JPH0559067B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0559067B2 JPH0559067B2 JP63247367A JP24736788A JPH0559067B2 JP H0559067 B2 JPH0559067 B2 JP H0559067B2 JP 63247367 A JP63247367 A JP 63247367A JP 24736788 A JP24736788 A JP 24736788A JP H0559067 B2 JPH0559067 B2 JP H0559067B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tin
- mgo
- tio
- tic
- sintering
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- ATJFFYVFTNAWJD-UHFFFAOYSA-N Tin Chemical compound [Sn] ATJFFYVFTNAWJD-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 20
- 229910010413 TiO 2 Inorganic materials 0.000 claims description 12
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 12
- 238000005245 sintering Methods 0.000 claims description 11
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims description 10
- 239000010409 thin film Substances 0.000 claims description 7
- 239000012299 nitrogen atmosphere Substances 0.000 claims description 6
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims description 4
- 239000011230 binding agent Substances 0.000 claims description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 3
- 239000000843 powder Substances 0.000 claims description 3
- 239000002994 raw material Substances 0.000 claims description 3
- 238000001513 hot isostatic pressing Methods 0.000 claims description 2
- 238000005238 degreasing Methods 0.000 claims 1
- 238000000465 moulding Methods 0.000 claims 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 8
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 description 5
- GWEVSGVZZGPLCZ-UHFFFAOYSA-N Titan oxide Chemical compound O=[Ti]=O GWEVSGVZZGPLCZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 4
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 4
- QDOXWKRWXJOMAK-UHFFFAOYSA-N dichromium trioxide Chemical compound O=[Cr]O[Cr]=O QDOXWKRWXJOMAK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 238000005121 nitriding Methods 0.000 description 3
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 3
- IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N Atomic nitrogen Chemical compound N#N IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- LFQSCWFLJHTTHZ-UHFFFAOYSA-N Ethanol Chemical compound CCO LFQSCWFLJHTTHZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000000996 additive effect Effects 0.000 description 2
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 2
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 2
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 2
- 239000011148 porous material Substances 0.000 description 2
- 238000002441 X-ray diffraction Methods 0.000 description 1
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 1
- 238000001035 drying Methods 0.000 description 1
- 238000001914 filtration Methods 0.000 description 1
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 1
- CPLXHLVBOLITMK-UHFFFAOYSA-N magnesium oxide Inorganic materials [Mg]=O CPLXHLVBOLITMK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000002156 mixing Methods 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 238000001556 precipitation Methods 0.000 description 1
- 239000002904 solvent Substances 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 1
- 238000005303 weighing Methods 0.000 description 1
- 230000004580 weight loss Effects 0.000 description 1
- RUDFQVOCFDJEEF-UHFFFAOYSA-N yttrium(III) oxide Inorganic materials [O-2].[O-2].[O-2].[Y+3].[Y+3] RUDFQVOCFDJEEF-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Magnetic Heads (AREA)
- Thin Magnetic Films (AREA)
- Ceramic Products (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明はコンピユーターの周辺装置であるフロ
ツピーデイスク装置や、ハードデイスク装置に組
み込まれる磁気ヘツドの基板材料に関し、特に薄
膜磁気ヘツドの非磁性基板材料及びその製造方法
に関するものである。 [従来の技術] 従来この種の材料には高強度かつ良好な耐薬品
性を示すA2O3−TiCセラミツクスが用いられ
ている。 [発明が解決しようとする課題] しかしながら、この種のA2O3−TiCセラミ
ツクスは高硬度なために記録媒体の摩耗を引き
起す、焼結製が悪いために基板材料として必要
な緻密なものを得るためには1850〜1900℃の高温
焼結が不可欠な事、機械加工性が悪いために小
型化の要求に対応できない事、等の欠点があつ
た。 本発明はこれらの欠点を除去するため研究した
もので焼結性、機械加工性、媒体との潤滑性に優
れた薄膜磁気ヘツド用基板材料及びその製造方法
を提供する事にある。 [課題を解決するための手段] 本発明はA2O3−TiCセラミツクスの欠点を
除去する様構成したものでA2O3−TiCとから
成る主成分に対しCr2O3,TiO2,Y2O3,MgOの
少なくとも一種とTiとを同時に添加しN2雰囲気
中において焼結及びHlP処理を行うことを特徴と
する。 本発明によれば、TiCを15〜60wt%含み、残
部A2O3よりなる主成分100重量部に対し、Cr2
O3,TiO2,Y2O3,MgOの少くとも一種を1〜
5wt%、TiNを0.1〜1wt%含むことを特徴とする
薄膜磁気ヘツド用基板材料が得られる。 本発明によれば、TiCを15〜60wt%含み、残
部A2O3よりなる主成分100重量部に対し、Cr2
O3,TiO2,Y2O3,MgOの少なくとも一種を1
〜5wt%、TiをTiNに換算して0.1〜1wt%含む原
料粉末をバインダーを添加して、成形し、脱脂し
てN2雰囲気中において焼結し、続いて熱間静水
圧プレス処理を行うことを特徴とする薄膜磁気ヘ
ツド用基板材料の製造方法が得られる。 ここで、本発明において、主成分のTiCを15〜
60wt%と限定したのは、15wt%未満では、ピツ
カース硬度Hvが2000以下になり、また60wt%を
越えると焼結性が著しく減少するからである。 また、本発明において、Cr2O3,TiO2,Y2O3,
MgOの少なくとも一種を1〜5wt%と限定した
のは、1wt%未満の場合は、焼結性は改善され
ず、切断等の加工時にチツピングが多発するため
であり、一方5wt%を越えると、Cr2O3,TiO2,
Y2O3,MgOの有する粒成長効果が顕著になり、
焼結性は低下し、加工時にチツピングが多発する
からである。 更に、本発明において、Tiの添加量をTiNに
換算して0.1〜1wt%と限定したのは、TiがTiN
に換算して0.1wt%未満であると、自己潤滑性が
みられず、媒体の磨耗量が改善されないからであ
り、一方TiがTiNに換算して1wt%を越えるとTi
の窒化反応が完結しにくくなり、気孔が残存する
ので、焼結密度が低く、更に脱粒も生じ易くな
り、チツピングの発生率が高くなるからである。 [実施例] 以下、本発明を実施例に従つて詳細に説明す
る。 平均粒径0.1〜0.5μm、純度99%以上のA2O3,
TiC,Cr2O3,TiO2,Y2O3,MgO,Tiの各粉末
原料を第1表に示す組成比となる様に秤量しNo.1
〜15の各試料とした。ここでTiについてはTiN
に換算した秤量値である。 各試料を上述の様に秤量後、エタノールを溶媒
としボールミルにて20〜40時間混合した。これを
濾過・乾燥後、有機系バインダーを添加し30×30
×10mmのブロツクに加圧成型した。 次に1750℃の温度で2時間、9Kg/cm2のN2雰
囲気下で焼結を行つた。さらに焼結後N2ガスを
圧力媒体として用い圧力1000Kg/cm2、温度1650
℃、保持時間2時間の条件でHIP処理を行つた。 焼結、HIP処理をN2雰囲気下で行つたのはTi
の窒化反応を起させるためで、HIP処理後の試料
を粉砕しX線回析による分析を実施した所TiN
のピークは現れていたがTiのピークは存在せず
Tiの全量がTiNに変化している事が確認された。 以上の工程により得られた試料の材料特性の評
価として、相対密度、結晶粒子径、ビツカース硬
度Hv、抗折強度Fの測定を行つた。 また各試料より5×5×20mmの角柱を切り出し
た後、これらの角柱の隣接する5×20mmの2面を
鏡面加工し陵部に生じた2×2μm以上のチツピン
グ数を1000倍の倍率を有する光学顕微鏡を用いて
カウントして1cm当りの発生率に換算し加工性の
評価とした。 さらに各試料よりヘツド形状のチツプを切断加
工し、これを金属系の媒体に一定圧力で接触させ
回転数3600rpmで一定時間摺動させた後媒体の重
量減少量を測定し、摺動性の評価とした。なお評
価は添加物未使用の試料No.11の時の値を100とし
た相対評価とした。
ツピーデイスク装置や、ハードデイスク装置に組
み込まれる磁気ヘツドの基板材料に関し、特に薄
膜磁気ヘツドの非磁性基板材料及びその製造方法
に関するものである。 [従来の技術] 従来この種の材料には高強度かつ良好な耐薬品
性を示すA2O3−TiCセラミツクスが用いられ
ている。 [発明が解決しようとする課題] しかしながら、この種のA2O3−TiCセラミ
ツクスは高硬度なために記録媒体の摩耗を引き
起す、焼結製が悪いために基板材料として必要
な緻密なものを得るためには1850〜1900℃の高温
焼結が不可欠な事、機械加工性が悪いために小
型化の要求に対応できない事、等の欠点があつ
た。 本発明はこれらの欠点を除去するため研究した
もので焼結性、機械加工性、媒体との潤滑性に優
れた薄膜磁気ヘツド用基板材料及びその製造方法
を提供する事にある。 [課題を解決するための手段] 本発明はA2O3−TiCセラミツクスの欠点を
除去する様構成したものでA2O3−TiCとから
成る主成分に対しCr2O3,TiO2,Y2O3,MgOの
少なくとも一種とTiとを同時に添加しN2雰囲気
中において焼結及びHlP処理を行うことを特徴と
する。 本発明によれば、TiCを15〜60wt%含み、残
部A2O3よりなる主成分100重量部に対し、Cr2
O3,TiO2,Y2O3,MgOの少くとも一種を1〜
5wt%、TiNを0.1〜1wt%含むことを特徴とする
薄膜磁気ヘツド用基板材料が得られる。 本発明によれば、TiCを15〜60wt%含み、残
部A2O3よりなる主成分100重量部に対し、Cr2
O3,TiO2,Y2O3,MgOの少なくとも一種を1
〜5wt%、TiをTiNに換算して0.1〜1wt%含む原
料粉末をバインダーを添加して、成形し、脱脂し
てN2雰囲気中において焼結し、続いて熱間静水
圧プレス処理を行うことを特徴とする薄膜磁気ヘ
ツド用基板材料の製造方法が得られる。 ここで、本発明において、主成分のTiCを15〜
60wt%と限定したのは、15wt%未満では、ピツ
カース硬度Hvが2000以下になり、また60wt%を
越えると焼結性が著しく減少するからである。 また、本発明において、Cr2O3,TiO2,Y2O3,
MgOの少なくとも一種を1〜5wt%と限定した
のは、1wt%未満の場合は、焼結性は改善され
ず、切断等の加工時にチツピングが多発するため
であり、一方5wt%を越えると、Cr2O3,TiO2,
Y2O3,MgOの有する粒成長効果が顕著になり、
焼結性は低下し、加工時にチツピングが多発する
からである。 更に、本発明において、Tiの添加量をTiNに
換算して0.1〜1wt%と限定したのは、TiがTiN
に換算して0.1wt%未満であると、自己潤滑性が
みられず、媒体の磨耗量が改善されないからであ
り、一方TiがTiNに換算して1wt%を越えるとTi
の窒化反応が完結しにくくなり、気孔が残存する
ので、焼結密度が低く、更に脱粒も生じ易くな
り、チツピングの発生率が高くなるからである。 [実施例] 以下、本発明を実施例に従つて詳細に説明す
る。 平均粒径0.1〜0.5μm、純度99%以上のA2O3,
TiC,Cr2O3,TiO2,Y2O3,MgO,Tiの各粉末
原料を第1表に示す組成比となる様に秤量しNo.1
〜15の各試料とした。ここでTiについてはTiN
に換算した秤量値である。 各試料を上述の様に秤量後、エタノールを溶媒
としボールミルにて20〜40時間混合した。これを
濾過・乾燥後、有機系バインダーを添加し30×30
×10mmのブロツクに加圧成型した。 次に1750℃の温度で2時間、9Kg/cm2のN2雰
囲気下で焼結を行つた。さらに焼結後N2ガスを
圧力媒体として用い圧力1000Kg/cm2、温度1650
℃、保持時間2時間の条件でHIP処理を行つた。 焼結、HIP処理をN2雰囲気下で行つたのはTi
の窒化反応を起させるためで、HIP処理後の試料
を粉砕しX線回析による分析を実施した所TiN
のピークは現れていたがTiのピークは存在せず
Tiの全量がTiNに変化している事が確認された。 以上の工程により得られた試料の材料特性の評
価として、相対密度、結晶粒子径、ビツカース硬
度Hv、抗折強度Fの測定を行つた。 また各試料より5×5×20mmの角柱を切り出し
た後、これらの角柱の隣接する5×20mmの2面を
鏡面加工し陵部に生じた2×2μm以上のチツピン
グ数を1000倍の倍率を有する光学顕微鏡を用いて
カウントして1cm当りの発生率に換算し加工性の
評価とした。 さらに各試料よりヘツド形状のチツプを切断加
工し、これを金属系の媒体に一定圧力で接触させ
回転数3600rpmで一定時間摺動させた後媒体の重
量減少量を測定し、摺動性の評価とした。なお評
価は添加物未使用の試料No.11の時の値を100とし
た相対評価とした。
【表】
【表】
試料No.1〜10の本発明適用例と試料No.11〜15の
比較例から分る様にCr2O3,TiO2,Y2O3,MgO
の少なくとも一種を1〜5wt%TiをTiNに換算し
て0.1〜1wt%これらを同時に添加する事により無
添加例(No.11)に比較しHvは300〜400の著しい
向上を示し、組織的にも小粒径となつている。ま
た従来より100℃以上低い1750℃で焼結し1650℃
でHIP処理をしているにもかかわらず相対密度は
99.69〜99.98%と高くFの値も2倍以上の上昇を
示している。 以上、密度の上昇、機械強度の向上、粒組織の
微細化のためにチツピング発生率も低く加工性が
改善されている。また同時に媒体との潤滑性も改
善され摩耗テストにおける媒体の摩耗量は無添加
例の1/2に低下している。これに対しCr2O3,
TiO2,Y2O3,MgOの少なくとも一種の添加量が
1wt%未満の場合(No.11,12)焼結性は改善され
ず、よつて相対密度も92%程度と低く、またチツ
ピングも多発している。一方、Cr2O3,TiO2,
Y2O3,MgOの少なくとも一種の添加量が5wt%
を越えると(No.13)Cr2O3,TiO2,Y2O3,MgO
の有する焼結促進効果と粒成長整合効果のうち粒
成長整合効果、即ち粒成長を抑制しながら粒子の
大きさを揃える効果、が顕著になり逆に焼結が抑
制され、粒界に析出するので、強度低下をもたら
し、チツピングも多発している。 さらにTiの添加量がTiNに換算し0.1wt%未満
の時(No.14)TiNの自己潤滑性は見られず媒体
の摩耗量は改善されない、また1wt%を超えると
(No.15)Tiの窒化反応が完結しにくくなり、よつ
て気孔が残存し焼結密度も低く、さらに脱粒も生
じやすくなるためチツピング発生率も高い。従つ
てCr2O3,TiO2,Y2O3,MgOの少なくとも一種
を1〜5wt%TiをTiNに換算して0.1〜1wt%これ
らを同時に添加しN2雰囲気下において焼結、
HIP処理を行う事で高硬度にもかかわらず媒体と
の潤滑性に優れ、かつ機械加工性が良好な高密度
A2O3−TiCセラミツクス基板材料が得られる
事が分つた。 これは上記添加物の添加量が上述の範囲内の時
にCr2O3,TiO2,Y2O3,MgOの焼結促進かつ粒
成長整合効果とTiNの自己潤滑効果が最大とな
るためである。 なお、主成分に関してはTiCとA2O3の合計
に対するTiCのwt%が15未満ではHvが2000以下
になり、また60を超えると焼結性が著しく低下す
るため主成分のTiC量を15〜60wt%に限定して
いる。 またTiを添加し窒下反応焼結でTiNとしたの
は、混合時からTiをTiNとして添加した場合に
は、TiNの難焼結性による焼結性が低下するか
らである。 [発明の効果] 以上の結果から明らかな様に本発明によれば、
小粒径組織から緻密で機械加工性に優れ、高硬度
にもかかわらず媒体との潤滑性に優れた薄膜ヘツ
ド用高密度A2O3−TiCセラミツクス基板が得
られるとともに、容易に製造する事ができる。
比較例から分る様にCr2O3,TiO2,Y2O3,MgO
の少なくとも一種を1〜5wt%TiをTiNに換算し
て0.1〜1wt%これらを同時に添加する事により無
添加例(No.11)に比較しHvは300〜400の著しい
向上を示し、組織的にも小粒径となつている。ま
た従来より100℃以上低い1750℃で焼結し1650℃
でHIP処理をしているにもかかわらず相対密度は
99.69〜99.98%と高くFの値も2倍以上の上昇を
示している。 以上、密度の上昇、機械強度の向上、粒組織の
微細化のためにチツピング発生率も低く加工性が
改善されている。また同時に媒体との潤滑性も改
善され摩耗テストにおける媒体の摩耗量は無添加
例の1/2に低下している。これに対しCr2O3,
TiO2,Y2O3,MgOの少なくとも一種の添加量が
1wt%未満の場合(No.11,12)焼結性は改善され
ず、よつて相対密度も92%程度と低く、またチツ
ピングも多発している。一方、Cr2O3,TiO2,
Y2O3,MgOの少なくとも一種の添加量が5wt%
を越えると(No.13)Cr2O3,TiO2,Y2O3,MgO
の有する焼結促進効果と粒成長整合効果のうち粒
成長整合効果、即ち粒成長を抑制しながら粒子の
大きさを揃える効果、が顕著になり逆に焼結が抑
制され、粒界に析出するので、強度低下をもたら
し、チツピングも多発している。 さらにTiの添加量がTiNに換算し0.1wt%未満
の時(No.14)TiNの自己潤滑性は見られず媒体
の摩耗量は改善されない、また1wt%を超えると
(No.15)Tiの窒化反応が完結しにくくなり、よつ
て気孔が残存し焼結密度も低く、さらに脱粒も生
じやすくなるためチツピング発生率も高い。従つ
てCr2O3,TiO2,Y2O3,MgOの少なくとも一種
を1〜5wt%TiをTiNに換算して0.1〜1wt%これ
らを同時に添加しN2雰囲気下において焼結、
HIP処理を行う事で高硬度にもかかわらず媒体と
の潤滑性に優れ、かつ機械加工性が良好な高密度
A2O3−TiCセラミツクス基板材料が得られる
事が分つた。 これは上記添加物の添加量が上述の範囲内の時
にCr2O3,TiO2,Y2O3,MgOの焼結促進かつ粒
成長整合効果とTiNの自己潤滑効果が最大とな
るためである。 なお、主成分に関してはTiCとA2O3の合計
に対するTiCのwt%が15未満ではHvが2000以下
になり、また60を超えると焼結性が著しく低下す
るため主成分のTiC量を15〜60wt%に限定して
いる。 またTiを添加し窒下反応焼結でTiNとしたの
は、混合時からTiをTiNとして添加した場合に
は、TiNの難焼結性による焼結性が低下するか
らである。 [発明の効果] 以上の結果から明らかな様に本発明によれば、
小粒径組織から緻密で機械加工性に優れ、高硬度
にもかかわらず媒体との潤滑性に優れた薄膜ヘツ
ド用高密度A2O3−TiCセラミツクス基板が得
られるとともに、容易に製造する事ができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 TiCを15〜60wt%含み、残部A2O3よりな
る主成分100重量部に対し、Cr2O3,TiO2,Y2
O3,MgOの少くとも一種を1〜5wt%、TiNを
0.1〜1wt%含むことを特徴とする薄膜磁気ヘツド
用基板材料。 2 TiCを15〜60wt%含み、残部A2O3よりな
る主成分100重量部に対し、Cr2O3,TiO2,Y2
O3,MgOの少なくとも一種を1〜5wt%、Tiを
TiNに換算して0.1〜1wt%含む原料粉末にバイン
ダーを添加して、成形し、脱脂してN2雰囲気中
において焼結し、続いて熱間静水圧プレス処理を
行うことを特徴とする薄膜磁気ヘツド用基板材料
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63247367A JPH0297458A (ja) | 1988-10-03 | 1988-10-03 | 薄膜磁気ヘッド用基板材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63247367A JPH0297458A (ja) | 1988-10-03 | 1988-10-03 | 薄膜磁気ヘッド用基板材料及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0297458A JPH0297458A (ja) | 1990-04-10 |
JPH0559067B2 true JPH0559067B2 (ja) | 1993-08-30 |
Family
ID=17162370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63247367A Granted JPH0297458A (ja) | 1988-10-03 | 1988-10-03 | 薄膜磁気ヘッド用基板材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0297458A (ja) |
-
1988
- 1988-10-03 JP JP63247367A patent/JPH0297458A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0297458A (ja) | 1990-04-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH04243973A (ja) | 焼結セラミック製品 | |
US4902651A (en) | Material for magnetic head substrate member | |
JPH0559067B2 (ja) | ||
JP3039909B2 (ja) | 磁気ヘッド用基板材料 | |
JPS5918157A (ja) | 切削工具用酸化アルミニウム系セラミツク | |
JP3550420B2 (ja) | 耐摩耗性窒化珪素質焼結体及びその製造方法、並びに切削工具 | |
JPH0373043B2 (ja) | ||
JP2571070B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッド用基板材料の製造方法 | |
JPH0455365A (ja) | 磁気ヘッドスライダ用材料 | |
US20090068498A1 (en) | Material of ceramic substrate for thin-film magnetic head | |
JPH07315916A (ja) | 薄膜ヘッド用基板材料 | |
JPH07220238A (ja) | 磁気ヘッド用基板材料 | |
JPS6390016A (ja) | 薄膜磁気ヘツド用基板材料 | |
JPS6050747B2 (ja) | 高靭性および高硬度を有する酸化アルミニウム基セラミツク | |
JPS6245194B2 (ja) | ||
JP2640471B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッド用基板材料 | |
JPS5945969A (ja) | 高硬度と高靭性を具備した酸化ジルコニウ系セラミック | |
JPH05254938A (ja) | セラミックス焼結体 | |
JPH0744111B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッド用基板材料 | |
JPH0262511B2 (ja) | ||
JPS63134559A (ja) | 磁気ヘツド用非磁性セラミツクス | |
JPS6323641B2 (ja) | ||
JPH04231370A (ja) | 酸化アルミニウム質焼結体 | |
JPH01319914A (ja) | 薄膜磁気ヘッド用基板材料 | |
JPH02279558A (ja) | A1↓2O↓3‐TiC系セラミック材料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |