶情
報を対応のビット線BAi(i=1、2、・・・、n)
へ伝達する。メモリ素子1bはワード線WB1上の選択
信号に応答して選択状態となり、その記憶情報を対応の
ビット線BBi(i=1、2、・・・、n)へ伝達す
る。
【0158】メモリセルアレイ106はさらに、各ビッ
ト線BA1−BAnに対応して設けられ、デコーダ10
8aからの選択信号(列選択信号)に応答してオン状態
となり、対応のビット線を出力回路109aへ接続する
ための列選択トランジスタSTA1−STAnと、ビッ
ト線BB1〜BBn各々に対応して設けられ、デコーダ
108bからの選択信号(列選択信号)に応答してオン
状態となり、対応のビット線を出力回路109bへ接続
するための列選択トランジスタSTB1−STBnを含
む。
【0159】デコーダ108aは列選択信号を各列選択
トランジスタSTA1−STAnへ与え、そのうちの1
個をオン状態とする。同様に、デコーダ108bは、列
選択信号を列選択トランジスタSTB1−STBnへ与
え、それらのうちの1個をオン状態とする。ただしこれ
は1ワード1ビットの場合であり、1ワードが8ビット
で構成される場合、同時に8個の列選択トランジスタが
オン状態となり、それぞれ異なるIO線を介して対応の
ビット線を出力回路へ接続する。
【0160】図28に示すように、1個のメモリセル2
20は、2つの独立に選択可能なメモリ素子1aおよび
1bを含んでいるため、1つのメモリセルに2種類のデ
ータを同時に格納することができるとともに、同一のメ
モリセルデータを2つの出力回路109aおよび109
bへ出力することができる。
【0161】図29は図28に示すメモリセル220の
具体的構成の一例を示す図である。図29において、メ
モリセル220は2つのメモリトランジスタ1aおよび
1bを含む。メモリトランジスタ1aは、そのゲートが
ワード線2aに結合され、そのドレインがビット線3a
に結合され、かつそのソースが共通ノードNAへ接続さ
れる。メモリトランジスタ1bはそのゲートがワード線
2bに接続され、そのドレインがビット線3bに接続さ
れ、そのソースが共通ノードNAへ接続される。ワード
線2aおよび2bはそれぞれ図28に示すワード線WA
1およびWB1に対応する。さらに、ビット線3aおよ
び3bはビット線BAiおよびBBi(i=1、2、・
・・、n)にそれぞれ対応する。
【0162】メモリセル220はさらに、各々に基準電
位が伝達される基準電位伝達線5a、5bおよび4を含
む。基準電位伝達線4はたとえば接地電位レベルの
“L”の電位に設定される。基準電位設定回路111
(図27参照)から基準電位が発生され、基準電位伝達
線5aおよび5bへ伝達される。この基準電位設定回路
111は図2等において示す基準電位発生回路50に対
応する。
【0163】ビット線3aおよび3b各々の一方端には
プリチャージトランジスタTPAおよびTPBが設けら
れる。このプリチャージトランジスタTPAおよびTP
Bはプリチャージ信号φpAおよびφpBにそれぞれ応
答して対応のビット線3aおよび3bをたとえば動作電
源電圧Vccレベルである“H”のレベルにプリチャー
ジする。ビット線3aおよび3bの他方端部は選択トラ
ンジスタSTAiおよびSTBiにそれぞれ接続され
る。
【0164】基準電位伝達線5aおよび5bへは先に示
したものと同様の基準電位が与えられる。メモリ素子1
aおよび1bは同じデータを格納する。ワード線WAi
およびWBi各々は2つのアドレスを表現する。メモリ
素子1aおよび1bの一方のデータの読出動作は先に図
2等を参照して説明した場合と同様にして行なわれる。
【0165】メモリトランジスタ(メモリ素子)1aお
よび1bに記憶される情報は、それぞれのソース端子が
ノードNAを介して基準電位伝達線4、5aおよび5b
のいずれに接続されるかまたはいずれにも接続されない
かの接続状況に応じて決定される。基準電位伝達線5a
および5bへは2種類の基準電位が基準電位設定回路1
11から伝達される。
【0166】基準電位設定回路111は外部から与えら
れた基準電位設定信号Sに応答してこれらの基準電位伝
達線5aおよび5bの基準電位を設定する。基準電位設
定信号Sは動作モード指定信号、バンク選択信号または
アドレス信号のいずれが用いられてもよい。したがっ
て、この基準電位伝達線5aおよび5bと接地電位伝達
線4をすべてのメモリセル220へ共通に設ける構成と
することにより、各メモリセル220は2種類のデータ
を格納することができる。
【0167】メモリセル220に含まれるメモリトラン
ジスタ1aはワード線2a(WAi)上の選択信号WL
に応答してオン状態となる。他方のメモリトランジスタ
1bはワード線2b(WBi)の上の選択信号WLに応
答してオン状態となる。したがって、ワード線2aが選
択された場合、メモリセル220に格納された情報はビ
ット線3a上へ伝達される。したがって、このとき同時
にワード線2bが選択されたとしても、メモリセル22
0に格納された情報はメモリトランジスタ1bを介して
別のビット線3bへ伝達される。これにより、1個のメ
モリセル220に対し同時にアクセスしてその情報を2
つの経路を介して独立に読出ことができる。言い換える
と、1つのメモリセル220と別のメモリセルとを同時
にアクセスしてそのデータを並列に読出すことができ
る。次に、同一のメモリサイクルで異なるアドレスへ同
時にアクセスする動作について説明する。
【0168】図30は図29に示すメモリセルを用いて
2ワード(1ワードが1ビット)を構成した場合のメモ
リアレイの配置の例を示す図である。図30において、
メモリセル220aはワード線2aまたは2bのいずれ
かにより選択状態とされる。ワード線2aが選択された
場合、メモリセル220aの記憶情報はビット線3aへ
伝達される。ワード線2bが選択された場合、メモリセ
ル220aは記憶情報をビット線3bへ伝達する。
【0169】メモリセル220bはワード線2cまたは
2dにより選択される。ワード線2cが選択状態となっ
た場合、メモリセル220aはその記憶情報をビット線
3aへ伝達する。ワード線2dが選択状態とされたと
き、メモリセル220bの記憶情報はビット線3bへ伝
達される。ワード線2aおよび2cはデコーダ108a
(図27参照)により選択される。ワード線2bおよび
2dはデコーダ108bにより選択される。
【0170】今、メモリセル220aに関してワード線
2aが選択状態とされた場合を考える。この場合、メモ
リセル220aの記憶情報はビット線3aへ伝達され
る。メモリセル220bに対しては、デコーダ108b
はワード線2dを選択状態とすることができる。この場
合、メモリセル220bの記憶情報はビット線3bへ伝
達される。ビット線3aおよび3bのデータはそれぞれ
独立に列選択トランジスタSTAiおよびSTBjを介
して出力回路109aおよび109bへ伝達される。し
たがって、1メモリサイクルにおいてメモリセル220
aに格納された情報とメモリセル220bに格納された
情報を同時に読出すことができる。
【0171】上述の場合、ワード線2bおよび2cが選
択され、メモリセル220aおよび220bの記憶情報
がそれぞれビット線3bおよび3aへ伝達されてもよ
い。いずれの場合においても、デコーダ108aおよび
108bが同時に駆動され、2つのメモリセルを同時に
選択し、これらの選択されたメモリセル情報を同時に読
出すことができる。
【0172】また図30に示すメモリセルの構造におい
て、メモリセル220aおよび220bの記憶情報は共
通ノードNAと基準電位伝達線4、5aおよび5bとの
接続関係により決定されている。
【0173】この場合、メモリセル220aおよび22
0bのそれぞれは複数のワードを格納することができ
る。したがって1個のメモリセルが複数ワードの情報を
その動作モード等に応じて記憶することができ、従来の
ROMの構成に比べて大幅にそのチップ占有面積を低減
することができる。
【0174】図30に示すメモリセルの構造において、
図31に示すように、基準電位伝達線の構造として、4
本の基準電位伝達線4、5a、5bおよび70が用いら
れ、共通ノードNAがこの4本の基準電位伝達線4、5
a、5bおよび70のいずれかに接続される構成が用い
られてもよい。
【0175】また図31に示すように各ビット線3a、
3bのプリチャージ電位はVcc/1の中間電位にプリ
チャージされる構成が用いられてもよい。またこの図2
7以降に示す構成において、ビット線3と基準電位伝達
線4、5a、5b、70とを並列に配置する構成が用い
られてもよい。
【0176】また図27以降に示す構成においては、1
個のメモリセルは2つのメモリ素子(メモリトランジス
タ)を含んでおり、2種類のデータを並列に読出すこと
が可能である。このメモリセルを構成するトランジスタ
の数は3個以上であってもよい。
【0177】また図27に示す半導体記憶装置の構成に
おいては、制御回路120が様々な内部制御信号を制御
信号/CEおよび/OEに応答して発生している。この
場合、アドレス変化検出回路が用いられ、外部から与え
られるアドレス信号ADAおよびADBの変化を検出
し、このアドレス変化検出回路出力が内部動作タイミン
グを決定するための制御信号として用いられてもよい。
【0178】さらにデコーダ108aおよび108bの
デコード動作タイミングは制御回路120からの制御信
号により決定されるのではなく、アドレス入力ADAお
よびADBをそのままデコードする構成が用いられても
よい。この場合、デコーダ108aおよび108bの出
力状態はアドレス入力ADAおよびADBが変化するま
で同一となる。
【0179】アドレス変化検出信号を内部クロック信号
(内部制御信号)として用いる構造は、図2に示す半導
体記憶装置の構成において用いられてもよい。
【0180】さらに基準電位伝達線4および70は接地
電位および電源電位を外部から与えられるように構成さ
れてもよい。
【0181】また図29および図31に示すメモリセル
構造は1個のROMチップを用い図40に示す制御シス
テムを構成することができるため、極めて小占有面積の
制御システム構築することができる。
【0182】さらに、図27以降に示すマルチポートR
OMの構成のためのメモリセル構造の場合、図24ない
し図26に示すような基準電位伝達線とビット線との配
置関係が用いられてもよい。
【0183】さらにデジタル信号処理用途のためのマル
チプロセッサシステムにおいて、本発明のROMを共通
メモリとして用いれば、このようなシステムを小占有面
積で構築することができ、高速データ処理を実現するこ
とができる。
【0184】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、その電位が変更可能な複数の基準電位伝達線を設
け、メモリセルトランジスタとこの複数の基準電位伝達
線との接続関係によりデータを記憶するように構成した
ので、1つのメモリセルトランジスタを用いて複数の異
なるワードビットを記憶することが可能となり、ROM
の規模を低減することができる。これにより、たとえば
ディジタル信号処理用途において信号処理回路と同一チ
ップ上に集積化されるROMの占有面積を大幅に低減す
ることができる。また、メモリセルアレイのトランジス
タの数も大幅に低減することができ、同一アレイ面積で
あれば十分な面積のメモリトランジスタ形成領域を確保
することができる。
【0185】また請求項1の発明の構成によれば、1本
のワード線を複数のアドレスに対応づけることが可能と
なるため、ワード線の本数が従来装置よりも大幅に低減
され、アドレスデコーダ部の回路規模をも大幅に低減す
ることができる。たとえば、1つのメモリセルが2つの
異なるワード・ビットを表現する場合、1本のワード線
が2つのアドレスに対応するため、この場合メモリセル
アレイ内のトランジスタ数は1/2、ワード線の本数が
1/2に従来装置よりも低減され、応じてアドレスデコ
ーダの装置規模も1/2以下になる。
【0186】請求項2に記載の発明によればビット線と
基準電位伝達線とが平行に配置されるため、この基準電
位伝達線を流れる電流量を大幅に低減することができ、
基準電位を安定化することができ、ノイズの発生を防止
することができ、安定でかつ確実に高速にメモリセルデ
ータを読出すことが可能となる。
【0187】以上のようにこの発明によれば低占有面積
の高集積化に適した安定に動作するROMを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるROMのメモリセル
の構成の一例を示す図である。
【図2】この発明の一実施例であるROMの全体の構成
を概略的に示す図である。
【図3】図1に示すROMメモリセルの動作を一覧にし
て示す図である。
【図4】図1に示すROMメモリセルを用いて8ワード
×1ビットのROMを構成した際のメモリセルアレイ部
の構成を示す図である。
【図5】図4に示すROMの動作を一覧にして示す図で
ある。
【図6】図1に示すROMメモリセルを用いて複数ワー
ド×複数ビットのメモリを構成した場合のメモリセルア
レイの配置の一例を示す図である。
【図7】図6に示すメモリセルアレイ配置を備えるRO
Mの動作を一覧にして示す図である。
【図8】図6に示すメモリセルアレイ配置の他の構成例
を示す図である。
【図9】図2に示す基準電位発生回路の具体的構成の一
例を示す図である。
【図10】ROMメモリセルの他の構成例を示す図であ
る。
【図11】図10に示すROMメモリセルの動作を一覧
にして示す図である。
【図12】ビット線電位をVcc/2にプリチャージす
る際の構成の一例を示す図である。
【図13】3個のバンクをこの発明に従う1個のROM
で表現する際の1個のメモリセルが記憶することのでき
るデータの可能な組合わせを一覧にして示す図である。
【図14】図13に示す記憶データを実現するためのメ
モリセルの構造を概略的に示す図である。
【図15】図14に示すメモリセルの動作を一覧にして
示す図である。
【図16】図14に示すROMメモリセル構造に対する
基準電位発生回路の構成を示す図である。
【図17】図16に示すバンク選択信号(基準電位設定
信号)とそのときに選択されるバンクとの対応関係を一
連にして示す図である。
【図18】この発明のさらに他の実施例であるROMの
アレイ部の構成を概念的に示す図である。
【図19】従来のROMメモリセルのレイアウトを概略
的に示す図である。
【図20】図19に示す線A−A′の断面構造を示す図
である。
【図21】従来のROMメモリセルアレイ配置における
1本のワード線と接地線との対応関係を示す図である。
【図22】図21に示すアレイ配置においてワード線が
選択されたときの接地線上の電位変化を示す図である。
【図23】図21に示すメモリセル配置におけるソース
電位のばらつきを示す図である。
【図24】この発明のさらに他の実施例であるROMメ
モリセル配置のレイアウトを概略的に示す図である。
【図25】図24に示す線B−B′に沿った断面構造を
概略的に示す図である。
【図26】図24に示すレイアウトと電気的に等価なメ
モリセル配置を示す回路図である。
【図27】この発明のさらに他の実施例であるROMの
他の全体の構成を概略的に示す図である。
【図28】図27に示すROMのメモリセルアレイ部の
構成を概略的に示す図である。
【図29】図28に示すROMメモリセルの構造の一例
を示す図である。
【図30】図29に示すメモリセルを複数個配置した場
合のメモリセルアレイの構成を概略的に示す図である。
【図31】図28に示すメモリセルアレイの他の構造を
示す図である。
【図32】従来のROMの全体の構成を概略的に示す図
である。
【図33】従来のROMメモリセルの構造を概略的に示
す図である。
【図34】従来のROMの動作を示す信号波形図であ
る。
【図35】従来のROMのメモリセルアレイの構成を概
略的に示す図である。
【図36】図35に示すメモリセルアレイにおける動作
を一覧にして示す図である。
【図37】従来のROMを用いてテーブル・ルック・ア
ップ方式の演算を行なうための接続態様の一例を示す図
である。
【図38】係数ROMをバンクで構成した際の従来のシ
ステムの構成例を概略的に示す図である。
【図39】ROMをプログラムROMとして用いる際の
システム構成例を示す図である。
【図40】テーブルルックアップ方式のROMを用いて
制御システムを構成した場合の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 メモリセルトランジスタ M1 メモリセル 2 ワード線 3 ビット線 4 接地線(基準電位伝達線) 5a 基準電位伝達線 5b 基準電位伝達線 55a 基準電位伝達線 55b 基準電位伝達線 56a 基準電位伝達線 56b 基準電位伝達線 57a 基準電位伝達線 57b 基準電位伝達線 58 基準電位伝達線 70 基準電位伝達線 6 メモリセルアレイ 7 アドレスバッファ 8 アドレスデコーダ 9 出力回路 10 制御回路 20 基準電位伝達線 50 基準電位発生回路 108a 第1のデコーダ 108b 第2のデコーダ 110a プリチャージ回路 110b プリチャージ回路 111 基準電位設定回路 109a 第1の出力回路 109b 第2の出力回路 220 メモリセル 1a メモリセル 1b メモリセル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 和哉 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社エル・エス・アイ研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部データを伝達するための少なくとも
    1本のビット線、各々に行選択信号が伝達される複数の
    ワード線、複数の基準電位伝達線、外部からの電位指示
    信号に応答して、前記基準電位伝達線各々の電位を設定
    する電位設定手段、および前記ビット線と前記ワード線
    との交点に設けられ、各々がデータを記憶する複数のメ
    モリセルを備え、前記複数のメモリセルの各々は関連の
    ワード線上の行選択信号に応答して、前記複数の基準電
    位伝達線の1本を関連のビット線に接続または非接続す
    るように形成されたトランジスタ素子を含む、読出専用
    半導体記憶装置
  2. 【請求項2】 前記複数の基準電位伝達線は、前記ビッ
    ト線と平行に配置される、請求の範囲第1項記載の読出
    専用半導体記憶装置。
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