JPH0561986B2 - - Google Patents

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JPH0561986B2
JPH0561986B2 JP2067503A JP6750390A JPH0561986B2 JP H0561986 B2 JPH0561986 B2 JP H0561986B2 JP 2067503 A JP2067503 A JP 2067503A JP 6750390 A JP6750390 A JP 6750390A JP H0561986 B2 JPH0561986 B2 JP H0561986B2
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rotary kiln
exhaust gas
ash
volatile matter
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Masanobu Shigaki
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Takuma Co Ltd
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、都市ごみや産業廃棄物等を焼却処理
するごみ焼却炉に付設され、ごみ焼却炉から排出
される飛灰を処理する為の電熱加熱式灰溶融処理
装置に関する。 (従来の技術) 近年、欧米に於いては、酸性雨林の問題がクロ
ーズアツプされて来ている。これは排気ガス中の
硫酸、塩酸、硝酸等が雨滴に溶解して降り、森林
を枯らして黒い森と言われる枯死状態を作り出す
現象で、特に他国から流れて来た煙により害を及
ぼすようになり、国際問題化しつつあるうえ、全
地球規模の環境問題に発展しつつある。 一方、我が国に於いては、所謂黒い森は存在し
ないが、最近の環境庁の土壌測定(酸性度)では
全国的にPH4.5を示して居り、問題化しつつある。 ところで、都市ごみや産業廃棄物等を焼却処理
するごみ焼却炉では、焼却後の残滓物として、焼
却灰と飛灰とがあり、又、排ガス中にはHCl、
SOx、NOxが含まれ、更に、煤塵中にはCd、Pb
等の重金属が含まれている。 最近の我が国のごみ焼却炉で排ガス規制が強め
られている為、HCl、SOx、NOxの除去技術が
進み、煙突から排される有害ガスの量が非常に少
なくなつているが、電気集塵機中に媒塵若しくは
脱塩剤に吸着された形で捕集され、CdやPb等の
重金属と共存の形で排出される。又、排ガス中に
存在するダイオキシン等を重金属と共に除去する
為、バツクフイルターを用いるケースが増えてい
る。 電気集塵機やバツグフイルターで捕集された飛
灰は、これをそのまま埋立処理したのでは環境庁
の告示13号による清水を用いた溶出試験(規制値
Pb3mg/、Cd0.3mg/)には合格しない為、
一般にセメント固化した後、埋立処理されている
のが実情である。 一方、欧州各国では溶出試験に酸を用いる方式
が行われ始めて居り、酸には酸性雨を想定したも
のとして硫酸、塩酸が、又、埋立地に於ける有機
の腐敗を想定したものとして酢酸が夫々用いられ
ている。 そして、我が国に於いても、酸による溶出試験
が検討され始めて居り、近い将来実施される可能
性がある。 そこで、発明者はこれらの世界的な趨勢に鑑み
て、ごみ焼却炉から排出された焼却灰及び飛灰の
酸による溶出試験を行つた。 即ち、焼却灰及び飛灰に、ゼオライト、シラ
ス、黒ボク、キレート、コーラル、ピートモス等
の重金属の吸着剤を種々の比率で混合し、酸によ
る溶出試験を行つた。 下記の第1表はその一例であり、灰に黒ボク若
しくは液体キレートと固化剤(オートセツトを使
用)とを混入して固化した後、酢酸(0.67規定)
並びに清水による溶出試験を行つたものである。
【表】 第1表からも明らかなように、環境庁の定める
水溶出試験には合格したが、酸溶出試験では多量
の重金属が溶出し、その結果吸着剤を用いても埋
立地での重金属の溶出を止め得ないことが判明し
た。 特に、飛灰は重金属やダイヤオキシンの量が焼
却灰に比して極めて多く、又、粒子が細い為、重
金属等が溶出し易くなつているので問題である。 故に、重金属の溶出を防ぐには焼却場内での技
術的処理に頼らざるを得ないことになる。 この技術的処理としては一般に次の各方法が知
られている。 予め灰を酸で洗つて溶出した液を重金属処理
する方法。 溶解炉により焼却灰及び飛灰を1400℃で全量
溶解してガラス化したスラグとして取り出す方
法。 (発明が解決しようとする課題) 然し乍ら、前記の方法は液処理となるので、
排酸問題や重金属汚泥処理問題が残り、実用装置
としては面倒な面が多く、実用化し難いと云う問
題がある。 又、の方法は電力、油、ガス等の燃料を多量
に必要とし、処理コストが高騰するうえ、溶解炉
から多量の重金属が揮散し、これを捕集したとき
に封じ込め処理が必要になる等、様々な問題が生
じる。 然も、灰が溶融スラグとなつて流れる場合に、
炉底の耐火材や湯口と称される溶融スラグ排出口
の耐火材が激しく侵蝕されると云う問題がある。
特に、溶融スラグ排出口の耐火材の侵蝕が甚だ激
しい。 従つて、炉底の耐火材は4〜6ケ月、溶融スラ
グ排出口の耐火材は3ケ月に一度は張替えを必要
とし、その修理期間(破砕除去、積替え、乾燥、
焼成)は少なくとも2週間以上要することにな
る。その間の灰の貯溜、手間、費用、休炉中の貯
溜灰の消化分だけ炉の容量を大きく設計しなけれ
ばならない等、通常用いられている固定型の炉で
は実用上極めて問題である。 本発明は、このような問題点に鑑みて為された
ものであり、発電装置付のごみ焼却プラントで発
生する余剰電力と電熱加熱式のロータリーキルン
とを飛灰の加熱用に使用することによつて灰中か
ら重金属を簡単且つ安価に分離でき、分離された
揮散物と非揮散物の回収や処理を容易に行える電
熱熱式灰溶融処理装置を提供することを目的とす
るものである。 而して、本願発明者は、これらの課題を解決す
る為に数々の試験を繰り返してきた。 例えば、本願発明者は、各種灰のサンプルを
200、400、600、800、1000、1200℃と加熱し、
Cd、Pbの揮散テストを行つた。 下記の第2表は加熱による灰中のCd、Pbの濃
度を表したものである。
【表】 この結果から、各温度毎の揮散率を求めてグラ
フ化すると、第5図及び第6図に示すようになつ
た。尚、揮散率が一になつているのは灼熱減量し
て結果的に重金属含有率が室温時よりも大きくな
つた為である。 これらのグラフからも明らかなように、Cd、
Pb共1000℃になると、急激に揮散量が多くなり、
減量率も多くなることが判明した。尚、600℃ま
での減量は他の塩化物の揮散及び有機物の燃焼に
よるものと推定される。 又、重金属が揮散した後の灰を酸を用いて溶出
試験を行つた結果、重金属が殆ど溶出しないこと
も判明した。 一方、大型のごみ焼却プラントでは通常プラン
ト内で発電を行つて居り、例えば一日に400トン
のごみを処理するプラントでは近年ごみのカロリ
ーが上昇しているので約6500KWbの発電ができ、
その内プラント内で使用する電力量は1800KWh
で、4700KWhの余剰電力が発生し、電力会社に
売電しているのが実情である。 そこで、本願発明者は、発電装置付のごみ焼却
プラントで発生する余剰電力に着目し、この余剰
電力を飛灰の加熱に使用することを思い付いた。 即ち、本願発明者は、飛灰を余剰電力と電熱加
熱式のロータリーキルンとを用いて溶融温度以上
に加熱し、ダイオキシンを分解すると同時に灰中
に含まれているCd、Pb等の重金属を揮散せしめ
て揮散物と非揮散物とに分離した後、揮散物を冷
却して捕集し、又、非揮散物を溶融スラグとして
取出すのが最善の方法であることを知得した。 (課題を解決する為の手段) 上記目的を達成する為に、本発明の電熱加熱式
灰溶融処理装置は、ごみ焼却炉の排ガス中から捕
集された飛灰を加熱し、灰中に含まれているダイ
オキシンを分解すると共に、重金属を揮散させて
揮散物と非揮散物とに分離し、且つ非揮散物を溶
融し得る電熱体を備えたロータリーキルンと、ロ
ータリーキルンの排ガス排出経路に配設され、ロ
ータリーキルンから排出された揮散物を含む排ガ
スを冷却する冷却装置と、排ガス排出経路に配設
され、冷却装置2を経た排ガス中から揮散物を捕
集する捕集装置3と、ロータリーキルンの溶融ス
ラグ排出口に接続され、溶融スラグ排出口から排
出された溶融スラグを固化して排出し得る排出装
置とを具備して成り、飛灰の加熱処理時並びに排
ガス及び溶融スラグの排出時にはロータリーキル
ンの回転を停止するようにしたものである。 ロータリーキルンは、ドラム部、入口側鏡部及
び出口側鏡部が一体となつて居り、ドラム部に電
熱体が巻回状に埋設され、入口側鏡部の中心から
飛灰を投入すると共に出口側鏡部の中心から揮散
物を含む排ガスを排出するように構成しておくこ
とが好ましい。 又、ロータリーキルンは、ドラム部、入口側鏡
部及び出口側鏡部が一体となつて居り、ドラム部
に複数の棒状の電熱体が着脱自在に挿通され、入
口側鏡部の中心から飛灰を投入すると共に出口側
鏡部の中心から揮散物を含む排ガスを排出するよ
うに構成しておくことが好ましい。 更に、ロータリーキルンは、出口側鏡部に複数
の溶融スラグ排出口を備え、一つの溶融スラグ排
出口を排出装置に接続すると共に、他の溶融スラ
グ排出口を閉塞して成り、溶融スラグによる侵蝕
状態に応じて使用する溶融スラグ排出口を可変で
きるように構成しておくことが好ましい。 排出装置は、ロータリーキルンの溶融スラグ排
出口に接続される排出シユートと、排出シユート
の下方位置に配設され、排出シユートから溶融ス
ラグを受け取る反転且つ移動可能な複数のとりべ
と、とりべの下方位置に配設されたコンベヤとを
備え、徐冷固化させたとりべ内のスラグをとりべ
の反転操作によつてコンベヤ上に排出し、コンベ
ヤによつて更に徐冷しながら排出するように構成
しておくことが好ましい。 (作用) ごみ焼却炉の排ガス中から捕集された飛灰は、
ロータリーキルンの入口側鏡部からキルン内に投
入され、電熱体によつて約1000℃以上に加熱され
る。 これにより、灰中には含まれているダイオキシ
ンが分解すると共に、Cd、Pb等の重金属が揮散
し、揮散物と非揮散物とに分離される。又、分離
した非揮散物は、溶融されて溶融スラグとなる。 分離された揮散物は、排ガスと共にロータリー
キルンの出口側鏡部から排出されて冷却装置によ
り冷却された後、捕集装置に供給され、ここで捕
集される。この捕集された揮散物は、封じ込めて
埋立処理されるか、若しくは重金属の再生に利用
される。又、排ガスは大気中へ排出される。 一方、ロータリーキルン内の非揮散物は、溶融
スラグとなつてキルン内を出口側鏡部側へ流動
し、溶融スラグ排出口から排出される。 排出された溶融スラグは、排出シユートを経て
溶融スラグ受取位置にあるとりべに流入し、徐冷
される。 とりべが一杯になると、これを受取位置から排
出位置へ移動させると共に、空のとりべを受取位
置に移動させ、このとりべ溶融スラグを受け取
る。 排出位置に移動したとりべ内のスラグは、徐冷
固化した後、とりべの反転操作によつてコンベヤ
上に固形物として排出され、コンベヤによつて更
に徐冷されながら排出される。この固形物は有効
利用等に用いられる。 このようにして、ロータリーキルンから排出さ
れる溶融スラグは複数のとりべによつて順次受け
取られ、徐冷固化されて固形物になつて排出され
て行く。 尚、ロータリーキルンは、飛灰の加熱処理時並
びに排ガス及び溶融スラグの排出時には回転を停
止している。 そして、ロータリーキルンは、使用中の溶融ス
ラグ排出口や炉底の耐火材が溶融スラグによつて
侵蝕されると、この排出口を耐火材で閉塞すると
共に、ロータリーキルンを所定角度だけ回転させ
て別の溶融スラグ排出口を運転位置に移動させ、
閉塞用の耐火材を取り除いて運転を開始する。 これによつて、ロータリーキルンは短期間で修
理する必要もなくなり、長期間に亘つて連続運転
を行える。 (実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。 第1図は本発明の第1実施例に係る電熱加熱式
灰溶融処理装置の概略縦断面図であつて、当該灰
溶融処理装置は、ロータリーキルン1、冷却装置
2、捕集装置3及び排出装置4等から構成されて
居り、ごみ焼却プラントのごみ焼却炉(図示省
略)に付設されている。 前記ロータリーキルン1は、ごみ焼却炉の排ガ
ス中から捕集された飛灰を電熱により約1200〜
1400℃に加熱し、灰中に含まれているダイオキシ
ンを分解すると共に、重金属を揮散させて揮散物
と非揮散物とに分離し、且つ非揮散物を溶融し得
るように構成されて居り、密閉型となつている。 即ち、ロータリーキルン1は、飛灰の細い粒子
や溶融スラグの漏れを防止する為にドラム部5、
入口側鏡部6及び出口側鏡部7から成る本体8が
一体的に構成されて居り、当該本体8はケーシン
グ9に断熱材10及び耐火煉瓦等の耐火材11を
内張りすることにより形成されている。 前記ドラム部5の耐火材11には飛灰を約1200
〜1400℃に加熱する為の電熱体12が巻回状に埋
設されて居り、電熱体12への給電は電源13と
電熱体12とを適宜の長さのキヤブタイヤケーブ
ル14で接続することにより行われている。 又、入口側鏡部6の中心部には飛灰を入口側鏡
部6の中心から内部へ投入できるように飛灰投入
用スクリユーフイーダー15が配設されて居り、
入口側鏡部6と飛灰投入用スクリユーフイーダー
15との間は空気シールでシールされ、飛灰の粒
子が漏れないように為されている。 更に、出口側鏡部7の中心には排ガス排出用の
排気口16が形成されていると共に、出口側鏡部
7の周縁部には第2図に示すように四つの溶融ス
ラグ排出口17が等間隔(90度)毎に形成されて
いる。この溶融スラグ排出口17は一つだけ開放
されて居り、残りの他の溶融スラグ排出口17は
耐火性の閉塞材18で閉塞されている。 そして、本体8は、ドラム部5外周面に設けた
タイヤ19をローラ20上に載置することにより
傾斜状態で且つ回転自在に支持されて居り、駆動
用モータ21とこれとドラム部5との間に介設し
たチエーン伝動機構22とによつて回転し、適宜
の位置で停止できるように為されている。 尚、飛灰加熱用の電力にはごみ焼却プラントの
発電装置(図示省略)で発生した余剰電力が用い
られている。 前記冷却装置2は、ロータリーキルン1の排ガ
ス排出経路に配設され、ロータリーキルン1の排
気口16から排出された揮散物を含む排ガスを冷
却するものであり、本実施例に於いては、冷却装
置2には水冷ジヤケツト式の排気管が使用されて
居り、その一端部がロータリーキルン1の排気口
16に挿入されている。この排気管と出口側鏡部
7との間も空気シールでシールされ、飛灰の粒子
が漏れないように為されている。 前記捕集装置3は、冷却装置2たる排気管に接
続され、冷却された排ガス中から揮散物を捕集す
るものであり、本実施例に於いては、捕集装置3
にはバツグフイルター形式のものが使用されてい
る。又、捕集装置3の出口側には誘引通風機23
及び排気筒24が接続されている。 前記排出装置4は、溶融スラグ排出口17から
排出された溶融スラグを固化して排出し得るもの
であり、本実施例に於いては、排出シユート25
と、複数のとりべ26と、コンベヤ27とから成
る。 具体的には、排出シユート25は、ケーシング
に耐火材を内張りすることにより形成されて居
り、最下方位置にある開放されている溶融スラグ
排出口17に鉛直姿勢で接続されている。 又、とりべ26は、排出シユート25の下方位
置に一対配設されて居り、各とりべ26は排出シ
ユート25から排出された溶融スラグを受け取る
受取位置(排出シユート25の真下)と徐冷固化
したとりべ26内のスラグを排出する排出位置
(第1図の排出シユート25下方の左右位置)と
に亘つて水平移動でき、且つ排出位置で反転でき
るように為されている。このとりべ26は、とり
べ26の外壁に設けたローラ28及び水平に配設
されたレール29によつて水平移動し、ローラ2
8を支点として反転するように為されている。 更に、コンベヤ27は、とりべ26の下方位置
に配設されて居り、とりべ26の反転操作によつ
て排出される固形のスラグを受け取つて排出する
ものである。このコンベヤ27にはベルトコンベ
ヤが使用されている。 次に、前記灰溶融処理装置の作用について説明
する。 ロータリーキルン1は、飛灰の加熱処理時並び
に排ガス及び溶融スラグの排出時には開放されて
いる溶融スラグ排出口17が最下方位置にあつて
排出シユート25に接続され、且つ回転を停止し
た状態で運転されている。 ごみ焼却炉の排ガス中から電気集塵機等によつ
て捕集された飛灰は、飛灰投入用スクリユーフイ
ーダー15に供給され、スクリユーフイーダー1
5によつてロータリーキルン1の入口側鏡部6か
ら本体8内へ投入される。 ロータリーキルン1内に投入された飛灰は、電
熱体12により約1200〜1400℃に加熱される。 これによつて、灰中に含まれているダイオキシ
ンが分解すると共に、Cd、Pb等の重金属が揮散
物と非揮散物とに分離される。又、分離した非揮
散物は、溶融されて溶融スラグとなる。 分離された揮散物は、排ガスと共に冷却装置2
たる排気管へ吸引され、ここで冷却された後、捕
集装置3に送られ、ここで煤塵と共に捕集され
る。又、捕集装置3を経た排ガスは、誘引通風機
23を経て排気筒24から大気中へ排出される。 このようにして、捕集装置3に捕集された揮散
物と煤塵は、封じ込めて埋立処理される。即ち、
鉄筋コンクリートのプール状のピツトを造り、こ
こに揮散物を投入し、満杯になつた時点で上部開
口をコンクリートでシールする。この揮散物は、
Cd、Pb等を再生する為の減量とすることもでき
る。 一方、ロータリーキルン1内の非揮散物は、溶
融スラグとなつてキルン内を出口側鏡部7へ流動
し、溶融スラグ排出口17から排出される。 溶融スラグ排出口17から排出された溶融スラ
グは、排出シユート25を経て溶融スラグ受取位
置にある右側のとりべ26に流入し、徐冷され
る。 とりべ26が一杯になると、これを排出位置に
移動させると同時に左側のとりべ26を受取位置
に移動させ、左側のとりべ26で溶融スラグを受
け取る。 排出位置に移動した右側のとりべ26内の溶融
スラグが徐冷固化されると、とりべ26がローラ
28を支点として反転し、溶融スラグは固形物3
0となつてコンベヤ27上に排出され、コンベヤ
27によつて更に徐冷されながら排出されて行
く。 又、左側のとりべ26が溶融スラグで一杯にな
ると、これを逆方向へ移動させて排出位置にする
と同時に右側の空のとりべ26を受取位置に移動
させて溶融スラグを受け取る。 排出位置に移動した左側のとりべ26内の溶融
スラグが徐冷固化されると、とりべ26が反転
し、溶融スラグは固形物30となつてコンベヤ2
7に排出される。 以下上記と同様にして、溶融スラグ排出口17
から排出される溶融スラグは固形物30となつて
排出されて行く。 そして、ロータリーキルン1は一定期間(約3
ケ月)運転すると、使用中の溶融スラグ排出口1
7の耐火材11′と炉底部分の耐火材11が溶融
スラグによつて侵蝕される。この場合、使用済み
の溶融スラグ排出口17を耐火性の閉塞材18で
閉塞すると共に、ロータリーキルン1を90度だけ
回転させて新しい溶融スラグ排出口17を最下方
位置に移動させ、閉塞材18を取り除いて引き続
き運転を開始する。 特に、本実施例のロータリーキルン1は、4つ
の溶融スラグ排出口17を備えているので、約1
年間休炉することなしに連続的に運転を行える。 尚、ごみ焼却炉は普通厚生年省の指針により1
年間運転すればオーバーホールを行うことになつ
ており、このときには灰も排出されないのでロー
タリーキルン1も全面補修を行うことができる。 このようにして、排出装置4によつて得られた
固形物30は、既に重金属等が取除かれているの
で、酸による重金属の溶出試験に合格することが
できる。 又、飛灰を溶融して溶融スラグとした後、これ
を固形物30とするので、容積が減少して取扱い
等も簡単に行え、然も土壌改良材、骨材、道路舗
装材等に利用することができる。 第3図は本発明の第2実施例に係る電熱加熱式
灰溶融処理装置の概略縦断面図であつて、当該灰
溶融処理装置は、ロータリーキルン1のドラム部
5に、飛灰を加熱溶融する為の複数の棒状の電熱
体12を一定の間隔を隔てて着脱自在に挿通した
ものである。又、ドラム部5には円周方向に90度
毎に電熱体12の差し込み口31が夫々形成され
て居り、電熱体12が差し込まれていない差し込
み口31は耐火性の平素材で閉塞されている。 尚、ロータリーキルン1は、棒状の電熱体12
をドラム部5に着脱材に挿通したこと以外は上記
第1実施例のものと同様構造に構成されている。
又、ロータリーキルン1以外の多の装置も上記第
1実施例のものと同様構造に構成されている。 而して、前記ロータリーキルン1は、使用中の
溶融スラグ排出口17と炉底部分の耐火材11,
11′が侵蝕されると、電熱体12を一旦抜き取
り、使用した差し込み口31及び溶融スラグ排出
口17を閉塞材18で閉塞すると共に、ロータリ
ーキルン1を90度回転させて新しい差し込み口3
1及び溶融スラグ排出口17の閉塞材を取り除
き、新しい差し込み口31に電熱体12を差し込
んで弾き続き運転を行う。 この灰溶融処理装置も、上記第1実施例のもの
と同様の作用効果を奏することができる。然も電
熱体12が着脱自在となつているので、電熱体1
2の抜き差しによつて電熱量の調整を行えると共
に、故障時に電熱体12の取替えを簡単且つ容易
に行える。 (発明の効果) 上述の通り、本発明の電熱加熱式灰溶融処理装
置は、ごみ焼却炉から排出された飛灰を、余剰電
力により加熱し、灰中に含まれているダイオキシ
ンを分解すると共に、重金属を揮散せしめて揮散
物と非揮散物とに分離し、分離された揮散物を含
む排ガス中から揮散物を捕集でき、又、非揮散物
を溶融した後、固化させて固形物として排出でき
る構成とした為、従来のように灰を酸で液処理し
たりすると云うこともなく、灰中から重金属を簡
単且つ安価に分離できる。 又、捕集された揮散物は、封じ込めて埋立処理
若しくはCd、Pb等を再生する為の原料とするこ
ともでき、衛生且つ実用的である。 更に、非揮散物は、重金属が取除かれ、且つ固
形物となつている為、そのまま埋立処理しても問
題はなく、又、有効利用に用いることもできる。 然も、排ガス中から捕集された少量の飛灰のみ
を処理できる為、灰溶融処理装置自体の小型化を
図れる。 請求項2の装置にあつては、上記効果に加え
て、更に、次のような効果を奏し得る。 即ち、請求項2の装置になつては、ロータリー
キルン1はドラム部及び出入口側の各鏡部が一体
となつている為、飛灰の粒子や溶融スラグの漏れ
もなく、飛灰を安全且つ衛生的に処理できる。 又、請求項3の装置にあつては、ロータリーキ
ルンを一体形とし、ドラム部に複数の棒状の電熱
体を着脱自在に挿通している為、飛灰や溶融スラ
グの洩れを防止できるうえ、電熱体の抜き差しに
よつて電熱量の調整を行えると共に、故障時には
電熱体の取替えを簡単且つ容易に行える。 更に、請求項4の装置にあつては、ロータリー
キルンの出口側鏡部に複数の溶融スラグ排出口を
形成し、運転時には一つの溶融スラグ排出口を使
用すると共に、他の残りの溶融スラグ排出口は閉
塞するようにしている為、使用中の溶融スラグ排
出口や炉底部分の耐火材が溶融スラグによつて侵
蝕されても、使用する溶融スラグ排出口を変える
ことによつて引き続き運転することができ、長期
間に亘つて連続運転を行える。 請求項5の装置にあつては、排出装置が溶融ス
ラグを固化させて固形物として排出できる構成と
した為、取り扱いを容易に行えると共に、有効利
用に用いることができる。即ち、土壌改良剤、骨
剤、道路舗装材等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に係る電熱加熱式
灰溶融処理装置の概略縦断面図、第2図はロータ
リーキルン及び排出装置の一部破断概略側面図、
第3図は本発明の第2実施例に係る電熱加熱式灰
溶融処理装置の概略縦断面図、第4図はロータリ
ーキルン及び排出装置の一部破断概略側面図、第
5図は灰中のCdの揮散率を表したグラフ、第6
図は灰中のPbの揮散率を表したグラフである。 1はロータリーキルン、2は冷却装置、3は捕
集装置、4は排出装置、5はドラム部、6は入口
側鏡部、7は出口側鏡部、12は電熱体、17は
溶融スラグ排出口、25は排出シユート、26は
とりべ、27はコンベヤ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ごみ焼却炉の排ガス中から捕集された飛灰を
    加熱し、灰中に含まれているダイオキシンを分解
    すると共に、重金属を揮散させて揮散物と非揮散
    物とに分離し、且つ非揮散物を溶融し得る電熱体
    12を備えたロータリーキルン1と、ロータリー
    キルン1の排ガス排出経路に配設され、ロータリ
    ーキルン1から排出された揮散物を含む排ガスを
    冷却する冷却装置2と、排ガス排出経路に配設さ
    れ、冷却装置2を経た排ガス中から揮散物を捕集
    する捕集装置3と、ロータリーキルンの溶融スラ
    グ排出口17に接続され、溶融スラグ排出口17
    から排出された溶融スラグを固化して排出し得る
    排出装置4とを具備して成り、飛灰の加熱処理時
    並びに排ガス及び溶融スラグの排出時にはロータ
    リーキルン1の回転を停止するように構成したこ
    とを特徴とする電熱加熱式灰溶融処理装置。 2 ロータリーキルン1が、ドラム部5、入口側
    鏡部6及び出口側鏡部7が一体となつて居り、ド
    ラム部5に電熱体12が巻回状に埋設され、入口
    側鏡部6の中心から飛灰を投入すると共に出口側
    鏡部7の中心から揮散物を含む排ガスを排出する
    ように構成したことを特徴とする請求項1記載の
    電熱加熱式灰溶融処理装置。 3 ロータリーキルン1が、ドラム部5、入口側
    鏡部6及び出口側鏡部7が一体となつて居り、ド
    ラム部5に複数の棒状の電熱体12が着脱自在に
    挿通され、入口側鏡部6の中心から飛灰を投入す
    ると共に出口側鏡部7の中心から揮散物を含む排
    ガスを排出するように構成したことを特徴とする
    請求項1記載の電熱加熱式灰溶融処理装置。 4 ロータリーキルン1が、出口側鏡部6に複数
    の溶融スラグ排出口17を備え、一つの溶融スラ
    グ排出口17を排出装置4に接続すると共に他の
    溶融スラグ排出口17を閉塞して成り、溶融スラ
    グによる侵蝕状態に応じて使用する溶融スラグ排
    出口17を可変できるように構成したことを特徴
    とする請求項1記載の電熱加熱式灰溶融処理装
    置。 5 排出装置4が、ロータリーキルン1の溶融ス
    ラグ排出口17に接続される排出シユート25
    と、排出シユート25の下方位置に配設され、排
    出シユート25から溶融スラグを受け取る反転且
    つ移動可能な複数のとりべ26と、とりべ26の
    下方位置に配設されたコンベヤ27とを備え、徐
    冷固化させたとりべ26内のスラグをとりべ26
    の反転操作によつてコンベヤ27上に排出し、コ
    ンベヤ27によつて更に徐冷しながら排出するよ
    うに構成したことを特徴とする請求項1記載の電
    熱加熱式灰溶融処理装置。
JP2067503A 1990-03-16 1990-03-16 電熱加熱式灰溶融処理装置 Granted JPH03267187A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103697481A (zh) * 2013-12-20 2014-04-02 天津大学 一种热解气可回用的医疗垃圾热解处理装置
CN105090994A (zh) * 2015-09-16 2015-11-25 张家港市合力能源发展有限公司 一种污泥的焚烧处理方法及其焚烧系统
CN107270304A (zh) * 2017-07-12 2017-10-20 光大环保技术研究院(南京)有限公司 一种回转窑的出渣装置和出渣方法

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