JPH0566075B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、FMテレビジヨン放送の受信回路に
関するものである。

現在、人口衛星を用いてテレビ放送を行なうこ
とが計画されている。このテレビの衛星放送では
FM信号方式が用いられることが決められてい
る。

このFMテレビ放送を受信する受信機としては
先願の特願昭56−20210号（特開昭57−135582号
公報）の第３図に示される構成のものが用いられ
る。第１図に、上記特願昭56−20210号の第３図
に示される回路と、この回路の前に接続される屋
外ユニツト（上記特願昭56−20210号の第１図に
示される装置の一部）とを合わせた構成を示す。
第１図の回路において、SHF帯のFM信号はアン
テナ１で受信され、混合器２、固定周波数の局部
発振器３および増幅器４から成る屋外の第１のヘ
テロダイン受信回路でUHF帯の信号に変換され
る。続いて、UHF帯の信号はケーブル５で屋内
に導かれ、混合器６、可変周波数の局部発振器７
からなる第２のヘテロダイン受信回路でVHF帯
の信号に選局変換される。次いで、リミツタ回路
８でVHF帯の信号からAM雑音が除去され、FM
検波回路９でビデオ信号にされる。さらに、この
ビデオ信号はエンフアシス回路やエネルギ拡散信
号除去回路等から成る映像信号処理回路１０に入
力され、映像信号処理回路１０からビデオ帯のテ
レビ信号が出力される。このビデオ帯のテレビ信
号の一部は同期信号分離回路１１に入力され、こ
の同期信号分離回路１１は、水平あるいは垂直の
同期信号を取り出し、この同期信号によりサンプ
リングパルスを発生し、サンプリング回路１２に
入れられる。これによつて、サンプリング回路１
２は同期信号時の前記FM検波回路９の出力の直
流電圧をサンプリングする。サンプリング出力電
圧はホールド回路１３でホールドされる。このホ
ールドされた電圧は前記局部発振器７の所望チヤ
ンネルの選局のための選局電圧に重畳される。こ
れにより、前記局部発振器７の発振周波数は制御
され、所望チヤンネルの選局状態で前記FM検波
回路９の出力の直流電圧は適当な電圧となる。以
上のような動作により、第１図の受信回路から、
所望チヤンネルに正確に同調のとれた安定な画像
が得られる。

しかしながら、上記の受信回路では、離調大あ
るいは無信号時に前記局部発振器７の発振周波数
が過度に制御されることがわかつた。このため
に、受信チヤンネルが隣接チヤンネルへ移動して
安定な画像が得られなくなつたり、受信チヤンネ
ル切換時に正常な同調が得られるまで時間がかか
るという欠点があつた。

本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を解
消し、離調大の時あるいは無信号時に、局部発振
周波数の制御を禁止し、常に良好な画質のFMテ
レビ信号を受信することのできる回路を提供する
にある。

本発明の特徴は、テレビ信号が正常に入力して
いるかどうかを判別するために、映像信号の種類
に関係なく、一定の電圧が得られる水平又は垂直
同期信号から発生されるサンプリングパルスを用
い、かつサンプリングパルスの積分電圧が、FM
テレビ信号の受信時と離調大あるいは無信号時と
では異なることを利用して、FM検波回路出力か
ら局部発振器に至る負帰還ループ内に設けたスイ
ツチ回路を前記サンプリングパルスの積分電圧で
制御することにより、離調大あるいは無信号時に
おける局部発振器の発振周波数の制御を禁止する
ようにした点にある。

以下に、本発明を実施例によつて詳細に説明す
る。第２図に本発明の一実施例を示す。本実施例
が第１図の従来例と異なるところは、FM検波回
路９の出力から局部発振器７に至る負帰還ループ
内にスイツチ回路１６を設け、このスイツチ回路
１６をサンプリングパルスの有無を検出する積分
回路１７の出力電圧で制御するようにした点であ
る。なお、第２図では第１図のアンテナ１、混合
器２、局部発振器３および増幅器４からなる第１
のヘテロダイン受信回路の記載が省略されている
が、本実施例の受信回路においても、この回路が
混合器６の前段に設けられていることは当然であ
る。

さて、第２図の受信回路において、サンプリン
グ回路１２が同期信号分離回路１１から出力され
たサンプリングパルスによつてFM検波回路９の
出力の直流電圧をサンプリングし、このサンプリ
ング出力電圧がホールド回路１３にホールドされ
るまでの動作は、第１図の従来例で説明した動作
と同じである。同期信号分離回路１１の出力はサ
ンプリング回路１２へ入力すると同時に分岐され
て積分回路１７へ入る。

ここで、FMテレビ信号が受信されている時
と、離調大の時あるいは無信号時とで、同期信号
分離回路１１から出力される信号がどう違うかを
第３図で説明する。第３図ａはFMテレビ信号が
受信されている時の同期信号分離回路１１出力を
示し、図示されているような一定周期の矩形波の
信号１４が得られる。一方、同図ｂは離調大ある
いは無信号時の同期信号分離回路１１出力を示
す。この時には、図示されているようなランダム
ノイズ１５が得られる。

このような信号１４およびランダムノイズが前
記の積分回路１７へ入ると、積分回路１７の積分
電圧は実験によると第４図に示されているように
なる。すなわち、前記同期分離回路１１から最大
振幅12Vのサンプリングパルス１４が出力されて
いる時には、積分電圧１８は9Vであるが、離調
大あるいは無信号時のランダムノイズ１５のとき
は０〜6Vの間になる。したがつて、積分回路１
７の出力電圧はテレビ信号受信時と離調大あるい
は無信号時とでは異なつた大きさになる。

前記スイツチ回路１６は、積分回路１７の出力
が例えば6V以下になるとオフになり、6V以上で
はオンになるように構成されている。このため、
離調大あるいは無信号時にはFM検波回路９の出
力から局部発振器７に至る負帰還ループはスイツ
チ回路１６によつて禁止される。一方、テレビ信
号受信時には、FM検波回路９の出力の直流電圧
は局部発振器７に帰還され、局部発振器７の発振
周波数はホールド回路１３にホールドされた前記
直流電圧によつて制御される。

以上説明したように、本発明によれば離調大あ
るいは無信号時には、FM検波回路の出力から局
部発振器に至る負帰還ループが禁止されるので、
受信チヤンネルが隣接チヤンネルに移動したり、
受信チヤンネルの切換時の応答が遅れるというこ
とはない。また、テレビ信号受信時には検出され
た同期信号によつて前記負帰還ループを構成して
いるので、常に良好な画像が得られるという効果
がある。また、回路構成が簡単であり、回路を構
成するのに要する費用が少ないという効果もあ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本出願人による先願の衛星用FMテ
レビ信号受信機のブロツク図、第２図は、本発明
の一実施例によるFMテレビ信号受信機のブロツ
ク図、第３図は、同期信号分離回路の出力電圧を
示す波形図、第４図は、積分回路の入出力の関係
を示す波形図である。 １……アンテナ、２，６……混合器、４……増
幅器、５……ケーブル、３，７……局部発振器、
８……リミツタ回路、９……FM検波回路、１０
……映像信号処理回路、１１……同期信号分離回
路、１２……サンプリング回路、１３……ホール
ド回路、１４……サンプリングパルス、１５……
ランダムノイズ、１６……スイツチ回路、１７…
…積分回路、１８……積分電圧。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 映像信号と同期信号とを含み、前記同期信号
   の期間においては周波数が一定であるFM変調さ
   れた衛星からのFMテレビジヨン信号を受信する
   受信回路であつて、 チヤンネル選択のための選択電圧に応じた周波
   数の局部発振信号を発生する局部発振器と、 高周波の第１のFMテレビジヨン信号と前記局
   部発振信号とが入力され、前記高周波の第１の
   FMテレビジヨン信号を低周波の第２のFMテレ
   ビジヨン信号へ変換する混合器と、 前記第２のFMテレビジヨン信号を検波してビ
   デオ帯のテレビジヨン信号を出力するFM検波回
   路と、その出力信号を入力信号とする同期分離回
   路とを備えたFMテレビジヨン信号の受信回路に
   おいて、 前記同期分離回路の出力信号により前記FM検
   波回路が出力する検波電圧をサンプリングし、か
   つホールドするサンプリングホールド回路を設け
   て、前記サンプリングホールド回路の出力信号を
   前記選択電圧に重畳して前記局部発振器に印加
   し、前記局部発振信号の周波数を制御する負帰還
   ループを形成し、 かつ、前記FM検波回路の出力部から前記局部
   発振器に至る前記負帰還ループ内にスイツチ回路
   を設けるとともに、前記ビデオ帯のテレビジヨン
   信号に含まれる同期信号に同期した前記サンプリ
   ングパルスの有無を判別する判別手段を設け、 前記判別手段の判別結果に基づいて前記スイツ
   チ回路を制御することを特徴とするFMテレビジ
   ヨン信号の受信回路。