JPH0564269B2 - - Google Patents
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- JPH0564269B2 JPH0564269B2 JP20312286A JP20312286A JPH0564269B2 JP H0564269 B2 JPH0564269 B2 JP H0564269B2 JP 20312286 A JP20312286 A JP 20312286A JP 20312286 A JP20312286 A JP 20312286A JP H0564269 B2 JPH0564269 B2 JP H0564269B2
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- speed
- gear ratio
- oil
- line pressure
- control
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Landscapes
- Control Of Transmission Device (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
Description
本発明は、車両用のベルト式無段変速機におい
て、変速速度を制御対象として電子的に変速制御
する制御装置に関し、詳しくは、エアコン使用時
の変速制御に関する。
て、変速速度を制御対象として電子的に変速制御
する制御装置に関し、詳しくは、エアコン使用時
の変速制御に関する。
この種の無段変速機の変速制御に関しては、例
えば特開昭55−65755号公報に示す基本的なもの
があり、アクセル開度とエンジン回転数の信号の
バランスにより、変速比を制御対象として機械的
に変速制御することが示されている。ところでこ
の変速制御方式では、変速速度、即ち変速比の変
化速度が各変速比やプライマリ圧等により機構上
決定され、変速速度を直接制御できないため、過
渡時の応答性が限界があり、収束の際にオーバシ
ユートやハンチングを生じ易い。そこで近年、
種々の情報、要件を電気的に処理し、変速速度を
制御対象として無段変速機を電子的に変速制御す
ることが提案されている。 従来、上記無段変速機の変速速度制御に関して
は、例えば特開昭58−193961号公報の先行技術が
ある。この先行技術では、スロツトル開度と車速
の検生値によりマツプから目標変速比を求め、実
際の変速比が目標変速比と一致するようにフイー
ドバツク制御することが示されている。
えば特開昭55−65755号公報に示す基本的なもの
があり、アクセル開度とエンジン回転数の信号の
バランスにより、変速比を制御対象として機械的
に変速制御することが示されている。ところでこ
の変速制御方式では、変速速度、即ち変速比の変
化速度が各変速比やプライマリ圧等により機構上
決定され、変速速度を直接制御できないため、過
渡時の応答性が限界があり、収束の際にオーバシ
ユートやハンチングを生じ易い。そこで近年、
種々の情報、要件を電気的に処理し、変速速度を
制御対象として無段変速機を電子的に変速制御す
ることが提案されている。 従来、上記無段変速機の変速速度制御に関して
は、例えば特開昭58−193961号公報の先行技術が
ある。この先行技術では、スロツトル開度と車速
の検生値によりマツプから目標変速比を求め、実
際の変速比が目標変速比と一致するようにフイー
ドバツク制御することが示されている。
ところで上記先行技術においては、目標変速比
は通常のエンジン状態において動力然能と燃費率
を考慮した最適の変速比に設定されるが、エンジ
ンの状態が変化した場合には、必ずしも最適の変
速特性ではなくなる。 例えばエンジン性能に多大な影響を与えるもの
として、エアコン使用がある。この場合にエンジ
ン発生トルクの一部がコンプレツサを駆動するた
めに消費されるため、エンジンの出力はその分だ
け低下する。従つて、上記先行技術のようにスロ
ツトル開度と車速の関係で目標変速比を定めるも
のにおいては、エアコン使用時に所定のスロツト
ル開度に対する車両の駆動力が低下して加速不良
等を生じる等の問題がある。 本発明は、このような点に鑑み、開ループの簡
単な制御により変速速度を制御対象にして電子的
に変速制御し、且つエアコン使用時の走行性能を
良好に保つことができる無段変速機の制御装置を
提供することを目的とする。
は通常のエンジン状態において動力然能と燃費率
を考慮した最適の変速比に設定されるが、エンジ
ンの状態が変化した場合には、必ずしも最適の変
速特性ではなくなる。 例えばエンジン性能に多大な影響を与えるもの
として、エアコン使用がある。この場合にエンジ
ン発生トルクの一部がコンプレツサを駆動するた
めに消費されるため、エンジンの出力はその分だ
け低下する。従つて、上記先行技術のようにスロ
ツトル開度と車速の関係で目標変速比を定めるも
のにおいては、エアコン使用時に所定のスロツト
ル開度に対する車両の駆動力が低下して加速不良
等を生じる等の問題がある。 本発明は、このような点に鑑み、開ループの簡
単な制御により変速速度を制御対象にして電子的
に変速制御し、且つエアコン使用時の走行性能を
良好に保つことができる無段変速機の制御装置を
提供することを目的とする。
この目的を達成するため本発明は、変速速度制
御弁23が給油位置と排油位置に切換え動作する
制御ポート23a,23bとスプリング23cと
を有し、ライン圧油路21から流量制限手段32
aを介して分岐する油路26がソレノイド弁28
に連通して制御ユニツト40の電気信号に応じた
信号油圧を生成し、この信号油圧を油路34によ
り変速速度制御弁23の制御ポート23aに導入
して変速制御するように構成する。 また制御ユニツト40はプライマリプーリ回転
数とセカンダリプーリ回転数により実変速比を算
出する手段45と、スロツトル開度とセカンダリ
プーリ回転数により通常の目標変速比とエアコン
用の目標変速比とを定め、エアコン使用時にはエ
アコン用の目標変速比を出力する手段46と、通
常またはエアコン用の目標変速比と実変速比の偏
差により目標とする変速速度を算出する手段49
と、目標とする変速速度と実変速比の関係で操作
量を定めてこの操作量の電気信号を出力する手段
50とを備えることを特徴とする。
御弁23が給油位置と排油位置に切換え動作する
制御ポート23a,23bとスプリング23cと
を有し、ライン圧油路21から流量制限手段32
aを介して分岐する油路26がソレノイド弁28
に連通して制御ユニツト40の電気信号に応じた
信号油圧を生成し、この信号油圧を油路34によ
り変速速度制御弁23の制御ポート23aに導入
して変速制御するように構成する。 また制御ユニツト40はプライマリプーリ回転
数とセカンダリプーリ回転数により実変速比を算
出する手段45と、スロツトル開度とセカンダリ
プーリ回転数により通常の目標変速比とエアコン
用の目標変速比とを定め、エアコン使用時にはエ
アコン用の目標変速比を出力する手段46と、通
常またはエアコン用の目標変速比と実変速比の偏
差により目標とする変速速度を算出する手段49
と、目標とする変速速度と実変速比の関係で操作
量を定めてこの操作量の電気信号を出力する手段
50とを備えることを特徴とする。
上記構成による本発明では、無段変速機が基本
的には、制御ユニツト40の電気信号によりソレ
ノイド弁28で信号油圧に変換され、この信号油
圧が変速速度制御弁23の制御ポート23aに導
入して給油と排油の2位置に繰返し動作する。そ
して電気信号の操作量により変速スピードを変化
しながらプライマリ圧が増減して電子的に変速制
御される。 制御ユニツト40では、運転、走行状態に応じ
て目標変速比が設定され、この目標変速比と実変
速比の偏差により目標とする変速速度が算出さ
れ、変速速度の正負によりシフトアツプまたはシ
フトダウンが判別される。そしてシフトアツプと
シフトダウンでそれぞれ目標とする変速速度と実
変速比により操作量が設定され、この操作量の電
気信号が出力して開ループ制御される。 そこで電気信号の操作量によりシフトダウンま
たはシフトアツプし、このとき目標変速比に対し
て実変速比が、両者の偏差の変速速度に応じた傾
きで変速スピードを変化しながら迅速に追従し、
且つ滑らかに収束される。こうして変速全域で変
速速度を制御対象として応答良く無段階に変速制
御される。 またエアコン使用時にはエアコン用として、通
常より大きい値の目標変速比を出力することで、
一律にエンジン回転数の高い低速段側に変速制御
される。このためエアコン使用時には、エンジン
出力の低下が変速比の増大で補われて、エアコン
不使用時と略同様の走行性能を確保することが可
能となる。
的には、制御ユニツト40の電気信号によりソレ
ノイド弁28で信号油圧に変換され、この信号油
圧が変速速度制御弁23の制御ポート23aに導
入して給油と排油の2位置に繰返し動作する。そ
して電気信号の操作量により変速スピードを変化
しながらプライマリ圧が増減して電子的に変速制
御される。 制御ユニツト40では、運転、走行状態に応じ
て目標変速比が設定され、この目標変速比と実変
速比の偏差により目標とする変速速度が算出さ
れ、変速速度の正負によりシフトアツプまたはシ
フトダウンが判別される。そしてシフトアツプと
シフトダウンでそれぞれ目標とする変速速度と実
変速比により操作量が設定され、この操作量の電
気信号が出力して開ループ制御される。 そこで電気信号の操作量によりシフトダウンま
たはシフトアツプし、このとき目標変速比に対し
て実変速比が、両者の偏差の変速速度に応じた傾
きで変速スピードを変化しながら迅速に追従し、
且つ滑らかに収束される。こうして変速全域で変
速速度を制御対象として応答良く無段階に変速制
御される。 またエアコン使用時にはエアコン用として、通
常より大きい値の目標変速比を出力することで、
一律にエンジン回転数の高い低速段側に変速制御
される。このためエアコン使用時には、エンジン
出力の低下が変速比の増大で補われて、エアコン
不使用時と略同様の走行性能を確保することが可
能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。 第1図において、本発明が適用される無段変速
機と、油圧制御系の概略について説明する。先
ず、駆動系について説明すると、エンジン1がク
ラツチ2、前後進切換装置3を介して無段変速機
4の主軸5に連結される。 無段変速機4は、主軸5に対して副軸6が平行
配置され、主軸5にプライマリプーリ7が設けら
れ、副軸6にセカンダリプーリ8が設けられ、両
プーリ7,8に駆動ベルト11が巻付けられる。
両プーリ7,8は、固定側と油圧シリンダ9,1
0を備えて軸方向移動可能に設けられる可動側と
によりプーリ間隔可変に構成され、セカンダリシ
リンダ10に対しプライマリシリンダ9の方が受
圧面積が大きく形成される。そしてセカンダリシ
リンダ10のライン圧により適正にベルトクラン
プし、プライマリシリンダ9のプライマリ圧によ
り駆動ベルト11のプーリ7,8に対する巻付け
径の比を変えて無段変速するように構成される。 また副軸6は、1組のリダクシヨンギヤ12を
介して出力軸13に連結される。そして出力軸1
3がフアイナルギヤ14、デイフアレンシヤルギ
ヤ15を介して駆動輪16に伝動構成されてい
る。 次に、無段変速機4の油圧制御系について説明
する。先ず、エンジン1により駆動されるオイル
ポンプ20を有し、オイルポンプ20の吐出側の
ライン圧油路21が、セカンダリシリンダ10、
ライン圧制御弁22及び変速速度制御弁23に連
通され、変速速度制御弁23が油路24を介して
プライマリシリンダ9に連通される。 ライン圧油路21は更に流量制限するオリフイ
ス32aを介し油路26に連通して、ライン圧の
一部が取出される。油路26はレギユレータ弁2
5を有して一定なレギユレータ圧PRが発生され、
このレギユレータ圧PRの油路26がオリフイス
32bを介してライン圧制御用ソレノイド弁27
に連通される。また油路26はオリフイス32c
を有する油路35に連通され、オリフイス32d
を介して変速速度制御用ソレノイド弁28に連通
される。 ソレノイド弁27は、制御ユニツト40からの
デユーテイ信号のオンの場合に排油する構成であ
り、このソレノイド弁27により生じたパルス状
のデユーテイ圧Pdをアキユムレータ30により
平滑化して油路33によりライン圧制御弁22に
供給する。ソレノイド弁28も同様の構成であ
り、このソレノイド弁28により生じたパルス状
のデユーテイ圧Pdを油路34によりそのまま変
速速度制御弁23に供給する。 ライン圧制御弁22は、初期設定するスプリン
グと油路33のデユーテイ圧Pdの関数によりラ
イン圧PLを制御するように構成される。 変速速度制御弁23は、一方の制御ポート23
bに油路35の一定なレギユレータ圧PRが作用
し、他方の制御ポート23aにスプリング23c
が付勢され、且つ油路34のデユーテイ圧Pdが
作用する。そしてデユーテイ圧Pdのオン、オフ
によりライン圧油路21を油路24に接続する給
油位置と、油路24をドレン油路29に接続する
排油位置とに繰返して切換え動作する。そこでデ
ユーテイ比Dにより2位置の動作時間を変えてプ
ライマリシリンダへの給油または排油の流量を変
化し、変速速度di/dtにより変速制御することが
可能に構成される。 ここでデユーテイ比Dを増大してデユーテイ圧
Pdの零時間を長くすると、給油量>排油量の関
係になつてシフトアツプする。逆のデユーテイ比
Dを減少してデユーテイ圧Pdの一定圧時間を長
くすると、給油量<排油量の関係になつてシフト
ダウンする。 第2図において、電子制御系について説明す
る。 先ず、プライマリプーリ回転数Ndを検出する
プライマリプーリ回転数センサ41、セカンダリ
プーリ回転数Nsを検出するセカンダリプーリ回
転数センサ42、エンジン回転数Neを検出する
エンジン回転数センサ43及びスロツトル開度θ
を検出するスロツトル開度センサ44を有する。
これらセンサ信号は制御ユニツト40に入力す
る。 制御ユニツト40において、変速速度制御系に
ついて説明する。プライマリプーリ回転数Ndと
セカンダリプーリ回転数Nsが入力する実変速比
算出手段45を有し、実変速比iを、i=Np/
Nsにより算出する。またセカンダリプーリ回転
数Nsとスロツトル開度θは目標変速比検索手段
46に入力し、変速パターンに基づくNs−θの
テーブルにより第1の目標変速比としての目標変
速比isを検索する。目標変速比isは目標変速速度
算出手段47に入力し、一定時間Δt毎のis変化量
Δisにより目標変速比変化速度dis/dtを算出す
る。 そして実変速比i、目標変速比is、目標変速比
変化速度dis/dt及び係数設定手段48の係数k1、
k2は変速速度算出手段49に入力して、目標と
する変速速度di/dtを、 di/dt=k1(is−i)+k2dis/dt により算出する。 上記変速速度di/dtの式において、k1(is−i)
の項は目標変速比isと実変速比iの偏差による制
御量である。この制御量と操作量を同一にして制
御すると、無段変速機の制御系の種々の遅れ要素
により一次遅れとなつて収速性が悪い。そこで車
両全体の系における位相進み要素として目標変速
比変化速度dis/dtを求め、この目標変速比変化
速度dis/dtを予め制御量に付加して操作量を設
定してフイードフオワード制御する。これにより
遅れ成分を吸収して、収速性を向上することが可
能になつている。 ここで上記式では、直ちにシフトアツプ、シフ
トダウンの判断ができない。そこで、以下のよう
に式変形する。 di/dt=k1{(is+k2/k1dis/dt)−i} そして(is+k2/k1dis/dt)>i、di/dt>0
の場合はシフトダウンと判定する。また(is+
k2/k1dis/dt)<i、di/dt<0の場合はシフト
アツプと判定する。 目標とする変速速度di/dtと実変速比iは更に
デユーテイ比検索手段50に入力して、di/dt−
iのテーブルから操作量としてのデユーテイ比D
を検索する。 ここでデユーテイ比Dが、D=f(di/dt、i)
の関係になることから、±di/dtとiのテーブル
が設けられる。そして給油と排油とがバランスす
るデユーテイ比Dとして、D=50%が設定され
る。そこでシフトアツプの−di/dtとiのテーブ
ルでは、デユーテイ比Dが例えば50%以上の値で
−di/dtの絶対値に対して増大関数で設定され
る。またシフトダウンのdi/dtとiのテーブルで
は、デユーテイ比Dが50%以下の値でdi/dtに対
して減少関数で設定されている。 一方、iに対するDは、各変速比でプライマリ
油量を適切に確保するものである。即ち、低速段
ではプライマリ油量が少なく高速段ほどプライマ
リ油量が多く供給されているため、同じ変速比だ
けシフトアツプまたはシフトダウンする際の給油
量または排油量は高速段ほど多く必要になる。 そこでシフトアツプのテーブルではデユーテイ
比Dがiに対して減少関数で、シフトダウンのテ
ーブルではデユーテイ比Dが逆にiに対して増大
関数で設定される。そしてシフトアツプとシフト
ダウンのいずれも、高速段ほどデユーテイ比Dに
より給排油量を増大する。こうして±di/dt、i
及びDの三次元テーブルにより、変速制御とプラ
イマリ油量に必要なデユーテイ比Dが検索され
る。 そしてデユーテイ比検索手段50で検索したデ
ユーテイ比Dの電気信号が、駆動手段51を介し
てソレノイド弁28に出力する。 続いて、ライン圧制御系について説明する。先
ず、スロツトル開度θとエンジン回転数Neがエ
ンジントルク設定手段52に入力して、θ−Ne
のテーブルからエンジントルクTを定める。また
実変速比iが必要ライン圧設定手段53に入力し
て、各変速比iが単位トルク当りの必要ライン圧
PLuを設定する。これらエンジントルクTと単位
トルク当りの必要ライン圧PLuは目標ライン圧算
出手段54に入力して、目標ライン圧PLtを、
PLt=PLu・Tにより算出する。 この目標ライン圧PLtはデユーテイ比設定手段
55に入力して、目標ライン圧PLtに応じたデユ
ーテイ比Dを設定する。そしてこのデユーテイ比
Dの電気信号が、駆動手段56を介してソレノイ
ド弁27に出力する。 上記制御系において、エアコン使用時の補正と
して、エアコンスイツチ60の作動信号が目標変
速比検索手段46に入力している。目標変速比検
索手段46は、エアコン不使用時の通常の目標変
速比isを検索するNs−θテーブルと、エアコン
使用時の目標変速比isを検索する専用のNs−θ
テーブルとを有し、エアコンスイツチ60のオ
ン、オフ信号でいずれか一方を選択して出力す
る。 ここでエアコン用のNs−θテーブルは、各ス
ロツトル開度θでの目標変速比isの値が、エアコ
ン不使用時のものに比べて、一律に大きめに設定
されている。 次に、この実施例の作用について説明する。 先ず、エンジン1の運転によりオイルポンプ2
1が駆動し、油路21のライン圧PLはセカンダ
リシリンダ10にのみ供給されて、変速比最大の
低速段になる。このときライン圧PLのオイルが
オリフイス32aにより流量制限して油路26に
取出され、レギユレータ弁25により調圧してレ
ギユレータ圧PRを生じ、このレギユレータ圧PR
がソレノイド弁27,28等に導かれて、電子的
にライン圧及び変速制御することが可能になる。 また制御ユニツト40にはプライマリプーリ回
転数Np、セカンダリプーリ回転数Ns、スロツト
ル開度θ及びエンジン回転数Neの信号が入力し
て処理される。 そこでライン圧制御系では、プライマリプーリ
回転数Npとセカンダリプーリ回転数Nsにより実
変速比iが算出され、エンジン回転数Neとスロ
ツトル開度θによりエンジントルクTが設定され
る。また実変速比iに応じて単位トルク当りの必
要ライン圧PLuが設定され、これらにより目標ラ
イン圧PLtが算出され、この目標ライン圧PLtに
応じたデユーテイ比Dが設定される。 そこで発進や加速度にエンジントルクTが大き
くなると、目標ライン圧PLtが大きく算出され、
大きいデユーテイ比Dの信号がソレノイド弁27
に出力する。このためソレノイド弁27の排油量
が多くなつて低いデユーテイ圧Pdに変換され、
このデユーテイ圧Pdがライン圧制御弁22に導
入して、ライン圧PLは高く制御される。 更に、車速の上昇により変速制御が開始して実
変速比iが小さくなり、エンジントルクTも小さ
くなると、デユーテイ比Dが小さくなる。このた
めソレノイド弁27では排油量の減少でデユーテ
イ圧Pdが高くなり、ライン圧制御弁22におい
てライン圧PLは順次低く制御される。 こうしてライン圧PLは、実変速比iが小さい
ほど低く、エンジントルクTが大きいほど高く連
続的に電子制御される。このライン圧PLが常に
セカンダリシリンダ10に導入して作用すること
により、常にベルトスリツプを生じない必要最小
限のプーリ押付け力が付与される。 一方、変速速度制御系では、運転、走行状態に
応じて、目標変速比ig、実変速比i、目標変速比
変化速度dis/dt及び係数k1、k2が設定される。
そしてこれら要素により目標とする変速速度di/
dtが算出され、目標とする変速速度di/dtと実変
速比iとの関係でデユーテイ比Dが設定される。
デユーテイ比Dの電気信号はソレノイド弁28に
出力してデユーテイ圧Pdに変換され、このデユ
ーテイ比Pdが変速速度制御弁23の制御ポート
23aに導入して、デユーテイ圧Pdのオン、オ
フにより給油と排油の2位置に繰返し動作する。 ここで車速の低下やアクセル踏込みによりis>
iになると、デユーテイ比DがD<50%に設定さ
れる。このため変速速度制御弁23は排油位置で
の動作時間の方が長くなり、プライマリシリンダ
9は給油以上に排油され、プライマリ圧Ppが低
下してシフトダウンする。 このとき目標変速比isと実変速比iの偏差によ
る変速速度di/dtが大きいほどデユーテイ比Dの
値が小さく設定され、デユーテイ比Dにより排油
量が可変される。このため大きい値に設定される
目標変速比isに対して小さい実変速比iが、変速
速度di/dtに応じた傾きで追従する。 即ち、初期の偏差が大きい場合は、主として
k1(is−i)の偏差に基づいて大きい傾きの速い
変速スピードで実変速比iが迅速に追従する。そ
して偏差が順次小さくなるほど傾きが小さくな
り、変速スピードが遅くなる。その後実変速比i
が目標変速比isに近づくと、k2・dis/dtの項に
より実変速比iのピークが早めに来てオーバシユ
ートを生じないように滑らかに収束する。 逆に車速の上昇やアクセル開度によりis<iに
なると、デユーテイ比DがD>50%に設定され
る。このため変速速度制御弁23は給油位置での
動作時間の方が長くなり、プライマリシリンダ9
は排油以上に給油され、プライマリ圧Ppが増大
してシフトアツプする。この場合は−di/dtの絶
対値が大きいほどデユーテイ比Dの値が大きく設
定され、デユーテイ比Dにより給油量が可変され
る。そして小さい値に設定される目標変速比isに
対して大きい実変速比iが、上述と同様に変速ス
ピードを変化して迅速に追従し滑らかに収束す
る。 またシフトアツプとシフトダウンのいずれも、
実変速比iに応じたデユーテイ比Dにより高速段
ほど多く給排油して、常にプライマリシリンダ9
が実変速比iに見合つた油量になる。 こうして運転、走行状態に応じて目標とする変
速速度di/dtが算出され、この変速速度di/dtと
実変速比iによるデユーテイ比Dの電気信号が出
力して開ループ制御される。そしてデユーテイ信
号により変速速度di/dtを制御対象として可変し
ながら変速全域でシフトアツプまたはシフトダウ
ンして電子的に変速制御される。 次に、エアコンを使用する場合の変速制御につ
いて説明する。先ず、エアコン使用時にドライバ
がエアコンスイツチ60をオンすると、そのオン
信号が目標変速比検索手段46に入力する。この
ため運転、走行状態に応じてエアコン専用テーブ
ルにより、通常より大きめの値の目標変速比isが
検索して出力され、一律にエンジン回転数の高い
低速段側に変速制御される。そこでコンプレツサ
の出力損失によるエンジン出力の低下に対して、
駆動力は低速段側の変速比により補われて、エア
コン不使用の場合と略同じ走行性能が確保され
る。 尚、エアコン使用による駆動力の低下は、発進
や加速時に顕著であるので、この走行条件に限定
制御しても良い。またエアコン使用時の目標変速
比は、目標変速比検索手段の出力側で一律に増大
補正してもよい。
る。 第1図において、本発明が適用される無段変速
機と、油圧制御系の概略について説明する。先
ず、駆動系について説明すると、エンジン1がク
ラツチ2、前後進切換装置3を介して無段変速機
4の主軸5に連結される。 無段変速機4は、主軸5に対して副軸6が平行
配置され、主軸5にプライマリプーリ7が設けら
れ、副軸6にセカンダリプーリ8が設けられ、両
プーリ7,8に駆動ベルト11が巻付けられる。
両プーリ7,8は、固定側と油圧シリンダ9,1
0を備えて軸方向移動可能に設けられる可動側と
によりプーリ間隔可変に構成され、セカンダリシ
リンダ10に対しプライマリシリンダ9の方が受
圧面積が大きく形成される。そしてセカンダリシ
リンダ10のライン圧により適正にベルトクラン
プし、プライマリシリンダ9のプライマリ圧によ
り駆動ベルト11のプーリ7,8に対する巻付け
径の比を変えて無段変速するように構成される。 また副軸6は、1組のリダクシヨンギヤ12を
介して出力軸13に連結される。そして出力軸1
3がフアイナルギヤ14、デイフアレンシヤルギ
ヤ15を介して駆動輪16に伝動構成されてい
る。 次に、無段変速機4の油圧制御系について説明
する。先ず、エンジン1により駆動されるオイル
ポンプ20を有し、オイルポンプ20の吐出側の
ライン圧油路21が、セカンダリシリンダ10、
ライン圧制御弁22及び変速速度制御弁23に連
通され、変速速度制御弁23が油路24を介して
プライマリシリンダ9に連通される。 ライン圧油路21は更に流量制限するオリフイ
ス32aを介し油路26に連通して、ライン圧の
一部が取出される。油路26はレギユレータ弁2
5を有して一定なレギユレータ圧PRが発生され、
このレギユレータ圧PRの油路26がオリフイス
32bを介してライン圧制御用ソレノイド弁27
に連通される。また油路26はオリフイス32c
を有する油路35に連通され、オリフイス32d
を介して変速速度制御用ソレノイド弁28に連通
される。 ソレノイド弁27は、制御ユニツト40からの
デユーテイ信号のオンの場合に排油する構成であ
り、このソレノイド弁27により生じたパルス状
のデユーテイ圧Pdをアキユムレータ30により
平滑化して油路33によりライン圧制御弁22に
供給する。ソレノイド弁28も同様の構成であ
り、このソレノイド弁28により生じたパルス状
のデユーテイ圧Pdを油路34によりそのまま変
速速度制御弁23に供給する。 ライン圧制御弁22は、初期設定するスプリン
グと油路33のデユーテイ圧Pdの関数によりラ
イン圧PLを制御するように構成される。 変速速度制御弁23は、一方の制御ポート23
bに油路35の一定なレギユレータ圧PRが作用
し、他方の制御ポート23aにスプリング23c
が付勢され、且つ油路34のデユーテイ圧Pdが
作用する。そしてデユーテイ圧Pdのオン、オフ
によりライン圧油路21を油路24に接続する給
油位置と、油路24をドレン油路29に接続する
排油位置とに繰返して切換え動作する。そこでデ
ユーテイ比Dにより2位置の動作時間を変えてプ
ライマリシリンダへの給油または排油の流量を変
化し、変速速度di/dtにより変速制御することが
可能に構成される。 ここでデユーテイ比Dを増大してデユーテイ圧
Pdの零時間を長くすると、給油量>排油量の関
係になつてシフトアツプする。逆のデユーテイ比
Dを減少してデユーテイ圧Pdの一定圧時間を長
くすると、給油量<排油量の関係になつてシフト
ダウンする。 第2図において、電子制御系について説明す
る。 先ず、プライマリプーリ回転数Ndを検出する
プライマリプーリ回転数センサ41、セカンダリ
プーリ回転数Nsを検出するセカンダリプーリ回
転数センサ42、エンジン回転数Neを検出する
エンジン回転数センサ43及びスロツトル開度θ
を検出するスロツトル開度センサ44を有する。
これらセンサ信号は制御ユニツト40に入力す
る。 制御ユニツト40において、変速速度制御系に
ついて説明する。プライマリプーリ回転数Ndと
セカンダリプーリ回転数Nsが入力する実変速比
算出手段45を有し、実変速比iを、i=Np/
Nsにより算出する。またセカンダリプーリ回転
数Nsとスロツトル開度θは目標変速比検索手段
46に入力し、変速パターンに基づくNs−θの
テーブルにより第1の目標変速比としての目標変
速比isを検索する。目標変速比isは目標変速速度
算出手段47に入力し、一定時間Δt毎のis変化量
Δisにより目標変速比変化速度dis/dtを算出す
る。 そして実変速比i、目標変速比is、目標変速比
変化速度dis/dt及び係数設定手段48の係数k1、
k2は変速速度算出手段49に入力して、目標と
する変速速度di/dtを、 di/dt=k1(is−i)+k2dis/dt により算出する。 上記変速速度di/dtの式において、k1(is−i)
の項は目標変速比isと実変速比iの偏差による制
御量である。この制御量と操作量を同一にして制
御すると、無段変速機の制御系の種々の遅れ要素
により一次遅れとなつて収速性が悪い。そこで車
両全体の系における位相進み要素として目標変速
比変化速度dis/dtを求め、この目標変速比変化
速度dis/dtを予め制御量に付加して操作量を設
定してフイードフオワード制御する。これにより
遅れ成分を吸収して、収速性を向上することが可
能になつている。 ここで上記式では、直ちにシフトアツプ、シフ
トダウンの判断ができない。そこで、以下のよう
に式変形する。 di/dt=k1{(is+k2/k1dis/dt)−i} そして(is+k2/k1dis/dt)>i、di/dt>0
の場合はシフトダウンと判定する。また(is+
k2/k1dis/dt)<i、di/dt<0の場合はシフト
アツプと判定する。 目標とする変速速度di/dtと実変速比iは更に
デユーテイ比検索手段50に入力して、di/dt−
iのテーブルから操作量としてのデユーテイ比D
を検索する。 ここでデユーテイ比Dが、D=f(di/dt、i)
の関係になることから、±di/dtとiのテーブル
が設けられる。そして給油と排油とがバランスす
るデユーテイ比Dとして、D=50%が設定され
る。そこでシフトアツプの−di/dtとiのテーブ
ルでは、デユーテイ比Dが例えば50%以上の値で
−di/dtの絶対値に対して増大関数で設定され
る。またシフトダウンのdi/dtとiのテーブルで
は、デユーテイ比Dが50%以下の値でdi/dtに対
して減少関数で設定されている。 一方、iに対するDは、各変速比でプライマリ
油量を適切に確保するものである。即ち、低速段
ではプライマリ油量が少なく高速段ほどプライマ
リ油量が多く供給されているため、同じ変速比だ
けシフトアツプまたはシフトダウンする際の給油
量または排油量は高速段ほど多く必要になる。 そこでシフトアツプのテーブルではデユーテイ
比Dがiに対して減少関数で、シフトダウンのテ
ーブルではデユーテイ比Dが逆にiに対して増大
関数で設定される。そしてシフトアツプとシフト
ダウンのいずれも、高速段ほどデユーテイ比Dに
より給排油量を増大する。こうして±di/dt、i
及びDの三次元テーブルにより、変速制御とプラ
イマリ油量に必要なデユーテイ比Dが検索され
る。 そしてデユーテイ比検索手段50で検索したデ
ユーテイ比Dの電気信号が、駆動手段51を介し
てソレノイド弁28に出力する。 続いて、ライン圧制御系について説明する。先
ず、スロツトル開度θとエンジン回転数Neがエ
ンジントルク設定手段52に入力して、θ−Ne
のテーブルからエンジントルクTを定める。また
実変速比iが必要ライン圧設定手段53に入力し
て、各変速比iが単位トルク当りの必要ライン圧
PLuを設定する。これらエンジントルクTと単位
トルク当りの必要ライン圧PLuは目標ライン圧算
出手段54に入力して、目標ライン圧PLtを、
PLt=PLu・Tにより算出する。 この目標ライン圧PLtはデユーテイ比設定手段
55に入力して、目標ライン圧PLtに応じたデユ
ーテイ比Dを設定する。そしてこのデユーテイ比
Dの電気信号が、駆動手段56を介してソレノイ
ド弁27に出力する。 上記制御系において、エアコン使用時の補正と
して、エアコンスイツチ60の作動信号が目標変
速比検索手段46に入力している。目標変速比検
索手段46は、エアコン不使用時の通常の目標変
速比isを検索するNs−θテーブルと、エアコン
使用時の目標変速比isを検索する専用のNs−θ
テーブルとを有し、エアコンスイツチ60のオ
ン、オフ信号でいずれか一方を選択して出力す
る。 ここでエアコン用のNs−θテーブルは、各ス
ロツトル開度θでの目標変速比isの値が、エアコ
ン不使用時のものに比べて、一律に大きめに設定
されている。 次に、この実施例の作用について説明する。 先ず、エンジン1の運転によりオイルポンプ2
1が駆動し、油路21のライン圧PLはセカンダ
リシリンダ10にのみ供給されて、変速比最大の
低速段になる。このときライン圧PLのオイルが
オリフイス32aにより流量制限して油路26に
取出され、レギユレータ弁25により調圧してレ
ギユレータ圧PRを生じ、このレギユレータ圧PR
がソレノイド弁27,28等に導かれて、電子的
にライン圧及び変速制御することが可能になる。 また制御ユニツト40にはプライマリプーリ回
転数Np、セカンダリプーリ回転数Ns、スロツト
ル開度θ及びエンジン回転数Neの信号が入力し
て処理される。 そこでライン圧制御系では、プライマリプーリ
回転数Npとセカンダリプーリ回転数Nsにより実
変速比iが算出され、エンジン回転数Neとスロ
ツトル開度θによりエンジントルクTが設定され
る。また実変速比iに応じて単位トルク当りの必
要ライン圧PLuが設定され、これらにより目標ラ
イン圧PLtが算出され、この目標ライン圧PLtに
応じたデユーテイ比Dが設定される。 そこで発進や加速度にエンジントルクTが大き
くなると、目標ライン圧PLtが大きく算出され、
大きいデユーテイ比Dの信号がソレノイド弁27
に出力する。このためソレノイド弁27の排油量
が多くなつて低いデユーテイ圧Pdに変換され、
このデユーテイ圧Pdがライン圧制御弁22に導
入して、ライン圧PLは高く制御される。 更に、車速の上昇により変速制御が開始して実
変速比iが小さくなり、エンジントルクTも小さ
くなると、デユーテイ比Dが小さくなる。このた
めソレノイド弁27では排油量の減少でデユーテ
イ圧Pdが高くなり、ライン圧制御弁22におい
てライン圧PLは順次低く制御される。 こうしてライン圧PLは、実変速比iが小さい
ほど低く、エンジントルクTが大きいほど高く連
続的に電子制御される。このライン圧PLが常に
セカンダリシリンダ10に導入して作用すること
により、常にベルトスリツプを生じない必要最小
限のプーリ押付け力が付与される。 一方、変速速度制御系では、運転、走行状態に
応じて、目標変速比ig、実変速比i、目標変速比
変化速度dis/dt及び係数k1、k2が設定される。
そしてこれら要素により目標とする変速速度di/
dtが算出され、目標とする変速速度di/dtと実変
速比iとの関係でデユーテイ比Dが設定される。
デユーテイ比Dの電気信号はソレノイド弁28に
出力してデユーテイ圧Pdに変換され、このデユ
ーテイ比Pdが変速速度制御弁23の制御ポート
23aに導入して、デユーテイ圧Pdのオン、オ
フにより給油と排油の2位置に繰返し動作する。 ここで車速の低下やアクセル踏込みによりis>
iになると、デユーテイ比DがD<50%に設定さ
れる。このため変速速度制御弁23は排油位置で
の動作時間の方が長くなり、プライマリシリンダ
9は給油以上に排油され、プライマリ圧Ppが低
下してシフトダウンする。 このとき目標変速比isと実変速比iの偏差によ
る変速速度di/dtが大きいほどデユーテイ比Dの
値が小さく設定され、デユーテイ比Dにより排油
量が可変される。このため大きい値に設定される
目標変速比isに対して小さい実変速比iが、変速
速度di/dtに応じた傾きで追従する。 即ち、初期の偏差が大きい場合は、主として
k1(is−i)の偏差に基づいて大きい傾きの速い
変速スピードで実変速比iが迅速に追従する。そ
して偏差が順次小さくなるほど傾きが小さくな
り、変速スピードが遅くなる。その後実変速比i
が目標変速比isに近づくと、k2・dis/dtの項に
より実変速比iのピークが早めに来てオーバシユ
ートを生じないように滑らかに収束する。 逆に車速の上昇やアクセル開度によりis<iに
なると、デユーテイ比DがD>50%に設定され
る。このため変速速度制御弁23は給油位置での
動作時間の方が長くなり、プライマリシリンダ9
は排油以上に給油され、プライマリ圧Ppが増大
してシフトアツプする。この場合は−di/dtの絶
対値が大きいほどデユーテイ比Dの値が大きく設
定され、デユーテイ比Dにより給油量が可変され
る。そして小さい値に設定される目標変速比isに
対して大きい実変速比iが、上述と同様に変速ス
ピードを変化して迅速に追従し滑らかに収束す
る。 またシフトアツプとシフトダウンのいずれも、
実変速比iに応じたデユーテイ比Dにより高速段
ほど多く給排油して、常にプライマリシリンダ9
が実変速比iに見合つた油量になる。 こうして運転、走行状態に応じて目標とする変
速速度di/dtが算出され、この変速速度di/dtと
実変速比iによるデユーテイ比Dの電気信号が出
力して開ループ制御される。そしてデユーテイ信
号により変速速度di/dtを制御対象として可変し
ながら変速全域でシフトアツプまたはシフトダウ
ンして電子的に変速制御される。 次に、エアコンを使用する場合の変速制御につ
いて説明する。先ず、エアコン使用時にドライバ
がエアコンスイツチ60をオンすると、そのオン
信号が目標変速比検索手段46に入力する。この
ため運転、走行状態に応じてエアコン専用テーブ
ルにより、通常より大きめの値の目標変速比isが
検索して出力され、一律にエンジン回転数の高い
低速段側に変速制御される。そこでコンプレツサ
の出力損失によるエンジン出力の低下に対して、
駆動力は低速段側の変速比により補われて、エア
コン不使用の場合と略同じ走行性能が確保され
る。 尚、エアコン使用による駆動力の低下は、発進
や加速時に顕著であるので、この走行条件に限定
制御しても良い。またエアコン使用時の目標変速
比は、目標変速比検索手段の出力側で一律に増大
補正してもよい。
以上に説明したように本発明によると、無段変
速機で電子的に変速制御する制御装置において、
制御ユニツトは目標変速比isと実変速比の偏差に
基づいて目標とする変速速度を算出し、この目標
とする変速速度と実変速比により電気信号の操作
量を設定して開ループ制御する構成であるから、
変速速度を直接制御対象として、迅速に追従し滑
らかに収束するように変速制御できる。このため
過渡時の応答性が向上し、オーバシユートが少な
くなる。また制御も非常に簡単になる。 電気信号による信号油圧を変速速度制御弁の制
御ポートに導入して給油と排油の2位置に繰返し
て動作する構成であるから、電気信号の操作量に
より変速スピードを変化しながらプライマリ圧を
増減して、適確に変速速度を制御できる。 エアコン使用時には目標変速比を大きく定めて
変速制御する構成であるから、低速段側の変速比
によりエアコン不使用時並に走行性能を確保でき
る。エアコン使用時には専用のテーブルを用いる
ので、各走行条件で最適な目標変速比の設定と共
に駆動力の補充を行い得る。
速機で電子的に変速制御する制御装置において、
制御ユニツトは目標変速比isと実変速比の偏差に
基づいて目標とする変速速度を算出し、この目標
とする変速速度と実変速比により電気信号の操作
量を設定して開ループ制御する構成であるから、
変速速度を直接制御対象として、迅速に追従し滑
らかに収束するように変速制御できる。このため
過渡時の応答性が向上し、オーバシユートが少な
くなる。また制御も非常に簡単になる。 電気信号による信号油圧を変速速度制御弁の制
御ポートに導入して給油と排油の2位置に繰返し
て動作する構成であるから、電気信号の操作量に
より変速スピードを変化しながらプライマリ圧を
増減して、適確に変速速度を制御できる。 エアコン使用時には目標変速比を大きく定めて
変速制御する構成であるから、低速段側の変速比
によりエアコン不使用時並に走行性能を確保でき
る。エアコン使用時には専用のテーブルを用いる
ので、各走行条件で最適な目標変速比の設定と共
に駆動力の補充を行い得る。
第1図は本発明の無段変速機と制御装置の油圧
制御系の実施例を示す構成図、第2図は本発明の
無段変速機の制御装置の電気制御系の実施例を示
すブロツク図である。 4……無段変速機、5……主軸、11……駆動
ベルト、6……副軸、7……プライマリプーリ、
8……セカンダリプーリ、9……プライマリシリ
ンダ、10……セカンダリシリンダ、21,26
……油路、22……ライン圧制御弁、23……変
速速度制御弁、23a,23b……制御ポート、
23c……スプリング、32a……オリフイス、
28……ソレノイド弁、40……制御ユニツト、
45……実変速比算出手段、46……目標変速比
検索手段、49……変速速度算出手段、50……
デユーテイ比検索手段。
制御系の実施例を示す構成図、第2図は本発明の
無段変速機の制御装置の電気制御系の実施例を示
すブロツク図である。 4……無段変速機、5……主軸、11……駆動
ベルト、6……副軸、7……プライマリプーリ、
8……セカンダリプーリ、9……プライマリシリ
ンダ、10……セカンダリシリンダ、21,26
……油路、22……ライン圧制御弁、23……変
速速度制御弁、23a,23b……制御ポート、
23c……スプリング、32a……オリフイス、
28……ソレノイド弁、40……制御ユニツト、
45……実変速比算出手段、46……目標変速比
検索手段、49……変速速度算出手段、50……
デユーテイ比検索手段。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 エンジン側の主軸にプーリ間隔可変のプライ
マリプーリが設けられ、主軸に平行配置される車
輪側の副軸にプーリ間隔可変のセカンダリプーリ
が設けられ、両プーリの間に駆動ベルトが巻回さ
れ、油圧源からの油路にライン圧を制御してその
ライン圧をセカンダリプーリのシリンダに供給し
てプーリ押付け力を付与するライン圧制御弁が設
けられ、プライマリプーリのシリンダへの油路に
ライン圧を給排油してプライマリ圧を変化する変
速速度制御弁が設けられ、プライマリ圧により両
プーリに対する駆動ベルトの巻付け径の比を変化
して無段階に変速する無段変速機において、 上記変速速度制御弁23は給油位置と排油位置
に切換え動作する制御ポート23a,23bとス
プリング23cとを有し、ライン圧油路21から
流量制限手段32aを介して分岐する油路26が
ソレノイド弁28に連通して制御ユニツト40の
電気信号に応じた信号油圧を生成し、この信号油
圧を油路34により変速速度制御弁23の制御ポ
ート23aに導入して変速制御するように構成す
ると共に、 上記制御ユニツト40はプライマリプーリ回転
数とセカンダリプーリ回転数により実変速比を算
出する手段45と、スロツトル開度とセカンダリ
プーリ回転数により通常の目標変速比とエアコン
用の目標変速比とを定め、エアコン使用時にはエ
アコン用の目標変速比を出力する手段46と、通
常またはエアコン用の目標変速比と実変速比の偏
差により目標とする変速速度を算出する手段49
と、目標とする変速速度と実変速比の関係で操作
量を定めてこの操作量の電気信号を出力する手段
50とを備えることを特徴とする無段変速機の制
御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20312286A JPS6361647A (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | 無段変速機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20312286A JPS6361647A (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | 無段変速機の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6361647A JPS6361647A (ja) | 1988-03-17 |
JPH0564269B2 true JPH0564269B2 (ja) | 1993-09-14 |
Family
ID=16468766
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20312286A Granted JPS6361647A (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | 無段変速機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6361647A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2347827C (en) * | 1998-10-26 | 2007-01-30 | Yanmar Diesel Engine Co., Ltd. | Continuously variable transmission |
-
1986
- 1986-08-29 JP JP20312286A patent/JPS6361647A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6361647A (ja) | 1988-03-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |