JPH0565304A - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系重合体の製造方法

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JPH0565304A
JPH0565304A JP25446491A JP25446491A JPH0565304A JP H0565304 A JPH0565304 A JP H0565304A JP 25446491 A JP25446491 A JP 25446491A JP 25446491 A JP25446491 A JP 25446491A JP H0565304 A JPH0565304 A JP H0565304A
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JP
Japan
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vinyl chloride
polymerization
vinyl
monomer
chloride polymer
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JP25446491A
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English (en)
Inventor
Tadashi Amano
正 天野
Makoto Fujiwara
信 藤原
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】本発明は重合時間を短縮しても初期着色性の良
好な高品質の塩化ビニル系重合体を製造する方法を提供
する。 【構成】この塩化ビニル系重合体の製造方法は、塩化ビ
ニル単量体またはこれを主体とするビニル系単量体の混
合物を分散安定剤の存在下水性媒体中で油溶性重合開始
剤を用いて懸濁重合する際に、重合率60〜75%の間で連
鎖移動剤を添加するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化ビニル系重合体の
製造方法、とくには初期着色性の優れた塩化ビニル系重
合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系重合体は通常塩化ビニル単
量体またはこれを主体とするビニル系単量体の混合物を
水性媒体中で撹拌懸濁させ、これに油溶性重合開始剤を
加えて重合することにより製造される。ところが、近
年、生産性を向上させるために重合時間を短縮するため
の各種の試みがなされている。しかし、重合開始剤を多
量に使用して反応を促進させようとすると、得られる重
合体中に未分解の重合開始剤が多量に残留し、これが押
出し成形やカレンダー成形などの加工の際に分解して成
形品の初期着色性を悪化させる原因となっていた。色相
への影響を抑制するために、ジカーボネート系の重合開
始剤に代えてパーエステル系の重合開始剤を用いる方法
も提案されたが、パーエステル系の重合開始剤は高価な
上、重合時間を更に短縮するには不適当である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は重合時間を短縮しても初期着色性の良好な高品質
の塩化ビニル系重合体を製造する方法を提供するにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題の
解決のため鋭意研究を重ねた結果、塩化ビニル単量体ま
たはこれを主体とするビニル系単量体の混合物(以下、
これを塩化ビニル系単量体とする)を分散安定剤の存在
下水性媒体中で油溶性重合開始剤を用いて懸濁重合する
際に、重合率が60〜75%に達する重合末期に連鎖移動剤
を添加すると、反応液中に分解せずに残っていた重合開
始剤の分解を促進し、得られる重合体中に残留する重合
開始剤の量を低減し、最終製品の初期着色性を向上させ
ることに成功し、本発明に到達した。
【0005】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明は上記のように重合末期に連鎖移動剤を添加するも
のであるが、この添加時期はフリーの単量体が消失する
前(重合器の内圧が重合温度に対応する飽和蒸気圧以下
となる前)で、あまり添加時期が早いと、重合の反応速
度が遅くなったり製品の重合度が低下したりして好まし
くない。すなわち、本発明を効果的に実施するための添
加時期は重合率が60〜75%になった時点である。この添
加量は塩化ビニル系単量体に対して10〜2,000ppm程度で
あり、添加量がこれよりも少ないと初期着色性の改良効
果が充分でなく、多いと重合速度が遅くなってしまう。
そして、これらは所定の重合率に到達した後、重合系に
圧入される。
【0006】ここで用いられる連鎖移動剤としては、例
えば、炭化水素系の2−ペンテン、1−ヘキセン、2−
ヘキセン、1−オクテン、2−オクテン、n−ヘキサ
ン、クメン、1、2−エポキシヘキセン、パラシメンな
ど;塩素系のトリクレン、四塩化炭素、メチルクロライ
ドなど;アルコール系のイソプロピルアルコール、t−
ブタノール、イソブタノール、メチルブチノール、リナ
ロールなど;チオール系の2−メルカプトエタノール、
チオフェノール、β−チオジグリコール、チオグリコー
ル酸、2−メルカプト−2−チアゾリンなど;各種のも
のが挙げられるが、これらの内ではn−ヘキサンおよび
2−メルカプトエタノールがとくに好ましい。
【0007】本発明の方法において使用される油溶性重
合開始剤は、従来塩化ビニルの重合に使用されているも
のでよく、これには例えば、t−ブチルパーオキシネオ
デカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−
ヘキシルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキ
シネオデカノエート、α−クミルパーオキシネオデカノ
エート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート、
2,4, 4−トリメチルペンチル−2−パーオキシ−2
−ネオデカノエートなどのパーエステル化合物;ジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘ
キシルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエ
チルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピ
ルパーオキシジカーボネートなどのパーカーボネート化
合物;デカノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシ
ド、ベンゾイルパーオキシド、クメンハイドロパーオキ
シド、シクロヘキサノンパーオキシド、2, 4−ジクロ
ロベンゾイルパーオキシド、p−メンタンハイドロパー
オキシド、アセチルシクロヘキシルパーオキシド、2,
4, 4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキ
シアセテート、3, 5、5−トリメチルヘキサノイルパ
ーオキシド、イソブチリルパーオキシド、アセチルシク
ロヘキシルスルホニルパーオキシドなどのパーオキシド
化合物;α,α’−アゾビスイソブチロニトリル、α,
α’−アゾビス(2, 4−ジメチルバレロニトリル) 、
α, α’−アゾビス(4−メトキシ−2, 4−ジメチル
バレロニトリル)などのアゾ化合物が挙げられ、これら
は1種または2種以上の組み合わせとして使用すること
ができる。また、これらの重合開始剤は過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などと併用するこ
ともできる。これら重合開始剤の添加量は塩化ビニル系
単量体の仕込み量 100重量部当り0.03〜 0.5重量部が好
ましい。
【0008】本発明の方法で用いられる塩化ビニル系単
量体は、塩化ビニル単独のほか、塩化ビニルを主体とす
るこれと共重合可能なビニル系単量体の混合物(通常塩
化ビニルが50重量%以上)であって、この塩化ビニルと
共重合されるコモノマーとしては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテンなどの低分子オレフィン;アクリル酸、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチルなどのアクリル酸
またはそのエステル;メタクリル酸、メタクリル酸メチ
ルなどのメタクリル酸またはそのエステル;マレイン酸
またはそのエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル
などのビニルエステル;ラウリルビニルエーテル、イソ
ブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル;無水マレ
イン酸;アクリロニトリル;スチレン;塩化ビニリデ
ン;その他塩化ビニルと共重合可能な単量体などが挙げ
られ、これらは単独または2種以上の組合せで用いられ
る。
【0009】これらの単量体を用いた本発明による水性
媒体中での懸濁重合には、塩化ビニル系単量体の重合の
際に通常使用されている分散助剤である、例えばメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースなどの水溶性セルロースエーテル;水溶性あるいは
油溶性の部分けん化ポリビニルアルコール;アクリル酸
重合体;ゼラチンなどの水溶性ポリマー;ソルビタンモ
ノラウレート、ソルビタントリオレート、グリセリント
リステアレート、エチレンオキシドプロピレンオキシド
ブロックコポリマーなどの油溶性乳化剤;ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン
グリセリンオレート、ラウリン酸ナトリウムなどの水溶
性乳化剤;炭酸カルシウム、りん酸カルシウム、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが、単独または2
種以上の組み合わせで使用される。
【0010】この重合に際しての他の条件、重合器への
水性媒体、塩化ビニル系単量体、分散助剤などの仕込み
方法、仕込み割合、脱気方法、重合温度などは従来と同
様に行えばよい。さらにこの重合系には、必要に応じ
て、塩化ビニル系の重合に適宜使用される重合調整剤、
pH調整剤、ゲル化改良剤、帯電防止剤、架橋剤、安定
剤、充てん剤、酸化防止剤、緩衝剤、スケール防止剤な
どを添加することも任意である。
【0011】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例および比
較例により説明するが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。 実施例1〜6、比較例1〜4 内容積が 100Lの撹拌器およびジャケット付きのステン
レススチール製重合器に、脱イオン水を60kg、部分ケン
化ポリビニルアルコールを45g、t−ブチルパーオキシ
ネオデカノエート21gとをそれぞれ仕込んだ。重合器内
圧が50mmHgになるまで脱気した後、塩化ビニル単量体30
kgを仕込み、撹拌しながら、ジャケットに熱水を通じて
57℃まで昇温させ、その温度を保ちながら重合を開始し
た。
【0012】表1に示す重合率に達した時点で表示の連
鎖移動剤を添加して、さらに重合を続けた。重合器の内
圧が 6.0kg/cm2G に低下した時点で重合を停止し、未反
応単量体を回収し、得られた重合体をスラリー状で器外
に抜き出し、脱水乾燥して塩化ビニル重合体を得た。こ
れについて下記の方法により、嵩比重、粒度分布、DO
P吸収量および初期着色性を測定し、その結果を表1に
併記した。なお、比較例4ではt−ブチルパーオキシネ
オデカノエートの添加量を16.5gとしたほかは上記と同
様に行った。
【0013】・嵩比重:JIS K-6721にしたがって測定し
た。 ・粒度分布:JIS Z-8801に準じた #60、#100、#200の各
篩を用いて篩分けし、通過量(重量%)を計量した。 ・DOP吸収量:内径25mm、深さ85mmのアルミニウム合
金製容器の底にグラスファイバ−を詰め、試料樹脂10g
を採取して投入する。これにジオクチルフタレ−ト(D
OP)15ccを加え、30分放置してDOPを樹脂に充分浸
透させる。その後1500Gの加速度下に過剰のDOPを遠
心分離し、樹脂に吸収されたDOPの量を樹脂 100重量
部当りの値で表した。
【0014】・初期着色性:塩化ビニル重合体 100重量
部に、ラウリル酸すず1重量部、カドミウム系安定剤
0.5重量部およびジオクチルフタレート50重量部を配合
し、2本ロールミルを用いて 160℃で5分間混練した
後、厚さ 0.8mmのシートに成形した。つぎに、このシー
トを裁断して重ね、4cm×4cm× 1.5cm(厚さ)の型枠
に入れ、 160℃、65〜70kgf/cm2 で加熱、加圧して測定
試料を作製した。この試料について光電色彩計(日本電
色社製)を用いてL値、a値およびb値を測定した。
【0015】
【表1】
【0016】表より、本発明では標準の比較例1に比べ
ると、初期着色性が重合時間の延長なしに改良されるこ
とが判る。もし触媒の添加量を減らして実施例と同等の
初期着色性を得ようとすると、重合時間が4時間50分か
ら6時間10分へと伸びてしまう。
【0017】
【発明の効果】本発明の方法によれば、触媒の添加量を
増加して重合時間を短縮しても初期着色性の良好な高品
質の塩化ビニル系重合体が得られるので工業的価値が極
めて大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル単量体またはこれを主体とする
    ビニル系単量体の混合物を分散安定剤の存在下水性媒体
    中で油溶性重合開始剤を用いて懸濁重合する際に、重合
    率60〜75%の間で連鎖移動剤を添加することを特徴とす
    る塩化ビニル系重合体の製造方法。
JP25446491A 1991-09-06 1991-09-06 塩化ビニル系重合体の製造方法 Pending JPH0565304A (ja)

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