JPH055923A - 露光間ズ−ミング装置を有するカメラ - Google Patents

露光間ズ−ミング装置を有するカメラ

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JPH055923A
JPH055923A JP3175535A JP17553591A JPH055923A JP H055923 A JPH055923 A JP H055923A JP 3175535 A JP3175535 A JP 3175535A JP 17553591 A JP17553591 A JP 17553591A JP H055923 A JPH055923 A JP H055923A
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zooming
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zoom lens
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敏 宮崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、露光間ズ−ミング機能を有するカメ
ラにおいて、主被写体が所望の大きさで撮影でき、かつ
主被写体にピントの合った写真を撮影することができる
カメラを提供することにある。 【構成】シャッタ−制御手段106がシャッタ機構を
「開」状態にした後、計時を開始し、計時された時間が
露光時間と一致するかどうかを露光時間比較手段107
によって決定する。一致したときは、ズ−ムレンズ駆動
手段110によりズ−ムレンズに所定のズ−ミング動作
を行なわせるか又は、ストロボ制御手段117によりス
トロボ発光した後にズ−ムレンズに所定のズ−ミング動
作を行なわせ、ズ−ミング動作の終了後に、シャッタ−
制御手段106がシャッタ機構を「閉」状態にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルム露光中にズ−
ムレンズを駆動する露光間ズ−ミング機構を有するカメ
ラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特殊な撮影効果を得るために、カ
メラにズ−ムレンズを装着してフィルム露光中にズ−ミ
ングを行う露光間ズ−ミング撮影が知られている。しか
しながら、露光中にズ−ミングを行うには熟練を必要と
するので、一般の撮影者には高度の撮影技術であった。
そこで、特開昭61−228426号には電動でズ−ム
レンズをズ−ミングすることで露光間ズ−ミング撮影を
行なわせる技術の開示がある。
【0003】また、特開昭63−318531号には、
暗い背景をバックに主被写体がいる状態で露光間ズ−ミ
ング撮影を行う場合に、一定期間露光を行い背景を写し
込んでからズ−ミングを開始して、主被写体はストロボ
により発光時点での倍率が固定され、適性露出を得る技
術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、露光間ズ−
ミングとストロボ撮影を組み合わせ、一定期間露光した
後にズ−ミングを行う場合、ストロボ発光のタイミング
はできるだけ露光終了に近い方が良い。これは主被写体
が人の場合にストロボ発光により撮影終了と思い、まだ
露光中であるにもかかわらず移動してしまって不快な写
真になってしまうからである。この問題に対し、上記の
特開昭63−318531号の後幕シンクロ撮影は有効
であるが、まだ以下の問題を有する。
【0005】すなわち、ズ−ミング開始のタイミングと
ストロボ発光のタイミングによって、主被写体が所望の
大きさにならない。具体的には、前述の特開昭63−3
18531号によれば、後幕シンクロ撮影と露光間ズ−
ミングを組み合わせた場合に、ストロボはズ−ミング中
に発光するので主被写体の倍率は写真が出来上がるまで
わからない。
【0006】また、ズ−ムレンズがズ−ミングピント移
動を生じるような場合、主被写体がピントがボケた状態
で写し込まれてしまう。すなわち、主被写体にピントが
あった状態でズ−ミングを開始し、ズ−ミング中にスト
ロボが発光した場合、その発光により写し込まれる主被
写体はレンズのズ−ミングピント移動によりピンボケの
状態になってしまう。
【0007】本発明の合焦装置は、このような課題に着
目してなされたもので、その目的とするところは、一定
期間露光した後に露光間ズ−ミングを開始し、かつスト
ロボ光で主被写体の適性露出を得るような露光間ズ−ミ
ング撮影を行なうカメラにおいて、上記主被写体が所望
の大きさで撮影でき、かつ主被写体にピントの合った写
真を撮影することができる露光間ズ−ミング機能を有す
るカメラを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、電動ズ−ムレンズを用いて露光間ズ−
ミングを行う露光間ズ−ミング装置を有するカメラにお
いて、この露光間ズ−ミング装置が、露光時間を決定す
る露光時間決定手段と、シャッタ機構の開閉を行う露出
制御部と、前記シャッタ機構が「開」状態になってから
の時間を計る計時手段と、前記電動ズ−ムレンズにズ−
ミング動作をおこなわせるズ−ムレンズ制御手段とを有
し、前記露出制御部が前記シャッタ機構を「開」状態に
し、前記計時手段の計時した時間が前記露光時間決定手
段の決定した露光時間と一致した後に、前記ズ−ムレン
ズ制御手段により前記電動ズ−ムレンズに所定のズ−ミ
ング動作を行なわせ、このズ−ミング動作の終了後に前
記露出制御部が前記シャッタ機構を「閉」状態にするも
のである。
【0009】また、本発明は、電動ズ−ムレンズを用い
て露光間ズ−ミングを行う露光間ズ−ミング装置とスト
ロボ発光手段とを有するカメラにおいて、前記露光間ズ
−ミング装置とストロボ発光手段が、露光時間を決定す
る露光時間決定手段と、シャッタ機構の開閉を行う露出
制御部と、前記シャッタ機構が「開」状態になってから
の時間を測る計時手段と、前記ズ−ムレンズにズ−ミン
グ動作を行なわせるズ−ムレンズ制御手段と、ストロボ
の発光を制御するストロボ制御手段とを具備し、前記露
出制御部が前記シャッタ機構を「開」状態にし、前記計
時手段の計時した時間が前記露光時間決定手段の決定し
た露光時間と一致した時に、前記ストロボ制御手段によ
り前記ストロボを発光し、その後、前記ズ−ムレンズ制
御手段により前記電動ズ−ムレンズに所定のズ−ミング
動作を行なわせ、このズ−ミング動作の終了後に前記露
出制御部が前記シャッタ機構を「閉」状態にするもので
ある。
【0010】
【作用】すなわち、本発明によれば、まず、露出制御部
によってシャッタ機構を「開」状態にし、シャッタ機構
が「開」状態になってからの経過時間が露光時間と一致
した後に、電動ズ−ムレンズに所定のズ−ミング動作を
行なわせ、このズ−ミング動作の終了後にシャッタ機構
を「閉」状態にするものである。
【0011】また、本発明によれば、まず、露出制御部
によってシャッタ機構を「開」状態にし、シャッタ機構
が「開」状態になってからの経過時間が露光時間と一致
した時に、ストロボを発光し、その後、ズ−ムレンズに
所定のズ−ミング動作を行なわせ、このズ−ミング動作
の終了後にシャッタ機構を「閉」状態にするものであ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を用い
て説明する。
【0013】まず、本発明の第1の実施例として、本発
明に係わる露光間ズーミング装置を有するカメラに使用
される露光間ズーミング装置の1具体例について説明す
る。図1は、かかる露光間ズーミング装置を概略的に示
すブロック図である。
【0014】図において、101は測光手段、102は
測光手段101の出力から光量を演算する演算手段、1
03は絞り、104は演算手段102の演算結果に基づ
いて絞り103を制御する絞り制御手段、105は露光
時間を計時する露光タイマー、106はシャッタの開閉
を制御するシャッタ制御手段、107は露光時間が露光
間ズーミングの撮影効果が得られる時間か否かを比較判
定する露光時間比較手段、108はズーミング時間を計
時するズーミングタイマ、109はズームレンズ、11
0はズームレンズ109を駆動させるズームレンズ駆動
手段、111はズームレンズ109の位置を検出するズ
ームレンズ位置検出手段、112は露光間ズーミングを
行なう際のズーミングの方向を決定するためのデータを
記憶する記憶手段、113はズーミングの方向を指示す
るためのズーミング方向指示手段、115はレリーズボ
タンの1段目のスイッチ(以下、ファーストレリーズと
記す)、116はズーミング方向指示手段の出力をズー
ムレンズ駆動手段110に入力させるか記憶手段112
に入力させるかを選択する切換えスイッチである。さら
に、117はストロボの発光を制御するストロボ制御手
段、118はストロボの発光モ−ドを指定するためのス
トロボモ−ド設定手段である。
【0015】かかる構成において、ファーストレリーズ
115がオンされると、切換えスイッチ116が作動
し、ズーミング方向指示手段113の出力は、記憶手段
112に入力され、この記憶手段112に記憶される。
この記憶データは、露光間ズーミングの方向指示に用い
られる。露光間ズーミングを行なうことができるか否か
は、露光時間比較手段107により、あらかじめ設定さ
れた露光時間が経過した時点で判断される。ここで、露
光間ズーミングを行なうことができると判断されたとき
はズームレンズ駆動手段110によりズームレンズ10
9の駆動(ズーミング)が行われ、露光間ズーミングを
行なうことができないと判断されたときはシャッタ制御
手段106によりシャッタが閉じられる。なお、ズーミ
ングは、ズームレンズ位置検出手段111によりズーム
レンズの端部が検出されたとき或いはズーミングタイマ
108が所定の計時を終えたときに終了する。次に、本
発明の第2の実施例として、本発明に係わる露光間ズー
ミング装置を有するカメラの1具体例について説明す
る。図2,3は、本実施例の露光間ズーミング装置を有
するカメラのシステム概要を示すブロック図である。
【0016】同図に示したように、本実施例の露光間ズ
ーミング装置を有するカメラは、大きく分けて、メイン
CPU200、インターフェースIC210、電源ユニ
ット220、ストロボユニット230、ミラー・シャッ
タユニット240、巻上げユニット250、レンズユニ
ット260、ファインダーユニット270、表示ユニツ
ト280、AFユニット290の10のブロックに分け
られる。以下、各ブロックについて、詳細に説明する。
【0017】メインCPU200はカメラ全体の制御を
行なうためのものであり、シリアル通信ライン201を
介して、後述するインターフェイスIC210、LCD
IC283、AFIC292およびE2 PROM209
と、データのやりとりを行なう。
【0018】また、メインCPU200とインターフェ
イスIC210との間には、専用のデータライン208
が設けてあり、電源電圧、測光出力のアナログ信号、フ
ォトインタラプタの波形整形後の信号など、シリアル通
信では送れない情報のやりとりを行なっている。アナロ
グ信号は、メインCPU200のA/D変換用ポートに
入力され、メインCPU200内でデジタルに変換され
る。同様に、後述する分圧回路237で分圧されたスト
ロボの充電電圧もメインCPU200のA/Dポートに
入力されている。また、このメインCPU200には、
4本の割込みポートが用意されており、それぞれ、後述
するPWスイッチ217、BKスイッチ218、PUP
スイッチ216、KEYINTに接続されている。他の
入出力ポートは、通常の入出力ポートであり、パトロー
ネのDX情報を読み込むDXスイッチ、シャッタの先幕
の走行が完了したか否かを検出するXスイッチ等のシー
ケンススイッチは、直接、メインCPU200で読み込
んでいる。
【0019】インタ−フェイスIC210は、モ−タ
(ミラ−シャッタ用モ−タ242、巻き上げモ−タ25
1、ズ−ムモ−タ265、AFモ−タ261)および、
マグネット(シャッタマグネット241a,242b、
絞りマグネット263)の駆動回路、ストロボ昇圧回路
231に対して出力するチャ−ジ信号、DC/DCコン
バ−タ222に対して出力するオン信号等の制御回路、
測光用フォトダイオ−ド273の出力を対数圧縮する測
光回路、フォトインタラプタ(AF用フォトインタラプ
タ262、絞り用フォトインタラプタ264、フィルム
検出用フォトインタラプタ252)の波形整形回路等の
アナログ処理部と、スイッチの入力、シリアル通信、デ
−タラッチを行なうためのデジタル部で構成されてい
る。ここで、モ−タの駆動には大電流が必要であるた
め、外部にもモ−タドライバ214を持たせている。
【0020】キースイッチ群213は、ファーストレリ
ーズスイッチ、セカンドレリーズスイッチ、ZOOM・
TELEスイッチ、ZOOM・WIDEスイッチ、SH
IFT・UPスイッチ、SHIFT・DOWNスイッ
チ、SELFスイッチ、SPOTスイッチからなってお
り、シリアル通信によりメインCPU200に読み込ま
れる。また、このキースイッチ群213には、他にも、
5ビットのズームエンコーダと沈胴位置検出のためのS
Bスイッチとがあり、上記同様、シリアル通信によりメ
インCPU200に読み込まれる。
【0021】電源ユニット220は、2系統の電源を供
給する。1つは、モータ、マグネット等、パワーを必要
とするもののドライバに使われる電源で、常時、電池電
圧が供給され、もう1つは、DC/DCコンバータ22
2によって安定化された小信号用の電源であり、インタ
ーフェイスIC210によって制御される。
【0022】ストロボユニット230は、メインコンデ
ンサ232と、このメインコンデンサ232を充電する
ためのストロボ昇圧回路231と、メインコンデンサの
電圧を分圧してメインCPU200にモニタさせるため
の分圧回路237と、Xe管233と、このXe管23
3を発光させるための発光回路234とによって構成さ
れている。ストロボ昇圧回路231は、インターフェイ
スIC210からの信号によって制御される。また、メ
インCPU200は、分圧回路237の出力により、充
電の実行あるいは停止を、インターフェイスIC210
に指示する。ここで、Xe管233は、メインCPU2
00からのX・ON信号により、発光を行なう。
【0023】ミラー・シャッタユニット240は、正転
によりミラーのアップ、ダウンおよびシャッタチャージ
を行なうミラー・シャッタ用モータ242と、シャッタ
の先幕、後幕の走行を制御する2つのシャッタマグネッ
ト241a,241bとからなる。
【0024】Xスイッチ(図示せず)はフォーカルプレ
ーンシャッタの全開を知らせるスイッチで、ストロボの
発光タイミングを取るためのものである。ミラー・シャ
ッタ用モータ242の逆転は、ギヤ列によりパトローネ
室まで送られ、巻戻しに使われる。
【0025】巻上げユニット250は、巻上げモータ2
51とフィルム検出用フォトインタラプタ252からな
る。フィルムの巻上げは、巻上げモータ251の正転に
より行なわれる。
【0026】レンズユニット260は、フォーカシング
を行なう際に使用されるAFモータ261と、フィード
バックパルスを発生するAF用フォトインタラプタ26
2と、絞り込みを停止させる絞りマグネット263と、
絞り込み量を検出する絞り用フォトインタラプタ264
と、ズーミングを行なうズームモータ265と、ズーム
レンズの絶対位置を検出する5ビットのズームエンコー
ダー266と、ズームの沈胴位置を検出するSBスイッ
チ267とを有しており、レンズの絞りの制御を行なっ
ている。AFモータ261は、AFIC292で測定し
たピントずれ量に応じた量だけ駆動される。また、AF
モータ261の駆動量は、AF用フォトインタラプタ2
62のフィードバックパルス数で検知される。さらに、
ストロボのGナンバーの制御のために必要となる被写体
までの絶対距離は、レンズの無限遠リセット後にAF用
フォトインタラプタ262のパルス数を積算することに
よって得られる。ズームモータ265は、レンズ(図示
せず)のズーミングや不使用時の沈胴動作を行なうため
のモータであり、ズームエンコーダ266とSBスイッ
チ267により、絶対位置で制御される。ズームエンコ
ーダ266は、インターフェイスIC210を介して、
メインCPU200に絶対位置を知らせている。SBス
イッチ267は、レンズの沈胴端に設けられており、沈
胴の完了を検出する。沈胴位置の解除は、ズームエンコ
ーダ266のWIDE端を兼用している。絞り(図示せ
ず)は、ミラーのアップと同時に、バネにより機械的に
絞り込みを行ない、設定された絞り値に達したとき絞り
用マグネット263の吸着を解除して、絞り込みを途中
で停止させるようになっている。絞り込み量の検出は、
絞り羽根の絞り込みに連動したギヤの回転を絞り用フォ
トインタラプタ264で検出することにより行なう。
【0027】ファインダユニット270は、レフレック
スミラー(図示せず)で反射してフレネルレンズ上に結
像した被写体像を接眼部まで導くための光学系である。
ここに配置された電装は、ファインダ内の表示を行なう
ファインダ内表示用LCD271と測光用フォトダイオ
ード273である。フォトダイオード273で発生した
光電流は、そのままインターフェイスIC210に送ら
れ、内部で電流/電圧変換されて、メインCPU200
のA/Dポートに送られる。
【0028】表示ユニット280は、カメラの裏ブタ内
にあり、LCDパネル281と、裏ブタ部に設けられた
キースイッチ群282と、LCDパネル281の駆動と
キースイッチ群282の読み込みを行なうLCDIC2
83とが配置されている。
【0029】キースイッチ群282には、MODEスイ
ッチ、+/−スイッチ、PFスイッチ、Z・MEMOス
イッチ、MACROスイッチ、REWINDスイッチ、
DRIVEスイッチ、SUBJECTスイッチ、FLA
SHスイッチが接続されている。これらのスイッチのオ
ン/オフは、LCDIC283を介して、メインCPU
200に読み込まれる。
【0030】AFユニット290は、AFセンサ291
とAFIC292とで構成されている。E2 PROM2
09はメインCPU200内のRAMに記憶されたデー
タの中の電源をオフしても残しておきたいものを記憶さ
せるための手段として使用される。
【0031】PWスイッチ217は、カメラの電源スイ
ッチであり、オンすると電池221の電圧がメインCP
U200の電源である安定化電源に供給され、メインC
PU200にパワーオンリセットがかかり、プログラム
の最初から動作が開始され、撮影準備が行なわれる。B
Kスイッチ218は、裏ブタに連動したスイッチで、P
Wスイッチ217と同様、裏ブタを開けると、メインC
PU200に電源が供給される。しかし、これは、裏ブ
タを閉めると、PWスイッチ217がオフしていてもフ
ィルムのローディングを行なうようにするためであり、
BKスイッチ218だけがオンしても撮影の準備は行な
われない。メインCPU200が動作を開始すると、イ
ンターフェイスIC210を介してDC/DCコンバー
タ222が起動され、PWスイッチ217、BKスイッ
チ218がオフしても、メインCPU200には電源は
供給され続ける。このとき、メインCPU200は、パ
ワーオフの前に行なわなければならない処理(沈胴、E
2 PROM209へのデータの退避等)を行なった後、
DC/DCコンバータ222を停止させる。PUPスイ
ッチ216は、ストロボのポップアップを検出してスト
ロボの充電、発光を許可するスイッチである。KEYI
NTは、LCDIC283に入力されている第1のキー
スイッチ群282のいずれかのスイッチが押された場合
の信号とインターフェイスIC210の出力信号とのN
ORゲート215の出力信号である。次に、図2,3に
示した露光間ズーミング装置を有するカメラの動作につ
いて説明する。図4,5は、メインCPU200の動作
を概略的に示すフローチャート(メインルーチン)であ
る。
【0032】撮影者が撮影のためにPWスイッチ217
をオンするか、もしくはフィルム装填のために裏ぶたを
開くと、BKスイッチ218がオンして、メインCPU
200が起動する。メインCPU200が起動すると、
図4,5に示したフローチャートにしたがって、プログ
ラムが実行される。A002は、スタックのセットと割
り込みの禁止を行なう処理である。
【0033】A004は、パワーオン時の初期処理であ
る。この初期処理としては、インターフェイスIC21
0の起動、インターフェイスIC210への通信を通し
てのDC/DCコンバータ222の起動、E2 PROM
209からのデータの読み込み、メインCPU200内
のランダムアクセスメモリ(RAM)の初期化、メイン
CPU200のI/Oポートの初期化等がある。
【0034】A006は、モードスイッチ入力サブルー
チンである。この、モードスイッチ入力サブルーチン
は、LCDIC283およびインターフェイスIC21
0に接続されたスイッチ(キースイッチ群213,28
2)の状態をシリアル通信でメインCPU200に読み
込み、前のデータと比較によりエッヂの検出を行う。但
し、ここではパワーオン直後のスイッチ初期状態の入力
を目的としている。A008は、ストロボの充電状態等
のデータのリセットを行なう処理である。A016は、
露出動作の準備のためのカメラの機構部の初期化であ
る。A034は、測光サブルーチンである。ここでは、
測光値の初期値を入力する。
【0035】A038は、要求コードをリセットするも
のである。各種情報によりメインルーチンからの分岐が
必要なときに、その分岐に相当する要求コードがセット
される。この要求コードは1バイトのデータであり、0
0Hのときは分岐せずにメインループを繰り返す。
【0036】以下は、メインループに相当する部分であ
る。メインループには大きく2つのループがある。第1
のループはA040およびA070〜A152からなる
ループで、これが常に実行されている。さらに、100
msecのタイマーがオーバーフローするとA040〜A0
68からなる第2のループが実行される。以下、このメ
インループの各処理について説明する。A040は、メ
インCPU200のI/Oポートをリフレッシュする処
理である。
【0037】A042は、100msecのタイマーがオー
バーフローしたか否かを確認するものである。オーバー
フローしていた場合は、A044により、100msecの
タイマーが再度スタートする。
【0038】A046では、PWスイッチ217、BK
スイッチ218および内蔵ストロボの使用/収納状態を
検出するPUPスイッチ216の状態をメインCPU2
00に入力し、前データとの比較により、オフ→オン/
オン→オフのエッヂを検知する。A048は、上述のA
006と同じ、モードスイッチ入力サブルーチンであ
る。
【0039】A050は、モード/要求コード設定サブ
ルーチンであり、A046およびA048で入力した各
スイッチの状態等により、メインルーチンからの分岐要
求コ−ドの設定、カメラの動作モード、データの設定・
変更を行なう。このサブル−チンを図11を用いて詳細
に説明する。ここではA046及びA048で入力した
各スイッチの状態や状態変化のデ−タに基づいてモ−ド
デ−タを変更したり、要求コ−ドの設定を行なう。
【0040】G000ではBKスイッチがONからOF
Fに変化したかを判断する、即ち、カメラのアトブタが
閉じられたことを判断し、その結果、G002でイニシ
ャルロ−ドの要求コ−ドをセットする。
【0041】G004では、PWスイッチがONしてい
るかどうかを判断し、OFFならばG006でパワ−ダ
ウン要求コ−ドをセットする。G008ではREWIN
DスイッチがONしたかを判断し、ONした場合にはG
010でリワインド要求コ−ドをセットする。G012
では、SUBJECTスイッチがONしたかを判断し、
ONした場合には、G014でサブジェクトモ−ドデ−
タを変更する。サブジェクトモ−ドの中には本発明の露
光間ズ−ムが可能な夜景撮影モ−ドや、人物を美しく撮
るためのポ−トレ−トモ−ドなどのおまかせモ−ドが用
意されている。使用者は露光間ズ−ム撮影をしたいとき
には、このSUBJECTスイッチを押して夜景撮影モ
−ドに設定する必要がある。
【0042】G016では、FLASHスイッチがON
されたかを判断し、ONした場合にはG018でストロ
ボモ−ドのデ−タを変更する。露出中はこのデ−タを用
いて先マクシンクロ発光、後マクシンクロ発光等の制御
を行なう。
【0043】G020及びG022は、ZOOMスイッ
チがONしているか否かを判断する。ZOOMスイッチ
がONしているときは、さらに、G024でファ−スト
レリ−ズスイッチがONしているかを判断する。ファ−
ストレリ−ズスイッチがOFFしていればパワ−ズ−ム
要求コ−ドをセットするが、ONしている場合には、さ
らにG028で夜景モ−ドに設定されているか否かを判
断し、設定されていれば露光間ズ−ムフラグをセットす
る。露光中はこのフラグにより露光間ズ−ムを実行す
る。なお、ズ−ミングの方向については、A048でZ
OOMTELEスイッチ及びZOOM WIDEスイッ
チの状態をメインCPUかRAMに記憶しておくので、
露光中、ZOOMスイッチを押し続けておく必要はな
い。
【0044】A058は、測光サブルーチンである。イ
ンターフェイスIC210にコマンドを送信すると、レ
ンズを通して入射する被写体からの反射光によるホトダ
イオードの光電流の対数値に比例した電圧が出力され
る。これをメインCPU200でA/D変換し、被写体
の輝度(Brightness Value:BV値)を算出する。
【0045】A064は、APEX演算サブルーチンで
ある。このサブルーチンでは、上記A058で算出され
た被写体の輝度データ、上記A050で設定されたモ−
ドデータ、ストロボのデータにより、Fナンバー、シャ
ッタスピード、ストロボのGナンバー等を演算する。こ
れを図12を用いて説明する。
【0046】一般に知られているように、露出パラメ−
タの関係はBV+SV=EV=TV+AVで表される。
この関係を用いてA058で算出した輝度を表す。パラ
メ−タ(Brightness Value:BV)とDXスイッチの状
態より求めたフィルム感度を表すパラメ−タ(Sensitiv
eness Value : SV)の和を露光時間を表すパラメ−タ
(Time Value :TV)と絞り口径を表すパラメ−タ(Ap
erture Value :AV)に振り分ける。
【0047】H000〜H004では、露出値(Exposu
re Value :EV)、すなわち、BV+SVを求めてい
る。H004で夜景モ−ドのときに+1しているのは、
露光量を−1段補正するための処理である。つまり、夜
景モ−ドで撮影した写真は露光量が通常の1/2となる
ので、より夜景らしく写ることになり、また、後述する
露光間ズ−ムを行なった場合でも総露光量がオ−バ−に
なることがない。H006ではTVを求める。EVに対
するTVは予め決められている。
【0048】H008では、ストロボの発光準備ができ
ているか否かを判断する。即ち、PUPスイッチがON
でかつ、充電が終了していればH010に、さもなけれ
ばH018にジャンプする。H010ではH006で求
めたTVに相当するシャッタ−スピ−ドがストロボ同調
秒時(本実施例では1/100秒)よりも低速であれ
ば、H012で発光フラグをセットしストロボ撮影モ−
ドにする。この場合、シャッタ−スピ−ドはストロボ同
調秒時に固定するが、夜景モ−ドが選択されているとき
は同調秒時に固定せず、いわゆる、スロ−シンクロ撮影
とする。
【0049】H018では、決定したTVに対して、A
V=EV−TVよりAVを求める。以上で、露出のため
のシャッタ−スピ−ドと絞りFナンバが算出されたが、
ストロボ撮影の場合にはさらに、ストロボの発光量を算
出する。一般に、適性発光量は、(ガイドナンバ−)=
(Fナンバ)×(距離)で決まることが知られている。
【0050】H022はこの関係に従って発光量を算出
しているが、メインCPUで演算しやすくするために、
GV(Guide Number Value)=AV+DV(Distance V
alue) を用いている。ここで、GV=2log2 (ガイ
ドナンバ−)、DV=2log2 (距離)である。前半
のTV、AVを求めるときに夜景モ−ドでアンダ−補正
を行なっているが、ストロボ発光量についてもこの考え
に従い、夜景モ−ドのときにはH026で−0.5EV
のアンダ−補正をしている。
【0051】A068では、モードや測光データ等の表
示データをデコードし、LCDIC282にシリアル通
信ライン201によって送ることにより、このLCDI
C282の表示デ−タを更新する。
【0052】以上が、第2のループである。この第2の
ループは、100msec毎に実行される。カメラの基本動
作は、この100msec毎の第2のループで行なわれるた
め、モードの設定、測光、表示等は、それぞれ、100
msec毎に更新されることになる。続いて、100msecの
タイマーにかかわりなく常に実行される、第1のループ
処理について説明する。
【0053】A070は、充電制御サブルーチンであ
り、内蔵ストロボの充電の制御を行なう。メインCPU
200はPUPスイッチ216がONされたことを検知
すると、インタ−フェイスIC210にストロボ昇圧回
路231の起動コマンドを送信し、ストロボ昇圧回路2
31は充電を開始する。コンデンサ−の電圧は、分圧回
路237からメインCPU200のA/D変換ボ−ドに
入力される。このコンデンサ−の電圧が所定の電圧に達
すると、メインCPU200は充電完了フラグをセット
し、これにより、ストロボ昇圧回路231は充電を停止
する。A074は、レリーズスイッチの1段目(ファー
ストレリーズスイッチ)と2段目(セカンドレリーズス
イッチ)の状態を入力する。A076は、露出判断/露
出サブルーチンであり、後述するように、露出シーケン
スへの分岐の判断と露出とを行なうサブルーチンであ
る。
【0054】A078では、上記A076で露出が実行
されたか否かを判断する。露出が実行されていれば上記
A044へジャンプし、実行されていなければA080
以降の処理を行なう。A080〜A116では、上記A
050で判断された分岐要求コードに従って、各種の処
理を実行する。
【0055】まず、A080は、上記A050でパワー
ダウンの要求がなされていたか否かを判断する。パワー
ダウン要求がなされていたと判断すると、A082にお
いて、パワーダウンの処理を行なう。ここでPWスイッ
チ217或いはBKスイッチ218がオンすれば、上記
A002にジャンプし、プログラムの実行が再開され
る。
【0056】A080でパワ−ダウンの要求がなされて
いなかったと判断されると、A088の処理を実行す
る。A088では、上記A050でイニシャルロードの
要求がなされていたか否かを判断する。イニシャルロー
ドの要求がなされていたと判断すると、A090におい
て、イニシャルロードの処理を行なう。イニシャルロー
ドとは、撮影者が新たにフィルムを装填した際に、撮影
可能な位置までフィルムを巻き上げる動作である。フィ
ルムが所定の位置まで送られると、A138にジャンプ
する。
【0057】A088でイニシャルロードの要求がなさ
れていなかったと判断されると、A092の処理を実行
する。A092では、上記A050でリワインドの要求
がなされていたか否かを判断する。リワインドの要求が
なされていたと判断された場合は、A094においてリ
ワインドの動作を実行する。リワインドとは、撮影の済
んだ(或いは途中まで撮影がなされた)フィルムをパト
ローネ内に巻き戻す動作である。その後、A138で要
求コマンドをリセットし、上述のA044にジャンプす
る。
【0058】A114では、上記A050でパワーズー
ムの要求がなされていたか否かを判断する。パワーズー
ム要求がなされていたと判断された場合は、A116
で、パワーズームを行なう。パワーズームとは、ZOO
M・TELEスイッチおよびZOOM・WIDEスイッ
チをモニタし、操作されているスイッチの方向にズーム
モータ265を回転させ、このZOOM・TELEスイ
ッチ或いはZOOM・WIDEスイッチがオフされる
か、又は、ズ−ムレンズがTELE端あるいはWIDE
端に達するとズ−ムモ−タ265を停止させ、その後、
A138で要求コ−ドをクリアし上記A044にジャン
プする。
【0059】A114でパワーズ−ムの要求がなされて
いなかったと判断されると、A152の処理を実行す
る。A152は、AF制御サブルーチンである。このA
F制御サブルーチンでは、まず、測距のためのAFセン
サーの積分をスタートさせAF測距演算を行なう。ファ
ーストレリーズスイッチがオンされていれば、フォーカ
シングのためのレンズ駆動を行なう。続いて、合焦時に
は合焦フラグをセットし、合焦不能時には合焦不能フラ
グをセットする。これらのフラグによって、露出を開始
するか否かの判断や、上記A068での合焦・非合焦の
表示を行なっている。また、ストロボの発光量を演算す
るための距離デ−タもここで算出する。次に、メインル
ーチン(図4)のA076に示した露出判断/露出サブ
ルーチンについて、図6〜図9を用いて説明する。
【0060】このサブルーチンでは、上述したように、
露出シーケンスへの分岐の判断と露出とを行なう。露出
フラグ1は、メインルーチンに戻ったときの判断用フラ
グであり、図4のA078で使用している。なお、この
フラグは、露出を行なったときに「1」にセットされ、
行なわれなかったときには「0」となる。
【0061】まず、E008でファーストレリーズスイ
ッチのオン/オフのチェックを行ない、さらに、ファー
ストレリーズスイッチがオンされていたときは、E01
0でセカンドレリーズスイッチのオン/オフのチェック
を行なう。ここで、ファーストレリーズスイッチ或いは
セカンドレリーズスイッチの一方がオフしているときは
E038へジャンプし、両方ともオンしているときはE
020を実行する。
【0062】E020では、合焦がなされているか否か
の判断を行なう。合焦の判断は合焦フラグで行なう。合
焦フラグは図5のA152でAF処理が終了していれば
このフラグをセットし、未処理であればクリアする。合
焦がなされていないと判断されたときはE038にジャ
ンプする。一方、合焦がなされていると判断された場合
は続いてE050で合焦フラグをクリアする。E056
で露出サブル−チンを実行し露出を行なう。露出後は各
フラグをセット/リセットし(E064〜E070)、
メインル−チンへ復帰する。次に、E056で示した露
出サブル−チンについて説明する。図8、9はこの露出
サブル−チンを示すフロ−チャ−トである。
【0063】まず、F002でストロボの充電を停止す
る。F004では、ミラ−アップと絞り込みを行なう。
F006では、露光間ズ−ムが選択されているか判断す
る。露光間ズ−ムが選択されているとき、F008でズ
−ミングタイマを設定する。ズ−ミングタイマは露出秒
時、タイマと同じ値を設定している。
【0064】F012では、撮影モードがバルブモード
であるか否かの判断を行なう。バルブ撮影とは、レリー
ズスイッチが押されている間露出を続ける撮影モードで
あり、この場合には露出秒時タイマをスタートさせな
い。F016以降は露出処理である。まず、F016
で、先幕をスタートさせる。以後、F018〜F034
のループを繰り返し実行する間、露出が続行される。露
出の終了は、基本的にはF018のタイマの終了によ
る。
【0065】F020では、シャッタスピードが1/1
00秒より低速であるか否かを判断し、1/100秒よ
り低速である場合には、F018へジャンプする。すな
わち、シャッタスピードが1/100秒より低速である
場合には、F018のタイマの終了によってのみ、露出
を終了させる。
【0066】F022では、Xスイッチによって先幕走
行が終了したか否かを判断する。先幕走行が終了してい
ないと判断したときにはF018へジャンプする。先幕
走行が終了しているときには、F024で先幕シンクロ
モードであるか否かを判断し、先幕シンクロモードであ
る場合は、F026でストロボの発光を行なう。
【0067】次に、F028で、シャッタスピードが1
/8秒より長い長秒時露出であるか否かを判断し、1/
8秒より高速であるときはF018へジャンプする。一
方、1/8秒より長いときは、F030でPWスイッチ
217のオン/オフをチェックし、PWスイッチ217
がオフである場合は、F036へジャンプする。すなわ
ち、シャッタスピードが1/8秒より長い長秒時露出で
ある場合は、PWスイッチ217がオフしたことによっ
ても、露出を終了する。
【0068】次に、F032で、バルブ撮影であるか否
かを判断する。バルブ撮影でない場合は、F018へジ
ャンプする。一方、バルブ撮影である場合は、さらに、
ファーストレリーズスイッチのオン/オフをチェック
し、オンであればF018へジャンプし、オフであれば
露光を終了する。すなわち、バルブ撮影である場合は、
ファーストレリーズスイッチをオフにすることによって
露出を終了する。
【0069】露出が終了した場合は、シャッタスピード
が1/100秒より長いか否かを再度チェックし、1/
100秒より低速の場合は、後幕シンクロモードである
か否かのチェックを行なう。ここで、後幕シンクロモー
ドであるときは、F040でストロボの発光制御が行な
われる。
【0070】さらに、夜景モードでシャッタスピードが
1/3秒より低速の長秒時であり(F042)、且つ、
露光間ズーミングが選択されている場合(F044)に
は、F046で、この露光間ズーミングを行なう。露光
間ズーミングとは、文字通り、露光中にズーミングを行
なって、レンズの焦点距離を連続的に変化させる撮影方
法である。本実施例のカメラにおいては、露出開始前に
ZOOM・WIDEスイッチ或いはZOOM・TELE
スイッチによって指示された方向にレンズが端部に当て
つくまで、あるいは、ズーミングタイマが終了するまで
ズ−ミングを行なう。ZOOMスイッチの方向は前述し
たようにメインCPUかRAMに記憶されている。以上
の処理が終了すると、F049で後幕を走らせて露出を
終了し、続いて、F050でミラーダウン、絞り開放等
を行なって次回の露出に備える。
【0071】以下、夜景モードの説明を加える。本実施
例においては、夜景モードの特徴として、(1) 夜景等の
暗いシーンを撮影する場合には、プログラム露出をマイ
ナス補正してから撮影を行なうことにより、肉眼で見た
ままのシーンを再現することができること、(2) シンク
ロ撮影の種類として、ストロボの長秒時シンクロと後幕
シンクロ撮影とを有していること、(3) ストロボGナン
バーの補正をしたことにより、暗い背景に合わせること
ができること、(4) 簡単な操作で露光間ズーミングが実
行できること、(5)低輝度のためにAFが不能な遠距離
被写体に対して無限遠撮影を行なうことができるように
したこと等があげられる。本実施例では、夜景モードを
選択して撮影を行なうことにより、これらの特徴をいか
した写真を得ることができる。
【0072】夜景モードはサブジェクトモード内に設け
られていて、SUBJECTスイッチを何回か押すこと
で設定できる。夜景モードが設定されると、LCDパネ
ル281上に月と星をデザインした夜景マークを表示す
るデータがLCDIC283に送信される。夜景モード
では測光値を1段補正してプログラムをシフトする。通
常、カメラの露出は灰色の被写体を基準に調整されてい
るので、暗いシーンをそのまま撮影すると、肉眼で見た
シーンよりも明るい写真になってしまう。この欠点を解
決するためにプログラムをシフトして、写真を肉眼で見
たシーンに近づけるようにしている。また、ストロボの
光量も0.5段アンダーに補正している。これにより暗
い背景で人物が白く強調され過ぎることなく、自然な写
真を得られるようになる。
【0073】ストロボの撮影には、先幕シンクロと後幕
シンクロとがある。一般に、長秒時シンクロ撮影では、
後幕シンクロ撮影を使用した方が、より自然な写真とな
る。先幕シンクロ、後幕シンクロの発光タイミングにつ
いては図9で説明した。本実施例のレンズはズーミング
により焦点が移動するため、後幕シンクロについては、
レンズ駆動前に発光させることにより、ピンボケ写真と
なることを防止している。また、本実施例のカメラのA
Fは、テイキングレンズを通して入射する被写体光を2
光路に分割して比較する所謂位相差方式を採用している
ので、低輝度の被写体では測距できないことがある。こ
のため、AF補助光(補助光LED212)を用いて低
輝度被写体の測距を行なっているが、夜景のように遠距
離に被写体がある場合には、AF補助光の効果は期待で
きない。そこで、夜景モードでは、低輝度でAF補助光
を用いても測距不能のときには、被写体が遠方にあるも
のと判断して、フォーカシングレンズを無限位置にした
まま合焦フラグを強制的にセットし露出を許可する。
【0074】次に露光間ズーミングについて説明する。
露光間ズーミングとは、文字通り露光中にズーミングを
行なう撮影法である。一般的な露出間ズーミングは、ス
トロボを使用して主要被写体を写し込み、その後にズー
ミングを行なって、周辺に流れるような写真を撮るもの
である。しかし、主要被写体がストロボ光の届かない遠
方にあったり、またストロボを使用したくない場面も考
えられる。この様な場合には、ストロボを使用せずに主
要被写体を写し込まないと、核のはっきりしない写真と
なる可能性が高い。
【0075】本カメラはストロボを使用しなくても効果
のある露光間ズーミングを実行するものである。図9で
説明したように、露光時間が1/3秒よりも長いとき
に、露光間ズーミングを可能にしている。本実施例の露
光間ズーミングでは、ストロボ発光も含めて、通常の撮
影を実行した後にズーミングを行なっている。ここで、
従来と異なるのは、ズーミングを開始する前に所定の露
光を完了することと、図9のF036〜F048のシー
ケンスでストロボ後幕シンクロのときにはストロボ発光
後に直ちにシャッターを閉じるのではなく、ズーミング
を行なった後にシャッターを閉じる点である。ズーミン
グは、露光時間およびズームエンコーダの出力により制
御していて、露光時間と同等の時間か或いは端部に当て
つくまでズームレンズを駆動している。この方法によ
り、ストロボを使用するか否かにかかわらず、主要被写
体がはっきりと写し込まれた露光間ズーミング写真を撮
ることができる。
【0076】露光間ズーミングの実行判断およびズーミ
ングの方向指示はZOOM・TELEスイッチ或いはZ
OOM・WIDEスイッチにより行なう。操作手順は、
レリーズスイッチの1段目を押して、合焦した時点で、
レリーズスイッチを押したまま、ZOOM・TELEス
イッチ或いはZOOM・WIDEスイッチにより、ズー
ミング方向を決める。このときのZOOM・TELEス
イッチ或いはZOOM・WIDEスイッチの状態は、メ
インCPU200のRAMに記憶される。この状態から
レリーズスイッチを更に押し込むと、露出が開始され、
記憶されたZOOM・TELEスイッチ或いはZOOM
・WIDEスイッチの方向に自動的にズーミングが行な
われる。したがって、露出開始後はZOOM・TELE
スイッチおよびZOOM・WIDEスイッチをオフして
もさしつかえない。また、図示していないが、パワーフ
ォーカスモードが選択されたときに、ズームレンズをフ
ォーカシングレンズに、ズームモータをAFモータに切
り換えることにより、露光間ズーミングと全く同じ操作
で露光間デフォーカシング撮影に切り換えることも容易
である。
【0077】図10は露光間ズーミングを説明するため
のタイミングチャートである。レリーズスイッチの1段
目(ファーストレリーズスイッチ)がオンすると、通常
のズーミングは禁止して、ズーム方向指示スイッチ(Z
OOM・TELEスイッチとZOOM・WIDEスイッ
チ)の状態をメインCPU200のRAMに記憶する。
このデータは、レリーズが開始されるまで約100msec
に1度更新されるので、レリーズの開始まではズーミン
グの方向を切り換えることができる。次に、レリーズス
イッチの2段目(セカンドレリーズスイッチ)がオンす
るとレリーズが開始される。レリーズが開始されると、
先ずミラーアップおよび絞り込みが行なわれる。ミラー
アップは、ミラーアップが完了するとオンするMUスイ
ッチをメインCPU200でモニターしながら、ミラー
シャッタ用モータを正転させることで行なっている。一
方、絞り込みは、絞り用フォトインタラプタ264の出
力をモニターし、狙いのFナンバーまで絞り込んだとこ
ろで、絞りマグネットの吸着を解除することにより行な
っている。MUスイッチがオンしてモーターを停止さ
せ、ミラーがバウンドしている時間だけ待機した後に、
シャッターマグネット241(F)を解除し、シャッタ
ーの先幕をスタートさせる。これと同時に、メインCP
U200の露出タイマをスタートさせる。先幕の走行が
完了するとXスイッチがオンするので、メインCPU2
00は、これに同期させてストロボの先幕シンクロ発光
信号を出力する。この後、メインCPU200は露出タ
イマをモニターし、露光時間が経過した時点で、ストロ
ボの後幕シンクロ発光信号を出力する。露光間ズーミン
グを行なわない場合には、ここでシャッターマグネット
241(S)を解除してシャッタの後幕をスタートさせ
るが、露光間ズーミングを行なう場合には再び露出タイ
マをスタートさせる。以後、露出タイマは、ズーミング
タイマとして使用される。タイマのスタートと同時に、
前に記憶した方向にズーミングするよう、ズームモータ
ーの回転を開始する。ズーミングは、タイマがオーバー
フローするか、或いは、ズームエンコーダの出力よりズ
ームレンズがTELE端若しくはWIDE端に到達した
と判断されるまで継続される。ズーミングを終了する
と、後幕をスタートさせて、露光を終了する。露光終了
後はミラーをダウンさせてから、フィルムを1コマ分巻
き上げる。
【0078】このようにして、露出間ズーミングを行な
うことにより、ストロボを使用するか否かにかかわら
ず、主要被写体がはっきりと写し込まれた露光間ズーミ
ング写真を撮ることができるのである。
【0079】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の露
光間ズーミング装置を有するカメラによれば、ストロボ
を使用する場合に、露光間ズーミングによる写真撮影を
簡単且つ適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施例に係わる露光間ズ
ーミング装置を概略的に示すブロック図。
【図2】本発明の第2の実施例に係わる露光間ズーミン
グ装置を有するカメラのシステム概要を示すブロック図
の一部。
【図3】本発明の第2の実施例に係わる露光間ズーミン
グ装置を有するカメラのシステム概要を示すブロック図
の一部。
【図4】図2,図3に示したメインCPUの動作を概略
的に示すフローチャートの一部。
【図5】図2,図3に示したメインCPUの動作を概略
的に示すフローチャートの一部。
【図6】図4に示した露出判断/露出サブルーチンを説
明するためのフローチャートの一部。
【図7】図4に示した露出判断/露出サブルーチンを説
明するためのフローチャートの一部。
【図8】図7に示した露出サブルーチンを説明するため
のフローチャートの一部。
【図9】図7に示した露出サブルーチンを説明するため
のフローチャートの一部。
【図10】露光間ズ−ミングを説明するためのタイミン
グチャ−ト。
【図11】図4に示したモ−ド/要求コ−ド設定サブル
−チンを説明するためのフロ−チャ−ト。
【図12】APEX演算フロ−チャ−ト。
【符号の説明】
101…測光手段、102…演算手段、103…絞り、
104…絞り制御手段、105…露光タイマー、106
…シャッタ制御手段、107…露光時間比較手段、10
8…ズーミングタイマ−、109…ズームレンズ、11
0…ズームレンズ駆動手段、111…ズームレンズ位置
検出手段、112…記録手段、113…ズーミング方向
指示手段、115…レリーズボタンの1段目のスイッチ
(ファーストレリーズ)、116…切換えスイッチ、1
17…ストロボ制御手段、118…ストロボモ−ド設定
手段、200…メインCPU、210…インターフェー
スIC、220…電源ユニット、230…ストロボユニ
ット、240…ミラー・シャッタユニット、250…巻
上げユニット、260…レンズユニット、270…ファ
インダーユニット、280…表示ユニツト、290…A
Fユニット。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年10月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】 まず、F002でストロボの充電を停止
する。F004では、ミラーアップと絞り込みを行な
う。F006では、露光間ズームが選択されているか判
断する。露光間ズームが選択されているとき、F008
でズーミングタイマを設定する。ズーミングタイマは露
出秒時タイマと同じ値を設定している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 電動ズ−ムレンズを用いて露光間ズ−ミ
    ングを行う露光間ズ−ミング装置を有するカメラであっ
    て、この露光間ズ−ミング装置が、露光時間を決定する
    露光時間決定手段と、シャッタ機構の開閉を行う露出制
    御部と、前記シャッタ機構が「開」状態になってからの
    時間を計る計時手段と、前記電動ズ−ムレンズにズ−ミ
    ング動作をおこなわせるズ−ムレンズ制御手段とを有
    し、前記露出制御部が前記シャッタ機構を「開」状態に
    し、前記計時手段の計時した時間が前記露光時間決定手
    段の決定した露光時間と一致した後に、前記ズ−ムレン
    ズ制御手段により前記電動ズ−ムレンズに所定のズ−ミ
    ング動作を行なわせ、このズ−ミング動作の終了後に前
    記露出制御部が前記シャッタ機構を「閉」状態にするこ
    とを特徴とする、露光間ズ−ミング装置を有するカメ
    ラ。 【請求項2】 電動ズ−ムレンズを用いて露光間ズ−ミ
    ングを行う露光間ズ−ミング装置とストロボ発光手段と
    を有するカメラであって、前記露光間ズ−ミング装置と
    ストロボ発光手段が、露光時間を決定する露光時間決定
    手段と、シャッタ機構の開閉を行う露出制御部と、前記
    シャッタ機構が「開」状態になってからの時間を測る計
    時手段と、前記ズ−ムレンズにズ−ミング動作を行なわ
    せるズ−ムレンズ制御手段と、ストロボの発光を制御す
    るストロボ制御手段とを具備し、前記露出制御部が前記
    シャッタ機構を「開」状態にし、前記計時手段の計時し
    た時間が前記露光時間決定手段の決定した露光時間と一
    致した時に、前記ストロボ制御手段により前記ストロボ
    を発光し、その後、前記ズ−ムレンズ制御手段により前
    記電動ズ−ムレンズに所定のズ−ミング動作を行なわ
    せ、このズ−ミング動作の終了後に前記露出制御部が前
    記シャッタ機構を「閉」状態にすることを特徴とするカ
    メラ。
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