JP3050613B2 - ケーブル絶縁体の劣化検知方法 - Google Patents

ケーブル絶縁体の劣化検知方法

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JP3050613B2
JP3050613B2 JP2416364A JP41636490A JP3050613B2 JP 3050613 B2 JP3050613 B2 JP 3050613B2 JP 2416364 A JP2416364 A JP 2416364A JP 41636490 A JP41636490 A JP 41636490A JP 3050613 B2 JP3050613 B2 JP 3050613B2
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秀二 武藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体絶縁ケーブルの劣
化を検知する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブルの絶縁体が劣化すると絶縁
破壊や停電事故等を起こすのでその劣化の検知は縁破壊
前に早期に確実に検知する必要があるが、従来の電力ケ
ーブル絶縁体の劣化を検知する方法は、線路の停電停止
下では、ケーブルの絶縁特性を反映する直流リーク電流
やtanδ等の電気非破壊測定が実用化されている。ま
たプラスチック電力ケーブル等の固体絶縁体が水と電界
の環境下にあると、絶縁体中に微細な局部絶縁破壊の痕
跡が樹枝状に進展する水トリーが発生し、これがケーブ
ル絶縁体の厚みを横断して橋絡するほどに大きく進展す
ると絶縁破壊に至るので、この水トリーを早期に確実に
検知する必要がある。従来この水トリーによる絶縁体の
劣化を活線下で検知する方法としては、水トリー部に関
係する直流電流分を測定する方法等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ケーブル絶縁体の劣化
の程度が重く水トリーが大きな場合はケーブル絶縁体に
流れる交流電圧下で直流成分と低周波成分を測定するこ
とにより水トリーによる電気信号を検知することができ
るが、絶縁体の劣化の程度が軽く絶縁体に対する水トリ
ーの長さが短い場合、たとえば水トリーの長さが絶縁体
厚さの70%以下の場合は、充電電流成分のうち直流成
分、低周波成分、高周波成分は顕著に増大しないので、
従来の方法では水トリーに起因する電気信号が得られず
情報が得られなかった。
【0004】このため従来の活線下でケーブル絶縁体の
劣化を検知する方法では、水トリーがケーブル絶縁体を
橋絡するような劣化が非常に進行した場合しか検知する
ことができなかった。
【0005】本発明の目的は、前記の問題点を解決し、
絶縁体劣化の程度が軽い、水トリーの長さが短い場合で
もケーブル絶縁体の劣化を検知することができる測定方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明のケーブル絶縁体の劣化検知方法は、ケーブル
絶縁体に直流電圧または低周波電圧を課電し、その後に
交流課電をして充電電流を測定し、前記測定充電電流を
直流分、商用周波以下の低周波成分、商用周波成分、商
用周波以上の高周波成分の各々の充電電流値の大きさ、
周波数特性を測定することによりケーブル絶縁体の劣
検知することを特徴とする。
【0007】
【作用】固体絶縁ケーブルの充電電流iは、i=IDC
+IAC+IETCで表される。ここにi;充電電流、
IDC;直流成分、IAC;交流成分、IETC;端末
や局部電池に関係する電流分である。
【0008】絶縁体の劣化の程度がかるく、水トリーの
長さが短い場合は充電電流成分の直流成分、低周波成
分、高周波成分が増大せず水トリーに起因する電気信号
が得られないので、充電電流測定前に直流電圧や低周波
電圧(0.01HZ〜25HZ)を課電して水トリーに
印加すると、水トリー先端部近傍の絶縁体中に空間電荷
が蓄積する。この直流電圧課電の場合は、極力大きい電
圧を長く印加するのがこのましく、低周波電圧課電の場
合は、直流電圧課電の場合よりも空間電荷が溜まりにく
いので長時間課電する必要がある。この水トリーに起因
する空間電荷を強制的に注入し空間電荷が蓄積している
状態で、交流電圧を課電し、この電荷が交流課電下で移
動するときの様子を充電電流測定で観察し、その時の充
電電流を換算することによって劣化程度を検出する。課
電する直流電圧の極性はプラスでもマイナスでもよい。
これにより水トリーの長さが短い場合でも水トリーに起
因する電気信号を得ることができる。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例を図面により説明する。
図1は本発明のケーブル絶縁体の劣化検知方法により充
電電流を測定する装置の概略を示し、1は電力ケーブル
の導体、1aは端末部、2は遮蔽層、3はフィルタボッ
クス中に収納されている可変フィルタ、4はFFTアナ
ライザ、5はこのフィルタ3およびFFTアナライザ4
の制御用パーソナルコンピユータ、6は制御用GIB
である。
【0010】この電力ケーブル導体1の端末部1aから
導体1に直流電圧または0.01HZ〜25HZの低周
波の一定電圧を一定時間印加する。この課電する直流電
圧値、時間は検出したいケーブル絶縁体の劣化程度によ
り変わり、検出劣化程度が小さくなればなるほど印加電
圧値は大きく、時間は長くする必要がある。また、低周
波電圧印加の場合も同様であり、軽い劣化程度を検出す
るためには、より低周波で高電圧、長時間課電する必要
がある。
【0011】前記の直流電圧または0.01HZ〜25
HZの低周波電圧の一定時間の課電は、直流電圧課電の
場合はDC10KVを10分間課電し、0.01HZ〜
25HZの低周波電圧課電の場合はたとえば4KV
(0.1HZ)を10分間課電する。
【0012】前記の直流電圧課電または低周波電圧課電
をした後に、ケーブル導体1の端末部1aから導体1に
商用周波数交流電圧を印加し、その時ケーブル絶縁体に
流れる充電電流を、フィルタボックス中に収納されてい
る可変フィルタ3により直流分、商用周波以下の低周波
成分、商用周波成分、商用周波以上の高周波成分に分解
してその各周波数毎に測定し、FFTアナライザ4等で
各周波数特性を測定する。その収集データはFFTアナ
ライザ4からコンピユータ5に伝送され、コンピユータ
5にあらかじめ記憶されている充電電流値(大きさ、周
波数特性)とケーブル絶縁体劣化度の関係を示したデー
タベースと比較される。この比較結果がケーブル絶縁体
の劣化度診断のためのデータとなる。
【0013】前記の充電電流値とケーブル絶縁体劣化度
の関係を示すデータベースの1例は図2のとおりであ
る。図2は150HZ(第3高調波成分)における充電
電流の電流値と水トリーの長さとの関係を示すものであ
り、縦軸は電流値(mA)、横軸はケーブル絶縁体の全
厚さに対する水トリーの長さ(%)である。
【0014】前記のコンピユータ5のデータベースとの
比較結果によりケーブル絶縁体の劣化程度を測定するこ
とができ、さらに絶縁体劣化の程度が軽い、水トリーが
短い場合でも水トリーに起因する電気信号を得ることが
できる。
【0015】図3および図4は測定された充電電流の周
波数特性を示し、図3は絶縁体、シースともに健全な電
力ケーブルの場合、図4はシース抵抗は十分大きく絶縁
体のみが劣化している電力ケーブルの場合を示す。図3
の正常絶縁体の場合および図4の劣化絶縁体の場合の前
記の直流分、商用周波以下の低周波成分、商用周波成
分、商用周波以上の高周波成分の各充電電流値は以下の
表1のとおりである。
【0016】
【表1】
【0017】前記の各周波数毎の充電電流の測定値が、
低周波成分(たとえば0.1HZ)の電流値が 8.4
2×10 −4 mAであり、商用周波成分(50HZ)の
電流値が11.9mAであり、商用周波以上の高周波成
分(たとえば150HZ)の電流値が 2.12×10
−3 mAであれば、特に電流値と前記のデータベースと
比較の結果、ケーブル絶縁体の劣化の程度が50%(水
トリーの長さが絶縁体厚さの約50%)であることがわ
かる。
【0018】
【発明の効果】前記のように本発明のケーブル絶縁体の
化検知方法は、充電電流測定前に直流電圧課電または
低周波電圧課電をするようにしたので、絶縁体劣化の程
度が軽い、水トリーの長さが短い場合でも充電電流成分
の直流成分、低周波成分、高周波成分が増大して水トリ
ーに起因する電気信号を得ることができ、水トリーがケ
ーブル絶縁体を橋絡するような劣化が非常に進行した場
合しか検知することができなかった従来の問題点が解決
され、ケーブル絶縁破壊前に的確に対処することができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法における充電電流測定装置を示
す図
【図2】 本発明の方法における充電電流値とケーブル
絶縁体劣化度の関係のデータベースの1例を示す図
【図3】 正常絶縁体の場合の充電電流値とケーブル絶
縁体劣化度の関係を示す図
【図4】 劣化縁体の場合の充電電流値とケーブル絶縁
体劣化度の関係を示す図
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−206976(JP,A) 特開 平2−111217(JP,A) 特開 平2−105070(JP,A) 特開 平1−174988(JP,A) 特開 平1−141376(JP,A) 特開 昭62−14072(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/08,31/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーブル絶縁体に直流電圧または低周波電
    圧を課電し、その後に交流課電をして充電電流を測定
    し、前記測定充電電流を直流分、商用周波以下の低周波
    成分、商用周波成分、商用周波以上の高周波成分の各々
    充電電流値の大きさ、周波数特性を測定することによ
    りケーブル絶縁体の劣化を検知することを特徴とするケ
    ーブル絶縁体の劣化検知方法。
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