JPH05588A - 印刷用ブランケツトの製造方法 - Google Patents

印刷用ブランケツトの製造方法

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JPH05588A
JPH05588A JP17875091A JP17875091A JPH05588A JP H05588 A JPH05588 A JP H05588A JP 17875091 A JP17875091 A JP 17875091A JP 17875091 A JP17875091 A JP 17875091A JP H05588 A JPH05588 A JP H05588A
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JP
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rubber layer
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vulcanized
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Yoshio Iwasaki
吉夫 岩崎
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Meiji Rubber and Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タルクを使用することなく加硫の際の粘着防
止を可能とし、安定した印刷品質が得られるとともに、
作業能率が良く作業環境を良好に保ちながら、製品のコ
ストダウンを図ることができる印刷用ブランケットの製
造方法を提供せんとするものである。 【構成】 少なくとも1層の支持体と印刷面となる表面
ゴム層を設け、前記表面ゴム層に光架橋可能な組成物に
よるコーティング層を設けてこのコーティング層を架橋
させ、次いで表面ゴム層を加硫した後、前記コーティン
グ層を除去し表面ゴム層の上面を研磨によって微細な凹
凸面としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は印刷用ブランケットの
製造方法、特に表面ゴムと加硫紙との間に粘着を防止す
るタルクを必要としない印刷用ブランケットの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高速オフセット印刷機に使用される印刷
用ブランケットには圧縮性層を設けた圧縮性印刷用ブラ
ンケットと、圧縮性層を設けない非圧縮性印刷用ブラン
ケットが用いられているが、いずれのブランケットの製
造方法においても加硫する際には表面ゴムと加硫紙との
間に粘着を防止するためにタルクが用いられている。即
ち、表面ゴムを塗布した後、加硫する際には加硫紙を挟
み込みながらロールに巻き取られるが、加硫紙を表面ゴ
ムに直接積層すると加硫後に加硫紙が剥れなくなるか
ら、粘着防止のために表面ゴムにタルクを打粉して加硫
紙を積層しながら巻き取るのである。
【0003】さらに、圧縮性印刷用ブランケットの従来
の製造方法を図2に基づいて説明すると、まず、綿布、
レーヨン布、ポリエステル布等にゴム糊を糊引きして2
層〜3層積層して支持体2を形成し、この支持体2上に
圧縮性層4を設ける。さらに、この圧縮性層4の上に綿
布による支持体6を介して印刷面となる耐油性表面ゴム
層8を塗布する。次いで、表面ゴム層8にはタルク10
を打粉して防着処理が施される。表面ゴム8にタルク1
0を打粉すると、その後直ちにアート紙等の加硫紙12
を挟み込みながらロールに巻き取られる。
【0004】そして、ロールに巻き取った状態で加硫さ
れ、加硫が完了する加硫紙12を除去するために巻き戻
される。このとき、表面ゴム8と加硫紙12との間には
粘着防止のためにタルクが打粉されているから、スムー
ズに加硫紙12を剥離することができる。加硫紙12を
剥離すると、最後にサンドペーパーグラインダー等によ
る研磨機により表面研磨が行なわれ、表面が所定粗さの
微細な凹凸面に形成される。この表面粗さは、通常、触
針型粗さ計にて10点平均粗さが2μm〜15μmに形
成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように表面ゴム
8と加硫紙12との粘着防止のためにタルクを用いる製
造方法では次のような問題があった。ブランケットの品
質の面からみると、印刷品質の安定性に欠けるという問
題があった。即ち、タルクは表面に付着しているだけで
はなく表面ゴム8内に完全に埋没しているものもあるの
で、表面形成の際の研磨によってもタルクを完全に除去
することは困難である。従って、印刷面にタルクが付着
したまま残存してしまうことが多く、タルクがインクの
転移を阻害していた。そこで、タルクが完全に除去され
印刷の品質を安定させるまでには相当枚数を印刷しなけ
ればならなかった。また、タルクによって研磨紙に目詰
まりが起こり所定の表面粗さが得られなくなる。
【0006】また、作業環境の面からみると、タルクの
打粉、除去の際に粉塵が発生するから環境衛生が悪化す
るとともに、製造設備の汚れが激しいので環境衛生を守
り、製品の品質を保つためには清掃を頻繁に行わなけれ
ばならない。そのために、作業能率が低下するという問
題がある。さらに、コストの面からみてもコストアップ
となるという問題がある。即ち、研磨によってタルクの
付着を少なくするためには研磨代を多く取らなければな
らない。研磨代を多く取ればそれだけ研磨時間がかかり
当然コストアップとなる。
【0007】この発明はかかる現況に鑑みてなされたも
ので、タルクを使用することなく加硫の際の粘着防止を
可能にしたもので、安定した印刷品質が得られるととも
に、作業能率が良く作業環境を良好に保ちながら、製品
のコストダウンを図ることができる印刷用ブランケット
の製造方法を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するために次のような構成とした。即ち、少なくとも
1層の支持体と印刷面となる表面ゴム層を設け、前記表
面ゴム層に光架橋可能な組成物によるコーティング層を
設けてこのコーティング層を架橋させ、次いで表面ゴム
層を加硫した後、前記コーティング層を除去し表面ゴム
層の上面を微細な凹凸面としたことを特徴とする。前記
表面ゴム層の加硫はロールに巻き取って行うことが好ま
しく、ロールに巻き取る際には加硫紙を挟み込んでもよ
い。
【0009】
【作用】表面ゴム層上の光架橋可能な組成物によるコー
ティング層は架橋させることによって表面ゴム層上に硬
化した薄膜層を形成するから、巻き取っても支持体との
粘着を防止するように働く。従って、粘着防止材として
のタルクの使用を不要とする。
【0010】
【実施例】次に、この発明を実施例に基づき詳細に説明
する。図1はこの発明による製造方法の工程を示す説明
図である。まず、公知構造のブランケットを製造する。
例えば、綿布にゴム糊を糊引きして2層に積層して支持
体20を形成し、その上に圧縮性層21を形成した後、
さらに、前記圧縮性層21の上に綿布による支持体23
を介して印刷面となる耐油性表面ゴム層25を塗布積層
する。前記支持体20及び23は綿布の他、レーヨン
布、ポリエステル布等公知の織布を使用することがで
き、また、表面ゴム層には、例えば、クロロプレンゴ
ム、ニトリルゴム、アクリルゴム等の耐油性ゴムに硫黄
等の加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤等の1種以上を添
加して用いられ、スプレッダー、ナイフコータ、ロール
コータ等により0.2〜0.8mmの厚さに塗布積層され
る。
【0011】前記表面ゴム層25の上に光増感剤を添加
してなる光架橋可能なゴム組成物をコーティングする。
このコーティング層27は巻き取りの際に粘着を防止す
ることができる薄膜を形成する厚さであればよく、例え
ば、1〜20μmのコーティング層とすることができ
る。このように表面ゴム層25上に光架橋可能なゴム組
成物のコーティング層27を設けた後、このコーティン
グ層27に紫外線を照射して架橋させ、硬化した薄膜層
を形成する。
【0012】コーティング層27を硬化させた後、表面
ゴム層25を加硫する。加硫は従来と同様にロールに巻
き取って行なわれ、ロールに巻き取る際にはコーティン
グ層27を平滑な状態で巻き取ることができるようにコ
ーティング層27の上にアート紙等の加硫紙29を挟み
込むのが好ましい。即ち、加硫紙29を使用しない場合
には、ロールに巻取られた際コーティング層27が硬化
した薄膜層であるために支持体20の凹凸が表面ゴム層
25にそのまま形成されるから、この状態で加硫すると
凹凸分だけ表面ゴム層25の研磨代が多くなるからであ
る。但し、コーティング層27の厚さ等の調整により加
硫紙29を省略することは可能である。
【0013】加硫工程が終了すると、加硫紙29を除去
するバラシ工程に移行する。加硫紙29の除去は逆にロ
ールに巻き取りながら加硫紙29のみを剥離すればよ
く、硬化したコーティング層27によって支持体20が
粘着することがないから容易に剥離することができる。
尚、加硫の際に加硫紙29の使用を省略した場合には、
当然このバラシ工程は省略され次の研磨工程に移行する
ことができる。
【0014】研磨工程では前記コーティング層27が除
去され、表面ゴム層25が所定の粗面粗さを有する微細
な凹凸面が形成される。前記コーティング層27の除去
はサンドペーパーグラインダー等の研磨機によって行な
われ、コーティング層27の除去とともに表面ゴム層2
5の表面が研磨され、表面が所定粗さの微細な凹凸面に
形成される。この表面粗さは、通常、触針型粗さ計にて
10点平均粗さが2μm〜15μm、好ましくは5μm
〜7μmに形成される。
【0015】尚、この発明は加硫の際にタルクを使用す
ることなく粘着を防止し得るようにした点に特徴がある
から、ブランケットの構造を限定するものではない。従
って、圧縮性印刷用ブランケットであると非圧縮性印刷
用ブランケットであるとを問わないのは勿論、支持体を
織布に代えて丈夫で高い引張り強さを持つ紙シート、例
えば、ゴム含浸紙、クラフト紙もしくはチンパン紙等の
1種以上を用いることができ、さらに、高引張り強度プ
ラスチックシートをラミネートものであってもよい。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば次のような効果を奏す
ることができる。光架橋可能な組成物によるコーティン
グ層の形成によって加硫の際に、タルクの使用は勿論、
加硫紙の使用も省略可能となるから、製造工程の簡略化
を図ることができる。また、タルクの使用によって生じ
る印刷不良を解消し安定した印刷品質が得られる。さら
に、コーティング層の除去は研磨機による表面研磨によ
って容易に行うことができ、作業能率が良く作業環境を
良好に保ちながら、製品のコストダウンを図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の製造工程を示す概略説明図である。
【図2】従来のブランケットの製造工程を示す概略説明
図である。
【符号の説明】
20 支持体 21 圧縮性層 23 支持体 25 表面ゴム層 27 光架橋可能な組成物のコーティング層 29 加硫紙

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも1層の支持体と印刷面となる
    表面ゴム層を設け、前記表面ゴム層に光架橋可能な組成
    物によるコーティング層を設けてこのコーティング層を
    架橋させ、次いで表面ゴム層を加硫した後、前記コーテ
    ィング層を除去し表面ゴム層の上面を微細な凹凸面とし
    たことを特徴とする印刷用ブランケットの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101367562B1 (ko) * 2009-08-03 2014-02-25 주식회사 엘지화학 인쇄용 블랭킷 및 그 제조방법

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6317093A (ja) * 1986-07-10 1988-01-25 Meiji Rubber Kasei:Kk 印刷用ブランケツトの印刷面の形成方法

Patent Citations (1)

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