JPH0562120U - ワイヤハーネス用プロテクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイヤハーネス用プロテクタ内に収納された
ワイヤハーネスを容易にしかも整然と屈曲して分岐でき
る。 【構成】 樋状をなしたワイヤハーネス用プロテクタ１
０の側壁１２に切欠部１３を設け、前記プロテクタ１０
内に収納されたワイヤハーネスＷを前記切欠部１３で屈
曲して分岐するワイヤハーネス用プロテクタ１０におい
て、前記切欠部１３ないし切欠部１３近傍に、ワイヤハ
ーネスＷを屈曲規制する規制部材１４を立設した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ワイヤハーネスを車両等に配索する際、互いに反対方向から導かれ たワイヤハーネスを屈曲して分岐するために使用されるワイヤハーネス用プロテ クタに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のワイヤハーネス用プロテクタ（以下、単に「プロテクタ」とい う。）としては、図４に示すような実開昭６４−３７３１９号公報に開示された ものがある。図中、このプロテクタ１は、底壁２の両端に一対の側壁３を立設し 樋状をなし、その側壁３に切欠部４を設けている。さらに、この切欠部４にプロ テクタ１から外方へ向ってワイヤハーネス導出方向交換部５を突設している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このようなプロテクタ１を用いて車両等にワイヤハーネスＷを 配索する場合、ワイヤハーネスＷをプロテクタ１内に入れ、互いに反対側（図４ において左右両側）から導かれたワイヤハーネスＷの一部を屈曲し切欠部４を介 して分岐するとき、図４に示すように、ワイヤハーネスＷの曲げ半径が大きくな るために、右側から導かれたワイヤハーネスＷは、切欠部４を中心にして左側へ はみ出し、一方、左側から導かれたワイヤハーネスＷは、切欠部４を中心にして 右側へはみ出してしまい、これら左右両側のワイヤハーネスＷが重なり合い、プ ロテクタ１の開口部へ盛り上る傾向があった。このため、ワイヤハーネスＷをプ ロテクタ１の一対の側壁３の上端近くまでプロテクタ１内に一杯に入れた場合、 切欠部４付近でワイヤハーネスＷがプロテクタ開口部から上方へはみ出してしま い、カバーをプロテクタ１の所定の位置に被せることができないという問題があ った。

【０００４】 そこで、この解決策として、ワイヤハーネスＷの曲げ半径を小さくして互いに 反対側から導かれたワイヤハーネスＷが重ならないようにワイヤハーネスＷを屈 曲することも可能であるが、このようにするとワイヤハーネスＷの配索作業が困 難となってワイヤハーネスＷの配索作業性が著しく低下してしまうという問題が あった。

【０００５】 本考案は上記の点に着目しなされたもので、ワイヤハーネスを車両等に配索す る際に、ワイヤハーネスの一部を容易に、しかも整然と屈曲し分岐できるワイヤ ハーネス用プロテクタの提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案では、樋状をなしたワイヤハーネス用プロテ クタの側壁に切欠部を設け、前記プロテクタ内に収納されたワイヤハーネスを前 記切欠部で屈曲して分岐するワイヤハーネス用プロテクタにおいて、 前記切欠部ないし切欠部近傍にワイヤハーネスを屈曲規制する規制部材を立設 することとした。

【０００７】

【作用】

ワイヤハーネスをワイヤハーネス用プロテクタ内に入れ、その一部を切欠部を 介して屈曲して分岐する際、規制部材がワイヤハーネスを屈曲規制することがで きる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

【０００９】 図１は本考案に係るワイヤハーネス用プロテクタ（以下、単に「プロテクタ」 という。）の一実施例を示す。図中、プロテクタ１０は、底壁１１の両端に一対 の側壁１２を立設した樋状をなしている。この側壁１２の一方には、ワイヤハー ネスの配索方向に所定の間隔Ｌをもって側壁１２の上端から下方へ向って底壁１ １まで切欠かれた切欠部１３を設けてある。さらに、この切欠部１３の下端に、 そのほぼ中央で規制部材としての仕切壁１４を立設すると共に、切欠部１３の下 端にプロテクタ１０から外方へ向ってワイヤハーネス導出方向変換部としての突 出片１５を設けてある。

【００１０】 このような構成のプロテクタを用いて車両等にワイヤハーネスを配索する場合 、図２に示すように、ワイヤハーネスＷをプロテクタ１０内に入れ、互いに反対 側（図２において左右両側）から導かれたワイヤハーネスＷの一部を屈曲し切欠 部１３を介して１箇所に分岐するとき、規制部材としての仕切壁１４がワイヤハ ーネスＷを規制するため、ワイヤハーネスＷを容易に屈曲することができ、しか も左側から導かれたワイヤハーネスＷが、仕切壁１４を中心として右側へはみ出 すことがなく、一方、右側から導かれたワイヤハーネスＷが左側へはみ出すこと がない。このため切欠部１３付近で左右両側から導かれたワイヤハーネスＷが重 なり合うことがなく整然と屈曲することができる。

【００１１】 従って、ワイヤハーネスＷをプロテクタ１０内に、その側壁１２の上端付近ま で一杯に入れたとき、ワイヤハーネスＷが側壁１２の上端よりも上方へ盛り上る ことがなく、カバーを有するプロテクタを用いたときでもカバーをプロテクタ１ ０の所定の位置に被せることができる。

【００１２】 図３には図１に示した実施例とは異なる構造を有する他の実施例を示してある 。図３において、図３の実施例のプロテクタ２０が図１の実施例のプロテクタ１ ０と相異するところは、以下の点である。すなわち、図１の実施例のプロテクタ １０では、仕切壁１４を側壁１２に設けられた切欠部１３に立設したが、この代 わりに図３の実施例のプロテクタ２０では、規制部材としての仕切壁２４を切欠 部２３の近傍に、プロテクタ２０内の底壁１１から立設したことである。その他 の部分については、図１と図３の実施例のプロテクタ１０，２０は格別に相異す るところはない。

【００１３】 なお、図３において、図１の実施例の場合と同様の機能を果す同様の部材には 、同一の符号を付してある。

【００１４】 このような構成のプロテクタを用いてワイヤハーネスを配索する場合において も図１の実施例の場合と同様な作用効果を有する。すなわち、ワイヤハーネスＷ をプロテクタ２０内に入れ、その一部を切欠部２３で左右両側から屈曲するとき 、規制部材としての仕切壁２４がワイヤハーネスを規制しワイヤハーネスＷを整 然と分岐できるので、ワイヤハーネスＷが切欠部２３付近でプロテクタ２０の上 方へ盛り上がるようなことはない。

【００１５】 なお、図１及び図３の何れの実施例の場合も、側壁１２の上端から底壁１１ま で切欠かれた切欠部１３，２３を設けたが、これに限定されるものではなく、側 壁１２をその上端から底壁１１へ向って任意の深さで切欠くこともできる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、ワイヤハーネスを車両等に配索する場合 、ワイヤハーネスをワイヤハーネス用プロテクタ内に入れ、その一部を切欠部を 介して屈曲して分岐する際、規制部材がワイヤハーネスを屈曲規制できるのでワ イヤハーネスを容易にしかも整然と屈曲し分岐でき、延いてはワイヤハーネスの 配索作業性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかるワイヤハーネス用プロテクタの
一実施例を示す斜視図である。

【図２】図１のワイヤハーネス用プロテクタにワイヤハ
ーネスを入れ、その一部を左右両側から屈曲して分岐し
た状態を示す斜視図である。

【図３】本考案にかかるワイヤハーネス用プロテクタの
他の実施例を示す斜視図である。

【図４】従来のワイヤハーネス用プロテクタの一例を示
し、そのプロテクタ内にワイヤハーネスを入れ、その一
部を左右両側から屈曲して分岐した状態を示す斜視図で
ある。

【符号の説明】

１０，２０ ワイヤハーネス用プロテクタ １１ 底壁 １２ 側壁 １３，２３ 切欠部 １４，２４ 仕切壁（規制部材）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 樋状をなしたワイヤハーネス用プロテク
   タの側壁に切欠部を設け、前記プロテクタ内に収納され
   たワイヤハーネスを前記切欠部で屈曲して分岐するワイ
   ヤハーネス用プロテクタにおいて、 前記切欠部ないし切欠部近傍に、ワイヤハーネスを屈曲
   規制する規制部材を立設したことを特徴とするワイヤハ
   ーネス用プロテクタ。