JPH056122A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH056122A
JPH056122A JP18328491A JP18328491A JPH056122A JP H056122 A JPH056122 A JP H056122A JP 18328491 A JP18328491 A JP 18328491A JP 18328491 A JP18328491 A JP 18328491A JP H056122 A JPH056122 A JP H056122A
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JP
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JP18328491A
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Takeshi Menjo
健 校條
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 定着装置の未定着画像の定着に使用する定着
ローラ等を初めとするローラをクリーニング装置で清掃
するに際し、クリーニング部材の清掃能力の低下が早期
に生じるのを防いで、定着ローラ等のローラ上のトナー
を良好に除去、清掃でき、定着によりトナー汚れがない
画像を長期間に亙って安定して得ることである。 【構成】 クリーニング装置20のクリーニング部材と
して、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)繊維
同士を溶融したポリエステル繊維で結着した繊維状部材
のウエブ25を用いた。 【効果】 PPS繊維の耐熱性が高く、剛性の喪失によ
るトナー掻き取り効果の低下が少ないことから、清掃能
力の低下が早期に生じるのを防いで、ウエブ25で定着
ローラ1上のトナーを良好に除去、清掃でき、定着によ
りトナー汚れがない画像を長期間に亙って安定して得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機等の画
像形成装置に設けられた定着装置に関し、特に定着装置
本体のローラのクリーニング装置に使用されるクリーニ
ング部材を改良した定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機等の画像形成装置におい
ては、画像形成プロセスの最終仕上げ工程として、記録
材(例えば紙又はOHPシート等)上に転写された未定
着の画像を該記録材上に定着させることが行なわれてい
る。そのための定着装置としてはヒートロール定着方式
によるものが一般的である。図6にヒートロール定着方
式の従来の定着装置を示す。
【0003】本定着装置は、図6に示すように、ヒート
ロール定着方式の定着装置本体10と、クリーニング装
置20とからなっている。定着装置本体10は、アルミ
ニウム製の芯金2の外面にシリコーンゴム層3を所定の
厚さに被覆してなる定着ローラ1と、アルミニウム製の
芯金5の外面上にシリコーンゴム層6を所定の厚さに被
覆し、更にその表層に樹脂被膜6aを施してなる加圧ロ
ーラ4と、これら定着ローラ1及び加圧ローラ4内に配
設された加熱源7等からなり、定着ローラ1はその加熱
源7による加熱及び加圧ローラ4からの伝熱によって約
170℃になるように維持されている。
【0004】上記のように構成された定着装置によれ
ば、未定着のトナー像12を担持した記録材13が図示
しない搬送手段により、定着装置本体10の定着ローラ
1と加圧ローラ4との間に搬送され、その間のニップ部
で定着ローラ1により未定着トナー像12が記録材13
上に加熱定着される。このとき記録材13上の未定着ト
ナー像12を形成するトナーは僅かながら定着ローラ1
の表面上に転移、即ちオフセットする。定着ローラ1に
トナーがオフセットされると、このオフセットトナーに
より電子写真画像が汚れて品質が悪化する等の虞がある
ため、上記のクリーニング装置20により定着ローラ1
の表面を清掃できるようになっている。
【0005】クリーニング装置としては種々のものがあ
るが、図6に示したクリーニング装置20のように、繊
維状部材からなるウエブ15を定着ローラ1の表面に接
触させ、そのウエブ15を接触させたまま移動して、定
着ローラ1の表面をクリーニングするようにしたものが
知られている(特開昭50−57237号参照)。
【0006】更に詳述すると、上記のクリーニング装置
20は、ウエブ15の送り出し軸21と、巻取り軸22
と、押し当てローラ23とからなる。ウエブ15は送り
出し軸21から送り出されて巻取り軸22に巻取られる
間に、押し当てローラ23により定着ローラ1の表面に
押し当てられ、クリーニングに供される。押し当てロー
ラ23によるウエブ15の定着ローラ1への押し当て圧
力は、バネ24等の加圧手段により調整される。ウエブ
15は巻取り軸22の図示しない駆動装置により図中矢
印c方向に移動され、巻取られる。
【0007】なお、図6において、符号16はシリコー
ンオイル等の離型剤17を塗布部材18によって定着ロ
ーラ1の表面上に塗布する離型剤塗布装置である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような繊維状部
材からなるウエブ15によれば、定着ローラ1の表面上
に付着したトナーを掻き取ってウエブ15の繊維間に吸
着するために、定着ローラ1からのトナーの除去力が高
く、清掃能力が高い。しかしながら、上記ウエブ15は
繊維状部材としてノーメックスを使用してなっているた
めに、以下のような欠点があった。
【0009】即ち、ノーメックスは芳香族ポリアミドか
らなるアラミド繊維とポリエステル繊維とを混織し、熱
によりアラミド繊維をポリエステル繊維で結着したもの
であるが、クリーニング時にウエブ15に接触している
定着ローラ1の熱により、このアラミド繊維が軟化して
剛性を失う。このためアラミド繊維の所謂繊維の剛性に
よるトナーの掻き取り効果が低下してしまい、定着ロー
ラ1上にオフセットしたトナーがウエブ15中の軟化し
たアラミド繊維を通過し、定着ローラ1を十分に清掃す
ることができなくなる。
【0010】勿論、このウエブ15中のアラミド繊維に
剛性の喪失による掻き取り効果の低下があっても、オフ
セットするトナー量が少ない初期には対処でき、ウエブ
15によって定着ローラ1上のトナーを清掃することは
できる。しかし定着ローラ1の劣化に伴ないオフセット
トナー量が増してくると、アラミド繊維の掻き取り効果
の低下による影響は覆い難く、ウエブ15によって定着
ローラ1上のトナーを十分に除去して、清掃することが
できなくなる。
【0011】その結果、定着ローラ1上にオフセットし
たトナーがそのまま定着ローラ1に伴なって周回して加
圧ローラ4を汚したり、後続の記録材の定着時に転移し
て記録材を汚すといった不具合を発生していた。
【0012】従って本発明の目的は、上述の現状に鑑
み、クリーニング装置のウエブ等のクリーニング部材の
清掃能力の低下が早期に生じるのを防止して、記録材上
に担持された未定着画像の定着に使用する定着ローラ等
を初めとするローラを良好に清掃し、定着により安定し
てトナー汚れがない画像を得ることを長期間に亙って可
能とした定着装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
定着装置にて達成される。要約すれば本発明は、画像を
転写した記録材を挟持して前記画像を定着する一対のロ
ーラを有する定着装置本体と、前記一対のローラの少な
くとも一方のローラにクリーニング部材を当接して清掃
するクリーニング装置とを備えた定着装置において、前
記クリーニング部材にポリフェニレンサルファイド樹脂
を使用したことを特徴とする定着装置である。本発明の
好ましい態様によれば、前記クリーニング部材は、ポリ
フェニレンサルファイド樹脂繊維同士を結着樹脂繊維で
結着した繊維状部材からなる。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の定着装置の一実施例を示す
概略構成図である。本実施例の定着装置では、定着装置
本体10に設けられたクリーニング装置20において、
アラミド繊維の代わりにポリフェニレンサルファイド樹
脂(PPS)繊維を用い、これをポリエステル繊維で結
着した繊維状部材のウエブ25を用いた点が、図6の従
来の定着装置の場合と異なる。本実施例の定着装置にお
けるクリーニング装置20のその他の構成及び定着装置
本体10の構成並びにこれらの作用は、図6の従来の定
着装置におけるのと基本的に同じであるので、図1にお
いて図6の部材と同一の部材は同一の符号を付してその
説明を省略する。
【0015】本実施例では、クリーニング装置20のウ
エブ25を、上述したように、ポリフェニレンサルファ
イド樹脂(PPS)繊維をポリエステル繊維で結着した
繊維状部材から構成しており、該繊維状部材は、PPS
繊維とポリエステル繊維とを混織して、熱によりポリエ
ステル繊維を溶融してPPS繊維を結着させることによ
り得られる。このような繊維状部材は、PPS繊維同士
がそれらの各交点で溶融したポリエステル繊維により結
着された、見掛け上、PPS繊維の大半が露出したよう
な繊維組織構造となっている。PPS繊維の太さとして
は如何なるものでもよいが、トナーの掻き取り、除去性
等のクリーニング性を考慮すると、0.1デェニールか
ら10デェニール位の太さのものが好ましい。
【0016】上記のPPS樹脂は、下記の化1に示した
構造式の樹脂からなっており、図6に示した従来の定着
装置のクリーニング装置20のウエブ15で用いていた
アラミド繊維が、一般使用温度限界としての熱変形温度
200〜230℃を概ね有するのに対し、PPS繊維
は、そのPPS樹脂の重合度等により多少の違いがある
ものの、凡そ260℃以上の熱変形温度を有し、耐熱性
がアラミド繊維よりも著しく高い。
【0017】
【化1】
【0018】従ってPPS繊維を使用したウエブ25に
よれば、クリーニング時にウエブ25に接触している定
着ローラ1の熱により軟化して剛性を失いづらく、繊維
の剛性によるトナーの掻き取り効果を安定して維持し
て、定着ローラ1上にオフセットしたトナーを長期間に
亙って良好に除去、清掃することができ、その清掃能力
も飛躍的に向上したものになる。
【0019】上記のウエブ25をクリーニング装置20
に使用した本実施例の定着装置により定着試験を行なっ
た結果によると、図6のノーメックスからなるウエブ1
5をクリーニング装置20に使用した従来の定着装置の
場合には、ウエブ15を構成するノーメックスの中のア
ラミド繊維の剛性の低下が生じて、記録材Pの定着枚数
約3万枚で定着ローラ1上にオフセットしたトナーがウ
エブ15を擦り抜けて、加圧ローラ4や後続の記録材に
付着し始めたのに対し、本実施例の定着装置では、ウエ
ブ25を構成するPPS繊維の剛性の低下が少ないの
で、約10万枚までの定着を行なっても、オフセットト
ナーがウエブ25を擦り抜けることがなく、定着ローラ
1を良好に清掃しながら定着することができた。
【0020】本発明によれば、以上の通り優れた効果を
奏する。従来、クリーニング部材のウエブの材料として
ガラス繊維が使用されることがあるが、PPS繊維とは
その効果が違う。即ちガラス繊維は素材的に滑り性が悪
く、定着ローラ1上を摺擦させた場合に抵抗が大きいた
めに、定着ローラ1の回転に負荷をかけたり、定着ロー
ラ1の表面に傷をつけたりする難点があるのに対し、P
PS繊維は滑り性、離型性が良いので、このような難点
がない。更に又特にカラートナー等においてはガラス系
の材質以上にPPS繊維との馴染みが良く、トナーがP
PS繊維に付着し易いためにクリーニング効果が大き
い。
【0021】図2は、本発明の定着装置の他の実施例を
示す概略構成図、図3は、図2の定着装置のクリーニン
グ装置で使用するクリーニング部材を示す斜視図であ
る。本実施例では、先の実施例で用いたPPS繊維をポ
リエステル繊維で結着した繊維状部材のウエブ25を、
図3に示すように、パイプ26に巻装してクリーニング
部材27を構成し、これをクリーニング装置20に使用
したことが特徴である。
【0022】上記クリーニング部材27は、図2に示す
ように、定着ローラ1に当接され、図示しない駆動装置
により定着ローラ1の回転と周速差を持つ回転速度で、
定着ローラ1の矢印b方向の回転と対向する向きに矢印
d方向へ回転される。
【0023】本実施例においても、クリーニング部材2
7は剛性の低下が少ないPPS繊維を使用したウエブ2
5を用いているので、同様に、定着ローラ1の清掃能力
が高く、先の実施例と同様な定着試験で約10万枚まで
定着を行なっても、オフセットトナーがウエブ25を擦
り抜けることがなく、定着ローラ1を良好に清掃しなが
ら定着することができた。
【0024】図4は、本発明の定着装置の更に他の実施
例におけるクリーニング装置で使用するクリーニング部
材を示す断面図である。本実施例は、図2に示した定着
装置のクリーニング装置20において、クリーニング部
材27の代わりに、図4に示すように、ウエブ25をパ
イプ28に複数層巻装してなるクリーニング部材29を
使用したことが特徴である。
【0025】上記クリーニング部材29は定着ローラ1
に当接され、図2の実施例のときとは違って定着ローラ
1の回転に従動して、これと周速差を持つことなく同速
度で定着ローラ1の回転に対し順方向に回転される。
【0026】本実施例においても、クリーニング部材2
9は剛性の低下が少ないPPS繊維を使用したウエブ2
5を用いているので、同様に、定着ローラ1の清掃能力
が高く、同様な定着試験で約10万枚まで定着を行なっ
ても、オフセットトナーがウエブ25を擦り抜けること
がなく、定着ローラ1を良好に清掃しながら定着するこ
とができた。
【0027】更に本実施例では、クリーニング部材29
はウエブ25を複数層巻装しているので、ウエブ25の
表面がトナーで汚れて来た場合、最外層のウエブ25を
切り削り、内層の新しいウエブ面を露出させて使用する
ことができる。図2の実施例でのクリーニング部材27
では、ウエブ25の表面が汚れた場合、パイプ26ごと
ウエブ25を捨てなければならないのに対し、本実施例
でのクリーニング部材29では、内層の新しいウエブ面
を露出させて使用すればよく、従ってクリーニング部材
29の使用時間を長くすることができる。この場合、ウ
エブ25の長さ方向上に一定間隔で適当なミシン目など
を入れておけば、ウエブ25を断片に切り放すことがで
きるので、上記の内層の新しいウエブ面の露出が容易に
なる。
【0028】以上の実施例では、いずれも、ポリフェニ
レンサルファイド樹脂(PPS)を繊維にし、これをウ
エブ25にしてクリーニング部材として使用したが、ク
リーニング部材としてPPS樹脂単体で使用してもよ
く、又例えばガラス繊維、炭素繊維、二硫化モリブデ
ン、フッ素樹脂等の繊維補強材、無機充填材等と組み合
わせてコンパウンドにして使用してもよい。又結着樹脂
としてはポリエステル繊維を用いたが、アラミド繊維や
融点の低いポリフェニレンサルファイド樹脂繊維等を用
いることも可能である。
【0029】以上のような本発明の定着装置におけるク
リーニング装置20は、フルカラーの画像形成の定着で
のクリーニングに特に有効である。以下、これについて
述べる。
【0030】トナーとしてイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックの各種のトナーを記録材13上に多層に積
層させるようなカラー画像形成においては、オリジナル
原稿に近い色を再現するために、複数層のトナーを加熱
溶融して混色させるので、軟化点の低い(即ち、低融点
の)、且つシャープメルトなトナーを使用する必要があ
る。トナーには離型性を良くするためにワックスが混入
されるが、ワックスが高融点であることから、トナーを
低融点にするためには多く混入することができない。
【0031】このため、シャープメルトなトナーは定着
ローラ1によりオフッセトし易い。又複数色の積層によ
り定着すべきトナー層が厚いことからも、オフセットし
易くなる。更には複数のカラートナーはそれぞれ成分が
異なるので、定着ローラ1の一定温度制御を行なう定着
装置では、一層オフセットが発生し易くなる。
【0032】このため、フルカラー画像形成における定
着装置の定着ローラ1の表面材質は特に限られたものと
なり、離型性の点から従来、白黒画像形成の定着装置に
おいて使用しているテフロン等のフッ素樹脂系の材質を
使用することが難しく、定着ローラ1には、図6に示し
た従来の定着装置のクリーニング装置20の定着ローラ
1のときと同様、シリコーンゴム層3又はシリコーン樹
脂層を被覆している。これをフッ素樹脂の被覆にしたの
では、オフセット防止のために定着ローラ1に塗布され
るシリコーンオイル等の離型剤に対して馴染みが悪くな
る欠点がある。故に定着ローラ1の表層としては、シリ
コーンオイル等に対して馴染みの良いシリコーン系が好
ましく、特にシリコーンオイルを含浸したものが更によ
い。シリコーンゴムとしては、特にRTVシリコーンゴ
ム(室温加硫型シリコーンゴム)が好ましい。
【0033】このようなシャープメルトトナーとシリコ
ーンゴム層3を被覆した定着ローラ1との組合せにおい
ては、シャープメルトトナーとシリコーンゴムとの粘着
力が高いだけでなく、熱により溶けたトナーがシリコー
ンゴム中に侵入し、定着ローラ1のゴム層3の表面層を
変質させ、これにより定着ローラ1の離型性が劣化す
る。従って定着ローラ1上のトナーを十分に除去、清掃
することが特に要請され、本発明に係るクリーニング装
置20によれば清掃効果が高いので、この要請に応える
ことができる。
【0034】フルカラー画像形成に使用されるカラート
ナーについて述べれば次のようである。カラートナー
は、例えばポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹
脂、着色剤(染料、昇華性染料)、荷電制御剤等を溶
融、混練し、粉砕、分級することにより製造される。必
要に応じて、トナーに各種の外添剤を添加することがで
きる。
【0035】トナーの平均粒径は通常3〜30μmであ
る。カラートナーは耐オフセット性、定着性、シャープ
メルト性を考慮すると、結着樹脂としてポリエステル樹
脂を使用したものが特に好ましい。シャープメルト性ポ
リエステル樹脂は、ジオール化合物とジカルボン酸とか
ら合成される分子の主鎖にエステル結合を有する高分子
化合物である。
【0036】シャープメルト性ポリエステル樹脂の軟化
点は、60〜150℃、好ましくは80〜120℃がよ
い。
【0037】上記において、軟化点とは、下記方法で測
定された温度T0をいう。勿論、測定法は本発明で使用
した方法を基に変更することもできる。測定は次のよう
に行なった。フローテスターCFT−500A型(島津
製作所製)を使用し、ダイ(ノズル)の直径0.2m
m、厚み1.0mmとして20kgの押出荷重を加え、
初期設定温度70℃で予熱時間300秒の後、6℃/分
の速度で等速昇温したとき描かれるトナーのプランジャ
ー降下量−温度曲線(以下、軟化S字曲線という)を求
める。試料となるトナーは1〜3g精製した微粉末を用
い、プランジャー断面積は1.0cm2 とした。
【0038】軟化S字曲線は普通図6のようなカーブと
なる。等速昇温するに従い、トナーは徐々に加熱され流
出が開始される(プランジャー降下A→B)。更に昇温
すると溶融状態となったトナーは大きく流出し(B→C
→D)、プランジャー降下が停止して終了する(D→
E)。S字曲線の高さHは全流出量を示し、H/2のC
点に対応する温度T0 はそのトナーの軟化点を示す。
【0039】シャープメルト性樹脂とは、溶融温度が1
5 cpを示すときの温度T1 、5×104 cpを示す
ときの温度をT2 としたとき、T1 =100〜150
℃。|ΔT|=|T1 −T2 |=5〜30℃条件を満た
す樹脂のことをいう。
【0040】これらの温度−溶融粘度特性を有するシャ
ープメルト性樹脂は、加熱されることにより極めてシャ
ープに粘度低下を起こすことが特徴である。このような
粘度低下が最上部トナー層と最下部トナー層との適度な
混合を生じさせ、更にトナー層自体の透明性を急激に増
加させ、良好な減色混合を起こすものである。
【0041】トナーとして例えばT1 が100℃以下の
ような樹脂を使用したものにおいては、容易にブロッキ
ングを起こすので保存安定性に欠点があり、更にT1
150℃以上であると混色性が不良となり、且つ定着性
にも難が出て来る。トナーには、任意成分としてトナー
の結着樹脂に用いられる材料が適宜混合可能である。ト
ナーに用いられる着色剤としては、従来公知の染料、顔
料又はそれらの混合物等が使用される。
【0042】以上のようなフルカラー画像形成における
定着装置に、PPS繊維を繊維状部材としたウエブ25
を用いたクリーニング30装置は特に有効である。何故
ならば、上記したメルトし易いカラートナーが定着ロー
ラ1上にオフセットした場合、熱により剛性を失ったノ
ーメックスのようなウエブではトナーが簡単に擦り抜け
てしまうのに対し、PPS繊維は熱によっても剛性を失
わず、定着ローラ1上のメルトしたトナーを掻き取り、
除去でき、清掃効果が高いからである。
【0043】又斯かるトナーが定着ローラ1のシリコー
ンゴム層3上に付着した場合、その付着力は、定着ロー
ラの被覆に従来使用されることがあるテフロン層への付
着の場合よりも大きいが、本発明ではクリーニング装置
20の清掃効果が高いので、こうした場合でも対処し
得、特に効果が大きい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の定着装置
では、記録材上に担持された未定着画像の定着に使用す
る定着ローラ等を初めとするローラをクリーニング装置
で清掃するに際し、クリーニング部材としてポリフェニ
レンサルファイド樹脂の繊維等を用いており、このポリ
フェニレンサルファイド樹脂の耐熱性が高く、剛性の喪
失によるトナー掻き取り効果の低下が少ないことから、
クリーニング部材の清掃能力の低下が早期に生じるのを
防いで、定着ローラ等のローラ上のトナーを良好に除
去、清掃でき、このため定着によりトナー汚れがない画
像を長期間に亙って安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置の一実施例を示す概略構成図
である。
【図2】本発明の定着装置の他の実施例を示す概略構成
図である。
【図3】図2の定着装置のクリーニング装置で使用され
るクリーニング部材を示す斜視図である。
【図4】本発明の定着装置の更に他の実施例におけるク
リーニング装置で使用されるクリーニング部材を示す断
面図である。
【図5】トナーの軟化点測定時のトナーのプランジャー
降下量−温度曲線を示すグラフである。
【図6】従来の定着装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ 4 加圧ローラ 12 未定着トナー像 13 記録材 10 定着装置本体 20 クリーニング装置 25 ウエブ 27、29 クリーニング部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未定着画像を担持した記録材を挟持して
    前記画像を定着する一対のローラを有する定着装置本体
    と、前記一対のローラの少なくとも一方のローラにクリ
    ーニング部材を当接して清掃するクリーニング装置とを
    備えた定着装置において、前記クリーニング部材にポリ
    フェニレンサルファイド樹脂を使用したことを特徴とす
    る定着装置。
  2. 【請求項2】 前記クリーニング部材は、ポリフェニレ
    ンサルファイド樹脂繊維同士を結着樹脂繊維で結着した
    繊維状部材からなる請求項1の定着装置。
JP18328491A 1991-06-27 1991-06-27 定着装置 Pending JPH056122A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5999786A (en) * 1996-07-22 1999-12-07 Canon Kabushiki Kaisha Fixing apparatus having cleaning member
JP2008031600A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Toyobo Co Ltd 耐熱スパンボンド及びクリーニングシート

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