JPH0559139A - 紫外線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

紫外線硬化型樹脂組成物

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JPH0559139A
JPH0559139A JP3224226A JP22422691A JPH0559139A JP H0559139 A JPH0559139 A JP H0559139A JP 3224226 A JP3224226 A JP 3224226A JP 22422691 A JP22422691 A JP 22422691A JP H0559139 A JPH0559139 A JP H0559139A
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JP
Japan
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acrylate
resin composition
curable resin
weight
substrate
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JP3224226A
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Inventor
Michihiro Kono
通洋 河野
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DIC Corp
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (1)式(I) 【化1】 で表わされる3官能アクリレート(2)(a)ポリオー
ル、(b)脂環式ジイソシアネート及び(c)ヒドロキ
シアクリレートとを反応させて得られるポリウレタンア
クリレート及び(3)光重合開始剤を含有することを特
徴とする紫外線硬化型樹脂組成物。 【効果】 2P法のよる基板成形の量産性に優れ、かつ
良好な機械特性、記録特性及び高信頼性を有する光ディ
スク用基板を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスク形状あるいは
カード形状の基板上に、2P(PhotoPolyme
rization)法により、紫外線硬化型樹脂組成物
等の光により硬化する性質を有する樹脂(Photo
Polymer、以下、2P樹脂という。)からなる案
内溝及び/あるいは信号ピット等の凹凸パターンを有す
る層(以下、2P層という。)を形成する光ディスクあ
るいは光カード用基板に関し、更に詳しくは、特定の組
成を有する紫外線硬化型樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクには、大きくわけて、再生専
用型、追記型、書換え可能型の3種類が知られており、
再生専用型及び追記型光ディスクは、既に様々な分野で
利用されている。書換え可能型光ディスクの開発も急速
に進展しており、とりわけ光磁気ディスクは本格的な実
用化時期を迎えようとしている。これらの光ディスク用
の基板材料には、ポリメチルメタクリレート、ポリカー
ボネート等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性
樹脂、あるいはガラスが一般に用いられている。また、
特に光磁気ディスク用基板材料として、低複屈折、低吸
水率といった特徴を有する新規なポリオレフィン系の樹
脂についても、盛んに研究が行われている。
【0003】さて、多種多様かつ莫大な情報の伝達、加
工、蓄積が必要な昨今、記録媒体である光ディスクに求
められる性能は、大容量化、データ転送の高速化、高信
頼性であり、現在の光ディスクの研究の中心は、これら
の点に集中して行われている。これらの高度な性能を実
現するためには、基板材料の果たす役割は非常に重要で
あり、その意味でガラス基板に大きな期待が寄せられて
いる。
【0004】例えば、大容量化は、基板の口径を大きく
することによって実現できるが、現在最も多く用いられ
ているポリカーボネート基板では口径300mm程度に
なると、ディスク回転時に面振れ等の機械特性が悪化し
てしまい高速回転(3600rpm以上)に対応するの
は難しい。また、射出成形条件の制御が難しく、周方向
の複屈折分布が大きくなってしまう等の欠点がある。こ
の点、ガラスは、最も機械特性に優れた基板材料であ
り、複屈折性もないため大口径化に有利である。
【0005】また、データ転送の高速化をはかる目的
で、ディスク回転速度を大きくする研究が行われてお
り、最近では5000rpm以上の高速記録の実験も行
われている。この点においても、他のプラスチック製基
板と比較してガラス基板は動的機械特性が格段に優れて
おり、高回転速度記録にもガラス基板が最適と言える。
【0006】さらに、高温高湿度下における安定性に優
れており、ガラス基板は最も信頼性の高い基板材料でも
ある。
【0007】光ディスク用基板には、一般にレーザービ
ームのガイド用の案内溝及び/又はプリフォーマット信
号ピット等の凹凸パターンが、あらかじめ形成されてい
るが、ガラス基板の場合、紫外線硬化型樹脂組成物を用
いて凹凸パターンを形成する2P法が知られている。2
P法は、以下のプロセスにより基板上に凹凸パターンを
有する2P層を形成する方法である。
【0008】即ち、レーザービームをガイドする為の案
内溝あるいはプリフォーマット信号ピット等の凹凸パタ
ーンが形成されたスタンパー(電鋳法により原盤から転
写されてできた成形用金型)上に、液状の紫外線硬化型
樹脂組成物を塗布し、予めシランカップリング剤等から
なるプライマーで処理されたガラス基板を配置し、加圧
して未硬化の紫外線硬化型樹脂組成物を押し広げ、ガラ
ス基板側から紫外光を照射して紫外線硬化型樹脂組成物
を硬化させた後、スタンパーから剥離することにより、
所望の凹凸パターンを有する2P層を形成する。
【0009】一般的に紫外線硬化型樹脂組成物として
は、例えば、(a)光ラジカル重合可能なプレポリマ
ー、モノマー、及び光ラジカル重合開始剤を主成分とす
る光ラジカル重合組成物、(b)光カチオン重合可能な
プレポリマー、モノマー、及び光カチオン重合開始剤を
主成分とする光カチオン重合組成物、(c)光ラジカル
重合組成物及び光カチオン重合組成物を混合した組成
物、等の紫外光により硬化する組成物である。
【0010】プレポリマーは、ポリエステル、ポリエー
テル、エポキシ、ポリカーボネート、ウレタン等の骨格
に、官能基としてアクリロイル基、メタクリロイル基を
2つ以上付加したウレタンアクリレート、エポキシアク
リレート、ポリカーボネート等が用いられる。それぞれ
の化学構造及び分子量によって、紫外線硬化型樹脂組成
物のスタンパ上での広がり易さあるいは硬化物のスタン
パからの離型性といった成形性、硬化物の硬度、柔軟
性、接着性、耐熱性、耐湿性といった光ディスク用基板
としての特性に、重大な影響を及ぼす成分である。
【0011】モノマーは、低分子量で1〜3官能モノマ
ーが用いられる場合が多い。官能基は、アクリロイル
基、メタクリロイル基が多いが、スチレン、N−ビニル
ピロリドン等のビニル基を有するものも用いられる。一
般に、プレポリマーは粘度が高く、単体では2P成形を
行なうのが困難なため、モノマーを反応性希釈剤として
配合し、紫外線硬化型樹脂組成物の流動性を調製するの
に用いる。また、モノマーの官能基数により、硬化物の
架橋密度が異なる。例えば、3官能以上のモノマーを用
いることにより、硬化物の架橋密度が増加し、硬度、ヤ
ング率、耐湿熱性が向上する。反面、硬化物が脆くなっ
たり、あるいは接着性、スタンパからの離型性等に悪影
響を及ぼすこともあるため、多官能モノマーの選定は非
常に重要である。
【0012】光重合開始剤は、紫外線が照射されると、
特定波長を吸収して電子的励起状態となってラジカルを
発生し、紫外線硬化型樹脂組成物の重合反応を開始させ
る。
【0013】光ディスクは、長期高信頼性が要求される
ため、紫外線硬化型樹脂組成物を案内溝及び/又はプリ
フォーマット信号ピット等の凹凸パターン等の形成の材
料として用いた際に要求される特性として、成形性、硬
化後のスタンパからの離型性、凹凸パターンの転写性が
良好であること、また高温高湿下において経時的にし
わ、クラック等の変形が起こらず、基板との接着性、透
明性が劣化しないことが要求される。従来より、これら
の要求性能を兼備するように、上記した種々のプレポリ
マー、モノマー、光重合開始剤を組み合わせて、光ディ
スク用紫外線硬化型樹脂組成物が提案されている。
(例;特開昭57−88503号公報、特開昭58−1
08042号公報、特開昭60−74133号公報、特
開昭62−192041号公報、特開昭62−2393
41号公報、特開昭63−210118号公報、特開平
2−78033号公報、特開平2−118930号公
報、特開平3−35012号公報)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来よ
り用いられている紫外線硬化型樹脂組成物は、上記した
光ディスク用としての要求性能をすべて兼ね備えたもの
ではなく、以下のような問題点がある。
【0015】例えば、高耐熱性とするために2官能以上
のアクリレートモノマーを紫外線硬化型樹脂組成物中6
0重量%以上含有しているものがある。具体的には、ネ
オペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジア
クリレートを80〜90重量%含有する組成物が提案さ
れているが、この紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物は、
高硬度、高ガラス転移温度(100℃以上)であり耐湿
熱性に優れている。反面、スタンパからの離型性に劣
り、量産型2P成形機を用いて連続成形を行なうと、生
産枚数が多くなるにつれて、スタンパの平面性を損なう
ことがあり、成形した基板の機械特性(瞬時面振れ加速
度等)に悪影響を与える場合がある。また、生産枚数が
多くなった場合、スタンパからの離型の際に、微小(数
μm程度)な樹脂片がスタンパに残るようになり、それ
が原因で成形した基板にディフェクトが生じ、記録膜を
製膜し光磁気ディスクとした場合の記録特性に悪影響を
及ぼし、ノイズレベルやバイトエラーレートが増大する
こともある。このような現象は、低分子量多官能アクリ
レートの配合量を多くした場合に、よく見られる傾向で
ある。
【0016】また、2P成形性を重視して、スタンパか
らの離型性を良くする為に単官能アクリレートを20重
量%以上含有させたり、プレポリマーを60重量%以上
とすると、ガラス転移温度が80℃以下となり、耐熱性
が不十分で、光ディスク用として以下のような問題が生
じる。即ち紫外線硬化型樹脂組成物を用いて2P成形し
たガラス基板に、スパッタ法により光磁気記録膜を製膜
する際、スパッタチャンバー内の基板表面温度が上昇す
ることにより、2P層にしわ等の変形が発生することが
ある。また、長期保存の信頼性を評価する目的で、加速
環境試験(高温高湿試験、80℃、85%RH)を行な
うと、しわ、浮き、クラック等の変形が発生する。これ
は、例えば、80℃、85%RHといった高温高湿度の
環境下において、耐熱性の低い紫外線硬化型樹脂組成物
からなる2P層では弾性率が低下しており、積層構造を
とる光磁気記録膜の応力、特に誘電体層(通常、Si
N、SiAlN等がよく用いられる)の応力によって2
P層が変形する為である。また、光磁気ディスクの重要
な性能評価の1つである、消去、書き込み、再生の繰り
返し試験を行なうと、繰り返し回数が増すにつれて、C
N比が低下してしまう。
【0017】上記のように、従来の紫外線硬化型樹脂組
成物では、2P成形の量産性に優れ、かつ十分な機械特
性、記録特性及び高信頼性を有する光ディスク用基板を
提供することはできなかった。
【0018】本発明が解決しようとする課題は、2P成
形の量産性に優れ、かつ十分な機械特性、記録特性及び
高信頼性を有する光ディスク用基板を提供可能な紫外線
硬化型樹脂組成物を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記従来技
術の問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特
定の紫外線硬化型樹脂組成物が、2P法による基板成形
の量産性に優れ、かつ十分な機械特性、記録特性及び高
信頼性を有する光ディスク用基板を提供しうることを見
いだし本発明を完成するに至った。
【0020】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、(1)式(I)
【0021】
【化2】
【0022】で表わされる3官能アクリレート、(2)
少なくとも(a)ポリオール、(b)脂環式ジイソシア
ネート及び(c)ヒドロキシアクリレートとを反応させ
て得られるポリウレタンアクリレート及び(3)光重合
開始剤を含有することを特徴とする紫外線硬化型樹脂組
成物を提供する。
【0023】本発明で使用するポリウレタンアクリレー
トは、ポリオールと脂環式ジイソシアネートとヒドロキ
シアクリレートを、公知の手段でウレタン化することに
より得られる。
【0024】ポリオールとしては、例えば、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコールの如きポリエーテルポリオール;エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘ
キサンジオールの如き多価アルコール;多価アルコール
とアジピン酸等の多塩基酸の反応によって得られるポリ
エステルポリオール;ポリカーボネートポリオール等が
挙げられるが、分子量が500〜2000の範囲にある
ポリテトラメチレングリコールが特に好ましい。
【0025】脂環式ジイソシアネートとしては、例え
ば、イソホロンジイソシアネートあるいはメチレンビス
(4−シクロヘキシルイソシアネート)が好ましい。ト
リレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジ
イソシアネート等の芳香族系のジイソシアネートを用い
ると、経時的に2P層が黄変化して光線透過率が低下
し、光磁気ディスクの記録感度の低下、あるいはバイト
エラーレートの増大を来す場合もあるため好ましくな
い。また、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂環式
でない脂肪族系ジイソシアネートは、黄変性は無いが、
2P層の耐久性が劣り、耐湿熱試験において2P層が劣
化するため好ましくない。
【0026】ヒドロキシアクリレートとしては、例え
ば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアク
リレート、グリシドールジメタクリレート等を用いるこ
とができるが、2−ヒドロキシエチルアクリレートは、
OH基のイソシアネートとの反応性が高く、アクリル2
重結合の反応性も高いので特に好ましい。
【0027】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物中、式
(I)で表わされる3官能アクリレートとポリウレタン
アクリレートとの配合比率は、重量比で20:80〜8
0:20の範囲が好ましい。
【0028】光重合開始剤としては、例えば、4−フェ
ノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジク
ロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−
オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロ
キシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデ
シルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン
−1−オン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、 ベンゾフェ
ノン、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾ
フェノン等が挙げられるが、これらの光重合開始剤は単
独あるいは2種以上を混合して用いることができる。
本発明の紫外線硬化型樹脂組成物中の光重合開始剤の配
合比率は、2〜10重量%の範囲が好ましい。
【0029】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物中に、式
(I)で表わされる3官能アクリレート以外にも、紫外
線硬化型樹脂組成物中30重量%以下の範囲で、単官能
あるいは2官能以上の多官能アクリレートモノマーを含
有させることができる。
【0030】単官能アクリレートモノマーとしては、例
えば、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレー
ト、ジシクロペンテニルアクリレート、N−ビニル−2
−ピロリドン、イソボルニルアクリレート、イソボルニ
ルメタクリレート、イソデシルアクリレート、イソデシ
ルメタクリレート、ステアリルアクリレート、イソオク
チルアクリレート、n−ラウリルアクリレート等を単独
あるいは2種以上を混合して用いることができる。この
中でも、イソデシルアクリレート等の長鎖単官能アクリ
レートを紫外線硬化型樹脂組成物に含有させると、2P
成形時のスタンパからの離型性向上、あるいは紫外線硬
化型樹脂組成物の基板(ガラスあるいはポリカーボネー
ト等のプラスチック製基板)に対する接着性向上に効果
があるが、その配合比率が大きくなると、2P層の耐熱
性が低下するので、紫外線硬化型樹脂組成物中10重量
%以下の範囲で使用するのが好ましい。
【0031】多官能アクリレートモノマーとしては、例
えば、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールのプロピレンオキサイド2モル付加物
のジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、ヒドロキシピバリン酸とネオペンチルグリコールの
エステルのジアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、ビスフ
ェノールAジメタクリレート、エチレンオキサイド変成
ビスフェノールAジアクリレート、1,3−ブチレング
リコールジメタクリレート、ジシクロペンタニルジアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアク
リレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレー
ト、グリセロールアクリレート、メトキシ化シクロヘキ
シルジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラメタクリレート等を単独ある
いは2種以上を混合して用いることができる。
【0032】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物は、2P
法による基板成形の量産性に優れ、かつ良好な機械特
性、記録特性及び高信頼性を有する光ディスク用基板を
提供することができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明する。
【0034】(実施例1) (A)式(I)
【0035】
【化3】
【0036】 で表わされる3官能アクリレート (東亜合成化学工業(株)製:商品名「M−315」) 37重量% (B)分子量1200のポリテトラメチレングリコール1モルとメチレンビス (4−シクロヘキシルイソシアネート)2モルとの反応生成物に、さらに 2−ヒドロキシエチルアクリレート2モルを反応させて得られるポリウレ タンアクリレート 35重量% (C)ネオペンチルグリコールジアクリレート 25重量% (D)1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン (チバガイギー社製:商品名「イルガキュア−184」) 3重量%
【0037】上記(A)〜(D)を混合して、紫外線硬
化型樹脂組成物を調製した。
【0038】続いて、この紫外線硬化型樹脂組成物とデ
ィスク形状のソーダライムガラス(外径130mm、内
径15mm、板厚1.1mm)を用いて、自動2P成形
機(大日本インキ化学工業(株)製)により、光ディス
ク用ガラス基板を連続して100枚成形した。
【0039】2P成形を行なうガラス表面は、予めシラ
ンカップリング剤を主成分とするプライマーをスピンコ
ートした後、焼付け処理をしておいた。自動2P成形機
には、ISO標準フォーマットの入った5.25インチ
のスタンパを装着し、温度、圧力制御されたディスペン
サーにより、紫外線硬化型樹脂組成物をスタンパ上に適
量塗布した後、プライマー処理したガラスを乗せて加圧
し、窒素雰囲気下で紫外線照射後、ISO標準フォーマ
ット信号が転写された、紫外線硬化型樹脂組成物の硬化
層(2P層)が形成されたガラス2P基板を、スタンパ
から離型する。以上のプロセスは、総て超高精度に制御
されたロボットを用いて自動的に行われる。
【0040】100枚に成形したガラス基板について機
械特性を測定したところ、総て良好な結果が得られた。
その結果を表1に示した。
【0041】スタンパからの離型性を評価する目的で、
2P成形機の離型用のピンに一定の力を加え、離型に要
する時間を測定したところ、1.2秒で良好(2秒以内
を良と判定)であった。
【0042】次に、インターバック式スパッタ装置を用
いて、2P成形したガラス基板上に光磁気記録膜を製膜
した。記録膜は、基板側から、SiN/TbFeCo/
SiN/Alの4層構造とした。この光磁気ディスクに
ついて、耐湿熱性試験(80℃、85%RH、2000
時間)を行なったが、2P層及び記録膜にクラック、し
わ、浮き等の変化は無かった。さらに、バイトエラーレ
ートの測定を行なったが、2.2×10-6と良好な値で
あった。
【0043】(実施例2) (A)「M−315」 37重量% (B)分子量1200のポリテトラメチレングリコール1モルとメチレンビス (4−シクロヘキシルイソシアネート)2モルとの反応生成物に、さらに 2−ヒドロキシエチルアクリレート2モルを反応させて得られるポリウレ タンアクリレート 35重量% (C)トリメチロールプロパントリアクリレート 20重量% (D)ステアリルアクリレート 5重量% (E)「イルガキュア−184」 3重量%
【0044】上記(A)〜(E)を混合して、紫外線硬
化型樹脂組成物を調製した。以下実施例1と同様の方法
で、2P成形、機械特性評価、離型性評価、光磁気記録
膜製膜、耐湿熱性試験、バイトエラーレート測定を行な
い、その結果を表1〜3に示した。
【0045】(実施例3) (A)「M−315」 42重量% (B)分子量1200のポリテトラメチレングリコール1モルとメチレンビス (4−シクロヘキシルイソシアネート)2モルとの反応生成物に、さらに 2−ヒドロキシエチルアクリレート2モルを反応させて得られるポリウレ タンアクリレート 55重量% (C)「イルガキュア−184」 3重量%
【0046】上記(A)〜(C)を混合して、紫外線硬
化型樹脂組成物を調製した。以下実施例1と同様の方法
で、2P成形、機械特性評価、離型性評価、光磁気記録
膜製膜、耐湿熱性試験、バイトエラーレート測定を行な
い、その結果を表1〜3に示した。
【0047】(比較例1) (A)トリプロピレングリコールジアクリレート (東亜合成化学工業(株)製:商品名「M−220」) 37重量% (B)分子量1200のポリテトラメチレングリコール1モルとメチレンビス (4−シクロヘキシルイソシアネート)2モルとの反応生成物に、さらに 2−ヒドロキシエチルアクリレート2モルを反応させて得られるポリウレ タンアクリレート 35重量% (C)ネオペンチルギリコールジアクリレート 20重量% (D)「イルガキュア−184」 3重量%
【0048】上記(A)〜(D)を混合して、紫外線硬
化型樹脂組成物を調製した。以下実施例1と同様の方法
で、2P成形、機械特性評価、離型性評価、光磁気記録
膜製膜、耐湿熱性試験、バイトエラーレート測定を行な
い、その結果を表1〜3に示した。
【0049】(比較例2) (A)ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート (日本化薬(株)製:商品名「R−604」) 77重量% (B)分子量1200のポリテトラメチレングリコール1モルとメチレンビス (4−シクロヘキシルイソシアネート)2モルとの反応生成物に、さらに 2−ヒドロキシエチルアクリレート2モルを反応させて得られるポリウレ タンアクリレート 20重量% (C)「イルガキュア−184」 3重量%
【0050】上記(A)〜(C)を混合して、紫外線硬
化型樹脂組成物を調製した。以下実施例1と同様の方法
で、2P成形、機械特性評価、離型性評価、光磁気記録
膜製膜、耐湿熱性試験、バイトエラーレート測定を行な
い、その結果を表1〜3に示した。
【0051】なお、この紫外線硬化型樹脂組成物は、ス
タンパからの離型性が悪く、連続成形を続けていくうち
に、スタンパにダメージ(物理的変形)を与えてしまっ
たので、成形を18枚で打ち切った。表1の機械特性の
結果は、18枚目の成形基板についての測定値を示し
た。
【0052】(比較例3) (A)「M−315」 37重量% (B)分子量1200のポリテトラメチレングリコール1モルとヘキサメチレ ンジイソシアネート2モルとの反応生成物に、さらに2−ヒドロキシエ チルアクリレート2モルを反応させて得られるポリウレタンアクリレー ト 35重量% (C)ネオペンチルグリコールジアクリレート 25重量% (D)「イルガキュア−184」 3重量%
【0053】上記(A)〜(D)を混合して、紫外線硬
化型樹脂組成物を調製した。以下実施例1と同様の方法
で、2P成形、機械特性評価、離型性評価、光磁気記録
膜製膜、耐湿熱性試験、バイトエラーレート測定を行な
い、その結果を表1〜3に示した。
【0054】(比較例4) (A)2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート (東亜合成化学工業(株)製:商品名「M−5700」) 37重量% (B)分子量1200のポリテトラメチレングリコール1モルとメチレンビス (4−シクロヘキシルイソシアネート)2モルとの反応生成物に、さらに 2−ヒドロキシエチルアクリレート2モルを反応させて得られるポリウレ タンアクリレート 35重量% (C)ネオペンチルギリコールジアクリレート 20重量% (D)「イルガキュア−184」 3重量%
【0055】上記(A)〜(D)を混合して、紫外線硬
化型樹脂組成物を調製した。以下実施例1と同様の方法
で、2P成形、機械特性評価、離型性評価、光磁気記録
膜製膜、耐湿熱性試験、バイトエラーレート測定を行な
い、その結果を表1〜3に示した。
【0056】
【表1】
【0057】(*1)機械特性の測定値として、特に規
格外となりやすい、瞬時面振れ加速度の値で評価した。
100枚2P成形を行い、10枚おきに10点サンプリ
ングしたものについて測定した結果の最大値を示した。 (*2)18枚目に2P成形したサンプルについての測
定値。 (*3)2P成形のプロセスで、紫外線硬化型樹脂組成
物を硬化した後、2P成形機の離型用のピンに一定の力
を加え、離型に要する時間を測定した。2秒以内を、良
と判定した。
【0058】
【表2】
【0059】(*1)基板の光磁気記録膜(2P層)形
成面の全面に、水玉状の浮き(2P層とガラスとの間に
空気の層ができたもの)及びしわが観察された。 (*2)基板のグルーブ形状のダメージが大きい為、ト
ラッキングサーボ不能で測定できなかった。
【0060】
【発明の効果】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物によれ
ば、2P法のよる基板成形の量産性に優れ、かつ良好な
機械特性、記録特性及び高信頼性を有する光ディスク用
基板を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)式(I) 【化1】 で表わされる3官能アクリレート、 (2)少なくとも(a)ポリオール、(b)脂環式ジイ
    ソシアネート及び(c)ヒドロキシアクリレートとを反
    応させて得られるポリウレタンアクリレート及び (3)光重合開始剤 を含有することを特徴とする紫外線硬化型樹脂組成物。
JP3224226A 1991-09-04 1991-09-04 紫外線硬化型樹脂組成物 Pending JPH0559139A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002044285A1 (fr) 2000-11-30 2002-06-06 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Composition durcissable par rayonnement energetique actif pour le revetement d'un disque optique, et disque optique resultant
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WO2008099666A1 (ja) * 2007-02-13 2008-08-21 Dic Corporation 光透過層用紫外線硬化型組成物および光ディスク
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