JPH0558650A - 複合酸化物ガラス及びその製造方法 - Google Patents

複合酸化物ガラス及びその製造方法

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JPH0558650A
JPH0558650A JP22148591A JP22148591A JPH0558650A JP H0558650 A JPH0558650 A JP H0558650A JP 22148591 A JP22148591 A JP 22148591A JP 22148591 A JP22148591 A JP 22148591A JP H0558650 A JPH0558650 A JP H0558650A
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glass
temperature
gel body
hour
stirred
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JP22148591A
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Shoji Tachibana
昇二 橘
Osamu Iwamoto
修 岩本
Shigeki Yuasa
茂樹 湯浅
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酸化物換算で表示した組成が重量%で、 S
iO250〜96%、TiO23〜40%、B231〜1
5%である複合酸化物ガラス、およびゾル−ゲル法によ
るその製造方法。 【効果】 高屈折率で且つ機械的強度、透明性に優れ
る。しかも、このガラスは、従来のこの種のものに比べ
て数百℃も低い温度で焼結して製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、構造用ガラスあるいは
複合材料のマトリックス相として有用な、高屈折率で、
機械的強度、透明性、低温焼結性に優れたシリカ−チタ
ニア−ボロンオキサイド複合酸化物ガラス及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリカ−チタニアガラスは、高屈折率で
かつ特異な熱膨脹係数を持つガラスとしてすでに知られ
ている。また、機械的強度が高いガラスとしても期待さ
れている。しかし、シリカ−チタニアガラスは融点が1
550〜1800℃と高いため、溶融法での作製におい
ては、製造設備が高価な上、エネルギー的に不利で、特
殊なるつぼを使用しなければならず、得られる製品が高
価となる。また作製中に相分離を起こしやすい。
【0003】現在、シリカ−チタニアガラスを作製する
方法の1つとして、四塩化ケイ素(SiCl4)と四塩
化チタン(TiCl4)を原料としたフレームハイドロ
リシス法(米国特許第2326059号参照)が知られ
ている。この方法では、1750℃以上の高温で熱処理
をしなければならないので、やはり特殊な炉を用いる必
要があり、得られる製品は気泡を含みやすく、また歩留
りも良好でない。
【0004】一方、シリコンアルコキシドとチタンアル
コキシドを加水分解、重縮合してシリカ−チタニアゾル
溶液を作り、これをゲル化、乾燥、焼結するというゾル
-ゲル法によってシリカ−チタニアガラスを作製する方
法も考案されている。ゾル-ゲル法の長所は、溶融法や
フレームハイドロリシス法に比べて、より低温の焼結に
よってガラスを作製できるということ、その結果ガラス
の分相、結晶化を低減することができること、溶液状態
からの合成法であるので純度や均一性に優れたガラスを
製造できることなどである。しかしながらゾル-ゲル法
を用いても、シリカ−チタニアガラスを作製するために
は、乾燥ゲル体を1100〜1300℃という高温で焼
結する必要がある。現在のところ、乾燥ゲル体の焼結性
を改善した例は全くない。
【0005】そこで、溶融法によるシリカ系のガラスに
おいては、他に高融点酸化物、アルカリ金属酸化物、ア
ルカリ土類金属酸化物の中から選ばれた少なくとも1種
類の酸化物を添加して、融点を下げたガラスがすでに公
知である。例えば、ナトリウムオキサイド−ボロンオキ
サイド−シリカ−チタニア系ガラス(Zb. Pr.C
hemickotechnol. Fak. SVST
(1978)p247〜251、あるいは、Yo. O
p. Hoe. Chi.(1981)18号4巻p2
57〜261)などである。これらのガラスは、高強度
ガラスを得るために高融点酸化物(アルミナ、ジルコニ
アなど)を、ガラスの融点を下げるためにアルカリ金属
酸化物(リチウムオキサイド、ナトリウムオキサイド、
カリウムオキサイドなど)あるいはアルカリ土類金属酸
化物(マグネシア、カルシアなど)を添加している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリカ
系ガラスに高融点酸化物を添加すると、一般的に、ガラ
スの機械的強度は上昇するが、ガラスの融点が上昇する
ため、溶融法で作製する場合にはエネルギー的に不利と
なる。またチタニア以外のアルミナ、ジルコニアなどの
高融点酸化物はシリカと化合物をつくる可能性があるの
で、シリカ系ガラスにこれらの高融点酸化物を添加する
と、分相、結晶化が起こりやすくなる。
【0007】一方、シリカ系ガラスにアルカリ金属酸化
物あるいはアルカリ土類金属酸化物を添加すると、ガラ
スの分相、結晶化が極端に起こりやすくなり、ガラスが
不透明になりやすいこと、あるいはガラスの機械的強度
が低下することなどの欠点がある。
【0008】また、シリカ−チタニア−ボロンオキサイ
ド3元系ガラス、すなわち他の高融点酸化物、アルカリ
金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物などを含有しない
ガラスは現在のところ、存在していない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため鋭意努力した結果、これらを解決する
複合酸化物ガラス及びその製造方法を完成するに至っ
た。
【0010】即ち、本発明は、酸化物換算で表示した組
成が重量%で、SiO2 50〜96%、TiO2 3〜4
0%、B23 1〜15%であることを特徴とする複合
酸化物ガラスに関する。
【0011】他の発明は、加水分解可能なシリコン化合
物、加水分解可能なチタン化合物、および加水分解可能
なホウ素化合物を加水分解して得たゾル溶液をゲル化
し、次いでこのゲルを乾燥したのち焼結することを特徴
とする上記複合酸化物ガラスの製造方法に関する。
【0012】更に他の発明は、ホウ素化合物を溶解し
た、加水分解可能なシリコン化合物および加水分解可能
なチタン化合物の加水分解ゾル溶液をゲル化し、次いで
このゲルを乾燥したのち焼結することを特徴とする前記
複合酸化物ガラスの製造方法に関する。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明におけるガラスは、シリカを主成分
とし、チタニア、ボロンオキサイドを含有するものであ
って、実質的に不可避成分を除いて、他の酸化物を含ま
ない。 本ガラスにおいて、チタニアはガラスの機械的
強度を上昇させるために3〜40重量%、ボロンオキサ
イドは乾燥後のゲル体の焼結性を高めるために、1〜1
5重量%含有する。チタニア含有量が3%よりも少ない
と、機械的強度を上昇させる効果があまりなく、40%
よりも多いと、焼結温度が高くなり、エネルギー的に不
利になること、あるいは、焼結後に結晶性のチタニア
(アナターゼ、ルチル)が多量に析出して、ガラスの透
明性が極端に悪くなることなどの弊害がある。また、ボ
ロンオキサイド含有量が1%よりも少ないと、乾燥後の
ゲル体の焼結性を高める効果がなく、15%よりも多い
と焼結中にガラスの分相が起こり、ガラスの透明性が極
端に悪くなる。
【0015】一般的に、溶融法で作製されたガラスで
は、ボロンオキサイドなどの低融点酸化物を添加する
と、機械的強度が大幅に低下する傾向があったが、本ガ
ラスは、市販の汎用性板ガラスと比べて2〜3倍の機械
的強度を持つ高強度ガラスである。
【0016】本発明に用いる加水分解可能なシリコン化
合物は種々あるが、工業的に入手しやすいものとして例
えば、一般式Si(OR)4 で示されるシリコンアルコ
キシドまたはシリコンアルコキシドを部分的に加水分解
して得られる低縮合物あるいはそれらの混合物が特に限
定されずに使用される。該一般式中のRはアルキル基で
一般にはメチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル
基等の低級アルキル基が好適に使用される。これらのシ
リコンアルコキシド及びその低縮合物は市販品をそのま
ま、または蒸留精製して用いればよい。
【0017】本発明に用いる加水分解可能なチタン化合
物としては、一般式Ti(OR′)4 (但し、R′はア
ルキル基)で表示されるチタンアルコキシドまたは上記
一般式中の1つあるいは2つのアルコキシド基(O
R′)がカルボキシル基あるいはβ−ジカルボニル基で
置換された化合物あるいはそれらの混合物が好ましい。
具体的に上記化合物を例示すると、Ti(O-isoC3H7)4、Ti
(O-nC4H9)4、Ti(O-CH2CH(C2H5)C4H9)4、Ti(O-C
17H35)4、Ti(O-isoC3H7)2[CO(CH3)CHCOCH3]2、Ti(O-nC4
H9)2[OC2H4N(C2H4OH)2]2、Ti(OH)2[OCH(CH3)COOH]2、Ti
(OCH2CH(C2H5)CH(OH)C3H7)4、Ti(O-nC4H9)2(OCOC17H35)
等のチタン化合物である。
【0018】本発明に用いるホウ素化合物としては、ト
リメチルボレ−ト、トリエチルボレ−トなどの一般式B
(OR″)3 (但し、R″はアルキル基)で表示される
ホウ素アルコキシド、三塩化ホウ素、ホウフッ化物等の
加水分解可能なホウ素化合物、或いは、加水分解しない
ホウ酸、ホウ酸アンモニウム(水和物を含む)等が用い
られる。
【0019】前者の加水分解可能なホウ素化合物を使用
する場合は、前記加水分解可能なシリコン化合物および
チタン化合物と共に加水分解してゾル溶液とする。
【0020】後者の加水分解しないホウ素化合物を使用
する場合は、加水分解可能なシリコン化合物およびチタ
ン化合物から調製されたゾル溶液に溶解、含有させて、
次のゲル化を行う。このホウ素化合物の溶解手順は何等
制限されなく、例えば、ゾル溶液を調製した後に添加し
て溶解してもよく、或いは、予め該ホウ素化合物を溶解
させた溶液中に加水分解可能なシリコン化合物およびチ
タン化合物を添加しながら加水分解を進めても良い。
【0021】尚、三塩化ホウ素は室温で気体、ホウ酸は
室温で固体であるため、これらの化合物を用いる場合
は、アルコール、水などの適当な溶媒に溶解させるのが
好ましい。
【0022】上記の加水分解可能なシリコン化合物およ
び加水分解可能なチタン化合物と、ホウ素化合物を加水
分解、あるいは溶解してゾル溶液を作製するときは、あ
らかじめこれらの化合物を混合してから加水分解を行
う、あるいは、いずれかの化合物を一部加水分解してか
ら他の化合物を添加し、さらに加水分解を行うことを繰
り返すなどの方法が用いられる。水の量は、理論的に加
水分解に必要な量(モル数)の2〜30倍の範囲が望ま
しい。これ以上になると、ゾル溶液中に沈澱物が発生し
やすくなり、均一なゾル溶液が作製できない。
【0023】加水分解は、水の他に、必要ならば触媒と
アルコールなどの溶媒の存在下で、攪拌しながら行われ
る。このとき、水浴中あるいは湯浴中で加水分解を行う
のが望ましい。触媒とアルコールなどの溶媒は、必ずし
も必要ではないが、触媒は加水分解、重縮合の速度を速
める効果、アルコールなどの溶媒は沈澱物の発生を抑制
し、より均一なゾル溶液を作製するという効果がある。
【0024】触媒は、酸あるいは塩基性化合物をそのま
まか、あるいは水またはアルコールなどの溶媒に溶解さ
せた状態のもの(以下、それぞれ酸性触媒、塩基性触媒
という)を用いる。そのときの濃度については特に限定
しないが、濃度が濃い場合は加水分解、重縮合速度が速
くなる傾向がある。但し、濃度の濃い塩基性触媒を用い
ると、ゾル溶液中で沈澱物が生成する場合があるため、
塩基性触媒の濃度は1規定(水溶液換算で)以下が望ま
しい。
【0025】酸性触媒あるいは塩基性触媒の種類は特に
限定しないが、濃度の濃い触媒を用いる必要がある場合
には、焼結後にガラス中にほとんど残留しないような元
素から構成される触媒がよい。具体的には、酸性触媒と
しては、塩酸などのハロゲン化水素、硝酸、硫酸、亜硫
酸、硫化水素、過塩素酸、過酸化水素、炭酸、蟻酸や酢
酸などのカルボン酸、構造式RCOOHのRを他元素ま
たは置換基によって置換した置換カルボン酸、ベンゼン
スルホン酸などのスルホン酸など、塩基性触媒として
は、アンモニア水などのアンモニア性塩基、エチルアミ
ンやアニリンなどのアミン類などがあげられる。
【0026】加水分解時に用いるアルコールなどの溶媒
としては、均一なゾル溶液を作製するために、極性溶媒
あるいは水と相溶しやすい溶媒{非誘電率(20℃)が
10以上のもの}、またはそれらの混合物が望ましい。
具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブ
チルアルコール、N,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、ホルムアミド、アセトンな
どである。これらの溶媒の量(モル数)は、焼結後の最
終的なシリカ、チタニア、ボロンオキサイドの合計モル
数に対して、0〜30倍の範囲が好んで用いられる。な
ぜならば、それ以上の量になるとゾル溶液がゲル化しに
くくなるためである。
【0027】加水分解後のゾル溶液は、密閉容器中に移
し、30〜80℃の温度でゲル化させた後、通常、一定
期間熟成させる。ゲル化時及び熟成時は、昇温しながら
あるいは一定温度で行う。熟成期間は特に限定されない
が、少なくともゲル化した後のゲル体(以下、湿潤ゲル
体という)が収縮し始めるまで行った方がよい。具体的
には、5時間〜2週間が望ましい。
【0028】熟成後、容器を開放系にして乾燥を開始す
る。乾燥は、45〜200℃の温度範囲で行う。このと
き一定温度で乾燥を行ってもよいが、乾燥と同時に昇温
すると、乾燥期間が短縮される傾向がある。昇温速度は
特に限定されないが、効率よく乾燥を行うため、あるい
は乾燥時の亀裂を防止するために、0.1℃/時〜10
℃/時で行うのが好ましい。
【0029】なお、ゲル化、熟成、乾燥は市販の換気式
オーブンを用いて行えばよい。
【0030】乾燥を終了したゲル体(乾燥ゲル体)は、
市販の電気炉を用いて、大気中または酸素中、必要なら
ば真空中にて、800〜1050℃の温度で焼結を行
う。真空中での焼結は、乾燥ゲル体中の残留有機物が燃
焼し終わる温度、即ち500〜700℃まで大気中また
は酸素中での焼結を行った後に、行うのが望ましい。真
空度は10-2Torr以上がよい。
【0031】
【実施例】以下、実施例を示すが、何等これらに限定さ
れない。
【0032】実施例1 市販のテトラエトキシシラン14.88gとトリエチル
ボレート0.28gを混合し、1規定の希塩酸1.32
mlとエタノール6.60mlを加え、20℃の水浴中
で10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶液
に、テトラi−プロポキシチタン0.50gを加え、1
時間攪拌し、さらにジメチルホルムアミド10.99g
を加え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1
規定の希塩酸10.21ml滴下し、1時間攪拌した。
以下、この溶液をゾル溶液という。次に、水浴の温度を
45℃に上昇させ、1時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉
性のテフロン製容器(直径45mm)に入れ、45℃の
オーブンに静置した。そして24時間で70℃まで昇温
し、70℃で24時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿
潤ゲル体とした。その後、テフロン製容器のふたに穴を
開けて、湿潤ゲル体の乾燥を開始すると同時に、オーブ
ンの昇温を開始した。約8日間かけて200℃まで昇温
し、乾燥ゲル体を得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂が
なく、黄色透明であった。
【0033】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて1050℃まで昇温し、1時間焼結した。その結
果、亀裂及び発泡のない透明なシリカ−チタニア−ボロ
ンオキサイドガラス(直径約15mm)が得られた。
【0034】本ガラスのX線回折分析を行った結果、非
晶質であった。また蛍光X線分析から、本ガラスに含ま
れるチタニア量は3.1wt%、ボロンオキサイド量は
1.5wt%(いずれも酸化物換算)であった。また本
ガラスの屈折率を液浸法によって測定した結果、約1.
46であった。また最大3点曲げ強度を測定した結果、
約15kgf/mm2であった。
【0035】実施例2 市販のテトラエトキシシラン14.88gに1規定の希
塩酸1.32mlとエタノール6.60mlを加え、2
0℃の水浴中で10分間攪拌し、予備加水分解を行っ
た。この溶液に、テトラn−ブトキシチタン0.60g
を加え、1時間攪拌した。そして、ジメチルホルムアミ
ド10.99gと0.1規定の希塩酸10.21mlの
混合溶液にホウ酸0.29gを溶解させたものを徐々に
添加し、さらに1時間攪拌した。以下、この溶液をゾル
溶液という。
【0036】次に、水浴の温度を45℃に上昇させ、1
時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性のテフロン製容器
(直径45mm)に入れ、45℃のオーブンに静置し
た。そして24時間で70℃まで昇温し、70℃で24
時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿潤ゲル体とした。
その後、テフロン製容器のふたに穴を開けて、湿潤ゲル
体の乾燥を開始すると同時に、オーブンの昇温を開始し
た。約8日間かけて200℃まで昇温し、乾燥ゲル体を
得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂がなく、黄色透明で
あった。
【0037】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて1050℃まで昇温し、1時間焼結した。その結
果、亀裂及び発泡のない透明なシリカ−チタニア−ボロ
ンオキサイドガラス(直径約15mm)が得られた。
【0038】本ガラスのX線回折分析を行った結果、非
晶質であった。蛍光X線分析から、本ガラスに含まれる
チタニア量は3.1wt%、ボロンオキサイド量は1.
5wt%(いずれも酸化物換算)であった。また本ガラ
スの屈折率を液浸法によって測定した結果、約1.46
であった。さらに最大3点曲げ強度を測定した結果、約
15kgf/mm2であった。
【0039】実施例3 市販のテトラエトキシシラン14.88gとトリメチル
ボレート0.20gを混合し、1規定の希塩酸1.32
mlとエタノール6.60mlを加え、20℃の水浴中
で10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶液
に、テトラn−ブトキシチタン0.60gを加え、1時
間攪拌し、さらにジメチルホルムアミド10.99gを
加え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1規
定の希塩酸10.21ml滴下し、1時間攪拌した。以
下、この溶液をゾル溶液という。
【0040】次に、水浴の温度を45℃に上昇させ、1
時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性のテフロン製容器
(直径45mm)に入れ、45℃のオーブンに静置し
た。そして24時間で70℃まで昇温し、70℃で48
時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿潤ゲル体とした。
その後、テフロン製容器のふたに穴を開けて、湿潤ゲル
体の乾燥を開始すると同時に、オーブンの昇温を開始し
た。約8日間かけて200℃まで昇温し、乾燥ゲル体を
得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂がなく、黄色透明で
あった。
【0041】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて1050℃まで昇温し、1時間焼結した。その結
果、亀裂及び発泡のない透明なシリカ−チタニア−ボロ
ンオキサイドガラス(直径約15mm)が得られた。
【0042】本ガラスのX線回折分析を行った結果、非
晶質であった。蛍光X線分析から、本ガラスに含まれる
チタニア量は3.1wt%、ボロンオキサイド量は1.
5wt%(いずれも酸化物換算)であった。また本ガラ
スの屈折率を液浸法によって測定した結果、約1.46
であった。さらに最大3点曲げ強度を測定した結果、約
15kgf/mm2であった。
【0043】実施例4 市販のテトラエトキシシラン12.62gとトリエチル
ボレート0.68gを混合し、0.1規定の希塩酸1.
15mlとエタノール5.77mlを加え、20℃の水
浴中で10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶
液に、テトラn−ブトキシチタン2.97gを加え、1
時間攪拌し、さらにジメチルホルムアミド10.82g
を加え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1
規定の希塩酸9.75ml滴下し、1時間攪拌した。以
下、この溶液をゾル溶液という。次に、水浴の温度を4
5℃に上昇させ、1時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性
のテフロン製容器(直径45mm)に入れ、45℃のオ
ーブンに静置した。そして24時間で70℃まで昇温
し、70℃で24時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿
潤ゲル体とした。その後、テフロン製容器のふたに穴を
開けて、湿潤ゲル体の乾燥を開始すると同時に、オーブ
ンの昇温を開始した。約8日間かけて200℃まで昇温
し、乾燥ゲル体を得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂が
なく、黄色透明であった。
【0044】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて1050℃まで昇温し、1時間焼結した。その結
果、亀裂及び発泡のない透明なシリカ−チタニア−ボロ
ンオキサイドガラス(直径約15mm)が得られた。
【0045】本ガラスのX線回折分析を行った結果、若
干のアナターゼが検出されたが、ほとんどが非晶質であ
った。蛍光X線分析から、本ガラスに含まれるチタニア
量は15.5wt%、ボロンオキサイド量は3.6wt
%(いずれも酸化物換算)であった。また本ガラスの屈
折率を液浸法によって測定した結果、約1.53であっ
た。さらに最大3点曲げ強度を測定した結果、約18k
gf/mm2であった 。実施例5 市販のテトラエトキシシラン12.62gに、0.1規
定の希塩酸1.15mlとエタノール5.77mlを加
え、20℃の水浴中で10分間攪拌し、予備加水分解を
行った。この溶液に、テトラn−ブトキシチタン2.9
7gを加え、1時間攪拌し、さらに、三塩化ホウ素0.
55gを溶解させたジメチルホルムアミド10.82g
を加え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1
規定の希塩酸9.75ml滴下し、1時間攪拌した。以
下、この溶液をゾル溶液という。次に、水浴の温度を4
5℃に上昇させ、1時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性
のテフロン製容器(直径45mm)に入れ、45℃のオ
ーブンに静置した。そして24時間で70℃まで昇温
し、70℃で24時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿
潤ゲル体とした。その後、テフロン製容器のふたに穴を
開けて、湿潤ゲル体の乾燥を開始すると同時に、オーブ
ンの昇温を開始した。約8日間かけて200℃まで昇温
し、乾燥ゲル体を得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂が
なく、黄色透明であった。
【0046】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて1050℃まで昇温し、1時間焼結した。その結
果、亀裂及び発泡のない透明なシリカ−チタニア−ボロ
ンオキサイドガラス(直径約15mm)が得られた。
【0047】本ガラスのX線回折分析を行った結果、若
干のアナターゼが検出されたが、ほとんどが非晶質であ
った。蛍光X線分析から、本ガラスに含まれるチタニア
量は15.5wt%、ボロンオキサイド量は3.6wt
%(いずれも酸化物換算)であった。また本ガラスの屈
折率を液浸法によって測定した結果、約1.53であっ
た。さらに最大3点曲げ強度を測定した結果、約18k
gf/mm2であった 。実施例6 市販のテトラエトキシシラン12.08gとトリエチル
ボレート1.32gを混合し、0.1規定の希塩酸1.
17mlとエタノール5.83mlを加え、20℃の水
浴中で10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶
液に、テトラn−ブトキシチタン2.99gを加え、1
時間攪拌し、さらにジメチルホルムアミド11.08g
を加え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1
規定の希塩酸10.12ml滴下し、1時間攪拌した。
以下、この溶液をゾル溶液という。
【0048】次に、水浴の温度を45℃に上昇させ、1
時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性のテフロン製容器
(直径45mm)に入れ、45℃のオーブンに静置し
た。そして24時間で70℃まで昇温し、70℃で24
時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿潤ゲル体とした。
その後、テフロン製容器のふたに穴を開けて、湿潤ゲル
体の乾燥を開始すると同時に、オーブンの昇温を開始し
た。約8日間かけて200℃まで昇温し、乾燥ゲル体を
得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂がなく、黄色透明で
あった。
【0049】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて950℃まで昇温し、1時間焼結した。その結果、
亀裂及び発泡のない透明なシリカ−チタニア−ボロンオ
キサイドガラス(直径約15mm)が得られた。
【0050】本ガラスのX線回折分析を行った結果、若
干のアナターゼが検出されたが、ほとんどが非晶質であ
った。蛍光X線分析から、本ガラスに含まれるチタニア
量は15.6wt%、ボロンオキサイド量は7.0wt
%(いずれも酸化物換算)であった。また本ガラスの屈
折率を液浸法によって測定した結果、約1.54であっ
た。さらに最大3点曲げ強度を測定した結果、約17k
gf/mm2であった 。実施例7 市販のテトラエトキシシラン11.53gとトリエチル
ボレート1.96gを混合し、0.1規定の希塩酸1.
18mlとエタノール5.89mlを加え、20℃の水
浴中で10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶
液に、テトラn−ブトキシチタン3.01gを加え、1
時間攪拌し、さらにジメチルホルムアミド11.35g
を加え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1
規定の希塩酸10.22ml滴下し、1時間攪拌した。
以下、この溶液をゾル溶液という。
【0051】次に、水浴の温度を45℃に上昇させ、1
時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性のテフロン製容器
(直径45mm)に入れ、45℃のオーブンに静置し
た。そして24時間で70℃まで昇温し、70℃で24
時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿潤ゲル体とした。
その後、テフロン製容器のふたに穴を開けて、湿潤ゲル
体の乾燥を開始すると同時に、オーブンの昇温を開始し
た。約8日間かけて200℃まで昇温し、乾燥ゲル体を
得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂がなく、黄色透明で
あった。
【0052】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて950℃まで昇温し、1時間焼結した。その結果、
亀裂及び発泡のない透明なシリカ−チタニア−ボロンオ
キサイドガラス(直径約15mm)が得られた。
【0053】本ガラスのX線回折分析を行った結果、若
干のアナターゼが検出されたが、ほとんどが非晶質であ
った。蛍光X線分析から、本ガラスに含まれるチタニア
量は15.7wt%、ボロンオキサイド量は10.4w
t%(いずれも酸化物換算)であった。また本ガラスの
屈折率を液浸法によって測定した結果、約1.55であ
った。さらに最大3点曲げ強度を測定した結果、約16
kgf/mm2であった。
【0054】実施例8 市販のテトラエトキシシラン11.26gとトリエチル
ボレート2.28gを混合し、0.1規定の希塩酸1.
18mlとエタノール5.92mlを加え、20℃の水
浴中で10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶
液に、テトラn−ブトキシチタン3.02gを加え、1
時間攪拌し、さらにジメチルホルムアミド11.49g
を加え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1
規定の希塩酸10.27ml滴下し、1時間攪拌した。
以下、この溶液をゾル溶液という。
【0055】次に、水浴の温度を45℃に上昇させ、1
時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性のテフロン製容器
(直径45mm)に入れ、45℃のオーブンに静置し
た。そして24時間で70℃まで昇温し、70℃で24
時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿潤ゲル体とした。
その後、テフロン製容器のふたに穴を開けて、湿潤ゲル
体の乾燥を開始すると同時に、オーブンの昇温を開始し
た。約8日間かけて200℃まで昇温し、乾燥ゲル体を
得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂がなく、黄色透明で
あった。
【0056】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて850℃まで昇温し、1時間焼結した。その結果、
亀裂及び発泡のない透明なシリカ−チタニア−ボロンオ
キサイドガラスが得られた。
【0057】本ガラスのX線回折分析を行った結果、若
干のアナターゼが検出されたが、ほとんどが非晶質であ
った。蛍光X線分析から、本ガラスに含まれるチタニア
量は15.8wt%、ボロンオキサイド量は12.1w
t%(いずれも酸化物換算)であった。また本ガラスの
屈折率を液浸法によって測定した結果、約1.56であ
った。さらに最大3点曲げ強度を測定した結果、約16
kgf/mm2であった。
【0058】実施例9 市販のテトラエトキシシラン10.67gとトリエチル
ボレート0.68gを混合し、0.1規定の希塩酸1.
01mlとエタノール5.03mlを加え、20℃の水
浴中で10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶
液に、テトラn−ブトキシチタン5.37gを加え、1
時間攪拌し、さらにジメチルホルムアミド10.48g
を加え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1
規定の希塩酸9.99ml滴下し、1時間攪拌した。以
下、この溶液をゾル溶液という。次に、水浴の温度を4
5℃に上昇させ、1時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性
のテフロン製容器(直径45mm)に入れ、45℃のオ
ーブンに静置した。そして24時間で70℃まで昇温
し、70℃で24時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿
潤ゲル体とした。その後、テフロン製容器のふたに穴を
開けて、湿潤ゲル体の乾燥を開始すると同時に、オーブ
ンの昇温を開始した。約8日間かけて200℃まで昇温
し、乾燥ゲル体を得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂が
なく、黄色透明であった。
【0059】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて950℃まで昇温し、1時間焼結した。その結果、
亀裂及び発泡のない透明なシリカ−チタニア−ボロンオ
キサイドガラスが得られた。
【0060】本ガラスのX線回折分析を行った結果、若
干のアナターゼが検出されたが、ほとんどが非晶質であ
った。蛍光X線分析から、本ガラスに含まれるチタニア
量は28.0wt%、ボロンオキサイド量は3.6wt
%(いずれも酸化物換算)であった。また本ガラスの屈
折率を液浸法によって測定した結果、約1.61であっ
た。さらに最大3点曲げ強度を測定した結果、約21k
gf/mm2であった 。実施例10 市販のテトラエトキシシラン9.92gとトリエチルボ
レート0.28gを混合し、1規定の希塩酸0.89m
lとエタノール4.46mlを加え、20℃の水浴中で
10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶液に、
テトラn−ブトキシチタン6.71gを加え、1時間攪
拌し、さらにジメチルホルムアミド10.13gを加
え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1規定
の希塩酸9.74ml滴下し、1時間攪拌した。以下、
この溶液をゾル溶液という。
【0061】次に、水浴の温度を45℃に上昇させ、1
時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性のテフロン製容器
(直径45mm)に入れ、45℃のオーブンに静置し
た。そして24時間で70℃まで昇温し、70℃で24
時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿潤ゲル体とした。
その後、テフロン製容器のふたに穴を開けて、湿潤ゲル
体の乾燥を開始すると同時に、オーブンの昇温を開始し
た。約8日間かけて200℃まで昇温し、乾燥ゲル体を
得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂がなく、黄色透明で
あった。
【0062】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて1050℃まで昇温し、2時間焼結した。その結
果、亀裂及び発泡のない透明なシリカ−チタニア−ボロ
ンオキサイドガラスが得られた。
【0063】本ガラスのX線回折分析を行った結果、若
干のアナターゼが検出されたが、ほとんどが非晶質であ
った。蛍光X線分析から、本ガラスに含まれるチタニア
量は35.0wt%、ボロンオキサイド量は1.5wt
%(いずれも酸化物換算)であった。また本ガラスの屈
折率を液浸法によって測定した結果、約1.65であっ
た。さらに最大3点曲げ強度を測定した結果、約23k
gf/mm2であった 。実施例11 市販のテトラエトキシシラン9.04gとトリエチルボ
レート1.32gを混合し、0.1規定の希塩酸0.9
5mlとエタノール4.73mlを加え、20℃の水浴
中で10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶液
に、テトラn−ブトキシチタン6.71gを加え、1時
間攪拌し、さらにジメチルホルムアミド10.55gを
加え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1規
定の希塩酸10.14ml滴下し、1時間攪拌した。以
下、この溶液をゾル溶液という。次に、水浴の温度を4
5℃に上昇させ、1時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性
のテフロン製容器(直径45mm)に入れ、45℃のオ
ーブンに静置した。そして24時間で70℃まで昇温
し、70℃で24時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿
潤ゲル体とした。その後、テフロン製容器のふたに穴を
開けて、湿潤ゲル体の乾燥を開始すると同時に、オーブ
ンの昇温を開始した。約8日間かけて200℃まで昇温
し、乾燥ゲル体を得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂が
なく、黄色透明であった。
【0064】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて1000℃まで昇温し、1時間焼結した。その結
果、亀裂及び発泡のないほぼ透明なシリカ−チタニア−
ボロンオキサイドガラスが得られた。
【0065】本ガラスのX線回折分析を行った結果、若
干のアナターゼが検出されたが、ほとんどが非晶質であ
った。蛍光X線分析から、本ガラスに含まれるチタニア
量は35.0wt%、ボロンオキサイド量は7.0wt
%(いずれも酸化物換算)であった。また本ガラスの屈
折率を液浸法によって測定した結果、約1.66であっ
た。さらに最大3点曲げ強度を測定した結果、約22k
gf/mm2であった 。比較例1 市販のテトラエトキシシラン9.89gとトリエチルボ
レート3.89gを混合し、0.1規定の希塩酸1.2
1mlとエタノール6.07mlを加え、20℃の水浴
中で10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶液
に、テトラn−ブトキシチタン3.07gを加え、1時
間攪拌し、さらにジメチルホルムアミド12.15gを
加え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1規
定の希塩酸10.52ml滴下し、1時間攪拌した。以
下、この溶液をゾル溶液という。次に、水浴の温度を4
5℃に上昇させ、1時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性
のテフロン製容器(直径45mm)に入れ、45℃のオ
ーブンに静置した。そして24時間で70℃まで昇温
し、70℃で24時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿
潤ゲル体とした。その後、テフロン製容器のふたに穴を
開けて、湿潤ゲル体の乾燥を開始すると同時に、オーブ
ンの昇温を開始した。約8日間かけて200℃まで昇温
し、乾燥ゲル体を得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂が
なく、黄白色半透明であった。
【0066】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて950℃まで昇温し、1時間焼結した。その結果、
発泡が起こった白色不透明なシリカ−チタニア−ボロン
オキサイドガラスが得られた。本ガラスのX線回折分析
を行った結果、若干のアナターゼが検出されたが、ほと
んどが非晶質であった。また蛍光X線分析から、本ガラ
スに含まれるチタニア量は16.0wt%、ボロンオキ
サイド量は20.6wt%(いずれも酸化物換算)であ
った。
【0067】比較例2 市販のテトラエトキシシラン8.53gとトリエチルボ
レート5.49gを混合し、0.1規定の希塩酸1.2
4mlとエタノール6.22mlを加え、20℃の水浴
中で10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶液
に、テトラn−ブトキシチタン3.12gを加え、1時
間攪拌し、さらにジメチルホルムアミド12.82gを
加え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1規
定の希塩酸10.77ml滴下し、1時間攪拌した。以
下、この溶液をゾル溶液という。次に、水浴の温度を4
5℃に上昇させ、1時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性
のテフロン製容器(直径45mm)に入れ、45℃のオ
ーブンに静置した。そして24時間で70℃まで昇温
し、70℃で24時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿
潤ゲル体とした。その後、テフロン製容器のふたに穴を
開けて、湿潤ゲル体の乾燥を開始すると同時に、オーブ
ンの昇温を開始した。約8日間かけて200℃まで昇温
し、乾燥ゲル体を得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂が
発生し、黄白色不透明であった。
【0068】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて950℃まで昇温し、1時間焼結した。その結果、
発泡が起こった白色不透明なシリカ−チタニア−ボロン
オキサイドガラスが得られた。本ガラスのX線回折分析
を行った結果、若干のアナターゼが検出されたが、ほと
んどが非晶質であった。また蛍光X線分析から、本ガラ
スに含まれるチタニア量は16.3wt%、ボロンオキ
サイド量は29.1wt%(いずれも酸化物換算)であ
った。
【0069】比較例3 市販のテトラエトキシシラン8.02gとトリエチルボ
レート0.68gを混合し、1規定の希塩酸0.78m
lとエタノール3.88mlを加え、20℃の水浴中で
10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶液に、
テトラn−ブトキシチタン8.63gを加え、1時間攪
拌し、さらにジメチルホルムアミド10.02gを加
え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1規定
の希塩酸9.74ml滴下し、1時間攪拌した。以下、
この溶液をゾル溶液という。
【0070】次に、水浴の温度を45℃に上昇させ、1
時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性のテフロン製容器
(直径45mm)に入れ、45℃のオーブンに静置し
た。そして24時間で70℃まで昇温し、70℃で24
時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿潤ゲル体とした。
その後、テフロン製容器のふたに穴を開けて、湿潤ゲル
体の乾燥を開始すると同時に、オーブンの昇温を開始し
た。約8日間かけて200℃まで昇温し、乾燥ゲル体を
得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂が発生し、黄白色半
透明であった。
【0071】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて1050℃まで昇温し、1時間焼結した。その結
果、白色半透明なシリカ−チタニア−ボロンオキサイド
ガラスが得られた。本ガラスのX線回折分析を行った結
果、ガラスの他にアナターゼとルチルが検出された。ま
た蛍光X線分析から、本ガラスに含まれるチタニア量は
45.0wt%、ボロンオキサイド量は3.6wt%
(いずれも酸化物換算)であった。
【0072】比較例4 市販のテトラエトキシシラン7.49gとトリエチルボ
レート2.28gを混合し、1規定の希塩酸0.93m
lとエタノール4.64mlを加え、20℃の水浴中で
10分間攪拌し、予備加水分解を行った。この溶液に、
テトラn−ブトキシチタン7.28gを加え、1時間攪
拌し、さらにジメチルホルムアミド10.67gを加
え、30分間攪拌した。その後、この溶液に0.1規定
の希塩酸10.28ml滴下し、1時間攪拌した。以
下、この溶液をゾル溶液という。
【0073】次に、水浴の温度を45℃に上昇させ、1
時間攪拌した後、ゾル溶液を密閉性のテフロン製容器
(直径45mm)に入れ、45℃のオーブンに静置し
た。そして24時間で70℃まで昇温し、70℃で24
時間保持し、ゲル化、熟成を行って湿潤ゲル体とした。
その後、テフロン製容器のふたに穴を開けて、湿潤ゲル
体の乾燥を開始すると同時に、オーブンの昇温を開始し
た。約8日間かけて200℃まで昇温し、乾燥ゲル体を
得た。得られた乾燥ゲル体は、亀裂が発生し、黄白色半
透明であった。
【0074】乾燥ゲル体を電気炉を用いて、約5日間か
けて900℃まで昇温し、1時間焼結した。その結果、
白色半透明なシリカ−チタニア−ボロンオキサイドガラ
スが得られた。本ガラスのX線回折分析を行った結果、
ガラスの他にアナターゼが検出された。また蛍光X線分
析から、本ガラスに含まれるチタニア量は38.0wt
%、ボロンオキサイド量は14.0wt%、シリカ量は
約48wt%(いずれも酸化物換算)であった。
【0075】
【発明の効果】本発明で得られるシリカ−チタニア−ボ
ロンオキサイド複合酸化物ガラスは、高屈折率で、且つ
機械的強度、透明性に優れる。しかも、従来この種のガ
ラスは1100〜1300℃の高温で焼結して製造され
るのに対して、本発明の複合酸化物ガラスは800〜1
050℃の低温で焼結する事が出来る。
【0076】又、上記ガラスをゾル−ゲル法で、簡便且
つ低温焼結で製造する方法を提供する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物換算で表示した組成が重量%で、
    SiO2 50〜96%、TiO2 3〜40%、B23
    1〜15%である複合酸化物ガラス。
  2. 【請求項2】 加水分解可能なシリコン化合物、加水分
    解可能なチタン化合物、および加水分解可能なホウ素化
    合物を加水分解して得たゾル溶液をゲル化し、次いでこ
    のゲルを乾燥したのち焼結することを特徴とする請求項
    1記載の複合酸化物ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】 ホウ素化合物を溶解した、加水分解可能
    なシリコン化合物および加水分解可能なチタン化合物の
    加水分解ゾル溶液をゲル化し、次いでこのゲルを乾燥し
    たのち焼結することを特徴とする請求項1記載の複合酸
    化物ガラスの製造方法。
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