JPH0975135A

JPH0975135A - 歯ブラシ

Info

Publication number: JPH0975135A
Application number: JP7258287A
Authority: JP
Inventors: Ryuichi Isaka; 隆一井坂; Masuhiro Yogo; 益弘余吾; Yuji Tanaka; 裕司田中
Original assignee: Lion Corp
Current assignee: Lion Corp
Priority date: 1995-09-12
Filing date: 1995-09-12
Publication date: 1997-03-25

Abstract

(57)【要約】【課題】歯間部の歯垢除去効果と平滑面の歯垢除去効
果と咬合面の歯垢除去効果を同時に高め、歯ぐきを痛め
ることなくマッサージ効果を発揮する。【解決手段】ブラシ毛束１の刷毛１₁を植毛用基板部
２に対して長短長さを異ならしめて毛先が段状となるよ
うに植設した歯ブラシにおいて、毛束の毛先を植毛用基
板部２の長手方向に階段状３に形成した植毛毛束群を長
手方向に複数群繰り返し配列したもので、歯間部の歯垢
除去効果と平滑面の歯垢除去効果と咬合面の歯垢除去効
果とを同時に高め、歯ぐきのマッサージ効果もあがり清
掃効果も大巾に向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、歯みがきに用いら
れる歯ブラシ、特に歯間部への刷毛の侵入性能と、歯間
部の歯垢除去効果と、平滑面、咬合面の歯垢除去効果に
優れており、歯列のいずれの部位でも歯垢除去効果の高
い歯ブラシに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、歯ブラシのブラシ毛は、毛先を一
様に揃えるのに代って歯間部にブラシが入り込みやすく
し歯の間に詰まった食物残渣の掻き出しや歯垢除去効果
をあげるために、毛先を山切りや鋸歯状になるようにカ
ットしたり、長短毛束を交互に植毛することが知られて
いる。（実開昭５７−１７５６３２号、実開平３−１３
８２１号、実開昭５７−１７２５３５号）この山切りタ
イプは連続的にブラシ毛の長さが短くなっているので毛
先の、歯間部への侵入性能は良好であるが長めの刷毛を
支える刷毛がないので、その部分の毛の剛性が低くなり
歯間部の歯垢除去は低下する。また、長短ダブル植毛は
毛束単位で歯間部に入らなければならないが、現実的に
は不可能に近く歯間部の清掃がうまくできない欠点があ
った。

【０００３】また歯牙の平滑面や咬合面の歯垢除去効果
を高めるため毛束の毛先を凸型カットタイプ（実開昭５
７−１５４３２７号、実開平４−１０４９２３号）や凹
型カットタイプ（実開昭５８−１０５２２９号）とした
ものや、従来からある一般的な平切りタイプなどがある
が、平滑面の清掃には平切りタイプが適咬合面の清掃に
は凸型カットタイプが適し、平滑面と咬合面の清掃には
特別な操作方法と採らなければならないが、おおむね凹
型カットタイプが適するとされている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、これら従来
の歯ブラシでは一長一短があって、歯間部の歯垢除去効
果と歯の平滑面の歯垢除去効果と、咬合面の歯垢除去効
果とのすべてを同時に満足するものには至ってなく歯ぐ
きを傷めたり、歯みがき操作しにくかったり、耐久性が
なかったりという問題があった。本発明は、これら従来
の欠点を排除しようとするもので、歯間部の歯垢除去効
果と平滑面の歯垢除去効果と咬合面の歯垢除去効果とを
同時に高め、歯ぐきマッサージ効果もあがり、耐久性の
ある歯ブラシを提供することを目的としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、ブラシ毛束の
刷毛を植毛用基板部に対して長短長さを異ならしめて毛
先が段状となるように植設した歯ブラシにおいて、毛束
の毛先を植毛用基板部の長手方向に階段状に形成した植
毛毛束群を長手方向に複数群繰り返し配列したものであ
る。

【０００６】

【発明の実施の形態】植毛用基板部に複数植設した毛束
について、その毛束を構成する刷毛の長さをブラシハン
ドルの長手方向に段状に不連続に変化させることによっ
て最長の刷毛が集中して多数存在することとなり、刷掃
時に毛先が曲がることなく真直な状態で歯間部や咬合面
の溝や狭溢部に入り込みやすくなり、しかも種々の長さ
のブラシ毛が集中しているので種々の硬さの刷毛である
ことで、食物残渣の掻き取り力が強く、さらに複雑な形
状の歯列のあらゆる部位にも刷毛が届き汚れを落すこと
が容易で、歯垢の掻き取り効果も高まり、長い刷毛は腰
が弱くソフトに歯ぐきに添い、短い刷毛は腰が強く歯に
添って歯をみがくことができるので、歯ぐきを痛めるこ
となくマッサージし、かつ歯を確実にみがくことができ
る。

【０００７】

【実施例】本発明の実施例を図１乃至図３の例で説明す
ると、ブラシ毛束１の刷毛１₁を植毛用基板部２に対し
て長短長さを異ならしめて毛先が段状となるように植設
した歯ブラシにおいて、毛束１の毛先を植毛用基板部２
の長手方向に階段状３に形成した植毛毛束群を長手方向
に複数群繰り返し配列したものである。即ち、植毛用基
板部２の長手方向の毛束列を一群として毛先を昇り階段
状３に形成し、次列の毛束列を一群として毛先を降り階
段状３に形成して山形となるように配列したものを複数
群繰り返し配列してある。

【０００８】前記ブラシ毛束１としては、複数個の毛束
の一部または全部の毛束１について、その毛束１を構成
する刷毛１₁の長さを不連続に変化して長短差をつけて
階段状３の段状にカットとして植設してあり、この階段
状の段数は２〜６段好ましくは３〜５段にし、具体的に
は階段巾ａが０．４〜１．０ｍｍ、段差高さｂが０．２
〜１．０ｍｍとするのがよい。

【０００９】例えば、階段巾ａ即ち、ステップ幅は０．
４ｍｍ〜１ｍｍが良い。これは最も一般的な刷毛は、太
さが８ミル（＝０．２０３ｍｍ）なので、０．４ｍｍ幅
だと刷毛２本となり、これ以下だと不連続性が損われる
し、１ｍｍ幅以上では歯間部に刷毛が侵入しにくいから
である。また、段差高さｂは、ステップ数と階段数によ
る全体の高さによって変化するので限定できないが０．
２ｍｍから１ｍｍが好ましい。これは０．２ｍｍ以下だ
と不連続性が損なわれ、１ｍｍ以上だと刷毛の剛性が弱
くなって歯垢除去力がよわまるからである。さらに毛束
１の直径は、好ましくはφ１．４〜φ２．４が良く、刷
毛の太さは、６ミル（０．１５２ｍｍ）〜１２ミル
（０．３０５）が良いが、好ましくは最も一般的に使わ
れている８ミル（０．２０３ｍｍ）が良い。刷毛の材質
は、ポリアミド、或いはＰＢＴ（ポリブチレンテレフタ
レート）でも天然毛でも良い。刷毛の最長部の長さは、
７ｍｍ〜１４ｍｍ、好ましくは１０ｍｍ〜１２ｍｍが良
い。

【００１０】なお、植毛部の毛束すべての毛先を段状に
して植設しても、また一部の毛束を段状毛束とし他に平
切毛束、山切毛束または斜面毛束を混在する歯ブラシと
することもできる。さらに毛束は植毛用基板部に垂直に
植設されているが、それ以外の方向に傾斜させて植設す
ることもできる。

【００１１】また、毛先を階段状にカットするには、図
９に示すように毛束１の両サイド（植毛用基板部２の長
手方向に対しての両サイド）が、最長刷毛部１₂と最短
刷毛部１₃とからなり、両者間に中間長さの刷毛部１₄
が配置されるようにし、該毛束１は長手方向に相隣る毛
束との対面側を最長刷毛部と最短刷毛部とを交互に配列
する向きに毛束を植設し、即ち、一対の毛束で中央部分
が最長刷毛部で隣接するのが好ましい。

【００１２】図４の例では、毛束１の段数を５段にして
５種類の長さを持った毛束を用い、段状面を交互に向き
を替えて植毛したもの即ち、短い刷毛から順次長い刷毛
の段状と長い刷毛から短い刷毛に段状に変化する形態に
植毛用基板部端から配列したもので、細い階段状面が繰
り返される刷掃面を形成するので、刷毛倒れも少なく歯
間部の歯垢除去効果を高められる。

【００１３】図５の例では、毛先が階段状にカットされ
た毛束１を傾斜して植設し、長手方向に相隣る毛束１で
中央に向って毛先を寄せ集めた毛束群を複数列配備した
もので、刷毛倒れを防止し、毛先が刷掃時に曲がること
がなく歯間部に入り込みやすい形態としてある。即ち、
最長部の刷毛が集中して多数あるので、刷掃時に毛先が
曲って歯間部、咬合面の溝に入り込めなくなることが少
なく、刷毛がまっすぐな状態でせまい所に入り易いもの
である。

【００１４】図６の例では、毛先が階段状にカットされ
た毛束１と、毛先を平切りした毛束１０とを植毛部長手
方向に一対ずつ交互に組合わせ配列したもので、歯間部
と歯牙の平滑面及び咬合面との清掃効果を高めて用いら
れる。

【００１５】図７の例では、毛先が階段状にカットされ
た毛束１と、毛束を山切りにした毛束１１とを植毛部長
手方向に一対ずつ交互に組合わせ配列したもので、歯の
いずれの部位にも刷毛が届きやすくし、刷掃面では凸凹
状となることで歯間部の歯垢除去効果を高めてある。

【００１６】図８の例では刷毛１₁の毛先を階段状にカ
ットするのに山形に階段状１３としたもの即ち、両サイ
ドは最短刷毛部とし中央部に最長刷毛部が位置するよう
にした毛束１２を配列したもので、種々の長さの刷毛が
万遍なく配列され歯のいずれの部位、面にも刷毛が届き
歯垢の掻き取り効果を良くしてある。

【００１７】図１０の実施例では、図１０ａにおいては
毛先を階段状にカットした毛束１を長手方向と巾方向と
に向きを９０度変えて交互に配列したもので、縦横方向
の歯みがき操作に対応しやすくしたもので、即ち階段状
面３が、長手方向に向いた毛束１と巾方向に向いた毛束
１４とで構成して、種々の長さの刷毛が集中してあるの
で種々の硬さの刷毛があり、掻取り力が強い。さらに複
雑な形状を持つ歯列のあらゆる所に刷毛が届き汚れを落
として清掃効果を向上できる。また、図１０ｂのように
毛先を階段状にカットした毛束１を配列するのに植毛用
基板部２の長手方向で先端方向或いは後端方向に階段状
面を向けて配列してもよく、この場合、植毛部の刷掃面
は鋸歯状となって歯間部の歯垢除去効果を優れたものと
することができる。

【００１８】なお、本発明では次に示す特徴的な構成も
含まれている。前記毛束の毛先を階段状にカットしたものを、植毛
用基板部の長手方向の前後方向に階段状面が交互に向き
合うように配列した歯ブラシ。前記毛束の刷毛の長さを不連続に変化するのに毛先
を３〜５段の段数の階段状に形成し、最長部の刷毛が集
中するように山形に配列して一群として多数配備される
歯ブラシ。前記毛束が、階段状毛先の階段巾が０．４〜１．０
０ｍｍ段差高さが０．２〜１．００ｍｍである歯ブラ
シ。前記毛束が階段状に毛先をカットしたものであっ
て、毛先を平切り或いは山切りした毛束と混在配備した
歯ブラシ。

【００１９】

【発明の効果】本発明は、ブラシ毛束の刷毛を植毛用基
板部に対して長短長さを異ならしめて毛先が段状となる
ように植設した歯ブラシにおいて、毛束の毛先を植毛用
基板部の長手方向に階段状に形成した植毛毛束群を長手
方向に複数群繰り返し配列したことにより、最長部の刷
毛が集中して多数あるので歯間部の歯垢除去効果が高
く、しかも種々の長さの刷毛があるので、歯のいずれの
部位、面にも刷毛が届き、歯垢の掻き取り効果が良好で
刷毛倒れも少なく著しく耐久性が高まると共に、歯間部
への刷毛の侵入性能と、歯間部の歯垢除去効果と、平滑
面、咬合面の歯垢除去効果のいずれにも優れており、歯
列のいずれの部位にも清掃効果の高い歯ブラシとするこ
とができ、歯ぐきのマッサージ効果も大巾に向上できる
し歯みがき操作も著しく簡易化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す歯ブラシ要部の側面図で
ある。

【図２】図１の例の正面図である。

【図３】図１の例の一部の斜視図である。

【図４】本発明の他の実施例の歯ブラシ要部の側面図で
ある。

【図５】本発明のさらに他の実施例の歯ブラシ要部の側
面図である。

【図６】本発明の他例の歯ブラシ要部の側面図である。

【図７】また本発明の他例の歯ブラシ要部の側面図であ
る。

【図８】さらに本発明の他の実施例の歯ブラシ要部の側
面図である。

【図９】本発明の毛束の一例を示し、（ａ）は平面図、
（ｂ）は側面図である。

【図１０】（ａ）および（ｂ）はそれぞれ本発明のさら
に他の実施例の歯ブラシ要部の側面図である。

【符号の説明】

１ブラシ毛束１₁ 刷毛２植毛用基板部３段状

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ブラシ毛束の刷毛を植毛用基板部に対し
て長短長さを異ならしめて毛先が段状となるように植設
した歯ブラシにおいて、毛束の毛先を植毛用基板部の長
手方向に階段状に形成した植毛毛束群を長手方向に複数
群繰り返し配列したことを特徴とする歯ブラシ。