JPH0558633A - チタン酸ストロンチウムの製造方法 - Google Patents

チタン酸ストロンチウムの製造方法

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JPH0558633A
JPH0558633A JP25304291A JP25304291A JPH0558633A JP H0558633 A JPH0558633 A JP H0558633A JP 25304291 A JP25304291 A JP 25304291A JP 25304291 A JP25304291 A JP 25304291A JP H0558633 A JPH0558633 A JP H0558633A
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strontium titanate
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strontium
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JP25304291A
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Osamu Kobayashi
修 小林
Naoto Tsubomoto
直人 坪本
Masanori Kinugasa
雅典 衣笠
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Tayca Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平均粒子径0.1〜1μmで、目的に応じて
粒子径をコントロールすることができ、かつ粒度分布の
狭いチタン酸ストロンチウムが得られるようにする。 【構成】 チタン化合物の加水分解物とストロンチウム
化合物とを、過酸化水素の存在下で、湿式反応させて、
チタン酸ストロンチウムを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンデンサ、圧電体な
どの電子部品の材料粉末として好適に使用される平均粒
子径0.1μm以上のチタン酸ストロンチウムの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、チタン酸ストロンチウムは、チタ
ン化合物の加水分解物とストロンチウム化合物との湿式
反応によって製造されていた(たとえば、特開昭60−
90825号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
湿式反応を行うだけでは、平均粒子径が0.1μm未満
の微粒子で、しかも粒度分布の広いチタン酸ストロンチ
ウムしか得られず、そのような粒子径が小さく不均一粒
子径のものは、セラミックス化に際してバインダーに分
散するときに分散性が悪かったり、セラミックスとして
焼成する際に収縮が大きいという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため種々研究を重ねた結果、チタン酸ストロ
ンチウムを製造するための湿式反応にあたり、反応系に
過酸化水素を存在させることによって、平均粒子径0.
1μm以上で、目的に応じて粒子径をコントロールする
ことができ、かつ粒度分布の狭いチタン酸ストロンチウ
ムが容易に得られることを見出し、本発明を完成するに
いたった。
【0005】すなわち、本発明は、チタン化合物の加水
分解物とストロンチウム化合物とを、過酸化水素の存在
下で、湿式反応させることを特徴とする平均粒子径0.
1μm以上のチタン酸ストロンチウムの製造方法に関す
るものである。
【0006】本発明によって、平均粒子径が0.1μm
以上で、目的に応じて粒子径をコントロールすることが
でき、かつ粒度分布の狭いチタン酸ストロンチウムが得
られるようになるのは、過酸化水素がチタン酸ストロン
チウムの生成反応を穏やかに進行させ、平均粒子径0.
1μm未満の微粒子のチタン酸ストロンチウムの生成を
抑制することによるものである。
【0007】つぎに、本発明で使用する反応材料や反応
条件などについて詳細に説明する。本発明において、チ
タン化合物の加水分解物としては、たとえば、塩化チタ
ン、硫酸チタンなどの水溶液をアンモニア、水酸化ナト
リウムなどのアルカリ溶液で加水分解したものや、チタ
ンアルコキシド溶液を水で加水分解したものなどが使用
される。
【0008】ただし、塩化チタン、硫酸チタンなどを使
用する場合は、加水分解後の溶液を、デカンテーショ
ン、濾過などを繰り返して、不純物である塩素イオン、
硫酸イオンなどを反応前にあらかじめ除去しておく必要
がある。
【0009】また、ストロンチウム化合物としては、た
とえば酸化ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、ス
トロンチウムアルコキシドなどを使用することができる
が、通常は水酸化ストロンチウムが使用される。
【0010】本発明において過酸化水素を用いるのは、
前記したように、チタン酸ストロンチウムの生成反応を
穏やかに進行させて、微粒子のチタン酸ストロンチウム
の生成を抑制し、かつ粒度分布の狭いチタン酸ストロン
チウムが得られるようにするためである。
【0011】この過酸化水素の反応系への添加は、特に
制限されるものではないが、ストロンチウム化合物との
反応に先立ち、チタン化合物の加水分解物と過酸化水素
とを反応させる方が、反応が均一に起こるので、より好
ましい。
【0012】この過酸化水素の使用量は、チタン化合物
の加水分解物(ただし、酸化チタンに換算する)に対す
る過酸化水素のモル比、つまりH2 2 /TiO2 (モ
ル比)で0.1〜10が好ましい。
【0013】過酸化水素の量がチタン化合物の加水分解
物に対する上記のモル比で0.1より少ない場合は、過
酸化水素を使用した効果が充分に発揮されず、また、過
酸化水素の量がチタン化合物の加水分解物に対する上記
のモル比で10を超えても、効果の増加がみられず、不
経済なだけである。
【0014】過酸化水素の添加は、液温60℃以下で行
うことが好ましい。これは、過酸化水素をチタン化合物
の加水分解物に加えた初期において、急激に反応が起こ
り、温度上昇を伴うためである。したがって、氷水など
で冷却しながら、徐々に過酸化水素を添加、混合して、
チタン化合物の加水分解物を溶解させていくのが好まし
い。
【0015】本発明の実施にあたっては、反応開始温
度、つまり、結晶性チタン酸ストロンチウムの生成が始
まる温度と、その反応開始温度から10℃高い温度まで
の間で熟成反応を行うのが好ましい。これは、上記のよ
うに熟成反応を行うことによって、チタン酸ストロンチ
ウムの生成がより穏やかに進行し、微粒子のチタン酸ス
トロンチウムの生成が抑制されて、平均粒子径0.1μ
m以上のチタン酸ストロンチウムがより効率よく生成
し、かつ粒度分布が狭くなるからである。
【0016】また、その熟成反応時の温度を特に反応開
始温度とその反応開始温度から10℃高い温度までの間
で行うのは、あまり高い温度で熟成反応を行うと、チタ
ン酸ストロンチウムの生成速度が速くなって、不均一に
チタン酸ストロンチウムの粒子が生成して、結果的に過
酸化水素を用いずに反応を行った場合と大差のない粒子
が得られることになるからである。特に、反応開始温度
より5℃高い温度付近で熟成反応を行うのが好ましい。
【0017】熟成反応時間は、4〜10時間程度が好ま
しい。なお、反応開始温度は、使用する材料や反応時の
条件によって、種々に変化するので、具体的に特定する
ことができないが、一般に50〜100℃程度である。
【0018】熟成反応後は、昇温して、それ以上反応を
続けてもX線回折によるチタン酸ストロンチウムの強度
比が変化しない状態となる反応完結点まで、反応を続け
る。反応を完結させるための温度は、特に限定されるも
のではないが、常圧下の場合、通常、溶媒あるいはスラ
リーの沸点まで温度を上げて、還流下で1〜6時間反応
を行うのが好ましい。さらに反応率を向上させるために
は、加圧下で沸点以上の温度で反応を行ってもよい。
【0019】反応終了後は、常法にしたがって、生成物
を濾過、洗浄、乾燥することによって粉末状のチタン酸
ストロンチウムが得られる。また、得られた粉末状チタ
ン酸ストロンチウムは、反応率を向上させる目的で、粒
子が成長しない温度範囲、すなわち800〜1200℃
で仮焼するのが好ましい。
【0020】本発明により得られるチタン酸ストロンチ
ウムの粒子径をコントロールする因子は、主として反応
に供するSr/Tiの原子比、スラリー濃度、熟成反応
温度、過酸化水素の使用量である。
【0021】たとえば、過酸化水素の使用量をH2 2
/TiO2 のモル比で1、Sr/Tiの原子比を1.
2、スラリーの酸化チタン換算濃度を20g/l、70
℃で8時間熟成反応後、還流下で2時間反応を行った場
合、得られたチタン酸ストロンチウムの粒子径は、走査
型電子顕微鏡を用いた観察で、平均粒子径0.2μmで
あった。
【0022】また、たとえば、過酸化水素の使用量をH
2 2 /TiO2 のモル比で1、Sr/Tiの原子比
1.2、スラリーの酸化チタン換算濃度を5g/l、8
5℃で8時間熟成反応後、還流下で2時間反応を行った
場合、得られたチタン酸ストロンチウムの粒子径は、走
査型電子顕微鏡を用いた観察で、平均粒子径0.4μm
であった。
【0023】このように、反応時における条件などを変
えることにより、得られるチタン酸ストロンチウムの粒
子径を変えることができる。
【0024】チタン化合物の加水分解物とストロンチウ
ム化合物とを反応させるにあたり、チタンに対するスト
ロンチウムの使用量は、Sr/Ti原子比で1〜2が好
ましい。このSr/Ti原子比が大きくなるほど得られ
るチタン酸ストロンチウムの粒子径が小さくなる傾向が
あり、Sr/Ti原子比が2より大きくなると経済的に
好ましくない上にチタン酸ストロンチウムの粒子径が小
さくなりすぎ、Sr/Ti原子比が1より小さくなると
反応率が低くなる。
【0025】スラリーの濃度は、酸化チタン換算濃度で
5g/l〜20g/lが好ましい。このスラリー濃度は
高いほど得られるチタン酸ストロンチウムの粒子径が小
さくなる傾向があり、スラリー濃度が20g/lより高
くなるとチタン酸ストロンチウムの粒子径が小さくなり
すぎ、スラリー濃度が5g/lより低くなるとチタン酸
ストロンチウムが生成しにくくなる。
【0026】熟成反応温度は前記のように反応開始温度
とその反応開始温度から10℃高い温度までの間で行う
のが好ましいが、この熟成反応温度は通常60〜100
℃の範囲の温度になり、一般に熟成反応温度が高いほど
得られるチタン酸ストロンチウムの粒子径が小さくな
る。
【0027】コンデンサ、圧電体などの電子部品の作製
にあたっては、平均粒子径で0.1〜1μmの範囲内の
チタン酸ストロンチウムが、分散性が良く、かつ焼成時
の収縮が小さく、取扱いが容易で好ましいが、本発明に
よれば、過酸化水素の使用によってチタン酸ストロンチ
ウムの生成反応を穏やかに進行させることに基づき、上
記粒子径範囲内のものを容易に得ることができる。
【0028】しかも、本発明によれば、Sr/Tiの原
子比、スラリー濃度、熟成反応温度、過酸化水素の使用
量などを適宜選択することにより、目的に応じて粒子径
をコントロールすることができる。また、チタン酸スト
ロンチウムの生成反応を穏やかに進行させることに基づ
いて、粒度分布の狭いものを得ることができる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、平均粒子径0.1μm
以上のチタン酸ストロンチウムが得られる。上記チタン
酸ストロンチウムは、反応時の条件などを変えることに
より、粒子径をコントロールすることができる。また、
本発明によれば、粒度分布の狭いチタン酸ストロンチウ
ムが得られる。
【0030】
【実施例】つぎに、実施例をあげて本発明をより具体的
に説明する。
【0031】実施例1 四塩化チタンを氷水中に攪拌しながら添加し、酸化チタ
ンとして80g/lを含む溶液を調製し、その中に5重
量%アンモニア水をpHが7.5になるまで加えて加水
分解を行い、濾過、水洗を3回繰り返した。得られた含
水酸化チタンゲルの固形分濃度は、酸化チタンとして
9.5重量%であった。
【0032】この含水酸化チタンゲルに、H2 2 /T
iO2 のモル比で4.8になるように30重量%過酸化
水素水を加え、さらに蒸留水を加えてスラリー濃度が酸
化チタン換算で10g/lになるようにした。
【0033】このスラリーを攪拌しながら2時間混合し
て、過酸化チタン水溶液を得た。ついで、この水溶液を
室温まで冷却し、Sr/Ti原子比で1.2になるよう
に水酸化ストロンチウム・八水塩137gを窒素雰囲気
下で反応系に添加した。
【0034】この混合液をマントルヒーターで85℃ま
で加温し、温度を85℃に保持しながら8時間熟成反応
を行った後、さらに温度を100℃以上に昇温し、還流
しながら4時間反応を行った。
【0035】この反応により得られたチタン酸ストロン
チウムは、走査型電子顕微鏡による観察で、粒子径0.
3〜0.6μmの均一な直方体状の粒子であり、その平
均粒子径は0.5μmであった。
【0036】図1は、この実施例1により製造されたチ
タン酸ストロンチウムの粒子構造を示す倍率3万倍の走
査型電子顕微鏡である。図1に示すように、実施例1に
より製造されたチタン酸ストロンチウムは、粒子径が
0.3〜0.6μmの範囲内にあり、粒度分布の狭いこ
とがわかる。
【0037】比較例1 過酸化水素を用いなかったほかは、実施例1と同様に反
応を行った。この反応により得られたチタン酸ストロン
チウムは、走査型電子顕微鏡による観察で、粒子径0.
01〜0.05μmの球状の粒子であった。
【0038】図2は、この比較例1により製造されたチ
タン酸ストロンチウムの粒子構造を示す倍率5万倍の走
査型電子顕微鏡である。図2に示すように、比較例1に
より製造されたチタン酸ストロンチウムは、粒子径が
0.01〜0.05μmで、倍率が図1の場合より大き
いにもかかわらず、図1に示す実施例1のチタン酸スト
ロンチウムより小さかった。
【0039】実施例2 四塩化チタンを氷水中に攪拌しながら添加し、酸化チタ
ンとして80g/l含む溶液を調製し、その中に5重量
%アンモニア水をpHが7.5になるまで加えて加水分
解を行い、濾過、水洗を3回繰り返した。得られた含水
酸化チタンゲルの固形分濃度は、酸化チタンとして9.
5重量%であった。
【0040】この含水酸化チタンゲルに、H2 2 /T
iO2 のモル比で10になるように30重量%過酸化水
素水を加え、さらに蒸留水を加えてスラリーの濃度が酸
化チタン換算で20g/lになるようにした。
【0041】このスラリーを攪拌しながら2時間混合
し、過酸化チタン水溶液を得た。ついで、この水溶液を
室温まで冷却し、Sr/Ti原子比で1.2になるよう
に水酸化ストロンチウム・八水塩165gを窒素雰囲気
下で反応系に添加した。
【0042】この混合液をマントルヒーターで70℃ま
で加温し、温度を70℃に保持しながら8時間熟成反応
を行った後、さらに温度を100℃以上に昇温し、還流
しながら4時間反応を行った。
【0043】得られたチタン酸ストロンチウムは、走査
型電子顕微鏡による観察で、粒子径0.1〜0.3μm
の粒子であり、その平均粒子径は0.2μmであった。
【0044】図3は、この実施例2により製造されたチ
タン酸ストロンチウムの粒子構造を示す倍率3万倍の走
査型電子顕微鏡である。図3に示すように、実施例1に
より製造されたチタン酸ストロンチウムは、粒子径が
0.1〜0.3μmの範囲内にあり、粒度分布の狭いこ
とがわかる。
【0045】比較例2 過酸化水素を用いなかったほかは、実施例2と同様に反
応を行った。この反応により得られたチタン酸ストロン
チウムは、走査型電子顕微鏡による観察で、粒子径0.
02〜0.08μmの粒子であった。
【0046】図4は、この比較例2により製造されたチ
タン酸ストロンチウムの粒子構造を示す倍率3万倍の走
査型電子顕微鏡である。図4に示すように、比較例2に
より製造されたチタン酸ストロンチウムは、粒子径が
0.02〜0.08μmで、図3に示す実施例2のチタ
ン酸ストロンチウムに比べて、小さなものであった。
【0047】実施例3 過酸化水素の使用量をH2 2 /TiO2 のモル比で1
にしたほかは、実施例2と同様に反応を行った。
【0048】上記反応によって得られたチタン酸ストロ
ンチウムは、走査型電子顕微鏡による観察で、粒子径
0.1〜0.3μmの粒子であり、その平均粒子径は
0.2μmであった。
【0049】実施例4 イソプロピルアルコールにチタンイソプロポキシドを加
えて、酸化チタンとして20g/l含む溶液を調製し、
さらに50体積%イソプロピルアルコール水溶液を加
え、酸化チタンとして10g/lとなるように調整し
て、加水分解を行い、その後、濾過、水洗を行った。
【0050】得られた沈殿物に、H2 2 /TiO2
モル比で1になるように30重量%過酸化水素水を加
え、さらに蒸留水を加えてスラリーの濃度が酸化チタン
換算で5g/lとなるように調整した後、1時間攪拌し
た。
【0051】ついで、この液を室温まで冷却し、Sr/
Ti原子比で2になるように水酸化ストロンチウム・八
水塩137gを窒素雰囲気下で反応系に添加した。
【0052】この混合液をマントルヒーターで80℃ま
で加温し、温度を80℃に保持しながら8時間熟成反応
を行った後、さらにオートクレーブ中150℃で加圧水
熱反応を1時間行った。
【0053】上記反応によって得られたチタン酸ストロ
ンチウムは、走査型電子顕微鏡による観察で、粒子径
0.1〜0.2μmの球状の粒子であり、その平均粒子
径は0.2μmであった。
【0054】実施例5 硫酸チタン水溶液をアンモニア水で加水分解し、得られ
た沈殿物を充分洗浄し、硫酸イオンを除去した。得られ
た沈殿物に、H2 2 /TiO2 のモル比で0.5にな
るように30重量%過酸化水素水を加え、さらに蒸留水
を加えてスラリーの濃度が酸化チタン換算で10g/l
になるように調整し、1時間攪拌した。
【0055】ついで、この液を室温まで冷却し、Sr/
Ti原子比で1になるように酢酸ストロンチウム80.
5gを窒素雰囲気下で反応系に添加した後、反応系中の
酢酸イオンより若干多いモル量の水酸化ナトリウムを投
入した。
【0056】この混合液をマントルヒーターで80℃ま
で加温し、温度を80℃に保持しながら8時間熟成反応
を行った後、さらに沸点温度で反応を1時間行って、白
色粉末を得た。
【0057】得られたチタン酸ストロンチウムは、走査
型電子顕微鏡による観察で、粒子径0.1〜0.3μm
の球状の粒子であり、その平均粒子径は0.2μmであ
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1により製造されたチタン酸ストロンチ
ウムの粒子構造を示す倍率3万倍の走査型電子顕微鏡写
真である。
【図2】比較例1により製造されたチタン酸ストロンチ
ウムの粒子構造を示す倍率5万倍の走査型電子顕微鏡写
真である。
【図3】実施例2により製造されたチタン酸ストロンチ
ウムの粒子構造を示す倍率3万倍の走査型電子顕微鏡写
真である。
【図4】比較例2により製造されたチタン酸ストロンチ
ウムの粒子構造を示す倍率3万倍の走査型電子顕微鏡写
真である。
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】比較例1 過酸化水素を用いなかったほかは、実施例1と同様に反
応を行った。この反応により得られたチタン酸ストロン
チウムは、走査型電子顕微鏡による観察で、粒子径0.
02〜0.2μmの球状の粒子であった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】図2は、この比較例1により製造されたチ
タン酸ストロンチウムの粒子構造を示す倍率5万倍の走
査型電子顕微鏡写真である。図2に示すように、比較例
1により製造されたチタン酸ストロンチウムは、粒子径
が0.02〜0.2μmで、倍率が図1の場合より大き
く、粒度分布の広いものであった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】比較例2 過酸化水素を用いなかったほかは、実施例1と同様に反
応を行った。この反応により得られたチタン酸ストロン
チウムは、走査型電子顕微鏡による観察で、粒子径0.
02〜0.2μmの球状の粒子であった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】図4は、この比較例2により製造されたチ
タン酸ストロンチウムの粒子構造を示す倍率5万倍の走
査型電子顕微鏡写真である。図4に示すように、比較例
2により製造されたチタン酸ストロンチウムは、粒子径
が0.02〜0.2μmで、図3に示す実施例2のチタ
ン酸ストロンチウムに比べて、粒度分布が広いものであ
った。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン化合物の加水分解物とストロンチ
    ウム化合物とを、過酸化水素の存在下で、湿式反応させ
    ることを特徴とする平均粒子径0.1μm以上のチタン
    酸ストロンチウムの製造方法。
  2. 【請求項2】 湿式反応の反応開始温度とその反応開始
    温度より10℃高い温度との間で熟成反応を行った後、
    昇温して反応を完結させることを特徴とする請求項1記
    載のチタン酸ストロンチウムの製造方法。
  3. 【請求項3】 チタン化合物の加水分解物の濃度が、酸
    化チタン換算で20g/1以下である請求項1または2
    記載のチタン酸ストロンチウムの製造方法。
JP25304291A 1991-09-03 1991-09-03 チタン酸ストロンチウムの製造方法 Pending JPH0558633A (ja)

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