JPH0627766B2 - Cvケーブルの絶縁劣化診断装置 - Google Patents

Cvケーブルの絶縁劣化診断装置

Info

Publication number
JPH0627766B2
JPH0627766B2 JP1167911A JP16791189A JPH0627766B2 JP H0627766 B2 JPH0627766 B2 JP H0627766B2 JP 1167911 A JP1167911 A JP 1167911A JP 16791189 A JP16791189 A JP 16791189A JP H0627766 B2 JPH0627766 B2 JP H0627766B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cable
voltage
power cable
deterioration
insulation deterioration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1167911A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0331776A (ja
Inventor
邦彦 真田
繁夫 堺
美伯 角田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Cable Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority to JP1167911A priority Critical patent/JPH0627766B2/ja
Publication of JPH0331776A publication Critical patent/JPH0331776A/ja
Publication of JPH0627766B2 publication Critical patent/JPH0627766B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、CVケーブルと称する架橋ポリエチレン電力
ケーブルの絶縁劣化の程度を診断するCVケーブルの絶
縁劣化診断装置に関するものである。
[従来の技術] 一般的に、電力ケーブルは布設後の経年変化により電気
絶縁体の絶縁性能が低下する。特に、CVケーブルでは
架橋ポリエチレン絶縁体に樹状の亀裂が生じ、この亀裂
に水分が侵入する所謂水トリーの発生が絶縁劣化の主な
原因であることが知られている。このような絶縁性能の
低下は、放置すると進展して早晩大きな絶縁破壊事故に
つながる虞れがある。従って、ケーブルの絶縁抵抗の変
化を把握し、劣化を早期に発見することが極めて重要で
ある。このため、従来から種々の絶縁測定方法が知られ
ているが、特に近年では測定時に送電を停止することな
く活線状態で診断する方法が幾つか提案されており、常
時の状態監視も可能である等の有利な点が多いため注目
されている。
このような常時監視を行う方法としては、従来では例え
ば特公昭60−8465号公報等に記載されているよう
に送電交流交流に直流電流を重畳させ、この結果として
検出されるケーブル漏洩電流の直流成分からケーブルの
絶縁抵抗を求めて評価する所謂直流重畳法や、或いは特
開昭60−185171号公報等に記載されているよう
に送電電圧波形と電流波形とを測定し、誘電正接を求め
て評価する所謂 tanδ法が一般に用いられている。ま
た、特にCVケーブルの場合では特開昭59−2020
75号公報において水トリーに電流整流作用があるとし
て、交流送電中のケーブル漏洩電流の直流分を測定し、
その方法と絶対値とから水トリーの分布と長さ及び体積
を推定する方法が開示されている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上述した従来技術のうち、公知の従来方法は
何れも劣化の早期に正確に絶縁不良を発見したいという
要求を必ずしも充分に満足し得る方法ではない。即ち、
第1に述べた直流重畳法は一般的に劣化の程度に対する
検出感度が悪いとされ、相当に程度の激しい劣化でなけ
れば検出されないという問題がある。また測定時に数1
0V程度の直流重畳電圧を必要とし、このための直流電
源を準備しなければならない。
一方、 tanδ法ではケーブル全体に渡る劣化は検出され
るものの、水トリーのような局部的な劣化に対する検出
感度は悪いという欠点が知られている。
更に、水トリーの整流作用を利用する特開昭59−20
2075号公報の場合では、同公報に記述されているよ
うにケーブル絶縁体に導体側から発生する所謂内導水ト
リーとシース側から発生する外導水トリーとでは、発生
する直流電流が互いに逆極性であることから、両種の水
トリーが同時に発生した場合には検出される直流電流は
互いに打ち消し合って充分な測定ができなくなる虞れが
ある。
本発明者らは水トリー現象について研究した結果、次の
ような新事実を発見した。即ち、測定対象とする電力ケ
ーブルに交流電圧を印加し、この交流電圧の振幅を零か
ら次第に大きくしてゆく過程で、その接地線電流のうち
数Hz以下の準直流成分を検出した場合に、 (1)印加交流電圧の振幅が或る値に達すると脈動電流が
検出される。
(2)水トリー劣化が激しいケーブルほど、脈動の始まる
交流電圧の振幅値が小さい。
(3)電流脈動の振幅は印加交流電圧の振幅に対して単調
に増加する。
本発明の目的は、従来例の欠点を解消し、上述の新事実
を基に、劣化時に正確に絶縁不良を発見できるCVケー
ブルの絶縁劣化診断装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明に係るCVケーブ
ルの絶縁劣化診断装置においては、交流電圧が印加され
た測定対象とされる電力ケーブルの遮蔽層と電位基準と
の間を接続し、前記遮蔽層から前記電位基準に流れる接
地線電流を基に、前記電力ケーブルの絶縁劣化の診断す
る電力ケーブルの絶縁劣化診断装置であって、前記接地
線電流から数Hz以下の準直流電流を濾過するローパスフ
ィルタと、該ローパスフィルタの出力信号を直接又は増
幅して時間軸に表示する波形表示手段とを備え、該波形
表示手段に表示された前記出力信号の脈動成分の振幅値
を基に前記電力ケーブルの絶縁劣化を診断することを特
徴とするものである。
[作用] 上記の構成を有するCVケーブルの絶縁劣化診断装置
は、ローパスフィルタにより接地線電流から数Hz以下の
準直流電圧成分を濾過し、この濾過信号を波形表示手段
で時間軸に表示し、その脈動の振幅が測定対象とされる
電力ケーブルの水トリー劣化の判断基準とされる。
[実施例] 本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
第1図は本発明のCVケーブルの絶縁劣化診断装置を測
定対象とされるCVケーブルに接続した構成図であり、
活線状態における三芯一括のCVケーブルCを対象とし
た場合の回路構成を示している。即ち、第2図に周波数
特性を示すようなローパスフィルタ1及びCRTから成
る波形スコープやペンレコーダ等の波形表示装置2から
成っており、入力端子間に流れる電流のうちローパスフ
ィルタで濾過された数Hz以下の準直流成分の時間的変動
が、波形表示装置2に表示される構成となっている。
一方、測定対象のCVケーブルは三相高電圧母線に接続
され、この三相高電圧母線はY−Δ結線の変圧器Trの二
次側にそれぞれ接続され、一次側に接続された図示しな
い三相交流電源からの電力を受電している。また、三層
高電圧母線に接続された接地用変圧器GPT の一次巻線の
中性点は直接大地に接地されている。このような接続の
結果、アース電位を基準とした三相交流電圧がCVケー
ブルに印加され、CVケーブルCは活線状態となってい
る。
測定に際しては、前述した構成を有する絶縁劣化診断装
置の入力端子の一端をCVケーブルCの遮蔽層Sに接続
し、他端を接地する。このとき、CVケーブルCの遮蔽
層Sには内部導体との静電結合により、印加交流電圧に
応じた電荷が誘起され、この時間変化のため大地との間
に印加交流電圧の周波数と同程度の周期で変動する電流
が流れることになる。これに加えて、CVケーブルCに
水トリー劣化がある場合には前述の脈動電流が重畳さ
れ、ローパスフィルタ1が脈動電流のみを抽出する。即
ち、印加交流電圧の周波数は通常50Hz又は60Hzであ
るから、第2図に例示する特性を有するローパスフィル
タ1を選択すれば、所望の準直流成分だけを良好に濾過
させることが可能である。波形表示装置2では、第3図
に示すように濾過された準直流成分の変動を適当な時間
軸に表示する。検者はこの表示波形を観察することで脈
動電流の振幅を容易に求めることができ、この脈動の振
幅Aは水トリー劣化の程度が激しいほど大きくなるの
で、この振幅Aを求めることにより、CVケーブルCの
水トリー劣化の程度を推測できることになる。
なお、上述の実施例において、ローパスフィルタ1と波
形表示装置2の途中にローパスフィルタ1の出力を増幅
する増幅器3を挿入すれば、CVケーブルCに印加され
る交流電圧の振幅が小さくても、良好な観測が可能とな
る。
また、CVケーブルが単心三線のケーブル群C′である
場合にも、同様の装置で診断することができる。即ち、
この場合には第4図の部分図に示すように、ケーブル群
C′を構成する各ケーブルの遮蔽層S′を並列的に装置
の入力端子に接続すれば、上述の方法と全く同様であ
り、一方でケーブル群C′を構成する各ケーブルの遮蔽
層S′の何れか1つを装置の入力端子に接続すれば、各
ケーブルの水トリー劣化を独立に診断することが可能で
ある。
この第4図の例は第5図の構成図に示すように、一端を
接地した単相電源Pによる活線状態のケーブルC″を診
断する場合と回路的に同等であり、三相交流のみならず
単相交流による活線ケーブルの診断も可能であることは
勿論である。
更に、同様な装置で停止状態のケーブルを診断すること
も可能である。この場合に、別途に交流電圧を印加する
電源装置が必要となるが、この際に印加交流電圧の振幅
が可変の交流可変電源S′とし、この交流可変電源S′
の出力電圧振幅を零から次第に増加してゆくことによ
り、より一層正確な診断ができる。この場合の準直流成
分の時間変化は、例えば第6図のグラフ図に示すように
なる。なお、横軸は時間t或いはこれに比例した電源電
圧振幅V、縦軸は電流Iとしている。前述したように印
加交流電圧の振幅を増加してゆくと、第6図に示すよう
に或る振幅値V0から準直流成分に脈動が認められ、また
この脈動開始電圧V0は水トリー劣化が激しいほど低くな
る。従って、この脈動開始電圧V0を求めても、水トリー
劣化の程度を測定することが可能となる。
なお、脈動開始電圧V0を用いて診断を行う場合の判定の
目安として、第7図に測定対象のケーブルの静電容量F
と脈動開始電圧V0のグラフ図を示す。横軸は静電容量F
を対数目盛で示し、縦軸には脈動開始電圧V0を示してい
る。第7図において、水トリー劣化のない健全ケーブル
に静電容量Fと脈動開始電圧V0を示す状態点Xが概ね実
線B−B′上に存在するのに対し、水トリー劣化が生じ
たケーブルでは同じ静電容量Fでの脈動開始電圧V0は低
下し、状態点X′は矢印で示すように実線B−B′でか
ら外れることになる。従って、実線B−B′でから状態
点X′のずれを基に、水トリー劣化の程度を定量的に評
価することが可能となる。
更に、上述した本発明に係るCVケーブルの絶縁劣化診
断装置は、診断すべき全てのケーブルに個々に設けて据
置型として常時監視に用いてもよいし、或いは運搬が容
易な図示しない筺体に組み入れた可搬型とし、複数のケ
ーブルに共通して用いてもよい。
なお、上述の何れの場合においても、実用する際にはケ
ーブルに印加される交流電圧の雑音等の出力変動分を別
途に測定して相殺するための除算手段や、変動波形の周
波数の信号を除去するノッチフィルタ等を設けることが
望ましい。
[発明の効果] 以上説明したように本発明に係るCVケーブルの絶縁劣
化診断装置は、ローパスフィルタが電力ケーブルの接地
線電流の準直流成分を濾過し、波形表示手段がこの濾過
成分を時間軸に表示するので、この濾過成分の脈動の振
幅から電力ケーブルの水トリー劣化の容易に推測するこ
とが可能で、ケーブルの絶縁破壊事故をひいては停電事
故を未然に防ぐことができ、電力需要家の損害を大幅に
低減できる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係るCVケーブルの絶縁劣化診断装置の
実施例を示し、第1図は三芯一括の電力ケーブルの活線
診断に適用した場合の回路構成図、第2図はローパスフ
ィルタの特性図、第3図は活線状態での測定における表
示波形のグラフ図、第4図は単心3線の電力ケーブルの
活線診断における部分構成図、第5図は単相活線状態の
ケーブルの診断における部分構成図、第6図は停止線路
の診断における。表示波形のグラフ図、第7図は停止線
路の診断基準のグラフ図である。 符号1はローパスフィルタ、2は波形表示装置、3は増
幅器、C、C′、C″は電力ケーブル、S、S′、S″
は遮蔽層である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電圧が印加された測定対象とされる電
    力ケーブルの遮蔽層と電位基準との間を接続し、前記遮
    蔽層から前記電位基準に流れる接地線電流を基に、前記
    電力ケーブルの絶縁劣化の診断する電力ケーブルの絶縁
    劣化診断装置であって、前記接地線電流から数Hz以下の
    準直流電流を濾過するローパスフィルタと、該ローパス
    フィルタの出力信号を直接又は増幅して時間軸に表示す
    る波形表示手段とを備え、該波形表示手段に表示された
    前記出力信号の脈動成分の振幅値を基に前記電力ケーブ
    ルの絶縁劣化を診断することを特徴とするCVケーブル
    の絶縁劣化診断装置。
JP1167911A 1989-06-28 1989-06-28 Cvケーブルの絶縁劣化診断装置 Expired - Fee Related JPH0627766B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1167911A JPH0627766B2 (ja) 1989-06-28 1989-06-28 Cvケーブルの絶縁劣化診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1167911A JPH0627766B2 (ja) 1989-06-28 1989-06-28 Cvケーブルの絶縁劣化診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0331776A JPH0331776A (ja) 1991-02-12
JPH0627766B2 true JPH0627766B2 (ja) 1994-04-13

Family

ID=15858338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1167911A Expired - Fee Related JPH0627766B2 (ja) 1989-06-28 1989-06-28 Cvケーブルの絶縁劣化診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0627766B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2742637B2 (ja) * 1991-11-15 1998-04-22 東京電力株式会社 Cvケーブルの絶縁診断方法
EP0688008A1 (en) * 1994-06-14 1995-12-20 LINTEC Corporation Printed label, method and apparatus for manufacturing printed labels, and method and apparatus for attaching printed labels
CN101975914A (zh) * 2010-10-19 2011-02-16 华中科技大学 一种电力电缆绝缘状态在线监测方法及装置
JP7135997B2 (ja) * 2018-09-05 2022-09-13 株式会社デンソー 時間計測回路及び積分型a/dコンバータ

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS629277A (ja) * 1985-07-05 1987-01-17 Asahi Eng Kk 活線下ケ−ブル絶縁診断法
JPS63281073A (ja) * 1987-05-13 1988-11-17 Shikoku Electric Power Co Inc Cvケ−ブルの水トリ−電流検出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0331776A (ja) 1991-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7132319B2 (ja) 遮蔽されたケーブルの部分放電インパルスを測定する方法及び試験装置
JPH0627766B2 (ja) Cvケーブルの絶縁劣化診断装置
JP2876322B2 (ja) Cvケーブルの絶縁劣化診断方法
JPH0429982B2 (ja)
JP2742637B2 (ja) Cvケーブルの絶縁診断方法
JP2832737B2 (ja) Cvケーブルの絶縁劣化診断方法及び装置
JP3034651B2 (ja) Cvケーブルの絶縁診断方法
JP3010367B2 (ja) 活線下ケーブルシースの絶縁抵抗測定方法
KR100202831B1 (ko) 활선하절연열화진단방법 및 장치
JPH063390A (ja) ケーブルの劣化診断方法
JPS629277A (ja) 活線下ケ−ブル絶縁診断法
JP2001183412A (ja) 電力ケーブルの絶縁劣化診断方法
JP2000009788A (ja) ケーブルの劣化診断方法
JP3010371B2 (ja) ケーブルの絶縁劣化診断方法
JPH03102268A (ja) 電力ケーブルの絶縁劣化診断方法
JPH0619414B2 (ja) Cvケーブルの絶縁劣化診断方法
JPH0412283A (ja) 電力ケーブルの絶縁劣化診断法
JP2893055B2 (ja) Cvケーブルの絶縁劣化診断方法
JP2023033849A (ja) 絶縁劣化位置推定方法及び絶縁劣化推定装置
JP2002214273A (ja) 高圧ケーブル遮蔽銅テープ破断検査回路
JPH03111775A (ja) Cvケーブルの水トリー電流検出装置
JP3176490B2 (ja) Cvケーブルの絶縁診断方法
JP2750713B2 (ja) 低圧配線等の簡易絶縁抵抗測定方法
JPH0429067A (ja) 水トリー劣化診断装置
JPH0562309B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees