JPH0558639A - 酸化物超電導体及びその製造法 - Google Patents
酸化物超電導体及びその製造法Info
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- JPH0558639A JPH0558639A JP3217108A JP21710891A JPH0558639A JP H0558639 A JPH0558639 A JP H0558639A JP 3217108 A JP3217108 A JP 3217108A JP 21710891 A JP21710891 A JP 21710891A JP H0558639 A JPH0558639 A JP H0558639A
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- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 Tcの低下が小さく、磁場の印加によるJc
の低下の小さい酸化物超電導体及びその製造法を提供す
る。 【構成】 Bi2Sr1.6〜2.0Mg0.2以下Ba0.2以下
Ca0.7〜1.2CuAOx(ただしSr、Mg、Ba及び
Caの合計が2.6〜3.6、A=1.7〜2.3、数
字は原子比を表わす)で示される第一酸化物の母相と、
Bi2Sr1.6〜2.0Mg0.2以下Ba0.2以下Ca
0.7〜1.2Al0.2以下CuOy(ただしSr、Mg、B
a及びCaの合計が2.6〜3.6、AlとCuの合計
が1.7〜2.3、数字は原子比を表わす)で示される
組成からなる第二酸化物の分散相とからなり、母相と分
散相とを混合した後焼成して酸化物超電導体とする。
の低下の小さい酸化物超電導体及びその製造法を提供す
る。 【構成】 Bi2Sr1.6〜2.0Mg0.2以下Ba0.2以下
Ca0.7〜1.2CuAOx(ただしSr、Mg、Ba及び
Caの合計が2.6〜3.6、A=1.7〜2.3、数
字は原子比を表わす)で示される第一酸化物の母相と、
Bi2Sr1.6〜2.0Mg0.2以下Ba0.2以下Ca
0.7〜1.2Al0.2以下CuOy(ただしSr、Mg、B
a及びCaの合計が2.6〜3.6、AlとCuの合計
が1.7〜2.3、数字は原子比を表わす)で示される
組成からなる第二酸化物の分散相とからなり、母相と分
散相とを混合した後焼成して酸化物超電導体とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化物超電導体及びその
製造法に関する。
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属材料技術研究所の前田総合研究官ら
によって発見されたビスマス、ストロンチウム、カルシ
ウム及び銅を主成分とするBi−Sr−Ca−Cu−O
系酸化物超電導体の臨界温度(以下Tcとする)は11
0Kであり、タリウム、バリウム、カルシウム及び銅を
主成分とするTl−Ba−Ca−Cu−O系酸化物超電
導体に次いで高いことが知られている。Bi−Sr−C
a−Cu−O系酸化物超電導体はTl−Ba−Ca−C
u−O系酸化物超電導体よりも毒性が弱いという特徴を
有するが、Tcが110Kとなる2223相よりもTc
が80Kの2212相あるいはTcが20Kの2212
相が生成し易いという欠点がある。その後ジャパニー
ズ、ジャーナル、オブ、アプライド、フィジクス(Ja
paneseJournal of Applied
Physics)Vol.27,6号(1988年6月
刊)、L1041〜L1043頁に示されるように、鉛
を添加したBi−Pb−Sr−Ca−Cu−O系酸化物
超電導体で2223相が多く得られることが明らかにな
った。
によって発見されたビスマス、ストロンチウム、カルシ
ウム及び銅を主成分とするBi−Sr−Ca−Cu−O
系酸化物超電導体の臨界温度(以下Tcとする)は11
0Kであり、タリウム、バリウム、カルシウム及び銅を
主成分とするTl−Ba−Ca−Cu−O系酸化物超電
導体に次いで高いことが知られている。Bi−Sr−C
a−Cu−O系酸化物超電導体はTl−Ba−Ca−C
u−O系酸化物超電導体よりも毒性が弱いという特徴を
有するが、Tcが110Kとなる2223相よりもTc
が80Kの2212相あるいはTcが20Kの2212
相が生成し易いという欠点がある。その後ジャパニー
ズ、ジャーナル、オブ、アプライド、フィジクス(Ja
paneseJournal of Applied
Physics)Vol.27,6号(1988年6月
刊)、L1041〜L1043頁に示されるように、鉛
を添加したBi−Pb−Sr−Ca−Cu−O系酸化物
超電導体で2223相が多く得られることが明らかにな
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のB
i−Pb−Sr−Ca−Cu−O系酸化物超電導体(以
下Bi系超電導体とする)を合成した場合、2223相
の含有量を多くするためには高温の合成処理を長時間
(例えば100時間)必要とする欠点が生じる。またB
i系超電導体は、Ca2PbO4、PbCuO2等の異相
が生成し易いという問題がある。Bi系超電導体を合成
した場合、これらの異相が多く出現して2223相と共
存すると超電導体の含有率は低下して臨界電流密度(以
下Jcとする)の低下を引き起こす問題がある。
i−Pb−Sr−Ca−Cu−O系酸化物超電導体(以
下Bi系超電導体とする)を合成した場合、2223相
の含有量を多くするためには高温の合成処理を長時間
(例えば100時間)必要とする欠点が生じる。またB
i系超電導体は、Ca2PbO4、PbCuO2等の異相
が生成し易いという問題がある。Bi系超電導体を合成
した場合、これらの異相が多く出現して2223相と共
存すると超電導体の含有率は低下して臨界電流密度(以
下Jcとする)の低下を引き起こす問題がある。
【0004】一方Bi系超電導体はY−Ba−Cu−O
系酸化物超電導体に比べ磁場の印加によってJcが低下
し易いという問題があり、このため超電導電磁石、超電
導磁気シールド材への適用の面で不利であった。さらに
焼結体の密度を高くすることが困難であり、粒子同士の
つながりの改善が強く求められていた。
系酸化物超電導体に比べ磁場の印加によってJcが低下
し易いという問題があり、このため超電導電磁石、超電
導磁気シールド材への適用の面で不利であった。さらに
焼結体の密度を高くすることが困難であり、粒子同士の
つながりの改善が強く求められていた。
【0005】このように従来の酸化物超電導体は、Jc
が低く、実用上問題となっている。さらに酸化物超電導
体に磁場が印加されるとJcは大きく低下し、磁場中で
の超電導体の実用が大きく制限される。Nb−Ti、N
b3Sn等の金属系超電導体のJcが磁場中で低下しに
くい理由は、超電導体内部を貫通する磁束線が粒界等で
固定されたピン止めの状態にあるためであり磁束線が移
動するとJcが低下するといわれている。
が低く、実用上問題となっている。さらに酸化物超電導
体に磁場が印加されるとJcは大きく低下し、磁場中で
の超電導体の実用が大きく制限される。Nb−Ti、N
b3Sn等の金属系超電導体のJcが磁場中で低下しに
くい理由は、超電導体内部を貫通する磁束線が粒界等で
固定されたピン止めの状態にあるためであり磁束線が移
動するとJcが低下するといわれている。
【0006】これが酸化物超電導体の場合、磁束線が移
動し易いことからピン止め点を導入して磁場中のJcを
改善する試みがなされてきたが若干改善されるに過ぎ
ず、今後の残された課題となっている。
動し易いことからピン止め点を導入して磁場中のJcを
改善する試みがなされてきたが若干改善されるに過ぎ
ず、今後の残された課題となっている。
【0007】本発明はこのような従来の課題に対処し、
磁場が印加されてもJcの低下の小さい酸化物超電導体
及びその製造法を提供するものである。
磁場が印加されてもJcの低下の小さい酸化物超電導体
及びその製造法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はBi2Sr
1.6〜2.0Mg0.2以下Ba0.2以下Ca0.7〜1.2CuAO
x(ただしSr、Mg、Ba及びCaの合計が2.6〜
3.6、A=1.7〜2.3、数字は原子比を表わす)
で示される組成からなる第一酸化物の母相とBi2Sr
1.6〜2.0Mg0.2以下Ba0.2以下Ca0.7〜1.2Al0.2
以下CuOy(ただしSr、Mg、Ba及びCaの合計
が2.6〜3.6、AlとCuの合計が1.7〜2.
3、数字は原子比を表わす)で示される組成からなる第
二酸化物の分散相とからなる酸化物超電導体、第一酸化
物及び第二酸化物を混合した後焼成する酸化物超電導体
の製造法、さらに上記の第一酸化物中のBiの50重量
%以下をPbで置換し、その他はSr1.6〜1.9Mg0.2
以下Ba0.2以下Ca1.9〜2.1CuAOx(ただしSr、
Mg、Ba及びCaの合計が3.6〜4.4、A=3.
0〜3.8、数字は原子比を表わす)で示される組成か
らなる第三酸化物の母相と第二酸化物中におけるSr
1.6〜1.9Mg0.2以下Ba0.2以下Ca1.9〜2.1Al0.2
以下CuOy(ただしSr、Mg、Ba及びCaの合計
が3.6〜4.4、AlとCuの合計が3.0〜3.
8、数字は原子比を表わす)で示される組成からなる第
四酸化物の分散相とからなる酸化物超電導体並びに第三
酸化物及び第四酸化物を混合した後焼成する酸化物超電
導体の製造法に関する。
1.6〜2.0Mg0.2以下Ba0.2以下Ca0.7〜1.2CuAO
x(ただしSr、Mg、Ba及びCaの合計が2.6〜
3.6、A=1.7〜2.3、数字は原子比を表わす)
で示される組成からなる第一酸化物の母相とBi2Sr
1.6〜2.0Mg0.2以下Ba0.2以下Ca0.7〜1.2Al0.2
以下CuOy(ただしSr、Mg、Ba及びCaの合計
が2.6〜3.6、AlとCuの合計が1.7〜2.
3、数字は原子比を表わす)で示される組成からなる第
二酸化物の分散相とからなる酸化物超電導体、第一酸化
物及び第二酸化物を混合した後焼成する酸化物超電導体
の製造法、さらに上記の第一酸化物中のBiの50重量
%以下をPbで置換し、その他はSr1.6〜1.9Mg0.2
以下Ba0.2以下Ca1.9〜2.1CuAOx(ただしSr、
Mg、Ba及びCaの合計が3.6〜4.4、A=3.
0〜3.8、数字は原子比を表わす)で示される組成か
らなる第三酸化物の母相と第二酸化物中におけるSr
1.6〜1.9Mg0.2以下Ba0.2以下Ca1.9〜2.1Al0.2
以下CuOy(ただしSr、Mg、Ba及びCaの合計
が3.6〜4.4、AlとCuの合計が3.0〜3.
8、数字は原子比を表わす)で示される組成からなる第
四酸化物の分散相とからなる酸化物超電導体並びに第三
酸化物及び第四酸化物を混合した後焼成する酸化物超電
導体の製造法に関する。
【0009】本発明において、酸化物超電導体を構成す
るBi、Pb、Sr、Mg、Ba、Ca、Al及びCu
を含む原料については特に制限はないが、酸化物、炭酸
塩、硝酸塩、蓚酸塩、金属アルコキシド等の1種又は2
種以上が用いられる。
るBi、Pb、Sr、Mg、Ba、Ca、Al及びCu
を含む原料については特に制限はないが、酸化物、炭酸
塩、硝酸塩、蓚酸塩、金属アルコキシド等の1種又は2
種以上が用いられる。
【0010】各種原料の配合割合において、第一酸化物
を生成するBi:Sr、Mg、Ba及びCaの合計:C
uの比及び第二酸化物を生成するBi:Sr、Mg、B
a及びCaの合計:AlとCuの合計の比は原子比で
2:2.6〜3.4:1.7〜2.3とされ、この比か
ら外れると2223相及び2212相以外の異相が生じ
易くなる。
を生成するBi:Sr、Mg、Ba及びCaの合計:C
uの比及び第二酸化物を生成するBi:Sr、Mg、B
a及びCaの合計:AlとCuの合計の比は原子比で
2:2.6〜3.4:1.7〜2.3とされ、この比か
ら外れると2223相及び2212相以外の異相が生じ
易くなる。
【0011】また第三酸化物を生成するBi:Sr、M
g、Ba及びCaの合計:Cuの比及び第四酸化物を生
成するBi:Sr、Mg、Ba及びCaの合計:Alと
Cuの合計の比は原子比で2:3.6〜4.4:3.0
〜3.8で、かつ第一酸化物中のBiの50重量%以
下、好ましくは10〜30重量%をPbで置換すれば、
Tcの高い酸化物超電導体を得ることができる。ただし
配合割合が上記の比から外れると2223相及び221
2相以外の異相が生じ易くなる。なお本発明において
は、必要に応じ第二酸化物中のBiの50重量%以下、
好ましくは10〜30重量%をPbで置換し、上記のよ
うな配合割合で第四酸化物を生成しても差し支えない。
g、Ba及びCaの合計:Cuの比及び第四酸化物を生
成するBi:Sr、Mg、Ba及びCaの合計:Alと
Cuの合計の比は原子比で2:3.6〜4.4:3.0
〜3.8で、かつ第一酸化物中のBiの50重量%以
下、好ましくは10〜30重量%をPbで置換すれば、
Tcの高い酸化物超電導体を得ることができる。ただし
配合割合が上記の比から外れると2223相及び221
2相以外の異相が生じ易くなる。なお本発明において
は、必要に応じ第二酸化物中のBiの50重量%以下、
好ましくは10〜30重量%をPbで置換し、上記のよ
うな配合割合で第四酸化物を生成しても差し支えない。
【0012】O(酸素)の量は、Bi、Pb、Sr、M
g、Ba、Ca、Al、Cu等の量及びこれらの各金属
元素の酸化状態によって定まる。しかし酸化状態を厳密
にそして精度よく測定することができないためx及びy
で表わされる。
g、Ba、Ca、Al、Cu等の量及びこれらの各金属
元素の酸化状態によって定まる。しかし酸化状態を厳密
にそして精度よく測定することができないためx及びy
で表わされる。
【0013】上記の原料の混合法については特に制限は
無いが、例えば合成樹脂のボールミル内に合成樹脂で被
覆したボール、エタノール等の溶媒及び原料を充てんし
湿式混合する方法、溶媒中に原料を溶解した後に共沈生
成物を得る共沈法、アルコキシド等の原料を加水分解さ
せてゾルを作製し、これをゲル化させるゾル−ゲル法等
を用いることができる。
無いが、例えば合成樹脂のボールミル内に合成樹脂で被
覆したボール、エタノール等の溶媒及び原料を充てんし
湿式混合する方法、溶媒中に原料を溶解した後に共沈生
成物を得る共沈法、アルコキシド等の原料を加水分解さ
せてゾルを作製し、これをゲル化させるゾル−ゲル法等
を用いることができる。
【0014】なお第一酸化物及び第二酸化物を混合する
場合、各々の酸化物をあらかじめ合成した後混合すれ
ば、その後の焼成工程において第一酸化物の母相中に第
二酸化物を容易に分散できるので好ましい。第三酸化物
及び第四酸化物を混合する場合についても同様である。
場合、各々の酸化物をあらかじめ合成した後混合すれ
ば、その後の焼成工程において第一酸化物の母相中に第
二酸化物を容易に分散できるので好ましい。第三酸化物
及び第四酸化物を混合する場合についても同様である。
【0015】本発明では混合した後必要に応じ仮焼を行
うが、その仮焼条件において、仮焼温度及び時間は各原
料の配合割合、混合方法等により適宜選定され、また雰
囲気は、大気中、不活性気体中、酸素中等で仮焼するこ
とができ特に制限はない。
うが、その仮焼条件において、仮焼温度及び時間は各原
料の配合割合、混合方法等により適宜選定され、また雰
囲気は、大気中、不活性気体中、酸素中等で仮焼するこ
とができ特に制限はない。
【0016】焼成条件において、焼成温度及び時間は通
常810〜900℃で5〜50時間、Biの50重量%
以下をPbで置換した原料を焼成する場合は、845±
20℃、できれば845℃で20〜200時間で焼成す
ることが好ましい。
常810〜900℃で5〜50時間、Biの50重量%
以下をPbで置換した原料を焼成する場合は、845±
20℃、できれば845℃で20〜200時間で焼成す
ることが好ましい。
【0017】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例1〜5 ビスマス、ストロンチウム、マグネシウム、バリウム、
カルシウム及び銅の比率が原子比で表1に示す組成にな
るように三酸化ビスマス(高純度化学研究所製、純度9
9.9%)、炭酸ストロンチウム(レアメタリック社
製、純度99.9%)、酸化マグネシウム(高純度化学
研究所製、純度99.9%)、炭酸バリウム(高純度化
学研究所製、純度99.9%)、炭酸カルシウム(高純
度化学研究所製、純度99.9%)及び酸化第二銅(高
純度化学研究所製、純度99.9%)を秤量し出発原料
Aとした。
カルシウム及び銅の比率が原子比で表1に示す組成にな
るように三酸化ビスマス(高純度化学研究所製、純度9
9.9%)、炭酸ストロンチウム(レアメタリック社
製、純度99.9%)、酸化マグネシウム(高純度化学
研究所製、純度99.9%)、炭酸バリウム(高純度化
学研究所製、純度99.9%)、炭酸カルシウム(高純
度化学研究所製、純度99.9%)及び酸化第二銅(高
純度化学研究所製、純度99.9%)を秤量し出発原料
Aとした。
【0018】次に上記の出発原料Aを合成樹脂製ボール
ミル内に合成樹脂で被覆した鋼球ボール及びメタノール
と共に充てんし、毎分50回転の条件で75時間湿式混
合した。乾燥後アルミナ匣鉢に入れ電気炉を用いて大気
中800℃で10時間仮焼し、ついで乳鉢で粉砕して第
一酸化物の母相となる酸化物超電導体用組成物(以下組
成物Aとする)を得た。
ミル内に合成樹脂で被覆した鋼球ボール及びメタノール
と共に充てんし、毎分50回転の条件で75時間湿式混
合した。乾燥後アルミナ匣鉢に入れ電気炉を用いて大気
中800℃で10時間仮焼し、ついで乳鉢で粉砕して第
一酸化物の母相となる酸化物超電導体用組成物(以下組
成物Aとする)を得た。
【0019】一方、ビスマス、ストロンチウム、マグネ
シウム、バリウム、カルシウム、アルミニウム及び銅の
比率が原子比で表1に示す組成になるように三酸化ビス
マス、炭酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、炭酸バ
リウム、炭酸カルシウム及び酸化第二銅(以上すべて高
純度化学研究所製、純度99.9%)及びアルミナ(昭
和軽金属製、純度99.9%)を秤量し、出発原料Bと
した。
シウム、バリウム、カルシウム、アルミニウム及び銅の
比率が原子比で表1に示す組成になるように三酸化ビス
マス、炭酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、炭酸バ
リウム、炭酸カルシウム及び酸化第二銅(以上すべて高
純度化学研究所製、純度99.9%)及びアルミナ(昭
和軽金属製、純度99.9%)を秤量し、出発原料Bと
した。
【0020】次に上記の出発原料Bを合成樹脂製ボール
ミル内に合成樹脂で被覆した鋼球ボール及びメタノール
と共に充てんし、毎分50回転の条件で72時間湿式混
合した。乾燥後アルミナ匣鉢に入れ電気炉を用いて大気
中800℃で10時間仮焼し、ついで乳鉢で粉砕して第
二酸化物の分散相となる酸化物組成物(以下組成物Bと
する)を得た。
ミル内に合成樹脂で被覆した鋼球ボール及びメタノール
と共に充てんし、毎分50回転の条件で72時間湿式混
合した。乾燥後アルミナ匣鉢に入れ電気炉を用いて大気
中800℃で10時間仮焼し、ついで乳鉢で粉砕して第
二酸化物の分散相となる酸化物組成物(以下組成物Bと
する)を得た。
【0021】この後組成物A及び組成物Bを各々体積比
でO2:N2=1:10の低酸素雰囲気中で855℃で1
00時間焼成し、ついで粉砕した後表1に示す混合比
(重量%)で混合し、さらに147MPaの圧力で直径
30mm、厚さ1mmのペレットに成形後、体積比でO
2:N2=1:10の低酸素雰囲気中で855℃で20時
間焼成して酸化物超電導体を得た。
でO2:N2=1:10の低酸素雰囲気中で855℃で1
00時間焼成し、ついで粉砕した後表1に示す混合比
(重量%)で混合し、さらに147MPaの圧力で直径
30mm、厚さ1mmのペレットに成形後、体積比でO
2:N2=1:10の低酸素雰囲気中で855℃で20時
間焼成して酸化物超電導体を得た。
【0022】比較例1〜5 実施例1〜5と同様の方法で組成物Aを得た後、体積比
でO2:N2=1:10の低酸素雰囲気中で855℃で1
00時間焼成し、以下実施例1〜5と同様の工程を経て
酸化物超電導体を得た。
でO2:N2=1:10の低酸素雰囲気中で855℃で1
00時間焼成し、以下実施例1〜5と同様の工程を経て
酸化物超電導体を得た。
【0023】次に各実施例及び各比較例で得た酸化物超
電導体を長さ20mm×幅3mm×厚さ1mmの直方体
に加工し、四端子法で抵抗の温度変化を測定しTcを求
めた。また上記と同様の試料を用いて液体窒素温度(7
7.3K)でのJc0を測定すると共に液体窒素中0.
05テスラの磁場中でのJc0.05を測定した。これらの
測定結果及びJc0.05とJc0との比を合わせて表1に
示す。
電導体を長さ20mm×幅3mm×厚さ1mmの直方体
に加工し、四端子法で抵抗の温度変化を測定しTcを求
めた。また上記と同様の試料を用いて液体窒素温度(7
7.3K)でのJc0を測定すると共に液体窒素中0.
05テスラの磁場中でのJc0.05を測定した。これらの
測定結果及びJc0.05とJc0との比を合わせて表1に
示す。
【0024】
【表1】
【0025】実施例6〜10 ビスマス、鉛、ストロンチウム、マグネシウム、バリウ
ム、カルシウム及び銅の比率が原子比で表2に示す組成
になるように三酸化ビスマス(高純度化学研究所製、純
度99.9%)、炭酸ストロンチウム(レアメタリック
社製、純度99.9%)、酸化マグネシウム(高純度化
学研究所製、純度99.9%)、炭酸バリウム(高純度
化学研究所製、純度99.9%)、炭酸カルシウム(高
純度化学研究所製、純度99.9%)及び酸化第二銅
(高純度化学研究所製、純度99.9%)を秤量し出発
原料Cとした。
ム、カルシウム及び銅の比率が原子比で表2に示す組成
になるように三酸化ビスマス(高純度化学研究所製、純
度99.9%)、炭酸ストロンチウム(レアメタリック
社製、純度99.9%)、酸化マグネシウム(高純度化
学研究所製、純度99.9%)、炭酸バリウム(高純度
化学研究所製、純度99.9%)、炭酸カルシウム(高
純度化学研究所製、純度99.9%)及び酸化第二銅
(高純度化学研究所製、純度99.9%)を秤量し出発
原料Cとした。
【0026】次に上記の出発原料Cを合成樹脂製ボール
ミル内に合成樹脂で被覆した鋼球ボール及びメタノール
と共に充てんし、毎分50回転の条件で72時間湿式混
合した。乾燥後アルミナ匣鉢に入れ電気炉を用いて大気
中800℃で10時間仮焼し、ついで乳鉢で粉砕した
後、合成樹脂製ボールミル内にジルコニア製ボール、酢
酸エチルと共に原子比で表2に示す組成になるように一
酸化鉛(黄色、高純度化学研究所製、純度99.9%)
を秤量して充てんし、毎分50回転の条件で24時間湿
式混合後、乾燥して第三酸化物の母相となる酸化物超電
導体用組成物(以下組成物Cとする)を得た。
ミル内に合成樹脂で被覆した鋼球ボール及びメタノール
と共に充てんし、毎分50回転の条件で72時間湿式混
合した。乾燥後アルミナ匣鉢に入れ電気炉を用いて大気
中800℃で10時間仮焼し、ついで乳鉢で粉砕した
後、合成樹脂製ボールミル内にジルコニア製ボール、酢
酸エチルと共に原子比で表2に示す組成になるように一
酸化鉛(黄色、高純度化学研究所製、純度99.9%)
を秤量して充てんし、毎分50回転の条件で24時間湿
式混合後、乾燥して第三酸化物の母相となる酸化物超電
導体用組成物(以下組成物Cとする)を得た。
【0027】一方、ビスマス、鉛、ストロンチウム、マ
グネシウム、バリウム、カルシウム、アルミニウム及び
銅の比率が原子比で表2に示す組成になるように三酸化
ビスマス、炭酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、炭
酸バリウム、炭酸カルシウム及び酸化第二銅(以上すべ
て高純度化学研究所製、純度99.9%)及びアルミナ
(昭和軽金属製、純度99.9%)を秤量し、出発原料
Dとした。
グネシウム、バリウム、カルシウム、アルミニウム及び
銅の比率が原子比で表2に示す組成になるように三酸化
ビスマス、炭酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、炭
酸バリウム、炭酸カルシウム及び酸化第二銅(以上すべ
て高純度化学研究所製、純度99.9%)及びアルミナ
(昭和軽金属製、純度99.9%)を秤量し、出発原料
Dとした。
【0028】次に上記の出発原料Dを合成樹脂製ボール
ミル内に合成樹脂で被覆した鋼球ボール及びメタノール
と共に充てんし、毎分50回転の条件で72時間湿式混
合した。乾燥後アルミナ匣鉢に入れ電気炉を用いて大気
中800℃で10時間仮焼し、ついで乳鉢で粉砕した
後、合成樹脂製ボールミル内にジルコニア製ボール、酢
酸エチルと共に原子比で表2に示す組成になるように一
酸化鉛(黄色、高純度化学研究所製、純度99.9%)
を秤量して充てんし、毎分50回転の条件で24時間湿
式混合後、乾燥して第四酸化物の分散相となる酸化物組
成物(以下組成物Dとする)を得た。
ミル内に合成樹脂で被覆した鋼球ボール及びメタノール
と共に充てんし、毎分50回転の条件で72時間湿式混
合した。乾燥後アルミナ匣鉢に入れ電気炉を用いて大気
中800℃で10時間仮焼し、ついで乳鉢で粉砕した
後、合成樹脂製ボールミル内にジルコニア製ボール、酢
酸エチルと共に原子比で表2に示す組成になるように一
酸化鉛(黄色、高純度化学研究所製、純度99.9%)
を秤量して充てんし、毎分50回転の条件で24時間湿
式混合後、乾燥して第四酸化物の分散相となる酸化物組
成物(以下組成物Dとする)を得た。
【0029】この後組成物C及び組成物Dを各々体積比
でO2:N2=1:10の低酸素雰囲気中で855℃で1
00時間焼成し、ついで粉砕した後表2に示す混合比
(重量%)で混合し、さらに147MPaの圧力で直径
30mm、厚さ1mmのペレットに成形後、体積比でO
2:N2=1:10の低酸素雰囲気中で855℃で20時
間焼成して酸化物超電導体を得た。
でO2:N2=1:10の低酸素雰囲気中で855℃で1
00時間焼成し、ついで粉砕した後表2に示す混合比
(重量%)で混合し、さらに147MPaの圧力で直径
30mm、厚さ1mmのペレットに成形後、体積比でO
2:N2=1:10の低酸素雰囲気中で855℃で20時
間焼成して酸化物超電導体を得た。
【0030】比較例6〜10 実施例6〜10と同様の方法で組成物Cを得た後、体積
比でO2:N2=1:10の低酸素雰囲気中で855℃で
100時間焼成し、以下実施例6〜10と同様の工程を
経て酸化物超電導体を得た。
比でO2:N2=1:10の低酸素雰囲気中で855℃で
100時間焼成し、以下実施例6〜10と同様の工程を
経て酸化物超電導体を得た。
【0031】次に各実施例及び各比較例で得た酸化物超
電導体を長さ20mm×幅3mm×厚さ1mmの直方体
に加工し、四端子法で抵抗の温度変化を測定しTcを求
めた。また上記と同様の試料を用いて液体窒素温度(7
7.3K)でのJc0を測定すると共に液体窒素中0.
05テスラの磁場中でのJc0.05を測定した。これらの
測定結果及びJc0.05とJc0との比を合わせて表2に
示す。
電導体を長さ20mm×幅3mm×厚さ1mmの直方体
に加工し、四端子法で抵抗の温度変化を測定しTcを求
めた。また上記と同様の試料を用いて液体窒素温度(7
7.3K)でのJc0を測定すると共に液体窒素中0.
05テスラの磁場中でのJc0.05を測定した。これらの
測定結果及びJc0.05とJc0との比を合わせて表2に
示す。
【0032】
【表2】
【0033】表1及び表2から本発明の実施例になる酸
化物超電導体は、Tcがほとんど低下せず比較例の酸化
物超電導体(従来品)とほぼ同等の値を示し、また磁場
の印加によるJcの低下が小さいことが示される。これ
に対し比較例の酸化物超電導体は、磁場の印加によりJ
cの低下が大きいことが示される。
化物超電導体は、Tcがほとんど低下せず比較例の酸化
物超電導体(従来品)とほぼ同等の値を示し、また磁場
の印加によるJcの低下が小さいことが示される。これ
に対し比較例の酸化物超電導体は、磁場の印加によりJ
cの低下が大きいことが示される。
【0034】
【発明の効果】本発明になる酸化物超電導体は、Tcの
低下が小さく、また磁場の印加によるJcの低下も小さ
く、工業的に極めて好適な酸化物超電導体である。
低下が小さく、また磁場の印加によるJcの低下も小さ
く、工業的に極めて好適な酸化物超電導体である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下田 修一郎 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 山名 章三 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 石原 稔 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 Bi2Sr1.6〜2.0Mg0.2以下Ba0.2
以下Ca0.7〜1.2CuAOx(ただしSr、Mg、Ba
及びCaの合計が2.6〜3.6、A=1.7〜2.
3、数字は原子比を表わす)で示される組成からなる第
一酸化物の母相とBi2Sr1.6〜2.0Mg0.2以下Ba
0.2以下Ca0.7〜1.2Al0.2以下CuOy(ただしS
r、Mg、Ba及びCaの合計が2.6〜3.6、Al
とCuの合計が1.7〜2.3、数字は原子比を表わ
す)で示される組成からなる第二酸化物の分散相とから
なる酸化物超電導体。 - 【請求項2】 第一酸化物及び第二酸化物を混合した後
焼成することを特徴とする酸化物超電導体の製造法。 - 【請求項3】 請求項1記載の第一酸化物中のBiの5
0重量%以下をPbで置換し、その他はSr1.6〜1.9M
g0.2以下Ba0.2以下Ca1.9〜2.1CuAOx(ただし
Sr、Mg、Ba及びCaの合計が3.6〜4.4、A
=3.0〜3.8、数字は原子比を表わす)で示される
組成からなる第三酸化物の母相と第二酸化物中における
Sr1.6〜1.9Mg0.2以下Ba0.2以下Ca1.9〜2.1Al
0.2以下CuOy(ただしSr、Mg、Ba及びCaの
合計が3.6〜4.4、AlとCuの合計が3.0〜
3.8、数字は原子比を表わす)で示される組成からな
る第四酸化物の分散相とからなる酸化物超電導体。 - 【請求項4】 第三酸化物及び第四酸化物を混合した後
焼成することを特徴とする酸化物超電導体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3217108A JPH0558639A (ja) | 1991-08-28 | 1991-08-28 | 酸化物超電導体及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3217108A JPH0558639A (ja) | 1991-08-28 | 1991-08-28 | 酸化物超電導体及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0558639A true JPH0558639A (ja) | 1993-03-09 |
Family
ID=16698978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3217108A Pending JPH0558639A (ja) | 1991-08-28 | 1991-08-28 | 酸化物超電導体及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0558639A (ja) |
-
1991
- 1991-08-28 JP JP3217108A patent/JPH0558639A/ja active Pending
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