JPH0559171A - ポリイミド樹脂 - Google Patents

ポリイミド樹脂

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JPH0559171A
JPH0559171A JP22180391A JP22180391A JPH0559171A JP H0559171 A JPH0559171 A JP H0559171A JP 22180391 A JP22180391 A JP 22180391A JP 22180391 A JP22180391 A JP 22180391A JP H0559171 A JPH0559171 A JP H0559171A
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Tomoharu Kurita
智晴 栗田
Tadashi Inukai
忠司 犬飼
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 耐熱性および溶解性に優れ、かつ機械的強
度に優れるポリイミド樹脂を提供する。 【構成】 下記一般式(I)で表される単位10〜1
00モル%、(II)で表される単位0〜90モル%お
よび(III)で表される単位0〜90モル%を繰り返
し単位として分子鎖中に含有するポリイミド樹脂。この
ポリイミド樹脂を0.5g/dlの割合で含有するN−
メチル−2−ピロリドン溶液の30℃における対数粘度
は、0.30dl/g以上である。 (R1およびR2は、それぞれ独立して炭素数1〜4のア
ルキル基またはハロゲン原子を表し、aおよびbは、そ
れぞれ独立して0〜4の整数を表す。) (R1、R2、aおよびbは、上記と同じであり、mは、
0または1を表し、Zは、酸素原子、COまたは を表し、RおよびR4は、それぞれ独立して水素原子
または炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは、1また
は2を表す。) (R1、R2、aおよびbは、上記と同じである。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミド樹脂に関
し、より詳しくは、耐熱性および溶解性が高く、機械的
強度に優れたポリイミド樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド樹脂は、電気的性質、機械的
強度および耐熱性に優れているため、電気、電子、機
械、航空または宇宙用部品等の工業用材料として有用さ
れており、繊維、フィルム等に成形され、または接着剤
として用いられる。
【0003】ポリイミド樹脂は、通常、芳香族テトラカ
ルボン酸無水物と芳香族ジアミンを原料とし、これらの
反応により得られる。ポリイミド樹脂が溶剤に対して不
溶であるため、まず、芳香族テトラカルボン酸無水物と
芳香族ジアミンとの反応により、ポリアミド酸を作成
し、このポリアミド酸を成形した後、種々の方法で縮合
してイミド化することにより上記ポリイミド樹脂を得
る。
【0004】ところが、上記ポリイミド樹脂の製造工程
においては、ポリアミド酸の成形後、イミド化した際
に、カルボキシル基とアミノ基との反応により縮合水が
生じ、この縮合水が成形物から除去され、その結果、成
形物にボイドが発生するという問題があった。また、上
記ポリアミド酸の保存安定性が著しく悪いため、室温で
も分解が生じて、その結果、ゲル化したり、また溶剤に
対して不溶化して白濁する等の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題は、溶剤に
可溶なポリイミド樹脂を提供することにより解決され
る。溶剤に可溶なポリイミド樹脂としては、例えば、特
公昭47−37706号公報および特開昭56−365
20号公報に開示されているテトラカルボン酸成分また
はジアミン成分に脂肪族系化合物を用いたポリイミド樹
脂、特開昭50−113597号公報に開示されている
テトラカルボン酸成分に3,3’,4,4’−または
2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸を用
いたポリイミド樹脂がある。
【0006】ところが、上記のテトラカルボン酸成分ま
たはジアミン成分に脂肪族系化合物を用いたポリイミド
樹脂は、耐熱性が悪くなる。また、上記のビフェニルテ
トラカルボン酸系ポリイミド樹脂は、耐熱性が良好であ
るが、溶解性を示す溶媒はm−クレゾール、キシレノー
ル等のフェノール系溶媒のみであり、しかも溶解度が高
くない。従って、溶液成形性が劣り、また機械的強度に
優れた成形物を提供できない。
【0007】本発明は上記の点を解決しようとするもの
で、その目的は、耐熱性および溶解性が高く、機械的強
度に優れた新規なポリイミド樹脂を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のポリイミド樹脂
は、下記一般式(I)で表される単位、(II)で表さ
れる単位および(III)で表される単位を繰り返し単
位として分子鎖中に含有するポリイミド樹脂であって、
下記一般式(I)で表される単位が10〜100モル
%、下記一般式(II)で表される単位が0〜90モル
%、下記一般式(III)で表される単位が0〜90モ
ル%含有され、かつポリイミド樹脂を0.5g/dlの
割合で含有するN−メチル−2−ピロリドン溶液の30
℃における対数粘度が、0.30dl/g以上であるこ
とを特徴とし、そのことにより上記目的を達成すること
ができる。
【0009】
【化5】
【0010】(R1およびR2は、それぞれ独立して炭素
数1〜4のアルキル基またはハロゲン原子を表し、aお
よびbは、それぞれ独立して0〜4の整数を表す)。
【0011】
【化6】
【0012】(R1、R2、aおよびbは、上記と同じで
あり、mは、0または1を表し、Zは、酸素原子、CO
または
【0013】
【化7】
【0014】を表し、R3およびR4は、それぞれ独立し
て水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、n
は、1または2を表す)。
【0015】
【化8】
【0016】(R1、R2、aおよびbは、上記と同じで
ある)。
【0017】次に本発明を詳しく説明する。
【0018】本発明のポリイミド樹脂は、上記一般式
(I)で表される単位、(II)で表される単位および
(III)で表される単位を繰り返し単位として分子鎖
中に含有するものであり、上記一般式(I)、(II)
および(III)において、R1はメチル基、R2はメチ
ル基、aは1、bは1、Zは酸素原子、mは1、R3
水素原子、R4は水素原子およびnは2が好ましい。
【0019】上記ポリイミド樹脂において、上記一般式
(I)で表される繰り返し単位の含有量は、10〜10
0モル%であり、30〜60モル%が好ましい。一般式
(I)で表される繰り返し単位の含有量が10モル%未
満の場合、また溶媒に対する溶解性が悪くなるため、ポ
リイミド樹脂をフィルム、繊維、その他の成形物に加工
する際の溶液成形性が悪くなる。また上記一般式(I
I)で表される繰り返し単位の含有量は、0〜90モル
%であり、5〜20モル%が好ましい。一般式(II)
で表される繰り返し単位の有量が90モル%を超える場
合、得られるフィルムの耐熱性が悪くなる。また上記一
般式(III)で表される繰り返し単位の含有量は0〜
90モル%であり、30〜50モル%が好ましい。一般
式(III)で表される繰り返し単位の有量が90モル
%を超える場合、得られるフィルムの耐熱性は良好とな
るが、溶解性を示す溶媒がフェノール系溶媒のみとな
る。
【0020】また、本発明のポリイミド樹脂を0.5g
/dlの割合で含有するN−メチル−2−ピロリドン溶
液の30℃における対数粘度は、0.30dl/g以上
であり、好ましくは1.0〜1.5dl/gである。こ
の対数粘度が0.30dl/g未満の場合、フィルム、
繊維等の成形物にした場合の機械的性質が著しく悪くな
る。
【0021】また、本発明のポリイミド樹脂は、上記一
般式(I)で表される単位、(II)で表される単位お
よび(III)で表される単位以外に他の単位を含有し
てもよい。
【0022】上記ポリイミド樹脂は、従来公知の方法に
より合成することができる。例えば、図1にその工程を
示すイソシアネート法が使用可能である。
【0023】上記反応において、化合物(V)として
は、例えば、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル
テトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビス
(アンヒドロトリメリテート)、ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸無水物等が好適に使用され、ジイソシアネー
ト化合物(VII)としては、例えば、4,4’−ビス
(3−トリレン)ジイソシアネート、3,3’−ジクロ
ロ−4,4’−ジイソシアネートビフェニルが好適に使
用される。化合物(V)およびジイソシアネート化合物
(VII)は、それぞれ1種若しくは2種以上が使用さ
れる得る。
【0024】また、ジフェニルスルホンテトラカルボン
酸無水物(IV)、化合物(V)およびピロメリット酸
無水物(VI)以外の酸成分としては、例えば、テレフ
タル酸、イソフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボ
ン酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸無水
物、3,3,4,4−ナフタレンテトラカルボン酸無水
物、ペリレンジカルボン酸、ペリレンテトラカルボン酸
無水物、ビス(ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、ビス(ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物を
使用することができる。ジイソシアネート化合物 (V
II)以外のアミン成分としては、4,4’−ジフェニ
ルエーテルジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネ
ート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレ
ンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、
m−キシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイ
ソシアネートを使用することができる。
【0025】また、上記反応において、ジフェニルスル
ホンテトラカルボン酸無水物(IV)、化合物(V)お
よびピロメリット酸無水物(VI)の使用割合は、モル
比で50/10/40であることが好ましい。ジイソシ
アネート化合物(VII)の使用量は、ジフェニルスル
ホンテトラカルボン酸無水物(IV)、化合物(V)お
よびピロメリット酸無水物(VI)の合計のモル数に対
して1〜1.2当量が好ましい。
【0026】また上記反応で用いられる溶媒としては、
例えば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセト
アミド、ジメチルホルムアミド、スルホラン等が好適に
使用される。
【0027】また上記反応において、反応温度は、15
0〜200℃、反応時間は、3〜6時間が好ましい。
【0028】上記のイソシアネート法の他に図2にその
工程を示すジアミン法が使用可能である。
【0029】上記反応において、化合物(V)として
は、例えば、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル
テトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸無水物、エチレングリコ
ールビス(アンヒドロトリメリレート)等が好適に使用
され、ジアミン化合物(VIII)としては、例えば、
3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、
3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノビフェニルが
好適に使用される。化合物(V)およびジアミン化合物
(VIII)は、それぞれ1種若しくは2種以上が使用
され得る。
【0030】また、ジフェニルスルホンテトラカルボン
酸無水物(IV)、化合物(V)およびピロメリット酸
無水物(VI)以外の酸成分としては、例えば、テレフ
タル酸、イソフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボ
ン酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸無水
物、3,3’,4,4’−ナフタレンテトラカルボン酸
無水物、ペリレンジカルボン酸、ペリレンテトラカルボ
ン酸無水物、ビス(ジカルボキシフェニル)プロパン二
無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテト
ラカルボン酸無水物を使用することができる。ジアミン
化合物(VIII)以外のアミン成分としては、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン、p−キシレンジアミン、m−キシ
レンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレ
ンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン等
を使用することができる。
【0031】また、上記反応において、ジフェニルスル
ホンテトラカルボン酸無水物(IV)、化合物(V)お
よびピロメリット酸無水物(VI)の使用割合は、モル
比で50/10/40であることが好ましい。ジアミン
化合物(VIII)の使用量は、ジフェニルスルホンテ
トラカルボン酸無水物(IV)、化合物(V)およびピ
ロメリット酸無水物(VI)の合計のモル数に対して1
〜1.2当量が好ましい。
【0032】また上記反応で用いられる溶媒としては、
例えば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル等が好適に使用される。
【0033】また上記反応において、反応温度は、5〜
30℃、反応時間は、3〜6時間が好ましい。
【0034】上記ポリイミド樹脂の製造は、工業的には
イソシアネート法が好適に使用される。
【0035】本発明のポリイミド樹脂は、各種の性能、
機能、加工性等をさらに付与、改良するために、他の樹
脂、充填剤、添加剤、滑剤、安定剤などと適宜混合し、
若しくは反応させて使用することができる。例えば、低
分子量多官能エポキシ化合物、多官能イソシアネート等
との反応により変性もしくは架橋して強度を高くした
り、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等との混合により変性
したり、少量の無機微粒子(SiO2、TiO2、CaC
3等)との混合により耐熱性を改良したり、遊離基反
応性モノマーとの反応により加工性などを改良すること
ができる。この場合、ポリイミド樹脂の含有量は、60
重量%以上が好ましく、特に90重量%以上が好まし
い。
【0036】本発明のポリイミド樹脂は、その目的に応
じて種々の製品に加工される。例えば、各種基板、フィ
ルム、繊維などに加工される。その成形加工法は、従来
公知の方法を使用することができる。例えば、溶液キャ
スティング、乾式紡糸、湿式紡糸、ゲル紡糸等の溶液成
形加工;溶融キャスティング、溶融紡糸等の溶融成形加
工;射出成形などが好適に使用される。
【0037】溶液成形に用いられる溶媒としては、例え
ば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N
−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジ
メチル尿素等の極性溶媒を好適に使用することができ
る。また上記の溶媒に、トルエン、キシレン等の芳香族
系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン系、エチルセロソ
ルブ、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジオキ
サン等のエーテル系の溶媒を混合して使用することもで
きる。
【0038】また成形物の形態は、特に限定されない
が、フィルム(厚さ2〜200μm)、繊維(0.1〜
10デニール)、中空繊維、パイプ、ボトル等に成形す
ることができる。
【0039】得られた成形品は、自動車、化学プラン
ト、航空、宇宙、機械、電子または電気用の部品等の工
業用資材として使用することができる。特に電気絶縁材
としてフレキシブルプリント配線板のベース材、カバー
材に好適に使用することができ、銅箔などの金属箔上に
直接フィルムを形成することができる。
【0040】
【作用】本発明のポリイミド樹脂は、ポリイミド樹脂中
にビフェニル基を有する構造に由来して、耐熱性が高
く、機械的強度に優れたものとなり、さらに、ポリイミ
ド樹脂中にジフェニルスルホン基を有する構造に由来し
て、溶解性高いものものとなる。
【0041】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例を挙げて説
明する。
【0042】実施例1 3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸無水物35.8g(0.1mol) 4,4’−ビス(3−トリレン)−ジイソシアネート2
6.4g(0.1mol) N−メチル−2−ピロリドン 300m
l 反応容器に上記の組成物を仕込み、攪拌しながら約2時
間かけて180℃に昇温した。その後、200℃で約3
時間攪拌することによって反応が完了した。得られたポ
リマーを0.5g/dlの割合で含有するN−メチル−
2−ピロリドン溶液の30℃における対数粘度は1.5
4dl/gであった。
【0043】上記のポリイミド樹脂のN−メチル−2−
ピロリドン溶液を、厚さ100μmの離型性を有するポ
リエステルフィルム上に流延して塗布した。その後、こ
のポリエステルフィルムを100℃で5分間、次いで1
50℃で30分間乾燥した後、ポリエステルフィルムか
らポリイミド樹脂の層を剥離した。さらにこの層を、溶
媒を完全に除去するために、減圧下、200℃で約10
時間乾燥することにより、厚さ30μmのポリイミドフ
ィルムを得た。
【0044】得られたポリイミドフィルムについて、以
下に記載する方法により、溶解性、引張強度、破断伸
度、ヤング率および限界酸素濃度を測定した。その結果
を表1に示す。
【0045】(1)溶解性 室温にて、ポリイミド樹脂30重量部をN−メチル−2
−ピロリドン70重量部に溶解させた時の溶解性を調べ
る。
【0046】(2)引張強度 幅15mm、長さ40mm、厚さ30μmのポリイミド
フィルムを20mm/分の速度で引っ張り、このフィル
ムが破断した時の強度を測定する。
【0047】(3)破断伸度 上記引張強度の測定において、フィルムが破断した時の
伸びを測定し、伸び率を算出した。
【0048】(4)ヤング率 上記引張強度の測定において、ひずみ初期の傾きから算
出した。
【0049】(5)軟化点 TMA(熱機械分析)装置を用いて、幅3mm、厚さ3
0μmのポリイミドフィルムに1g重の荷重をかけて、
10℃/分の速度で昇温させて測定する。
【0050】(6)限界酸素濃度 JIS−K−7201の方法により測定した。
【0051】実施例2 実施例1において、3,3’,4,4’−ジフェニルス
ルホンテトラカルボン酸無水物を35.8g使用する代
わりに3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラ
カルボン酸無水物を25.1g(0.07mol)およ
び3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸無水物を9.7g(0.03mol)使用した以外
は、実施例1と同様にしてポリイミド樹脂を作成した。
得られたポリイミド樹脂を0.5g/dlの割合で含有
するN−メチル−2−ピロリドン溶液の30℃における
対数粘度は1.63dl/gであった。さらに実施例1
と同様にしてポリイミドフィルムを作成し、溶解度、引
張強度、破断伸度、ヤング率および限界酸素濃度を測定
した。その結果を表1に示す。
【0052】実施例3 実施例1において、3,3’,4,4’−ジフェニルス
ルホンテトラカルボン酸無水物を35.8g使用する代
わりに3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラ
カルボン酸無水物を25.1g(0.07mol)およ
び3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカル
ボン酸無水物9.0gを(0.03mol)を使用した
以外は、実施例1と同様にしてポリイミド樹脂を作成し
た。得られたポリイミド樹脂を0.5g/dlの割合で
含有するN−メチル−2−ピロリドン溶液の30℃にお
ける対数粘度は1.55dl/gであった。さらに実施
例1と同様にしてポリイミドフィルムを作成し、溶解
度、引張強度、破断伸度、ヤング率および限定酸素濃度
を測定した。その結果を表1に示す。
【0053】実施例4 実施例1において、3,3’,4,4’−ジフェニルス
ルホンテトラカルボン酸無水物を35.8gを使用する
代わりに3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテト
ラカルボン酸無水物を25.1g(0.07mol)お
よびピロメリット酸無水物を6.5g(0.03mo
l)を使用した以外は、実施例1と同様にしてポリイミ
ド樹脂を作成した。得られたポリイミド樹脂を0.5g
/dlの割合で含有するN−メチル−2−ピロリドン溶
液の30℃における対数粘度は1.65dl/gであっ
た。さらに実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを
作成し、溶解度、引張強度、破断伸度、ヤング率および
限界酸素濃度を測定した。その結果を表1に示す。
【0054】実施例5 実施例1において、3,3’,4,4’−ジフェニルス
ルホンテトラカルボン酸無水物を35.8g使用する代
わりに3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラ
カルボン酸無水物を25.1g(0.07mol)およ
び3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無
水物を8.5g(0.03mol)を使用した以外は、
実施例1と同様にしてポリイミド樹脂を作成した。得ら
れたポリイミド樹脂を0.5g/dlの割合で含有する
N−メチル−2−ピロリドン溶液の30℃における対数
粘度は1.66dl/gであった。さらに実施例1と同
様にしてポリイミドフィルムを作成し、溶解度、引張強
度、破断伸度、ヤング率および限界酸素濃度を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0055】比較例1 実施例4において、4,4’−ビス(3−トリレン)−
ジイソシアネートを26.4g使用する代わりに2,4
−トリレンジイソシアネートを17.4g(0.01m
ol)を使用した以外は、実施例1と同様にしてポリイ
ミド樹脂を作成した。得られたポリイミド樹脂を0.5
g/dlの割合で含有するN−メチル−2−ピロリドン
溶液の30℃における対数粘度は0.86dl/gであ
った。さらに実施例1と同様にしてポリイミドフィルム
を作成し、溶解度、引張強度、破断伸度、ヤング率およ
び限界酸素濃度を測定した。その結果を表1に示す。
【0056】比較例2 実施例5において、4,4’−ビス(3−トリレン)−
ジイソシアネートを26.4gを使用する代わりに2,
4−トリレンジイソシアネートを17.4g(0.01
mol)を使用した以外は、実施例1と同様にしてポリ
イミド樹脂を作成した。得られたポリイミド樹脂を0.
5g/dlの割合で含有するN−メチル−2−ピロリド
ン溶液の30℃における対数粘度は0.89dl/gで
あった。さらに実施例1と同様にしてポリイミドフィル
ムを作成し、溶解度、引張強度、破断伸度、ヤング率お
よび限界酸素濃度を測定した。その結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】表1より、実施例1〜5で得られたポリイ
ミドフィルムは、耐熱性及び溶解性が高く、かつ機械的
強度に優れていることがわかる。
【0059】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
ポリイミド樹脂は、耐熱性および溶解性高く、かつ機械
的強度に優れるので、自動車、化学プラント、航空、宇
宙、機械、電子または電気用の部品等の工業用資材とし
て好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリイミド樹脂の一製造例の反応式を
示す図である。
【図2】本発明のポリイミド樹脂の他の製造例の反応式
を示す図である。
【図3】本発明の実施例1で得られたポリイミドフィル
ムのIRチャートである。
【図4】本発明の実施例3で得られたポリイミドフィル
ムのIRチャートである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表される単位、(I
    I)で表される単位および(III)で表される単位を
    繰り返し単位として分子鎖中に含有するポリイミド樹脂
    であって、下記一般式(I)で表される単位が10〜1
    00モル%、下記一般式(II)で表される単位が0〜
    90モル%、下記一般式(III)で表される単位が0
    〜90モル%含有され、かつポリイミド樹脂を0.5g
    /dlの割合で含有するN−メチル−2−ピロリドン溶
    液の30℃における対数粘度が、0.30dl/g以上
    である、ポリイミド樹脂。 【化1】 (R1およびR2は、それぞれ独立して炭素数1〜4のア
    ルキル基またはハロゲン原子を表し、aおよびbは、そ
    れぞれ独立して0〜4の整数を表す。) 【化2】 (R1、R2、aおよびbは、上記と同じであり、mは、
    0または1を表し、Zは、酸素原子、COまたは 【化3】 を表し、RおよびR4は、それぞれ独立して水素原子
    または炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは、1また
    は2を表す。) 【化4】 (R1、R2、aおよびbは、上記と同じである。)
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