JP3010371B2 - ケーブルの絶縁劣化診断方法 - Google Patents

ケーブルの絶縁劣化診断方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ケーブル絶縁層の劣化診断を活線下におい
て行ない得る方法に関するものである。
[従来技術及び解決しようとする課題] 近年、ケーブル絶縁体の劣化度合を活線下において測
定する手段として、ケーブル遮蔽層と大地との間を接続
する接地線中を流れる電流成分を解析して劣化診断を行
う方法が有望視されている。例えばCVケーブル絶縁体中
に水トリー劣化部が存在する場合、この水トリー劣化度
合に応じた大きさで概ね数Hz以下を主成分とする脈動電
流成分が接地線中に発生するという知見に基づいて、接
地線中間部にインピーダンスを強制的に挿入して接地線
電流を検出し、ローパスフィルタ等を使用して前記脈動
電流成分を計測することにより劣化診断を行う手段が提
案されている。
本発明者らは、上記のようなケーブル絶縁体の劣化診
断を行うに際しては、ケーブル遮蔽層が接地線以外の他
の導体で接地されていないこと、換言するとケーブルシ
ースの絶縁抵抗が正常であることが、正確な劣化診断を
行う上で重要であることを見出した。すなわち、該劣化
診断は接地線電流を利用して行うものであるので、遮蔽
層の絶縁状態が悪化していると本来接地線中を流れるべ
き電流が全て接地線柱を流れなくなり、測定値の信頼性
が著しく低下するからである。
しかしながら、ケーブル絶縁体の劣化診断を行うに際
し、ケーブルシース抵抗を事前に測定することの有用性
が充分認識されておらず、シース抵抗の健全性が無視さ
れた状態で絶縁層の活線下劣化診断が行なわれているの
が現状である。従って、シース抵抗が健全なケーブルの
絶縁層診断結果も劣化しているケーブルの絶縁属診断結
果も同一条件の測定結果として扱われているという不都
合があった。
また、ケーブルシースの絶縁抵抗を測定することは上
述のように意義あることであるが、従来活線状態にある
ケーブルのシース抵抗を測定する有効な手段は提案され
ていない。
従って本発明は、接地線電流を解析してケーブル絶縁
体の劣化診断を行うに際し、シース抵抗の影響を考慮す
ることによって、より正確な測定結果を得ることが可能
な活線下絶縁劣化診断方法を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 本発明のケーブルの絶縁劣化診断方法は、 ケーブル遮蔽層の接地線に入力インピーダンス値が既
知の劣化診断装置を挿入し、接地線電流を検出して解析
することによりケーブル絶縁体の劣化診断を行なうに際
し、 前記劣化診断装置の接地線への接続両端において測定
器で抵抗値を測定し、 前記既知のインピーダンス値と測定器により実測され
た測定抵抗値とからケーブルシース抵抗を算出し、 シース抵抗が健全であることを確認した後に、上記絶
縁体の劣化診断を行なうことを特徴とするものである。
[作用] 上記構成において、ケーブル遮蔽層−大地間の閉ルー
プを等価的に考慮すると、劣化診断装置の入力インピー
ダンスとシース絶縁抵抗とが並列に接続されていること
となる。従って、接地線に実装された状態の前記劣化診
断装置の接続両端において測定した測定抵抗値は、劣化
診断装置の入力インピーダンスとシース抵抗との並列接
続抵抗を合成測定した値となる。而して、劣化診断装置
の入力インピーダンス値が既知であれば、上記測定抵抗
値と既知入力インピーダンス値とから未知のケーブルシ
ース絶縁抵抗値を算出することができる。
各種ケーブルにおけるシースの、健全であると判断で
きるおおよその抵抗値は経験的に知られており、上記算
出値からシース抵抗が健全であるかを判定し、しかる後
劣化診断装置にて接地線電流を解析してケーブル絶縁層
の劣化診断を行う。かかる方法を採用することにより、
劣化診断結果の信頼性を向上させることができる。
[実施例] 以下図面に基づいて本発明の一実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明にかかる劣化診断方法を示す回路図で
あり、第2図は第1図の等価回路図である。第1図にお
いて、1はCVケーブルであり、10はその導体、11は架橋
ポリエチレン絶縁体、12は遮蔽層、13はケーブルシース
をそれぞれ示している。導体10には交流電源Eにより交
流電圧が印加されており、ケーブル1は活線状態とされ
ている。なお、Rsはケーブルシース13の絶縁抵抗、Csは
遮蔽層−大地間の静電容量をそれぞれ示している。遮蔽
層12からは接地線2が引き出されて接地されており、接
地線2の中間部には入力インピーダンス値が既知の劣化
診断装置3が挿入されている。そして、劣化診断装置3
の遮蔽層12側接続端Aと大地側接続端Bとにテスター等
の測定器4の測定端を接続し、劣化診断装置3の両端に
おける抵抗値を測定できるよう構成している。
劣化診断装置3としては、接地線2中を流れる接地線
電流ieを検出して解析することによって、ケーブル絶縁
体11の劣化度合を検出する如き劣化診断装置が用いられ
る。例えば劣化診断装置3は、接地線電流ieの電流成分
から交流充電電流成分を除去して絶縁体中の水トリー劣
化度合に応じて発生する脈動電流成分を抽出するローパ
スフィルタと、この脈動電流成分の中から特定周波数
(例えば1Hz)の信号のみを取り出して増幅する狭帯域
増幅器と、該増幅器の出力を時間軸に表示する波形表示
器とを具備するものを使用することができる。
従来、ケーブル絶縁体11の活線下劣化診断を行うに
は、上記の如き劣化診断装置3を用いて測定されたきた
が、本発明は劣化診断装置3による測定の前にケーブル
シース13の抵抗値を測定器4で測定し、その健全性を確
認することを特徴とする。すなわち、シース抵抗が健全
でないと劣化診断装置3による測定結果が信頼性に欠け
るからである。シース13の抵抗値は次のようにして算出
される。
第2図の等価回路図において、Caはケーブル絶縁体10
と遮蔽層12との間の静電容量、Rdは劣化診断装置3の入
力インピーダンスであり、この入力インピーダンス値は
既知であることを前提とする。またCdは劣化診断装置3
の入力静電容量である。この等価回路図に示すように、
遮蔽層12と大地との間の閉ループでは、入力インピーダ
ンスRdとシース抵抗Rsとは並列接続されていると考える
ことができる。従って、劣化診断装置3の接地線2への
接続両端A,Bにおいて測定器4でその抵抗値を測定する
と、入力インピーダンスRdとシース抵抗Rsとの並列合成
抵抗を測定したことになる。
ここで、測定器4の測定抵抗値Rは で示されるので、シース抵抗Rsは既知の入力インピーダ
ンス値Rdと測定抵抗値Rより の式で算出することができる。
測定抵抗値Rは、Rs》Rdならばシース抵抗Rsが充分大
きいことになるのでRdの値に近くなり、Rs《Rdならばシ
ース抵抗Rsが小さいことになり、劣化したシース抵抗の
抵抗値として読むことができる。
上記の手法で算出されたシース抵抗Rsが、概ね40kΩ
〜100kΩ程度以上であれば、ケーブルシース13の絶縁抵
抗は健全であると判断でき、この場合は劣化診断装置3
による絶縁体11の劣化診断結果は正確な劣化度合を示す
データとして扱い得る。また、シース抵抗Rsが前記値よ
りもかなり小さい場合は、接地線電流ieの一部がシース
13の低抵抗点より漏洩していると考えられ、この場合の
絶縁体11の劣化診断結果には誤差が生じている可能性が
高くなる。
このように、ケーブルシース13の健全性を確認した後
に絶縁体11の劣化診断を行うことによって、診断結果の
信頼性を向上させることができる。
なお、一般的にケーブル絶縁体10は、kVオーダーの電
圧を印加したときに、nAレベルの電流が流れるときに絶
縁状態が「異常」であると判定される。従って、ケーブ
ル絶縁体に本発明でいう「絶縁劣化」があったとしても
充分な絶縁抵抗を備えており、シース抵抗Rsを測定する
にあたりケーブル絶縁体抵抗は十分大きいことを前提と
しても差し支えない。
ところで、ケーブル中の水トリー劣化部等において局
部電池作用により直流電位が生成されることが知られて
いる。局部電池作用により電位が発生している場合、第
2図の等価回路においてシース抵抗Rsと直列に直流電源
が接続されていることとなり、シース抵抗測定値は正確
さに欠ける恐れがある。本発明者らが、局部電池の影響
を考慮した模擬測定回路により実験を行ったところ、DC
±1.0V程度の局部電池が発生している場合はシース抵抗
測定に影響が生ずるものの、実線路において発生する局
部電池電位は最大で0.5V程度であり、またケーブル布設
環境によっては局部電池がほとんど発生しないこともあ
り、局部電池電位が極めて小さい場合は測定値に与える
影響は無視し得、実線路では充分実用に供し得ることが
確認された。
また本実施例は単相測定の場合を例示しているが、こ
の場合劣化診断装置3の接地線2への接続両端A,B間
に、線路電圧をケーブル1の静電容量Caと入力静電容量
Cdとで分圧した交流電圧(充電電圧)が発生し、この充
電電圧の影響で、測定器4として内蔵電源電圧が小さい
テスター(1.5V程度)を用いると、正確なシース抵抗測
定ができないことがある。
上記問題の解決法として、第1に、単相測定とせず3
相線路の各遮蔽層から接地線を引出しこれらを一括して
測定を行えば、上記充電電圧は3相で平衡してほぼ0Vと
なる。従って3相一括測定とすれば充電電圧の影響は無
視できる。第2に、あくまで単相測定を行う場合は、測
定器4として内蔵電源電圧が大きいテスター、例えば25
Vメガー等を使用すると上記充電電圧の影響は無視でき
ることが本発明者らの実験で確認されている。実験結果
によると、ケーブル静電容量Caや対地電圧,入力静電容
量Cdとから計算した充電電圧よりも高い電源電圧を内蔵
するテスターを使用すると、概ね充電電圧の影響を受け
ずにシース抵抗Rsの測定が可能であることが確認され
た。
[効果] 以上説明した通りの本発明のケーブルの絶縁劣化診断
方法によれば、接地線電流を検出・解析してケーブル絶
縁体の劣化診断を行う前に、ケーブルシースの絶縁状態
が健全であるかを確認するので、すなわちケーブル遮蔽
層の絶縁状態が良好で遮蔽層電流が全て接地線を通して
大地へ流れるかを確認するので、劣化診断結果の信頼性
が向上する。また、ケーブルシースの抵抗測定は、接地
線中に挿入されている絶縁層の劣化診断装置の接続両端
の抵抗をテスター等の測定器で測定すれば容易に算出で
き、従来の劣化診断方法に比べても然程複雑な作業を要
さず正確な劣化診断が行えるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかるケーブルの絶縁劣化診断方法の
一例を示す回路図、第2図は第1図の等価回路図を夫々
示している。 1……ケーブル、10……導体、11……絶縁体、12……遮
蔽層、13……シース、2……接地線、3……劣化診断装
置、4……測定器、Rs……シース抵抗値、Rd……検出イ
ンピーダンス抵抗値
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−281074(JP,A) 特開 昭62−172272(JP,A) 特開 昭59−155767(JP,A) 特開 昭54−58888(JP,A) 特開 昭54−67687(JP,A) 特開 昭54−73289(JP,A) 実開 昭58−24079(JP,U) 実開 昭61−122575(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 27/00 G01R 31/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーブル遮蔽層の接地線に入力インピーダ
    ンス値が既知の劣化診断装置を挿入し、接地線電流を検
    出して解析することによりケーブル絶縁体の劣化診断を
    行なうに際し、 前記劣化診断装置の接地線への接続両端において測定器
    で抵抗値を測定し、 前記既知のインピーダンス値と測定器により実測された
    測定抵抗値とからケーブルシース抵抗を算出し、 シース抵抗が健全であることを確認した後に、上記絶縁
    体の劣化診断を行なうことを特徴とするケーブルの絶縁
    劣化診断方法。
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