JPH068214B2 - 炭素繊維強化炭素複合材料 - Google Patents
炭素繊維強化炭素複合材料Info
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- JPH068214B2 JPH068214B2 JP1333958A JP33395889A JPH068214B2 JP H068214 B2 JPH068214 B2 JP H068214B2 JP 1333958 A JP1333958 A JP 1333958A JP 33395889 A JP33395889 A JP 33395889A JP H068214 B2 JPH068214 B2 JP H068214B2
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- Japan
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- carbon
- composite
- carbon fiber
- layer
- matrix
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高強度の炭素繊維強化炭素複合材料に関する
ものである。
ものである。
本発明の炭素繊維強化炭素複合材料は、高強度であるた
め、特に航空、宇宙材料として適している。
め、特に航空、宇宙材料として適している。
(従来の技術) 比強度が高く耐熱性にも優れた炭素繊維強化炭素複合材
料(以下C/Cコンポジットと称する)は航空、宇宙用
素材等として重要な地位を占めている。
料(以下C/Cコンポジットと称する)は航空、宇宙用
素材等として重要な地位を占めている。
従来C/Cコンポジットの製造方法としては3つの方法
が知られている。
が知られている。
その第1は、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ
系、あるいはレーヨン系炭素繊維の短繊維または長繊維
と、炭素マトリックス原料であるフェノール樹脂、フラ
ン樹脂などの熱硬化性樹脂、あるいはピッチ類を混合し
加熱成形した物を、不活性ガス雰囲気中において炭化処
理し、さらに必要ならば樹脂、ピッチ等の含浸、炭化処
理のサイクルを繰り返す方法である(例えば特開昭62-2
12262 号公報)。特にピッチ類を炭素マトリックス原料
とした場合には、成形体を金属、セラミックス等の固定
材で固定することによって膨れを抑えて炭化処理を施
し、その後、常法により含浸処理、炭化処理、黒鉛化処
理を施してC/Cコンポジットを得る方法も開発されて
いる(例えば特開昭62-241871 号公報)。
系、あるいはレーヨン系炭素繊維の短繊維または長繊維
と、炭素マトリックス原料であるフェノール樹脂、フラ
ン樹脂などの熱硬化性樹脂、あるいはピッチ類を混合し
加熱成形した物を、不活性ガス雰囲気中において炭化処
理し、さらに必要ならば樹脂、ピッチ等の含浸、炭化処
理のサイクルを繰り返す方法である(例えば特開昭62-2
12262 号公報)。特にピッチ類を炭素マトリックス原料
とした場合には、成形体を金属、セラミックス等の固定
材で固定することによって膨れを抑えて炭化処理を施
し、その後、常法により含浸処理、炭化処理、黒鉛化処
理を施してC/Cコンポジットを得る方法も開発されて
いる(例えば特開昭62-241871 号公報)。
第2は、予め炭素繊維を用いて大略の形状に成形した
後、炭素繊維の間隙部に化学蒸着法を用いて炭素を堆積
させ、C/Cコンポジットを得る方法である(例えばCa
rbon Vol. 6, p397-403,1968年)。
後、炭素繊維の間隙部に化学蒸着法を用いて炭素を堆積
させ、C/Cコンポジットを得る方法である(例えばCa
rbon Vol. 6, p397-403,1968年)。
第3は、前記第1法と第2法を組み合わせた方法であ
る。すなわち、第1法における樹脂、ピッチ等の含浸、
炭化処理のサイクルに代えて、第2法の化学蒸着法を使
用するものである。
る。すなわち、第1法における樹脂、ピッチ等の含浸、
炭化処理のサイクルに代えて、第2法の化学蒸着法を使
用するものである。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来のC/Cコンポジットは、炭素繊維
束間の炭素マトリックスに大きな細孔を有していたた
め、十分な物性を発揮するには至らなかった。特に高強
度なC/Cコンポジットは得られにくかった。
束間の炭素マトリックスに大きな細孔を有していたた
め、十分な物性を発揮するには至らなかった。特に高強
度なC/Cコンポジットは得られにくかった。
その理由を第2図により説明する。なお、通常、炭素繊
維束1は中央部が最も厚く、端部に向かうに従い薄くな
っている。
維束1は中央部が最も厚く、端部に向かうに従い薄くな
っている。
従来のC/Cコンポジットは、炭素繊維束1が最も厚い
部分で 500μm程度と厚いために、炭素繊維束間には炭
素マトリックス原料を炭化することにより得られる大き
な炭素マトリックス層2が形成されていた。炭素マトリ
ックス原料の炭化処理時の収縮率が大きいため、大きな
炭素マトリックス層には大きな細孔が生じ、高強度なC
/Cコンポジットを得ることが難しかった。
部分で 500μm程度と厚いために、炭素繊維束間には炭
素マトリックス原料を炭化することにより得られる大き
な炭素マトリックス層2が形成されていた。炭素マトリ
ックス原料の炭化処理時の収縮率が大きいため、大きな
炭素マトリックス層には大きな細孔が生じ、高強度なC
/Cコンポジットを得ることが難しかった。
そこで本発明の目的は、これまでの欠点を改善し、高強
度のC/Cコンポジットを提供することにある。
度のC/Cコンポジットを提供することにある。
(課題を解決するための手段) かかる課題を解決するため、本発明では炭素マトリック
ス原料を、十分に開繊した炭素繊維束に含浸して得られ
たプリプレグを用いて作られたC/Cコンポジットが、
高強度を発現することを見いだし、本発明に至った。
ス原料を、十分に開繊した炭素繊維束に含浸して得られ
たプリプレグを用いて作られたC/Cコンポジットが、
高強度を発現することを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明は、開繊された炭素繊維束、及び炭素
マトリックスからなる層が積層され、該層の1層あたり
の厚みが、最も厚い部分で 200μm以下、好ましくは 1
00μm以下であることを特徴とするC/Cコンポジット
である。本発明のC/Cコンポジットは、フェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂また
はピッチ類等の炭素マトリックス原料と、開繊された、
炭素繊維束からなる一方向性プリプレグを積層、加熱成
形し、次いで炭化処理、必要によりさらに黒鉛化処理を
施すことによって製造することが出来る。
マトリックスからなる層が積層され、該層の1層あたり
の厚みが、最も厚い部分で 200μm以下、好ましくは 1
00μm以下であることを特徴とするC/Cコンポジット
である。本発明のC/Cコンポジットは、フェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂また
はピッチ類等の炭素マトリックス原料と、開繊された、
炭素繊維束からなる一方向性プリプレグを積層、加熱成
形し、次いで炭化処理、必要によりさらに黒鉛化処理を
施すことによって製造することが出来る。
以下、本発明の内容を詳細に説明する。
本発明で用いられる炭素繊維は、PAN系、ピッチ系、
レーヨン系など、公知の炭素繊維を用いることができ
る。炭素繊維の形状としては連続繊維が好ましい。
レーヨン系など、公知の炭素繊維を用いることができ
る。炭素繊維の形状としては連続繊維が好ましい。
炭素マトリックス原料としては、フェノール樹脂等の熱
硬化性樹脂、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂または石油
系、石炭系のピッチ類が用いられる。さらに炭素マトリ
ックスの炭化歩留まりを向上させるため、必要に応じて
フィラーとして、炭化ケイ素、カーボンブラック、黒鉛
等を添加してもよい。
硬化性樹脂、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂または石油
系、石炭系のピッチ類が用いられる。さらに炭素マトリ
ックスの炭化歩留まりを向上させるため、必要に応じて
フィラーとして、炭化ケイ素、カーボンブラック、黒鉛
等を添加してもよい。
開繊された炭素繊維束、及び炭素マトリックス原料から
なるプリプレグを得るには、以下の方法が例示でき、こ
れらのいずれの方法を用いても差し支えはない。すなわ
ち、炭素繊維束を圧延、超音波または空気流等により
開繊する。炭素繊維束に、炭素マトリックス原料を含
浸した後に開繊する。炭素繊維束に、炭素マトリック
ス原料を含浸すると同時に開繊する等の方法が挙げられ
る。の方法の場合は開繊された炭素繊維束に浸漬、塗
布、スプレー等の方法により炭素質マトリックス原料を
含浸させることによりプリプレグを得る。の方法、
の方法では、開繊と同時にプリプレグが得られる。
なるプリプレグを得るには、以下の方法が例示でき、こ
れらのいずれの方法を用いても差し支えはない。すなわ
ち、炭素繊維束を圧延、超音波または空気流等により
開繊する。炭素繊維束に、炭素マトリックス原料を含
浸した後に開繊する。炭素繊維束に、炭素マトリック
ス原料を含浸すると同時に開繊する等の方法が挙げられ
る。の方法の場合は開繊された炭素繊維束に浸漬、塗
布、スプレー等の方法により炭素質マトリックス原料を
含浸させることによりプリプレグを得る。の方法、
の方法では、開繊と同時にプリプレグが得られる。
このようにして得られたプリプレグを積層、加熱成形し
て成形体とした後、炭化処理を施し、その後常法により
含浸処理、炭化処理、黒鉛化処理を施して高強度なC/
Cコンポジットを得ることが出来る。
て成形体とした後、炭化処理を施し、その後常法により
含浸処理、炭化処理、黒鉛化処理を施して高強度なC/
Cコンポジットを得ることが出来る。
1層あたりの厚みは、最も厚い部分で 200μm超では、
炭素繊維束間の炭素マトリックス層が大きくなり、C/
Cコンポジットに大きな細孔が生じるため、好ましくな
い。プリプレグの厚さとしては、薄くするほど効果的で
あるため、炭素繊維単層とすることでも、十分その効果
を発揮することができる。すなわち、1層あたりの厚み
の下限は、用いる炭素繊維の径に依存することとなる
が、通常炭素繊維は細い場合でも、約5〜7μmである
から、大略これが下限となる。
炭素繊維束間の炭素マトリックス層が大きくなり、C/
Cコンポジットに大きな細孔が生じるため、好ましくな
い。プリプレグの厚さとしては、薄くするほど効果的で
あるため、炭素繊維単層とすることでも、十分その効果
を発揮することができる。すなわち、1層あたりの厚み
の下限は、用いる炭素繊維の径に依存することとなる
が、通常炭素繊維は細い場合でも、約5〜7μmである
から、大略これが下限となる。
得られた本発明のC/Cコンポジットは、炭素繊維の長
軸に垂直な断面を光学顕微鏡または電子顕微鏡等を用い
て観察することにより、開繊された炭素繊維束、及び炭
素マトリックスよりなる1層あたりの厚みを、測定する
ことができることから、識別が可能である。前記の1層
あたりの厚みを測定する際には、ばらつきもあることか
ら、C/Cコンポジットの複数個所の断面を観察するこ
とが望ましい。
軸に垂直な断面を光学顕微鏡または電子顕微鏡等を用い
て観察することにより、開繊された炭素繊維束、及び炭
素マトリックスよりなる1層あたりの厚みを、測定する
ことができることから、識別が可能である。前記の1層
あたりの厚みを測定する際には、ばらつきもあることか
ら、C/Cコンポジットの複数個所の断面を観察するこ
とが望ましい。
(作 用) 開繊された酸素繊維束、及び炭素マトリックスからなる
層が積層され、1層あたりの厚みが、最も厚い部分で 2
00μm以下である本発明のC/Cコンポジットは、炭素
繊維束間に形成される炭素質マトリックス層の厚さが小
さくなるため、細孔が小さく高強度なC/Cコンポジッ
トとなる。
層が積層され、1層あたりの厚みが、最も厚い部分で 2
00μm以下である本発明のC/Cコンポジットは、炭素
繊維束間に形成される炭素質マトリックス層の厚さが小
さくなるため、細孔が小さく高強度なC/Cコンポジッ
トとなる。
(実 施 例) 実施例1 PAN系炭素繊維(12000フィラメント、繊維径約7μ
m)にフェノール樹脂(旭有機材工業製、RM3000A)
を含浸した後、ロールにより圧下して開繊し、プリプレ
グを作成した。
m)にフェノール樹脂(旭有機材工業製、RM3000A)
を含浸した後、ロールにより圧下して開繊し、プリプレ
グを作成した。
前記プリプレグを3cm長さに切断した後に、12cm角の
金型内に積層し、150℃、1000kgf/cm2の条件下でプレス
成形し成形物(120mm×120mm×10mm)を得た。この成形
物を10℃/時の昇温速度にて1000℃まで加熱し炭化物と
した。ついでこの炭化物に含浸用のピッチを含浸し、炭
化する工程を4回繰り返し、C/Cコンポジット(嵩密
度1.58g/cm3)を得た。得られたC/Cコンポジットの
断面を観察したところ、開繊され炭素繊維束、及び炭素
マトリックスからなる層、1層あたりの厚みは、最も厚
い部分で72μmであった。また、得られたC/Cコン
ポジットの細孔の分布を第1図に示す。第1図の横軸は
細孔の直径を、縦軸は細孔量を示す。実施例1で得られ
たC/Cコンポジットには、10〜100μm程度の大きな細
孔は、比較的少量存在する。
金型内に積層し、150℃、1000kgf/cm2の条件下でプレス
成形し成形物(120mm×120mm×10mm)を得た。この成形
物を10℃/時の昇温速度にて1000℃まで加熱し炭化物と
した。ついでこの炭化物に含浸用のピッチを含浸し、炭
化する工程を4回繰り返し、C/Cコンポジット(嵩密
度1.58g/cm3)を得た。得られたC/Cコンポジットの
断面を観察したところ、開繊され炭素繊維束、及び炭素
マトリックスからなる層、1層あたりの厚みは、最も厚
い部分で72μmであった。また、得られたC/Cコン
ポジットの細孔の分布を第1図に示す。第1図の横軸は
細孔の直径を、縦軸は細孔量を示す。実施例1で得られ
たC/Cコンポジットには、10〜100μm程度の大きな細
孔は、比較的少量存在する。
さらに、得られたC/Cコンポジットの曲げ強度、引張
り強度の値を第1表に示す。
り強度の値を第1表に示す。
比較例 1 PAN系炭素繊維(12000フィラメント、繊維径約7μ
m)にフェノール樹脂(旭有機材工業製、RM3000A)
を含浸しただけのプリプレグを作成した。
m)にフェノール樹脂(旭有機材工業製、RM3000A)
を含浸しただけのプリプレグを作成した。
前記プリプレグを3cmに切断した後に、実施例1と同じ
方法でC/Cコンポジット(嵩密度1.53g/cm3)を得
た。得られたC/Cコンポジットの断面を観察したとこ
ろ、開繊された炭素繊維束、及び炭素マトリックスから
なる層、1層あたりの厚みは、最も厚い部分で 470μm
であった。得られたC/Cコンポジットの細孔の分布を
第1図に示す。10〜100μm程度の大きな細孔が、実施
例1と比較して大量に存在する。
方法でC/Cコンポジット(嵩密度1.53g/cm3)を得
た。得られたC/Cコンポジットの断面を観察したとこ
ろ、開繊された炭素繊維束、及び炭素マトリックスから
なる層、1層あたりの厚みは、最も厚い部分で 470μm
であった。得られたC/Cコンポジットの細孔の分布を
第1図に示す。10〜100μm程度の大きな細孔が、実施
例1と比較して大量に存在する。
また、得られたC/Cコンポジットの曲げ強度、引張り
強度の値を第1表に示す。
強度の値を第1表に示す。
実施例2 PAN系炭素繊維(12000フィラメント、繊維径約7μ
m)にフェノール樹脂(旭有機材工業製、RM3000A)
90重量部、フィラーとして天然黒鉛粉(平均粒径1μ
m)10重量部からなるマトリックス原料となる炭素材
原料を含浸した後、ロールにより圧下して開繊し、プリ
プレグを作成した。
m)にフェノール樹脂(旭有機材工業製、RM3000A)
90重量部、フィラーとして天然黒鉛粉(平均粒径1μ
m)10重量部からなるマトリックス原料となる炭素材
原料を含浸した後、ロールにより圧下して開繊し、プリ
プレグを作成した。
前記プリプレグを3cmに切断した後に、実施例1と同じ
方法でC/Cコポジット(嵩密度1.52g/cm3)を得た。
得られたC/Cコンポジットの開繊された炭素繊維束、
及び炭素マトリックスからなる層、1層あたりの厚み
は、最も厚い部分で60μmであった。得られたC/C
コンポジットの曲げ強度、引張り強度の値を第1表に示
す。
方法でC/Cコポジット(嵩密度1.52g/cm3)を得た。
得られたC/Cコンポジットの開繊された炭素繊維束、
及び炭素マトリックスからなる層、1層あたりの厚み
は、最も厚い部分で60μmであった。得られたC/C
コンポジットの曲げ強度、引張り強度の値を第1表に示
す。
比較例2 PAN系炭素繊維(12000フィラメント、繊維径約7μ
m)にフェノール樹脂(旭有機材工業製、RM3000A)
90重量部、天然黒鉛粉(平均粒径1μm)10重量部
からなるマトリックス原料となる炭素材原料を含浸し、
プリプレグを作成した。
m)にフェノール樹脂(旭有機材工業製、RM3000A)
90重量部、天然黒鉛粉(平均粒径1μm)10重量部
からなるマトリックス原料となる炭素材原料を含浸し、
プリプレグを作成した。
前記プリプレグを3cmに切断した後に、実施例1と同じ
方法でC/Cコンポジット(嵩密度1.53g/cm3)を得
た。得られたC/Cコンポジットの、開繊された炭素繊
維束、及び炭素マトリックスからなる層、1層あたりの
厚みは、最も厚い部分で 360μmであった。得られたC
/Cコンポジットの曲げ強度、引張り強度の値を第1表
に示す。
方法でC/Cコンポジット(嵩密度1.53g/cm3)を得
た。得られたC/Cコンポジットの、開繊された炭素繊
維束、及び炭素マトリックスからなる層、1層あたりの
厚みは、最も厚い部分で 360μmであった。得られたC
/Cコンポジットの曲げ強度、引張り強度の値を第1表
に示す。
実施例3 ピッチ系炭素繊維(3000フィラメント、繊維径約10μ
m)に、フェノール樹脂(旭有機材工業製、RM3000
A)からなるマトリックス原料となる炭素材原料を含浸
した後、ロールにより圧下して開繊し、プリプレグを作
成した。
m)に、フェノール樹脂(旭有機材工業製、RM3000
A)からなるマトリックス原料となる炭素材原料を含浸
した後、ロールにより圧下して開繊し、プリプレグを作
成した。
前記プリプレグを、0゜方向、及び90゜方向に交互に
積層した後、実施例1と同じ方法でC/Cコンポジット
(嵩密度1.68g/cm3)を得た。得られたC/Cコンポジ
ットの、開繊された炭素繊維束、及び炭素マトリックス
からなる層、1層あたりの厚みは、最も厚い部分で60
μmであった。得られたC/Cコンポジットの曲げ強
度、引張り強度の値を第1表に示す。
積層した後、実施例1と同じ方法でC/Cコンポジット
(嵩密度1.68g/cm3)を得た。得られたC/Cコンポジ
ットの、開繊された炭素繊維束、及び炭素マトリックス
からなる層、1層あたりの厚みは、最も厚い部分で60
μmであった。得られたC/Cコンポジットの曲げ強
度、引張り強度の値を第1表に示す。
比較例3 ピッチ系炭素繊維(3000フィラメント、繊維径約10μ
m)に、フェノール樹脂(旭有機材工業製、RM3000
A)からなるマトリックス原料となる炭素材原料を含浸
し、プリプレグを作成した。
m)に、フェノール樹脂(旭有機材工業製、RM3000
A)からなるマトリックス原料となる炭素材原料を含浸
し、プリプレグを作成した。
前記プリプレグを、0゜方向、及び90゜方向に交互に
積層した後、実施例1と同じ方法でC/Cコンポジット
(嵩密度1.70g/cm3)を得た。得られたC/Cコンポジ
ットの、開繊された炭素繊維束、及び炭素マトリックス
からなる層、1層あたりの厚みは、最も厚い部分で500
μmであった。得られたC/Cコンポジットの曲げ強
度、引張り強度の値を第1表に示す。
積層した後、実施例1と同じ方法でC/Cコンポジット
(嵩密度1.70g/cm3)を得た。得られたC/Cコンポジ
ットの、開繊された炭素繊維束、及び炭素マトリックス
からなる層、1層あたりの厚みは、最も厚い部分で500
μmであった。得られたC/Cコンポジットの曲げ強
度、引張り強度の値を第1表に示す。
第1表に見られるように、本発明により得られたC/C
コンポジットは、開繊された炭素繊維束、及び炭素マト
リックスからなる層、1層あたりの厚みが、従来のC/
Cコンポジットに比べ小さいため、曲げ強度、引張り強
度共に、向上していることが判る。
コンポジットは、開繊された炭素繊維束、及び炭素マト
リックスからなる層、1層あたりの厚みが、従来のC/
Cコンポジットに比べ小さいため、曲げ強度、引張り強
度共に、向上していることが判る。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、開繊された炭素繊維束、
及び炭素マトリックスからなる層、1層あたりの厚み
が、従来のC/Cコンポジットに比べ小さいC/Cコポ
ジットが得られ、航空、宇宙用の、高強度のC/Cコン
ポジツトを得ることが出来る。
及び炭素マトリックスからなる層、1層あたりの厚み
が、従来のC/Cコンポジットに比べ小さいC/Cコポ
ジットが得られ、航空、宇宙用の、高強度のC/Cコン
ポジツトを得ることが出来る。
第1図は本発明の実施例1及び比較例1において得られ
たC/Cコンポジットの細孔分布を示す図、第2図は従
来のコンポジットの切断面の模式図である。 1…炭素繊維束 2…炭素マトリックス
たC/Cコンポジットの細孔分布を示す図、第2図は従
来のコンポジットの切断面の模式図である。 1…炭素繊維束 2…炭素マトリックス
Claims (1)
- 【請求項1】開繊された炭素繊維束、及び炭素マトリッ
クスからなる層が積層され、該層の1層あたりの厚み
が、最も厚い部分で 200μm以下であることを特徴とす
る炭素繊維強化炭素複合材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1333958A JPH068214B2 (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 炭素繊維強化炭素複合材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1333958A JPH068214B2 (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 炭素繊維強化炭素複合材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03193664A JPH03193664A (ja) | 1991-08-23 |
JPH068214B2 true JPH068214B2 (ja) | 1994-02-02 |
Family
ID=18271890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1333958A Expired - Lifetime JPH068214B2 (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 炭素繊維強化炭素複合材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH068214B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69324105T2 (de) * | 1992-06-16 | 1999-08-26 | Mitsubishi Chemical Corp. | Verfahren zur herstellung von kohlefaserarmiertem kohlenstoff-verbundmaterial, kohlefaserarmiertes kohlenstoff-verbundmaterial und gleitwerkstoff |
JP2023110578A (ja) * | 2022-01-28 | 2023-08-09 | 東洋炭素株式会社 | C/cコンポジット及びイオンエンジン用グリッド |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4659624A (en) * | 1983-11-25 | 1987-04-21 | Ltv Aerospace & Defense Company | Hybrid and unidirectional carbon-carbon fiber reinforced laminate composites |
JPS60191057A (ja) * | 1984-03-12 | 1985-09-28 | 東レ株式会社 | 炭素繊維/炭素複合材料 |
JPS61197466A (ja) * | 1985-02-22 | 1986-09-01 | 出光興産株式会社 | 炭素成形体の製造法 |
JPS62231073A (ja) * | 1986-03-31 | 1987-10-09 | 石川県 | 炭素繊維複合材の製造方法 |
JPS6360155A (ja) * | 1986-08-28 | 1988-03-16 | 株式会社神戸製鋼所 | 不織布を原料とした炭素/炭素複合材の製造方法 |
JPS63100062A (ja) * | 1986-10-15 | 1988-05-02 | 東邦レーヨン株式会社 | 炭素繊維強化炭素複合材料の製造法 |
JPH0813520B2 (ja) * | 1987-05-26 | 1996-02-14 | 住友電気工業株式会社 | 炭素繊維強化炭素複合材料 |
-
1989
- 1989-12-22 JP JP1333958A patent/JPH068214B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03193664A (ja) | 1991-08-23 |
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