JPH0561224B2 - - Google Patents
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- JPH0561224B2 JPH0561224B2 JP1333959A JP33395989A JPH0561224B2 JP H0561224 B2 JPH0561224 B2 JP H0561224B2 JP 1333959 A JP1333959 A JP 1333959A JP 33395989 A JP33395989 A JP 33395989A JP H0561224 B2 JPH0561224 B2 JP H0561224B2
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は、布帛が積層された高強度の炭素繊維
強化炭素複合材料に関するものである。 本発明の炭素繊維強化炭素複合材料は、高強度
であり、特に航空、宇宙材料として適している。 (従来の技術) 比強度が高く耐熱性にも優れた炭素繊維強化炭
素複合材料(以下C/Cコンポジツトと称する。)
は航空、宇宙用素材等として重要な地位を占めて
いる。 従来C/Cコンポジツトの製造方法としては3
つの方法が知られている。 その第1は、ポリアクリロニトリル(PAN)
系、ピツチ系、あるいはレーヨン系炭素繊維の短
繊維、長繊維または布帛と、炭素マトリツクス原
料であるフエノール樹脂、フラン樹脂などの熱硬
化性樹脂、あるいはピツチ類を混合し加熱成形し
た物を、不活性ガス雰囲気中において炭化処理
し、さらに必要ならば樹脂、ピツチ等の含浸、炭
化処理のサイクルを繰り返す方法である(例えば
特開昭62−212262号公報)。特にピツチ類を炭素
マトリツクス原料とした場合には、成形体を金
属、セラミツクス等の固定材で固定することによ
つて膨れを抑えて炭化処理を施し、その後、常法
により含浸処理、炭化処理、黒鉛化処理を施して
C/Cコンポジツトを得る方法も開発されている
(例えば特開昭62−241871号公報)。 第2は、予め炭素繊維を用いて大略の形状に成
形した後、炭素繊維の間隙部に化学蒸着法を用い
て炭素を堆積させ、C/Cコンポジツトを得る方
法である(例えばCarbon Vol.6、p397−403、
1968年)。 第3は、前記第1法と第2法を組み合わせた方
法である。すなわち、第1法における樹脂、ピツ
チ等の含浸、炭化処理のサイクルに代えて、第2
法の化学蒸着法を使用するものである。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来の布帛を積層したC/Cコ
ンポジツトにおいては、布帛を構成する炭素繊
維束が太いため、繊維束内部での炭素マトリツク
ス原料の分散が不均一となる、炭素マトリツク
ス原料にフイラーを添加した場合、炭素繊維の直
径が細いために、フイラーが繊維に補足され均一
なフイラーの分散が困難である、布帛を構成す
る炭素繊維束が太いため、布帛の表面に大きな凹
凸が生じ、この凹凸が原因となつて炭素マトリツ
クスに大きな細孔が生じる。等々の理由から十分
な強度物性が得られにくかつた。そこで本発明の
目的は、布帛を積層した高強度のC/Cコンポジ
ツトの製造方法を提供することにある。 (課題を解決するための手段) かかる課題を解決するため本発明では、炭素繊
維、及び炭素マトリツクス原料で構成され、開繊
された一方向性プリプレグを繊布した、布帛状プ
リプレグを用いることにより、高強度のC/Cコ
ンポジツトが得られることを見いだし本発明に至
つた。 すなわち本発明は、炭素繊維束、及び炭素マト
リツクス原料で構成された、最も厚い部分の厚み
が100μm以下である、開繊された一方向性プリ
プレグを作成し、次いで該一方向性プリプレグを
織布し、布帛状プリプレグとした後、該布帛状プ
リプレグを積層、成形、焼成することを特徴とす
るC/Cコンポジツトの製造方法である。 第2図は本発明の説明に用いた「開繊された一
方向性プリプレグより得られた布帛状プリプレ
グ」の一例である。第2図中の1は、本発明で言
うところの「開繊された一方向性プリプレグ」で
ある。開繊された一方向性プリプレグは通常、そ
の中央部が最も厚く、端部に向かうに従つて薄く
なつている。本発明の説明に用いた「最も厚い部
分の厚さ」とは、布帛状とする前のプリプレグの
厚さであるが、織布されることによつても、その
厚さがほとんど変わらないことから、第2図中の
dとして示す開繊された一方向性プリプレグの中
央部の厚さと実質的には変わらない。 以下、本発明の内容を詳細に説明する。 本発明で用いられる炭素繊維は、PAN系、ピ
ツチ系、レーヨン系、フエノール系など、公知の
炭素繊維を用いることができる。炭素繊維の形状
としては連続繊維でもヤーンでもよい。 炭素マトリツクス原料には、フエノール樹脂等
の熱硬化性樹脂、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂ま
たは石油系、石炭系のピツチ類が用いられる。さ
らに炭素マトリツクスの炭化歩留まりを向上させ
るため、必要に応じフイラーとして、炭化ケイ
素、カーボンブラツク、黒鉛等の無機物を添加し
てもよい。 炭素繊維束、及び炭素マトリツクス原料で構成
された、最も厚い部分の厚みが10μm以下であ
る、開繊された一方向性プリプレグを作成するに
は、例えば下記の方法が例示でき、これらのいず
れの方法を用いても差し支えない。 すなわち、炭素繊維束を圧延、超音波または
空気流等により開繊した後に、炭素マトリツクス
原料を前記の炭素繊維に浸漬、塗布、スプレー等
の手段により含浸させる、炭素繊維束に、炭素
マトリツク原料を含浸した後に開繊する、炭素
繊維束に、炭素マトリツクス原料を含浸すると同
時に開繊する、等である。 この際、開繊された一方向性プリプレグの最も
厚い部分の厚みが、100μm以下であることが重
要である。一方向性プリプレグの最も厚い部分の
厚みが100μm超となると、一方向性プリプレ
グを構成する炭素繊維束内部での、炭素マトリツ
クス原料の分散が不均一となる、一方向プリプ
レグを織布により布帛状プリプレグとした時、布
帛状プリプレグを構成する一方向性プリプレグが
太いため、布帛状プリプレグの表面に大きな凹凸
が生じ、この凹凸が原因となつて炭素マトリツク
に大きな細孔が生じる、等の理由から好ましくな
い。 開繊された一方向性プリプレグの厚さとして
は、薄くなるほど効果的であるため、炭素繊維単
層とすることでも、十分その効果を発揮すること
ができる。すなわち、一方向性プリプレグの厚さ
の下限は、用いる炭素繊維の径に依存することと
なるが、通常炭素繊維は細い場合でも、約5〜
7μmであるから、大略これが下限となる。 ついで前記の一方向性プリプレグ同士をその表
面を加熱や溶媒の揮散により半硬化し指触可能な
状態としてから織布することにより、布帛状プリ
プレグを得る。布帛の形態は、平織り、朱子織
り、多いずれの形態でもよい。 本発明のプリプレグは、厚みが薄く、可撓性を
有することから、布帛状とすることは容易であ
る。 このようにして得られた布帛状プリプレグ積層
した後、成形を行い、成形体とする。成形の際に
は、必要に応じて加熱を行つてもよい。ついで前
記、成形体に炭化処理を施し、その後常法により
含浸処理、炭化処理、黒鉛化処理を施して高強度
なC/Cコンポジツトを得ることができる。 (作用) 炭素繊維束、及び炭素マトリツクス原料で構成
された、最も厚い部分の厚みが100μm以下であ
る、開繊された一方向性プリプレグを作成し、次
いで該一方向性プリプレグを織布し、布帛状プリ
プレグとした後、該布帛状プリプレグを積層、加
熱成形、焼成することにより、炭素繊維束間に形
成される炭素質マトリツクス層の厚さが小さくな
り、これにより細孔が小さく高強度なC/Cコン
ポジツトを作成することができる。 (実施例) 実施例 1 PAN系炭素繊維(繊維径約7μm、12000フイラ
メント)にフエノール樹脂(旭有機材工業製、
RM3000A)を含浸した後、ロールにより圧下し
て開繊し、最も厚い部分の厚みが72μmである炭
素繊維束及びフエノール樹脂からなる開繊された
一方向性プリプレグを作成した。ついで、前記プ
リプレグを織布し、平織りの布帛状プリプレグと
した。 前記の布帛状プリプレグを12cm角の金型内に積
層し、150℃、100Kgf/cm2の条件下でプレス成形
し成形物(120mm×120mm×10mm)を得た。この成
形物を10℃/時の昇温速度にて1000℃まで加熱し
炭化物とした。ついでこの炭化物に含浸用のピツ
チを含浸し、炭化する工程を4回繰り返し、C/
Cコンポジツト(嵩密度1.58g/cm3)を得た。得
られたC/Cコンポジツトの細孔の分布を第1図
に示す。第1図の横軸は細孔の直径、縦軸は細孔
量である。このC/Cコンポジツトには10〜
100μm程度の大きな細孔は、比較的少量存在す
る。 また、得られたC/Cコンポジツトの曲げ強
度、引つ張り強度の値を第1表に示す。 比較例 1 市販のPAN系炭素繊維布帛(繊維径7μm、
3000フイラメント、目付け400g/m2、8枚朱子
織り)にフエノール樹脂(旭有機材工業製、
RM3000A)を含浸し、布帛状プリプレグを作成
した。なお、8枚朱子織りの布帛においては、縦
糸と横糸の交絡点が最も厚い部分となる。その交
絡点における布帛の厚みが300μmであつたので、
その半分を一方向性プリプレグの厚みとした。従
つて比較例1における、一方向性プリプレグの最
も厚い部分の厚みは、150μmであつた。 前記布帛状プリプレグを用いて、実施例1と同
じ方法でC/Cコンポジツト(嵩密度1.60g/
cm3)を得た。得られたC/Cコンポジツトの細孔
の分布を第1図に示す。実施例1と比較すると10
〜100μm程度の大きな細孔が大量に存在する。 また、得られたC/Cコンポジツト曲げ強度、
引つ張り強度の値を第1表に示す。
強化炭素複合材料に関するものである。 本発明の炭素繊維強化炭素複合材料は、高強度
であり、特に航空、宇宙材料として適している。 (従来の技術) 比強度が高く耐熱性にも優れた炭素繊維強化炭
素複合材料(以下C/Cコンポジツトと称する。)
は航空、宇宙用素材等として重要な地位を占めて
いる。 従来C/Cコンポジツトの製造方法としては3
つの方法が知られている。 その第1は、ポリアクリロニトリル(PAN)
系、ピツチ系、あるいはレーヨン系炭素繊維の短
繊維、長繊維または布帛と、炭素マトリツクス原
料であるフエノール樹脂、フラン樹脂などの熱硬
化性樹脂、あるいはピツチ類を混合し加熱成形し
た物を、不活性ガス雰囲気中において炭化処理
し、さらに必要ならば樹脂、ピツチ等の含浸、炭
化処理のサイクルを繰り返す方法である(例えば
特開昭62−212262号公報)。特にピツチ類を炭素
マトリツクス原料とした場合には、成形体を金
属、セラミツクス等の固定材で固定することによ
つて膨れを抑えて炭化処理を施し、その後、常法
により含浸処理、炭化処理、黒鉛化処理を施して
C/Cコンポジツトを得る方法も開発されている
(例えば特開昭62−241871号公報)。 第2は、予め炭素繊維を用いて大略の形状に成
形した後、炭素繊維の間隙部に化学蒸着法を用い
て炭素を堆積させ、C/Cコンポジツトを得る方
法である(例えばCarbon Vol.6、p397−403、
1968年)。 第3は、前記第1法と第2法を組み合わせた方
法である。すなわち、第1法における樹脂、ピツ
チ等の含浸、炭化処理のサイクルに代えて、第2
法の化学蒸着法を使用するものである。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来の布帛を積層したC/Cコ
ンポジツトにおいては、布帛を構成する炭素繊
維束が太いため、繊維束内部での炭素マトリツク
ス原料の分散が不均一となる、炭素マトリツク
ス原料にフイラーを添加した場合、炭素繊維の直
径が細いために、フイラーが繊維に補足され均一
なフイラーの分散が困難である、布帛を構成す
る炭素繊維束が太いため、布帛の表面に大きな凹
凸が生じ、この凹凸が原因となつて炭素マトリツ
クスに大きな細孔が生じる。等々の理由から十分
な強度物性が得られにくかつた。そこで本発明の
目的は、布帛を積層した高強度のC/Cコンポジ
ツトの製造方法を提供することにある。 (課題を解決するための手段) かかる課題を解決するため本発明では、炭素繊
維、及び炭素マトリツクス原料で構成され、開繊
された一方向性プリプレグを繊布した、布帛状プ
リプレグを用いることにより、高強度のC/Cコ
ンポジツトが得られることを見いだし本発明に至
つた。 すなわち本発明は、炭素繊維束、及び炭素マト
リツクス原料で構成された、最も厚い部分の厚み
が100μm以下である、開繊された一方向性プリ
プレグを作成し、次いで該一方向性プリプレグを
織布し、布帛状プリプレグとした後、該布帛状プ
リプレグを積層、成形、焼成することを特徴とす
るC/Cコンポジツトの製造方法である。 第2図は本発明の説明に用いた「開繊された一
方向性プリプレグより得られた布帛状プリプレ
グ」の一例である。第2図中の1は、本発明で言
うところの「開繊された一方向性プリプレグ」で
ある。開繊された一方向性プリプレグは通常、そ
の中央部が最も厚く、端部に向かうに従つて薄く
なつている。本発明の説明に用いた「最も厚い部
分の厚さ」とは、布帛状とする前のプリプレグの
厚さであるが、織布されることによつても、その
厚さがほとんど変わらないことから、第2図中の
dとして示す開繊された一方向性プリプレグの中
央部の厚さと実質的には変わらない。 以下、本発明の内容を詳細に説明する。 本発明で用いられる炭素繊維は、PAN系、ピ
ツチ系、レーヨン系、フエノール系など、公知の
炭素繊維を用いることができる。炭素繊維の形状
としては連続繊維でもヤーンでもよい。 炭素マトリツクス原料には、フエノール樹脂等
の熱硬化性樹脂、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂ま
たは石油系、石炭系のピツチ類が用いられる。さ
らに炭素マトリツクスの炭化歩留まりを向上させ
るため、必要に応じフイラーとして、炭化ケイ
素、カーボンブラツク、黒鉛等の無機物を添加し
てもよい。 炭素繊維束、及び炭素マトリツクス原料で構成
された、最も厚い部分の厚みが10μm以下であ
る、開繊された一方向性プリプレグを作成するに
は、例えば下記の方法が例示でき、これらのいず
れの方法を用いても差し支えない。 すなわち、炭素繊維束を圧延、超音波または
空気流等により開繊した後に、炭素マトリツクス
原料を前記の炭素繊維に浸漬、塗布、スプレー等
の手段により含浸させる、炭素繊維束に、炭素
マトリツク原料を含浸した後に開繊する、炭素
繊維束に、炭素マトリツクス原料を含浸すると同
時に開繊する、等である。 この際、開繊された一方向性プリプレグの最も
厚い部分の厚みが、100μm以下であることが重
要である。一方向性プリプレグの最も厚い部分の
厚みが100μm超となると、一方向性プリプレ
グを構成する炭素繊維束内部での、炭素マトリツ
クス原料の分散が不均一となる、一方向プリプ
レグを織布により布帛状プリプレグとした時、布
帛状プリプレグを構成する一方向性プリプレグが
太いため、布帛状プリプレグの表面に大きな凹凸
が生じ、この凹凸が原因となつて炭素マトリツク
に大きな細孔が生じる、等の理由から好ましくな
い。 開繊された一方向性プリプレグの厚さとして
は、薄くなるほど効果的であるため、炭素繊維単
層とすることでも、十分その効果を発揮すること
ができる。すなわち、一方向性プリプレグの厚さ
の下限は、用いる炭素繊維の径に依存することと
なるが、通常炭素繊維は細い場合でも、約5〜
7μmであるから、大略これが下限となる。 ついで前記の一方向性プリプレグ同士をその表
面を加熱や溶媒の揮散により半硬化し指触可能な
状態としてから織布することにより、布帛状プリ
プレグを得る。布帛の形態は、平織り、朱子織
り、多いずれの形態でもよい。 本発明のプリプレグは、厚みが薄く、可撓性を
有することから、布帛状とすることは容易であ
る。 このようにして得られた布帛状プリプレグ積層
した後、成形を行い、成形体とする。成形の際に
は、必要に応じて加熱を行つてもよい。ついで前
記、成形体に炭化処理を施し、その後常法により
含浸処理、炭化処理、黒鉛化処理を施して高強度
なC/Cコンポジツトを得ることができる。 (作用) 炭素繊維束、及び炭素マトリツクス原料で構成
された、最も厚い部分の厚みが100μm以下であ
る、開繊された一方向性プリプレグを作成し、次
いで該一方向性プリプレグを織布し、布帛状プリ
プレグとした後、該布帛状プリプレグを積層、加
熱成形、焼成することにより、炭素繊維束間に形
成される炭素質マトリツクス層の厚さが小さくな
り、これにより細孔が小さく高強度なC/Cコン
ポジツトを作成することができる。 (実施例) 実施例 1 PAN系炭素繊維(繊維径約7μm、12000フイラ
メント)にフエノール樹脂(旭有機材工業製、
RM3000A)を含浸した後、ロールにより圧下し
て開繊し、最も厚い部分の厚みが72μmである炭
素繊維束及びフエノール樹脂からなる開繊された
一方向性プリプレグを作成した。ついで、前記プ
リプレグを織布し、平織りの布帛状プリプレグと
した。 前記の布帛状プリプレグを12cm角の金型内に積
層し、150℃、100Kgf/cm2の条件下でプレス成形
し成形物(120mm×120mm×10mm)を得た。この成
形物を10℃/時の昇温速度にて1000℃まで加熱し
炭化物とした。ついでこの炭化物に含浸用のピツ
チを含浸し、炭化する工程を4回繰り返し、C/
Cコンポジツト(嵩密度1.58g/cm3)を得た。得
られたC/Cコンポジツトの細孔の分布を第1図
に示す。第1図の横軸は細孔の直径、縦軸は細孔
量である。このC/Cコンポジツトには10〜
100μm程度の大きな細孔は、比較的少量存在す
る。 また、得られたC/Cコンポジツトの曲げ強
度、引つ張り強度の値を第1表に示す。 比較例 1 市販のPAN系炭素繊維布帛(繊維径7μm、
3000フイラメント、目付け400g/m2、8枚朱子
織り)にフエノール樹脂(旭有機材工業製、
RM3000A)を含浸し、布帛状プリプレグを作成
した。なお、8枚朱子織りの布帛においては、縦
糸と横糸の交絡点が最も厚い部分となる。その交
絡点における布帛の厚みが300μmであつたので、
その半分を一方向性プリプレグの厚みとした。従
つて比較例1における、一方向性プリプレグの最
も厚い部分の厚みは、150μmであつた。 前記布帛状プリプレグを用いて、実施例1と同
じ方法でC/Cコンポジツト(嵩密度1.60g/
cm3)を得た。得られたC/Cコンポジツトの細孔
の分布を第1図に示す。実施例1と比較すると10
〜100μm程度の大きな細孔が大量に存在する。 また、得られたC/Cコンポジツト曲げ強度、
引つ張り強度の値を第1表に示す。
【表】
第1図及び第1表に見られるように、本発明に
より得られたC/Cコンポジツトは、開繊された
一方向性プリプレグを用いることにより、10〜
100μm程度の細孔が減少し、曲げ強度、引張り
強度共に向上していることが判る。 (発明の効果) 以上のように本発明によれば、開繊された一方
向性プリプレグを織布して得られる布帛状プリプ
レグを、積層、加熱成形、焼成することにより、
高強度のC/Cコンポジツトを得ることが出来
る。
より得られたC/Cコンポジツトは、開繊された
一方向性プリプレグを用いることにより、10〜
100μm程度の細孔が減少し、曲げ強度、引張り
強度共に向上していることが判る。 (発明の効果) 以上のように本発明によれば、開繊された一方
向性プリプレグを織布して得られる布帛状プリプ
レグを、積層、加熱成形、焼成することにより、
高強度のC/Cコンポジツトを得ることが出来
る。
第1図は本発明の実施例1及び比較例1におい
て得られたC/Cコンポジツトの細孔分布を示す
図、第2図は本発明の開繊された一方向性プリプ
レグを織布して得られた布帛状プリプレグの切断
面の模式図である。 1:開繊された一方向性プリプレグ、d:開繊
された一方向性プリプレグの中央部の最も厚い部
分の厚さ。
て得られたC/Cコンポジツトの細孔分布を示す
図、第2図は本発明の開繊された一方向性プリプ
レグを織布して得られた布帛状プリプレグの切断
面の模式図である。 1:開繊された一方向性プリプレグ、d:開繊
された一方向性プリプレグの中央部の最も厚い部
分の厚さ。
Claims (1)
- 1 炭素繊維束、及び炭素マトリツクス原料で構
成された、最も厚い部分の厚みが100μm以下で
ある、開繊された一方向性プリプレグを作成し、
次いで該一方向性プリプレグを織布し、布帛状プ
リプレグとした後、該布帛状プリプレグを積層、
成形、焼成することを特徴とする炭素繊維強化炭
素複合材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1333959A JPH03193665A (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 炭素繊維強化炭素複合材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1333959A JPH03193665A (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 炭素繊維強化炭素複合材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03193665A JPH03193665A (ja) | 1991-08-23 |
JPH0561224B2 true JPH0561224B2 (ja) | 1993-09-03 |
Family
ID=18271902
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1333959A Granted JPH03193665A (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 炭素繊維強化炭素複合材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03193665A (ja) |
-
1989
- 1989-12-22 JP JP1333959A patent/JPH03193665A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03193665A (ja) | 1991-08-23 |
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