JPH0563432U - 加熱調理台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 携帯用（行楽用）加熱調理台の機能、外観を
改善する。 【構成】 本体１の内側に燃焼室Ｂを吊り掛け、その下
端に平鋼板製燃料受皿８を敷き、その天井に調理用鉄板
１０か、金網を載せる。本体１の四隅の胴板２に脚受入
管１１を下から貫入させる。燃焼室対向壁６の下縁の連
結材７が、端板３の空気吸入口５を灰から守る。燃料受
皿８はバーリング加工穴４ａと補強骨９を持つ。調理用
鉄板１０の四隅を約１０ｍｍ以上の半径の湾曲面にする
事により、生野菜の急熱による爆発的騒音を減じ得た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は屋内は無論、野外の行楽にも携帯して使用できる加熱調理台に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

行楽地で、肉、魚 野菜等を網又は鉄板で焼きながら食べるため、携帯に適し た加熱調理台が市販されるようになった。 それはいずれも鋼板性の箱形本体の中で木炭を燃やし、本体上面の金網又は鉄 板に食品を載せて焼くもので、箱形本体の外側面に簡単な四脚を付けている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来この種加熱調理台は、携帯用で軽便さを主とするため、屋内用のものに比 べて性能や使い良さの点でやゝ劣る。それはやむを得ないこととされていたが、 この考案はこれを改善するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案の加熱調理台は、固形燃料を用いる加熱調理台において、胴板と両端 板からなる本体、上記胴板の両側上縁に吊掛けられて内寄りに垂下した対向壁と 、その対向壁の下縁相互間を燃料受皿支持間隔に保ち、また本体端板の空気吸込 口との間を遮断するように立つ垂直板を持つ連結財とで構成した燃焼室。 上記燃焼室の仮の天井になる加熱調理用鉄板又は金網、および、 上記本体四隅の胴板に下から貫入した管で、それぞれに脚を挿入して固定でき る脚受入管を備えることを特徴とする。

【０００５】 また上記加熱調理台の燃料受皿は、平鋼板に多数のバーリング加工穴を明け、 また中央長手方向に補強骨をプレス成形したものであることを特徴とする。

【０００６】 さらにまた上記加熱調理台の調理用鉄板は、本体上縁に載せ掛ける鍔を有し、 鍔より低い加熱面の四隅が半径約１０ｍｍ以上の湾曲面になっていることを特徴 とする。

【０００７】

【実施例】

図１はこの考案の一実施例の平面図で、上面に調理用鉄板１０を載せた状態、 図２はその鉄板１０を取外した状態を示す。 図３は側面を見せた立面図で、右半分は本体１の縦断面を示す。図４はその側 面図、つまり端面を示し、右半分は本体１の横断面を示す。図５は燃料受皿８の 横断面を示す。

【０００８】 この実施例の本体１は、底が円筒形の胴板２で、その両端を平らな端板３でふ さぎ、全周の上縁沿いに多数の通気孔４、端板３中央に調節板付き空気吸込口５ を設けている。 胴板２の両側上縁に吊掛けられた燃焼室Ｂの対向壁６は、やゝ内寄りに垂下し ている。その対向壁６の下縁相互間を、燃料受皿支持間隔に保っているのが連結 材７で、これは本体端板３の空気吸込口５を燃料室Ｂから遮断するように立つ垂 直板を持っているから、燃え屑や灰が吸込口５の方へ落ちて、調節板５ａの動き を悪くするのを防ぐ。 対向壁６の対向する下縁と、その両端をつなぐ連結材７とで囲まれた矩形面に 、燃料受皿（目皿）８がはまり載る。

【０００９】 燃料受皿８は平鋼板に多数のバーリング加工穴４ａを明け、中央長手方向に補 強骨９をプレス成形したもので、図５のようにバーリング加工により突起した穴 縁を上に向けると、固形燃料が穴をふさいだり、受皿８の上面に密着して、空気 との接触不良部ができるのを防ぐ。平鋼板製の受皿は加熱冷却の繰返しにより熱 歪みを生じやすいが、上記補強骨９で防いでいる。この受皿は従来のロストルに 比べ、はるかに安価で扱いやすい。

【００１０】 従来のこの種、加熱調理台はすべて、本体の外側面に出張った形で四脚上部を 取付けているが、この考案は本体四隅の胴板部分に、下から脚受入管１１を貫入 して、この場合、溶接固定しており、随時、四本の脚１２を挿入、固定できるよ うにした。従って従来のように脚が外側に出張らず、外観も向上した。この実施 例は押ネジ１３により脚の高低調節もできる。 調理用鋼板１０は、本体１の上縁に載せ掛ける鍔１０ａを有し、その鍔１０ａ より低い調理用加熱面の四隅が半径約１０ｍｍ以上の湾曲面Ｒになっている。湾 曲面Ｒは上部と下部で半径が異なるから、下部の最小半径ｒを約１０ｍｍ以上に するのである。また鍔１０ａと加熱面の間の斜面の途中には、全周にわたって補 強用段部１０ｂを有する。

【００１１】 従来の調理用鉄板では野菜等、水分の多い冷えた材料を焼くと、しばらくは爆 発的な騒音を出すことと、捩じれを生ずることが問題であった。本考案者の研究 により、調理用鉄板加熱面の四隅を丸め、段部１０ｂを設けることにより、上記 現象が解消できる事がわかった。実験によれば鉄板の隅の丸みが最小半径１０ｍ ｍで、上記爆発現象が実害のない程度に減り、半径１５ｍｍ以上にすると、問題 にならない程度になった。

【００１２】 本体１の両端に付けた運搬用持手１４や、調理用鉄板１０の持手１５は、設計 者に任せられる。その他の部分についても、この考案の要旨を変えない範囲で、 自由に変化、応用が行われてよい。

【００１３】

【考案の効果】

この考案は、携帯に便利な加熱調理台として、従来、見過ごされていた問題点 を改善し、さらに行楽用として外観も向上させた。 すなわち、本体を支える四脚の上部を受入いれる受入管を胴板内部に貫入させ たため、従来のように脚が外側に出張って余分な幅をとり、見た目も悪い状態が 改善された。

【００１４】 また燃焼室を囲む両端の連結材が垂直板により、燃料受皿上の燃え屑や灰が、 本体端板の空気吸入口の方へ落ちるのを防ぐから、吸入口の調節板が灰などで動 きにくくなる問題を解消した。 燃料受皿は、従来のロストルに比べ簡素な一枚の平鋼板で、これに多数のバー リング加工穴を設けることにより、その穴から上昇した空気が、穴縁の突起で浮 かされた固形燃料の全周に回りよくして、ロストル同様の燃料促進作用を得た。 また補強骨をプレス成形して歪みを防いだから、安価で取扱いやすい一枚の鋼板 で十分に目的を達した。

【００１５】 さらにこの考案独特の調理用鉄板は、生野菜等の加熱時の爆発的現象の研究成 果であって、鍔の内側の加熱面の四隅を丸め、全周に補強用段部をプレス加工で 絞り出すという簡単な改良で、上記現象と熱歪みの発生を無くした。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例平面図。

【図２】図１から調理用鉄板を除いた平面図。

【図３】図１の立面図。

【図４】同上立面図。

【図５】同上側面図。

【符号の説明】

Ｂ 燃焼室 １ 本体 ８ 燃料受皿 １０ 調理用鉄板 １１ 脚受入管

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 固形燃料を用いる加熱調理台において、 胴板と両端板からなる本体、 上記胴板の両側上縁に吊掛けられて内寄りに垂下した対
   向壁と、その対向壁の下縁相互間を燃料受皿支持間隔に
   保ち、また本体端板の空気吸込口との間を遮断するよう
   に立つ垂直板を持つ連結材とで構成した燃焼室、 上記燃焼室の仮の天井になる加熱調理用鉄板又は金網、
   および、 上記本体四隅の胴板に下から貫入した管で、それぞれに
   脚を挿入して固定できる脚受入管、 を備えることを特徴とする加熱調理台。
2. 【請求項２】 燃料受皿は、平鋼板に多数のバーリング
   加工穴を明け、また中央長手方向に補強骨をプレス成形
   したものであることを特徴とする請求項１の加熱調理
   台。
3. 【請求項３】 調理用鉄板は、本体上縁に載せ掛ける鍔
   を有し、鍔より低い加熱面の四隅が半径約１０ｍｍ以上
   の湾曲面になっており、鍔と加熱面の間の斜面の途中に
   は全周にわたって段部を有することを特徴とする請求項
   １の加熱調理台。