JP2006257342A - 光ディスク用紫外線硬化型組成物及びそれを用いた光ディスク - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリカーボネート、アルミニウム、銀合金、金、等多くの表面に高い接着力を有し、高温高湿環境下に長時間放置した前後における接着力の低下無く、耐久性に優れる光ディスクに使用される紫外線硬化型組成物を提供する。
【解決手段】 (1)光ディスク用基板1と(2)情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜1と(3)紫外線硬化型組成物の硬化皮膜からなる樹脂層とをこの順に積層した構造を有する光ディスクにおける該樹脂層を形成するための紫外線硬化型組成物であって、
同一分子内に2個のカルボキシル基を有する化合物(A)の1分子に対し、
同一分子内に2個のグリシジル基を有する化合物(B)を2分子反応させ、
更に、同一分子内に1個のラジカル重合性の不飽和二重結合と1個のカルボキシル基を有する化合物(C)を2分子反応させて得られるラジカル重合性化合物(I)を含有する光ディスク用紫外線硬化型組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は光ディスク用紫外線硬化型組成物、並びに基板上に情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜を備え、更にその反射膜上に紫外線硬化型組成物の硬化膜からなる保護層を備えた光ディスク及び少なくとも1枚の光ディスク用基板に情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜を備えた2枚の基板を紫外線硬化型組成物の硬化膜により貼り合わせた貼り合わせ型の光ディスクに関する。
光ディスクには種々のタイプがある。例えば、基板上に形成された情報記録層上に該記録層を保護するための紫外線硬化型樹脂組成物の硬化膜が形成された光ディスクや、少なくとも1枚の光ディスク用基板に情報記録層が形成された2枚の基板を紫外線硬化型樹脂組成物の硬化膜により貼り合わせた貼り合わせ型の光ディスクがある。
情報記録層とは、ポリカーボネート等の合成樹脂からなる光ディスク用基板上に形成した、ピットと称する凹凸、相変化材料又は色素等からなる層と、その上に形成された情報読み取り用のレーザー光を反射するための半透明反射膜又は完全反射膜とからなる積層体である。半透明反射膜及び完全反射膜は情報記録層の最上部に形成される層であり、一般的には金属又は金属合金の薄膜からなる層である。
貼り合わせ型の光ディスクの代表例としては、DVD(ディジタルバーサタイルディスク又はディジタルビデオディスク)がある。中でも再生専用型のDVDにおいては、種々のタイプが存在する。例えば、「DVD−10」と称する光ディスクは、基板の片面に記録情報に対応するピットと称する凹凸を設け、その上に情報読み取り用のレーザー光を反射するための層として、例えばアルミニウムの層を形成した光ディスク用ポリカーボネート基板を2枚用意して、それらをアルミニウムの層を接着面として貼り合わせたものである。「DVD−5」は、「DVD−10」を製造するための前記基板と、情報記録層を設けていない通常の透明なポリカーボネート基板とを貼り合わせたものである。また、「DVD−9」は、基板の片面に設けたピット上にアルミニウムの反射膜を形成した基板と、基板の片面に設けたピット上に金又は金を主成分とする合金、銀又は銀を主成分とする合金或いはケイ素化合物等からなる半透明反射膜を形成した基板とを、反射膜同士を接着面として貼り合わせたものである。更に、「DVD−18」は、片面に2層の情報記録層を有する基板を2枚貼り合わせた構造のものである。現在では記録容量が大きく片面から2層の情報を読み取れる「DVD−9」が主流になっている。
このDVD−9等の半透明反射膜としては、金またはケイ素化合物が主として使用されている。しかし、金は材料の値段が非常に高くコスト面で不利であり、またケイ素化合物は成膜が非常に困難であるという欠点がある。そこで、金と比較して低コストであり成膜も容易であることから銀または銀を主成分とする合金への置き換えが盛んに検討されている。
さらに、DVDは再生専用型と記録型に大別でき、記録型のDVDにおいては、追記型のDVD−R、DVD+Rと呼ばれる方式と書き換え型のDVD−RW、DVD+RW、DVD−RAMと呼ばれる方式がある。これらのDVDの内、追記型のDVD−R、DVD+Rと呼ばれるDVDは、他のDVDとは異なり、記録層に有機色素を用いるという特徴を持つ。追記型光ディスクは、透明基板上に、レーザー光の照射によって不可逆的に光学特性が変化したり凹凸形状が形成されたりすることによって記録層が形成される。この記録層としては、例えばレーザー光の照射による加熱で分解し、その光学定数が変化すると共に、体積変化によって基板の変形を生じさせるシアニン系、フタロシアニン系、アゾ系の有機色素等が用いられる。
こうした多くの方式が開発されているが、次々に開発される種々の記録方式を用いた光ディスクには、情報記録層上に設けられる樹脂層を形成するための紫外線硬化型組成物が用いられている。
ところで、そのような光ディスクの特性は、情報記録層上に設けられる樹脂層を形成するための紫外線硬化型組成物の特性により大きく影響される。例えば、貼り合わせ型の光ディスクに使用される紫外線硬化型組成物としては、情報記録面を形成する種々の材料に対して優れた接着性を示す事が求められる。即ち、光ディスク用紫外線硬化型組成物が接着する対象となる被接着体は、ポリカーボネート、アルミニウム、金、金合金、銀、銀合金、ケイ素化合物、有機色素等が有るが、これら総てに対し優れた接着力を示すことが求められる。
貼り合わせ型の光ディスクに使用される紫外線硬化型組成物として、分子量450〜3000のビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート、分子量400〜10000のウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレートモノマー、及び光重合開始剤を使用することで、特に、金、銀、シリコン、シリコン化合物等の半透明膜基材に対する十分な接着力を得ることが出来ること開示がされている(例えば、特許文献1参照)。当該技術は、銀等からなる半透明反射膜を有する貼り合わせ型光ディスクにおいて、高い接着力を有する接着剤組成物を提供することを目的としている。しかしながら、当該紫外線硬化型組成物を詳細に検討すると、高温高湿環境下に長時間放置した後における接着力の低下、及び信号の読み取りエラーの増加が認められ、実用上、更に、改良が必要であることが判明した。
また、ポリエステルウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、単官能アクリレートと光重合開始剤からなる光学用樹脂組成物に関する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。当該技術は、硬化収縮が少なく、耐湿性等の耐環境性に優れた光学用樹脂組成物を提供する事を目的としており、45℃、相対湿度95%環境下に於ける、500時間経過後の外観変化、吸湿率が少ない事が報告されている。しかしながら、当文献には光ディスクに使用される紫外線硬化型組成物及びこれを用いた光ディスクに関する技術については何ら記載されていない。当該技術で開示されている組成物を光ディスク貼り合わせ用紫外線硬化性接着剤組成物として使用した場合、80℃、85%RHの高温高湿環境下に長時間放置した後における接着力の低下、及び信号の読み取りエラーの増加が認められ、光ディスク貼り合わせ用紫外線硬化性接着剤組成物として使用するには、実用上、更に改良が必要であることが判明した。
再公表特許WO97/40115(特許請求の範囲) 特公平08−013867号公報(特許請求の範囲、実施例)
したがって、本発明の目的は、ポリカーボネート、アルミニウム、銀合金、金、等多くの表面に高い接着力を有し、高温高湿環境下に長時間放置した前後における接着力の低下無く、耐久性に優れる光ディスクに使用される紫外線硬化型組成物及びこれを用いた光ディスクを提供することにある。
従来から、光ディスク基板の情報記録面と紫外線硬化型組成物の硬化皮膜との接着性を向上させるためには、紫外線硬化型組成物の硬化する際に起きる収縮を低減すること。即ち、硬化後の膜の弾性率を低くすることにより、硬化時の歪みを低下させ、或いは硬化歪み緩和することが有効であることが判っている。そのための手段として、比較的高分子量の柔軟な構造を有するオリゴマーの使用比率を増加して、低分子量のモノマーの使用比率を低く抑えることが従来から試みられている。柔軟な構造を取り入れると分子間凝集力が低下するため強靱性や耐久性が失われてしまうという問題がある。
本発明者らは、本発明の課題を解決するため、コーティング剤や接着剤の分野において広く使われており、光ディスク用紫外線硬化型組成物においても一般的に用いられているビスフェノール型エポキシアクリレートを含有する紫外線硬化型組成物を検討した。しかしながら、ビスフェノール型エポキシアクリレートは強靱性や耐久性が優れているものの、柔軟性を欠く。ビスフェノール型エポキシ化合物を柔軟な構造のポリエステルよって変性することにより、接着性と耐久性が両立することを見出した。更に、耐久性は少々劣るが柔軟性や接着性を有するウレタンアクリレートを併用することによって接着性と耐久性のバランスのとれた光ディスク用紫外線硬化型組成物が得られることが判り、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、(1)光ディスク用基板1と(2)情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜1と(3)紫外線硬化型組成物の硬化皮膜からなる樹脂層とをこの順に積層した構造を有する光ディスクにおける該樹脂層を形成するための紫外線硬化型組成物であって、
該紫外線硬化型組成物が、
同一分子内に2個のカルボキシル基を有する化合物(A)の1分子に対し、
同一分子内に2個のグリシジル基を有する化合物(B)を2分子反応させ、
更に、同一分子内に1個のラジカル重合性の不飽和二重結合と1個のカルボキシル基を有する化合物(C)を2分子反応させて得られるラジカル重合性化合物(I)を含有することを特徴とする光ディスク用紫外線硬化型組成物を提供するものである。
また、本発明は、(1)光ディスク用基板1と(2)情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜1と(3)紫外線硬化型組成物の硬化皮膜からなる樹脂層とをこの順に積層した構造を有する光ディスクであって、
該紫外線硬化型組成物が、
同一分子内に2個のカルボキシル基を有する化合物(A)の1分子に対し、
同一分子内に2個のグリシジル基を有する化合物(B)を2分子反応させ、
更に、同一分子内に1個のラジカル重合性の不飽和二重結合と1個のカルボキシル基を有する化合物(C)を2分子反応させて得られるラジカル重合性化合物(I)を含有することを特徴とする光ディスクを提供するものである。
本発明の紫外線硬化型組成物の硬化皮膜は、光ディスク基板の情報記録面に対する初期の接着力が高く、更に、高温高湿環境下に長時間放置した後にも接着力の低下を起こすことがない。
本明細書中で反射膜とは、情報読み取り用のレーザー光を反射するための半透明反射膜又は該レーザー光を実質的に透過しない完全反射膜のことであり、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸のことであり、アクリル酸又はメタクリル酸の誘導体についても同様である。
本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物はラジカル重合性化合物(I)を含有する。ラジカル重合性化合物(I)は、下記の反応工程で製造することが好ましい。
第一段の反応として、同一分子内に2個のカルボキシル基を有する化合物(A)の1分子に対し、同一分子内に2個のグリシジル基を有する化合物(B)を2分子反応させる。同一分子内に2個のカルボキシル基を有する化合物(A)のカルボキシル基と、同一分子内に2個のグリシジル基を有する化合物(B)とを、化合物(A)のカルボキシル基と化合物(B)のモル比が0.9〜1.1、好ましくは等モルにて反応させて末端グリシジル基化合物を得る。
次いで、第二段の反応として、先の反応で得られた末端グリシジル基化合物と同一分子内に1個のラジカル重合性の不飽和二重結合と1個のカルボキシル基を有する化合物(C)とを、末端グリシジル基化合物のグリシジル基とを、モル比が0.9〜1.1、好ましくは等モルにて反応させラジカル重合性化合物(I)を得る。
この第1段反応は反応温度60〜130℃、好ましくは70〜120℃で反応する事が望ましい。第2段の反応は、60℃以下では反応時間が長くなり、120℃以上では化合物(B)の不飽和二重結合の重合が起きやすくなるため、禁止剤の存在下、反応温度60〜120℃、好ましくは70〜110℃で反応する事が望ましい。グリシジル基の開環触媒として公知任意の触媒を用いる事が出来る。トリエチレンジアミン、トリnブチルアミン、ジメチルアミノエチルメタクリレート等の三級アミン類、トリフェニルフォスファイト、亜燐酸エステル、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類などがその代表例として挙げる事が出来る。
同一分子内に2個のカルボキシル基を有する化合物(A)としては、例えば、
(a)ジオールと2塩基酸とを反応させて得られる分子鎖の両末端にカルボキシル基を有するポリエステルジカルボン酸
(b)或いは、長鎖アルキルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリカーボネートジオール等のポリマージオールに酸無水物を分子末端の水酸基に反応させたジカルボン酸
(c)二塩基酸にラクトン化合物を反応したジカルボン酸などの分子末端がカルボキシル基のジカルボン酸
等がある。
更に具体的には、上記(a)の化合物は、ジオールより過剰な二塩基酸のモル比の割合においてその比を調製することにより(二塩基酸/ジオール=2〜1モルの範囲)任意の分子量のジカルボン酸が得られる。そのジオールとしては例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、シクロヘキシルジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールFエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、ひまし油変性ジオール等のジオール類を挙げることが出来る。
ジオールと反応させる二塩基酸としては、琥珀酸、無水琥珀酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ダイマー酸等の脂肪族二塩基酸、乃至は無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族多塩基酸、テトラヒドロ酸無水物及びその誘導体、乃至はヘキサヒドロフタル酸無水物及びその誘導体、ジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族二塩基酸等が挙げられる。
上記(b)の化合物の同効成分としては、エチルグリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル等のアルキルモノグリシジルエーテル類、或いは、アルキルグリシジルエステル(製品名カージュラE10:シェルジャパン製)等を挙げることが出来る。
上記(c)の化合物の具体例としては、二塩基酸にβ−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等のラクトン類を付加して得られるカルボキシル基末端ポリエステルポリオールが挙げられる。
同一分子内に2個のグリシジル基を有する化合物(B)としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂を使用することが好ましい。ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、式(10)で表される化合物を使用するが、中でも、式中のEが-C(CH3)2-であるビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂が接着力、耐久性などの性能とコストに優れ、好ましい。
Figure 2006257342
(式中、Eは-SO2-、-CH2-、-CH(CH3)-又は-C(CH3)2-を表し、nは0〜8の整数を表す。)
1個のラジカル重合性の不飽和二重結合と1個のカルボキシル基を有する化合物(C)は、例えば、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと二塩基酸無水物から得られるハーフエステル化合物、これらのカルボキシル基にラクトン化合物を付加した化合物などが挙げられる。
ラジカル重合性化合物(I)としては、上記の原料を用いた種々の構造の化合物を使用することができるが、中でも、下記式(1)の構造であることが好ましい。
Figure 2006257342
(式中、Rはそれぞれ独立的に水素原子又はメチル基を表し、Xは式(2)
Figure 2006257342
(式中、Eは-SO2-、-CH2-、-CH(CH3)-又は-C(CH3)2-を表し、nは0〜8の整数を表す。)で表される基であり、Zは式(3)
Figure 2006257342
(式中、Aは、水素原子が炭素数1〜6のアルキル基により置換されていても良い2価の芳香族炭化水素基又は分岐鎖を有していても良い炭素数2〜10の2価の脂肪族炭化水素基を表し、Lは、分岐鎖を有していても良い炭素数2〜20の2価の脂肪族炭化水素基又は-(R2O)p-R2-(式中、Rは分岐鎖を有していても良い炭素数2〜8のアルキレン基を表し、pは1〜10の整数である。)で表される基であり、mは1〜20の整数である。)で表される基である。)
本発明では第二の成分として前記式(1)のラジカル重合性化合物(I)に加え、更にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(D)とポリイソシアネート化合物(E)を反応させて得られるラジカル重合性化合物(II)を含有する事が好ましい。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(D)は2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートにε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等のラクトン類を付加して得られる化合物を挙げる事が出来る。特にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートにε−カプロラクトンを1〜8モル付加した化合物が好ましく、ε−カプロラクトンを2〜5モル付加した化合物がより好ましい。
ポリイソシアネート化合物(E)としては、例えば、1,6ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、リジントリイソシアネート、「前記脂肪族ジイソシアネートの三量体、低分子トリオールと前記脂肪族イソシアネートのアダクト体」、或いはイソホロンジイソシアネート、水添4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソプロピリデンシクロヘキシル−4,4−ジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート、「前記脂環族ジイソシアネートの三量体、低分子トリオールと前記脂環族イソシアネートのアダクト体」、或いはキシリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート、「芳香族ジイソシアネートの三量体、低分子トリオールと前記芳香脂肪族イソシアネートのアダクト体等の芳香族トリイソシアネート」、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートなどの3官能以上のポリイソシアネート、コスモネートLL(三井化学(株)製:カルボジイミド化した4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートの混合物)、或いは、カルボジライトV−05(日清紡(株)製:ポリカルボジイミド基を有する末端脂肪属イソシアネート化合物)等のカルボジイミド基を有するイソシアネート化合物類、などが挙げられ、これら二種類以上のイソシアネート化合物を混合して用いることが出来る。ポリイソシアネート化合物(E)中でも1,6ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等のジイソシアネートが好ましい。
本発明の紫外線硬化型組成物中には、ラジカル重合性化合物(I)を、紫外線硬化型組成物全体に対して5〜60質量%含有することが好ましく、10〜50質量%含有することがより好ましい。ラジカル重合性化合物(II)は、紫外線硬化型組成物全体に対して5〜60質量%含有することが好ましく、10〜50質量%含有することがより好ましい。ラジカル重合性化合物(I)とラジカル重合性化合物(II)を合計した紫外線硬化型組成物全体に対する総使用割合は10〜70%が好ましく、10%〜60%がより好ましい。また、紫外線硬化型組成物中には公知のラジカル重合性モノマー、オリゴマー、光重合開始剤、及び熱重合開始剤等を用いる事が出来る。更に本発明の紫外線硬化型組成物中には、公知任意の添加剤、助剤を用いることが出来る。
ラジカル重合性モノマーとして、例えば、単官能(メタ)アクリレートとしては、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシー3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチルー2−エチルー1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキルエーテル(メタ)ポリアクリレート類;ノルボルナンジメタノールジアクリレート、ノルボルナンジエタノールジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジメタノールにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド2モル付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジエタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド2モル付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジエタノールジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジメタノールにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド2モル付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジエタノールにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド2モル付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート等の脂環構造を有するモノマー類、;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ビス(2−アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(2−アクリロイルオキシプロピル)ヒドロキシプロピルイソシアヌレート、ビス(2−アクリロイルオキシブチル)ヒドロキシブチルイソシアヌレート、ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(2−メタクリロイルオキシプロピル)ヒドロキシプロピルイソシアヌレート、ビス(2−メタクリロイルオキシブチル)ヒドロキシブチルイソシアヌレート、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−アクリロイルオキシプロピル)イソシアヌレート、トリス(2−アクリロイルオキシブチル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシプロピル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシブチル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート構造を有するモノマー類、;ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性アルキル化リン酸(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、ビニルエーテルモノマー等を挙げることができ、前記ラジカル重合性不飽和モノマーの1種もしくは2種以上を用いることができる。
本発明で使用することのできるオリゴマーとしては、例えば、ポリエーテル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリカーボネート骨格のウレタン(メタ)アクリレートなどのポリウレタン(メタ)アクリレート或いは、ポリエステル骨格のポリオールに(メタ)アクリル酸をエステル化したポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル骨格のポリオールに(メタ)アクリル酸をエステル化したポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ樹脂のグリシジル基にアクリル酸を反応したエポキシアクリレート等を挙げることが出来、これらの公知汎用活性エネルギー線線硬化性オリゴマーの中から1種もしくは2種以上を用いる事が出来る。
光重合開始剤としては、公知慣用のものがいずれも使用できるが、分子開裂型または水素引き抜き型のものが本発明で使用する光重合開始剤として好適である。本発明に使用する光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン及び2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等の分子開裂型や、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド等の水素引き抜き型の光重合開始剤を使用することができる。
また、増感剤として、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン及び4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が使用でき、更に、前記の光重合性化合物と付加反応を起こさないアミン類を併用することもできる。もちろん、これらは、紫外線硬化性化合物への溶解性に優れ、かつ紫外線透過性を阻害しないものを選択して用いることが好ましい。また、紫外線硬化型樹脂組成物には、必要に応じて、添加剤として、界面活性剤、レベリング剤、熱重合禁止剤、ヒンダードフェノール、ホスファイト等の酸化防止剤、ヒンダードアミン等の光安定剤を使用することもできる。
更に必要に応じて、接着性、密着性を改善するシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の助剤、或いは濡れ性や表面平滑性を改善する助剤を公知任意の量加えることが出来る。
本発明の紫外線硬化型組成物中には、式(4)で表される化合物を添加することが好ましい。式(4)で表される化合物を添加することにより、紫外線硬化型組成物の硬化皮膜の初期接着力をより高くすることができ、更に、光ディスクを高温高湿環境下に長時間放置した後の接着力の低下、反射膜の外観変化、及び信号の読み取りエラーの増加を相当程度防止することができる。
Figure 2006257342
(式中、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ独立的に、(i)水素原子、(ii)ハロゲン原子、(iii)水酸基、(iv)炭素数1〜8のアルコキシル基、(v)カルボキシル基、(vi)式(5)
Figure 2006257342
(式中、R7は、ハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルケニル基を表す。)で表される基、或いは(vii)置換基としてカルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシル基又はアルコキシル基を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基若しくはアルケニル基を表すが、R2、R3、R4、R5及びR6の中の少なくともひとつは水酸基である。)
前記式(4)で表される化合物としては種々の構造の化合物があるが、中でも下記式(6)、式(7)、式(8)及び式(9)で表される化合物が好ましい。
Figure 2006257342
(式中、R8は、水素原子、ハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルケニル基を表す。)
Figure 2006257342
(式中、R9、R10、R11及びR12はそれぞれ独立的に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルコキシル基、置換基として-COOH、-COOR13、-OCOR14又は-OR15を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基、或いは置換基として-COOH、-COOR13、-OCOR14又は-OR15を有していても良い炭素数1〜24のアルケニル基を表す(式中、R13、R14、及びR15はそれぞれ独立的に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜8のアルケニル基を表す。)。)
Figure 2006257342
(式中、R16、R17、R18及びR19はそれぞれ独立的に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルコキシル基、置換基として-COOH、-COOR13、-OCOR14又は-OR15を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基、或いは置換基として-COOH、-COOR13、-OCOR14又は-OR15を有していても良い炭素数1〜24のアルケニル基を表す(式中、R13、R14、及びR15はそれぞれ独立的に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜8のアルケニル基を表す。)。)
Figure 2006257342
(式中、R20、R21、R22及びR23はそれぞれ独立的に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルコキシル基、置換基として-COOH、-COOR13、-OCOR14又は-OR15を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基、或いは置換基として-COOH、-COOR13、-OCOR14又は-OR15を有していても良い炭素数1〜24のアルケニル基を表す(式中、R13、R14、及びR15はそれぞれ独立的に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜8のアルケニル基を表す。)。)
上記式(6)におけるアルキル基及びアルケニル基は分岐状又は直鎖状であって良く、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であることが好ましい。中でも、R8は水素原子、又は無置換の炭素数1〜20の分岐鎖を有していてもよいアルキル基であることが好ましく、水素原子、又は無置換の炭素数1〜8の分岐鎖を有していてもよいアルキル基であることがより好ましい。更に、水素原子、又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基であることが特に好ましい
上記式(6)で表される没食子酸エステルとしては、具体的には、没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル、没食子酸イソプロピル、没食子酸イソペンチル、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、没食子酸テトラデシル、没食子酸ヘキサデシル、没食子酸オクタデシル等がある。式(6)で表される化合物としては、没食子酸を使用することが好ましい。没食子酸は、市販品として、例えば、大日本製薬(株)製が容易に入手可能である。
式(7)中、R9、R10、R11及びR12は、具体的には、(i)水素原子、(ii)フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子等のハロゲン原子、(iii)メトキシ、エトキシ、ブトキシ、オクチロキシ等のアルコキシル基、(iv)メチル、ブチル、ヘキシル、オクチル、ラウリル又はオクタデシル等のアルキル基、(v)エテニル、プロペニル又は2−ブテニル等のアルケニル基、(vi)4−カルボキシブチル、2−メトキシカルボニルエチル、メトキシメチル、エトキシメチル等が挙げられる。
式(7)で表される化合物中で好ましいのは、カテコール、3−sec−ブチルカテコール、3−tert−ブチルカテコール、4−sec−ブチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,5−ジ−tert−ブチルカテコール、3−sec−ブチル−4−tert−ブチルカテコール、3−tert−ブチル−5−sec−ブチルカテコール、4−オクチルカテコール及び4−ステアリルカテコールであり、より好ましいのは、カテコール及び4−tert−ブチルカテコールである。特に4−tert−ブチルカテコールを使用することが好ましい。4−tert−ブチルカテコールの市販品としては、例えば、大日本インキ化学工業(株)製DIC TBC−5Pがある。
式(8)中のR16、R17、R18及びR19、及び、式(9)中のR20、R21、R22及びR23は、具体的には、水素原子、メチル基、プロピル基、ヘキシル基、ノニル基、ドデシル基、iso-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ネオペンチル基、iso-ヘキシル基、tert-オクチル基等が挙げられる。
式(8)で表される化合物の中で好ましいのは、ハイドロキノン、2−ヒドロキシハイドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ハイドロキノン又は2,5−ビス(1,1−ジメチルブチル)ハイドロキノンである。また、式(8)で表される化合物中で好ましいのは、レソルシノール(benzene-1,3-diol)、オルシノール(5-methylbenzene-1,3-diol)である。式(8)で表される化合物の中でもハイドロキノン(benzene-1,4-diol)、2−ヒドロキシハイドロキノン(benzene-1,2,4-triol)を使用することがより好ましい。また、式(4)で表される化合物として、本発明で使用することが好ましいその他の化合物としてはピロガロール(1,2,3-trihydroxybenzene)がある。
上記式(6)〜式(9)で表される化合物の中で、式(6)で表される没食子酸又は没食子酸エステル及び式(8)で表されるハイドロキノン系化合物は、高温高湿環境下における耐久性を特に向上させることができ、式(4)で表される化合物の中でも特に好ましい化合物である。また、式(4)で表される化合物の中では没食子酸が最も好ましい化合物である。
式(4)で表される化合物の紫外線硬化型組成物中への添加量としては、活性エネルギー線硬化型組成物全体に対して、0.05〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%である。0.3〜7質量%であることが更に好ましく、1〜5質量部であることが特に好ましい。
本発明の紫外線硬化型組成物を使用した光ディスクは、第1の基板上に情報読み取り用のレーザー光を反射するための第1の反射膜を備え、更に該第1の反射膜上に上記紫外線硬化型組成物の硬化膜からなる樹脂層を備えた構造を有する光ディスクである。本発明の紫外線硬化型組成物を使用した光ディスクは、このような構造の光ディスク、或いはこのような構造を部分的に有する光ディスクである。そのような光ディスクとしては、例えば、銀又は銀を主成分とする合金の薄膜を光反射層とし、該光反射層上に保護層として紫外線硬化型組成物の硬化膜からなる樹脂層を備えたCD−ROM又はCD−R等がある。また、例えば、銀又は銀を主成分とする合金の薄膜からなる光反射層を有する基板を、該光反射層を接着面として紫外線硬化型組成物により他の基板と貼り合わせたDVD−5がある。
また、本発明の紫外線硬化型組成物を使用した光ディスクは、前記第1の反射膜上に設けた上記紫外線硬化型組成物の硬化膜からなる樹脂層上に、更に、情報読み取り用のレーザー光を反射するための第2の反射膜を備えた第2の基板が、前記樹脂層と前記第2の反射膜とが接するように、前記樹脂層上に設けられた構造の光ディスクであっても良い。このような構造の光ディスクとしては、情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜を備えた2枚の光ディスク用基板の少なくとも一方の基板が、その表面に、例えば銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜を有し、2枚の基板の反射膜同士を接着面として前記2枚の光ディスク用基板を貼り合わせたDVD−9、DVD−18、DVD−10等の貼り合わせ型の光ディスクがある。
光ディスク用基板としては、光ディスク用基板として通常用いられるものが使用でき、特にポリカーボネート基板を好適に用いることができる。また、情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜としては、種々の材料を使用することができる。例えば、アルミニウム、金、金合金、銀、銀合金、ケイ素化合物、等が使用可能である。中でも、本発明の光ディスクとしては銀又は銀を主成分とする合金を使用することが好ましい。光ディスクに用いられる「銀を主成分とする合金」としては、例えば、米国特許第6007889号公報に記載されている銀と金の比率(AgAu)が以下の比率である銀合金があげられる。
0.9<x<0.999
0.001≦≦0.10
光ディスクのタイプは、好ましくは再生専用型DVDである「DVD−5」、「DVD−10」、「DVD−9」及び「DVD−18」、書き込み可能型のDVD−R、DVD+R、書き換え可能型のDVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM等のDVDであり、特に好ましくは「DVD−9」及び「DVD−18」である。
また、本発明の紫外線硬化型組成物を使用した光ディスクはこれらには限定されず、例えば、厚さ約1.1mmの光ディスク用基板の、例えば銀又は銀を主成分とする合金の薄膜上に、該組成物の硬化膜による、厚さ約0.1mm程度の保護層又はカバー層又は光透過層を形成したもの、すなわち、情報読み書き用のレーザー光として青紫色レーザー光に適したタイプのものであっても良いし、DVDと同様の厚さ0.6mmの基板を2枚貼り合わせた構造を有するSACD(スーパーオーディオCD)であっても良い。
以下に、「DVD−5」、「DVD−10」、「DVD−9」及び「DVD−18」を製造する場合の例を記載する。本発明の紫外線硬化型組成物を使用した光ディスクの例としてはこれらに限定されるものではない。また、下記製造例で使用する紫外線硬化型組成物は、本発明で使用する上記式(1)で表される化合物を含有した紫外線硬化型組成物を意味する。
(DVD−9の製造)
記録情報を担うピットと称する凹凸の上に40〜60nmの金属薄膜(第2の反射膜)が積層された光ディスク用基板(A:第2の基板)1枚と、記録情報を担うピットと称する凹凸の上に10〜30nmの銀又は銀を主成分とする合金の半透明反射膜(半透明反射膜:第1の反射膜)が積層された光ディスク用基板(B:第1の基板)1枚を用意する。
なお、前記第2の反射膜としては、例えばアルミニウムを主成分とするものや銀又は銀を主成分とする合金を使用することができる。また、前記光ディスク用基板としては、光ディスク用基板として公知のものが使用できる。例えば、アモルファスポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート等が挙げられるが、特にポリカーボネート基板を使用することが好ましい。
次いで、紫外線硬化型組成物を前記基板(A:第2の基板)の金属薄膜(第2の反射膜)上に塗布し、更に、半透明反射膜(第1の反射膜)が積層された前記基板(B:第1の基板)を、半透明反射膜(第1の反射膜)の膜面が接着面となるように、金属薄膜(第2の反射膜)面に塗布された紫外線硬化型組成物を介して基板(A:第2の基板)と貼り合わせ、この貼り合わせた2枚の基板の片面又は両面から紫外線を照射して、両者を接着させ「DVD−9」とする。
(DVD−18の製造)
更に、前記のDVD−9を製造した後に、基板(A:第2の基板)上に形成された金属薄膜(第2の反射膜)を基板(B:第1の基板)側に残したまま、基板(A:第2の基板)のみを剥離することにより、基板(B:第1の基板)/半透明反射膜(第1の反射膜)/紫外線硬化型組成物の硬化膜/金属薄膜(第2の反射膜)が順次積層されたディスク中間体を作製する。そのようなディスク中間体を2枚用意する。次いで、この2枚のディスク中間体の金属薄膜(第1の反射膜)を接着面として、それらが対向するように接着することにより「DVD−18」が得られる。
(DVD−10の製造)
記録情報を担うピットと称する凹凸の上に、銀又は銀を主成分とする合金による40〜60nmの反射膜が積層された光ディスク用第2の基板枚(C1:第1の基板)及び(C2:第2の基板)を用意する。片方の基板(C1:第1の基板)の反射膜(第1の反射膜)上に紫外線硬化型組成物を塗布し、もう片方の基板(C2:第2の基板)を反射膜(第2の反射膜)の膜面が接着面となるように、基板(C1:第1の基板)の反射膜(第1の反射膜)面に塗布された前記組成物を介して基板(C1:第1の基板)と貼り合わせ、この貼り合わせた2枚の基板の片面又は両面から紫外線を照射して、両者を接着させ「DVD−10」とする。
(DVD−5の製造)
記録情報を担うピットと称する凹凸の上に、銀又は銀を主成分とする合金による40〜60nmの第1の反射膜が積層された光ディスク用基板(D:第1の基板)を用意する。別に、ピットを有さない光ディスク用基板(E)を用意する。基板(D:第1の基板)の前記第1の反射膜上に紫外線硬化型組成物を塗布し、該組成物を介して基板(D:第1の基板)と基板(E)を貼り合わせ、この貼り合わせた2枚の基板の片面又は両面から紫外線を照射して、両者を接着させ「DVD−5」とする。
紫外線照射にあたっては、例えばメタルハライドランプ、高圧水銀灯などを用いた連続光照射方式で行うこともできるし、米国特許第5904795号公報記載の閃光照射方式で行うこともできる。効率よく硬化出来る点で閃光照射方式がより好ましい。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<合成例−1>
精溜塔、水分離器、コンデンサー、温度計及び窒素導入管を備えた攪拌機付き反応器に、エチレングリコールを91部、アジピン酸を318部加えて攪拌乍ら140℃まで1時間で昇温する。更に3時間で230℃迄昇温、230℃で3時間反応。酸価196KOHmg/gで冷却した。110℃迄冷却したらエピクロン850を537部(エポキシ当量188g/当量)トリフェニルホスフィン0.2部を加えて130℃4時間反応した。酸価2.6KOHmg/gであった。窒素導入管を空気吹き込みに換えて、アクリル酸(98%)105部、メトキノン0.5部、トリフェニルホスフィン2部加えて110℃6時間反応した。酸価1.7KOHmg/g半固形樹脂状物の変性エポキシアクリレート<J−1>を得た。
GPC測定分子量は、数平均分子量(Mn)1450,重量平均分子量(Mw)4066,分散度(Mw/Mn)は2.81であった。
<合成例−2>
還流冷却管、窒素及び空気導入管、温度計を備えた攪拌機付き反応器に、トリプロピレングリコール149部、無水琥珀酸155部、を加えて攪拌し乍ら120℃迄昇温、120℃5時間反応し、冷却する。反応液は酸価287KOHmg/gとなった。エピクロン850(大日本インキ化学工業(株)製ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量188g/当量)を582部、トリフェニルホスフィン0.2部を加えて再び120℃に昇温し5時間反応した。酸化3以下となったところでアクリル酸114部、メトキノン0.5部、トリフェニルホスフィン1.8部加えて95℃6時間反応して、酸価1.8KOHmg/g、半固形樹脂状物の変性エポキシアクリレート<J−2>を得た。
GPC測定分子量は、数平均分子量(Mn)1254,重量平均分子量(Mw)6107,分散度(Mw/Mn)は4.87であった。
<合成例−3>
還流冷却管、空気導入管、温度計を備えた攪拌機付き反応器に、プラクセルFA−3(ダイセル化学(株)製 β−ヒドロキシエチルアクリレートのεカプロラクトン3モル付加物Mn458)を841部、と2,4−トリレンジイソシアネート(三井武田ケミカル(株)製)159部、メトキノン0.3部、オクチル酸第一錫0.2部加えて75℃5時間反応して、NCO%0.05、ガードナー粘度:Z3 粘稠液体のウレタンアクリレート<J−3>を得た。
GPC測定分子量は、数平均分子量(Mn)1233,重量平均分子量(Mw)1794,分散度(Mw/Mn)は1.45であった。
<紫外線硬化型組成物および光ディスクの製造>
下記表1及び表2に示した組成により配合した各組成物を60℃で3時間加熱、溶解して、各実施例及び比較例の紫外線硬化型組成物を調製した。
Figure 2006257342
表1中の化合物は以下の通り。
ディックライトUE−8200:ビスフェノールA型エポキシ樹脂のグリシジル基に直接アクリル酸が付加した構造のエポキシアクリレート(大日本インキ化学工業(株)製)
アロニックスM−1200:ポリエステルジオールとジイソシアネートと2ヒドロキシアクリレートからなるウレタンアクリレート、無黄変タイプ(東亜合成化学(株)製)
アロニックスM−315:トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート東亜合成化学(株)製
BPE4−A:ライトアクリレートBP4EA(共栄社化学(株)製)
HDDA:1,6ヘキサンジオールジアクリレート東亜合成化学(株)製、
(東亞合成(株)製 トリプロピレングリコールジアクリレート)
PHE:大阪有機化学工業(株)製 フェノキシエチルアクリレート
THFA:大阪有機化学工業(株)製 テトラフルフリルアクリレート
PM−2:カヤマーPM−2日本化薬(株)製 2−メタクロイロキシエチルアシッドホスフェート
Irg.184:イルガキュア184(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)
2,4−ジエチルチオキサントン日本化薬(株)製 光重合開始剤
DMBI:p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル日本化薬(株)製 光重合開始助剤
TPO:ダロキュアTPO(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)光重合開始剤
DBE:N−ジメチルアミノ安息香酸エチル
(DVD−9型ディスクの作製)
記録情報を担うピットと称する凹凸の上に40〜60nmのアルミニウム金属薄膜(反射層)が積層された光ディスク用ポリカーボネート基板1枚と、記録情報を担うピットと称する凹凸の上に15nmの銀を主成分とする合金の半透明膜(半透明反射層)が積層された光ディスク用ポリカーボネート基板1枚を用意した。
次いで、表1の各紫外線硬化型組成物を前記基板のアルミニウム薄膜上に塗布し、更に、銀を主成分とする合金の半透明膜が積層された前記基板を、半透明膜の膜面が接着面となるように、アルミニウム薄膜面に塗布された紫外線硬化型組成物を介して基板と重ね合わせた。次いでスピンコーターで硬化塗膜の膜厚が約50〜60μmになるよう回転させた。次いで、ウシオ電機株式会社製「クセノンフラッシュ照射装置 SBC−04型」を用い、設定電圧1800Vで、銀合金半透明膜付きの基板側から空気中で10ショット紫外線を照射して、各紫外線硬化型組成物の硬化膜により貼り合わせたDVD−9型光ディスクを作製した。
(耐久試験前後の接着力の測定)
金属反射膜としてアルミニウム薄膜又は銀を主成分とする合金の半透明膜を有するポリカーボネート基板の該金属反射膜の面上に、表1の各紫外線硬化型組成物をスピンコーターで硬化塗膜の膜厚が約50〜60μmになるよう塗布し、告いでアイグラフィックス社製メタルハライドUVランプ120w、0.5J/cmにて該塗膜を硬化させて、接着力測定用サンプルを作製した。各サンプルについて、エスペック株式会社製「PR−2PK」を使用して、80℃85%RH24時間の高温高湿環境下で耐久試験を行った。その後、サンドペーパー#1500,#280で塗膜を全体が薄く曇る程度に軽く研磨し、水、エタノールで研磨粉を拭き取り、小西ボンド製構造用接着剤WF−731を用い10mm角の治具を研磨した面に取り付けた。テスター産業製プッシュプルゲージ(500Nフルスケール)にて基板に取り付けた治具を引っ張り、その引っ張り強度を測定し、接着力とした。
<耐光性試験(蛍光灯曝露試験)>
上記各サンプルについて蛍光灯下における曝露試験を実施し、耐光性を評価した。20Wの蛍光灯(三菱電気製、ネオルミスーパーFL20SSW/18(18ワット))2本を蛍光灯の中心間距離が8cmになるように同一平面上に並列させ、中央の蛍光灯から7cmの位置に光ディスクの読み取り面側(銀合金半透明反射膜側)が蛍光灯に対向するように配置して、蛍光灯の曝露試験を行った。500時間の曝露を行い、その前後の各サンプルの反射率を測定し耐光性及び色差を評価した。
<耐光性試験(太陽光曝露試験)>
上記各サンプルについて太陽光下における曝露試験を実施し、耐光性を評価した。光ディスクの読み取り面側(銀合金半透明反射膜側)が太陽光に対向するように窓に貼り付け、太陽光の曝露試験を行った。500時間の曝露を行い、その前後の各サンプルの反射率を測定し耐光性及び色差を評価した。
<高温高湿環境下での耐久性試験>
また、前記の耐光性試験とは別に、各サンプルについて高温高湿条件下での曝露試験を行った。
試験は、エスペック株式会社製「PR−2PK」を使用して、80℃85%RH500時間の高温高湿環境下での曝露試験を行った。試験前後のサンプルについて、銀合金半透明反射膜のついた情報記録層(L0と称す)アルミニウムスパッタ膜の付いた記録層を(L1と称す)のPIエラーを測定し評価した。
<PIエラー及び反射率の測定>
PIエラー及び反射率は、Audio Development 社製 「SA−300」により測定した。またPIエラー比(試験後のエラー数/試験前のエラー数)、及び反射率の変化(%)[(試験後の反射率)-(試験前の反射率)]を計算により求め、評価した。
PIエラーの判定の欄は、
PIエラー比が5以下である場合を○
PIエラー比が5を越えて6以下である場合を△
PIエラー比が6を越えた場合を×とした。
反射率の判定の欄は、
反射率の変化が2%以下である場合を○
反射率の変化が2%を越えて、4%以下である場合を△
反射率の変化が4%を越える場合を×とした。
(弾性率の測定方法)
紫外線硬化型組成物を、ガラス板上に硬化塗膜が50〜60μmになるように塗布した後、メタルハライドランプ(コールドミラー付き、ランプ出力120W/cm)を用いて窒素雰囲気中で500mJ/cmで硬化させた。この硬化塗膜の弾性率をティー・エイ・インストルメント(株)社の自動動的粘弾性測定装置で測定し、25℃における動的弾性率E’を弾性率とした。
Figure 2006257342
接着力単位:Kg/cm2
Figure 2006257342
表2及び3から分子中に柔軟な構造と強靱な構造を持つ特殊な構造を有するオリゴマーを多く含有する組成物を使用することにより、優れた接着強度を有し、高温高湿環境下に放置された場合の耐久性に優れ、接着力変色が起こらない光ディスクを得ることができることが判る。本発明の目的であるポリカーボネート、アルミニウム、銀合金、金、等多くの表面に高い接着力を有し、高温高湿環境下に長時間放置した前後における接着力の低下無く、耐久性に優れる光ディスクに使用される紫外線硬化型組成物及びこれを用いた光ディスクが得られる。
本発明の紫外線硬化型組成物は、歪み応力緩和能を有するオリゴマーを多く使用しているため、硬化後の膜に歪みが生じたとしても応力緩和が働き、その歪みを速やかに解消するので、高温高湿環境下に曝された場合でも初期の接着力が低下することがない。本発明の紫外線硬化型組成物を使用した光ディスクにおいては、耐久試験後の接着力が、初期よりもむしろ向上するものがあり、これは本発明により見出された特異な現象であり、耐久試験の際に加熱され、塗膜内部の分子運動が活発化して、より本発明の紫外線硬化型組成物の持つ応力緩和能が働いたものと思われる。更には、表3に示された試験結果からわかるように耐久試験後のPIエラー、太陽光暴露、蛍光灯暴露試験にも本発明の紫外線硬化型組成物を用いる事により、優れた効果が得られていることがわかる。これらは、本発明の紫外線硬化型組成物、及びこれを使用した光ディスクが優れた耐久性能を有することを証明するものである。

Claims (5)

  1. (1)光ディスク用基板1と(2)情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜1と(3)紫外線硬化型組成物の硬化皮膜からなる樹脂層とをこの順に積層した構造を有する光ディスクにおける該樹脂層を形成するための紫外線硬化型組成物であって、
    該紫外線硬化型組成物が、
    同一分子内に2個のカルボキシル基を有する化合物(A)の1分子に対し、
    同一分子内に2個のグリシジル基を有する化合物(B)を2分子反応させ、
    更に、同一分子内に1個のラジカル重合性の不飽和二重結合と1個のカルボキシル基を有する化合物(C)を2分子反応させて得られるラジカル重合性化合物(I)を含有することを特徴とする光ディスク用紫外線硬化型組成物。
  2. 前記ラジカル重合性化合物(I)が、式(1)
    Figure 2006257342
    (式中、Rはそれぞれ独立的に水素原子又はメチル基を表し、Xは式(2)
    Figure 2006257342
    (式中、Eは-SO2-、-CH2-、-CH(CH3)-又は-C(CH3)2-を表し、nは0〜8の整数を表す。)で表される基であり、Zは式(3)
    Figure 2006257342
    (式中、Aは、水素原子が炭素数1〜6のアルキル基により置換されていても良い2価の芳香族炭化水素基又は分岐鎖を有していても良い炭素数2〜10の2価の脂肪族炭化水素基を表し、Lは、分岐鎖を有していても良い炭素数2〜20の2価の脂肪族炭化水素基又は-(R2O)p-R2-(式中、Rは分岐鎖を有していても良い炭素数2〜8のアルキレン基を表し、pは1〜10の整数である。)で表される基であり、mは1〜20の整数である。)で表される基である。)で表される化合物である請求項1記載の光ディスク用紫外線硬化型組成物。
  3. 前記紫外線硬化型組成物が、更にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(D)とポリイソシアネート化合物を反応させて得られるラジカル重合性化合物(II)を含有する請求項1又は2のいずれかに記載の光ディスク用紫外線硬化型組成物。
  4. (1)光ディスク用基板1と(2)情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜1と(3)紫外線硬化型組成物の硬化皮膜からなる樹脂層とをこの順に積層した構造を有する光ディスクであって、
    該紫外線硬化型組成物が、
    同一分子内に2個のカルボキシル基を有する化合物(A)の1分子に対し、
    同一分子内に2個のグリシジル基を有する化合物(B)を2分子反応させ、
    更に、同一分子内に1個のラジカル重合性の不飽和二重結合と1個のカルボキシル基を有する化合物(C)を2分子反応させて得られるラジカル重合性化合物(I)を含有することを特徴とする光ディスク。
  5. 更に、情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜2を備えた基板2が、前記樹脂層と前記反射膜2とが接するように、前記樹脂層上に設けられた請求項4記載の光ディスク。
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