JPH0565278A - 1,5−ベンゾチアゼピン誘導体、強心剤及びその製法 - Google Patents

1,5−ベンゾチアゼピン誘導体、強心剤及びその製法

Info

Publication number
JPH0565278A
JPH0565278A JP30575991A JP30575991A JPH0565278A JP H0565278 A JPH0565278 A JP H0565278A JP 30575991 A JP30575991 A JP 30575991A JP 30575991 A JP30575991 A JP 30575991A JP H0565278 A JPH0565278 A JP H0565278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
general formula
benzothiazepine
halogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30575991A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Tomiyama
剛 冨山
Itaru Tomiyama
格 冨山
Shuichi Wakabayashi
修一 若林
Kazuhiro Kosakai
一宏 小坂井
Naoto Kamiyama
直人 上山
Junko Sekiguchi
順子 関口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kotobuki Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Kotobuki Seiyaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kotobuki Seiyaku Co Ltd filed Critical Kotobuki Seiyaku Co Ltd
Priority to JP30575991A priority Critical patent/JPH0565278A/ja
Publication of JPH0565278A publication Critical patent/JPH0565278A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式: 【化1】 〔但し、上式中、Rは低級アルキル基又はシクロアル
キル基を、Rは水素基又はハロゲン基を、R
、Rは各々、水素基、低級アルキルオキシ基、ハ
ロゲン基、アミノ基、N−低級アルキル置換アミノ基、
N,N−ジ低級アルキル置換アミノ基、又はRとR
が環化して成る−O−(CH)n−O−(n=1又は
2)を、Aは、−CH−又は−CHO−を、夫々表
わす。以下同じ。]で示されるN−置換−2,3,4,
5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピン誘導体
及び医薬として許容される該誘導体の酸付加塩、これを
有効成分として含有する強心剤。 【効果】 この化合物は強心作用を有し、かつ心拍数が
上昇する副作用がないので、強心剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規1,5−ベンゾチ
アゼピン誘導体及びその製法並びにこの化合物の医薬用
途ヘの応用に関する。
【0002】
【従来技術】1,5−ベンゾチアゼピンを基本骨格とす
る化合物は、これまで多数合成されている。例えば、本
出願人によって、特開昭59−104371号公報、特
開昭62−158266号公報、特開昭62−1582
67号公報、特開昭63−162681号公報として、
血圧効果作用を示す一連の1,5−ベンゾチアゼピン誘
導体が開示されている。
【0003】
【発明の目的】一般に、強心作用を示す薬物としては、
強心配糖体としてジギタリスが、ホスフォジエステラー
ゼ阻害剤としてアムノリン、ミルリノンが、また各種β
アゴニスト剤が知られている。しかし、これらの薬物
は、強心作用と共に、心拍数を上昇させてしまう欠点が
あった。本発明は、このような副作用のない強心剤とし
て有用な新規1,5−ベンゾチアゼピン誘導体を提供す
ることを目的とするものである。
【0004】
【発明の構成】本発明に係る新規化合物は、一般式
(I):
【化6】 〔但し、上式中、Rは低級アルキル基又はジクロアル
キル基を、Rは水素基又はハロゲン基を、R
、Rは各々、水素基、低級アルキルオキシ基、ハ
ロゲン基、アミノ基、N−低級アルキル置換アミノ基、
N,N−ジ低級アルキル置換アミノ基、又はRとR
が環化して成る−O−(CH)n−O−(n=1又は
2)を、Aは、−CH−又は−CHO−を、夫々表
わす。以下同じ。〕で示されるN−置換−2,3,4,
5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピン誘導
体、及び医薬として許容される該誘導体の酸付加塩であ
る。尚、一般式(I)において、低級アルキルとはC
1〜6の直鎖状若しくは分岐枝を有するアルキル基を意
昧する。
【0005】本発明に属する化合物としては、例えば、
以下の化合物を例示することができる。 (1) 8−クロロ−5−〔3−{2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エチル}メチルアミノ〕プロピオニル
−2,3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチ
アゼピン・フマール酸塩 (2) 5−〔3−{2−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)エチル}シクロペンチルアミノ〕プロピオニル−
2,3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン・フマール酸塩 (3) 5−〔3−{2−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)エチル}ブチルアミノ〕プロピオニル−2,3,
4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピン・
フマール酸塩 (4) 5−〔3−{2−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)エチル}メチルアミノ〕プロピオニル−2,3,
4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピン・
フマール酸塩 (5) 5−〔3−{2−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)エチル}エチルアミノ〕プロピオニル−2,3,
4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピン・
フマール酸塩
【0006】(6) 5−〔3−{2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エチル}プロピルアミノ〕プロピオニ
ル−2,3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾ
チアゼピン・フマール酸塩 (7) 5−〔3−{2−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)エチル}イソプロピルアミノ〕プロピオニル−2,
3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピ
ン・フマール酸塩 (8) 8−クロロ−5−〔3−{2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エチル}エチルアミノ〕プロピオニル
−2,3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチ
アゼピン・フマール酸塩 (9) 8−クロロ−5−〔3−{2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エチル}プロピルアミノ〕プロピオニ
ル−2,3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾ
チアゼピン・フマール酸塩 (10) 8−クロロ−5−〔3−{2−(3,4−ジ
メトキシフェニル)エチル}ブチルアミノ〕プロピオニ
ル−2,3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾ
チアゼピン・フマール酸塩
【0007】(11) 8−クロロ−5−〔3−{2−
(3−N,N’−ジエチルフェノキシ)エチル}エチル
アミノ〕プロピオニル−2,3,4,5−テトラヒイド
ロ−1,5−ベンゾチアゼピン・フマール酸塩 (12) 8−クロロ−5−〔3−(2−フェニルエチ
ル)エチルアミノ〕プロピオニル−2,3,4,5−テ
トラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピン・塩酸塩 (13) 8−クロロ−5−〔3−{2−(4−クロロ
フェニル)エチル}エチルアミノ〕プロピオニル−2,
3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピ
ン・塩酸塩 (14) 8−クロロ−5−〔3−{2−(3,4−ジ
メトキシフェノキシ)エチル}エチルアミノ〕プロピオ
ニル−2,3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベン
ゾチアゼピン・塩酸塩 (15) 8−クロロ−5−〔3−{2−(3,4−メ
チレンジオキシフェニル)エチル}エチルアミノ〕プロ
ピオニル−2,3,4,5−テトラハイドロ−1,5−
ベンゾチアゼピン・塩酸塩
【0008】(16) 8−クロロ−5−〔3−{2−
(3,4,5−トリメトキシフェニル)エチル}エチル
アミノ〕プロピオニル−2,3,4,5−テトラハイド
ロ−1,5−ベンゾチアゼピン・塩酸塩 上記一般式(1)〜(16)の化合物は、化合物1、・
・・、化合物16として引用される。
【0009】本願化合物は、次のようにして製造するこ
とができる。先ず、一般式(II):
【化7】 (但し、式中、Rは前記と同じ。)で示される化合物
に、一般式(III): (但し、式中、Xはハロゲン基を表わす。以下同じ。)
で示される化合物を反応させることにより、一般式(I
V)の化合物を得る。
【0010】
【化8】 (式中、R、Xは前記に同じ。)
【0011】次に、この化合物に、一般式(V):
【化9】 (A、R3〜5は前記に同じ。)で示される化合物を反
応させることにより、一般式(VI):
【化10】 (A、R2〜5は前記に同じ。)の化合物を得る。
【0012】一般式(IV)の化合物と、一般式(V)
の化合物との反応は、トルエン、ベンゼン、HMPA
(ヘキサメチルリン酸トリアミド)などのように、この
反応に関与しない不活性溶媒中で、トリエチルアミン、
トリプロピルアミン、ピリジンのような有機塩基や、水
酸化カリウム、炭酸カリウム、ソジウムメチラートのよ
うな金属アルカリの存在下で行なうか、或いは、一般式
(V)で示されるアミンを過剰(例えば2当量使用)に
用いて行なう。
【0013】上記一般式(VI)で示された化合物は、
下記(イ)又は(ロ)に示す方法によって、目的とする
一般式(I)の化合物に誘導される。
【0014】(イ) 一般式(VI)の化合物に、一般
式(VII): (但し、式中、R’、R”は、夫々、水素基又は低級ア
ルキル基を表わす。)で示される化合物を反応させたの
ち、得られた化合物を水素化ほう素ナトリウム或いは水
素化シアノほう素ナトリウムなどの適宜な還元剤を用い
て還元することにより、一般式(I)において、R
低級アルキル基である場合の目的化合物が得られる。
【0015】(ロ) 一般式(VI)の化合物に、一般
式(VIII): R−X ・・・(VIII) (R、Xは前記に同じ。)で示される化合物を反応さ
せることにより、一般式(I)の化合物を得ることがで
きる。
【0016】上記一連の製造方法において、出発物質で
ある一般式(II)の化合物は、J.Org.Che
m.30,2763,(1765)に記載の方法に準じ
て以下の経路で合成される。
【化11】
【0017】又、一般式(V)の化合物のうち、Aが−
CH−である化合物(Va)は、Org.Synt
h.I,413(1941)に記載の方法に準じて、次
の経路により合成できる。
【化12】
【0018】又、一般式(V)において、Aが−CH
−O−である場合の化合物(Vb)は、以下の合成経路
により得られる。
【化13】
【0019】一般式(I)の化合物は常法により精製さ
れて、そのまま医薬として用いられるか、若しくは、塩
酸、硫酸などの無機酸、フマール酸、マレイン酸、こは
く酸等の有機酸と反応させて得られる酸付加塩の形で用
いられる。本願化合物は、後記薬理試験例から明らかな
ように、血管収縮作用、陽性変力作用を有し、昇圧薬、
或いは強心薬として有用である。特に、本願化合物は、
従来の強心薬、例えば、強心配糖体としてのジギタリ
ス、ホスフォジエステラーゼ阻害剤としてのアムリノ
ン、ミルリノン、その他各種β−アゴニスト剤等のよう
に、強心作用に伴って心拍数が上昇するという副作用が
全くなく、むしろ心拍数を軽度に低下させる作用を有し
ており、強心薬として極めて高い有用性を有している。
【0020】本願化合物を昇圧剤若しくは強心剤として
用いる場合は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、シロップ剤
等の剤形で経口的に投与でき、又、直接、直腸への投与
や注射剤等の形で、非経口投与が可能である。投与量
は、患者の症状、年齢、体重等により異なるが、例えば
成人1日当り、30〜300mgを1〜数回程度に分け
て投与することにより、所期の効果が得られるものと期
待される。以下に薬理試験例及び製造実施例を掲げる。
【0021】
【試験例1】 血管収縮作用 ウサギを屠殺後、腸骨動脈を摘出し、95%O+5%
CO混和ガスで飽和した37℃のクレブス−リンガー
液で満たされたオルガンバス中に懸垂した。その張力を
トランスデューサーに連結し、ひずみ圧力用アンプを介
し記録計に連続記録した。そして被験薬を累積的に加え
て、その用量作用曲線を得た。尚、薬効評価は40mM
のKCI収縮を100%としたときに、50%収縮させ
る用量を求めた。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【試験例2】 陽性変力作用、心拍数 左心房における陽性変力作用は、B.Katzung等
(Medical Researeh Series,
Vol.3,P.199,1969)の報告に従って検
討した。モルモットを放血致死させ、心臓を摘出後、ク
レブス−リンガー液中で左心房を分離した。そして左心
房を95%O+5%CO混和ガスで飽和した、31
℃のクレブス−リンガー液を満たしたオルガンバス内に
懸垂し、その張力をトランスデューサーに連結し、ひず
み圧力用アンプを介し記録計に連続記録した。尚、re
sting tensionは0.5gとし、1.0H
Z、3msec、threshold(閾値電圧)の
1.5倍の電圧(2〜3V)で刺激し、被験薬を累積的
に添加した。薬効評価は30%収縮力を増加させる用量
を用いて表わし、その結果を表2に示した。
【0024】(心拍数)心拍数は、モルモット右心房を
オルガンバス内に懸垂し、その自動能をタコメーターに
より計測し、記録計に連続記録した。被験薬物は、陽性
変力作用と同様に、バス内に累積的(cumulati
ve)に投与した。その結果を表2に示す。
【表2】
【0025】以下に参考例及び実施例を掲げる。
【参考例1】 8−クロル−2,3,4,5−テトラハイドロ−1,5
−ベンゾチアゼピンの製造 4−クロロアニリン5.7gを酢酸7.0mlに溶か
し、冷却した二塩化二硫黄25ml中に冷却下で滴下す
る。滴下後、室温にて3時間撹拌した後、70〜80℃
にて3時間加熱する。室温まで放冷後、ベンゼン50m
lを加え、沈殿物を▲ろ▼取し、ベンゼンで洗ったの
ち、減圧下で乾燥し、暗緑色の結晶の6−クロロ−1,
3,2 ベンゾチアザチオリウム(benzothia
zathiolium)クロライド8.93gを得る。
次にこの6−クロロ−1,3,2−ベンゾチアザチオリ
ウムクロライド8.3gと氷水500mlの混合物に6
M水酸化ナトリウム水溶液を加えアルカリ性とし、炭酸
水素ナトリウム5gを加え1時間加熱還流を行なう。活
性炭を加え、脱色した後、▲ろ▼過し、▲ろ▼液に硫酸
亜鉛・7水和物の飽和水溶液を加え、酢酸を加えてpH
5とした後、沈殿物を▲ろ▼取し、40℃にて16時間
乾燥し、無色結晶の2−アミノ−5−クロロベンゼンチ
オールの亜鉛塩2.73gを得る。
【0026】次のこの2−アミノ−5−クロロベンゼン
チオールの亜鉛塩1.95gをN,N−ジメチルホルム
アミド10ml中に懸濁させ、1−ブロモ−3−クロロ
プロパン1.93gと水酸化カリウム0.74gをエタ
ノール30mlに溶かしたものを加え、室温にて3時間
撹拌後、溶媒を留去し、残留物にエーテル50mlと水
50mlを加え、不溶物を▲ろ▼去し、エーテル層をと
り炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗い、
硫酸マグネシウム(無水)で脱水後、濃縮して4−クロ
ロ−2−(3−クロロプロピル)チオ−アニリン1.2
1gを得る。
【0027】次にこの4−クロロ−2−(3−クロロプ
ロピル)チオ−アニリン1.2gをイソアミルアルコー
ル25mlに溶かし、トリ−n−プロピルアミン0.8
gとヨウ化ナトリウム0.08gを加え、145℃にて
20時間加熱撹拌する。反応液に水を加え酢酸エチルで
抽出し、脱水後、シリカゲルを用い、カラムクロマトグ
ラフィーを行なう(溶出液=クロロホルム)。淡褐色結
晶の目的物0.8gを得る。 M.S.(m/e)199(M) mp.58.0〜59.5℃
【0028】
【実施例1】 8−クロロ−5−〔3−〔2−(3,4−ジメトキシフ
ェニル)エチル〕メチルアミノ〕プロピオニル−2,
3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピ
ン・フマール酸塩(化合物1) [工程1] 8−クロロ−5−(3−クロル)プロピオニル−2,
3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピ
ンの製造 [参考例1]で得た8−クロロ−2,3,4,5−テト
ラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピン0.8gを、ク
ロロホルム20mlに溶かし、トリエチルアミン0.4
8gを加え、氷冷下3−クロルプロピオニルクロライド
0.56gを滴下する。室温にて1時間撹拌後、水洗し
て脱水(MgSO)後、シリカゲルを用いてカラムク
ロマトグラフィーを行ない(溶出液:酢酸エチル:n−
ヘキサン=1:4)、精製し、目的物0.69g(油
状)を得る。 M.S.(m/e)289(M
【0029】[工程2] 8−クロロ−5−〔3−〔2−(3,4−ジメトキシフ
ェニル)エチル〕アミノ〕プロピオニル−2,3,4,
5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピンの製造 [工程1]で得た化合物0.68gにホモベラトリルア
ミン0.85gをキシレン25mlに溶かし12時間加
熱還流する。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルを用い
てカラムクロマトグラフィーを行ない(溶出液:クロロ
ホルム:メタノール=100:1)、精製し、目的物
0.51g(油状)を得る。 M.S.(m/e)434(M
【0030】[工程3] 化合物(1)の合成 [工程2]で得た化合物0.8gをメタノール20ml
に溶かし、ホルマリン1.1mlを加え、室温で10分
間撹拌した後、水素化ホウ素ナトリウム0.42gを数
回に分けて加え、加え終わった後、30分間撹拌する。
反応液に酢酸エチル50mlと水50mlを加え、酢酸
エチル層をとり、飽和食塩水で洗った後、脱水(MgS
)後、シリカゲルを用いてカラムクロマトグラフィ
ーを行ない(溶出液:クロロホルム:メタノール=10
0:1)、精製し、フマール酸のアルコール溶液を加え
フマール酸塩とする。 融点149〜151℃ I.R.2938,1653,1263,1158,6
39cm−1 M.S.(m/e)448(M−フマール酸)
【0031】
【実施例2】 5−〔3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)シク
ロペンチルアミノ〕プロピオニル−2,3,4,5−テ
トラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピン・フマール酸
(化合物2)の製造 5−〔3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)アミ
ノ〕プロピオニル−2,3,4,5−テトラハイドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン0.5gをメタノール30m
lに溶かし、シクロペンタノン1.1mlと水素化シア
ノほう素ナトリウム0.08gを加え、希塩酸にて反応
液をpH5〜6に調整した後、3日間室温で撹拌する。
溶媒を留去し、残留物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
20mlと酢酸エチル30mlを加えて溶かし、酢酸エ
チル層をとり、水洗した後、飽和食塩水で洗い、硫酸マ
グネシウム(無水)で脱水し、シリカゲルを用いてカラ
ムクロマトグラフィーを行ない(溶出液=酢酸エチ
ル)、精製し、フマール酸のメタノール溶液を加えてフ
マール酸塩とする。 油状物質 I.R.3448,2944,1641,1260,6
45cm−1 M.S.(m/e)468(M−フマール酸)
【0032】
【実施例3】 5−〔3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチ
ル〕ブチルアミノ〕プロピオニル−2, 3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピ
ン・フマール酸塩(化合物3)の製造 [工程1]5−〔3−〔2−(3,4−ジメトキシフェ
ニル)エチル〕アミノ〕プロピオニル−2,3,4,5
−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピン1.0g
をN,N−ジメチルホルムアミド20mlに懸濁させ、
水素化ナトリウム(55%)0.11gを加え、n−ブ
チルブロマイド0.27gとヨウ化ナトリウム0.04
gを加え、浴温80℃で8時間加熱撹拌する。放冷後、
水30mlを加え10分間室温で撹拌し、10%NaO
H水溶液でpH9とした後、酢酸エチルで抽出する。酢
酸エチル層を十分に水洗した後、飽和食塩水で洗い、脱
水(MgSO)後、シリカゲルを用いてカラムクロマ
トグラフィーを行ない(溶出液:クロロホルム:メタノ
ール=100:1)、精製し、フマール酸のメタノール
溶液を加えてフマール酸塩とした。 油状物質 I.R.2950,1650,1260,1158,7
95cm−1 M.S.(m/e)455(M−フマール酸)
【0033】
【実施例4】 8−クロロ−5−〔3−〔2−(3,4−ジメトキシフ
ェノキシ)エチル〕エチルアミノ〕プロピオニル−2,
3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピ
ン塩酸塩(化合物14) [工程1] 2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)エタノールの製
造 3,4−ジメトキシフェノール6.2gとエチレンカー
ボネート7.22g、炭酸カリ5.4gをトルエン63
ml中に加え、16時間加熱還流を行ない、冷後トルエ
ン層をとり、水洗、脱水(NaSO)後、溶媒を留
去し、エーテルから再結晶する。目的物5.23g(無
色鱗片状晶)を得る。 M.S.(m/e)198(M) mp.69.0〜70.0℃
【0034】[工程2] 2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)エチルトシレー
トの製造 [工程1]で得られた化合物5.19gをピリジン10
m1に溶解させ、氷冷下、塩化4−トルエンスルホニル
5.99gを加えた後、室温にて3時間撹拌する。希塩
酸中に反応液を加え、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチ
ル層をとり、水洗、脱水(NaSO)後、溶媒を留
去し、エタノールから再結晶する。目的物を3.38g
(無色結晶)を得る。 M.S.(m/e)352(M) mp.86.0〜87.0℃
【0035】[工程3] 1−〔2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)エチル〕
フタルイミドの製造 [工程2]で得られた化合物3.38gとフタルイミド
カリ1.95gをジメチルホルムアミド10mlに加え
て3時間加熱(100℃)撹拌する。冷後、反応液を氷
水中にあけ、析出した結晶を▲ろ▼取しMeOHから再
結晶する。目的物2.73g(黄色結晶)を得る。 M.S.(m/e)327(M) mp.112〜113.7℃
【0036】[工程4] 2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)エチルアミンの
製造 [工程3]で得られた化合物1.59gをエタノール6
0mlに加え、更に抱水ヒドラジン0.58gを加え、
2時間加熱還流する。冷後、反応液を▲ろ▼取し、▲ろ
▼液を濃縮する。残渣にクロロホルムを加え、水洗後、
希塩酸にて抽出する。塩酸抽出液に炭酸カリを加えてア
ルカリ性とした後、クロロホルムで抽出する。クロロホ
ルム抽出液は脱水(NaSO)後、溶媒を留去す
る。目的物0.90g(淡黄色Oil)を得る。 M.S.(m/e)197(M
【0037】[工程5] 8−クロロ−5−〔3−〔2−(3,4−ジメトキシフ
ェノキシ)エチル〕アミノ〕プロピオニル−2,3,
4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピン塩
酸塩の製造 [工程4]で得られた化合物0.88gと[実施例1]
の[工程1]で得られた化合物0.62gをHMPA
1.8gに加え、室温にて16時間撹拌する。反応液を
水中にあけ、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル抽出液
は水洗、脱水(NaSO)後、塩酸ガスを吹き込
み、塩酸塩とし、目的物を▲ろ▼取する(無色結晶0.
71g)。 融点 161〜162℃ M.S.(m/e)450(M−HCl)
【0038】[工程6] 化合物(14)の製造 [工程5]で得られた化合物0.40gをメタノール3
0mlに溶解させ、アセトアルデヒド(80%)0.4
5gと水素化シアノほう素ナトリウム0.05gを加え
た後、10%塩酸メタノールを加え、反応液を弱酸性と
し、室温で4時間撹拌する。溶媒を留去し、残渣に飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液20mlを加え酢酸エチルで
抽出する。酢酸エチル層を水洗、脱水(NaSO
後、塩酸ガスを吹き込み、溶媒を留去した後、固体をジ
イソプロピルエーテルで洗浄し、▲ろ▼取する。目的物
を0.28g(無色結晶)得る。融点 66〜67℃ M.S.(m/e)479(M−479) I.R.(KBr)2926,1656,1512,1
227,1020
【0039】
【実施例5】 8−クロロ−5−〔3−〔2−(3,4−メチレンジオ
キシフェニル)エチル〕エチルアミノ〕プロピオニル−
2,3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン塩酸塩(化合物15) [工程1] 3,4−メチレンジオキシ−β−ニトロスチレンの製造 ピヘロナール5gとニトロメタン2.23gとモノメチ
ルアミン40%メタノール溶液0.2gをメタノール1
00mlに加え室温にて6日間撹拌する。析出した結晶
を▲ろ▼取し、目的物4.72g(黄色結晶)を得る。 M.S.(m/e)193(M) mp.156〜157.3℃
【0040】[工程2] 2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)エチルアミ
ンの製造 3,4−メチレンジオキシ−β−ニトロスチレン2.5
gをTHF25mlに懸濁させた水素化リチウムアルミ
ニウム2.46g中に氷冷下滴下し、室温で3時間撹拌
する。反応液中に0℃で水5mlと10%水酸化ナトリ
ウム水溶液5mlを加え、室温で10分間撹拌し、脱水
(MgSO)後、▲ろ▼過し、▲ろ▼液は溶媒を留去
した後、シリカゲルを用いてカラムクロマトグラフィー
を行ない(溶出液:クロロホルム:メタノール=10:
1)、精製し、目的物1.1g(油状)を得る。 M.S.(m/e)165(M
【0041】[工程3] 8−クロロ−5−〔3−〔2−(3,4−メチレンジオ
キシフェニル)エチル〕アミノ〕プロピオニル−2,
3,4,5−テトラハイドロ−1,5−ベンゾチアゼピ
ン塩酸塩の製造 2−(3,4−メチレンジオキフェニル)エチルアミン
0.51gと、[実施例1]の[工程1]で得られた化
合物0.45gと、HMPA1mlの混合物を、室温で
17時間撹拌する。反応液を水中にあけ、酢酸エチルに
て抽出し、酢酸エチル抽出液を水洗、脱水(NaSO
)後、塩酸ガスを吹き込み、溶媒を留去した後、固体
をエーテルで洗浄し▲ろ▼取する。目的物(無色結晶)
0.32gを得る。 融点 115〜117℃ M.S.(m/e)419(M−HCl)
【0042】[工程4] 化合物(15)の製造 [工程3]で得られた化合物0.2gとアセトアルデヒ
ド(80%)0.24gと水素化シアノほう素ナトリウ
ム0.03gをメタノール20ml中に加えた後、10
%塩酸メタノールで反応液を弱酸性とし、室温で4時間
撹拌する。溶媒を留去し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液10mlを加え、酢酸エチルで抽出する。酢酸
エチル層を水洗、脱水(NaSO)後、塩酸ガスを
吹き込み、溶媒を留去した後、固体をジイソプロピルエ
ーテルで洗浄し、▲ろ▼取する。目的物0.2g(無色
結晶)を得る。 融点 67〜68℃ M.S.(m/e)447(M−HCl) I.R.(cm−1)(KBr)1656,1248,
1032,921,801 実施例1〜5に準じて、以下の化合物を得た。物性値を
表3に示す。
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上山 直人 長野県上田市大字上田原1754−12 (72)発明者 関口 順子 長野県上田市中央3−6−18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式: 【化1】 〔但し、式中、Rは低級アルキル基又はシクロアルキ
    ル基を、Rは水素基又はハロゲン基を、R、R
    は各々、水素基、低級アルキルオキシ基、ハロゲン
    基、アミノ基、N−低級アルキルアミノ基、N,Nージ
    低級アルキルアミノ基、又は、RとRが環化して成
    る−O−(CH)n−O−(n=1又は2)を、A
    は、−CH−又は−CH−O−を、夫々表わす。〕
    で示される1,5−ベンゾチアゼピン誘導体、又は医薬
    上許容されるその酸付加塩。
  2. 【請求項2】 特許請求の範囲第1項記載の化合物を有
    効成分として含有する強心剤。
  3. 【請求項3】 一般式: 【化2】 〔但し、式中、Rは水素基又はハロゲン基を、R
    、Rは各々、水素基、低級アルキルオキシ基、ハ
    ロゲン基、アミノ基、N−低級アルキルアミノ基、N,
    N−ジ低級アルキルアミノ基、又は、RとRが環化
    して成る−O−(CH)n−O−(n=1又は2)
    を、Aは、−CH−又は−CHO−を、夫々表わ
    す。以下この項において同じ。〕で示される化合物に、
    一般式: (但し、R’、R”は、各々、水素基又は低級アルキル
    基を表わす。)で示される化合物を反応させて得られる
    化合物を還元することを特徴とする、 一般式: 【化3】 (但し、R’は低級アルキル基、R2〜5は前記に同
    じ。で示される1,5−ベンゾチアゼピン誘導体の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 一般式: 【化4】 〔但し、式中、Rは水素基又はハロゲン基を、R
    、Rは各々、水素基、低級アルキルオキシ基、ハ
    ロゲン基、アミノ基、N−低級アルキルアミノ基、N,
    N−ジ低級アルキルアミノ基、又は、RとRとが環
    化して成る−O−(CH)n−O−(n=1又は2)
    を、Aは、−CH−又は−CHO−を、夫々表わ
    す。以下この項において同じ。〕で示される化合物に、
    一般式: R−X 〔但し、Rは、低級アルキル基又はシクロアルキル基
    を、Xはハロゲン基を、夫々表わす。以下、この項にお
    いて同じ。〕で示される化合物を反応させることを特徴
    とする一般式: 【化5】 (但し、R1〜5は、前記に同じ。)で示される1,5
    −ベンゾチアゼピン誘導体の製造方法。
JP30575991A 1991-09-06 1991-09-06 1,5−ベンゾチアゼピン誘導体、強心剤及びその製法 Pending JPH0565278A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30575991A JPH0565278A (ja) 1991-09-06 1991-09-06 1,5−ベンゾチアゼピン誘導体、強心剤及びその製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30575991A JPH0565278A (ja) 1991-09-06 1991-09-06 1,5−ベンゾチアゼピン誘導体、強心剤及びその製法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0565278A true JPH0565278A (ja) 1993-03-19

Family

ID=17949007

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30575991A Pending JPH0565278A (ja) 1991-09-06 1991-09-06 1,5−ベンゾチアゼピン誘導体、強心剤及びその製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0565278A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2756742B2 (ja) N−アシル−2,3−ベンゾジアゼピン誘導体、その製造法、それを含有する医薬組成物、およびその製造法
JP2798095B2 (ja) 特定アミノメチルフェニルイミダゾール誘導体、新種のドーパミン受容体サブタイプの特定リガンド
WO2007142323A1 (ja) 側鎖にスピロ環構造を有する新規インダゾール誘導体
JPH054983A (ja) イソキノリノン誘導体、その製造方法およびその誘導体を有効成分として含有する5−ht3 レセプター拮抗剤
BG61367B2 (bg) Циклоалкилтриазоли
JPH11505236A (ja) フェニルジヒドロベンゾフラン
JP2001510825A (ja) 新規テトラゾール誘導体
JP2003528096A (ja) デカヒドロ−イソキノリン
JP2008501732A (ja) Ccr5拮抗剤としての化合物
JP2001512727A (ja) 5ht−1受容体のリガンドとしてのニ環式化合物
JPH08283266A (ja) α−置換ピリダジノキノリン化合物
JPH02138266A (ja) 6‐フェニル‐3‐(ピペラジニルアルキル)‐2,4(1h,3h)‐ピリミジンジオン誘導体
US6242448B1 (en) Trisubstituted-oxazole derivatives as serotonin ligands
JP2003512459A (ja) Pde4インヒビターとしてのフタラジノン誘導体
FR2536398A1 (fr) Nouveaux composes heterocycliques
JPH07505394A (ja) 橋渡しビスアリールカルビノール誘導体,組成物および使用法
JPS63165362A (ja) 置換アミノチメル−5,6,7,8−テトラヒドロナフチルオキシ酢酸類、中間体類、それらの製造法および薬物におけるそれらの使用
JPS63295566A (ja) キノキサリノン誘導体
FR2753970A1 (fr) Derives de n-(benzothiazol-2-yl) piperidine-1-ethanamine, leur preparation et leur application en therapeutique
CA2317515A1 (en) Oxazole derivatives as serotonin-1a receptor agonists
JPH0733743A (ja) 2−アリール−4−キノリノール誘導体
SU810080A3 (ru) Способ получени производных дибензо/ / /1,3,6/ диОКСАзОциНАили иХ КиСлОТНО-АддиТиВНыХ СОлЕй
JPH0565278A (ja) 1,5−ベンゾチアゼピン誘導体、強心剤及びその製法
JPH05506440A (ja) アルコキシ置換ジヒドロベンゾピラン―2―カルボン酸およびその誘導体
JPS6183163A (ja) 抗腫瘍剤