JPH0562770U - リップ型シール - Google Patents

リップ型シール

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JPH0562770U
JPH0562770U JP029338U JP2933892U JPH0562770U JP H0562770 U JPH0562770 U JP H0562770U JP 029338 U JP029338 U JP 029338U JP 2933892 U JP2933892 U JP 2933892U JP H0562770 U JPH0562770 U JP H0562770U
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JP
Japan
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inner diameter
lip
pressure receiving
lip member
sealed space
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JP029338U
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Inventor
幸一郎 老山
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Eagle Industry Co Ltd
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Eagle Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 密封空間Aの圧力によるエラストマーリップ
部材110の摺動負荷の上昇、及びこれによるシール製
の低下を防止する。 【構成】 PTFEリップ部材120の先端面122
が、密封空間A側へ向けて漸次大径になるテーパ状にカ
ットされてエラストマーリップ部材110の内径リップ
部113の背面114と密接し、前記内径リップ部11
3の正面が、シャフト40との摺動縁115から密封空
間A側へ向けて漸次大径になるテーパ状の内径側受圧面
116と、この内径側受圧面116の外径縁から反密封
空間B側へ後退しつつ漸次大径になるテーパ状の外径側
受圧面117からなり、両受圧面116,117の軸方
向幅W1 ,W2 を略同一に形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、リップ型シールであって、とくに冷凍機コンプレッサの回転軸周を 密封するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えばカークーラーのコンプレッサに使用される軸封装置として、 図6に示すようなリップ型シールがある。このリップ型シールは、ハウジング6 の軸孔に形成された取付部6aにOリング7を介して密嵌固定される金属ケース 1の内周に、密封空間A側にあって外径の基部が金属リング3で補強されたエラ ストマーリップ部材2と、反密封空間(大気)B側の耐熱性を有するPTFEリ ップ部材4と、このPTFE製リップ部材4をその反密封空間B側から支承する 金属製バックアップリング5が、それぞれの外径部を互いに密着した状態で保持 され、各リップ部材2,4の内径部2a,4aがシャフト8の外周面と気密摺接 し、密封空間A内の冷媒および冷凍機油が反密封空間Bすなわち大気中へ漏れる のを阻止するものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記リップ型シールにおいて、通常運転時の密封空間Aの圧力は1kg/cm2 〜 4kg/cm2 程度であり、いわゆる斜板式を代表とする比較的運転条件の緩いコン プレッサに使用されることが多かった。しかしながら、近年のクーラー用コンプ レッサは、小型化・高速化によって、密封空間A(圧縮室)の温度が高くなる傾 向にあり、また、新たに開発された可変容量式のコンプレッサについては、密封 空間A(圧縮室)の圧力が増大するため、それに伴って密封空間A側のエラスト マーリップ部材2とシャフト8の摺動による発熱量も増大する傾向にある。
【0004】 ところが、上記従来のリップ型シールは、エラストマーリップ部材2が密封空 間Aの高圧力を受けると、このエラストマーリップ部材2は、内径側へ大きく屈 曲変形するので、ゴム材製リップ部材2の内径部2aが図中破線で示すようにひ しゃげてシャフト8との摺動幅が増大し、摩擦熱が異常に上昇する。このためエ ラストマーリップ部材2の材質が劣化し、クラックや異常摩耗による漏れの発生 が散見されていた。
【0005】 本考案のリップ型シールは、このような点に鑑みてなされたもので、その目的 とするところは、密封空間の圧力によるエラストマーリップ部材の摺動負荷の上 昇、及びこれによるシール性の低下を防止することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本考案のリップ型シールは、PTFEリップ部材の 先端面が、密封空間側へ向けて漸次小径になるテーパ状にカットされてエラスト マーリップ部材の内径リップ部背面と密接し、エラストマーリップ部材の内径リ ップ部の正面が、シャフトとの摺動縁から密封空間側へ向けて漸次大径になるテ ーパ状の内径側受圧面と、この内径側受圧面の外径縁から反密封空間側へ後退し つつ漸次大径になるテーパ状の外径側受圧面からなり、両受圧面の軸方向幅を略 同一に形成してなる構成としたものである。 またこの場合、前記内径リップ部の正面におけるテーパ状の内径側受圧面のテ ーパ角度よりも、前記内径リップ部の摺動縁背面のテーパ角度を小さくするのが 一層好ましい。
【0007】
【作用】
上記構成によると、エラストマーリップ部材の内径リップ部の正面が受ける密 封空間の圧力のうち、外径側受圧面が受ける圧力の径方向成分は内径側へ向けて 作用し、内径側受圧面が受ける圧力の径方向成分は外径側へ向けて作用する。こ こで、外径側受圧面の軸方向幅と内径側受圧面の軸方向幅は略同一であることか ら、これらの径方向成分は互いに相殺され、密封空間の圧力は、前記内径リップ 部に対して反密封空間側へ軸方向に変位させる荷重としてのみ作用し、シャフト に対する内径リップ部の緊迫力の増大は僅かなものに抑えられる。
【0008】 エラストマーリップ部材の内径リップ部が密封空間の圧力を受けて反密封空間 側へ軸方向に押圧されると、この内径リップ部の背面がPTFEリップ部材のテ ーパ状の先端面に圧接するので、このPTFEリップ部材には縮径方向の荷重が 作用するが、PTFEリップ部材はエラストマーに比較して剛性が高いので、シ ャフトとの摺動負荷の増大は僅かなものに抑えられる。
【0009】 また、エラストマーリップ部材の内径リップ部の正面におけるテーパ状の内径 側受圧面のテーパ角度よりも、摺動縁背面のテーパ角度を小さくすれば、密封空 間の圧力によるエラストマーリップ部材の内径リップ部の倒れ込みが抑制され、 シャフトに対する接触角度が保持されるので、シャフトとの摺動幅の増大が抑え られる。
【0010】
【実施例】
図1は、クーラー用コンプレッサの軸封装置として用いられる本考案リップ型 シールの一実施例を示すもので、金属ケース100の内周に、密封空間A側のエ ラストマーリップ部材110と、その背面(反密封空間B)側のシート状のPT FEリップ部材120と、さらにその背面側の金属バックアッププレート130 が、金属ケース100の軸方向一端に形成されたOリング装着部101と、他端 のカシメ部102との間に挟着されている。エラストマーリップ部材110は、 補強用金属環111が埋設された厚肉の外径基部112と、この基部112の正 面側(密封空間A側)内径から密封空間A側へ傾斜して突出した内径リップ部1 13からなり、PTFEリップ部材120は、エラストマーリップ部材110の 外径基部112背面から内径リップ部113の背面114にかけてなだらかに屈 曲して延びており、金属バックアッププレート130の内径には反密封空間B側 へ傾斜して延びるエラストマーからなるダストリップ部材131が一体に加硫成 形されている。
【0011】 エラストマーリップ部材110の内径リップ部113の正面は、内径摺動縁1 15から密封空間A側へ向けて漸次大径になるテーパ状の内径側受圧面116と 、この内径側受圧面116の外径縁から後退しつつ漸次大径になるテーパ状の外 径側受圧面117からなり、両受圧面116,117の軸方向幅W1 ,W2 がほ ぼ同一寸法に形成されている。また、PTFEリップ部材120の、軸方向に屈 曲して延びる内径部121の先端面122が、密封空間A側へ向けて漸次小径に なるテーパ状にカットされ、エラストマーリップ部材110の内径リップ部11 3の背面114と密接している。
【0012】 このリップ型シールは、金属ケース100のOリング装着部101に嵌着され たOリング20を介して、ハウジング10の軸孔に段付き形成された取付部10 aに密嵌され、スナップリング30により固定されるとともに、エラストマーリ ップ部材110の内径リップ部113の内径摺動縁115と、PTFEリップ部 材120の内径部121の内周面123と、ダストリップ部材131の内径摺動 縁132が、それぞれシャフト40の外周面に摺接することによって、シャフト 40の軸周を密封するものである。
【0013】 上記実施例によると、エラストマーリップ部材110の内径リップ部113の 正面は、密封空間Aの圧力を受ける。ここで、図2に示すように、テーパ状の外 径側受圧面117が受ける圧力の径方向成分P2 は、シャフト40に対する内径 リップ部113の締め代を増大するように内径側へ向けて作用するが、この外径 側受圧面117とは逆に傾斜したテーパ状の内径側受圧面116が受ける圧力の 径方向成分P1 は、内径リップ部113の締め代を減少するように外径側へ向け て作用し、両受圧面116,117の軸方向幅W1 ,W2 は略同一であることか ら、これらの径方向成分P1 ,P2 は互いに相殺される。したがって、密封空間 Aの圧力は、内径リップ部113に対して反密封空間B側へ軸方向に変位させる 荷重としてのみ作用し、シャフト40に対する内径リップ部113の締め代増大 要因としては作用しないので、摺動幅の増大及び発熱量の増大が防止される。
【0014】 また、エラストマーリップ部材110の内径リップ部113が密封空間Aの圧 力を受けて反密封空間B側へ軸方向に押圧されると、この内径リップ部113の 背面114がPTFEリップ部材120のテーパ状の先端面122に圧接するの で、PTFEリップ部材120の内径部121には縮径方向の荷重が作用するが 、PTFEリップ部材120はエラストマーに比較して剛性が高く、かつ自己潤 滑性が良好であるので、シャフト40との摺動負荷の増大は僅かなものに抑えら れる。
【0015】 次に、図3は、本考案の第二の実施例を示すもので、上記第一の実施例におけ るシート状のPTFEリップ部材120に代えて、断面略台形型のPTFEリッ プ部材120’を設けたものである。このPTFEリップ部材120’は、エラ ストマーリップ部材110の外径基部112の内周であって内径リップ部113 の背面側と、金属バックアッププレート130の内径部との間に保持され、先端 面122’が、密封空間A側へ向けて漸次小径になるテーパ状にカットされ、エ ラストマーリップ部材110の内径リップ部113の背面114と密接する構造 となっている。また、PTFEリップ部材120’の内周面124は密封空間A 側へ向けて漸次小径になるテーパ状に形成され、その内径縁125のみがシャフ ト40の外周面と摺接するようになっている。その他の構成は、先の第一の実施 例とほぼ同様である。
【0016】 この実施例によると、エラストマーリップ部材110の内径リップ部113が 密封空間Aの圧力を受けて反密封空間B側へ軸方向に押圧されても、PTFEリ ップ部材120’はその背面が金属バックアッププレート130の内径部に支持 されていて反密封空間B側に変位することがなく、また、前記内径リップ部11 3の背面114がPTFEリップ部材120’のテーパ状の先端面122’に圧 接して、シャフト40の外周面に対するそのPTFEリップ部材120’の内径 縁125に縮径方向の荷重が作用しても、シャフト40に対する前記内径縁12 5の摺動幅が小さいので、摺動負荷の増大は僅かであるとともに、シール性も良 好である。
【0017】 また、図4に示すように、エラストマーリップ部材110の内径リップ部11 3における摺動縁背面114aのテーパ角度βを、正面の前記内径側受圧面11 6のテーパ角度αよりも小さくすることによって、シャフト40の外周面に対す る面圧のピーク位置PMAX が、前記内径リップ部113の摺動幅Sの中央よりも 密封空間A側へ偏在するような面圧分布となり、前記面圧のピーク位置PMAX が 反密封空間B側へ偏在している場合に比較して良好な密封性を発揮することがで きる。なお、上述のテーパ角度α,βの関係は、先の第一の実施例についても同 様に適用することができる。
【0018】 図5は、密封空間Aの圧力を変化させた場合の、シャフト外周面に対するエラ ストマーリップ部材の摺動幅の変化を、本考案の構造のリップ型シールと、従来 構造のリップ型シールで比較した試験結果を示すもので、本考案のリップ型シー ルは、圧力上昇に伴うエラストマーリップ部材の摺動幅の増加が著しく抑えられ ることが確認された。
【0019】
【考案の効果】
以上、本考案のリップ型シールによると、エラストマーリップ部材の内径リッ プ部の正面に作用する密封空間の圧力によるシャフトに対する内径リップ部の緊 迫力の増大が僅かなものに抑えられるので、高圧条件であっても摺動幅の増大及 びこれに伴う摺動発熱量の増大が抑えられ、異常摩耗や焼き付きといった不具合 の発生を防止してシール耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一の実施例を示す半断面図である。
【図2】同じく作用説明図である。
【図3】本考案の第二の実施例を示す半断面図である。
【図4】同じく作用説明図である。
【図5】密封空間の圧力と、シャフトに対するエラスト
マーリップ部材の摺動幅の関係を示す図である。
【図6】従来構造の一例を示す半断面図である。
【符号の説明】
10 ハウジング 40 シャフト 100 金属ケース 110 エラストマーリップ部材 113 内径リップ部 114 背面 114a 摺動縁背面 115 摺動縁 116 内径側受圧面 117 外径側受圧面 120,120’ PTFEリップ部材 122,122’ 先端面 A 密封空間 B 反密封空間

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ケースの内周に、シャフトの外周面
    に摺接する内径部が密封空間側へ傾斜して延びるエラス
    トマーリップ部材と、このエラストマーリップ部材の反
    密封空間側のPTFEリップ部材を一体に保持したリッ
    プ型シールにおいて、PTFEリップ部材の先端面が、
    密封空間側へ向けて漸次小径になるテーパ状にカットさ
    れてエラストマーリップ部材の内径リップ部背面と密接
    し、エラストマーリップ部材の内径リップ部の正面が、
    シャフトとの摺動縁から密封空間側へ向けて漸次大径に
    なるテーパ状の内径側受圧面と、この内径側受圧面の外
    径縁から反密封空間側へ後退しつつ漸次大径になるテー
    パ状の外径側受圧面からなり、両受圧面の軸方向幅を略
    同一に形成してなることを特徴とするリップ型シール。
  2. 【請求項2】 前記内径リップ部の正面におけるテーパ
    状の内径側受圧面のテーパ角度よりも、前記内径リップ
    部の摺動縁背面のテーパ角度を小さくしたことを特徴と
    する請求項1に記載のリップ型シール。
JP029338U 1991-12-02 1992-04-07 リップ型シール Withdrawn JPH0562770U (ja)

Priority Applications (1)

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JP029338U JPH0562770U (ja) 1991-12-02 1992-04-07 リップ型シール

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-106446 1991-12-02
JP10644691 1991-12-02
JP029338U JPH0562770U (ja) 1991-12-02 1992-04-07 リップ型シール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0562770U true JPH0562770U (ja) 1993-08-20

Family

ID=26367525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP029338U Withdrawn JPH0562770U (ja) 1991-12-02 1992-04-07 リップ型シール

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JP (1) JPH0562770U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002031242A (ja) * 2000-07-12 2002-01-31 Mitsubishi Cable Ind Ltd 回転軸シール

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19960801