JPH0560549B2 - - Google Patents

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JPH0560549B2
JPH0560549B2 JP61176418A JP17641886A JPH0560549B2 JP H0560549 B2 JPH0560549 B2 JP H0560549B2 JP 61176418 A JP61176418 A JP 61176418A JP 17641886 A JP17641886 A JP 17641886A JP H0560549 B2 JPH0560549 B2 JP H0560549B2
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Masashi Ogawa
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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の分野] 本発明は、電気泳動分析用材料の製造法に関す
るものである。本発明は、特に電気泳動分析に用
いられる分離用媒体膜を二枚のフイルムの間には
さんだ平板型の電気泳動分析用材料の製造法に関
するものであり、取扱いやすく、かつオートラジ
オグラフイーの実施に有用な電気泳動分析用材料
の光重合法による製造法を提供するものである。 [発明の背景] 平板型電気泳動法は、電気を導くことのできる
平板状の媒体膜中での電場による移動度が、物質
によつて異なることを利用して分析を行うもので
あり、特に生化学、医学の分野において、生体由
来物質、例えば蛋白質、核酸などの分離分析に欠
くべからざる手段となつている。とりわけ、遺伝
子工学あるいは遺伝病の研究において、しばしば
行なわれているDNAの塩基配列の決定操作のた
めには、塩基特異的に分解された四種のDNA分
離物或いは塩基特異的に鎖伸長反応に供せられた
DNA混合物の泳動距離を相互に比較することが
必要であるため、平板型の電気泳動分析法が必須
である。 従来、平板型電気泳動法において、自己支持性
のないアガロース、ポリアクリルアミドなどの高
分子ゲルは一枚の支持体の上または二枚の支持体
の間にゲルを形成させ、膜状物(層状物)または
円筒の内部に充填した柱状物として用いられてき
た。しかしながら、支持体上にゲルを形成して用
いる方法では、支持体上にゲルを形成する時、高
分子ゲル膜を有する支持体を電気泳動槽にセツト
する時、ゲル膜の保存中、あるいは分析試料を添
加するときなどにあやまつてゲル膜をこわした
り、試料以外のものをゲル膜の上に落してゲル膜
を損つたりすることなどがあり、操作上細心の注
意と熟練が必要であつた。一方、二枚のガラス板
などでモールドをつくり、この中でゲルを生成さ
せて、そのモールドを垂直に保つたまま電気泳動
分析を行う垂直式電気泳動法においては、モール
ドの厚さを均一にすることが困難であつたり、ゲ
ル形成液がゲル化しないうちに、狭いモールド中
にゲル液を注入しなければならないことなど操作
上高度の熟練を要していた。特に、DNAの塩基
配列決定操作においては、一枚のゲル膜で出来る
だけ多くのDNAの断片を分析できるように、長
いゲル膜を作ることが望ましいが、そのようなゲ
ル膜はその製造および取扱いがむずかしかつた。
また、ガラス板を用いるため、そのガラス板が破
損しやすいという欠点もあつた。 電気泳動分析においては、ラジオアイソトープ
で被検試料中の目的成分を標識し、電気泳動分離
した後に、オートラジオグラフイーによつて被検
試料中の目的成分の分離像を得ることがしばしば
行なわれる。この方法においては、ラジオアイソ
トープを含む電気泳動分離用媒体膜とそれからの
放射線を記録する写真フイルムとを重ねて暗所に
放置する操作(露光操作)を行うが、この際、平
板型のゲル膜の場合、写真フイルムが湿らないよ
うに、ゲル膜の上にプラスチツク製ラツピングシ
ートなどの水不透過性の薄いシートをかぶせなけ
ればならない。また、二枚のガラス板の間に作つ
たゲル膜の場合には、片方のガラスを取り外して
(これは、ゲル膜中の被検試料のアイソトープか
らの放射線が、ガラスを通過する際に吸収されて
その強度を著しく弱められるのを防止するためで
ある)、薄いシートをかぶせなければならない。
このガラス板を取り除く時に、誤つてゲル膜の一
部が上のガラスに、他の一部が下のガラスに付着
するようにしてゲル膜が破損することもあり、ゲ
ルを破損することなく片方のガラスのみを取り除
くには熟練が必要であつた。 更に、プラスチツク製ラツピングシートのよう
な薄いシートをかぶせる時、ゲル膜とシートとの
間に泡が残つたり、シートにしわができたりする
ことが多く、このためゲル膜と写真フイルムとの
密着性が悪くなり、得られたオートラジオグラフ
が、ぼけてしまい、分離能が低下するという大き
な欠点もあつた。 このような問題点を改良したゲル膜シートは、
たとえば特開昭59−126237号公報に開示されてい
る。このゲル媒体はN,N′−メチレンビスアク
リルアミド(BIS)のような二官能性化合物によ
るアクリルアミドの重合と架橋により得られる。
重合の反応開始の最も広く用いられているのは、
カリウムまたはアンモニウムの過硫酸塩および反
応促進剤のN,N,N′,N′−エトラメチルエチ
レンジアミン(TEMED)を使用し、リボフラビ
ンあるいはリボフラビンリン酸エステルナトリウ
ム塩のような光増感剤を添加して光重合させ重
合、架橋させる方法である。光増感剤によつて開
始する重合は、紫外線(UV)源の適性波長(吸
収)及び光強度によつて重合速度は影響を受ける
ことが知られている。電気泳動用ゲルの製造にお
いては短時間にゲル化させることが生産性上好ま
しく、強い強度の光源を用いるのが望ましい。 しかしながら、本発明者の研究によると、一般
に高強度の光源(例えば高圧水銀灯)を使用する
と、高熱が発生し、このような高強度の光源から
の光をゲル形成液に直接照射すると、高熱がゲル
媒体に加えられることになり、ゲル媒体の温度が
上がり、媒体中の水分が蒸発するため、性能の安
定化がしにくいといつた重大な欠点が生ずること
が判明した。その為、光源の発熱を吸収するため
水を中間に一層設置する冷却方式を利用すること
も考えられるが、この方法でも充分に熱を吸収す
ることが出来ない。なお、強い光を、熱を与える
ことなく照射したい場合には、光を鏡により反射
させて光を重合系に照射させるコールドミラー法
を利用することも知られているが、このような方
法を利用すると光源と重合系の距離が長くなり、
結果的に照射強度が低下することになつたり、装
置上大がかりな設備をすることが必要となるため
生産上好ましくない。 [発明の構成] 本発明は、膜状に形成されたアクリルアミドモ
ノマーと架橋剤とを含有する水性液にキセノンフ
ラツシユランプ光源からのフラツシユ光を照射し
て、該水性液内で架橋重合を発生させ、水性ゲル
膜とすることからなる電気泳動分析用材料の製造
法にある。 本発明によれば、ゲル形成液のゲル化に際して
キセノンフラツシユ光源を用いることにより、ゲ
ル形成液に付与される熱量を余り大きくすること
なく、ゲル形成液に高い強度の光を与えることが
できる。従つて、本発明の製造法により得られる
ゲル媒体中は、その水分の含有量を容易に調節す
ることができ、信頼性の高い電気泳動用の媒体を
高い生産性にて得ることができる。 [発明の詳細な記述] 本発明は、上記のように膜状に形成されたアク
リルアミドモノマーと架橋剤とを含有する水性液
(ゲる形成液)に光を照射して、該ゲル形成液内
で架橋重合を発生させて水性ゲル膜とすることか
らなる電気泳動分析用材料の製造法の改良を提供
するものである。 ゲル形成液を膜状に形成する操作は通常、プラ
スチツクフイルムあるいはガラスシートなどのシ
ート状物の上にゲル形成液を塗布する操作により
行なわれる。このシート状物は、そのままゲル膜
の支持体(電気泳動用媒体材料の支持体)として
機能するシート状物であることが好ましい。 電気泳動用媒体材料の支持体はプラスチツク材
料もしくはガラスから形成されるシート状物(フ
イルム状物も含む)である。プラスチツク製シー
トとしては、任意のプラスチツク材料から形成し
たものを用いることができる。好ましいプラスチ
ツク材料の例としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ビスフエノールAのポリカルボネート、ポ
リ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、セル
ロースアセテート、およびセルロースアセテート
プロピオネートをあげることができる。 プラスチツク材料製支持体は公知の表面活性化
処理により表面を親水化したものであることが好
ましい。表面親水化処理のためには紫外線照射、
グロー放電処理、コロナ放電処理、火焔処理、電
子線照射、ケミカルエツチング、電解エツチング
等の公知の方法を適用することができる。 上記支持体としては、一般に厚さが約50〜
500μm、好ましくは約70〜300μmのものが用い
られる。 次にゲル形成液について説明する。 本発明で用いるゲル形成液は、アクリルアミド
モノマーと架橋剤とを、水溶液または水分散液と
して水中に溶解または分散させてなるゲル形成液
である。 アクリルアミドモノマーの例としては、アクリ
ルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−
ジメチルアクリルアミド、N−(ヒドロキシメチ
ル)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド
等のアクリルアミド系化合物やメタクリルアミド
等のメタクリルアミド系化合物が挙げられ、これ
らの化合物は単独で、あるいは二種以上を併用し
て用いることができる。これらのアクリルアミド
モノマーのうちではアクリルアミドが最も好まし
く、またアクリルアミドと他のアクリルアミド系
化合物、メタクリルアミド系化合物の一種以上の
併用も好ましい。 架橋剤としては「Electrophoresis」1981、
220−228等に記載の公知の化合物(一種または二
種以上の組合せ)を用いることができる。架橋剤
の具体例としては、N,N′−メチレンビスアク
リルアミド(BIS);N,N′−プロピレンビスア
クリルアミド(PBA);ジ(アクリルアミドジメ
チル)エーテル(DAE);1,2−ジアクリルア
ミドエチレングリコール(DEG);エチレンウレ
アビスアクリルアミド(EUB);エチレンジアク
リレート(EDA);N,N′−ジアリルタータルジ
アミド(N,N′−diallyltartardiamide:
DATD);およびN,N′−ビスアクリリルシスタ
ミン(N,N′−bisacrylylcystamine、BAC)等
の二官能性化合物が挙げられる。 架橋剤の量は、アクリルアミドモノマーと架橋
剤の総重量に対して約2〜30wt%、好ましくは
約3〜10wt%の範囲である。 ゲル濃度としては、S.Hjerten:「Arch.
Biochem.Biophys.」1(Suppl.)、147(1962)に
記載の定義に従つて表示して、単量体、架橋剤お
よび水からなるゲル膜の容積に対して、単量体と
架橋剤の量が約3w/v%から約30w/v%の範
囲で好ましく用いられる。 ゲル形成液には、所望により尿素、ホルムアミ
ド、陰イオン界面活性剤などの変性剤が含まれて
いてもよい。 ゲル形成液には水溶性ポリマーを含有させるこ
とができる。 水溶性ポリマーとしては、付加重合型または縮
重合型の水溶性ポリマーを用いることができる。
付加重合型ポリマーの具体例としては、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアク
リルアミド等の非イオン性水溶性ポリマーが挙げ
られる。縮重合型ポリマーの具体例としてポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール等
の非イオン性水溶性ポリアルキレングリコールが
挙げられる。水溶性ポリマーの分子量は、約1万
から約100万の範囲のものが好ましい。これらの
水溶性ポリマーのうちでは、、ポリエチレングリ
コール、ポリアクリルアミドが特に好ましい。 水溶性ポリマーは、単量体と架橋剤の合計重量
に対して約2wt%から約100wt%の範囲、好まし
くは約5wt%から約50wt%の範囲の量で用いられ
る。 ゲル形成液にはアガロースを含有させることが
できる。アガロースは公知のアガロースであれば
特に制限はなく、低電気浸透性、中電気浸透性、
高電気浸透性アガロースのいずれをも用いること
ができる。用いることのできるアガロースの例と
しては特開昭55−5730号、特開昭55−110946号、
特表昭57−502098号等の公報に開示されているア
ガロース等がある。 アガロースは、単量体と架橋剤とを含むゲル組
成液の容積に対して約0.2w/v%から約2w/v
%、好ましくは約0.3w/v%から約1.2w/v%
の割合にて添加される。 ゲル形成液には泳動対象の物質に合わせて適当
なPH緩衝剤を含有させることができる。緩衝剤と
しては、日本化学会編『化学便覧基礎編』(東京、
丸善(株)、1966年)1312−1320頁;Data for
Biochemical Research(R.M.C.Dawson et al編
第2版、Oxford at the Clarendon Press、1969
年)476−508頁;Biochemistry 、467
(1966);Analytical Biochemistry 104、300−
310(1980)等の刊行物に記載の緩衝剤があげられ
る。その具体例としては、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタン(Tris)[CAS Registry
No.77−86−1]、N,N−ビス(2−ヒドロキシ
エチル)グリシン(Bicine)、N−2−ヒドロキ
シエチルピペラジン−N′−2−ヒドロキシプロ
パン−3−スルホン酸のNa塩またはK塩等、N
−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N′−3−
プロパンスルホン酸のNa塩またはK塩等、N−
[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]−3−アミ
ノプロパンスルホン酸のNa塩またはK塩および、
これらのいずれかと必要により組合せられる酸、
アルカリまたは塩等をあげることができる。特に
好ましい緩衝剤の例としてはTris、ホウ酸およ
びEDTA・2Na塩の組合せ(PH8.3)がある。 ゲル形成液にはラジカル架橋重合用触媒が含ま
れていることが好ましい。ラジカル架橋重合用触
媒の例としては、Electrophoresis、1981、
213−219、同1981、、220−228;青木、永井編
「最新電気泳動法」(1973年発行)等に記載の公知
の低温ラジカル重合開始剤のうちから適宜選択し
て用いることができる。好ましいラジカル重合開
始剤の具体例としては、β−ジメチルアミノプロ
ピオニトリル(DMAPN)−ペルオクソ二硫酸ア
ンモニウム混合物、N,N,N′,N′−テトラメ
チルエチレンジアミン(TEMED)−ペルオクソ
二硫酸アンモニウム混合物などを挙げることがで
きる。ラジカル重合開始剤の含有量は、単量体と
架橋剤の合計重量に対して約0.3〜5重量%、そ
して好ましくは約0.5〜3重量%の範囲である。 また、ゲル形成液には上記のラジカル架橋重合
用触媒に加えて光増感剤を添加しておくことが望
ましい。光増感剤の例としては、リボフラビン、
リボフラビンリン酸エステルナトリウム塩などの
リボフラビン誘導体を挙げることができる。光増
感剤の含有量は、単量体と架橋剤の合計重量に対
して、約0.3〜5重量%、そして好ましくは約0.5
〜3重量%の範囲である。 ゲル形成液には、必要に応じて抗酸化剤などの
他の添加剤を含有させることができる。抗酸化剤
としては、ゲル膜に配合しうることが知られてい
る種々の化合物を用いることができる。抗酸化剤
の具体例としてはジチオスレイトール、2−メル
カプトエタノールを挙げることができる。 その他の添加剤としては湿潤剤があり、ポリア
クリルアミドゲル膜にはグリセリン、エチレング
リコール等のポリオール化合物を含有させること
もできる。ポリオール化合物の含有量は、ゲル膜
の容積に対して約5〜約40w/v%の範囲から選
ばれる。ポリオール化合物のうちではグリセリン
が特に好ましい。湿潤剤を配合することにより得
られるゲル膜の保存時の極端な水分の蒸発による
乾燥を防ぐことが可能となり、また極端な乾燥に
起因するもろさを防ぎ、ひびわれを防ぐ等のゲル
膜の物性が改善されるとの利点がある。 ゲル形成液は、支持体上に直接あるいは接着剤
層などの他の中間層を介して公知の方法により膜
状に塗布したのち、このゲル形成液を架橋重合さ
せることによりゲル膜とされる。 ゲル形成液を支持体の表面で架橋重合させる場
合には、ゲル形成液塗布層の上をさらにカバーフ
イルム(シートまたは板を含む)などの被覆材料
でおおうことができる。この目的に使用されるカ
バーフイルムとしては前記支持体と同様な素材か
らなり、更に支持体同様、酸素透過能を低下させ
ているものを用いることができる。この被覆材料
の厚さは300μm以下であり、実用的に好ましい
厚さの範囲は約4〜200μmであり、特に好まし
い範囲は約4μm〜100μmである。 本発明の製造法においてゲル形成液の架橋重合
のために用いられるのは、キセノンフラツシユラ
ンプ光源からのフラツシユ光である。この照射は
窒素雰囲気下で行なうことが好ましい。 キセノンフラツシユランプは、キセノンガスが
封入(通常1気圧)されている管球内に設けられ
たカソードとアノードの間に、高電圧を印加する
とともにトリガー誘導によりカソードとアノード
間にプラズマ放電させ高輝度の光を得るようにし
たランプである。この場合、発光時間数マイクロ
秒から数十マイクロ秒、発光隔数数ヘルツから数
百ヘルツに設定して用いるのが一般的である。 キセノンフラツシユランプは、ゲル形成液膜の
上、あるいは下、または上下同時に設置すること
が出来る。さらに、他の紫外線ランプを併用する
こともできる。 キセノンフラツシユランプの設置数には特に制
限はない。キセノンフラツシユランプから発生す
る熱は、ランプの周囲に空気を流すことにより容
易にとることが出来る。このため光源装置が小さ
くなり生産設備上好ましく、保守管理もしやすい
といつたメリツトもある。 本発明により得られる電気泳動用媒体材料は、
前述の諸文献等に記載の公知の方法に従つて、水
平型および垂直型平板電気泳動法、デイスク電気
泳動泳動法等のいずれにも用いることができる。 以下に、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。 実施例 1−3 支持体ウエーブ上に、アクリルアミド、BIS、
尿素、ペルオクソ二硫酸カリウム、TEMED(N,
N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン)、
およびリボフラビン燐酸エステルナトリウム塩を
第1表記載の量にて含むゲル形成液を流延塗布し
た。
【表】 上記のゲル形成液が膜状に塗布された支持体ウ
エーブを、窒素で十分置換された硬化ケーシング
を通過させると同時に、上部あるいは下部、又は
上部と下部の両方から40cmの距離をおいて200W
のキセノンフラツシユランプ(長さ40cmの直管)
より、発光間隔40Hzで光を照射した。 上記の光照射とともに、ゲル形成液膜上の温度
及び、ゲル化するに必要な時間を測定した。その
結果を第2表に挙げる。 比較例 1−3 実施例1と同様にして、ゲル形成液が膜状に塗
布された支持体ウエーブを調製した。 次いで、キセノンフラツシユランプを200Wの
高圧水銀灯に変えた以外は光源とゲル形成膜との
距離を同じく40cmとして実施例1と同様にしてゲ
ル形成液膜に光を照射した。 上記の光照射とともに、ゲル形成液膜上の温度
及び、ゲル化するに必要な時間を測定した。その
結果を第2表に挙げる。 比較例 4 実施例1と同様にして、ゲル形成液が膜状に塗
布された支持体ウエーブを調製した。 次いで、キセノンフラツシユランプの光照射を
省略した以外は実施例1と同様にしてゲル形成液
膜に光を照射した。この光照射とともに、ゲル形
成液膜上の温度及び、ゲル化するに必要な時間を
測定した。その結果を第2表に挙げる。
【表】 キセノンフラツシユランプを用いた場合は、い
ずれもほとんど、ゲル形成液(ゲル膜)の温度が
上昇していないのに対し、高圧水銀灯を用いた例
では温度上昇が著しいのが明らかである。ゲル化
時間はいずれの場合もほとんど同じ程度の重合速
度を示していることがわかる。 上記の各実施例と各比較例で確認されたゲル化
時間に基づき、光源としてキセノンフラツシユラ
ンプを一個用いた場合(上側あるいは下側のみ)
には照射時間35秒間、そして二個用いた場合(上
側と下側の双方)には照射時間30秒間、また光源
として高圧水銀灯を一個用いた場合(上側あるい
は下側のみ)には照射時間20秒間、そして二個用
いた場合(上側と下側の双方)には照射時間15秒
間の条件にて、それぞれの条件毎に、10枚の支持
体上にそれぞれ塗布したゲル形成膜のゲル化のた
めの照射を行なつた。 また、参考のために、特に光照射を行なうこと
なく600秒間かけてゲル化を待つ操作を、同様に
10枚の支持体上にそれぞれ塗布したゲル形成膜に
ついて行ない、水性ゲル膜を得た。 次に、電気泳動膜として上記で形成された水性
ゲル膜を用い、また電気泳動分析対象試料として
DNA分解物(断片)混合物を用いて常法により
電気泳動操作を実施し、電気泳動後の電気泳動パ
ターンをオートラジオグラフイーを利用して確認
した。 その結果、特に光照射を行なうことなくゲル化
させて得た水性ゲル膜、および光源としてキセノ
ンフラツシユランプを用いることによりゲル化時
の温度上昇を抑制させて(この際のゲル形成液の
温度は最高で25℃付近)ゲル化させて得た水性ゲ
ル膜では、全て同様の正常の電気泳動パターンが
形成されることが確認された。 一方、光源として高圧水銀灯を用いてゲル化さ
せて(この際、ゲル形成液は60〜80℃程度の高温
になる)得た水性ゲル膜の殆どが、部分的にゆが
みを伴なつた電気泳動パターンを示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 膜状に形成されたアクリルアミドモノマーと
    架橋剤とを含有する水性液にキセノンフラツシユ
    ランプ光源からのフラツシユ光を照射して、該水
    性液内で架橋重合を発生させ、水性ゲル膜とする
    ことからなる電気泳動分析用材料の製造法。 2 該架橋重合を窒素雰囲気下で実施する特許請
    求の範囲第1項記載の電気泳動分析用材料の製造
    法。 3 膜状に形成されたアクリルアミドモノマーと
    架橋剤とを含有する水性液を二枚のフイルムに挟
    んだ状態で架橋重合を発生させる特許請求の範囲
    第1項記載の電気泳動分析用材料の製造法。 4 水性液が更にラジカル架橋重合用触媒と光増
    感剤とを含む特許請求の範囲第1項記載の電気泳
    動分析用材料の製造法。
JP61176418A 1986-07-25 1986-07-25 電気泳動分析用材料の製造法 Granted JPS6332362A (ja)

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