JPH0563327U

JPH0563327U - 歯ブラシ

Info

Publication number: JPH0563327U
Application number: JP593192U
Authority: JP
Inventors: 充彦西連寺
Original assignee: 西連寺トレーディング有限会社; 株式会社東京歯材社
Priority date: 1992-02-14
Filing date: 1992-02-14
Publication date: 1993-08-24

Abstract

(57)【要約】【目的】従来の歯ブラシで歯磨きした場合には、歯の
表面を清掃することは出来るが、歯の隙間の歯垢を殆ど
除去することが出来なかった。【構成】歯ブラシ１の植毛部２に配列して植毛された
毛３のうち、歯ブラシ１の長手方向に平行な中央列に植
毛された毛３ａの高さを両側の列の毛３ｂの高さよりも
高くした。又、中央列に植毛された毛３ａの先端を歯ブ
ラシ１の長手方向に鋸刃形状の輪郭４にすることができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、歯磨きと同時に歯間の歯垢を容易に掃除することのできる歯ブラシに関する。

【０００２】

【従来の技術】

歯の配列状態は、図１０に示すように、相隣る歯Ｔと歯Ｔの間に隙間Ｃがあり、この隙間Ｃのうち特に歯肉Ｇの周辺部に歯垢が溜り易い。図１１，図１２は歯Ｔを磨く歯ブラシＡの断面図であり、歯ブラシＡの幅方向に配列された毛Ｂの一部が歯Ｔの隙間に侵入しても、残りの毛Ｂが歯Ｔの表面や歯肉Ｇに当たり、毛Ｂの一部が歯Ｔの隙間に深く侵入することを阻止するので、歯Ｔの表裏を磨く歯ブラシＡの毛Ｂは、歯１の表裏に近い領域Ｄに溜まっている歯垢のみ除去することができる。

【０００３】歯の側面の中央の領域Ｅに残った歯垢は歯周病の原因になるので、歯ブラシＡとは別の器具により除去することができる。領域Ｅの歯垢を除去する家庭用の清掃器具には、食後に使用されるツースピック（つまようじ）の他に、デンタルフロス（歯間掃除用糸），水流圧洗浄器，歯間ブラシ等がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ツースピック（つまようじ）は、前歯の清掃は容易であるが奥歯の隙間には挿入し難いので、清掃が不充分であり、且つ歯肉を傷つけ易い欠点がある。デンタルフロス（歯間掃除用糸）は、相隣る歯の先端部（歯冠）が接触している場合には糸を歯の隙間に挿入することができず、水流圧洗浄器は準備や後かたずけが面倒であり、歯間ブラシはツースピックと同様に奥歯の清掃が困難であり、折損し易い欠点がある。

【０００５】又、これらの器具の使用は歯ブラシによる歯磨きとは別個に行わなければならないので面倒であり、毎日欠かさず励行するには可なりの根気が必要である。特に、出勤前の多忙な時間に使用することは困難であり、歯磨きと同時に簡単に歯間を掃除することが望まれる。本考案はかかる課題を解決することを目的としており、歯磨きと同時に歯間の歯垢を除去することのできる歯ブラシを提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の歯ブラシは、歯ブラシの植毛部に配列して植毛される毛のうち、歯ブラシの長手方向に平行な中央列に植毛される毛の高さを両側の列に植毛される毛の高さよりも大にする。或いは歯ブラシの植毛部に配列して植毛される毛のうち、歯ブラシの長手方向に平行な中央列に植毛される毛の高さを両側の列に植毛される毛の高さよりも大にすると共に、中央列に植毛される毛を歯ブラシの長手方向に向かって鋸刃状に形成する。

【０００７】

【作用】

上記のように構成された歯ブラシは、両側の列の毛が短いので、中央列の毛が歯の隙間の奥深く侵入することを妨げない。従って、歯磨きしているときに、中央列の毛を歯の隙間に当て振動を加えると、歯の隙間に奥深く侵入した中央列の毛が歯垢を清掃する。又、中央列の毛が撓むと、弾性力により隙間の歯面に圧接するので清掃効果が生じる。中央列の毛の高さを高くし且つ鋸刃状に形成した歯ブラシの場合には、歯と歯の間に形成される凹部の歯磨きが容易になり、且つ、中央列の毛が歯の隙間の歯垢を清掃する。

【０００８】

【実施例】

本考案の実施例について図面を参照して説明すると、図１は本考案の第一実施例を示す歯ブラシ１の要部正面図であり、図２，図３，図４はそれぞれ植毛された毛の配列数が異なる歯ブラシ１のＸ矢視図である。歯ブラシ１の植毛部２には、歯ブラシ１の長手方向に配列される毛３の列が複数列（図２では５列，図３では６列，図４では３列）設けられ、中央の列（図２，図４では１列，図３では２列）の毛３ａはすべて一様な高さｈ₁を有し、高さｈ₁は両側の列の毛３ｂの一様な高さｈ₂よりも高い。

【０００９】以上のように構成された歯ブラシ１で歯を磨くときに、中央の列の毛３ａを歯Ｔの歯肉Ｇ周辺に当てると、図８，図９に示すように、中央の列の毛３ａの先端が歯Ｔの隙間の奥深く挿入され、歯ブラシ１把持する手で振動を加えると領域Ｅの歯垢まで除去してくれる。

【００１０】このとき、両側の列の毛３ｂは短いので、中央の列の毛３ａの先端が歯Ｔの隙間の奥深く挿入されることを妨げないので、通常の歯磨き動作で歯Ｔの表面の歯磨きと歯Ｔの隙間の歯垢の除去が同時に行われる。なお、中央の列の毛３ａの束の本数が密集していると、毛３ａが相互に撓み変形を邪魔するので、撓み変形を妨げない程度の本数に制限しておく。

【００１１】図５は本考案の第二実施例を示す歯ブラシ１の要部正面図であり、中央の２列の毛３ａが両側の毛３ｂよりも高いことは第一実施例と同様であるが、中央の２列の毛３ａの先端が、歯ブラシ１の長手方向に向かって鋸刃状の輪郭４に形成されていることが第一実施例と相違する。この第二実施例の歯ブラシ１を使用した場合には、中央の２列の毛３ａの鋸刃が、歯Ｔと歯Ｔの間に形成される凹部を磨くと共に、毛３ａの鋸刃の頂点部分が、歯Ｔの隙間の奥深く挿入され、第一実施例と同様に歯垢の除去する。

【００１２】図６は本考案の第三実施例を示す歯ブラシ１の要部正面図、図７は図３のＹ矢視図であり、中央の列の毛３ａが両側の毛３ｂよりも高いことは第一実施例と同様であるが、中央の列の毛３ａ及び両側の毛３ｂが、植毛部２に設けられた孔に植毛された束ごとに、先端の輪郭が山形形状５に形成される。この第三実施例は、中央の２列の毛３ａが鋸刃状に形成される点において第二実施例と同様であり、第二実施例と同様の作用，効果を有する。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成されているので、歯ブラシで歯磨きをすると同時に歯間の歯垢を除去することができるので便利である。特に、出勤，通学時のように他の器具で歯垢を除去する時間がないときに便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一実施例を示す歯ブラシの要部正面
図である。

【図２】長手方向に配列された毛の列が５本の場合の図
１のＸ矢視図である。

【図３】長手方向に配列された毛の列が６本の場合の図
１のＸ矢視図である。

【図４】長手方向に配列された毛の列が３本の場合の図
１のＸ矢視図である。

【図５】本考案の第二実施例を示す歯ブラシの要部正面
図である。

【図６】本考案の第三実施例を示す歯ブラシの要部正面
図である。

【図７】図６のＹ矢視図である。

【図８】本考案の歯ブラシによる歯垢清掃状態を示す歯
ブラシの断面図である。

【図９】図８のＺ矢視図である。

【図10】相隣る歯の間に形成される隙間を説明する斜視
図である。

【図11】従来の歯ブラシの歯磨き状態を示す歯ブラシの
断面図である。

【図12】図１１のＶ矢視図である。

【符号の説明】

１歯ブラシ２植毛部３毛３ａ中央の列の毛３ｂ両側の列の毛Ｃ歯の隙間Ｄ領域Ｅ領域Ｇ歯肉

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】歯ブラシの植毛部に配列して植毛される
毛のうち、歯ブラシの長手方向に平行な中央列に植毛さ
れる毛の高さを両側の列に植毛される毛の高さよりも大
にしたことを特徴とする歯ブラシ。
【請求項２】歯ブラシの植毛部に配列して植毛される
毛のうち、歯ブラシの長手方向に平行な中央列に植毛さ
れる毛の高さを両側の列に植毛される毛の高さよりも大
にすると共に、中央列に植毛される毛を歯ブラシの長手
方向に向かって鋸刃状に形成したことを特徴とする歯ブ
ラシ。