JPH0562309B2 - - Google Patents
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- JPH0562309B2 JPH0562309B2 JP21004884A JP21004884A JPH0562309B2 JP H0562309 B2 JPH0562309 B2 JP H0562309B2 JP 21004884 A JP21004884 A JP 21004884A JP 21004884 A JP21004884 A JP 21004884A JP H0562309 B2 JPH0562309 B2 JP H0562309B2
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- Testing Relating To Insulation (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[発明の背景と目的]
本発明は、電力ケーブルの絶縁性能の劣化を検
知するための絶縁診断方法に関する。
知するための絶縁診断方法に関する。
電力ケーブルの絶縁性能は耐電圧特性、絶縁体
の交流電圧下での静電容量、誘電正接、部分放電
特性あるいは直流電圧下での吸収電流、漏洩電流
特性等を測定して判断される。これらの測定につ
いては、既に多くの測定方法および装置が開発さ
れ実用化されている。
の交流電圧下での静電容量、誘電正接、部分放電
特性あるいは直流電圧下での吸収電流、漏洩電流
特性等を測定して判断される。これらの測定につ
いては、既に多くの測定方法および装置が開発さ
れ実用化されている。
上記諸特性の内、ケーブルを交流運転状態のま
ま測定可能な特性は静電容量、誘電正接、部分放
電および交流充電電流であり、他は運転停止状態
になければ測定不可能である。一方、運転状態の
まま測定出来る項目であつても現場でそれを行う
場合には交流3相間あるいは隣接する回線からの
電磁誘導、静電誘導を多く受け、誤差が大とな
り、測定結果を絶縁性能の判定に活用することが
困難である。
ま測定可能な特性は静電容量、誘電正接、部分放
電および交流充電電流であり、他は運転停止状態
になければ測定不可能である。一方、運転状態の
まま測定出来る項目であつても現場でそれを行う
場合には交流3相間あるいは隣接する回線からの
電磁誘導、静電誘導を多く受け、誤差が大とな
り、測定結果を絶縁性能の判定に活用することが
困難である。
一方、或る程度劣化してしまつた絶縁物に交流
電圧を印加したとき、交流充電電流とともに極く
微少な直流電流が流れることはよく知られてい
る。しかしながら、このような微少直流分を検出
するにはフイルタや増幅器等の装置と共に機器の
配置状況に応じた経験に基づく技術が必要であ
り、一般的には使用出来ない。
電圧を印加したとき、交流充電電流とともに極く
微少な直流電流が流れることはよく知られてい
る。しかしながら、このような微少直流分を検出
するにはフイルタや増幅器等の装置と共に機器の
配置状況に応じた経験に基づく技術が必要であ
り、一般的には使用出来ない。
一般に使用されている絶縁物の誘電率εおよび
固有抵抗ρを夫々例えばε≒3、ρ≒1015Ω・cm
と仮定すれば同じ値の交流電圧VAC(rms)、直流
電圧VDCに対し、交流電流IAC(rms)と直流電流
IDCの比はIAC(rms)/IDC≒107となる。即ち、交
流電圧VAC(rms)を印加した時に流れる交流電流
IACに対し、仮に直流電流分がVAC/Rの関係で与
えられるとしても1:10-7となる。したがつて、
このように微少な直流電流成分を検出するために
は交流成分を10-7以下に低下させる機能を有する
フイルタが必要となる。また、絶縁体が極端に劣
化し、固有抵抗が低下した場合を考えても、交流
成分は10-4程度まで低下させなければならない。
事実、例えば11kV級の強制劣化された架橋ポリ
エチレン絶縁ケーブル試料について測定したとこ
ろ、運転対地電圧6.4kVに対し、交流電流が0.2A
であるのに対し、多段フイルタと高感度増幅器を
用いて測定した直流電流成分は、1.0×10-6Aのご
とくに微少である。
固有抵抗ρを夫々例えばε≒3、ρ≒1015Ω・cm
と仮定すれば同じ値の交流電圧VAC(rms)、直流
電圧VDCに対し、交流電流IAC(rms)と直流電流
IDCの比はIAC(rms)/IDC≒107となる。即ち、交
流電圧VAC(rms)を印加した時に流れる交流電流
IACに対し、仮に直流電流分がVAC/Rの関係で与
えられるとしても1:10-7となる。したがつて、
このように微少な直流電流成分を検出するために
は交流成分を10-7以下に低下させる機能を有する
フイルタが必要となる。また、絶縁体が極端に劣
化し、固有抵抗が低下した場合を考えても、交流
成分は10-4程度まで低下させなければならない。
事実、例えば11kV級の強制劣化された架橋ポリ
エチレン絶縁ケーブル試料について測定したとこ
ろ、運転対地電圧6.4kVに対し、交流電流が0.2A
であるのに対し、多段フイルタと高感度増幅器を
用いて測定した直流電流成分は、1.0×10-6Aのご
とくに微少である。
このように交流成分中に埋もれており、且つ比
率が10-4以下の直流分を検出、測定するには、周
囲雑音の除去、高級フイルタ、高感度増幅器等が
必要であり、実際の電力ケーブル使用状況下での
測定は極めて困難である。
率が10-4以下の直流分を検出、測定するには、周
囲雑音の除去、高級フイルタ、高感度増幅器等が
必要であり、実際の電力ケーブル使用状況下での
測定は極めて困難である。
本発明の目的は、ケーブル絶縁体に交流電圧を
印加したときに流れる微少直流電流を容易に検出
することを可能にし、これによつて活線状態にあ
る電力ケーブルの絶縁体の絶縁性能を極めて容易
に判定可能とした絶縁診断方法を提供することで
ある。
印加したときに流れる微少直流電流を容易に検出
することを可能にし、これによつて活線状態にあ
る電力ケーブルの絶縁体の絶縁性能を極めて容易
に判定可能とした絶縁診断方法を提供することで
ある。
[発明の概要]
本発明は、ケーブル絶縁体に交流電圧を印加し
たときに流れる微少直流電流を、電解物質中の銅
の析出に基づく電極の重量変化の時間積算として
捉え、その積算量によりケーブル絶縁体の劣化状
態を判定することを特徴とする。
たときに流れる微少直流電流を、電解物質中の銅
の析出に基づく電極の重量変化の時間積算として
捉え、その積算量によりケーブル絶縁体の劣化状
態を判定することを特徴とする。
[実施例]
第1図は、本発明の方法を説明するための概略
図である。第1図においては、電源1から電力ケ
ーブル2を介して負荷3へ電力供給が継続されて
おり、ケーブル2の遮蔽層4は両端部に接地端子
5,6を有し、従来構成においてはこれら接地端
子が接地されている。
図である。第1図においては、電源1から電力ケ
ーブル2を介して負荷3へ電力供給が継続されて
おり、ケーブル2の遮蔽層4は両端部に接地端子
5,6を有し、従来構成においてはこれら接地端
子が接地されている。
本発明によれば、これら接地端子5,6と大地
間には直流成分検出装置7が配置される。直流分
検出装置7は、ほぼ交流充電電流のみをバイパス
するフイルタ回路8と、電極10,11間に配置
された電解物質9と、それに直列となる抵抗12
から成る。
間には直流成分検出装置7が配置される。直流分
検出装置7は、ほぼ交流充電電流のみをバイパス
するフイルタ回路8と、電極10,11間に配置
された電解物質9と、それに直列となる抵抗12
から成る。
直流成分検出装置7の内、フイルタ8を除く装
置部分の詳細を第2図に示している。この実施例
においては、電解物質9として硫酸銅水溶液を、
電極10,11として銅線を用いている。
置部分の詳細を第2図に示している。この実施例
においては、電解物質9として硫酸銅水溶液を、
電極10,11として銅線を用いている。
この装置部分は、適当な容器の上下に対向する
ように夫々絶縁被覆14を有する電極接続リード
部13を設け、夫々の先端に取はずし可能な電極
10,11を配置し、電極接続リード取出部15
から接地端子5および抵抗12に夫々接続して構
成されている。この抵抗12は、迷走電流の抑制
のためのものである。
ように夫々絶縁被覆14を有する電極接続リード
部13を設け、夫々の先端に取はずし可能な電極
10,11を配置し、電極接続リード取出部15
から接地端子5および抵抗12に夫々接続して構
成されている。この抵抗12は、迷走電流の抑制
のためのものである。
このように構成される本発明の装置において
は、電極10,11間に流れる直流成分による電
解物質9中の銅の析出にもとづく電極10,11
のいずれか一方の重量変化を測定する。
は、電極10,11間に流れる直流成分による電
解物質9中の銅の析出にもとづく電極10,11
のいずれか一方の重量変化を測定する。
一例として、前述の劣化した11kV級ケーブル
に本発明を適用した場合、交流電圧6.4kVを印加
し、約100日経過後の電極重量を測定したところ、
電極表面の変色とともに約30mgの重量増加が認め
られた。これは、交流電圧6.4kV課電時に流れる
約10μAの電流による約100日間の電気分解の結果
によるものである。
に本発明を適用した場合、交流電圧6.4kVを印加
し、約100日経過後の電極重量を測定したところ、
電極表面の変色とともに約30mgの重量増加が認め
られた。これは、交流電圧6.4kV課電時に流れる
約10μAの電流による約100日間の電気分解の結果
によるものである。
比較のために行つた健全なケーブルについての
測定では、同電圧・同期間につき得られた重量変
化は1mg以下であつた。
測定では、同電圧・同期間につき得られた重量変
化は1mg以下であつた。
一方、抵抗12は、長尺ケーブルの区間両端部
において生じる大地自体の微少直流電位差による
迷走電流が絶縁診断に影響を及ぼさないようにす
るためのものであるが、場合によつては省略して
もよい。
において生じる大地自体の微少直流電位差による
迷走電流が絶縁診断に影響を及ぼさないようにす
るためのものであるが、場合によつては省略して
もよい。
本発明は、上述したような交流電圧ばかりでな
く直流電圧の印加における漏洩電流の検出、ある
いは直流電圧を重畳したときの直流成分の検出に
よる絶縁診断にも適用可能であり、また、第1図
の実施例では電力ケーブルの一端でのみ測定して
いるのが、他端あるいは中間部の任意の箇所で行
つてもよいことは自明である。更に、このように
複数の箇所で行う場合には、ケーブル他端あるい
は中間の接地端子と大地間にコンデンサを主体と
した直流遮断−交流透過フイルタを入れてもよ
い。
く直流電圧の印加における漏洩電流の検出、ある
いは直流電圧を重畳したときの直流成分の検出に
よる絶縁診断にも適用可能であり、また、第1図
の実施例では電力ケーブルの一端でのみ測定して
いるのが、他端あるいは中間部の任意の箇所で行
つてもよいことは自明である。更に、このように
複数の箇所で行う場合には、ケーブル他端あるい
は中間の接地端子と大地間にコンデンサを主体と
した直流遮断−交流透過フイルタを入れてもよ
い。
また、3相一括遮蔽つきのケーブルの場合に
は、3相分の合計漏洩電流を測定することにより
その絶縁の診断を行うことが出来ることは勿論で
ある。
は、3相分の合計漏洩電流を測定することにより
その絶縁の診断を行うことが出来ることは勿論で
ある。
[発明の効果]
本発明によれば、極微少直流電流成分を、複雑
高価な装置を使用することなしに時間積算量とし
て簡単に測定することが可能であり、高い信頼性
が要求される電力ケーブルの事故発生前に運転状
態のままで、その絶縁状況を的確に把握すること
が可能となり、経済性、産業設備の安定した運転
等に寄与するところ極めて大である。
高価な装置を使用することなしに時間積算量とし
て簡単に測定することが可能であり、高い信頼性
が要求される電力ケーブルの事故発生前に運転状
態のままで、その絶縁状況を的確に把握すること
が可能となり、経済性、産業設備の安定した運転
等に寄与するところ極めて大である。
第1図は本発明の方法を説明するための概略
図、第2図は第1図の一部の詳細説明図である。 1:電源、2:電力ケーブル、3:負荷、4:
遮蔽層、5,6:接地端子、8:フイルタ、9:
電解物質、10,11:電極、12:抵抗。
図、第2図は第1図の一部の詳細説明図である。 1:電源、2:電力ケーブル、3:負荷、4:
遮蔽層、5,6:接地端子、8:フイルタ、9:
電解物質、10,11:電極、12:抵抗。
Claims (1)
- 1 交流電圧課電下で使用されている電力ケーブ
ルの接地端子と大地間に電解物質を介して一対の
電極を対向配置し、当該電極間に流れる微少直流
電流により対向電極間に配置した電解物質の電気
分解を行い、銅の析出に基づく電極の重量変化を
検知することにより電力ケーブルの絶縁劣化の状
態を診断することを特徴とする絶縁診断方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21004884A JPS6188168A (ja) | 1984-10-05 | 1984-10-05 | 電力ケーブルの絶縁診断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21004884A JPS6188168A (ja) | 1984-10-05 | 1984-10-05 | 電力ケーブルの絶縁診断方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6188168A JPS6188168A (ja) | 1986-05-06 |
JPH0562309B2 true JPH0562309B2 (ja) | 1993-09-08 |
Family
ID=16582937
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21004884A Granted JPS6188168A (ja) | 1984-10-05 | 1984-10-05 | 電力ケーブルの絶縁診断方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6188168A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4936807B2 (ja) * | 2006-07-18 | 2012-05-23 | 株式会社リコー | 蓄電装置を有する画像形成装置 |
-
1984
- 1984-10-05 JP JP21004884A patent/JPS6188168A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6188168A (ja) | 1986-05-06 |
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