JPH056093A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】トナー濃度センサの誤差を防止する。 【構成】現像剤の透磁率測定手段を有し、かつその外枠
表面にフッ素樹脂を有するトナー濃度センサが設けら
れ、ワーデルの実用球形度が０．８以上のトナーが用い
られる現像装置を具備する画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置や静電記
録装置など、感光体等の像担持体に形成された静電潜像
を現像する画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真装置や静電気録装置に採用され
る現像方法として、従来から２成分現像法が良く用いら
れている。この２成分現像法においては、トナーを帯電
させ搬送する手段として、キャリアを用いているため、
常にキャリアに対するトナーの濃度（以下、トナー濃
度）を一定に保つ必要がある。

【０００３】このトナー濃度を一定に保つ手段として、
いくつかの方法が試みられているが、その中で一般的に
持ちいられているのが、キャリアの透磁率を測定してト
ナー濃度を検出する方法である。現像工程において、キ
ャリア個々の透磁率は変化しないが、トナーとキャリア
を含む現像剤としてみた場合、キャリアとキャリアの間
にトナーが入り、トナー濃度によって現像剤のカサ比重
が変化して、見かけ上キャリアの透磁率（以下、現像剤
の透磁率）が変化する。しかしながら、この方法では、
しばしばトナー濃度が一定にも拘らず、現像剤の劣化に
より現像剤の透磁率が変化してしまい、トナー濃度検出
に誤差を生じてしまうことがある。これにより、トナー
濃度制御が乱れ、オーバートナーやアンダートナーとな
って画像の劣化を引き起こす。

【０００４】また、トナー濃度制御が乱れる他の原因と
して、トナー制御センサ表面のトナー付着がある。セン
サの外表面にトナーが付着すると、センサの出力値が実
際の出力値よりも低下してしまう。したがって、この出
力値が信用できなくなり、トナー濃度制御が乱れる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】現像剤の透磁率を測定
して、トナー濃度を制御する従来の画像形成装置におい
て、現像剤の透磁率とトナー濃度と間の対応関係が現像
剤が劣化しても変化せず、画像の劣化が生じない画像形
成装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、ワーデルの実用球形度が０．８以上のトナ
ーを有する現像剤と、この現像剤の透磁率を測定してト
ナーの濃度を検出するための、その表面にフッ素樹脂を
有するトナー濃度センサを具備したことを特徴とする画
像形成装置を提供する。ワーデルの実用球形度Ψ_wは、
下記の（１）式で表される。 Ψ_w＝粒子の投影面積に等しい円の直径／粒子の投影像
に外接する最小円の直径…（１）

【０００７】

【作用】上述したように、トナー濃度は現像剤の透磁率
と対応している。この透磁率は、現像剤のカサ比重と対
応している。さらに、このカサ比重はキャリア上のトナ
ーの付着状態と対応している。しかしながら、トナーの
付着状態は現像剤の劣化とともに、たとえば、その形状
が凹凸をもった表面から球に近い表面に変化することに
よって起こっていると考えられる。したがって、初めか
ら球に近い表面を持つトナー、すなわち、ワーデルの実
用球形度が０．８以上のトナーを用いれば、トナーの付
着状態に変化はなく、トナー濃度を安定に保つことがで
きる。その結果、劣化のない画像を供給できる画像形成
装置を提供できる。また、本発明の画像装置において
は、トナー濃度センサの外枠表面にフッ素樹脂を有して
いるため、センサ表面へのトナーの付着を防止すること
ができる。

【０００８】

【実施例】以下、図面を参照し、本発明を具体的に説明
する。

【０００９】図１は、本実施例の画像形成装置を示す概
略構成図である。図１に示すように、この画像形成装置
は、感光ドラム１を有し、この感光ドラム１の周囲に
は、帯電チャージャ２、現像器４、転写チャージャ５及
びクリーナ８が配置されている。感光体ドラム１は、導
電性支持体上に有機系感光体（ＯＰＣ）が成膜されてな
る。その表面は、帯電チャージャ２によって帯電され
る。帯電された感光体ドラム１の表面には、図示しない
原稿からの反射光３が照射され、静電潜像が形成され
る。現像器４には、トナーとキャリアとが混合されてな
る２成分現像剤が収納されており、この現像器４に設け
られた図示しないトナー濃度センサが現像剤の透磁率か
らトナー濃度を検出し、図示しないトナーホッパーから
トナーを補給して、現像剤のトナー濃度を一定に保って
いる。

【００１０】現像器中のトナーは前記静電潜像とは逆極
性に帯電され、クーロン力によってキャリアから分離し
て感光体ドラム１上の潜像に付着し、潜像が可視化さ
れ、現像が行われる。潜像に付着したトナーは、転写チ
ャージャ５によって、被転写体である紙６上に転写さ
れ、トナーはこの紙６が定着ローラ７を通過することに
よって紙上に定着される。ドラム上に残ったトナーは、
クリーナ８によって除去され、最後に除電ランプ９によ
って感光体ドラム１の表面に帯電された静電気が除電さ
れる。ここで、トナーは粉砕法により作製したトナーを
ハイブリタイゼイションシステム（（株）奈良機械製作
所製）により球形化処理したものを用いる。

【００１１】図２は、オートトナーセンサを用いた現像
器の一部を表す図である。この現像器は、現像器本体２
０内に、現像剤１１を攪拌するミキサー１０と、このミ
キサー１０の下方に一定の距離をおいて設けられたオー
トトナーセンサ１２が設けられた構造を有する。このオ
ートトナーセンサ１２は、その表面にフッ素樹脂がコー
ティングされている。オートトナーセンサ１２の形状
は、特に限定されないが、好ましくは、現像器本体２０
の内壁の表面形状に相応するように設計し、内壁から突
出しないようにすることにより、攪拌される現像剤１１
からの圧力を軽減し、現像剤１１の付着をさらに防止す
ることができる。

【００１２】本発明の効果を明らかにするため、現像剤
を上記画像形成装置の現像器中で１時間撹拌し、現像剤
カサ比重およびトナー濃度センサの出力値の変化を測定
した。現像剤のカサ比重の測定は、ＪＩＳ Ｚ ２５０
４に準じて測定した。その結果を図３に示す。図３から
明らかなように、ワーデルの実用球形度が０．８以上で
あれば、現像剤カサ密度の変化が０．０３g/cm³ 以内で
あり、またトナー濃度センサの出力値の変化も少なく実
用的であるが、０．８未満であると、これらの変化が大
きいので実用的ではない。また、実際の印字試験でも安
定した画像濃度を得ることができた。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、像担持体に形成さ
れた静電潜像を現像する画像形成装置において、現像剤
の透磁率を測定しトナー濃度を制御するトナー濃度制御
手段を有し、かつトナーとしてワーデルの実用球形度が
０．８以上のトナーを用い、トナー濃度センサの表面に
フッ素樹脂を用いているため、現像剤が劣化しても現像
剤の透磁率とトナー濃度と間の対応関係が変化せず、ま
た、トナー濃度センサ出力の低下が防止され、安定した
画像が得られる画像形成装置が提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像形成装置の一例を示す概略図。

【図２】本発明に用いられる現像装置の一部を示す概略
図。

【図３】トナーの球形度とカサ比重の関係を示すグラ
フ。

【符号の説明】

１…感光体ドラム、２…転写チャージャ、３…露光、４
…現像器、５…転写チャージャ、６…被転写体、７…定
着ローラ、８…クリーナ、９…除電ランプ、１０…ミキ
サー、１１…現像剤、１２…オートトナーセンサ、２０
…現像装置本体

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 ワーデルの実用球形度が０．８以上のト
   ナーを有する現像剤と、この現像剤の透磁率を測定して
   トナーの濃度を検出するための、その表面にフッ素樹脂
   を有するトナー濃度センサを具備したことを特徴とする
   画像形成装置。